JP2014076878A - 仕分装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】走行レールRに沿って走行する走行台車2にトレイ20を配設し、トレイ20に手動投入口A1〜A3の位置で荷物Wを載置し、トレイ20に載置された荷物Wを所定の仕分シュートBの位置で払い出すように構成され、手動投入口A1〜A3の位置に、作業者Mが手に持ってトレイ20に載置する荷物W及び荷物を持つ作業者の手を検出する2次元レーザ距離計3を配設し、2次元レーザ距離計3の検出データから荷物W及び作業者の手の位置及び移動速度を演算し、演算した作業者の手の移動速度が反転したときの位置に対応する位置にあるトレイ20に荷物Wが載置されたと判断する。
【選択図】図1
Description
この仕分装置は、エンドレス状に配設した走行レールを設け、この走行レールの任意の箇所に荷物の供給ラインと仕分シュートとを設置し、エンドレス状に接続した走行台車を、走行ラインに沿って循環移動させながら走行台車に枢軸を介して傾転可能に配設したトレイを所定の仕分シュートの位置で傾転させることにより、トレイ上の荷物を払い出すようにしている。
この関連付けは、荷物に貼付されているバーコード等のICタグから荷物の荷物情報を読み取った後、手動投入口の前を3秒程度で通過するトレイに作業者が荷物を載置し、荷物を載置したことで、そのトレイの荷物の載置面に貼付されている反射テープが覆われ、反射型光電スイッチから照射される光の反射光の受光信号が断続したときに、荷物情報を読み取った後に手動投入口の前を通過したトレイに荷物が載せられたと判断し、信号が連続している場合には、当該トレイに荷物は載置されていないと判断することで行うようにしていた。
なお、一定時間以内に、手動投入口の前を通過したトレイで、信号の断続がない場合には読み取ったバーコードの荷物は欠損扱いとなる。
この仕分装置1は、走行レールRに沿って走行する走行台車2にトレイ20を配設し、トレイ20に手動投入口A1〜A3の位置で荷物Wを載置し、トレイ20に載置された荷物Wを所定の仕分シュートBの位置で払い出すように構成され、手動投入口A1〜A3の位置に、作業者Mが手に持ってトレイ20に載置する荷物W及び荷物を持つ作業者の手を検出する2次元レーザ距離計3を配設し、2次元レーザ距離計3の検出データから荷物W及び作業者の手の位置及び移動速度を演算し、演算した作業者の手の移動速度が反転したときの位置に対応する位置にあるトレイ20に荷物Wが載置されたと判断するようにしている。
また、走行台車2は、走行レールRに沿うように、エンドレス状に接続して走行レールRを循環移動させるようにしている。
そして、走行レールRに設けられた仕分シュートの位置に配設される傾転手段によって傾転レバーが操作され、非傾転状態を解除し、トレイ20を傾転させることでトレイ20上の荷物Wが払い出される。
なお、傾転手段は、コンピュータ制御されるシリンダ(図示省略)によって、退入した下降位置と、傾転レバーに当接する上昇位置との間で選択的に出没する既知の構造を有する。
一般に、右利きの人が多いため、仕分装置1の左側(走行台車2の進行方向に対向して立った場合の左側(図1参照))に手動投入口A1を設け、1kg程度の軽量物は右手のみで作業し、大きな荷物A又は2kg〜3kg程度の荷物Wは両手で荷物をトレイ20に載置する。
また、作業者M、1人当たりの仕分装置1に対して占有する区間(作業エリア)は、手動投入口A1に配置される作業台に対する立ち位置から体の向きを90度反転して作業するか、1歩乃至2歩程度移動して空きトレイ20に荷物Wを載置する空間としてトレイ20(走行台車2)の3個分程度の広さが一般的に使用される。
そして、走行レールR及び走行レールRに沿って走行するトレイ20が配設された走行台車2と、作業者Mとの間には、作業者Mと走行レールRとの間に、2次元レーザ距離計3による作業者Mが手に持ってトレイ20に載置する荷物W及び荷物Wを持つ作業者の手以外の物体の検出を遮断する隔壁5を配設するようにしている。
これにより、2次元レーザ距離計3によって、荷物W及び荷物Wを持つ作業者の手以外の物体を誤って検知することがなく、正確にトレイ20上の荷物の有無を判断することができる。
2次元レーザ距離計3は、平面空間を所定のピッチ(例えば、0.36°)で所定角度(例えば、240°)の範囲にレーザ光を照射(レーザ光の走査)して、所定の角度内におけるレーザ光が当たった物体までの距離L及び角度θpを出力する。
図4に示すように、2次元レーザ距離計3で走査する走査面Pでの測定対象物の2次元座標(Xp,Yp)と2次元レーザ距離計3で検出される極座標形式のデータの関係は、
Xp=L・cosθp
Yp=L・sinθp
で表される。
X=Xs+L・cosθp・sinφ
Y=Ys−L・sinθp
Z=Zs−L・cosθp・cosφ
で表される。
一方、隔壁5を検出した際の距離データは、毎回の走査で同じ走査角度θpに対して同じ距離データを返す固定データとなる。
1つの手動投入口A1の範囲内で、2次元レーザ距離計3が検出する最遠点までの距離を約3mとし、2次元レーザ距離計3の走査方向を、Y軸を回転軸としてZX平面に沿った方向に45°(水平面に対して45°)下向に回転させて設置すると、走査する角度は、概ね±60°(図2(a)に示す、θ=60°)の範囲を走査することができ(それ以上の走査角度はレーザが隔壁5の高さを超えたところを照射することとなり妥当ではない。)、本実施例においては、2次元レーザ距離計3から照射されるレーザは、走査面P内で、作業者Mが作業していない状態のときは隔壁5を、作業状態においては、走査面Pに存在する荷物W及び荷物Wを持つ作業者Mの手を順次検出し、その走査角度θpにおける距離Lを検出し出力することとなる。
作業状態のときに、2次元レーザ距離計3から照射されるレーザが荷物Wに当たっているときの軌跡10は、図4に示すようになる。
片手で、手のひらと同等の寸法程度である小物の荷物Wを投入する場合には、荷物Wを持つ手H1、荷物W、荷物Wを持つ手H1の順に検出される。
なお、荷物Wの形状により検出できない部位も存在する。
手のひらよりも大きい荷物Wを片手で投入する場合にも、荷物Wを持つ手H1、荷物W、荷物Wを持つ手H1の順で検出され、両手で荷物Wを持つ場合には、荷物Wを検出した後に、荷物Wを持つ手H1と荷物Wを持つ手H2が検出される。
作業者Mが仕分装置1の走行台車2の進行方向に対向し、かつ、左側に位置して作業者Mに向かって進行してくるトレイ20に荷物Wを載せる場合、荷物Wを持つ手H1は右手、荷物を持つ手H2は左手を示すこととなる。
また、片手で作業している場合でも荷物Wを持っていない手が2次元レーザ距離計3の走査面Pを通過する場合もある。これは作業者Mの姿勢や作業時の体の挙動、歩行をするかしないか等によって異なり、荷物Wを持っていない手は検出される場合とされない場合がある。
なお、作業者Mと仕分装置1との間に設置した隔壁5までの距離データとなる固定データは除外している。
図6(b)は、約1秒前後の1回の投入動作を10分割した状態を示す。時間軸が示すように時刻の経過とともにY軸の投影座標がY軸の正方向に移動し、その後、負方向に移動する変化が検出される。
これは、作業者Mは、目的とするトレイ20に荷物Wを載せるために荷物Wを持った手を上腕から捩って荷物Wとトレイ20の相対速度を小さくし、トレイ20が作業者Mの側面に到着したときにトレイ20の上で荷物Wから手を離し、荷物Wをトレイ20上に載置する。
荷物Wをトレイ20に置いた後は、荷物Wを持っていた手を作業者Mの前方に戻すこととなり、このときは作業者Mの手首近傍から手のひら(手の甲)、指先などが順に2次元レーザ距離計3の走査面Pを通過し、作業者Mの手は負方向に移動する。
そのため、移動速度は負になり、このときの移動速度とトレイ20の移動速度とは関連性を有しない。
1回の走査の中でY軸に投影される距離データに幅があり、かつ、不連続になる。これは荷物Wを持っていない手又は荷物Wを両手で持っている場合のもう片方の手が2次元レーザ距離計3から照射されるレーザの走査面を横切ることに起因する。
Y軸に投影する距離データの座標の最も大きな点(図5(b)に示す、投影座標の時間推移の太線の中の点Q、以下、境界点という。)に着目し、トレイ20の進行方向の最もY座標の大きい座標でY軸方向速度を計算し、この値を持ってトレイ20に荷物Wが載置されたか否かの判断を行うようにしている。
この仕分装置1における2次元レーザ距離計3では、物体の3次元的な形状を認識するのではなく、走査面P内を通過する荷物W又は作業者Mの手が、走査面P内に照射されるレーザを横切る際、1回の走査で検出される連続した距離データのY軸方向への写像に着目し、その距離データを検出したときの走査角度θpから検出時刻を判断して速度データ(移動速度)に変換し、作業者の手の移動速度が反転したときその位置に対応する位置にあるトレイ20に荷物Wが載置されたと判断する。
手順1
Y軸の値の大きい方から小さい方に向かってデータを走査し最初に発生する境界点の先頭データを取り出す。これを時刻 t(i) におけるY座標データ y(i) とする。
時刻t(i)は、走査ピッチと1回の走査範囲を走査する時間から判断する。
例えば、走査ピッチが0.36°で240°を走査するのに66.7msecかかる2次元レーザ距離計の場合、1ピッチが約0.1msecとなる。
先頭データの時刻、Y座標から境界点のY軸方向の移動速度 v(i)を以下の計算式から求める。
v(i)=(y(i)−y(i−1))/(t(i)−t(i−1))
(上述した、2次元レーザ距離計を使用した場合、(t(i)−t(i−1))=0.1msecとなる。)
境界点の移動速度 v(i)が正の値から負の値に遷移するとき(作業者の手の移動速度が反転するとき)を監視する。
境界点の移動速度が正から負に遷移した時刻をtzとする。
荷物Wを持った手から荷物Wをトレイ20上に置き、その後、体の向きをトレイ20に向かう方向から作業台の方向に戻す時間には個人差はあるが、その平均的な遅延値をdTとすると、その間にトレイ20が移動する距離dLを、トレイ20の移動速度をVtrとすることで、
dL=dT・Vtr
を得る。
時刻tzの境界点の位置Y(tz)にdLを加算した位置
Y(tz)+dT・Vtr
の位置にあるトレイ20にバーコードリーダ4によってデータが読み取られた荷物Wが載置されたものと判断し、トレイ20と荷物Wとの関連付けを行うようにしている。
1つのトリガイベントが発生した後、1つのトリガイベントに対して複数個の荷物を投入する場合があり、図6においては、バーコードの読み込みの後に繰り返し回数を操作端末装置から入力はしないで、次のトリガイベントが発生するまでの間の投入はすべて当該のトリガイベントに対する繰り返しとみなすシステムを想定している。
バーコードを読み込んだ後繰り返し回数、即ち投入する荷物Wの個数をキーボード等の入力手段によって指定する場合には、図6に示すフローチャートは、トリガイベント発生後に明示的に入力して指定した回数だけループし、ループ内で正の速度検出と正からゼロの速度変化を監視して、トリガイベントの対象となる荷物Wが載置されたトレイ20を特定(トレイ20と荷物Wとの関連付け)するようにしている。
バーコードの読み取りは、荷物Wの梱包状態やバーコード自体が不鮮明であったり、汚損していたりすると周回しても読み取れないため、行き先不明シュートに確実に仕分けることができる。
荷物Wが載置されていないと認識されたトレイ20で、バーコードが読み取れた場合には、当該トレイ20を禁止トレイと判断し、人手を介入して点検する。
バーコードの読み取りの成功率と投入したトレイ20の判断の成功率は、バーコードの読み取り成功率の方が低く、行き先不明の仕分けを行うことによって、誤仕分けの防止を確実に行うことができる。
しかしながら、あるべき隔壁5までの距離データが欠損している場合又は距離データが存在するが、予め検出されている隔壁5までの位置情報(距離データ等)と異なる場合には、2次元レーザ距離計3の異常又は取り付け状態の異常があることとなる。
そのため、2次元レーザ距離計3により検出した隔壁5の検出データから演算した隔壁5の位置情報と、予め記録されている隔壁5の位置情報とを照合することで、2次元レーザ距離計3の異常を検知する故障検知手段(図示省略)を備えるようにしている。
これによって、この仕分装置1に使用する2次元レーザ距離計3の自己診断を行うことができる。
この検出データから演算した隔壁5の位置情報と、予め記録されている隔壁5の位置情報との照合は、走査角度θpに対する距離データを逐次比較することで行うこともできるが、統計的な処理によって行うこともできる。
簡単な統計処理としては、基準となる走査角度θpと距離Lの値に対して実際に観測した距離の相関係数を計算し、相関係数の値が1近傍であれば正常、1から外れ0.98以下に低下した場合には、異常と判断することで、2次元レーザ距離計3とその取り付け状態の健全性を評価することができる。
2次元レーザ距離計3の寿命に大きな影響を及ぼす原因は、レーザ走査機構の機械的な磨耗・劣化及び半導体レーザの点灯時間に対して指数関数的にレーザの発光光量が低下する現象である。
そして、この両方の原因に対して、2次元レーザ距離計3による測定が必要ではないときに、電源を遮断することが有効な手段となる。
そのため、2次元レーザ距離計3を、作業者Mがトレイ20に載置する荷物Wの荷物情報の読み取り操作によって起動するようにするとともに、読み取り操作が所定時間継続して行われなかった場合に停止するようにしている。
具体的には、作業者Mが投入する荷物Wに貼付されている荷物Wの荷物情報が記録されたバーコードをバーコードリーダ4で読み取ったときに起動し、作業者Mが手動投入口A1を使用しないときや、数分間手動投入口A1からの投入がない場合に、該当する手動投入口A1に設置する2次元レーザ距離計3に対して電源の供給を停止するように制御するようにしている。
これによって、機械的部分が介在する2次元レーザ距離計であっても、2次元レーザ距離計の劣化を防止し機器の寿命も長くすることができるとともに、MTBF(平均故障間隔)も長くすることができる。
また、2次元レーザ距離計3の異常によって生じる誤仕分けを防止することができる。
2 走行台車
20 トレイ
3 2次元レーザ距離計
4 バーコードリーダ
5 隔壁
A1 手動投入口
A2 手動投入口
A3 手動投入口
B 仕分シュート
H1 手
H2 手
M 作業者
Claims (4)
- 走行レールに沿って走行する走行台車にトレイを配設し、該トレイに手動投入口の位置で荷物を載置し、該トレイに載置された荷物を所定の仕分シュートの位置で払い出すようにした仕分装置において、前記手動投入口の位置に、作業者が手に持ってトレイに載置する荷物及び該荷物を持つ作業者の手を検出する2次元レーザ距離計を配設し、該2次元レーザ距離計の検出データから前記荷物及び作業者の手の位置及び移動速度を演算し、該演算した移動速度が反転したときの位置に対応する位置にあるトレイに前記荷物が載置されたと判断するようにしたことを特徴とする仕分装置。
- 前記2次元レーザ距離計を、作業者がトレイに載置する荷物の荷物情報の読み取り操作によって起動するようにするとともに、読み取り操作が所定時間継続して行われなかった場合に停止するようにしたことを特徴とする請求項1記載の仕分装置。
- 前記作業者と走行レールとの間に、前記2次元レーザ距離計による作業者が手に持ってトレイに載置する荷物及び該荷物を持つ作業者の手以外の物体の検出を遮断する隔壁を配設したことを特徴とする請求項1又は2記載の仕分装置。
- 前記2次元レーザ距離計により検出した隔壁の検出データから演算した隔壁の位置と、予め記録されている隔壁の位置情報とを照合することで、2次元レーザ距離計の異常を検知する故障検知手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の仕分装置。
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