<実施例1>
図1は、本発明の実施例の情報配信システムの構成を示すブロック図である。
本実施例の情報配信システムは、列車運行情報提供サーバ100、路線運行情報提供サーバ110、混雑度計算サーバ120、路線検索サーバ130及び情報配信サーバ140を有する。前述したサーバのうち列車運行情報提供サーバ100、路線運行情報提供サーバ110及び混雑度計算サーバ120は、交通事業者が運用するサーバである。路線検索サーバ130及び情報配信サーバ140は、交通事業者又は他の情報提供事業者が運用するサーバである。
情報配信サーバ140は、プログラムを実行するプロセッサを有する処理部141、プロセッサによって実行されるプログラムを記憶するメモリ142、データを格納する補助記憶装置(例えば、磁気ディスクドライブ(HDD)、不揮発性半導体記憶装置(SSD)など)143及び他の装置との通信を制御する通信インターフェース144を有する計算機である。上記では、情報配信サーバ140の構成について説明したが、列車運行情報提供サーバ100、路線運行情報提供サーバ110、混雑度計算サーバ120及び路線検索サーバ130も同様の構成を有する。
各サーバは、論理的又は物理的に構成された複数の計算機上で稼働するシステムである。各システムは、同一の計算機上で別個のスレッドで動作してもよく、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作してもよい。
プロセッサによって実行されるプログラムは、リムーバブルメディア(CD−ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介して各サーバに提供され、非一時的記憶媒体である補助記憶装置143に格納される。このため、各サーバは、リムーバブルメディアを読み込むインターフェースを備えるとよい。
すなわち、プロセッサが実行するプログラムは、補助記憶装置143から読み出されて、メモリ142にロードされて、プロセッサによって実行される。
列車運行情報提供サーバ100、路線運行情報提供サーバ110、混雑度計算サーバ120、路線検索サーバ130及び情報配信サーバ140は、ネットワークを介して接続される。
列車運行情報提供サーバ100は、運行管理システムなどから取得した走行中の列車の位置情報を提供する。路線運行情報提供サーバ110、走行中の列車の位置情報と正規のダイヤとを比較し、路線毎の遅れの情報を提供する。混雑度計算サーバ120は、車両に設けられた応荷重装置や自動改札の通過データなどから計算した列車の混雑度の情報を提供する。路線検索サーバ130は、目的地まで移動するために利用すべき路線及び列車の情報を提供する。例えば、乗車駅、下車駅及び日時(又は、現在時刻)を入力することによって、利用すべき路線、列車及び乗換駅の情報を提供する。情報配信サーバ140は、列車運行情報提供サーバ100、路線運行情報提供サーバ110、混雑度計算サーバ120及び路線検索サーバ130から取得した情報に基づいて、利用者に列車の発車予定時刻や列車遅延の情報を提供する。
情報配信サーバ140は、ネットワーク170を介して、デジタルサイネージ装置150及び/又はモバイル端末160と接続される。ネットワーク170は、インターネットなどの公共のネットワークでも、社内ネットワークなどの非公共ネットワークでもよい。また、ネットワーク170は、有線のネットワークでもよいが、モバイル端末160と通信するネットワークは、3G、LTEなどの無線ネットワークである。
デジタルサイネージ装置150は、例えば、駅の改札口付近、コンコース、ホームなどに設置される大型表示装置であり、他の装置との通信を制御する通信インターフェース151、プログラムを実行するプロセッサを有する処理部152、情報を表示する表示部(例えば、液晶ディスプレイパネルなど)154及びデータやプログラムを格納する記憶装置(例えば、磁気ディスクドライブ(HDD)、不揮発性半導体記憶装置(SSD)など)155を有する。
モバイル端末160は、交通機関の利用者が携帯する端末であり、他の装置との通信を制御する通信インターフェース161、プログラムを実行するプロセッサを有する処理部162、利用者が指示を入力する入力部(例えば、タッチパネル、キーボードなど)163、情報を表示する表示部(例えば、液晶ディスプレイパネルなど)164及びデータやプログラムを格納する記憶装置(例えば、フラッシュメモリなど)165を有する。
モバイル端末160に情報を表示するためにプロセッサが実行するプログラムは、専用のアプリケーションプログラムでも、ウェブブラウザでもよい。さらに、ウェブブラウザ上で実行されるプログラム(例えば、フラッシュアプリケーション)を用いてもよい。
本実施例の情報配信システムでは、情報配信サーバ140から配信された情報を表示する端末として、デジタルサイネージ装置150及びモバイル端末160を例示したが、これらの他に、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯電話機など、通信機能及び表示画面を有する装置であれば、様々な端末に情報を配信することができる。
図2は、本発明の実施例の情報配信システムによって配信される出発時刻表示画面を説明する図である。
図2に示す出発時刻表示画面は、デジタルサイネージ装置150の表示部154及びモバイル端末160の表示部164に表示される画面で、アナログ時計表示領域210及び該アナログ時計表示領域210の外側に隣接する出発時刻表示領域220、230を含む。出発時刻表示領域220、230は、アナログ時計表示領域210より大きい相似形であるとよい。また、アナログ時計表示領域210の中心と出発時刻表示領域220、230の中心とはほぼ同一の位置にあり、出発時刻表示領域220、230が、アナログ時計表示領域210の外側にはみ出すように、隣接して配置される。
また、図2に示す出発時刻表示画面は、二つの出発時刻表示領域220、230を含むが、この駅を発着する路線の数及び表示画面の大きさによっては、出発時刻表示領域の数は一つでも、三つ以上でもよい。
アナログ時計表示領域210には、時計の短針211及び長針212が、中心点213を軸として回転するように表示される。さらに、アナログ時計表示領域210には、短針211に対応して時を表す内周側の目盛(数字)214及び長針212に対応して分を表す外周側の目盛215が表示される。外周側の目盛215は、内側の出発時刻表示領域220と接している。
なお、本実施例は、表示画面における中心点213の位置が、アナログ時計表示領域210が表示画面の端に寄っているという特徴を有する。なお、中心点213を定める方法は後述する。
出発時刻表示領域220及び230は、各々、異なる方面(例えば、上り及び下り)の列車の出発時刻を表示するための領域で、列車の出発時刻に対応した位置にアイコン221及び231が表示される。アイコン221及び231は、現在時刻以後の所定の数(例えば、3本)の列車の出発時刻を表示する。アイコン221及び231によって表示される出発時刻は、所定時刻に遅れ時分を加えた、実際の出発時刻である。また、出発時刻表示領域220、230に表示される情報は、列車の発車時刻だけでなく、バスや航路(連絡船、フェリーなど)、航空機などの出発時刻でもよい。
出発時刻表示領域220及び230には、出発時刻が表示される方面223、233が表示される。すなわち、出発時刻表示領域220及び230の長針212(現在時刻)より手前は方面表示領域であり、先は列車表示領域である。このように、方面表示領域及び列車表示領域を設けることによって、方面表示と列車アイコンとが干渉することなく、分かりやすく表示することができる。
アイコン221及び231は、外周側の目盛215に到達する引出線222及び232を有する。例えば、外側の出発時刻表示領域230のアイコン231から延伸する引出線232は、内側の出発時刻表示領域220を通過して外周側の目盛215に到達している。
すなわち、本実施例では、出発時刻表示領域220、230をアナログ時計表示領域210の外側に隣接して設けることによって、アナログ時計の長針212の目盛上の列車の出発時刻に対応する位置に発車する列車のアイコンを表示する。このため、列車が発車するまでの時間を直感的に把握することができる。
また、図2に示す出発時刻表示画面では、アイコン221、231の大きさ(直径)が約2分なので、同じ方面に2分間隔で列車が発車してもアイコンが重ならずに表示することができる。
図3は、図2に示す出発時刻表示画面の時刻の経過による表示態様の変化を説明する図である。
前述したように、出発時刻表示画面は、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230を含み、列車の出発時刻に対応するアイコンが出発時刻表示領域220及び230に表示される。
例えば、図3(A)に示すように、長針212が0分に近い位置にあり、出発時刻を示すアイコンが中心点213からみて右上(0分から15分)の方向に表示される場合、右上に広いスペースが取れるように、中心点213は表示画面の左下に位置する。
また、時間が経過して長針212が約6分にいる場合、図3(B)に示すように、出発時刻を示すアイコンが中心点213からみて右側(6分から25分)の方向に表示される。このため、右側に広いスペースが取れるように、中心点213は表示画面の左側に移動する。
さらに時間が経過して、長針212が15分に近い位置にある場合、図3(C)に示すように、出発時刻を示すアイコンが中心点213からみて右下(15分から35分)の方向に表示される。このため、右下に広いスペースが取れるように、中心点213は表示画面の左上に移動する。
中心点213は、所定の時間間隔で移動すればよいが、画面の更新間隔と同じでも、異なってもよい。例えば、長針212の表示位置の更新間隔を1分とした場合、中心点213の位置の更新間隔は1分でも、また、1分より長くても、短くてもよい。
さらに、出発時刻を示すアイコンは、前述したように、所定時刻に遅れ時分を加えた時刻の位置に表示される。このため、列車の遅れ時分によって、アイコンの表示位置が更新される。アイコンの表示位置の更新間隔を1分とした場合、中心点213の位置の更新間隔は1分でも、また、1分より長くても、短くてもよい。
中心点213の位置の更新間隔を画面の更新間隔と異ならせることによって、計算機の負荷に与える影響を少なくして、アナログ時計表示領域210を画面内で移動させることができる。すなわち、中心点213の位置の更新間隔を長くすると、計算機の負荷の増加を抑えることができる。
本実施例では、アナログ時計表示領域210が表示画面の端に寄っており、長針212の動きに合わせて中心点213が画面内を移動する点に特徴を有する。このため、出発時刻表示領域220、230全体を常に表示する場合より、長針212から先の時刻の出発時刻表示領域(約四分の一の円のエリア)を拡大して表示できる。
なお、図3では、表示画面が縦長である場合について説明したが、表示画面は横長であってもよい(図17(A)参照)、この場合でも、図3と同様に、現在時刻より先の時刻の出発時刻表示領域(約四分の一の円のエリア)を拡大して表示することができる。
図4から図6は、出発時刻表示画面内のレイアウトを定める方法を説明する図である。
まず、図4に示すように、画面の短辺の長さを基準に、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230の大きさを、下式(1)を用いて定める。このとき、各パラメータの比率を一定に決めておくとよい。なお、各パラメータの比率を決めるためのルールを予め定めてもよい。
本実施例では、アナログ時計表示領域210内に設けられた短針用目盛214の外周円216の半径の(RSclock)と、時計長針用目盛円の半径(RLclock)と、出発時刻表示領域220、230の幅の合計(RWMtrain)との和が、画面の短辺の長さ(Lshort)と等しくなるように、RSclock、RLclock及びRWMtrainを定める。
Lshort = RSclock + RLclock + Rtrain … 式(1)
なお、列車運行情報提供サーバ100が提供する列車運行情報から、当該駅を発車する列車の方面数(すなわち、出発時刻表示領域の数)が特定でき、出発時刻表示領域の数から、適切なパラメータ比率が選択できる。
なお、出発時刻表示領域の幅の合計(RWMtrain)は、出発時刻表示領域円の幅(RWtrain)に出発時刻表示領域の数(Ktrain)を乗じた値である。
RWMtrain = Ktrain × RWtrain … 式(2)
また、列車円幅(RWtrain)は、列車アイコンの直径(Tradius×2)に、列車アイコン余白幅(Tblank)を加えた値である。
RWtrain = Tradius × 2 + Tblank … 式(3)
また、アナログ時計表示領域の中心点213の座標(CXcenter,CYcenter)は、(RSclock,RSclock)となる。なお、RSclockは、短針用目盛214の外周円216の半径である。また、列車アイコンの表示位置の時計の12時方向から見た中心角(Tangle)は、出発時刻が9時3分の場合、360°× 3/60である。
また、k番目の出発時刻表示領域における列車アイコンの中心とアナログ時計表示領域の中心座標の距離(Tlong n=k)は、下式(4)によって表すことができる。
Tlong n=k = RLclock + Tradius + Tblank/2 +(2(Tradius)+(Tblank))×(k−1) … 式(4)
さらに、k番目の出発時刻表示領域における列車アイコンの中心座標(TXcenter n=k,TYcenter n=k)は、下式(5)によって表すことができる。
TXcenter n=k = CXcenter + Tlong n=k × cos(Tangle)
TYcenter n=k = CYcenter + Tlong n=k Sin(Tangle) … 式(5)
なお、図4に示す例では、RSclockを短針用目盛214の外周円216の半径としたが、RSclockは、これより小さくてもよい。
次に、図5に示す方法によって、アナログ時計表示領域210の中心点213の位置を定める。
表示画面の中心点301を軸として回転する長針302を仮設する。時計の長針は、毎分2π/60の角速度で動くので、その先端の動きを表す円軌道303を作成する。そして、この長針の動きを表す円軌道303を矩形軌道304に投影した点305を定める。この矩形軌道は、縦がLlong−2×RSclockの長さで、横がLshort−2×RSclockの長さである。ここで、Llongは画面の長辺の長さであり、RSclockは時計短針用目盛円216の半径である。
そして、点305から中心点301を挟んで点対称の位置にある矩形軌道304上の点306を定める。この点306が、アナログ時計表示領域210の中心点213となる。このように、点306を定める、すなわち、アナログ時計表示領域210の中心点213を定めることによって、長針の動きを表す円軌道303を投影した矩形軌道304上の距離を移動することになる。
図6は、出発時刻表示画面の短辺の長さ(Lshort)を4辺とする正方形の領域にアナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230を表示し、残りの領域を他の情報を表示する(例えば、付加情報領域(図17参照))場合に、アナログ時計表示領域210の中心点213の位置を定める方法を示す。
この場合、表示画面が、その1辺がLshortの正方形であり、矩形軌道304が正方形となる。この場合も、図5に示す場合と同様に、仮想長針302の先端の動きを投影した矩形軌道304上の点305を定め、点305の点対称の位置にある矩形軌道304上の点306を定めると、アナログ時計表示領域210の中心点213が定まる。
このように、このように、画面の短辺長さ及び出発時刻表示領域の数から、各表示領域の大きさ及び位置を計算することによって、どのような画面サイズでも同じプログラムで適切な表示することができ、デバイスに依存せず同じプログラムによって適切な表示をすることができる。
また、図6に示すように、出発時刻の表示は画面の短辺(Lshort)を一辺とする正方形で表示すれば、残りの領域を付加情報領域として利用することができ、様々な付加情報を表示することができる(図17参照)。
図7は、本発明の実施例の情報配信処理の第1の例のシーケンス図である。第1の例では、デジタルサイネージ装置150は、情報配信サーバ140が生成した画像データを用いて、表示部154に画像を表示する。
列車運行情報提供サーバ100は、情報配信サーバ140に列車運行情報を提供する(601)。列車運行情報提供サーバ100から提供される列車運行情報は、所定の時間間隔で送信されたり、情報配信サーバ140からの要求によって提供される。また、列車運行情報が更新された場合、列車運行情報提供サーバ100は、最新の列車運行情報を情報配信サーバ140に提供してもよい(602)。
なお、路線運行情報提供サーバ110、混雑度計算サーバ120、路線検索サーバ130及び情報配信サーバ140からの情報も、所定の時間間隔又は情報配信サーバ140からの要求に従って、提供される。
列車運行情報提供サーバ100から送信される列車運行情報は、図8に示すように、駅名801、方面802、行き先803、出発時刻804。列車番号805、列車種別806及び遅れ時分807の情報を含む。駅名801は、列車が存在している駅の名称である。方面802は、列車が進行する方向である。行き先803は、列車の終着駅である。出発時刻804は。列車が駅名801の駅を発車する時刻である。列車番号805は、列車を一意に識別するための識別情報である。列車種別806は、列車の種別であり、例えば、各停、快速、急行、特急などである。遅れ時分807は、列車の出発時刻の正規のダイヤからの遅れ時分である。列車運行情報は、前述した項目の一部を含まなくても、前述した以外の項目を含んでもよい。
列車運行情報は、各項目が所定のデータ長のフィールドに格納される固定長データでも、各項目がデリミタで区切られた可変長のフィールドに格納される可変長データでもよい。また、列車運行情報に含まれる各項目のデータが、図示したように名称でなく、予め定められたコードによって表されてもよい。
情報配信サーバ140は、受信した列車運行情報を、補助記憶装置143のデータベースに格納する(603)。
一方、デジタルサイネージ装置150は、所定のタイミングで(例えば、所定の時間間隔で)、情報配信サーバ140にリクエストを送信する(604)。
デジタルサイネージ装置150から送信されるリクエストは、図9に示すように、駅名811及び端末番号812を含む。駅名811は、デジタルサイネージ装置150が設置された駅の名称である。端末番号812は、デジタルサイネージ装置150を一意に識別するための識別情報である。リクエストは、前述した項目の一部を含まなくても、前述した以外の項目を含んでもよい。
リクエストは、各項目が所定のデータ長のフィールドに格納される固定長データでも、各項目がデリミタで区切られた可変長のフィールドに格納される可変長データでもよい。また、リクエストに含まれる各項目のデータが、図示したように名称でなく、予め定められたコードによって表されてもよい。
情報配信サーバ140は、デジタルサイネージ装置150から送信されたリクエストを受信すると、リクエストに含まれる端末番号812を用いて画面サイズデータベース(図10)を参照して(606)、リクエストを送信したデジタルサイネージ装置150の表示部154の画面サイズを特定し、デジタルサイネージ装置150に表示される、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230の大きさ及び位置を、前述した方法を用いて計算する。そして、情報配信サーバ140は、デジタルサイネージ装置150に表示する画像のデータを列車運行情報から生成し(605)、生成した画像データをデジタルサイネージ装置150に送信する(607)。
情報配信サーバ140が保持する画面サイズデータベースは、図10に示すように、端末種別821、画面サイズ(縦)822及び画面サイズ(横)823を含む。端末種別821は、デジタルサイネージ装置150及びモバイル端末160の種別を識別するための識別情報である。なお、端末種別821は、デジタルサイネージ装置150及びモバイル端末160の種別を識別するための識別情報ではなく、図示したように、デジタルサイネージ装置150及びモバイル端末160を一意に識別するための識別情報でもよい。画面サイズ(縦)822及び画面サイズ(横)823は、それぞれ、デジタルサイネージ装置150の表示部(又は、モバイル端末160の表示部164)の表示画面の縦及び横の大きさであり、例えば、画素数で表される。
なお、リクエストを送信した端末がモバイル端末160である場合、端末番号812から、モバイル端末160の機種及び表示画面のサイズを特定し、特定された表示画面のサイズに従って、モバイル端末160に表示される、各領域210、220、230の大きさ及び位置を、前述した方法を用いて計算する。
デジタルサイネージ装置150では、画像表示プログラムが動作しており、情報配信サーバ140から送信された画像データを表示部154に表示する(608)。
図11は、本発明の実施例の情報配信処理の第2の例のシーケンス図である。第2の例では、図13を用いて後述する処理1005から1011の画面パーツの作成及び合成として、情報配信サーバ140側でWebページのレイアウトが行われ、デジタルサイネージ装置150のWebブラウザが画面を表示する。
列車運行情報提供サーバ100からの列車運行情報の提供(601、602)、情報配信サーバ140による、受信した列車運行情報のデータベースへの格納(603)、及び、デジタルサイネージ装置150から情報配信サーバ140へのリクエストの送信(604)は、前述した第1の例と同じである。
情報配信サーバ140は、デジタルサイネージ装置150から送信されたリクエストを受信すると、リクエストに含まれる端末番号812を用いて画面サイズデータベース(図10)を参照して(616)、リクエストを送信したデジタルサイネージ装置150の表示部154の画面サイズを特定し、デジタルサイネージ装置150に表示される、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230の大きさ及び位置を、前述した方法を用いて計算する。そして、情報配信サーバ140は、デジタルサイネージ装置150から送信されたリクエストを受信すると、デジタルサイネージ装置150に情報を表示するためのHTMLデータを列車運行情報から生成し(615)、生成したHTMLデータをデジタルサイネージ装置150に送信する(617)。
なお、前述と同様に、リクエストを送信した端末がモバイル端末160である場合、端末番号812から、モバイル端末160の機種及び表示画面のサイズを特定し、特定された表示画面のサイズに従って、モバイル端末160に表示される、各領域210、220、230の大きさ及び位置を、前述した方法を用いて計算する。
デジタルサイネージ装置150では、ブラウザが動作しており、情報配信サーバ140から送信されたHTMLデータから表示画面(webページ)を生成し、表示部154に表示する(618)。
図12は、本発明の実施例の情報配信処理の第3の例のシーケンス図である。第3の例では、デジタルサイネージ装置150は、専用のアプリケーションを実行しており、情報配信サーバ140が生成したX01用データを用いて、図13を用いて後述する処理1005から1011を行い、表示部154に画面を表示する。
列車運行情報提供サーバ100からの列車運行情報の提供(601、602)、情報配信サーバ140による、受信した列車運行情報のデータベースへの格納(603)、及び、デジタルサイネージ装置150から情報配信サーバ140へのリクエストの送信(604)は、前述した第1の例と同じである。
情報配信サーバ140は、デジタルサイネージ装置150から送信されたリクエストを受信すると、リクエストに含まれる端末番号812を用いて画面サイズデータベース(図10)を参照して(626)、リクエストを送信したデジタルサイネージ装置150の表示部154の画面サイズを特定し、デジタルサイネージ装置150に表示される、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230の大きさ及び位置を、前述した方法を用いて計算する。そして、情報配信サーバ140は、デジタルサイネージ装置150から送信されたリクエストを受信すると、デジタルサイネージ装置150に情報を表示するためのX01用データを列車運行情報から生成し(625)、生成したX01用データをデジタルサイネージ装置150に送信する(627)。
なお、前述と同様に、リクエストを送信した端末がモバイル端末160である場合、端末番号812から、モバイル端末160の機種及び表示画面のサイズを特定し、特定された表示画面のサイズに従って、モバイル端末160に表示される、各領域210、220、230の大きさ及び位置を、前述した方法を用いて計算する。
デジタルサイネージ装置150では、専用のアプリケーションプログラムが動作しており、情報配信サーバ140から送信されたX01用データから表示画面を生成し、表示部154に表示する(628)。
なお、図7、図11、図12に示すシーケンスの例は、デジタルサイネージ装置150が情報を表示する場合について説明したが、モバイル端末160が情報を表示する場合でも同じシーケンスで処理が実行される。
図13は、本発明の実施例の画像生成処理の一例のフローチャートである。図13に示す画像生成処理は、情報配信サーバ140の処理部141のプロセッサで実行される。
まず、プロセッサは、デジタルサイネージ装置150から送信されたリクエストを受信し(1001)、リクエストに含まれる端末番号812を用いて画面サイズデータベース(図10)を参照して、リクエストを送信したデジタルサイネージ装置150の表示部154の画面サイズ(縦及び横の画素数)を取得する(1002)。
その後、プロセッサは、列車運行情報提供サーバ100から、当該駅を出発する路線の情報を取得し、取得した路線の情報から、表示画面に表示する路線の数及び路線の番号(すなわち、出発時刻表示領域の数及び番号)を計算する(1003)。具体的には、AAA方面、BBB方面の二つの列車が出発する駅の場合、列車の出発時刻が表示される出発時刻表示領域の数(RWtrain)は2である。また、AAA方面の出発時刻表示領域の番号(k)を1とし、BBB方面の出発時刻表示領域の番号(k)を2とする。
その後、プロセッサは、予め用意されたパラメータ比率から適切なパラメータ比率を選択し、各表示領域のパラメータ値を計算する(1004)。例えば、出発時刻表示領域の数が2であり、画面サイズがLshort=640、Llong=960である場合、最適比率1:2:1、4:1を選択する。このため、計算されるパラメータは、RSclock=160、RLclock=320、RWMtrain=160、RWtrain=80、Tradius=64、Tblank=16、Tangle=18、Tblank=160、(CXcenter,CYcenter)=(160,160)となる。
その後、処理を分岐し、プロセッサは、画面パーツを生成する(1005、1009、1010)。なお、画面パーツの生成処理は、並行して実行しても、順次実行してもよい。順次実行する場合、実行順序はいずれの順序でもよい。
プロセッサは、画面パーツA及びBを作成する(1005)。図14に示すように、画面パーツAは表示画面の背景であり、画面パーツBは出発時刻表示領域を表示するための要素である。
また、プロセッサは、システムの時計から現在時刻を取得する(1006)。
その後、プロセッサは、列車アイコン221、231などを表示するためのパラメータ(例えば、列車アイコンの中心座標)を計算する(1007)。例えば、AAA方面で、出発時刻が9時3分の列車アイコンの場合、
Tlong n=1=392
(TXcenter n=1,TYcenter n=1)=(160+392(cos18°),160+392(sin18°))
となる。
その後、プロセッサは、当該時間帯の全ての列車アイコンについての計算が終了したかを判定する。未だ計算されていない列車アイコンがあれば、ステップ1007に戻り、次の列車アイコンの表示パラメータを計算する。一方、全ての列車アイコンについて計算が終了していれば、画面パーツCを作成する(1009)。図14に示すように、画面パーツCは列車アイコンを表示するための要素である。
また、プロセッサは、ステップ1006で取得した現在時刻を用いて画面パーツDを作成する(1010)。図14に示すように、画面パーツDはアナログ時計領域を表示するための要素である。
ステップ1005、1009及び1010の後、プロセッサは、作成された画面パーツA、B、C及びDを合成し、表示画面を生成する(1011)。
なお、ステップ1005から1011の処理は、ステップ1004で計算されたパラメータを情報配信サーバ140が送信し、該送信されたパラメータを受信したデジタルサイネージ装置150又はモバイル端末160が実行してもよい。
図15及び図16は、図2に示す出発時刻表示画面の変形例を説明する図である。
図15に示す変形例では、アナログ時計表示領域210に長針212のみが表示され、時間は数字216で表示されている。
また、図16に示す変形例では、アナログ時計表示領域210が矩形(例えば、正方形)であり、アナログ時計表示領域210の外側の出発時刻表示領域220、230も矩形である。なお、図示は省略するがアナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230が楕円でもよい。
図17は、デジタルサイネージ装置150に表示される出発時刻表示画面の例を説明する図である。
デジタルサイネージ装置150は、前述したように、駅の改札口付近などに設置される。また、デジタルサイネージ装置150を見る利用者の多くは、これから列車に乗ろうとする者である。このため、利用者は、列車の出発時刻の他に、各路線の列車が正常に運転しているかを示す運行状況を知りたい。そのため、その駅に発着する路線の状況によって、図17(B)又は図17(C)に示すように、表示態様を変える。
例えば、図17(A)は、路線の運行状況が平常である場合の出発時刻表示画面の例を示す。図17(B)は、その駅を発着する路線に遅延が生じている場合の出発時刻表示画面の例を示す。図17(C)は、その駅を発着する路線が運転を見合わせている場合の出発時刻表示画面の例を示す。
図17(A)に示す平常時の出発時刻表示画面では、図2に示したように、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230を含むメイン情報領域250が表示画面の全面を占めている。
また、図17(B)に示す遅延発生時の出発時刻表示画面では、出発時刻が表示されるメイン情報領域250の右側に付加情報領域255が形成される。付加情報領域255には、この駅を発着するXXX線及びYYY線が遅延していることが表示される。
図17(B)に示すようにメイン情報領域250及び付加情報領域255が表示される場合、メイン情報領域の幅はLshortとするとよい。なお、付加情報領域に表示する情報の量が少ない場合、メイン情報領域の幅をLshortより大きくしてもよい。また、付加情報領域に表示する情報の量が多い場合、メイン情報領域の幅はLshortより小さくてもよい。この場合、メイン情報領域250のアナログ時計表示領域210は、小さく表示するとよい。ここで、Lshortは表示画面の短辺の長さであり、Llongは表示画面の長辺の長さである。
また、図17(C)に示す運転見合わせ時の出発時刻表示画面では、表示画面の全面に付加情報領域255が拡大し、この駅を発着するXXX線及びZZZ線が運転を見合わせていることが、他の路線の運行情報と共に表示される。この駅を発着する全路線が運転を見合わせている場合、運転が再開するまでの間、出発時刻を表示する意味がない。このため、メイン情報領域が消滅し、全表示画面を付加情報領域255になるように表示している。
図3で分かるように、出発時刻を表示するためのメイン情報領域250は基本的には正方形で足りる。また、通常は、デジタルサイネージ装置150(モバイル端末160でも)の表示画面は長方形である。このため、メイン情報領域の左側又は右側(又は、上側、下側)には、使用されない余白が生じる。このため、図17(B)に示す出発時刻表示画面では、この領域を付加情報領域255にする。
なお、図3(B)に示す出発時刻表示画面では、3時方向を中心として上下均等な大きさとした正方形をメイン情報領域251とし、このメイン情報領域251を表示画面の上側(又は、下側)に寄せて表示することによって、表示画面の下側(又は、上側)に付加情報領域255を形成することができる。
図示した例では、付加情報領域255とする余白の領域を、列車アイコンに近い位置に設けているが、この位置に限らず、列車アイコンから離れた位置でもよい。
すなわち、本実施例では、図17に示すように、表示態様を変化させることによって、出発時刻以外にも、利用者のニーズに合った情報を提供することができる。
図18及び図19は、図2に示す出発時刻表示画面の変形例を説明する図であり、複数路線が発着する駅における表示例を示す。
図18に示す出発時刻表示画面は、アナログ時計表示領域210、出発時刻表示領域220、230及びタブ領域260を含む。
タブ領域260には、この駅に発着する路線の名称が表示され、現在出発時刻が表示されている路線が、他の路線と区別可能な態様でハイライトして表示される。図18に示す状態では、XXX線の出発時刻が表示されている。
出発時刻が表示されている路線は、所定の時間間隔で順に切り替わり、タブ領域260にてハイライトされる路線及び出発時刻が更新される。
なお、入力部163を有するモバイル端末160に、図18に示す出発時刻表示画面を表示する場合、利用者がタブ領域260において選択した路線の出発時刻を表示してもよい。
図19に示す出発時刻表示画面は、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230、240を含む。すなわち、図19に示す出発時刻表示画面は、図2に示す出発時刻表示画面のように、方面ごとに出発時刻表示領域が設けられるのではなく、路線ごとに出発時刻表示領域が設けられる。
なお、図19に示す出発時刻表示画面において、方面(上り、下り)は、所定時間ごとに切り替えるとよい。なお、モバイル端末160に、図19に示す出発時刻表示画面を表示する場合、利用者の操作によって、出発時刻が表示される方面を切り替えてもよい。
なお、具体的な表示態様の図示は省略するが、列車間隔が2分以内である場合、「ただいま2分間隔で運転しています」と表示し、列車間隔が3分以上になった場合、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230を含む表示にするとよい。これは、列車間隔が2分以内である場合、出発時刻表示の意味が薄くなるためであり、また、前述したように、図2に示す出発時刻表示画面では、アイコン221、231の大きさ(直径)が約2分なので、同じ方面で2分間隔より短い間隔で列車が発車する場合、アイコンが重なって表示され、見づらいからである。
また、列車ダイヤが乱れている場合、「現在、XXX線は遅延しています」という文字のみの表示にし、列車ダイヤが正常に戻った後、アナログ時計表示領域210及び出発時刻表示領域220、230を含む表示にしてもよい。
具体的には、路線運行情報提供サーバ110が提供する路線ごとの遅延が所定時間以上である場合、列車ダイヤが乱れていると判定し、前述した表示に切り替える。また、路線運行情報提供サーバ110が提供する遅延の情報を使用せず、直近の所定本数の列車の遅れ時間の平均が所定時間以上である場合、列車ダイヤが乱れていると判定してもよい。
これは、列車ダイヤが乱れている場合、出発時刻を正確に案内することが困難となるためである。このような表示に切り替えることによって、列車運行情報提供サーバ100から各列車の遅れ時分の情報が提供されないシステムにおいても、本実施例の方法によって出発時刻を表示することができる。
次に、モバイル端末160に表示される画面について説明する。
スマートフォンなどのモバイル端末160では、出発時刻表示、経路検索、運行情報表示などの機能を有するアプリが提供されている。利用者がこれらのアプリケーションを用いることによって、様々な情報を入手することができる。
図20は、本発明の実施例のモバイル端末160上で動作する出発時刻表示機能による表示画面の例を説明する図である。
図20(A)に示すように、モバイル端末160でアプリを起動して、出発時刻タブを選択した後に表示される出発時刻表示画面は、駅選択領域401、駅入力領域402及び出発時刻表示領域403を含む。
駅選択領域401には、出発時刻を過去に表示させた駅及び路線の組み合わせのリストが表示される。そして、利用者が駅及び路線を選択すると、図20(B)に示すように、その駅及び路線の出発時刻が出発時刻表示領域403に表示される。表示されるリスト中の駅及び路線の組み合わせは、表示頻度の高いものから順に表示されるとよい。さらに、表示される駅及び路線の組み合わせは、駅選択領域401内でドラッグ操作をすることによって、スクロールして下位の組み合わせを表示することができる。
駅入力領域402は、リストに表示されない駅及び路線の出発時刻を表示するときに使用され、駅入力欄、路線入力欄及び表示ボタンを含む。駅入力欄に駅名を入力すると、入力された駅から発車する路線がプルダウンで選択できるとよい。駅及び路線の入力後、表示ボタンを操作すると、その駅及び路線の出発時刻が出発時刻表示領域403に表示される。
また、モバイル端末160が位置情報取得部(例えば、GPS受信機)を有する場合、現在位置に近い駅の情報を駅選択領域401に表示してもよい。また、駅及び路線が指定されていない場合、その時刻付近で表示させた回数が多い駅及び路線の組み合わせをデフォルトとして表示してもよい。
出発時刻表示領域403の列車アイコンをタップすると、図20(C)に示すように、選択された列車の詳細な情報を表示する詳細情報表示画面404を表示する。詳細情報表示画面404は、現在表示されている画面上に重なるようにポップアップして表示するとよい。
詳細情報表示画面404は、出発時刻、遅れ時分、線名、行き先、停車駅の情報を含むとよい。さらに、停車駅表示領域405は、停車駅をスクロールして表示できるとよい。
詳細情報表示画面404は、×ボタン406を操作することによって閉じてもよい。また、出発時刻表示領域403の列車アイコンをタップしている間だけ、詳細情報表示画面404を表示してもよい(すなわち、画面から指を離すと、詳細情報表示画面404が閉じる)。
図21は、本発明の実施例のモバイル端末160上で動作する経路検索機能による表示画面の例を説明する図である。
図21(A)に示すように、モバイル端末160でアプリを起動して、経路検索タブを選択した後に表示される検索条件入力画面は、検索条件入力領域411及び出発時刻表示領域412を含む。利用者が検索条件入力領域411に乗車駅、下車駅などの検索条件を入力して、検索ボタンをタップすると、図21(B)に示す検索結果表示画面が表示される。
検索結果表示画面は、検索結果表示領域413及び出発時刻表示領域412を含む。検索結果表示領域413には、現在位置マーク415が表示されており、検索された経路のどこにいるかが分かるようになっている。現在位置マーク415は、検索された経路中の現在時刻の位置に表示することによって、時間の経過に従って経路上を移動する。又は、モバイル端末160が位置情報取得部(例えば、GPS受信機)を有する場合、現在位置に近い区間に現在位置マーク415を表示して、位置の変化に従って経路上を移動してもよい。
また、検索結果表示領域413の下部に設けられた折り畳みボタン414をタップすると(又は、所定の時間が経過すると)、検索結果表示領域413が小さくなり、図21(C)に示す移動中画面が表示される。
移動中画面は、検索結果表示領域413及び出発時刻表示領域412を含む。出発時刻表示領域412は、乗車中の列車の到着時刻表示領域416及び乗換先の列車の出発時刻表示領域417を含む。
図21(C)に示す移動中画面では、検索された経路中の現在位置を含む区間が表示されるように経路表示がスクロールする。具体的には、利用者はXXX線に乗車してAAA駅からBBB駅へ移動中である。そして、BBB駅でYYY線に乗り換える。このとき、到着時刻表示領域416には、XXX線の列車がBBB駅に到着する時刻の位置にアイコンが表示され、出発時刻表示領域417には、YYY線の列車がBBB駅から発車する時刻の位置に複数のアイコンが表示される。到着時刻表示領域416と出発時刻表示領域417との間には、到着列車から乗換先列車への乗換表示418が表示される。
このような表示によって、どの列車に乗り換えればよいかが分かりやすく表示される。また、複数の発車する列車のアイコンを表示することによって、列車遅延などで予定の列車に乗れなかった場合でも、乗換可能な列車を確認できる。さらに、急いで乗り換えれば予定より一本前の列車に間に合うとか、予定より一本後の列車に乗るための余裕時間を知ることができる。
また、乗換先の列車の一つを選択すると、選択された列車に乗車した場合の経路検索結果に更新してもよい。さらに、乗り換えが完了すると、乗換先の列車が乗車中の列車となり、内側の領域416に変更され、次の乗換駅での情報を取得することが可能となる。
なお、移動中画面(図21(C))において、出発時刻表示領域412の列車アイコンをタップすると、詳細情報表示画面(図20(C))を開いてもよい。
図22は、本発明の実施例の出発時刻表示画面に表示されるアイコンの変形例を説明する図である。本変形例では、表示されるアイコンを当該列車の状態に応じて変化させることによって、表示されるアイコンによって列車の状態を把握することができ、利用者により多くの情報を伝達することができる。
図22(A)に示す例は、駅と列車との距離に応じてアイコンの表示を変える例である。図示したように、列車が遠い場合(例えば、前々駅に到着前)は、アイコン中の列車のイラストを小さく表示し、列車が近くまで接近した場合(例えば、前駅を発車した後)は、アイコン中の列車のイラストを大きく表示する。駅と列車との距離の情報は、列車運行情報提供サーバ100が提供する列車の走行位置によって判定したり、各駅の出発時刻と現在時刻との比較から計算することができる。なお、最接近時には、アイコンを点滅してもよい。
このように、駅と列車との距離に応じてアイコンの表示を変えることによって、利用者は列車の接近度合いを容易に知ることができる。
また、図22(B)に示す例は、列車の運行状態に応じてアイコンの表示を変える例である。図示したように、列車が正規のダイヤから所定時間以上遅れている場合、異なる色(例えば、黄色)でアイコンを表示し、列車が抑止している場合、さらに異なる色(例えば、赤色)でアイコンを表示する。遅れの情報は、列車運行情報提供サーバ100が提供する列車ごとの遅延の情報によって判定したり、路線運行情報提供サーバ110が提供する路線ごとの遅延の情報によって判定することができる。
なお、遅延又は抑止が発生している場合、目盛215への引出線を表示しなくてもよい。これは、ダイヤ乱れ時は、列車の出発時刻が不正確になるため、正確な出発時刻を利用者に知らせる必要に乏しいからである。
このように、列車の運行状態に応じてアイコンの表示を変えることによって、利用者はダイヤが正確でないことを容易に知ることができる。
また、図22(C)に示す例は、列車の混雑度に応じてアイコンの表示を変える例である。混雑度計算サーバ120が提供する列車の混雑度と所定の閾値とを比較した結果によって、図示したように、列車をランク付けする。そして、列車が混雑している場合、アイコン内に人を多く表示し、列車が空いている場合、アイコン内に人を少なく表示する。なお、混雑度によって、表示色を変えてもよい。
このように、列車の混雑度に応じてアイコンの表示を変えることによって、利用者は列車の混雑度を容易に知ることができ、空いた列車を選択することができる。
また、図22(D)に示す例は、列車の行き先や種別に応じてアイコンの表示を変える例である。図示したように、列車運行情報提供サーバ100が提供する列車ダイヤに含まれる行き先及び種別の情報をアイコン内に表示する。なお、列車種別によって、表示色を変えてもよい。また、ダイヤ乱れ時など行き先が変更される可能性がある場合には、行き先の表示を消してもよい。
このように、列車の行き先や種別に応じてアイコンの表示を変えることによって、利用者は列車の停車駅を容易に知ることができ、目的地まで行ける列車を容易に選択することができる。
また、図22(E)に示す例は、列車の始発駅に応じてアイコンの表示を変える例である。図示したように、列車運行情報提供サーバ100が提供する列車ダイヤに含まれる始発駅の情報をアイコン内に表示する。なお、当駅始発である場合、表示色を変えてもよい。
このように、列車の始発駅に応じてアイコンの表示を変えることによって、利用者は当駅始発の列車を容易に知ることができ、空いている列車を容易に選択することができる。
図23は、本発明の実施例の出発時刻表示画面に表示されるアイコンの変形例を説明する図である。本変形例では、表示されるアイコンを当該列車の遅れ時分によって変化させることによって、正規の出発時刻との差を把握することができ、利用者により多くの情報を伝達することができる。
図示するように、出発時刻表示領域220において、アイコン221へヒゲ224を延伸する。ヒゲ224の起点は正規の出発時刻の位置であり、アイコン221は遅延した予定出発時刻の位置に表示される。すなわち、遅れが小さければヒゲ224は短くなり、遅れが大きければヒゲ224は長くなる。
このように、正規の出発時刻が分かる情報(ヒゲ224の起点)と共に予定出発時刻(アイコン)を表示することによって、利用者は列車ごとの遅れの情報を的確に把握することができる。
以上に説明したように、本発明の実施例によると、アナログ式の時計と共に出発時刻を見易く表示することができる。また、異なる画面サイズでも同じプログラムで適切な表示することができる。さらに、運行情報と出発情報とを見易く同時に表示することができる。
以上、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこのような具体的構成に限定されるものではなく、添付した請求の範囲の趣旨内における様々な変更及び同等の構成を含むものである。