JP2014076628A - 熱転写プリント装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主走査方向に複数の発熱素子を保持するサーマルヘッドと、サーマルヘッドに対向して配置されたプラテンローラと、サーマルヘッドとプラテンローラとが接触する圧力であるヘッド圧をN個のヘッド圧モードから設定するカム部材と、被記録媒体搬送方向においてサーマルヘッドがプラテンローラと接触する位置であるヘッド位置を複数のヘッド位置モードから設定するヘッド位置調整部材と、カム部材を駆動させる第1減速機構とヘッド位置調整部材を駆動させる第2減速機構とを駆動するモータとを備え、第2減速機構の減速比と第1減速機構の減速比との比率を1:NもしくはNの整数倍とした。
【選択図】 図1
Description
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
図1は、実施の形態1に係るプリンタ1の構成を示す概略側面図である。図1において、1はプリンタ、被記録媒体としての記録紙2にはロール紙が用いられている。プリンタ1の機構部は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色印画用のインクシート3、インクシート供給リール4aとインクシート巻取りリール4b、インクシート3記録用のサーマルヘッド5及びプラテンローラ6より構成されている。サーマルヘッド5は、主走査方向に複数の発熱素子を保持し、プラテンローラ6はサーマルヘッド5に対向して配置されている。
10はインクシート供給リール4aに取付けられた無線タグであり、インクシート種類や残りプリント可能枚数などの情報が記憶されている。201はプリントされた画像濃度を読取る、CCDラインセンサ等から成るプリント濃度検出器である。
図2は、実施の形態1に係るヘッド圧調整機構とヘッド位置調整機構の構成を示す図である。図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)においてBC面から見た側面図(駆動用パルスモータ26を除く)である。
図3は、実施の形態1に係るヘッド圧調整機構とヘッド位置調整機構の概略右側面図である。図2(b)を図において右側から見たヘッド調整機構とヘッド位置調整機構の概略構成図である(駆動系ギア系列を除く)。
カムギア11aと一体に形成されたカム部材11は、カム軸19と同期回転するように取付けられている。カム部材11はN個のヘッド圧モードを有し、ヘッド圧をN段階に設定可能となっている。また、カム軸19には、ヘッド位置調整ギア12aと一体に成型されたM個のヘッド位置モードを持つヘッド位置調整部材12が、カム軸19に対して空転するように構成されている。
プラテンローラ6は、アーム部材14により支持されており、アーム部材14は固定軸18を中心に回動可能に構成されている。アーム部材14に取付けられたピン17には引張りばね15が取付けられており、引張りばね15の他端は、固定軸18を中心に回動可能に構成されているカムフォロワ13に固定設置されたピン16に取付けられている。
プラテンローラ6は記録紙搬送方向Fに移動可能に構成されており、アーム部材14に取付けられた圧縮ばね33によってプラテンローラ6の軸に嵌め込まれた玉軸受け32を介してヘッド位置調整部材12またはサーマルヘッド5に取付けられたプラテンローラ位置決め部材21に押し当てられて支持される。Lは、記録紙搬送方向F内におけるサーマルヘッド5の発熱素子位置を示す。
ヘッド位置調整部材12のヘッド位置モードは、カム軸19の中心からの距離P1〜P6の6段階、各モード間のカム軸19の回転角の位相差は60度となるように構成されている。カム軸19の中心からの距離は、P1<P2<P3<P4<P5<P6の関係が成り立つ。
図5は、実施の形態1に係るヘッド位置調整部材12と、サーマルヘッド5とプラテンローラ6との接触する位置の説明図である。図5(a)は、ヘッド位置モードがP1のときの説明図である。図5(b)は、ヘッド位置モードがP6のときの説明図である。
図8は、実施の形態1に係るシステム構成を示すブロック図である。
図8において、101は無線タグ10からのインクシート種類情報を読取る無線タグ情報受信部、102は無線タグ情報受信部101で読取った情報からプリンタ1にセットされているインクシート種類を識別するメディア種類識別部、104はセンサ30、31の出力を検出するセンサ信号検出部、105はパルスモータ26を駆動するモータ駆動部、106はプリント濃度測定器201の動作を制御する濃度測定部、107は測定した濃度と所定の濃度を比較する濃度判定部であり、制御部103は無線タグ情報受信部101、メディア識別部102、センサ検出部104、モータ駆動部105、濃度測定部106、濃度判定部107の各動作を制御する。
図10は、実施の形態1に係るヘッド圧調整とヘッド位置調整を行う機構の動作を説明する図である。
図11は、実施の形態1に係るカム部材11とヘッド位置調整部材12のモードの変更による動作を示す図である。図11(a)は図10(a)、図11(b)は図10(b)と図10(c)、図11(c)は図10(d)と図10(e)の場合の、カム部材11とヘッド位置調整部材12のモードの変更による動作を示す図である。
まず、図10(a)に示すように、プリンタ1は図示しない駆動手段によってアーム部材14を回動し、プラテンローラ6をサーマルヘッド5から離れた位置に保持する。このとき、ヘッド圧モードはモード1、ヘッド位置モードはP1である。
まず、図10(c)の状態から、図示しない駆動手段によってアーム部材14を回動し、図10(b)の状態に戻す。次に、ヘッド位置モードをP1からP3に変更するため、ヘッド位置調整部材12を時計回りに180度回転させると、図11(c)に示すようにヘッド位置調整部材接触位置32aがdfだけ変化するので、プラテンローラ6がサーマルヘッド5に対して接触する位置(ヘッド位置)をずらすことができる。
このとき、カム部材11の回転角は、ヘッド位置調整部材12の回転角180度の1/6の30度で、図11(c)に示すようにカム接触位置13aの位置に変化は無く、ヘッド圧はモード3のまま保持される。
また、本実施の形態1では、ヘッド圧モードを3種類、ヘッド位置モードを6種類としたが、モード数はこれに限定されない。
また、本実施の形態1では、パルスモータ26からヘッド位置調整ギア12aまでの減速比と、パルスモータ26からカムギア11aまでの減速比の比率は、1:Kとなるように設定したが、K:1となるように設定してもよい。
また、本実施の形態1では、固定されたサーマルヘッドに対してプラテンローラを押し当てる場合の構成としたが、プラテンローラを固定して、サーマルヘッドを押し当てる機構としてもよい。この場合、実施の形態1におけるサーマルヘッドとプラテンローラの位置を入れ替えて構成すれば、同様の効果が得られる。
上記実施の形態1では、サーマルヘッド5に対するプラテンローラ6の接離動作を図示しない駆動手段により行っていたが、本実施の形態2では、カム部材11にサーマルヘッド5に対するプラテンローラ6の接離動作を行うモードを設けて、カム部材11の回転動作によってサーマルヘッド5に対するプラテンローラ6の接離動作を行う場合について説明する。
図15は、実施の形態2に係るヘッド圧調整機構とヘッド位置調整機構の主要構成部を示す図である。図15は、図14を図において右側から見た図である。なお、カム部材11とヘッド位置調整部材12の駆動系は実施の形態1と同じであり、図14、図15では駆動系を略して記してある。
図16は、実施の形態2に係るサーマルヘッドとプラテンローラの接触状態を示す図である。
また、本実施の形態2では、図示しない検知手段により、サーマルヘッド5に対するプラテンローラ6の接離動作を行うモードM0の位置を検出することができるように構成されている。モードM1〜M3の位置は、パルスモータ26に与える駆動パルス数で管理するものとする。
図14では、引っ張りばね15の引っ張り力により、固定軸18を中心に反時計周りに回転しようとするアーム部材14を、プラテン接離カム部材11bが止めている状態を示す。このとき、プラテンローラ6はサーマルヘッド5から離れた位置に保持される。
以降、ヘッド圧モードM1〜M3の設定及びヘッド位置モードの設定は、実施の形態1と同様である。
第2減速機構の減速比と第1減速機構の減速比との比率を1:(N+1)もしくは(N+1)の整数倍としているので、サーマルヘッド5に対するプラテンローラ6の接離動作を行うための駆動手段が不要となる。従って、部品点数の削減が可能となり、装置コスト低減と装置の省スペース化を図ることができる。
上記実施の形態2では、カム部材11はカム軸19と同期回転するように構成されていたが、本実施の形態3では、カム部材11に一方向クラッチを取り付け、カム部材11がカム軸19の一方向の回転だけに同期回転する場合の構成について説明する。
ヘッド位置調整部材回動ギア24は、ギア駆動軸20と同期回転するので、アイドルギア23bを介して、ヘッド位置調整部材12もカム軸19を中心に回動駆動される。図18(a)では、ヘッド位置調整部材12の回転角は720°となり、ヘッド位置モードはP1の状態を示す。
図19は、実施の形態3に係るヘッド位置調整の動作を説明する図である。図19(a)は、図18(a)の状態からパルスモータ26を駆動して、ギア軸20を反時計回りに回転させた場合のヘッド位置調整部材12の回転動作を示す図である。図19(b)は、図18(b)の状態からパルスモータ26を駆動して、ギア軸20を反時計回りに回転させた場合のカム部材11の回転動作を示す図である。
なお、本実施の形態3では、ギア駆動軸20から見たカム部材11とヘッド位置調整部材12の減速比を1:6としたが、本実施の形態3の構成では、ヘッド圧を調整するカム部材11とヘッド位置調整部材12の調整動作を非同期に行うことができるため、減速比は自由な値に設定することができる。
101 無線タグ情報受送信部、102 メディア種類識別部、103 制御部、104 センサ信号検出部、105 パルスモータ駆動部、106 濃度測定部、107 濃度判定部
201 プリント濃度検出器、202 一方向クラッチ
L ヒータライン位置、F 記録紙搬送方向
Claims (5)
- 主走査方向に複数の発熱素子を保持するサーマルヘッドと、
前記サーマルヘッドに対向して配置されたプラテンローラと、
前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが接触する圧力であるヘッド圧をN(Nは自然数)個のヘッド圧モードから設定するカム部材と、
被記録媒体搬送方向において前記サーマルヘッドが前記プラテンローラと接触する位置であるヘッド位置を複数のヘッド位置モードから設定するヘッド位置調整部材と、
前記カム部材を駆動させる第1減速機構と前記ヘッド位置調整部材を駆動させる第2減速機構とを駆動するモータとを備え、
前記第2減速機構の減速比と前記第1減速機構の減速比との比率を1:NもしくはNの整数倍とすることを特徴とする熱転写プリント装置。 - 前記カム部材は、前記プラテンローラを前記サーマルヘッドから離れた位置に保持するプラテン接離カム部を有し、N個のヘッド圧モードの他に前記プラテン接離カム部により前記プラテンローラを前記サーマルヘッドから離れた位置に保持するモードを設け、
前記第2減速機構の減速比と前記第1減速機構の減速比との比率を1:(N+1)もしくは(N+1)の整数倍とすることを特徴とする請求項1に記載の熱転写プリント装置。 - 前記第1減速機構と前記第2減速機構のうち、どちらか一方の減速機構は、一方向の回転に対してのみ駆動を伝達する機構を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写プリンタ装置。
- 前記被記録媒体の種類を識別するメディア識別部と、
前記被記録媒体の種類に基づいて前記ヘッド圧モードと前記ヘッド位置モードとを選択し、前記カム部材と前記ヘッド位置調整部材を駆動し、選択した前記ヘッド圧モードと前記ヘッド位置モードとを設定する制御部と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至3記載の熱転写プリント装置。 - プリントされた印刷物の濃度を測定する濃度測定部と、
前記濃度が前記被記録媒体に対応する濃度値を満たすか否かを判定する濃度判定部とを有し、
前記濃度が前記濃度値を満たさない場合、前記制御部は、前記ヘッド位置調整部材を駆動させ、前記ヘッド位置を変更することを特徴とする請求項1乃至4記載の熱転写プリント装置。
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