JP2014076206A - 可動役物装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可変表示装置の表示画面に大きな可動片を出入させることができる可動役物装置を提供する。
【解決手段】第1の可動役物装置26は、ステージ28の裏面側に配設されたベース部材38と、ベース部材38から可変表示装置27の表示画面27aの前方に出入可能な一対の可動体43,44と、ベース部材38に軸支された一対の回転体46,47と、回転体46,47の回転に伴って揺動する一対の同期アーム41,42等を備えており、両可動体43,44は結合部55で開閉可能に連結されている。モータ39,40を駆動源として回転体46,47が互いに逆向きに回転すると、結合部55が同期アーム41,42からの押圧力を受けて上方へ押し出され、それに伴って可動体43,44が両者の開き角度を狭めながら表示画面27aの前方に露出する。
【選択図】図13
【解決手段】第1の可動役物装置26は、ステージ28の裏面側に配設されたベース部材38と、ベース部材38から可変表示装置27の表示画面27aの前方に出入可能な一対の可動体43,44と、ベース部材38に軸支された一対の回転体46,47と、回転体46,47の回転に伴って揺動する一対の同期アーム41,42等を備えており、両可動体43,44は結合部55で開閉可能に連結されている。モータ39,40を駆動源として回転体46,47が互いに逆向きに回転すると、結合部55が同期アーム41,42からの押圧力を受けて上方へ押し出され、それに伴って可動体43,44が両者の開き角度を狭めながら表示画面27aの前方に露出する。
【選択図】図13
Description
本発明は、パチンコ機等の遊技機に備えられる可動役物装置に関するものである。
パチンコ機に代表される遊技機の中には、遊技盤の遊技領域に可変表示装置や始動入賞口やアタッカ装置等を設け、遊技領域に向けて発射された遊技球が始動入賞口に入賞したことを契機に電子抽選を行い、その抽選結果に基づいて可変表示装置が図柄の変動表示および変動停止を行うようにした機種が数多く存在する。電子抽選の抽選結果には当たりとハズレがあり、抽選結果が当たりの場合には、可変表示装置の表示画面に特定の図柄が表示され、通常モードから特別遊技モードへと移行する。この特別遊技モードでは、アタッカ装置の開閉扉が開放動作して大入賞口を露呈させるので、露呈した大入賞口に遊技球が入りやすくなって遊技者は多くの賞球を獲得できるようになる。
この種のパチンコ機において、可動態様を変化させることができる可動体を可変表示装置の周囲の任意位置に配置し、電子抽選の抽選結果に基づく可変表示装置の表示内容と可動体の可動態様とを組み合わせることにより、興趣性の高い演出を行うようにした可動役物装置が広く採用されている。可動体はモータやギア等を有する駆動機構によって種々の動きを行うようになっており、その一例として、可変表示装置の表示画面の左右両側に一対の可動体を配置し、これら可動体を駆動機構によって左右方向へ往復移動して表示画面の前方に出入させるようにした可動役物装置が従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された可動役物装置において、駆動機構は一対のモータを駆動源として左右の作動レバーを逆向きに回転するように構成されており、これらモータと作動レバーは可変表示装置を包囲するベース部材の下部に搭載されている。左側の可動体は3枚の略扇面形のシャッタ片を前後に重ね合わせた構成となっており、各シャッタ片の上端部はベース部材の上部に設けられた複数のレール溝に個別に挿入されている。そして、最も後方に位置するシャッタ片に左側の作動レバーが連結されており、中央に位置する作動レバーは前方と後方に位置するシャッタ片に対して係合可能となっている。同様に、右側の可動体も3枚の略扇面形のシャッタ片を前後に重ね合わせた構成となっており、各シャッタ片の上端部はベース部材に設けられた複数のレール溝に個別に挿入されている。そして、最も後方に位置するシャッタ片に右側の作動レバーが連結されており、中央に位置する作動レバーは前方と後方に位置するシャッタ片に対して係合可能となっている。
このように概略構成された可動役物装置において、通常、一対の可動体は可変表示装置の表示画面から隠れた左右の待機位置で停止しており、左側の3枚のシャッタ片は前後方向に重なり合って折り畳まれ、右側の3枚のシャッタ片も前後方向に重なり合って折り畳まれている。この状態で一方のモータを駆動源として左側の作動レバーが回転すると、この作動レバーに連結された1枚のシャッタ片が表示画面の中央部に向かって移動し、それに連動して残り2枚のシャッタ片も表示画面の中央部に向かって順次移動する。また、他方のモータを駆動源として右側の作動レバーが回転すると、この作動レバーに連結された1枚のシャッタ片が表示画面の中央部に向かって移動し、それに連動して残り2枚のシャッタ片も表示画面の中央部に向かって順次移動する。その結果、左側の可動体の3枚のシャッタ片が表示画面の左側領域を覆うように開かれると共に、右側の可動体の3枚のシャッタ片が表示画面の右側領域を覆うように開かれ、両可動体の計6枚のシャッタ片が表示画面のほぼ全領域を覆うように露出する。
前述した従来の可動役物装置では、可変表示装置の表示画面に対して出入可能な可動体が複数枚(3枚)のシャッタ片によって構成されており、待機位置で各シャッタ片を前後方向に重ね合わせてコンパクトに収納すると共に、各シャッタ片を拡げて大きく展開した状態で表示画面の前方に露出するようになっているため、大きな可動体を表示画面の前面に露出させてインパクトのある可動演出を行うことができる。しかしながら、待機位置で複数枚のシャッタ片を前後方向に重ね合わせる構造であるため、個々のシャッタ片の厚みを必然的に薄く設定しなければならず、例えば可動体に照光機能を付加しようとしても、シャッタ片内に照光用の回路基板を収納するスペースを確保するのが困難となる。また、複数枚のシャッタ片を平行移動して折り畳んだり展開する構造であるため、可動体の意匠が扇子を模ったような形状に限定されてしまい、デザイン上の自由度が低いという問題もあった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、可変表示装置の表示画面に大きな可動片を出入させることができる可動役物装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の可動役物装置は、遊技の演出に係る演出画像を表示可能な可変表示装置と、この可変表示装置の表示画面の上下いずれか一方に配設されたベース部材と、このベース部材から前記表示画面の前方に出入可能な一対の可動体と、前記ベース部材に左右方向へ所定間隔を存して回転可能に支持された一対の回転体と、これら回転体を互いに逆向きに回転するモータと、前記両回転体の回転に伴って揺動する一対の同期アームとを備え、前記両同期アームの一端部に互いに逆向きに揺動するように噛合されたギアがそれぞれ設けられており、これらギアの中心部が前記ベース部材に回転可能に軸支されていると共に、前記両同期アームの他端部がそれぞれ前記両可動体に設けられたカム孔に係合しており、これら両可動体の一端側を結合部で開閉可能に連結することにより、前記両同期アームの揺動に伴って前記結合部が前記表示画面の前方を上下方向へ移動するように構成した。
このように構成された可動役物装置において、一対の可動体は両者の開き角度を拡げた状態でベース部材側に隠れており、この状態でモータを駆動源として一対の回転体が互いに逆向きに回転すると、両回転体の回転に伴って一対の同期アームがそれぞれのギアを中心に逆向きに揺動するため、両同期アームからの押圧力を受けて両可動体の結合部が上下方向へ押し出され、それに伴って両可動体が両者の開き角度を狭めながら表示画面の前方に露出する。したがって、比較的全長が長くて大きな可動体を用いたとしても、これら両可動体を両者の開き角度を拡げた状態でベース部材側に収納したり、両可動体を対向させた状態で表示画面の前方に露出させることができるため、大きな可動体が遊技者の視線において表示画面を前方側から被覆するように出入するというインパクトの高い可動態様を実現することができる。
上記の構成において、両可動体の結合部に回転可能に軸支された昇降体と、ギアとガイド孔を有する一対の補助アームとを備え、両補助アームのギアどうしを噛合させると共に、これらギアの中心部が昇降体に回転可能に軸支されており、かつ、両可動体に設けた突起が両補助アームのガイド孔に挿入されていると、両可動体を隠したまま昇降体だけを遊技者の視線において表示画面を前方側から被覆するように出入させたり、両可動体と昇降体を遊技者の視線において表示画面を前方側から被覆するように一緒に出入させることができるため、可動演出のバリエーションが豊富になって好ましい。
また、上記の構成において、両可動体に光源を実装した回路基板がそれぞれ収納されていると共に、電源に電力を供給するワイヤーハーネスが保持アームに保持されており、この保持アームの両端部が可動体と同期アームに回転可能に軸支されていると、保持アームによって可動体のがたつきを抑制できるだけでなく、ワイヤーハーネスの引き回しルートを確保することができて好ましい。
本発明の可動役物装置は、結合部で連結された一対の可動体を両者の開き角度を拡げた状態でベース部材側に隠しておいたり、これら両可動体を対向させた状態で表示画面の前方に露出させることができるため、大きな可動体が遊技者の視線において表示画面を前方側から被覆するように出入するというインパクトの高い可動態様を実現することができる。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1と図2に示すように、本発明の実施形態例に係る可動役物装置が適用された遊技機(パチンコ機)は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられた前面扉3等を備えており、前面扉3にはガラスやプラスチック等からなる透明板4が取り付けられている。
機枠1の左下隅部には大型のスピーカ5が配設されており、このスピーカ5は前面扉3の切り欠き内に位置して前方に露出している。本体枠2の上部内側には後述する遊技盤6が収納されており、この遊技盤6の盤面(前面)は透明板4を透して外部から目視可能となっている。また、本体枠2の右側枠部にはシリンダ錠7aを有する施錠装置7が設置されており、図示省略されているが、この施錠装置7は本体枠2の裏面に配置された後部施錠杆と本体枠2の前面に配置された前部施錠杆とを備えている。常態では、施錠装置7の後部施錠杆によって機枠1に対して本体枠2が施錠されると共に、前部施錠杆によって本体枠2に対して前面扉3が施錠されている。そして、シリンダ錠7aの鍵穴に図示せぬ鍵を差し込み、この鍵を一方向(例えば時計回り)へ回動すると、後部施錠杆が下動して本体枠2が開錠されるようになっている。また、シリンダ錠7aの鍵穴に差し込んだ鍵を他方向(反時計回り)へ回動すると、前部施錠杆が上動して前面扉3が開錠されるようになっている。
前面扉3には遊技盤6の盤面に対向する大きな開口3aが開設されており、この開口3aは透明板4によって塞がれている。前面扉3の前面上部には比較的小型のスピーカ8が左右に1個ずつ配設されており、これらスピーカ8と前述した大型のスピーカ5とによって遊技に関する様々な効果音を発するようになっている。さらに、前面扉3の前面下部には、遊技盤6の裏面に配設された賞球払出装置(後述する)から払い出された遊技球を収容する上段受皿9と、上段受皿9から排出された遊技球を収容する下段受皿10と、遊技者による押下操作が可能なプッシュ釦11等が設けられており、上段受皿9の右側方には操作ハンドル12が配設されている。
機枠1の左側枠部には上側軸受け体13と下側軸受け体14が固着されており、これら両軸受け体13,14に本体枠2の左側枠部の上下両端に設けた第1ピン(図示省略)を軸支することによって、本体枠2を機枠1に対して開閉自在に支持する第1ヒンジ機構が構成されている。一方、前面扉3の左側枠部の上下両端には第2ピン(図示省略)が設けられており、これら両第2ピンを本体枠2の左側枠部に突設した上下の支持板2aに軸支することによって、前面扉3を本体枠2に対して開閉自在に支持する第2ヒンジ機構が構成されている。また、本体枠2の上部内側は遊技盤6の収納スペースとなっており、この収納スペースの下方は前面扉3によって覆い隠される設置部2bとなっている。設置部2b内の下部中央には遊技球を遊技領域9に向けて発射する発射装置15が配設されており、前述した操作ハンドル12の回動操作量に応じて発射装置15の発射強度が調整されるようになっている。
図3に示すように、遊技盤6の裏面側には、遊技に関する主要な処理を行う主制御処理部16と、主制御処理部16からの指令を受けて前述したスピーカ5,8や後述する可変表示装置や可動役物装置等の各種装置を制御する副制御処理部17と、前述した賞球払出装置18と、主制御処理部16からの指令を受けて賞球払出装置18を制御する払出制御処理部19と、操作ハンドル12の回動操作量に応じて前記発射装置15の作動を制御する発射制御処理部20と、賞球数や大当たり回数等の各種情報を遊技場のホールコンピュータに出力する外部端子基板21等が設けられている。主制御処理部16は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶および記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等が実装された制御基板(メイン基板)とを備えており、このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。
図4に示すように、遊技盤6の前面はガイドレール22等によって略円形状に区画された遊技領域23となっており、遊技者が操作ハンドル12を任意角度まで回動操作すると、前記発射装置15が上段受皿9に保留された遊技球を遊技領域23に向けて連続的に打ち出すようになっている。遊技領域23の上部中央付近にはセンター役物24が配置されており、このセンター役物24は、中央部に矩形状の開口部25aを有する装飾枠25と、装飾枠25の下壁部に配設された後述する第1の可動役物装置26(図5〜図13参照)と、装飾枠25の左右両壁部に配設された後述する第2の可動役物装置37(図14〜図17参照)と、装飾枠25の裏面側に配置された可変表示装置27等を具備している。可変表示装置27は液晶パネル(LCD)からなり、その表示画面27aは装飾枠25の開口部25aから露出している。
装飾枠25の下壁部には左右方向へ略V字形状に延びるステージ28が設けられており、このステージ28の中央部には誘導口28aが形成されている。また、装飾枠25の左側壁には中空構造のワープ通路29が形成されており、このワープ通路29の両端は遊技領域23とステージ28に向けてそれぞれ開口している。したがって、センター役物24の左側の遊技領域23を流下する遊技球がワープ通路29に入球すると、その遊技球はワープ通路29の内部を通ってステージ28に排出された後、ステージ28上を転動して誘導口28aへと導かれる。
ステージ28の誘導口28aの真下位置には上面を開口した振分装置30が配設されており、ステージ28上を転動して誘導口28aから落下した遊技球が高い確率で振分装置30の入口に流入するようになっている。振分装置30は下方側に2つの出口を有しており、各出口の真下にそれぞれ第1始動入賞口31と第2始動入賞口32が配設されている。図示省略されているが、振分装置30の内部には二股球通路とシーソ状の振分機構が収納されており、この振分機構によって振分装置30の入口から流入した遊技球は二股球通路を介して第1始動入賞口31と第2始動入賞口32とに交互に導かれるようになっている。第1および第2始動入賞口31,32は外観上同じように構成されているが、第1始動入賞口31は上端に入口を有する単純構造の始動入賞口であるのに対し、第2始動入賞口31は上部に一対の可動片を有する電動チューリップ構造の始動入賞口となっている。そして、これら第1および第2始動入賞口31,32のいずれか一方に遊技球が入賞すると、それを契機として特別図柄に係る電子抽選が行われ、その抽選結果に基づいて可変表示装置27の表示画面27a上で演出用図柄の変動表示および停止表示が行われる。また、装飾枠25の右下隅部にスルーチャッカ33が配設されており、センター役物24の右側の遊技領域23に打ち出された遊技球がこのスルーチャッカ33を通過すると、それを契機として普通図柄に係る電子抽選が行われ、その抽選結果が当たりの場合に第2始動入賞口32の両可動片を一時的に開放して遊技球の入賞を許可するようになっている。
さらに、ステージ28の右斜め下方位置にはアタッカ装置34が配設されており、このアタッカ装置34は内部の大入賞口を開閉可能な横長形状の開閉扉を有している。アタッカ装置34は、第1および第2始動入賞口31,32のいずれか一方に遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、当たりとなって大当たり遊技状態(特別遊技モード)へ移行した場合に作動される装置である。具体的には、特別図柄の抽選結果が当たりの場合、アタッカ装置34の開閉扉が複数回繰り返して開放動作することにより、大入賞口を露呈させて遊技球の入賞を許可するようになっている。開閉扉は1回の開放動作(1ラウンド)について例えば30秒経過するまで、あるいは遊技球が大入賞口に例えば10個入るまで開放状態を維持し、かかる開放動作を例えば15回繰り返した後に大当たり遊技が終了する。
その他、遊技領域23には、入賞に対する賞品として遊技球の払い出しのみを行う複数の一般入賞口35や、遊技球の流下経路を担う風車と複数本の遊技釘(図示せず)等が配設されており、いずれの始動入賞口31,32や一般入賞口35およびアタッカ装置34にも入賞しなかった遊技球は、遊技領域23の最下端部に設けられたアウト口36から遊技盤6の裏面側に排出されるようになっている。
第1の可動役物装置26と第2の可動役物装置37は、いずれも前述した特別図柄に係る電子抽選の結果を可動体の可動態様や光源の照光態様によって遊技者に示唆することができる装置であり、これら第1および第2の可動役物装置26,37による演出は主制御処理部16が動作を決定し、決定した動作に基づいて副制御処理部17に制御信号を送ることにより実行される。副制御処理部17は、主制御処理部16から送られた制御信号に基づいて、可動体の駆動源であるモータと光源であるLEDにそれぞれ駆動信号を送る。これによりモータを回転させて可動体が所定の動作を行ったり、LEDを発光させて可動体が照光するようになっている。以下、第1および第2の可動役物装置26,37の構造と動作について説明する。
まず、第1の可動役物装置26について図7〜図13を参照しながら詳細に説明すると、第1の可動役物装置26は、一対の逃げ孔38a,38bを有する横長矩形状のベース部材38と、ベース部材38の前面下辺側に取り付けられた一対のモータ39,40と、ベース部材38の前面中央部に回転可能に軸支された左右一対の同期アーム41,42と、各同期アーム41,42の先端部に連結された左右一対の可動体43,44と、各可動体43,44の上端部に連結された昇降体45と、ベース部材38の裏面側に左右方向へ所定間隔を存して回転可能に軸支された左右一対の回転体46,47と、各回転体46,47の近傍に軸支された一対の中継ギア48,49等により主として構成されている。
ベース部材38は可変表示装置27を包囲する遊技盤6の下部にネジ止め等の固定手段を用いて取り付けられており、このベース部材38はステージ28の裏面側に位置して外部から見えないようになっている。一対のモータ39,40の出力軸はベース部材38の裏面側に突出しており、これら出力軸にはそれぞれ歯車50,51が固着されている。
一対の同期アーム41,42の一端側には扇形ギア41a,42aが形成されており、これら扇形ギア41a,42aの中心がベース部材38に軸支されている。両同期アーム41,42の扇形ギア41a,42aは噛合しており、ベース部材38には両扇形ギア41a,42aの噛合箇所を覆うように保持体52が取り付けられている。図7に示すように、これら扇形ギア41a,42aの軸回りには同期アーム41,42の交差角度を狭める方向へ付勢するトーションばね53,54が巻回されており、一方のトーションばね53は左側の同期アーム41と保持体52との間に掛止めされ、他方のトーションばね54は右側の同期アーム42と保持体52との間に掛止めされている。また、両同期アーム41,42の他端側にはガイドピン41b,42bが設けられ、両同期アーム41,42の中央付近には長孔41c,42cが設けられている。
一対の可動体43,44は頂部にアールを付けた山形状(お椀形状)をしており、両可動体43,44の一端側は結合部55で開閉可能に連結されている。両可動体43,44の表面にはハートを半割りにした意匠が施されており、後述するように、両可動体43,44が可変表示装置27の表示画面27aの前方に露出したとき、両可動体43,44の半割り形状の意匠が合体してハートを模るようになっている(図12参照)。両可動体43,44の裏面側にはカム孔43a,44aが設けられており、各カム孔43a,44aに同期アーム41,42のガイドピン41b,42bがそれぞれ摺動自在に挿入されている。ここで、カム孔43a,44aは結合部55を中心とする仮想円に沿って円弧状に延びており、図9に示すように、かかるカム孔43a,44aの延出方向をQ1(一点鎖線参照)、扇形ギア41a,42aを中心とするガイドピン41b,42bの回動軌跡をQ2(二点鎖線参照)とすると、Q1とQ2は交差するように設定されている。これにより、一対の同期アーム41,42が扇形ギア41a,42aを中心として互いに逆向きに回転(揺動)すると、曲線Q2上を回動するガイドピン41b,42bがカム孔43a,44aの内周面を押圧するため、この押圧力を受けて結合部55が上下方向(図9のY1−Y2方向)へ移動し、それに伴って一対の可動体43,44が結合部55を中心に回転して両者の開閉角度が変化する。
可動体43,44と同期アーム41,42はL字状の保持アーム56,57を介して連結されており、これら保持アーム56,57の両端部を可動体43,44の外縁部と同期アーム41,42の中央部に回転可能に軸支することにより、可動体43,44のがたつきが抑制されている。図示省略されているが、両可動体43,44と昇降体45の内部にはLED(光源)を実装した回路基板が収納されていると共に、LEDに電力を供給するためのワイヤーハーネスが裏面側に導出されており、これらワイヤーハーネスが中空構造の保持アーム56,57の内部を通って保持体52の近傍まで引き回されるようになっている。すなわち、これら保持アーム56,57は、両可動体43,44のがたつきを抑制するという機能の他に、ワイヤーハーネスの引き回しルートを確保するという機能を併せ持っている。
昇降体45は蝶を模った意匠部品であり、その表面にロゴマーク等の意匠が施されている。昇降体45は両可動体43,44の結合部55に回転可能に軸支されると共に、昇降体45と可動体43,44とは一対の補助アーム58,59を介して連結されている。これら補助アーム58,59の一端側にはギア58a,59aが形成されており、各ギア58a,59aの中心部分を昇降体45の裏面側に軸支すると共に、両ギア58a,59aを結合部55の上方で噛合させている。また、両補助アーム58,59の他端側にはガイド孔58b,59bが形成されており、これらガイド孔58b,59bに可動体43,44の外縁部に設けた突起43b,44bが摺動自在に挿入されている。したがって、結合部55の上下動に伴って両可動体43,44の開閉動作が変化すると、突起43b,44bにガイド孔58b,59bを係合させた両補助アーム58,59が互いに逆向きに揺動し、昇降体45は結合部55と一緒に上下方向へ移動する。
一対の回転体46,47は外周面に複数の歯部を有するギアであり、これら回転体46,47には径方向外側へ突出する駆動アーム46a,47aが設けられている。両駆動アーム46a,47aは先端側に突起46b,47bを有しており、これら突起46b,47bはベース部材38の逃げ孔38a,38bを挿通して同期アーム41,42の長孔41c,42cに係合している。なお、両逃げ孔38a,38bは回転体46,47の回転軸を中心とする仮想円に沿って円弧状に延びているため、回転体46,47の回転に伴って突起46b,47bは逃げ孔38a,38b内をスムーズに移動することができる。
一対の中継ギア48,49には径方向外側へ突出する検知アーム48a,49aが設けられており、ベース部材38の裏面側には検知アーム48a,49aの有無を検出する一対のフォトセンサ60,61が配設されている。一方の中継ギア48は回転体46と歯車50との間に介設されており、一方のモータ39の回転がこの中継ギア48を介して回転体46に伝達されるようになっている。他方の中継ギア49は回転体47と歯車51との間に介設されており、他方のモータ40の回転がこの中継ギア49を介して回転体47に伝達されるようになっている。
このように構成された第1の可動役物装置26は、通常、駆動源である両モータ39,40に通電されていない非動作状態で停止しており、図4に示すように、一対の可動体43,44と昇降体45はいずれもベース部材38の前面側に収納されて外部から見えないようになっている。
図7と図8はかかる第1の可動役物装置26の非動作状態を示し、この非動作状態で左右一対の可動体43,44は結合部55を中心に最大角度(約135度)で開いており、この場合、結合部55は図9の矢印Y2方向の最下端位置にあり、両補助アーム58,59は略水平な姿勢で両可動体43,44と昇降体45を連結している。また、両回転体46,47の突起46b,47bはそれぞれ逃げ孔38a,38bの下端部を挿通して長孔41c,42cに係合しており、同期アーム41,42は両者の開き角度を最大にした状態で停止している。さらに、両中継ギア48,49の検知アーム48a,49aはフォトセンサ60,61と重なる位置で停止しており、これらフォトセンサ60,61の出力信号に基づいて中継ギア48,49の原点位置を検出できるようになっている。
この状態でモータ39,40が正逆いずれかの方向に回転すると、その回転が歯車50,51と中継ギア48,49を介して回転体46,47に伝達されるため、図10と図11に示すように、逃げ孔38a,38b内を上端部に向かって回動する突起46b,47bが長孔41c,42cの内周縁を押圧し、それに伴って両同期アーム41,42が扇形ギア41a,42aを中心に回転(揺動)して両者の開き角度を次第に狭めていく。そして、このように両同期アーム41,42が両者の開き角度を狭める方向に揺動すると、同期アーム41,42のガイドピン41b,42bが図9の曲線Q2上を回動してカム孔43a,44aの内周面を押圧するため、この押圧力を受けて結合部55が上方(図9の矢印Y1方向)へ移動し、それに伴って一対の可動体43,44が結合部55を中心に回転して両者の開き角度を狭めていく。
また、両可動体43,44の回転に伴って昇降体45は結合部55と一緒に上方へ移動するが、突起43b,44bがガイド孔58b,59b内を移動することにより、両補助アーム58,59がギア58a,59aを中心に逆向きに回転(揺動)するため、両可動体43,44の開閉角度に拘わらず昇降体45の姿勢は維持される。その結果、図5に示すように、昇降体45がステージ28の後方中央部から表示画面27a前方の画像表示面に沿う表示フレーム内に迫り出し、それに連れて両可動体43,44の上部もステージ28の後方から表示画面27aの画像表示面に沿った表示フレーム内に迫り出すため、昇降体45の全部と両可動体43,44の一部がベース部材38から表示画面27aの画像表示面に沿って突出して表示画面27aの下部領域に露出する。
この状態からモータ39,40がさらに同一方向へ回転すると、図12と図13に示すように、回転体46,47の突起46b,47bが逃げ孔38a,38bの上端部まで回動するため、これら突起46b,47bからの押圧力を受けて両同期アーム41,42が対向する位置まで揺動する。これにより結合部55が同期アーム41,42のガイドピン41b,42bからの押圧力を受けて図9の矢印Y1方向の最上端位置まで移動し、それに伴って両可動体43,44が開き角度を最小(ゼロ)とする位置まで回転すると共に、昇降体45も結合部55と一緒に最上端位置まで移動する。その結果、図6に示すように、昇降体45が表示画面27aの上部付近まで露出すると共に、左右の可動体43,44が表示画面27aの上部から下部領域に亘って露出し、両可動体43,44の意匠が合体することで表示画面27aの前面にハート形状が現れる。
なお、このように同期アーム41,42が回転体46,47の突起46b,47bからの押圧力を受けて開き角度を狭める方向へ揺動するとき、同期アーム41,42の同方向への揺動動作がトーションばね53,54の付勢力によってアシストされるため、総重量が大きな両可動体43,44と昇降体45を同期アーム41,42の揺動に伴って確実に表示画面27aの前面に露出させることができる。
また、両可動体43,44と昇降体45が図12と図13に示す上昇位置まで移動した後にモータ39,40を上記と逆方向に回転すると、回転体46,47の突起46b,47bが逃げ孔38a,38bの上端部から下端部に向かって回動し、これら突起46b,47bからの押圧力を受けて両同期アーム41,42が両者の開き角度を拡げる方向へ揺動する。これにより結合部55が同期アーム41,42のガイドピン41b,42bからの押圧力を受けて下方へ移動し、それに伴って両可動体43,44が結合部55を中心に両者の開き角度を拡げる方向へ回転すると共に、昇降体45が結合部55と一緒に下方へ移動する。そして、結合部55が図9の矢印Y2方向の最下端位置まで移動すると、図7と図8に示すように、ベース部材38の前面側で両可動体43,44が開き角度を最大に拡げた状態で停止し、両可動体43,44と昇降体45は再びステージ28の裏面側に隠れた状態となる。
したがって、大当たりの期待度や大当たりの種別(通常当たりや確変当たり)等に応じてモータ39,40を制御することにより、昇降体45だけを表示画面27aの前方下部領域近傍に出入させたり、昇降体45と両可動体43,44を表示画面27aの前方近傍から表示画面27aの上部領域に亘って出入させることが可能となる。例えば、表示画面27a上で行われる演出用図柄の変動開始時などに、両同期アーム41,42を図7と図10に示す角度範囲内で小刻みに揺動させると、昇降体45がステージ28の裏面側から表示画面27aの下部領域に繰り返し出入するという可動演出を行わせることができる。また、大当たりの期待度が高いスーパーリーチ時などに、両同期アーム41,42を図7から図12に示す角度まで一気に揺動させると、左右の可動体43,44が昇降体45と一緒にステージ28の裏面側から表示画面27aに現れた後、両可動体43,44が表示画面27aの前方で合体するというインパクトの高い可動演出を行わせることができる。
次に、第2の可動役物装置37について図14〜図17を参照しながら詳細に説明すると、第2の可動役物装置37は、可変表示装置27の表示画面27aの左右両側部と上部を囲むように配設されたベース部材62と、ベース部材62の左側壁62aの下部に取り付けられたモータ63と、ベース部材62の左側壁62aに回転可能に軸支された中継ギア64およびリンクレバー65と、ベース部材62の右側壁62bに回転可能に軸支された補助アーム66と、ベース部材62の上壁62cに回転可能に軸支された第1の可動体67および第2の可動体68等により主として構成されている。
モータ63の出力軸には歯車69が固着されており、この歯車69は中継ギア64に噛合している。中継ギア64は径方向外側へ突出する駆動アーム64aを有しており、この駆動アーム64aの先端側に突起64bが設けられている。リンクレバー65はくの字状に屈曲しており、その屈曲部分が回動支点65aとしてベース部材62の左側壁62aに軸支されている。リンクレバー65の上下両端側にはそれぞれガイド孔65b,65cが設けられており、第1の可動体67の裏面に設けられたガイドピン67aが上端側のガイド孔65bに摺動可能に挿入され、中継ギア64の突起64bが下端側のガイド孔65cに摺動可能に挿入されている。
補助アーム66は直線状に形成されており、その下端側が回動支点66aとしてベース部材62の右側壁62bに軸支されている。補助アーム66の回動支点66aにはトーションばね74が巻回されており、このトーションばね74によって補助アーム66は図14の時計回り方向へ付勢されている。また、補助アーム66の上端側にはガイド孔66bが設けられており、第2の可動体68の裏面に設けられたガイドピン68aがガイド孔66bに摺動可能に挿入されている。
第1の可動体67は図14中の正面視でC字状に形成された意匠部品であり、第2の可動体68は図14中の正面視で逆C字状に形成された意匠部品である。これら第1および第2の可動体67,68は表示画面27aの中心を通る垂線を対称軸とする線対称な形状となっており、各可動体67,68の上端部にはそれぞれ第1および第2の同期アーム70,71がネジ止め等の固定手段を用いて一体化されている。第1の同期アーム70の先端側には扇形ギア70aが形成されており、第1の同期アーム70は扇形ギア70aの中心を回動支点70bとしてベース部材62の上壁62cに軸支されている。同様に、第2の同期アーム71の先端側には扇形ギア71aが形成されており、第2の同期アーム71は扇形ギア71aの中心を回動支点71bとしてベース部材62の上壁62cに軸支されている。ただし、第1および第2の同期アーム70,71は交差した状態で重ね合わされており、それぞれの扇形ギア70a,71aどうしを噛合させている。これにより、第1の可動体67は第1の同期アーム70の回動支点70bを中心に回転すると共に、第2の可動体68は第2の同期アーム71の回動支点71bを中心に回転し、第1および第2の可動体67,68の回転方向は逆向きになる。
なお、ベース部材62の左側壁62aには逃げ溝72が形成されており、この逃げ溝72内を第1の可動体67のガイドピン67aが移動するようになっている。同様に、ベース部材62の右側壁62bには逃げ溝73が形成されており、この逃げ溝73内を第2の可動体68のガイドピン68aが移動するようになっている。また、ベース部材62の複数箇所にはリブ状突起62dが形成されており、これらリブ状突起62dによってベース部材62の表面を摺動する第1および第2の可動体67,68や中継ギア64、リンクレバー65、第1の同期アーム70等の摺動抵抗が低減されている。
このように構成された第2の可動役物装置37は、通常、駆動源であるモータ63に通電されていない非動作状態で停止しており、図4に示すように、第1の可動体67と第2の可動体68は表示画面27aの左右両側に位置する装飾枠25の裏面側に収納されて外部から見えないようになっている。
図14と図15はかかる第2の可動役物装置37の非動作状態を示し、この非動作状態で第1の同期アーム70と第2の同期アーム71は最大角度(約130度)で交差しており、第1の可動体67と第2の可動体68は最も離反した位置で停止している。この場合、第1の可動体67のガイドピン67aは逃げ溝72の最奥位置でリンクレバー65のガイド孔65bと係合しており、第2の可動体68のガイドピン68aは逃げ溝73の最奥位置で補助アーム66のガイド孔66bと係合している。
この状態でモータ63が例えば図14中の時計方向に回転すると、その回転が歯車69を介して中継ギア64に伝達され、中継ギア64が図14の反時計回り(図15の時計回り)に回転する。これにより中継ギア64の突起64bがリンクレバー65のガイド孔65cの内周縁を押圧し、その押圧力を受けてリンクレバー65が回動支点65aを中心に図14の時計回りに回転するため、ガイド孔65bとガイドピン67aの係合部分を介してリンクレバー65から第1の可動体67に回転方向の押圧力が作用する。したがって、この押圧力を受けて第1の可動体67が第1の同期アーム70の回動支点70bを中心に図14の反時計回りに回転すると共に、扇形ギア70a,71aで噛合している第2の可動体68が第2の同期アーム71の回動支点71bを中心に図14の時計回りに回転するため、第1および第2の同期アーム70,71の交差角度が次第に狭められていき、それに伴って第1の可動体67と第2の可動体68が近接する方向へ移動していく。
そして、図16と図17に示すように、第1および第2の同期アーム70,71の交差角度が最小(約90度)となった時点でモータ63の回転を停止すると、第1の可動体67のガイドピン67aは逃げ溝72から飛び出す位置まで移動し、第2の可動体68のガイドピン68aも逃げ溝73から飛び出す位置まで移動する。その結果、第1の可動体67と第2の可動体68が最も近接した状態となり、図6に示すように、これら第1および第2の可動体67,68が装飾枠25の裏面側から表示画面27aの前方に露出する。この間、第1の可動体67についてはガイドピン67aに係合するリンクレバー65からの押圧力を受けて回動支点71bを中心に回転し、第2の可動体68については補助アーム66のガイド孔66bとガイドピン68aの係合箇所を変移させながら回動支点71bを中心に回転するため、第1および第2の可動体67,68をがたつきのない状態でスムーズに回動させることができる。
また、第1および第2の可動体67,68が表示画面27aの前方で停止しているときにモータ63を上記と逆向きに回転すると、中継ギア64が図16の時計回りに回転してリンクレバー65を同図の反時計回りに回転するため、第1の可動体67が回動支点70bを中心に同図の時計回りに回転すると共に、第2の可動体68が回動支点71bを中心に同図の反時計回りに回転する。そして、第1および第2の同期アーム70,71の交差角度が最大となるまで回転すると、図14と図15に示すように、第1の可動体67と第2の可動体68は最も離反した位置で停止し、両可動体43,44と昇降体45は再びステージ28の裏面側に隠れた状態となる。
なお、第2の可動役物装置37は、大当たりの期待度や大当たりの種別(通常当たりや確変当たり)等に応じて単独で動作させたり、前述した第1の可動役物装置26と複合的に動作させることができる。例えば、表示画面27a上で行われる演出用図柄の変動開始時などに、第1および第2の可動体67,68を表示画面27aの左右位置に露出させることにより、これら両可動体67,68をクレーンゲーム機のアームに見立てて表示画面27a上の演出用図柄を吊り上げるといった可動演出を行わせることができる。あるいは、大当たりの期待度が高いスーパーリーチ時などに、第1の可動役物装置26と第2の可動役物装置37を連続して動作させ、図6に示すように、一対の可動体43,44と昇降体45を下方から表示画面27aに露出させると共に、第1および第2の可動体67,68を左右方向から表示画面27aに露出させるという非常にインパクトの高い可動演出を行わせることができる。
以上説明したように、本発明の実施形態例に係る第1の可動役物装置26(可動役物装置)では、結合部55で開閉可能に連結された一対の可動体43,44を両者の開き角度を拡げた状態でベース部材38側に収納しておき、この状態でモータ39,40を駆動源として一対の回転体46,47を互いに逆向きに回転すると、これら回転体46,47の回転に伴って一対の同期アーム41,42が扇形ギア41a,42aを中心に逆向きに回転し、結合部55が両同期アーム41,42からの押圧力を受けて上方へ押し出されることにより、両可動体43,44が両者の開き角度を狭めながら可変表示装置27の表示画面27aの前方に露出するようになっている。したがって、比較的全長が長くて大きな可動体43,44を用いているのにも拘わらず、これら可動体43,44を両者の開き角度を拡げた状態でベース部材38側に収納したり、両可動体43,44を対向させた状態で表示画面27aの前方に露出させることができ、大きな可動体43,44が表示画面27aに出入するというインパクトの高い可動態様を実現することができる。
また、本実施形態例に係る第1の可動役物装置26では、両可動体43,44の結合部55に昇降体45を回転可能に軸支し、一対の補助アーム58,59に形成したギア58a,59aの中心部をこの昇降体45に回転可能に軸支すると共に、これらギア58a,59aどうしを噛合させ、かつ、両可動体43,44に設けた突起43b,44bを補助アーム58,59のガイド孔58b,59bに挿入しているため、両可動体43,44をベース部材38側に隠したまま昇降体45だけを表示画面27aに出入させたり、両可動体43,44と昇降体45を一緒に表示画面27aに出入させることが可能となり、バリエーションに富んだ可動演出を行うことができる。
また、本実施形態例に係る第1の可動役物装置26では、一対の保持アーム56,57の両端部を可動体43,44の外縁部と同期アーム41,42の中央部に回転可能に軸支しているため、同期アーム41,42の揺動動作に伴って可動体43,44をがたつきのない状態でスムーズに開閉動作させることができる。しかも、これら保持アーム56,57を中空構造にして図示せぬワイヤーハーネスを挿通し、このワイヤーハーネスを介して可動体43,44や昇降体45に収納された回路基板上のLEDに電力を供給するようにしたので、保持アーム56,57に、両可動体43,44のがたつきを抑制するという機能だけでなく、ワイヤーハーネスの引き回しルートを確保するという機能を持たせることができる。
なお、上記実施形態例では、モータ39,40の出力軸に固着した歯車50,51と回転体46,47との間に中継ギア48,49を介設させることにより、モータ39,40を駆動源として両回転体46,47が互いに逆向きに回転する構成となっているが、中継ギア48,49の代わりに一対のスライド部材を使用し、これらスライド部材をベース部材38に左右方向へ移動可能に支持すると共に、各スライド部材の上下両端面に設けたラックを歯車50,51と回転体46,47に噛合させるようにしても良い。
また、上記実施形態例では、第1の可動役物装置26の構成部材であるベース部材38や両可動体43,44等を可変表示装置27の下方位置に配設し、ステージ28の裏面側に隠された両可動体43,44や昇降体45を上方へ移動して表示画面27aの前方へ露出させる場合について説明したが、これとは逆に、第1の可動役物装置26を可変表示装置27の上方位置に配設し、装飾枠25の上壁部側に隠された両可動体43,44や昇降体45が下方へ移動(落下)して表示画面27aの前方へ露出するようにしても良い。
また、上記実施形態例では、本発明による可動役物装置(第1の可動役物装置26)をパチンコ機に適用した場合について説明したが、スロットマシン等の他の遊技機に適用することも可能である。
6 遊技盤
23 遊技領域
24 センター役物
25 装飾枠
26 第1の可動役物装置(可動役物装置)
27 可変表示装置
27a 表示画面
28 ステージ
38 ベース部材
38a,38b 逃げ孔
39,40 モータ
41,42 同期アーム
41a,42a 扇形ギア
41b,42b ガイドピン
41c,42c 長孔
43,44 可動体
43a,44a カム孔
43b,44b 突起
45 昇降体
46,47 回転体
46a,47a 駆動アーム
46b,47b 突起
48,49 中継ギア
48a,49a 検知アーム
50,51 歯車
53,54 トーションばね
55 結合部
56,57 保持アーム
58,59 補助アーム
58a,59a ギア
58b,59b ガイド孔
60,61 フォトセンサ
23 遊技領域
24 センター役物
25 装飾枠
26 第1の可動役物装置(可動役物装置)
27 可変表示装置
27a 表示画面
28 ステージ
38 ベース部材
38a,38b 逃げ孔
39,40 モータ
41,42 同期アーム
41a,42a 扇形ギア
41b,42b ガイドピン
41c,42c 長孔
43,44 可動体
43a,44a カム孔
43b,44b 突起
45 昇降体
46,47 回転体
46a,47a 駆動アーム
46b,47b 突起
48,49 中継ギア
48a,49a 検知アーム
50,51 歯車
53,54 トーションばね
55 結合部
56,57 保持アーム
58,59 補助アーム
58a,59a ギア
58b,59b ガイド孔
60,61 フォトセンサ
Claims (3)
- 遊技の演出に係る演出画像を表示可能な可変表示装置と、この可変表示装置の表示画面の上下いずれか一方に配設されたベース部材と、このベース部材から前記表示画面の前方に出入可能な一対の可動体と、前記ベース部材に左右方向へ所定間隔を存して回転可能に支持された一対の回転体と、これら回転体を互いに逆向きに回転するモータと、前記両回転体の回転に伴って揺動する一対の同期アームとを備え、
前記両同期アームの一端部に互いに逆向きに揺動するように噛合されたギアがそれぞれ設けられており、これらギアの中心部が前記ベース部材に回転可能に軸支されていると共に、前記両同期アームの他端部がそれぞれ前記両可動体に設けられたカム孔に係合しており、これら両可動体の一端側を結合部で開閉可能に連結することにより、前記両同期アームの揺動に伴って前記結合部が前記表示画面の前方を上下方向へ移動するようにしたことを特徴とする可動役物装置。 - 請求項1の記載において、前記結合部に回転可能に軸支された昇降体と、ギアとガイド孔を有する一対の補助アームとを備え、前記両補助アームの前記ギアどうしを噛合させると共に、これらギアの中心部が前記昇降体に回転可能に軸支されており、かつ、前記両可動体に設けた突起が前記両補助アームの前記ガイド孔に挿入されていることを特徴とする可動役物装置。
- 請求項1または2の記載において、前記両可動体に光源を実装した回路基板がそれぞれ収納されていると共に、前記電源に電力を供給するワイヤーハーネスが保持アームに保持されており、この保持アームの両端部が前記可動体と前記同期アームに回転可能に軸支されていることを特徴とする可動役物装置。
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Cited By (4)
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JP2016054767A (ja) * | 2014-09-05 | 2016-04-21 | 株式会社平和 | 遊技機 |
JP2017042305A (ja) * | 2015-08-25 | 2017-03-02 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
JP2017184925A (ja) * | 2016-04-02 | 2017-10-12 | 京楽産業.株式会社 | 遊技機 |
JP2021027919A (ja) * | 2019-08-09 | 2021-02-25 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
-
2012
- 2012-10-11 JP JP2012226152A patent/JP2014076206A/ja active Pending
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