JP2014072610A - 恒温槽付水晶発振器の温度制御回路 - Google Patents
恒温槽付水晶発振器の温度制御回路 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 恒温槽の外気温に対する変動を抑制すると共に、水晶振動子と発振回路の温度を誤差なくZTCに留まるよう制御できる恒温槽付水晶発振器の温度制御回路を提供する。
【解決手段】 ZTC温度設定抵抗回路網5からの出力電圧に外気温センサ6からの出力電圧を加算器7で重み付けし、加算器7からの出力と温度センサ3からの出力を基に比例制御を比例制御部8で行い、加算器7からの出力と温度センサ3からの出力を基に積分制御を積分制御部9で行い、両出力を加算器10で加算してヒータ回路11に制御信号として出力し、ヒータ回路11で制御信号により恒温槽を加熱して恒温槽の温度を一定に保つ温度制御回路である。
【選択図】 図2
【解決手段】 ZTC温度設定抵抗回路網5からの出力電圧に外気温センサ6からの出力電圧を加算器7で重み付けし、加算器7からの出力と温度センサ3からの出力を基に比例制御を比例制御部8で行い、加算器7からの出力と温度センサ3からの出力を基に積分制御を積分制御部9で行い、両出力を加算器10で加算してヒータ回路11に制御信号として出力し、ヒータ回路11で制御信号により恒温槽を加熱して恒温槽の温度を一定に保つ温度制御回路である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、恒温槽付水晶発振器の温度制御回路に係り、特に、発振周波数の外気温に対する変動を抑制できる温度制御を実現する恒温槽付水晶発振器の温度制御回路に関する。
[従来の技術]
従来、外気温度の変化の影響を小さくするために、恒温槽内に水晶振動子及び周辺回路を収納した恒温槽付水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)がある。
恒温槽付水晶発振器は、広い温度範囲にわたって温度に影響される部品を恒温槽中で温度制御することにより、発振周波数の安定化を図ったものである。
従来、外気温度の変化の影響を小さくするために、恒温槽内に水晶振動子及び周辺回路を収納した恒温槽付水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)がある。
恒温槽付水晶発振器は、広い温度範囲にわたって温度に影響される部品を恒温槽中で温度制御することにより、発振周波数の安定化を図ったものである。
[従来の温度制御回路:図4]
従来の恒温槽付水晶発振器の温度制御回路について、図4を参照しながら説明する。図4は、従来の恒温槽付水晶発振器の温度制御回路の回路図である。
従来のOCXOの温度制御回路は、図4に示すように、安定化電源21と、サーミスタ(NTC)22と、ZTC(Zenith Temperature of the Crystal Unit:水晶振動子の頂点温度)調整用抵抗(r1 )23と、感度調整用抵抗(r2 ,r3 ,r4 )24,26,27と、OVEN特性補正用抵抗センサ(PTO)25と、オペ(OP)アンプ28と、パワートランジスタ29と、ヒータ抵抗30と、電源電圧31とから構成されている。
従来の恒温槽付水晶発振器の温度制御回路について、図4を参照しながら説明する。図4は、従来の恒温槽付水晶発振器の温度制御回路の回路図である。
従来のOCXOの温度制御回路は、図4に示すように、安定化電源21と、サーミスタ(NTC)22と、ZTC(Zenith Temperature of the Crystal Unit:水晶振動子の頂点温度)調整用抵抗(r1 )23と、感度調整用抵抗(r2 ,r3 ,r4 )24,26,27と、OVEN特性補正用抵抗センサ(PTO)25と、オペ(OP)アンプ28と、パワートランジスタ29と、ヒータ抵抗30と、電源電圧31とから構成されている。
具体的には、安定化電源21は、サーミスタ(NTC)22の一端と感度調整用抵抗(r2 )24の一端に接続して安定化電源電圧を印加している。
また、サーミスタ(NTC)22の他端にはZTC調整用抵抗(r1 )23の一端が接続し、ZTC調整用抵抗23の他端が接地している。
感度調整用抵抗(r2 )24の他端には、OVEN特性補正用抵抗センサ(PTO)25と感度調整用抵抗(r3 )26が並列接続され、当該並列接続の他端には、感度調整用抵抗(r4 )27の一端が接続し、感度調整用抵抗(r4 )27の他端が接地されている。
また、サーミスタ(NTC)22の他端にはZTC調整用抵抗(r1 )23の一端が接続し、ZTC調整用抵抗23の他端が接地している。
感度調整用抵抗(r2 )24の他端には、OVEN特性補正用抵抗センサ(PTO)25と感度調整用抵抗(r3 )26が並列接続され、当該並列接続の他端には、感度調整用抵抗(r4 )27の一端が接続し、感度調整用抵抗(r4 )27の他端が接地されている。
そして、サーミスタ(NTC)22の他端とZTC調整用抵抗(r1 )23の一端を接続する線がOPアンプ28の(−)端子に接続され、PTO25と感度調整用抵抗(r3 )26の並列接続の他端と感度調整用抵抗(r4 )27の一端を接続する線がOPアンプ28の(+)端子に接続されている。
OPアンプ28の出力は、パワートランジスタ29のベースに接続され、パワートランジスタ29のエミッタは接地されている。
パワートランジスタ29のコレクタにはヒータ抵抗30の一端が接続され、ヒータ抵抗30の他端に電源電圧31が接続している。
OPアンプ28の出力は、パワートランジスタ29のベースに接続され、パワートランジスタ29のエミッタは接地されている。
パワートランジスタ29のコレクタにはヒータ抵抗30の一端が接続され、ヒータ抵抗30の他端に電源電圧31が接続している。
ここで、NTC22は、水晶振動子の近傍に設けられ、恒温槽内部の温度センサとして動作する。
また、PTO25は、恒温槽の外部に設けられ、外気温センサとして動作する。
そして、パワートランジスタ29とヒータ抵抗30が恒温槽内を温める熱源となっている。
また、OPアンプ28の温度制御は、比例制御によるものである。
また、PTO25は、恒温槽の外部に設けられ、外気温センサとして動作する。
そして、パワートランジスタ29とヒータ抵抗30が恒温槽内を温める熱源となっている。
また、OPアンプ28の温度制御は、比例制御によるものである。
[比例制御:図5]
次に、従来のOCXOの温度制御回路における比例制御について図5を参照しながら説明する。図5は、従来の温度制御回路における比例制御の模式図である。
従来の温度制御回路における比例制御の概略を現したのが図5であり、従来の比例制御は、図5に示すように、減算器51と、増幅器52と、遅延部53とを備えるものとなる。
次に、従来のOCXOの温度制御回路における比例制御について図5を参照しながら説明する。図5は、従来の温度制御回路における比例制御の模式図である。
従来の温度制御回路における比例制御の概略を現したのが図5であり、従来の比例制御は、図5に示すように、減算器51と、増幅器52と、遅延部53とを備えるものとなる。
増幅器52は、入力信号をKp 倍に増幅して出力する。Kp は、比例制御利得係数である。
遅延部53は、入力信号に制御遅延係数を乗算して出力する。制御遅延係数は、(Ke -Ls)/(1+Ts)である。尚、Ts は、遅延時間である。また、遅延部53からの出力をPV(s)とすると、PV(s)は伝達関数となる。
減算器51は、入力信号SV(s)=1/s から、遅延部53の出力PV(s)を減算して、差分を誤差温度に相当する信号として増幅器52に出力する。
遅延部53は、入力信号に制御遅延係数を乗算して出力する。制御遅延係数は、(Ke -Ls)/(1+Ts)である。尚、Ts は、遅延時間である。また、遅延部53からの出力をPV(s)とすると、PV(s)は伝達関数となる。
減算器51は、入力信号SV(s)=1/s から、遅延部53の出力PV(s)を減算して、差分を誤差温度に相当する信号として増幅器52に出力する。
従来の比例制御では、制御を掛けてから無限大の時間が経過し、比例制御利得係数を大きくする程、誤差は縮小するが、ゼロにはならず、誤差が残る。
よって、ZTCに対して、制御した結果、温度は常に誤差を持つ。
よって、ZTCに対して、制御した結果、温度は常に誤差を持つ。
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特開2011−004382号公報「恒温型の水晶発振器」(日本電波工業株式会社)[特許文献1]、特開2011−077963号公報「恒温型の水晶発振器」(日本電波工業株式会社)[特許文献2]、特開2007−251366号公報「水晶発振器」(日本電波工業株式会社)[特許文献3]、実開平02−50719号公報「温度制御回路」(横河電機株式会社)[特許文献4]がある。
尚、関連する先行技術として、特開2011−004382号公報「恒温型の水晶発振器」(日本電波工業株式会社)[特許文献1]、特開2011−077963号公報「恒温型の水晶発振器」(日本電波工業株式会社)[特許文献2]、特開2007−251366号公報「水晶発振器」(日本電波工業株式会社)[特許文献3]、実開平02−50719号公報「温度制御回路」(横河電機株式会社)[特許文献4]がある。
特許文献1には、恒温槽型の水晶発振器において、水晶振動子の動作温度を検出する第1の温度船さと容器本体の周囲温度を検出する第2の温度センサとを備え、第2の温度センサに近接して第1のリード線を形成し、第2の温度センサと加熱抵抗との間に回路基盤を貫通する断熱溝を形成したことが示されている。
特許文献2には、恒温槽型の水晶発振器において、導熱板の外周部に水晶振動子を中心とした点対称となる位置に厚さ方向に連通した開放部が形成され、開放部にパワートランジスタ、加熱抵抗が配置されていることが示されている。
特許文献3には、水晶発振器において、目標温度に対する検出温度の差に基づいて発熱量を制御する温度制御回路と、水晶振動子の振動周波数を安定にする周波数補正回路とを有することが示されている。
特許文献4には、温度制御回路において、スイッチによって比例ゲインと積分時間を同時に変化させることが示されている。
特許文献4には、温度制御回路において、スイッチによって比例ゲインと積分時間を同時に変化させることが示されている。
しかしながら、従来の恒温槽付水晶発振器の温度制御回路では、水晶振動子と発振回路のZTC温度は外気温により変動することが経験的に知られている。よって、前記の手法では、如何なる外気温においても水晶振動子と発振回路の温度を誤差なくZTCに留まるよう制御できるものにはなっていないという問題点があった。
また、特許文献1〜3では、温度に対する比例制御の記載はあるものの、恒温槽の内部及び外部の温度センサに基づいて比例制御と積分制御を行うことについては記載がない。
特許文献4には、比例制御と積分制御を一つのスイッチで同時に定量的に行うことが記載されているが、恒温槽の内部及び外部の温度センサに基づいて比例制御と積分制御を別々に行うことについては記載がない。
特許文献4には、比例制御と積分制御を一つのスイッチで同時に定量的に行うことが記載されているが、恒温槽の内部及び外部の温度センサに基づいて比例制御と積分制御を別々に行うことについては記載がない。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、恒温槽の外気温に対する変動を抑制すると共に、水晶振動子と発振回路の温度を如何なる外気温においても誤差なくZTCに留まるよう制御できる恒温槽付水晶発振器の温度制御回路を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、恒温槽付水晶発振器の温度制御回路であって、恒温槽外に設けられた外気温センサで検出された温度に相当する電圧信号で水晶振動子の頂点温度に対応する電圧信号を調整するZTC調整手段と、恒温槽内の温度センサとZTC調整手段から得られた電圧信号により積分制御を行う積分制御手段と、恒温槽内の温度センサとZTC調整手段から得られた電圧信号により比例制御を行う比例制御手段と、積分制御手段からの出力信号と比例制御手段からの出力信号を加算する加算手段と、加算手段から出力された制御信号により恒温槽を加熱し、恒温槽内の温度を一定に保つヒータ手段とを有することを特徴とする。
本発明は、恒温槽付水晶発振器の温度制御回路であって、恒温槽内に設けられ、恒温槽内の温度を検出して対応する電圧信号を出力する温度センサと、恒温槽外に設けられ、恒温槽外の温度を検出して対応する電圧信号を出力する外気温センサと、水晶振動子の頂点温度に対応する電圧信号を出力するZTC温度設定抵抗回路網と、ZTC温度設定抵抗回路網からの電圧信号に外気温センサからの電圧信号を重み付けする第1の加算器と、第1の加算器からの電圧信号と温度センサからの電圧信号を基に比例制御を行う比例制御部と、第1の加算器からの電圧信号と温度センサからの電圧信号を基に積分制御を行う積分制御部と、比例制御部から出力された電圧信号と積分制御部から出力された電圧信号を加算する第2の加算器と、第2の加算器から出力された制御信号に基づいて恒温槽を加熱し、恒温槽内の温度を一定に保つよう動作するヒータ回路とを有することを特徴とする。
本発明は、上記温度制御回路において、積分制御部が、温度センサからの電圧信号から第1の加算器からの電圧信号の差分を演算する第1の減算器と、第1の減算器からの電圧信号を入力し、当該入力した電圧信号に積分時間について出力を帰還入力して加算する第3の加算器とを有することを特徴とする。
本発明は、上記温度制御回路において、比例制御部が、温度センサからの電圧信号から第1の加算器からの電圧信号の差分を演算する第2の減算器と、第2の減算器からの電圧信号を入力し、当該入力した電圧信号に比例制御利得係数を乗算する乗算器とを有することを特徴とする。
本発明は、上記温度制御回路において、ヒータ回路が、電源電圧が一端に印加されるヒータ抵抗と、第2の加算器からの制御信号が入力されるベース、ヒータ抵抗の他端に接続するコレクタを備えるパワートランジスタとを有することを特徴とする。
本発明によれば、ZTC調整手段が、恒温槽外に設けられた外気温センサで検出された温度に相当する電圧信号で水晶振動子の頂点温度に対応する電圧信号を調整し、積分制御手段が、恒温槽内の温度センサとZTC調整手段から得られた電圧信号により積分制御を行い、比例制御手段が、恒温槽内の温度センサとZTC調整手段から得られた電圧信号により比例制御を行い、加算手段が、積分制御手段からの出力信号と比例制御手段からの出力信号を加算し、ヒータ手段が、加算手段から出力された制御信号により恒温槽を加熱し、恒温槽内の温度を一定に保つ恒温槽付水晶発振器の温度制御回路としているので、恒温槽の外気温に対する発振周波数の変動を抑制でき、水晶振動子と発振回路との温度を誤差なく水晶振動子の頂点温度に留まるように制御できる効果がある。
本発明によれば、温度センサが、恒温槽内に設けられ、恒温槽内の温度を検出して対応する電圧信号を出力し、外気温センサが、恒温槽外に設けられ、恒温槽外の温度を検出して対応する電圧信号を出力し、ZTC温度設定抵抗回路網が、水晶振動子の頂点温度に対応する電圧信号を出力し、第1の加算器が、ZTC温度設定抵抗回路網からの電圧信号に外気温センサからの電圧信号を重み付けし、比例制御部が、第1の加算器からの電圧信号と温度センサからの電圧信号を基に比例制御を行い、積分制御部が、第1の加算器からの電圧信号と温度センサからの電圧信号を基に積分制御を行い、第2の加算器が、比例制御部から出力された電圧信号と積分制御部から出力された電圧信号を加算し、ヒータ回路が、第2の加算器から出力された制御信号に基づいて恒温槽を加熱し、恒温槽内の温度を一定に保つよう動作する恒温槽付水晶発振器の温度制御回路としているので、恒温槽の外気温に対する発振周波数の変動を抑制でき、水晶振動子と発振回路との温度を誤差なく水晶振動子の頂点温度に留まるように制御できる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器の温度制御回路は、恒温槽内の温度センサと恒温槽外の外気温センサから得られた温度に基づく信号により比例制御部で比例制御を行い、積分制御部で積分制御を行い、比例制御の信号と積分制御の信号の双方に基づいてヒータ回路の温度を制御し、ヒータ回路によって恒温槽内の温度を一定に保つようにしているので、恒温槽の外気温に対する変動を抑制すると共に、水晶振動子と発振回路の温度を誤差なくZTCに留まるよう制御できるものである。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器の温度制御回路は、恒温槽内の温度センサと恒温槽外の外気温センサから得られた温度に基づく信号により比例制御部で比例制御を行い、積分制御部で積分制御を行い、比例制御の信号と積分制御の信号の双方に基づいてヒータ回路の温度を制御し、ヒータ回路によって恒温槽内の温度を一定に保つようにしているので、恒温槽の外気温に対する変動を抑制すると共に、水晶振動子と発振回路の温度を誤差なくZTCに留まるよう制御できるものである。
[比例+積分制御:図1]
本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器の温度制御回路(本温度制御回路)について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器の温度制御回路における比例及び積分制御の模式図である。
本温度制御回路における比例制御と積分制御を行う概略は、減算器12と、増幅器13と、遅延部14とを備えるものとなる。
本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器の温度制御回路(本温度制御回路)について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る恒温槽付水晶発振器の温度制御回路における比例及び積分制御の模式図である。
本温度制御回路における比例制御と積分制御を行う概略は、減算器12と、増幅器13と、遅延部14とを備えるものとなる。
増幅器13は、入力信号(誤差温度に基づく信号)をKp 倍に増幅すると共に入力信号を積分して出力する。Kp は、比例制御利得係数である。また、T1sは積分時間である。
遅延部14は、入力信号に制御遅延係数を乗算して出力する。制御遅延係数は、(Ke -Ls)/(1+Ts)である。尚、Ts は、遅延時間である。また、遅延部14からの出力をPV(s)とすると、PV(s)は伝達関数となる。
減算器12は、入力信号SV(s)=1/s から、遅延部14の出力PV(s)を減算して、差分を誤差温度に相当する信号として増幅器13に出力する。
遅延部14は、入力信号に制御遅延係数を乗算して出力する。制御遅延係数は、(Ke -Ls)/(1+Ts)である。尚、Ts は、遅延時間である。また、遅延部14からの出力をPV(s)とすると、PV(s)は伝達関数となる。
減算器12は、入力信号SV(s)=1/s から、遅延部14の出力PV(s)を減算して、差分を誤差温度に相当する信号として増幅器13に出力する。
本温度制御回路の比例制御及び積分制御では、制御を掛けてから無限大の時間が経過すると、誤差はゼロに収束する。
従って、本温度制御回路では、恒温槽の内部の温度センサと恒温槽の外部の外気温センサで検出された温度に基づく信号を用い、比例制御及び積分制御を行うことで、外気温一定の下ではZTCからの誤差をなくし、恒温槽付水晶発振器の周波数における温度変動に対する安定度を向上させるものである。
従って、本温度制御回路では、恒温槽の内部の温度センサと恒温槽の外部の外気温センサで検出された温度に基づく信号を用い、比例制御及び積分制御を行うことで、外気温一定の下ではZTCからの誤差をなくし、恒温槽付水晶発振器の周波数における温度変動に対する安定度を向上させるものである。
[本温度制御回路:図2]
更に、本温度制御回路について図2を参照しながら説明する。図2は、本温度制御回路の回路図である。
本温度制御回路は、図2に示すように、恒温槽4内に設けられた温度センサ3と、ZTC温度設定抵抗回路網5と、外気温センサ6と、加算器7と、比例制御部8と、積分制御部9と、加算器10と、ヒータ回路11とを有している。
更に、本温度制御回路について図2を参照しながら説明する。図2は、本温度制御回路の回路図である。
本温度制御回路は、図2に示すように、恒温槽4内に設けられた温度センサ3と、ZTC温度設定抵抗回路網5と、外気温センサ6と、加算器7と、比例制御部8と、積分制御部9と、加算器10と、ヒータ回路11とを有している。
ここで、恒温槽4内には、水晶振動子1と発振回路2が設けられており、水晶振動子11の振動を基に発振回路2が増幅して発振出力する。また、発振回路2は、水晶振動子11の発振条件を制御する。
尚、請求項において、ZTC温度設定抵抗回路網5と加算器7がZTC調整手段に、比例制御部8が比例制御手段に、積分制御部9が積分制御手段に、加算器10が加算手段に、ヒータ回路11がヒータ手段に相当している。
尚、請求項において、ZTC温度設定抵抗回路網5と加算器7がZTC調整手段に、比例制御部8が比例制御手段に、積分制御部9が積分制御手段に、加算器10が加算手段に、ヒータ回路11がヒータ手段に相当している。
[本温度制御回路の各部]
温度センサ3は、恒温槽内の水晶振動子1の近くに設けられ、恒温槽内の温度を検出して対応する電圧の信号を出力する。
ZTC温度設定抵抗回路網5は、水晶振動子1並びに発振回路2における温度特性に存在する温度傾斜がゼロとなる温度、即ちZTCに相当する電圧の信号を出力する。具体的には、複数の抵抗から成る回路網であり、図4に示したZTC調整用抵抗(r1 )23が相当する。尚、ZTCに相当する電圧の信号は、恒温槽の外部の温度が常温時の値である。
温度センサ3は、恒温槽内の水晶振動子1の近くに設けられ、恒温槽内の温度を検出して対応する電圧の信号を出力する。
ZTC温度設定抵抗回路網5は、水晶振動子1並びに発振回路2における温度特性に存在する温度傾斜がゼロとなる温度、即ちZTCに相当する電圧の信号を出力する。具体的には、複数の抵抗から成る回路網であり、図4に示したZTC調整用抵抗(r1 )23が相当する。尚、ZTCに相当する電圧の信号は、恒温槽の外部の温度が常温時の値である。
外気温センサ6は、恒温槽の外部で本発振器の周辺の温度(外気温)を検出し、外気温に応じた電圧信号を出力する。
加算器(第1の加算器)7は、ZTC温度設定抵抗回路網5からのZTCに相当する電圧信号に外気温センサ6の外気温に応じた電圧信号を加算して比例制御部8と積分制御部9に出力する。加算器7では加算を行っているが、加算ではなく、ZTC温度設定抵抗回路網5からのZTCに相当する電圧信号に対して外気温に応じた電圧信号で重み付けを行ってもよい。例えば、重み付けは、外気温毎に本発振器のZTCを予め取得し、取得したZTCの外気温による変化が平坦になるよう行う。
加算器(第1の加算器)7は、ZTC温度設定抵抗回路網5からのZTCに相当する電圧信号に外気温センサ6の外気温に応じた電圧信号を加算して比例制御部8と積分制御部9に出力する。加算器7では加算を行っているが、加算ではなく、ZTC温度設定抵抗回路網5からのZTCに相当する電圧信号に対して外気温に応じた電圧信号で重み付けを行ってもよい。例えば、重み付けは、外気温毎に本発振器のZTCを予め取得し、取得したZTCの外気温による変化が平坦になるよう行う。
比例制御部8は、温度センサ3から出力された電圧信号と加算器7から出力された電圧信号の差を演算する減算器(第2の減算器)と、第2の減算器の出力信号をKp 倍する乗算器を備えている。
積分制御部9は、温度センサ3から出力された電圧信号と加算器7から出力された電圧信号の差を演算する減算器(第1の減算器)と、第1の減算器の出力信号を積分時間T1s遅延させて累積加算を行う加算器(第3の加算器)を備えている。
積分制御部9の詳細は、後述する。
積分制御部9の詳細は、後述する。
加算器(第2の加算器)10は、比例制御部8からの出力電圧と積分制御部9からの出力電圧と加算してヒータ回路11に出力する。
ヒータ回路11は、パワートランジスタとヒータ抵抗で構成される熱源であり、加算器10からの出力電圧(制御信号)を基に発熱動作を行い、恒温槽を加熱する。ヒータ回路11の具体的構成は、図4に示したパワートランジスタ29と、電源電圧が印加されるヒータ抵抗30が相当する。
ヒータ回路11内で、図1における遅延部13での演算に相当する演算が為されることになる。
ヒータ回路11は、パワートランジスタとヒータ抵抗で構成される熱源であり、加算器10からの出力電圧(制御信号)を基に発熱動作を行い、恒温槽を加熱する。ヒータ回路11の具体的構成は、図4に示したパワートランジスタ29と、電源電圧が印加されるヒータ抵抗30が相当する。
ヒータ回路11内で、図1における遅延部13での演算に相当する演算が為されることになる。
[積分制御部:図3]
次に、積分制御部9について図3を参照しながら説明する。図3は、積分制御部の回路図である。
積分制御部9は、図3に示すように、温度センサ3で検出された温度に相当する電圧信号をオペ(OP)アンプの(−)端子に入力し、加算器7からの電圧信号を(+)端子に入力し、両者の差分を出力端子から出力する。
次に、積分制御部9について図3を参照しながら説明する。図3は、積分制御部の回路図である。
積分制御部9は、図3に示すように、温度センサ3で検出された温度に相当する電圧信号をオペ(OP)アンプの(−)端子に入力し、加算器7からの電圧信号を(+)端子に入力し、両者の差分を出力端子から出力する。
OPアンプの出力端子から(−)端子への帰還回路として、抵抗とコンデンサの並列接続回路が設けられている。つまり、(−)端子には温度センサ3からの電圧信号にOPアンプの出力が帰還回路を介して加算されて入力される。
この並列接続回路の帰還回路によってOPアンプに設定された積分時間について積分演算を行って出力端子から加算器10に出力する。
この並列接続回路の帰還回路によってOPアンプに設定された積分時間について積分演算を行って出力端子から加算器10に出力する。
[実施の形態の効果]
本温度制御回路によれば、恒温槽内の温度センサ3と恒温槽外の外気温センサ6を設け、ZTC温度設定抵抗回路網5からの出力電圧に外気温センサ6からの出力電圧を加算器7で重み付けし、加算器7からの出力と温度センサ3からの出力を基に比例制御を比例制御部8で行い、加算器7からの出力と温度センサ3からの出力を基に積分制御を積分制御部9で行い、両出力を加算器10で加算してヒータ回路11に制御信号として出力し、ヒータ回路11で制御信号により恒温槽を加熱して恒温槽の温度を一定に保つようにしているので、恒温槽の外気温に対する発振周波数の変動を抑制でき、水晶振動子1と発振回路2との温度を誤差なくZTCに留まるように制御できる効果がある。
本温度制御回路によれば、恒温槽内の温度センサ3と恒温槽外の外気温センサ6を設け、ZTC温度設定抵抗回路網5からの出力電圧に外気温センサ6からの出力電圧を加算器7で重み付けし、加算器7からの出力と温度センサ3からの出力を基に比例制御を比例制御部8で行い、加算器7からの出力と温度センサ3からの出力を基に積分制御を積分制御部9で行い、両出力を加算器10で加算してヒータ回路11に制御信号として出力し、ヒータ回路11で制御信号により恒温槽を加熱して恒温槽の温度を一定に保つようにしているので、恒温槽の外気温に対する発振周波数の変動を抑制でき、水晶振動子1と発振回路2との温度を誤差なくZTCに留まるように制御できる効果がある。
本発明は、恒温槽の外気温に対する変動を抑制すると共に、水晶振動子と発振回路の温度を誤差なくZTCに留まるよう制御できる恒温槽付水晶発振器の温度制御回路に好適である。
1...水晶振動子、 2...発振回路、 3...温度センサ、 4...恒温槽、 5...ZTC温度設定抵抗回路網、 6...外気温センサ、 7...加算器、 8...比例制御部、 9...積分制御部、 10...加算器、 11...ヒータ回路、 12...減算器、 13...増幅器、 14...遅延部、 21...安定化電源、 22...サーミスタ(NTC)、 23...ZTC調整用抵抗(r1 )、 24,26,27...感度調整用抵抗(r2 ,r3 ,r4 )、 25...OVEN特性補正用抵抗センサ(PTO)、 28...オペ(OP)アンプ、 29...パワートランジスタ、 31...電源電圧、 51...減算器、 52...増幅器、 53...遅延部
Claims (5)
- 恒温槽付水晶発振器の温度制御回路であって、
恒温槽外に設けられた外気温センサで検出された温度に相当する電圧信号で水晶振動子の頂点温度に対応する電圧信号を調整するZTC調整手段と、
恒温槽内の温度センサと前記ZTC調整手段から得られた電圧信号により積分制御を行う積分制御手段と、
恒温槽内の前記温度センサと前記ZTC調整手段から得られた電圧信号により比例制御を行う比例制御手段と、
前記積分制御手段からの出力信号と前記比例制御手段からの出力信号を加算する加算手段と、
前記加算手段から出力された制御信号により恒温槽を加熱し、恒温槽内の温度を一定に保つヒータ手段とを有することを特徴とする温度制御回路。 - 恒温槽付水晶発振器の温度制御回路であって、
恒温槽内に設けられ、恒温槽内の温度を検出して対応する電圧信号を出力する温度センサと、
恒温槽外に設けられ、恒温槽外の温度を検出して対応する電圧信号を出力する外気温センサと、
水晶振動子の頂点温度に対応する電圧信号を出力するZTC温度設定抵抗回路網と、
前記ZTC温度設定抵抗回路網からの電圧信号に前記外気温センサからの電圧信号を重み付けする第1の加算器と、
前記第1の加算器からの電圧信号と前記温度センサからの電圧信号を基に比例制御を行う比例制御部と、
前記第1の加算器からの電圧信号と前記温度センサからの電圧信号を基に積分制御を行う積分制御部と、
前記比例制御部から出力された電圧信号と前記積分制御部から出力された電圧信号を加算する第2の加算器と、
前記第2の加算器から出力された制御信号に基づいて恒温槽を加熱し、恒温槽内の温度を一定に保つよう動作するヒータ回路とを有することを特徴とする温度制御回路。 - 積分制御部は、
温度センサからの電圧信号から第1の加算器からの電圧信号の差分を演算する第1の減算器と、
前記第1の減算器からの電圧信号を入力し、当該入力した電圧信号に積分時間について出力を帰還入力して加算する第3の加算器とを有することを特徴とする請求項2記載の温度制御回路。 - 比例制御部は、
温度センサからの電圧信号から第1の加算器からの電圧信号の差分を演算する第2の減算器と、
前記第2の減算器からの電圧信号を入力し、当該入力した電圧信号に比例制御利得係数を乗算する乗算器とを有することを特徴とする請求項2又は3記載の温度制御回路。 - ヒータ回路は、
電源電圧が一端に印加されるヒータ抵抗と、
第2の加算器からの制御信号が入力されるベース、前記ヒータ抵抗の他端に接続するコレクタを備えるパワートランジスタとを有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか記載の温度制御回路。
Priority Applications (1)
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JP2012215741A JP2014072610A (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | 恒温槽付水晶発振器の温度制御回路 |
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-
2012
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