JP5764922B2 - 温度制御回路、恒温槽型圧電発振器、電子機器及び温度制御方法 - Google Patents

温度制御回路、恒温槽型圧電発振器、電子機器及び温度制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、温度制御回路、恒温槽型圧電発振器、電子機器及び温度制御方法に関する。
通信機器あるいは測定器等の基準の周波数信号源に用いられる水晶発振器は、温度変化に対して高い精度で出力周波数が安定していることが要求される。一般に、水晶発振器の中でも極めて高い周波数安定度が得られるものとして、恒温槽型水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)が知られている。OCXOは、一定温度に制御された恒温槽内に水晶振動子を収納したものであり、極めて高い周波数安定度を実現するためには、周囲温度の変化に対する恒温槽の温度制御偏差をできる限り小さくすることが重要である。例えば、特許文献1では、クローズドループコントロール(主の温度制御)用のサーミスターをヒーターに近接した位置に設置するとともに、オープンループコントロール(補正制御)用のサーミスターをヒーターから離れた位置に設置し、クローズドループコントロールによって発生する温度制御偏差をオープンループコントロールによって補正することにより、極めて高い精度の温度制御を実現する温度制御回路が提案されている。この温度制御回路を用いることにより、周囲温度の変化に対して極めて高い周波数安定度のOCXOを実現することができる。
特開2005−165630号公報
ところで、最近では、例えば、携帯電話の基地局が屋外に設置される場合など、その周波数信号源に用いられるOCXOは、−40℃〜+85℃の広い温度範囲で10−8〜10−9オーダー(ppbオーダー)の極めて高い周波数安定度が要求される場合がある。ppbオーダーの周波数安定度を実現するためには、−40℃〜+85℃の範囲で温度制御偏差の幅が1℃以下になるような極めて高い精度の温度制御を行う必要がある。このような極めて高い精度の温度制御を行うためには、比較的感度の高いサーミスターを用いるのが有利であり、また、適切な感度のサーミスターを選択する必要がある。そのため、感度が高く種類が豊富で入手も容易なNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスターが使用される場合が多い。
ところが、NTCサーミスターを用いて特許文献1の温度制御回路を用いた場合、例えば−10℃〜70℃のような動作温度範囲であれば問題となることはないが、−40℃〜85℃のような広い動作温度範囲の場合、−40℃〜−10℃ではNTCサーミスターの抵抗値が急激に変化することから、本来の主の温度制御よりも大きな補正制御が加わることとなり、温度制御異常を示すという問題があった。NTCサーミスターの感度を下げることで低温側での温度制御偏差を小さくすることもできるが、逆に、高温側の温度制御偏差が大きくなってしまい、広い温度範囲にわたって温度制御偏差を小さくすることは困難であった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、広い温度範囲にわたって温度制御偏差を小さくすることが容易な温度制御回路、温槽型圧電発振器、電子機器及び温度制御方法を提供することができる。
[適用例1]本発明は、前記被加熱物を加熱する発熱素子と、前記被加熱物又は前記発熱素子の温度を検出する第1の感温素子と、前記発熱素子から離れた位置の温度の影響を受ける温度を検出する第2の感温素子及び第3の感温素子と、前記第1の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第1の制御、前記第2の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第2の制御及び前記第3の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第3の制御を行う増幅器と、を含み、前記増幅器は、前記第2の感温素子が検出する温度が低くなるに従い前記第2の制御による前記増幅器の出力電圧の変化が大きくなり、前記第3の感温素子が検出する温度が高くなるに従い前記第3の制御による前記増幅器の出力電圧の変化が大きくなる、温度制御回路である。
本発明の温度制御回路では、第1の感温素子を被加熱物又は発熱素子に近在して設置することで、被加熱物の温度に基づく第1の制御を主制御とする温度制御が行われる。また、第2の感温素子及び第3の感温素子を被加熱物及び発熱素子から離間して設置することで、周囲温度に基づく第2の制御及び第3の制御を主制御に対する補正制御とする温度制御が行われる。そして、周囲温度が低いほど第2の制御が支配的になり、周囲温度が高いほど第3の制御が支配的になるので、第2の制御の感度と第3の制御の感度を別個に調整することで、広い温度範囲にわたって温度制御偏差を小さくすることができる。
[適用例2]この温度制御回路において、前記増幅器は差動増幅器であり、前記差動増幅器の一方の端子に前記第2の感温素子の検出値の変化に応じた電圧が入力されるとともに、前記差動増幅器の他方の端子に前記第3の感温素子の検出値の変化に応じた電圧が入力されるようにしてもよい。
このようにサーミスターと差動増幅器を用いることで、比較的簡単な構成で第2制御と第3制御を実現することができる。
[適用例3]この温度制御回路は、前記第3の感温素子と並列に接続される抵抗を有する並列回路をさらに含み、前記他方の端子に、前記並列回路の合成抵抗値の変化に応じた電圧入力されるようにしてもよい。
このように第3の感温素子と抵抗の並列回路の合成抵抗値の温度変化を利用すれば、第3の感温素子の感度を調整することで、第3の制御を実現することができる。
[適用例4]この温度制御回路において、前記第1の感温素子は、前記第2の感温素子と直列に接続され、前記一方の端子に、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子の合成抵抗値の変化に応じた電圧が入力されるようにしてもよい。
このように第1の感温素子と第2の感温素子の合成抵抗値の温度変化を利用すれば、第1の感温素子の感度と第2の感温素子の感度を調整することで、第1の制御と第2の制御を効率的に実現することができる。
[適用例5]この温度制御回路において、前記第1の感温素子は、前記並列回路と直列に接続され、前記他方の端子に、前記並列回路と前記第1の感温素子の合成抵抗値の変化に応じた電圧が入力されるようにしてもよい。
このように第1の感温素子と、第3の感温素子と抵抗の並列回路との合成抵抗値の温度変化を利用すれば、第1の感温素子の感度と第3の感温素子の感度を調整することで、第1の制御と第3の制御を効率的に実現することができる。
[適用例6]この温度制御回路において、前記第2の感温素子及び前記第3の感温素子は、負の温度係数を有し非線形な抵抗−温度特性を示すサーミスターであるようにしてもよい。
第2の感温素子及び第3の感温素子としてこのようなサーミスターを用いることで、第2の感温素子が検出する温度が低いほど第2の制御の比率を大きくし、第3の感温素子が検出する温度が高いほど第3の制御の比率を大きくする温度制御を比較的容易に実現することができる。
[適用例7]本発明は、上記のいずれかの温度制御回路と、圧電振動子と、を含む、恒温槽型圧電発振器である。
本発明によれば、広い温度範囲にわたって温度制御偏差が小さく、周波数安定度が極めて高い恒温槽型圧電発振器を実現することができる。
[適用例8]本発明は、上記のいずれかの温度制御回路を含む、電子機器である。
本発明によれば、広い温度範囲にわたって高い精度の処理を行うことができる電子機器を実現することができる。
[適用例9]本発明は、被加熱物の温度を制御する温度制御方法であって、発熱素子を用いて前記被加熱物を加熱する加熱工程と、前記被加熱物又は前記発熱素子の温度を検出する第1の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第1の制御、前記発熱素子から離れた位置の温度の影響を受ける温度を検出する第2の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第2の制御及び前記発熱素子から離れた位置の温度の影響を受ける温度を検出する第3の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第3の制御を行う制御工程と、を含み、前記制御工程において、前記第2の感温素子が検出する温度が低くなるに従い前記第2の制御による前記増幅器の出力電圧の変化が大きくなり、前記第3の感温素子が検出する温度が高くなるに従い前記第3の制御による前記増幅器の出力電圧の変化が大きくなる、温度制御方法である。
本発明によれば、第2の制御の感度と第3の制御の感度を別個に調整することで、広い温度範囲にわたって温度制御偏差を小さくすることができる。
(1)本発明は、被加熱物の温度を制御する温度制御回路であって、前記被加熱物を加熱する発熱素子と、前記被加熱物又は前記発熱素子の温度を測定できる位置に近在して設置される第1の感温素子と、前記被加熱物及び前記発熱素子の周囲の温度を測定できる位置に離間して設置される第2の感温素子及び第3の感温素子と、前記第1の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第1の制御、前記第2の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第2の制御及び前記第3の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第3の制御を行う増幅器と、を含み、前記増幅器は、前記第2の感温素子が検出する温度が低いほど前記第2の制御の比率を大きくし、前記第3の感温素子が検出する温度が高いほど前記第3の制御の比率を大きくする、温度制御回路である。
本発明の温度制御回路では、第1の感温素子を被加熱物又は発熱素子に近在して設置することで、被加熱物の温度に基づく第1の制御を主制御とする温度制御が行われる。また、第2の感温素子及び第3の感温素子を被加熱物及び発熱素子から離間して設置することで、周囲温度に基づく第2の制御及び第3の制御を主制御に対する補正制御とする温度制御が行われる。そして、周囲温度が低いほど第2の制御が支配的になり、周囲温度が高いほど第3の制御が支配的になるので、第2の制御の感度と第3の制御の感度を別個に調整することで、広い温度範囲にわたって温度制御偏差を小さくすることができる。
(2)この温度制御回路において、前記増幅器は、前記第2の感温素子の検出値の変化に応じて一方の入力電圧が変化するとともに、前記第3の感温素子の検出値の変化に応じて他方の入力電圧が変化する差動増幅器であるようにしてもよい。
このようにサーミスターと差動増幅器を用いることで、比較的簡単な構成で第2制御と第3制御を実現することができる。
(3)この温度制御回路は、前記第3の感温素子と並列に接続される抵抗をさらに含み、前記第3の感温素子と前記抵抗の合成抵抗値の変化に応じて、前記差動増幅器の前記他方の入力電圧が変化するようにしてもよい。
このように第3の感温素子と抵抗の並列回路の合成抵抗値の温度変化を利用すれば、第3の感温素子の感度を調整することで、第3の制御を実現することができる。
(4)この温度制御回路において、前記第1の感温素子は、前記第2の感温素子と直列に接続され、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子の合成抵抗値の変化に応じて、前記差動増幅器の前記一方の入力電圧が変化するようにしてもよい。
このように第1の感温素子と第2の感温素子の合成抵抗値の温度変化を利用すれば、第1の感温素子の感度と第2の感温素子の感度を調整することで、第1の制御と第2の制御を効率的に実現することができる。
(5)この温度制御回路において、前記第1の感温素子は、前記第3の感温素子と前記抵抗の並列回路と直列に接続され、前記並列回路と前記第1の感温素子の合成抵抗値の変化に応じて、前記差動増幅器の前記他方の入力電圧が変化するようにしてもよい。
このように第1の感温素子と、第3の感温素子と抵抗の並列回路との合成抵抗値の温度変化を利用すれば、第1の感温素子の感度と第3の感温素子の感度を調整することで、第1の制御と第3の制御を効率的に実現することができる。
(6)この温度制御回路において、前記第2の感温素子及び前記第3の感温素子は、負の温度係数を有し非線形な抵抗−温度特性を示すサーミスターであるようにしてもよい。
第2の感温素子及び第3の感温素子としてこのようなサーミスターを用いることで、第2の感温素子が検出する温度が低いほど第2の制御の比率を大きくし、第3の感温素子が検出する温度が高いほど第3の制御の比率を大きくする温度制御を比較的容易に実現することができる。
(7)本発明は、上記のいずれかの温度制御回路と、圧電振動子と、を含む、恒温槽型圧電発振器である。
本発明によれば、広い温度範囲にわたって温度制御偏差が小さく、周波数安定度が極めて高い恒温槽型圧電発振器を実現することができる。
(8)本発明は、上記のいずれかの温度制御回路を含む、電子機器である。
本発明によれば、広い温度範囲にわたって高い精度の処理を行うことができる電子機器を実現することができる。
(9)本発明は、被加熱物の温度を制御する温度制御方法であって、発熱素子を用いて前記被加熱物を加熱する加熱工程と、前記被加熱物又は前記発熱素子の温度を測定できる位置に近在して設置される第1の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第1の制御、前記被加熱物及び前記発熱素子の周囲の温度を測定できる位置に離間して設置される第2の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第2の制御及び前記被加熱物及び前記発熱素子から離れた位置に設置される第3の感温素子の検出値に基づいて前記発熱素子の発熱量を制御する第3の制御を行う制御工程と、を含み、前記制御工程において、前記第2の感温素子が検出する温度が低いほど前記第2の制御の比率を大きくし、前記第3の感温素子が検出する温度が高いほど前記第3の制御の比率を大きくする、温度制御方法である。
本発明によれば、第2の制御の感度と第3の制御の感度を別個に調整することで、広い温度範囲にわたって温度制御偏差を小さくすることができる。
第1実施形態の温度制御回路の回路図。 クローズドループコントロールによる温度制御動作を示すフローチャート図。 オープンループコントロールによる温度制御動作を示すフローチャート図。 NTCサーミスターの抵抗−温度特性の一例を示す図。 差動増幅器の非反転入力端子(+入力端子)の電位の温度特性を示す図。 第2実施形態の温度制御回路の回路図。 本実施形態の恒温槽型圧電発振器の構造の概略を示す図。 本実施形態のOCXOの温度制御特性の一例を示す図。 比較例のOCXOの温度制御特性の一例を示す図。 電子機器の機能ブロック図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.温度制御回路
1−1.第1実施形態
[構成]
図1は、第1実施形態の温度制御回路の回路図である。NTCサーミスター11は、第1端子が外部端子2と接続され、第2端子がNTCサーミスター12の第1端子と接続されている。NTCサーミスター12の第2端子は設定温度調整抵抗40の第1端子及び抵抗43の第1端子と接続され、設定温度調整抵抗40の第2端子は、外部端子4と接続されている。抵抗43の第2端子は、差動増幅器20の反転入力端子(−入力端子)、抵抗44の第1端子及びコンデンサー50の第1端子と接続されている。抵抗44の第2端子は、差動増幅器20の出力端子及び抵抗45の第1端子と接続されており、コンデンサー50の第2端子は外部端子4と接続されている。
抵抗41は、第1端子が外部端子2と接続され、第2端子が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)、抵抗42の第1端子及びNTCサーミスター13の第1端子と接続されている。抵抗42の第2端子とNTCサーミスター13の第2端子は外部端子4と接続されている。
抵抗45の第2端子は、パワートランジスター30のベース端子とコンデンサー51の第1端子に接続されており、コンデンサー51の第2端子は、外部端子4と接続されている。
パワートランジスター30のエミッター端子は外部端子3と接続され、コレクター端子は、抵抗46の第1端子と接続されている。抵抗46の第2端子は外部端子4と接続されている。
外部端子2には外部から基準電位Vrefが供給され、外部端子3には外部から電源電位Vccが供給される。また、外部端子4は接地され、接地電位GNDが供給される。基準電位Vrefと接地電位GNDの間には交流ノイズ除去用のコンデンサー52が接続され、電源電位Vccと接地電位GNDの間には交流ノイズ除去用のコンデンサー53が接続されている。また、差動増幅器20には、外部端子3と外部端子4からそれぞれ電源電位Vccと接地電位GNDが供給される。
パワートランジスター30(発熱素子の一例)は、被加熱物(図示しない)に近在して設置され、コレクター端子の放熱を利用して被加熱物を加熱するNPN型のバイポーラートランジスターである。コレクター端子の放熱量(発熱量)は、パワートランジスター30を流れる電流量に応じて変化する。抵抗46は、パワートランジスター30を流れる電流を制限するための抵抗である。
NTCサーミスター11(第1の感温素子の一例)は、被加熱物又はパワートランジスター30に近在して設置され、被加熱物の温度に応じて抵抗値を変化させる。NTCサーミスター12(第2の感温素子の一例)及びNTCサーミスター13(第3の感温素子の一例)は、被加熱物及びパワートランジスター30から離れた位置に設置され、被加熱物の周囲温度に応じて抵抗値を変化させる。例えば、NTCサーミスター11を被加熱物又はパワートランジスター30から所定距離以内に設置し(密接させて設置する場合も含む)、NTCサーミスター12及びNTCサーミスター13を被加熱物及びパワートランジスター30から所定距離以上離して設置する。NTCサーミスター11は、被加熱物の温度に応じて抵抗値を変化させることでクローズドループコントロール用の温度センサーとして機能し、NTCサーミスター12及びNTCサーミスター13は、周囲温度に応じて抵抗値を変化させることでオープンループコントロール用の温度センサーとして機能する。
差動増幅器20(増幅器の一例)は、NTCサーミスター11の抵抗値(第1の感温素子の検出値)に基づいてパワートランジスター30の発熱量を制御する第1の制御、NTCサーミスター12の抵抗値(第2の感温素子の検出値)に基づいてパワートランジスター30の発熱量を制御する第2の制御及びNTCサーミスター13の抵抗値(第3の感温素子の検出値)に基づいてパワートランジスター30の発熱量を制御する第3の制御を行う。特に、差動増幅器20は、NTCサーミスター12の抵抗値が高い(第2の感温素子が検出する温度が低い)ほど第2の制御の比率を大きくし、NTCサーミスター13の抵抗値が低い(第3の感温素子が検出する温度が高い)ほど第3の制御の比率を大きくする。すなわち、差動増幅器20は、周囲温度が低いほどNTCサーミスター12の抵抗値に基づくパワートランジスター30の発熱量の変化率を大きくし、周囲温度が高いほどNTCサーミスター13の抵抗値に基づくパワートランジスター30の発熱量の変化率を大きくする。

この差動増幅器20の出力は、抵抗45とコンデンサー51で構成されるローパスフィルターを介してパワートランジスター30のベースに入力され、コレクター端子を流れる電流量が制御される。NTCサーミスター11、NTCサーミスター12、設定温度調整抵抗40は、基準電位Vrefと接地電位GNDの間に直列に接続されており、抵抗43の第1端子の電位は、NTCサーミスター11、NTCサーミスター12、設定温度調整抵抗40の抵抗比に応じて決まる。また、抵抗41と、抵抗42とNTCサーミスター13の並列回路とが基準電位Vrefと接地電位GNDの間に直列に接続されており、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位は、抵抗41と、抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗との抵抗比に応じて決まる。
[温度制御動作]
次に、本実施形態の温度制御回路の動作について説明する。
まず、図2を参照しながら、クローズドループコントロールによる温度制御について説明する。図2は、クローズドループコントロールによる温度制御のフローチャート図である。被加熱物の温度が設定温度よりも低い場合(S10のY)、NTCサーミスター11の抵抗値に応じてパワートランジスター30の発熱量を制御しながら被加熱物を加熱する(S12)。具体的には、被加熱物の温度が設定温度と一致する時にNTCサーミスター11の抵抗値が所定値になり、抵抗43の第1端子の電位と差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位が一致するようになっている。従って、被加熱物の温度が設定温度よりも低い場合は、NTCサーミスター11の抵抗値が所定値よりも高いため、抵抗43の第1端子の電位が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位よりも低い。そのため、差動増幅器20の出力電位、すなわちパワートランジスター30のベース電位が閾値よりも高く、パワートランジスター30がオンして発熱する。被加熱物がパワートランジスター30によって加熱され、被加熱物の温度が上昇すると、NTCサーミスター11の抵抗値が下がるので、抵抗43の第1端子の電位が上昇する。これに対して、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位はほとんど変化しない。従って、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)と抵抗43の第1端子の間の電位差が小さくなる。これにより差動増幅器20の出力電位が低下するので、パワートランジスター30のベース電位が低下し、コレクター端子に流れる電流が減少する。その結果、コレクタ端子からの放熱量が減少する。
被加熱物の温度が設定温度よりも高くなると(S14のY)、パワートランジスター30がオフして被加熱物の加熱を停止する(S16)。具体的には、被加熱物の温度が設定温度よりも高くなると、NTCサーミスター11の抵抗値が所定値よりも低くなるため、抵抗43の第1端子の電位が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位よりも高くなる。そのため、差動増幅器20の出力電位、すなわちパワートランジスター30のベース電位が閾値よりも低くなり、パワートランジスター30がオフして発熱を停止する。そして、被加熱物の温度が設定温度よりも低くなると(S10のY)、パワートランジスター30がオンして再び被加熱物を加熱する(S12)。
以上のS10〜S16の処理を被加熱物の温度に応じて繰り返し行い、被加熱物の温度が設定温度で安定すると(S14のN)、クローズドループコントロールによる温度制御を終了する。このように、被加熱物の温度変化に応じたNTCサーミスター11の抵抗値の変化を利用して、被加熱物の温度が設定温度になるようにクローズドループコントロールによる主制御(第1の制御)が行われる。なお、設定温度調整抵抗40の抵抗値を調整することで設定温度を決めることができる。すなわち、設定温度調整抵抗40の抵抗値が大きいほど抵抗43の第1端子の電位が高いので差動増幅器20の出力電位はより低くなる。そのため、パワートランジスター30のベース電位がより低くなり、コレクター端子に流れる電流はより小さい。従って、設定温度調整抵抗40の抵抗値が大きいほどコレクタ端子からの放熱量がより小さくなり、被加熱物の設定温度がより低くなる。
しかしながら、クローズドループコントロールによる温度制御は周囲温度を考慮したものではないので、NTCサーミスター11と被加熱物の間に熱勾配が生じ、クローズドループコントロールだけでは周囲温度に対して正の傾きを持つ温度制御偏差が発生してしまう。そこで、オープンループコントロールによる温度制御によりこの温度制御偏差を補正する。
次に、図3を参照しながら、オープンループコントロールによる温度制御動作について説明する。図3は、オープンループコントロールによる温度制御のフローチャート図である。クローズドループコントロールによる温度制御が終了した後、周囲温度が上昇すると(S20のY)、NTCサーミスター12,13の抵抗値が下がり(S22)、パワートランジスター30がオフして被加熱物の加熱を停止する(S24)。具体的には、周囲温度が上昇すると、NTCサーミスター12の抵抗値が下がるので、抵抗43の第1端子の電位が上昇する。これに対して、NTCサーミスター13の抵抗値が下がるので、抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗値が下がり、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位は低下する。これにより、抵抗43の第1端子の電位が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位よりも高くなり、差動増幅器20の出力電位、すなわちパワートランジスター30のベース電位が閾値よりも低くなり、パワートランジスター30がオフして発熱を停止する。
一方、周囲温度が低下すると(S26のY)、NTCサーミスター12,13の抵抗値が上がり(S28)、NTCサーミスター12,13の抵抗値に応じてパワートランジスター30の発熱量を制御しながら被加熱物を加熱する(S30)。具体的には、周囲温度が低下すると、NTCサーミスター12の抵抗値が上がるので、抵抗43の第1端子の電位が低下する。これに対して、NTCサーミスター13の抵抗値が上がるので、抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗値が上がり、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位は上昇する。これにより、抵抗43の第1端子の電位が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位よりも低くなり、差動増幅器20の出力電位、すなわちパワートランジスター30のベース電位が閾値よりも高くなり、パワートランジスター30がオンして発熱する。
以上のS20〜S30の処理を周囲温度に応じて繰り返し行い、周囲温度が安定すると(S26のN)、オープンループコントロールによる温度制御を終了する。このように、周囲温度の変化に応じたNTCサーミスター12、13の抵抗値の変化を利用して、周囲温度が上昇するとパワートランジスター30の発熱を停止させ、周囲温度が低下するとNTCサーミスター12、13の抵抗値に応じてパワートランジスター30を発熱させるようにオープンループコントロールによる補正制御(第2の制御,第3の制御)が行われる。
実際の設計では、クローズドループコントロールによる主制御とオープンループコントロールによる補正制御のバランスを考慮して、NTCサーミスター11、12、13の各抵抗値やB定数を決定する必要がある。
例えば、抵抗41と抵抗42を流れる電流を制限するために、抵抗41と抵抗42を数kΩ〜数十kΩに設定する。この場合、NTCサーミスター13によるオープンループコントロールの感度を確保するために、例えば、NTCサーミスター13の抵抗値を常温でMΩオーダーに設定する。また、NTCサーミスター13のB定数を大きくすることで、このオープンループコントロールの感度を高くすることができる。
図4に、NTCサーミスター13の抵抗−温度特性の一例を示す。図4において、横軸は温度、縦軸はNTCサーミスター13の抵抗値である。図4の例では、NTCサーミスター13は、25℃での抵抗値が2MΩ、B定数が4950Kであり、負の温度係数を有するため温度が高いほど抵抗値が小さい。また、低温になるほど温度変化に対する抵抗値変化が大きい非線形の抵抗−温度特性を示している。
また、図5は、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位の温度特性を示す図である。図5において、横軸は温度、縦軸は差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位である。G1は、抵抗41を10kΩ、抵抗42を22kΩ、NTCサーミスター13の常温での抵抗値を∞に設定した場合の温度特性を示す。この場合、抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗値は温度に関係なくほぼ22kΩで一定なので、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位はほぼ一定である。G2、G3、G4は、図4に示した抵抗−温度特性を有するNTCサーミスター13に対して、抵抗41と抵抗42の抵抗値を3通りに変えて設定した場合の温度特性を示す。G2では抵抗41を10kΩ、抵抗42を22kΩに設定し、Gで3は抵抗41を5kΩ、抵抗42を11kΩに設定し、G4では抵抗41を1kΩ、抵抗42を2.2kΩに設定している。G2、G3、G4のいずれの場合でも、25℃よりも低い低温側ではNTCサーミスター13の抵抗値が非常に大きいため抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗値はほぼ抵抗42の抵抗値と等しく、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位はほとんど変化しない。つまり、低温側ではNTCサーミスター13によるオープンループコントロールはほとんど機能しない。一方、25℃よりも高い高温側では、高温になるにつれてNTCサーミスター13の抵抗値が抵抗42の抵抗値に近づき、抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗値が下がる。そのため、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位は高温になるほど下がる。つまり、高温側ではNTCサーミスター13によるオープンループコントロールが有効に機能する。そして、抵抗41や抵抗42の抵抗値が小さいほど、NTCサーミスター13によるオープンループコントロールの感度が相対的に高くなる。
また、例えば、NTCサーミスター11、NTCサーミスター12、抵抗40を流れる電流を制限するために、NTCサーミスター11の抵抗値を常温(25℃)で10kΩ程度に設定し、NTCサーミスター12の抵抗値を常温で100Ω〜150Ω程度(NTCサーミスター11の抵抗値の1/100程度)に設定する。図示しないが、NTCサーミスター11やNTCサーミスター12は、抵抗値が異なる点を除いて図4と同様の抵抗−温度特性を示す。従って、このように設定すれば、NTCサーミスター12によるオープンループコントロールは、周囲温度が常温よりも高い高温側ではほとんど効かないが、周囲温度が常温よりも低い低温側では有効になる。つまり、NTCサーミスター11によるクローズドループコントロールで発生する低温側の温度制御偏差を、NTCサーミスター12によるオープンループコントロールで補正することができる。
このように、第1実施形態の温度制御回路によれば、クローズドループコントロール(第1の制御)で発生する低温側の温度制御偏差を主にNTCサーミスター12によるオープンループコントロール(第2の制御)で補正し、クローズドループコントロール(第1の制御)で発生する高温側の温度制御偏差を主にNTCサーミスター13によるオープンループコントロール(第3の制御)で補正することができる。つまり、低温側と高温側の補正を2系統のオープンループコントロールで別個に行うことができるので、この2系統のオープンループコントロールの感度を別個に調整することにより、広い温度範囲にわたって温度制御偏差を小さい高い精度の温度制御を実現することができる。
1−2.第2実施形態
[構成]
図6は、第2実施形態の温度制御回路の回路図である。図6において、図1と同じ構成要素には同じ符号を付している。第2実施形態の温度制御回路1では、NTCサーミスター11の接続位置が第1実施形態と異なる。すなわち、第2実施形態では、NTCサーミスター11は、第1端子が抵抗41の第2端子及び差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)と接続され、第2端子が抵抗42の第1端子及びNTCサーミスター13の第1端子と接続されている。また、NTCサーミスター12の第1端子は、外部端子2及び抵抗41の第1端子と接続されている。図6におけるその他の接続関係については、図1と同じであるため、その説明を省略する。
第2実施形態においても、NTCサーミスター11は、被加熱物又はパワートランジスター30に近在して配置され、クローズドループコントロール用の温度センサーとして機能する。また、NTCサーミスター12及びNTCサーミスター13は、被加熱物及びパワートランジスター30から離れた位置に配置され、オープンループコントロール用の温度センサーとして機能する。NTCサーミスター12と設定温度調整抵抗40は、基準電位Vrefと接地電位GNDの間に直列に接続されており、抵抗43の第1端子の電位は、NTCサーミスター12と設定温度調整抵抗40の抵抗比に応じて決まる。また、抵抗41、NTCサーミスター11、抵抗42とNTCサーミスター13の並列回路が基準電位Vrefと接地電位GNDの間に直列に接続されており、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位は、抵抗41、NTCサーミスター11、抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗の抵抗比に応じて決まる。
[温度制御動作]
次に、第2実施形態の温度制御回路の動作について説明する。
まず、クローズドループコントロールによる温度制御について説明する。なお、第2実施形態のクローズドループコントロールによる温度制御のフローチャート図は図2と同様であるので図示を省略する。本実施形態においても、被加熱物の温度が設定温度と一致する時にNTCサーミスター11の抵抗値が所定値になり、抵抗43の第1端子の電位と差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位が一致するようになっている。従って、被加熱物の温度が設定温度よりも低い場合は、NTCサーミスター11の抵抗値が所定値よりも高いため、抵抗43の第1端子の電位が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位よりも低い。そのため、差動増幅器20の出力電位、すなわちパワートランジスター30のベース電位が閾値よりも高く、パワートランジスター30がオンして発熱する。被加熱物がパワートランジスター30によって加熱され、被加熱物の温度が上昇すると、NTCサーミスター11の抵抗値が下がるので、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位が低下する。これに対して、抵抗43の第1端子の電位はほとんど変化しない。従って、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)と抵抗43の第1端子の間の電位差が小さくなる。これにより差動増幅器20の出力電位が低下するので、パワートランジスター30のベース電位が低下し、コレクター端子に流れる電流が減少する。その結果、コレクタ端子からの放熱量が減少する。
被加熱物の温度が設定温度よりも高くなると、NTCサーミスター11の抵抗値が所定値よりも低くなるため、抵抗43の第1端子の電位が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位よりも高くなる。そのため、差動増幅器20の出力電位、すなわちパワートランジスター30のベース電位が閾値よりも低くなり、パワートランジスター30がオフして発熱を停止する。そして、被加熱物の温度が設定温度よりも低くなると、パワートランジスター30がオンして再び被加熱物を加熱する。
このように、被加熱物の温度変化に応じたNTCサーミスター11の抵抗値の変化を利用して、被加熱物の温度が設定温度になるようにクローズドループコントロールによる主制御(第1の制御)が行われる。なお、第1実施形態と同様に、設定温度調整抵抗40の抵抗値を調整することで設定温度を決めることができる。
次に、オープンループコントロールによる温度制御動作について説明する。なお、第2実施形態のオープンループコントロールによる温度制御のフローチャート図は図3と同様であるので図示を省略する。周囲温度が上昇すると、NTCサーミスター13の抵抗値が下がるので抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗値が下がり、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位が低下する。これに対して、NTCサーミスター12の抵抗値が下がるので、抵抗43の第1端子の電位は上昇する。これにより、抵抗43の第1端子の電位が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位よりも高くなり、差動増幅器20の出力電位、すなわちパワートランジスター30のベース電位が閾値よりも低くなり、パワートランジスター30がオフして発熱を停止する。
一方、周囲温度が低下すると、NTCサーミスター13の抵抗値が上がるので抵抗42とNTCサーミスター13の合成抵抗値が上がり、差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位が上昇する。これに対して、NTCサーミスター12の抵抗値が上がるので、抵抗43の第1端子の電位は低下する。これにより、抵抗43の第1端子の電位が差動増幅器20の非反転入力端子(+入力端子)の電位よりも低くなり、差動増幅器20の出力電位、すなわちパワートランジスター30のベース電位が閾値よりも高くなり、パワートランジスター30がオンして発熱する。
このように、周囲温度の変化に応じたNTCサーミスター12、13の抵抗値の変化を利用して、周囲温度が上昇するとパワートランジスター30の発熱を停止させ、周囲温度が低下するとNTCサーミスター12、13の抵抗値に応じてパワートランジスター30を発熱させるようにオープンループコントロールによる補正制御(第2の制御,第3の制御)が行われる。
なお、第1実施形態で説明したのと同様に、実際の設計では、クローズドループコントロールによる主制御とオープンループコントロールによる補正制御のバランスを考慮して、NTCサーミスター11、12、13の各抵抗値を決定する必要がある。第2実施形態でも、NTCサーミスター11、12、13の各抵抗値や抵抗41、42の各抵抗値を適切に設定することで、NTCサーミスター11によるクローズドループコントロール(第1の制御)で発生する低温側の温度制御偏差を主にNTCサーミスター12によるオープンループコントロール(第2の制御)で補正し、クローズドループコントロール(第1の制御)で発生する高温側の温度制御偏差を主にNTCサーミスター13によるオープンループコントロール(第3の制御)で補正することができる。つまり、低温側と高温側の補正を2系統のオープンループコントロールで別個に行うことができるので、この2系統のオープンループコントロールの感度を別個に調整することにより、広い温度範囲にわたって温度制御偏差が小さい高い精度の温度制御を実現することができる。
2.恒温槽型圧電発振器
図7(A)及び図7(B)は、本実施形態の恒温槽型圧電発振器の構造の概略を示す図である。図7(A)は、本実施形態の恒温槽型圧電発振器の構成要素であるプリント基板の上面図である。図7(B)は本実施形態の恒温槽型圧電発振器の側面図である。図7(A)と図7(B)において、同じ要素には同じ番号を付している。なお、本実施形態の恒温槽型圧電発振器は、図7(A)、図7(B)の構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
本実施形態の恒温槽型圧電発振器100は、プリント基板110の上に発振用素子170、感温素子150、温度制御用素子130を配置している。なお、丸い部分は基板や部品の支持材を示している。支持材は部品等を支持するだけでなく、例えば内部に配線を通して電気的な接続を行ってもよい。プリント基板110の下方には、内部に圧電振動子が収納された圧電振動子収納部120、パワートランジスター160、感温素子140が支持材によって固定されている。そして、恒温槽型圧電発振器1は、カバー180で封止される。
発振用素子170は、圧電振動子を発振させるための発振回路(コルピッツ型発振回路など)を含む。パワートランジスター160は、恒温槽内を一定の温度に保つためのヒーターとして用いられ、図1や図6のパワートランジスター30に対応する。
感温素子140は、クローズドループコントロール用のサーミスターであり、図1や図6のNTCサーミスター11に対応する。感温素子140は、圧電振動子収納部120に近在して配置され、圧電振動子収納部120(被加熱物の一例)の温度を検出する。なお、感温素子140をパワートランジスター160に近在して配置し、パワートランジスター160の温度を検出するようにしてもよい。
感温素子150,152は、オープンループコントロール用のサーミスターであり、それぞれ、図1や図6のNTCサーミスター12,13に対応する。感温素子150,152は、パワートランジスター160から離間した位置における温度(周囲温度)を検出する。
温度制御用素子130は、感温素子140,150、152の検出結果に基づいて、パワートランジスター160の発熱量を制御する。温度制御用素子130は、図1や図6の温度制御回路の構成要素のうち、NTCサーミスター11,12,13及びパワートランジスター30を除いた構成要素を含む。
なお、圧電振動子収納部120に収納するものとして水晶振動子を用いることで、恒温槽型水晶発振器(OCXO)を構成することができる。
図8は、図1の温度制御回路を含む本実施形態のOCXOの温度制御特性の一例を示す図である。比較例として、図1の温度制御回路から感温素子152(NTCサーミスター13)を削除した温度制御回路を含むOCXOの温度制御特性の一例を図9(A)及び図9(B)に示す。図9(A)は、感温素子150(NTCサーミスター12)によるオープンループコントロールの感度が相対的に高い場合の例であり、図9(B)は、感温素子150(NTCサーミスター12)によるオープンループコントロールの感度が相対的に低い場合の例である。図8、図9(A)、図9(B)において、横軸は経過時間、左側の縦軸はOCXOの温度制御偏差、右側の縦軸は周囲温度を表す。
T1はOCXOの周囲の温度の遷移を示している。すなわち、25℃に設定して基準時刻から約70分経過した後に−40℃に設定して約120分まで保持し、約120分〜180分が経過する間に−40℃から85℃まで徐々に変化させた後約210分まで85℃の設定を保持し、約210分経過後に25℃に設定して240分まで保持している。T2、T3、T4は、T1の温度プロファイルに従って温度を変化させた時のOCXOの温度制御偏差の評価結果の一例を示している。
感温素子152(NTCサーミスター13)が無い場合、感温素子150(NTCサーミスター12)によるオープンループコントロールの感度が高いと、図9(A)のT3に示すように、常温(25℃)よりも高い高温側では適切な温度補正が行われてOCXOの温度制御偏差が小さいが、常温(25℃)よりも低い低温側では感温素子150(NTCサーミスター12)の急激な抵抗値変化に起因して過剰な温度補正がかかりOCXOの温度制御偏差が大きくなる。そのため、−40℃〜85℃で約3℃の幅の温度制御偏差がある。また、感温素子150(NTCサーミスター12)によるオープンループコントロールの感度が低いと、図9(B)のT4に示すように、低温側では適切な温度補正が行われてOCXOの温度制御偏差が小さいが、高温側では感温素子150(NTCサーミスター12)の抵抗値変化が小さすぎるため温度補正量が足りず、周囲温度に引っ張られてOCXOの温度制御偏差が大きくなる。そのため、−40℃〜85℃で約1℃の幅の温度制御偏差がある。これに対して、本実施形態の温度制御回路を用いたOCXOでは、図8のT2に示すように、低温側では主に感温素子150(NTCサーミスター12)によるオープンループコントロールが適切に機能し、高温側では主に感温素子152(NTCサーミスター13)によるオープンループコントロールが適切に機能するため、低温側でも高温側でも適切な温度補正が行われてOCXOの温度制御偏差が小さい。そのため、−40℃〜85℃での温度制御偏差は約0.2℃に収まっている。このように、感温素子150と感温素子152による2系統のオープンループコントロールにより高温側と低温側の補正を別個に行うことで、従来よりも温度特性に優れた高温型圧電発振器を実現することができる。
3.電子機器
図10は、本実施形態の電子機器の構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態の電子機器200は、信号生成部300、処理部400、操作部410、表示部420、ROM(Read Only Memory)430、RAM(Random Access Memory)440、通信部450を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器は、図10の構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
信号生成部300は、温度制御回路310を含み、温度制御偏差の小さい所与の信号を生成して処理部400に供給する。一例として、信号生成部300を本実施形態の恒温槽型圧電発振器とすれば、温度制御偏差が小さく周波数安定度が高いクロック信号を処理部400に供給することができる。他の一例として、水晶発振器など恒温槽のない単純な圧電発振器をヒーターで加熱して温度制御回路310で一定温度に制御することで、簡易な構成で、単純な圧電発振器よりも周波数安定度が高いクロック信号を発生させる信号生成部300を構成することもできる。
処理部400は、ROM430に記憶されているプログラムに従って、各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、処理部400は、信号生成部300が生成した信号などに基づいて各種の計算処理をする。また、処理部400は、操作部410からの操作信号に応じた各種の処理、表示部420に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理、外部とデータ通信を行うために通信部450を制御する処理等を行う。
操作部410は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号を処理部400に出力する。
表示部420は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、処理部400から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。
ROM430は、処理部400が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムや、所定の機能を実現するための各種プログラムやデータ等を記憶している。
RAM440は、処理部400の作業領域として用いられ、ROM430から読み出されたプログラムやデータ、操作部410から入力されたデータ、処理部400が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部450は、処理部400と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
温度制御回路310として本実施形態の温度制御回路を電子機器200に組み込むことにより、広い温度範囲にわたって高精度な処理を実現することができる。
このような電子機器200としては温度制御が必要な種々の電子機器が考えられ、例えば、クロック源としてOCXOを用いる通信機器や測定器等が挙げられる。
なお、本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、本実施形態では、発熱素子としてNPN型のパワートランジスターを用いた回路例を挙げて説明したが、発熱素子としてPNP型のバイポーラートランジスターを用い、NTCサーミスター11,12,13をPNP型のバイポーラートランジスターの動作に応じた配置とした回路に応用することができる。また、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を用いた回路や、パワートランジスターに代えて抵抗に電流を流すことで発生するジュール熱を利用する発熱素子を用いた回路などにも応用することができる。
また、例えば、本実施形態では、感温素子として負の温度係数を有し非線形な抵抗−温度特性を示すNTCサーミスターを用いた回路例を挙げて説明したが、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスターなどの正の温度係数を有する感温素子や白金抵抗などの線形な抵抗−温度特性を示す感温素子を用いた回路などにも応用することができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 温度制御回路、2,3,4 外部端子、11,12,13 NTCサーミスター、20 差動増幅器、30 パワートランジスター、40,41,42,43,44,45,46 抵抗、50,51,52,53 コンデンサー、100 恒温槽型圧電発振器、110 プリント基板、120 圧電振動子収納部、130 温度制御用素子、140 感温素子、150,152 感温素子、160 パワートランジスター、170 発振用素子、180 カバー、200 電子機器、300 信号生成部、310 温度制御回路、400 処理部、410 操作部、420 表示部、430 ROM、440 RAM、450 通信部

Claims (4)

  1. 被加熱物を加熱する発熱素子と、
    前記被加熱物又は前記発熱素子から所定距離に設置されており、前記被加熱物又は前記発熱素子の温度を検出する第1の感温素子と、
    前記被加熱物及び前記発熱素子から前記所定距離よりも離れた位置に設置されており、前記離れた位置の温度の温度を検出し、前記第1の感温素子と直列に接続された第2の感温素子と、
    第1の抵抗と第3の感温素子とが並列に接続されている並列回路と
    差動増幅器と、を含み、
    前記前記第1の感温素子、前記第2の感温素子、及び前記第3の感温素子は、負の温度係数を有し非線形な抵抗−温度特性を示すサーミスターであり、
    前記差動増幅器の一方の端子に前記第1の感温素子と前記第2の感温素子の合成抵抗値の変化に応じた電圧が入力され、
    前記差動増幅器の他方の端子に、前記並列回路の合成抵抗値の変化に応じた電圧が入力され、
    前記第1の感温素子の25℃での抵抗値は、前記第2の感温素子の25℃での抵抗値よりも大きく、前記第3の感温素子の25℃での抵抗値は、前記第1の感温素子の25℃での抵抗値よりも大きく、
    前記第1の抵抗の抵抗値は、前記第2の感温素子の25℃での抵抗値よりも大きく、前記第3の感温素子の25℃での抵抗値よりも小さい、温度制御回路。
  2. 請求項1に記載の温度制御回路と、
    圧電振動子と、を含む、恒温槽型圧電発振器。
  3. 請求項1に記載の温度制御回路を含む、電子機器。
  4. 被加熱物の温度を制御する温度制御方法であって、
    発熱素子を用いて前記被加熱物を加熱する加熱工程と、
    前記被加熱物又は前記発熱素子から所定距離に設置されており、前記被加熱物又は前記発熱素子の温度を検出する第1の感温素子と、
    前記被加熱物及び前記発熱素子から前記所定距離よりも離れた位置に設置されており、前記離れた位置の温度の温度を検出し、前記第1の感温素子と直列に接続された第2の感温素子と、
    第1の抵抗と並列に接続されている第3の感温素子と、
    差動増幅器と、を含み、
    前記前記第1の感温素子、前記第2の感温素子、及び前記第3の感温素子は、負の温度係数を有し非線形な抵抗−温度特性を示すサーミスターであり、
    前記差動増幅器の一方の端子に前記第1の感温素子と前記第2の感温素子の合成抵抗値の変化に応じた電圧が入力され、
    前記差動増幅器の他方の端子に、第1の抵抗と第3の感温素子とが並列に接続された並列回路の合成抵抗値の変化に応じた電圧が入力され、
    前記第1の感温素子の25℃での抵抗値は、前記第2の感温素子の25℃での抵抗値よりも大きく、前記第3の感温素子の25℃での抵抗値は、前記第1の感温素子の25℃での抵抗値よりも大きく、
    前記第1の抵抗の抵抗値は、前記第2の感温素子の25℃での抵抗値よりも大きく、前記第3の感温素子の25℃での抵抗値よりも小さい、温度制御回路を用いて前記被加熱物の温度を設定温度に保つ制御工程と、を含む、温度制御方法。
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