JP2014071695A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ライセンス情報が入力される画像形成装置において、ライセンス情報の有効性を適切に判断できる構成を提供する。
【解決手段】有効性判定部は、新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定する。枚数追加部は、ライセンス情報が有効であると判定された場合に、印刷可能残り枚数を所定枚数分追加する。ライセンス情報は、当該ライセンス情報が発行された日時を示す発行日時情報を含んでいる。有効性判定部は、入力されたライセンス情報に含まれる発行日時情報に基づいて、当該ライセンス情報の有効性を判定する。
【選択図】図5
【解決手段】有効性判定部は、新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定する。枚数追加部は、ライセンス情報が有効であると判定された場合に、印刷可能残り枚数を所定枚数分追加する。ライセンス情報は、当該ライセンス情報が発行された日時を示す発行日時情報を含んでいる。有効性判定部は、入力されたライセンス情報に含まれる発行日時情報に基づいて、当該ライセンス情報の有効性を判定する。
【選択図】図5
Description
本発明は、ライセンス情報が入力される画像形成装置において、ライセンス情報の有効性を判断するための構成に関する。
プリンタなどの画像形成装置において、ユーザに対してトナーカートリッジ等を無料又は安価に提供しておき、印刷した枚数に応じた料金を請求する料金システムがある。このような画像形成装置は、ユーザが印刷した枚数を計数するカウンタを備えている。プリンタの販売店側は、カウンタに記録された印刷枚数に応じてユーザに料金を請求する。
このような料金システムを採用した画像形成装置は、ユーザ側としては、印刷枚数が少ない場合にコストを低く抑えることができるというメリットがある。しかし、販売店側としては、料金を請求したときにユーザが支払いに応じない可能性があるというリスクがある。
そこで、画像形成装置において、プリペイド式の料金システムを採用することが検討されている。即ち、ユーザは、所望の印刷枚数分のライセンス料金を前もって販売店に支払い、販売店からライセンス情報を受け取る。ユーザは、購入したライセンス情報を、適宜の手段によって画像形成装置に入力する。画像形成装置は、入力されたライセンス情報に応じて、印刷可能な枚数を追加する。そして、画像形成装置は、ライセンス分の枚数を印刷した時点で、以降の印刷ができない状態となる。ユーザは、必要に応じて追加のライセンス情報を販売店から購入することにより、印刷可能な枚数を追加できる。このようなプリペイド式の料金システムを採用することにより、販売店側は、料金を回収できないというリスクを回避できる。
上記のようなプリペイド式の料金システムにおいては、ライセンス情報の有効性の判断が問題となる。即ち、1つのライセンス情報の利用は一回に限り、当該ライセンス情報が再び入力された場合には、これを無効としなければならない。また、1つのライセンス情報を複数の異なる機器で使いまわすことができないように、何らかの制限が必要となる。また、ライセンス情報が不正利用(偽造又は改竄など)された場合には、これを無効と判断しなければならない。
例えばプリペイド式の携帯電話などの場合は、自身が有する通信機能を利用してライセンスサーバにアクセスすることにより、ユーザが入力したライセンス情報の有効性の判断をライセンスサーバに依頼することができる。ところが、画像形成装置の場合、携帯電話のような通信機能を有していない場合がある。このような画像形成装置においては、ライセンスの有効性の判断を外部のサーバに依頼することができないため、画像形成装置自身がスタンドアロンでライセンス情報の有効性を判断できる仕組みが必要となる。
そこで、この種の料金システムでは、ライセンスの有効性を判断するために必要な情報を、ライセンス情報そのものに埋め込んでおく構成が採用されている。例えば特許文献1は、新たなライセンスを適用するためのカウンタの開始値と、新たな限界値と、をライセンス情報に含ませる構成を開示している。そして、特許文献1に記載の情報処理装置は、既に保持している限界値と、ライセンス情報に含まれている開始値と、を比較して、開始値が限界値よりも大きくない場合に、入力されたライセンスを有効と判定する判定手段を有している。特許文献1は、これにより、装置の利用制限を行うためのカウンタの限界値を、セキュリティ上安全な方法で動的に設定・変更できるとしている。
しかし、上記特許文献1の構成は、ライセンスファイルを作成する際に、現時点でのカウンタ上限値をライセンス発行ウェブサーバに対して提供しなければならない。このため、ライセンス発行の手続きが煩雑であるという問題がある。
また、特許文献1では、過去に利用されたライセンス情報であっても無効と判断していないため、以下のような問題が生じる。例えば、ユーザが誤って過去に利用したライセンス情報を再入力してしまった場合、当該特許文献1のフローチャートではステップS5に進むが、次のステップS6でユーザがYESを選択した場合、過去のライセンス情報がインストールされてしまう。この結果、ユーザにとって不本意なカウンタ上限値が設定されてしまう。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、ライセンス情報が入力される画像形成装置において、ライセンス情報の有効性を適切に判断できる構成を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の画像形成装置が提供される。即ち、この画像形成装置は、画像形成部と、ライセンス情報入力部と、有効性判定部と、印刷制限部と、を備える。前記画像形成部は、用紙に画像を印刷する。前記ライセンス情報入力部には、ライセンス情報が入力される。前記有効性判定部は、新規に入力された前記ライセンス情報の有効性を判定する。前記印刷制限部は、有効と判定された前記ライセンス情報に対応したライセンスの範囲内で、前記画像形成部による印刷を許可する。前記ライセンス情報は、当該ライセンス情報が発行されたタイミングに関する発行タイミング情報を含んでいる。前記有効性判定部は、入力された前記ライセンス情報に含まれる前記発行タイミング情報に基づいて、当該ライセンス情報の有効性を判定する。
このように、発行されたタイミングに関する情報をライセンス情報に含ませておくことにより、画像形成装置は、入力されたライセンス情報が発行されたタイミングに不整合がある場合を検出できる。また、複数のライセンス情報を異なるタイミングで発行することで、互いに異なる発行タミング情報を付すことができるので、全く同じ内容のライセンス情報が複数発行されてしまうことを防ぐことができる。
上記の画像形成装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この画像形成装置は、過去に入力されたライセンス情報のうち少なくとも直近のライセンス情報を記憶する過去ライセンス記憶部を備える。前記有効性判定部は、記憶されている過去のライセンス情報の発行タイミング情報と、新規に入力されたライセンス情報の発行タイミング情報と、の前後関係に基づいて、前記新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定する。
即ち、過去に入力されたライセンス情報と、新規に入力されたライセンス情報と、の間で発行タイミングの前後関係に不整合がある場合には、新規に入力されたライセンス情報を無効と判定できる。
上記の画像形成装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この画像形成装置は、現在日時に関する現在日時情報を取得する現在日時取得部を備える。前記有効性判定部は、取得された現在日時情報と、新規に入力されたライセンス情報の発行タイミング情報と、の前後関係に基づいて、前記新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定する。
即ち、現在の日時と、新規に入力されたライセンス情報の発行タイミングと、の前後関係に不整合がある場合には、新規に入力されたライセンス情報を無効と判定できる。
上記の画像形成装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この画像形成装置は、当該画像形成装置にわりあてられたユニークな識別情報を記憶する識別情報記憶部を備える。前記ライセンス情報は、当該ライセンス情報の発行対象である画像形成装置の識別情報を示す発行対象機器識別情報を含む。前記有効性判定部は、前記識別情報記憶部に記憶されている識別情報と、新規に入力されたライセンス情報の発行対象機器識別情報と、を比較することにより、前記新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定する。
このように、発行対象の画像形成装置の識別情報をライセンス情報に含ませておくことにより、当該ライセンス情報が他の画像形成装置で使い回されてしまうことを防止できる。
上記の画像形成装置において、前記発行タイミング情報は、ライセンス情報の発行回数を示す発行番号情報とすることができる。
発行番号情報に基づいて、各ライセンス情報が発行されたタイミングの前後関係を容易に判断できる。
上記の画像形成装置において、前記発行タイミング情報は、ライセンス情報が発行された日時を示す発行日時情報とすることができる。
発行日時情報に基づいて、ライセンス情報が発行されたタイミングを容易に判断できる。また、日時情報であれば、ライセンス情報を発行する側(販売店等)において、ライセンスを発行した回数などを管理しておく必要がない。
上記の画像形成装置においては、前記発行日時情報はタイムスタンプとすることが好ましい。
タイムスタンプにより、少ないデータ量で発行日時を表現できる。
上記の画像形成装置において、前記ライセンス情報は、同一のタイミングで発行された複数のライセンス情報を識別する同時発行ライセンス識別情報を含むことが好ましい。
これにより、同時に発行されたライセンス情報同士を識別できる。
上記の画像形成装置においては、前記同時発行ライセンス識別情報はビットフラグであることが好ましい。
ビットフラグにより、少ないデータ量で、同時発行されたライセンス同士を識別することができる。
上記の画像形成装置において、前記ライセンス情報は暗号化されており、当該画像形成装置は、前記ライセンス情報を復号化する復号化部を備えることが好ましい。
これにより、ライセンス情報が偽造又は改竄されてしまうことを防止できる。
上記の画像形成装置において、前記印刷制限部は、印刷枚数管理部と、枚数追加部と、印刷禁止部と、を備えることが好ましい。前記印刷枚数管理部は、前記画像形成部による印刷が行われると、印刷可能残り枚数を減少させる。前記枚数追加部は、前記ライセンス情報が有効であると判定された場合に、前記印刷可能残り枚数を所定枚数分追加する。前記印刷禁止部は、前記印刷可能残り枚数が所定枚数以下になったときに、前記画像形成部による印刷を禁止する。
これにより、入力されたライセンス情報に応じて、印刷できる枚数を制限できる。印刷可能残り枚数が所定以下になったときに印刷を禁止することで、新たなライセンス情報の購入をユーザに促すことができる。
上記の画像形成装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この画像形成装置は、当該画像形成装置に関する管理情報を前記画像形成部に自動印刷させる管理情報印刷部を備える。前記印刷枚数管理部は、前記管理情報印刷部が前記自動印刷を行った場合には、前記印刷可能残り枚数を減少させない。
これにより、ユーザの意図に反して印刷可能残り枚数が減ってしまうことを回避できる。
上記の画像形成装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この画像形成装置は、当該画像形成装置に関する管理情報を前記画像形成部に自動印刷させる管理情報印刷部を備える。前記印刷禁止部は、前記画像形成部による印刷を禁止している場合であっても、前記管理情報印刷部による前記自動印刷は許可する。
これにより、印刷が禁止されている場合であっても、画像形成装置に関する管理情報は自動印刷させることができる。
上記の画像形成装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この画像形成装置は、ファクシミリを受信するファクシミリ受信部を備える。前記印刷禁止部によって印刷が禁止されている場合、前記ファクシミリ受信部は、受信したファクシミリを印刷せずに記憶する。
これにより、印刷が禁止されている間に受信されたファクシミリが失われてしまうことを防止できる。
上記の画像形成装置において、前記印刷制限部は、期限管理部と、期限設定部と、印刷禁止部と、を備えた構成とすることもできる。前記期限管理部は、印刷可能期限を管理している。前記期限設定部は、前記ライセンス情報が有効であると判定された場合に、前記印刷可能期限を所定の期限まで延長する。前記印刷禁止部は、前記印刷可能期限が到来したときに、前記画像形成部による印刷を禁止する。
このように、入力されたライセンス情報に応じて、印刷できる期間を制限する構成であっても良い。印刷可能期限が到来したときに印刷を禁止することで、新たなライセンス情報の購入をユーザに促すことができる。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1に示すのは、本実施形態に係る画像形成装置としてのコピーファクシミリ複合機1の斜視図である。この複合機1の機能的な構成を、図2のブロック図に示す。
本実施形態のコピーファクシミリ複合機1は、ユーザが操作するための各種ボタン等を有する操作部2と、各種のメッセージを表示可能な表示部7と、を備えている。また、複合機1は、画像読取部3と、ファクシミリ受信部4と、画像形成部5と、を備えている。
画像読取部3は、セットされた原稿用紙の表面の画像を読み取ることができる。ファクシミリ受信部4は、電話回線を介してファクシミリを受信可能である。画像形成部5は、画像読取部3が読み取った画像、又はファクシミリ受信部4が受信したファクシミリを、印刷用紙に印刷する。なお、画像読取部3、ファクシミリ受信部4、画像形成部5等の構成は公知であるから、詳細な説明は省略する。
また、この複合機1には、識別情報が割り当てられている。この識別情報は、例えば複合機1の製造番号であり、他の複合機の識別情報とは異なるユニークな情報となっている。複合機1は、自身の識別情報をデータとして記憶する識別情報記憶部6を備えている。
複合機1の識別情報は、ユーザが容易に確認できるように構成されている。例えば、ユーザは、操作部2を適宜操作することにより、複合機1の識別情報を、表示部7に表示させることができる。また例えば、識別情報が印刷されたシールが、複合機1の本体に貼り付けられており、ユーザは、このシールを確認することで複合機1の識別情報を知ることができる。
複合機1は、現在の日時を取得する現在日時取得部14を備えている。なお、本実施形態の現在日時取得部14は、現在の日時を、タイムスタンプ(いわゆるUNIX(登録商標)時間)の形式で取得できるように構成されている。
本実施形態の複合機1は、プリペイド式に構成されており、印刷可能な枚数に制限が設けられている。具体的には、複合機1は、印刷できる枚数を制限する印刷制限部23と、ライセンス情報の有効性を判断する有効性判定部16と、を備えている。
印刷制限部23は、印刷枚数管理部8と、印刷禁止部11と、枚数追加部17と、を備えている。印刷枚数管理部8は、総印刷枚数カウンタ9と、印刷上限記憶部10と、を備えている。総印刷枚数カウンタ9は、画像形成部5において印刷が行われるたびにカウントアップされるカウンタとして構成されている。以下、総印刷枚数カウンタ9に記憶されている値を、カウンタ枚数と呼ぶ。印刷上限記憶部10には、複合機1で印刷できる枚数の上限値である印刷上限枚数が記憶されている。
なお、印刷上限記憶部10に記憶されている印刷上限枚数と、総印刷枚数カウンタ9が記憶しているカウンタ枚数と、の差を、「印刷可能残り枚数」と呼ぶ。印刷可能残り枚数は、画像形成部5で印刷を行うたびに減少していく。
印刷禁止部11は、総印刷枚数カウンタ9が記憶しているカウンタ枚数が、印刷上限枚数に達したか否か(印刷可能残り枚数がゼロ以下になったか否か)を判定する。印刷禁止部11は、印刷可能残り枚数がゼロ以下になった場合、画像形成部5による印刷を禁止する。このように、印刷制限部23は、画像形成部5によって印刷できる枚数の範囲を制限している。
ユーザは、この複合機1の販売店又はその代理店(以下、単に「販売店」とする)に対して所定の料金を支払うことにより、ライセンス情報の発行を受けることができる。ユーザは、発行されたライセンス情報を、複合機1に入力する。
有効性判定部16は、入力されたライセンス情報の有効性を判定する。枚数追加部17は、前記ライセンス情報が有効と判定された場合、印刷上限枚数を、前記ライセンス情報に対応した枚数(ライセンス分の枚数)だけ増加させる。これにより、ライセンス分の枚数を印刷可能残り枚数に追加することができる。
このように、印刷制限部23は、ユーザが購入したライセンス情報に応じた枚数(ライセンス分の枚数)の範囲内で、画像形成部5による印刷を許可する構成となっている。以上の構成により、希望する印刷枚数に応じた料金をユーザが予め支払うプリペイド式の複合機1を実現できている。
ところで、印刷禁止部11によって印刷が禁止されている間は、ファクシミリ受信部4がファクシミリを受信したとしても、当該ファクシミリを印刷することができない。そこで、本実施形態のファクシミリ受信部4は、印刷禁止部11によって印刷が禁止されているときに受信したファクシミリを、印刷待ちファクシミリとして記憶しておく記憶部12を備えている。複合機1は、ユーザが所定の料金を支払うことで印刷可能残り枚数が追加されたときに、記憶部12に記憶されている印刷待ちのファクシミリを印刷する。これにより、印刷が禁止されている間に受信されたファクシミリが失われてしまうことを防止できる。
また、本実施形態の複合機1は、当該複合機1に関する情報(管理情報)を、必要に応じて自動的に画像形成部5に印刷させる管理情報印刷部13を備えている。自動的に印刷される管理情報としては、ファクシミリの送受信エラー、トナー切れ警告などを例として挙げることができる。
仮に、上記のような管理情報が自動的に印刷された場合にも印刷可能残り枚数が減ってしまうと、ユーザにとっては不満な結果となる。そこで、本実施形態の印刷枚数管理部8は、管理情報印刷部13の指示によって自動的に印刷を行った場合には、総印刷枚数カウンタ9をカウントアップしない構成としている。これにより、ユーザが意図せずに印刷可能残り枚数が減少することを防いでいる。
また、本実施形態の印刷禁止部11は、管理情報印刷部13の指示による自動印刷は禁止しないように構成されている。つまり、印刷禁止部11は、印刷可能残り枚数がゼロ以下になったために印刷を禁止している状況であっても、例外的に、管理情報の自動印刷は許可する。これにより、ユーザは、印刷可能残り枚数がゼロ以下の場合であっても、複合機1の管理情報を確認することができる。
次に、複合機1のライセンス情報を購入する流れについて、図3のシーケンス図を参照して簡単に説明する。
複合機1のユーザは、販売店に対して、印刷可能残り枚数に追加を希望する枚数と、複合機1の識別情報と、を通知する(ステップS101)。なお、以下の説明で、印刷可能残り枚数に追加する枚数のことを、単に追加枚数と呼ぶ。販売店は、ユーザに対して、ユーザが希望した追加枚数に相当する料金を請求する(ステップS102)。ユーザは、請求された料金を、販売店に対して支払う(ステップS103)。
販売店は、ユーザから料金を受け取ると、ユーザが希望した追加枚数に対応したライセンス情報を生成する(ステップS104)。なお、本願明細書では、販売店がライセンス情報を生成する処理のことを、ライセンス情報の「発行」と呼ぶ。販売店は、発行したライセンス情報をユーザに通知する(ステップS105)。
本実施形態の場合、販売店が発行するライセンス情報は、複数の英数字からなる文字列(ライセンス文字列)である。従って、ステップS105においては、例えばE−mail等により電子データの形式でライセンス情報を通知しても良いし、前記ライセンス文字列を印刷したうえで、ファクシミリ、郵送など適宜の手段でユーザに送信しても良い。また、電話などにより、上記ライセンス文字列を口頭でユーザに通知することもできる。
ユーザは、販売店から通知されたライセンス情報を、複合機1に入力する(ステップS106)。本実施形態の複合機1の場合、ユーザは、操作部2が備える英数字入力ボタン等を適宜操作して上記ライセンス文字列を打ち込むことにより、当該ライセンス文字列(ライセンス情報)を複合機1に入力する。従って、複合機1の操作部2は、ライセンス情報入力部であると言うことができる。なお、ステップS106では、ユーザに代わって、販売店のサービスマン等がライセンス情報の入力作業を行っても良い。
複合機1の有効性判定部16は、入力されたライセンス情報の有効性を判定する。当該ライセンスが有効であると判定された場合には、枚数追加部17が、当該ライセンス情報に応じた追加枚数(ライセンス分の枚数)を、印刷上限記憶部10に記憶されている印刷上限枚数に追加する(ステップS107)。
このように、販売店から発行されたライセンス情報を複合機1に入力することで、当該ライセンス情報に応じて印刷残り枚数を増加させることができる。
販売店によって発行されるライセンス情報の例を、図4に模式的に示す。本実施形態のライセンス情報は、発行対象機器識別情報30と、追加枚数情報31と、発行日時情報32と、を含んでいる。
発行対象機器識別情報30は、当該ライセンス情報の発行対象である複合機1の識別情報である。前述のように、ユーザは、ライセンス情報を発注する際に、複合機1の識別情報を販売店に対して通知する(ステップS101)。販売店は、ユーザから通知された識別情報を発行対象機器識別情報30としてライセンス情報を発行し、当該ライセンス情報を前記ユーザに通知する。
追加枚数情報31は、当該ライセンス情報が複合機1に有効に入力されたときに、枚数追加部17が印刷上限枚数に追加する枚数(印刷可能残り枚数が増加する枚数)の情報である。前述のように、ユーザは、ライセンス情報を発注する際に、希望する追加枚数を販売店に対して通知する(ステップS101)。これに基づいて、販売店は、追加枚数情報31を含んだライセンス情報を発行する。
発行日時情報(発行タイミング情報)32は、当該ライセンス情報が発行されたタイミングを示す情報である。なお、本実施形態では、発行日時情報はタイムスタンプ(いわゆるUNIX(登録商標)時間)である。販売店は、ライセンス情報を発行するときの日時(ステップS104を実行するときの日時)に基づいて、発行日時情報32を含んだライセンス情報を発行する。
なお、仮にこれらの情報をそのままライセンス情報としてユーザに提供した場合、発行対象機器識別情報30、追加枚数情報31、発行日時情報32等がユーザによって偽造又は改竄されるおそれがある。
そこで、このライセンス情報は、適宜の暗号化手段によって暗号化されている。具体的には、発行対象機器識別情報30、追加枚数情報31、及び発行日時情報32を含んだデータを、秘密の暗号鍵を用いてエンコードすることにより、ライセンス情報を生成している。なお前述のように、本実施形態のライセンス情報は英数字からなる文字列であるため、前記暗号化手段は、前記データをエンコードすることで文字列を生成できるように構成されている。
本実施形態の複合機1は、復号化部15を備えている。復号化部15は、ユーザによって新規に入力されたライセンス情報を、前記暗号鍵を用いて復号化(デコード)することにより、当該ライセンス情報に含まれている情報(本実施形態の場合は発行対象機器識別情報30、追加枚数情報31、及び発行日時情報32)を取り出すように構成されている。
続いて、有効性判定部16がライセンス情報の有効性を判定する処理について、図2及び図5を参照して詳しく説明する。
有効性判定部16は、新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定するように構成されている。有効性判定部16は、過去ライセンス記憶部18と、重複判定部19と、発行対象判定部20と、過去発行判定部21と、ライセンス前後関係判定部22と、を備えている。
過去ライセンス記憶部18は、過去に有効に入力されたライセンス情報(ライセンス文字列)を記憶している。本実施形態の過去ライセンス記憶部18は、最近入力されたライセンス情報(直近のライセンス情報)から遡って過去20件分のライセンス情報を記憶できるように構成されている。
図5に示すように、ユーザによってライセンス情報が新規に入力されると(ステップS201)、有効性判定部16によって、新規に入力されたライセンス情報の有効性の判断が行われる(ステップS202からS206)。なお、以下の説明で、ユーザによって新規に入力されたライセンス情報のことを、新規入力ライセンス情報と呼ぶ。
まず、ステップS202では、重複判定部19が、新規入力ライセンス情報と、過去ライセンス記憶部18に記憶されている全ての過去のライセンス情報(本実施形態の場合は過去20件分)と、の比較を行う。重複判定部19は、新規入力ライセンス情報が、過去ライセンス記憶部18に記憶されている過去のライセンス情報の何れかと同一であった場合(ライセンス情報が重複している場合)には、当該新規入力ライセンス情報を無効と判定し、エラーメッセージを表示部7に表示して(ステップS210)終了する。一方、新規入力ライセンス情報が、過去ライセンス記憶部18に記憶されている過去のライセンス情報の何れとも同一でない場合には、次のステップS203に進む。
このステップS202の処理により、過去に一度入力されたライセンス情報が再び入力された場合に、当該ライセンス情報を無効と判断できる。これにより、1つの複合機1における同一のライセンス情報の使用回数を一回に制限できるので、同じライセンス情報が繰り返し利用されてしまうことを防止できる。
ステップS203では、復号化部15によって、新規入力ライセンス情報が復号化される。これにより、新規入力ライセンス情報に含まれている情報(本実施形態の場合は発行対象機器識別情報30、追加枚数情報31、及び発行日時情報32)が取り出される。
次のステップS204では、発行対象判定部20が、新規入力ライセンス情報の発行対象機器識別情報30と、識別情報記憶部6に記憶されている個体識別情報と、を比較する。両者が一致しない場合、発行対象判定部20は、当該新規入力ライセンス情報を無効と判定し、エラーメッセージを表示部7に表示して(ステップS210)終了する。一方、両者が一致していた場合には、次のステップS205に進む。
このステップS204の処理により、新規入力ライセンス情報の発行対象ではない複合機では、当該新規ライセンス情報を無効と判断できる。これにより、1つのライセンス情報が複数の複合機で使い回されてしまうことを防止できる。
ステップS205では、まず、現在日時取得部14が、現在の日時の情報(現在日時情報)を取得する。続いて、過去発行判定部21が、現在日時取得部14が取得した現在日時情報と、新規入力ライセンス情報の発行日時情報32と、の前後関係を判定する。なお、本実施形態では、現在日時情報及び発行日時情報32は何れもタイムスタンプの形式なので、タイムスタンプの大小関係に基づいて、両者の前後関係を容易に比較できる。
過去発行判定部21は、新規入力ライセンス情報の発行日時情報32が、現在日時情報よりも未来であった場合には、当該新規入力ライセンス情報を無効と判定し、エラーメッセージをディスプレイに表示して(ステップS210)終了する。一方、新規入力ライセンス情報の発行日時情報が、現在日時情報よりも過去であった場合には、次のステップS206に進む。
即ち、新規入力ライセンス情報は、当該新規入力ライセンス情報が複合機1に入力されるときよりも前に発行されているので、新規入力ライセンス情報の発行日時情報32は、現在日時情報よりも過去の日時を示しているはずである。従って、仮に、新規入力ライセンス情報の発行日時情報32が、現在日時情報よりも未来の日時を示している場合、当該発行日時情報32に不整合があるということになる。このように、新規入力ライセンス情報に含まれる情報に不整合がある場合、当該ライセンス情報が不正利用(偽造又は改竄)されている可能性が高い。そこで、このような場合は、新規入力ライセンス情報を無効と判定するのである。
ステップS206では、ライセンス前後関係判定部22が、過去ライセンス記憶部18に記憶されている過去のライセンス情報のうち、直近のライセンス情報を取得し、当該直近のライセンス情報に含まれる発行日時情報32を取り出す。ライセンス前後関係判定部22は、新規入力ライセンス情報の発行日時情報32と、直近のライセンス情報の発行日時情報32と、の前後関係を判定する。そして、新規入力ライセンス情報の発行日時情報32が、直近のライセンス情報の発行日時情報32よりも過去だった場合、ライセンス前後関係判定部22は、新規入力ライセンス情報を無効と判定し、エラーメッセージをディスプレイに表示して(ステップS210)終了する。一方、新規入力ライセンス情報の発行日時情報32が、直近のライセンス情報の発行日時情報32と同時又は未来だった場合は、次のステップS207に進む。
即ち、新規入力ライセンス情報は、過去に入力されたライセンス情報と同時か、それよりも後に発行されているはずである。従って、新規入力ライセンス情報の発行日時情報32が、過去に入力された直近のライセンス情報の発行日時情報32よりも過去になっている場合、当該発行日時情報32に不整合があるということになる。そこで、このような場合は新規入力ライセンス情報を無効と判定するのである。
有効性判定部16は、新規入力ライセンス情報が上記ステップS202,S204,S205,S206の何れの判定でも無効と判断されなかった場合に、当該新規入力ライセンス情報を有効と判定する。
枚数追加部17は、新規入力ライセンス情報が有効であると判定された場合、当該新規入力ライセンス情報の追加枚数情報31を取得する。そして、枚数追加部17は、取得した追加枚数情報31で指定されている追加枚数を、印刷上限記憶部10に記憶されている印刷上限枚数に加算する(ステップS208)。これにより、新規入力ライセンス情報の追加枚数情報31で指定されている追加枚数(ライセンス分の枚数)だけ、印刷可能残り枚数が増加する。
そして、新規入力ライセンス情報を、過去ライセンス記憶部18に記憶して(ステップS209)、フローを終了する。
なお、印刷上限記憶部10に記憶可能な数値は有限なので、ステップS208で追加枚数が加算された際に、桁溢れが発生する場合がある。また、桁溢れ以外の理由により、印刷上限記憶部10に記憶できる印刷上限枚数に制限を設ける場合がある。そこで、枚数追加部17は、ステップS208を実行する前に、印刷上限記憶部10に記憶されている印刷上限枚数にライセンス分の追加枚数を加算した場合、桁溢れなどの制限を超えるか否かの判定を行う(ステップS207)。枚数追加部17は、上記の制限を超えると判断した場合には、実際に追加枚数を加算することなく、エラーメッセージをディスプレイに表示して(ステップS210)終了する。
以上で説明したように、本実施形態の複合機1は、画像形成部5と、操作部2と、有効性判定部16と、印刷制限部23と、を備えている。画像形成部5は、用紙に画像を印刷する。操作部2には、ライセンス情報が入力される。有効性判定部16は、新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定する。印刷制限部23は、有効と判定されたライセンス情報に対応した枚数の範囲内で、画像形成部5による印刷を許可する。ライセンス情報は、当該ライセンス情報が発行された日時を示す発行日時情報32を含んでいる。有効性判定部16は、入力されたライセンス情報に含まれる発行日時情報32に基づいて、当該ライセンス情報の有効性を判定している。
このように、発行された日時を判断できる情報をライセンス情報に含ませておくことにより、複合機1は、ライセンス情報の発行日時に不整合がある場合を検出できる。
本実施形態の複合機1は、過去に入力されたライセンス情報を記憶する過去ライセンス記憶部18を備えている。有効性判定部16は、記憶されている過去の直近のライセンス情報の発行日時情報32と、新規に入力されたライセンス情報の発行日時情報32と、の前後関係に基づいて、新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定している。
即ち、過去に入力されたライセンス情報と、新規に入力されたライセンス情報と、の間で発行日時の前後関係に不整合がある場合には、新規に入力されたライセンス情報を無効と判定できる。
本実施形態の複合機1は、現在日時情報を取得する現在日時取得部14を備えている。有効性判定部16は、取得された現在日時情報と、新規に入力されたライセンス情報の発行日時情報32と、の前後関係に基づいて、新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定している。
即ち、現在の日時と、新規に入力されたライセンス情報の発行日時と、の前後関係に不整合がある場合には、新規に入力されたライセンス情報を無効と判定できる。
本実施形態の複合機1は、当該複合機1にわりあてられたユニークな識別情報を記憶する識別情報記憶部6を備えている。ライセンス情報は、当該ライセンス情報の発行対象である複合機1の識別情報を示す発行対象機器識別情報30を含む。有効性判定部16は、識別情報記憶部6に記憶されている識別情報と、新規に入力されたライセンス情報の発行対象機器識別情報30と、を比較することにより、新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定している。
このように、発行対象の複合機1の識別情報をライセンス情報に含ませておくことにより、当該ライセンス情報が他の複合機1で使い回されてしまうことを防止できる。
本実施形態の複合機1において、発行日時情報32はタイムスタンプである。
タイムスタンプにより、少ないデータ量で発行日時を表現できる。
本実施形態の複合機1において、前記ライセンス情報は暗号化されており、複合機1は、ライセンス情報を復号化する復号化部15を備えている。
これにより、ライセンス情報が偽造又は改竄されてしまうことを防止できる。
本実施形態の印刷制限部23は、印刷枚数管理部8と、枚数追加部17と、印刷禁止部11と、を備えている。印刷枚数管理部8は、画像形成部5による印刷が行われると、印刷可能残り枚数を減少させる。枚数追加部17は、ライセンス情報が有効であると判定された場合に、印刷可能残り枚数を所定枚数分追加する。印刷禁止部11は、印刷可能残り枚数がゼロ以下になったときに、画像形成部5による印刷を禁止する。
これにより、入力されたライセンス情報に応じて、印刷できる枚数を制限できる。印刷可能残り枚数が所定以下になったときに印刷を禁止することで、新たなライセンス情報の購入をユーザに促すことができる。
本実施形態の複合機1は、当該複合機1に関する管理情報を画像形成部5に自動印刷させる管理情報印刷部13を備えている。印刷枚数管理部8は、管理情報印刷部13が前記自動印刷を行った場合には、印刷可能残り枚数を減少させない。
これにより、ユーザの意図に反して印刷可能残り枚数が減ってしまうことを回避できる。
また、本実施形態の印刷禁止部11は、画像形成部5による印刷を禁止している場合であっても、管理情報印刷部13による前記自動印刷は許可している。
これにより、印刷が禁止されている場合であっても、複合機1に関する管理情報は自動印刷させることができる。
本実施形態の複合機1は、ファクシミリを受信するファクシミリ受信部4を備えている。印刷禁止部11によって印刷が禁止されている場合、ファクシミリ受信部4は、受信したファクシミリを印刷せずに記憶する。
これにより、印刷が禁止されている間に受信されたファクシミリが失われてしまうことを防止できる。
続いて、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、ライセンス情報に含ませる発行タイミング情報を、当該ライセンスが発行された日時を示す情報(発行日時情報32)とした。これに限らず、発行タイミング情報は、複数のライセンス情報の間で、各ライセンス情報が発行されたタイミングの前後関係を判断し得る情報であれば良い。
例えば、本変形例は、ライセンス情報に含ませる発行タイミング情報を、当該ライセンス情報の発行番号としたものである。販売店は、ライセンス情報を発行する際に、当該ライセンス情報の発行回数を示す発行番号を、発行タイミング情報として当該ライセンス情報に含ませる。この発行番号は、販売店が新規ライセンス情報を発行するたびに、カウントアップされる。つまり、新しく発行されたライセンス情報ほど、より大きな発行番号が与えられる。従って、ライセンス情報に与えられた発行番号の大小関係を比較することで、各ライセンス情報の発行タイミングの前後関係を判断できる。
このように、発行タイミング情報は、ライセンス情報の発行回数を示す発行番号情報とすることもできる。発行番号情報に基づいて、各ライセンス情報が発行されたタイミングの前後関係を容易に判断できる。ただし、各ライセンス情報に発行番号を付すためには、ライセンス情報が発行された回数を、販売店側で管理しておく必要がある。
次に、上記実施形態の別の変形例について説明する。
ユーザは、販売店に対して、複数のライセンス情報を同時に発注することができる。この場合、販売店は、ユーザが発注した複数のライセンス情報を、同時に(同じタイミングで)発行すれば好適である。つまり、販売店は、発行タイミング情報(発行日時情報32)の内容が同一のライセンス情報を、複数発行する。
上記実施形態で説明したように、ライセンス前後関係判定部22は、新規入力ライセンス情報と直近のライセンス情報が「同時に」発行されている場合には、当該新規入力ライセンス情報を無効とは判定しない(ステップS206)。つまり、複数のライセンス情報が同時に発行されていれば(複数のライセンス情報で発行タイミング情報の内容が同一であれば)、当該複数のライセンス情報のうち何れを先に入力したとしても、次に他のライセンス情報を入力したときに、ライセンス前後関係判定部22によって無効と判定されることはない。従って、複数のライセンス情報が同時に発行されていれば、当該複数のライセンス情報を複合機1に入力する際に、ユーザが入力の順番を気にする必要がないというメリットがある。
ただし、複数のライセンス情報を同時に発行することを認めた場合は、以下のような問題がある。即ち、ある複合機を対象として、追加枚数が同じ複数のライセンス情報が同時に発行された場合、発行対象機器識別情報30、追加枚数情報31、及び発行タイミング情報(発行日時情報32)の内容が全く同じライセンス情報が、複数発行されることになる。含まれる情報が全く同じ場合、当該情報を暗号化して得られるライセンス情報(ライセンス文字列)も全く同じものとなる。つまり、含まれる情報が全く同じ複数のライセンス情報は、互いに識別できない。
そこで、本変形例のライセンス情報は、上記実施形態のライセンス情報に、同時発行ライセンス識別情報33を付加したものである。この変形例のライセンス情報を、図6に示す。同時発行ライセンス識別情報33は、同一のタイミングで発行された複数のライセンス情報を互いに識別するためのものである。
販売店は、同じタイミング(同一の日時)で複数のライセンス情報を発行する場合、当該複数のライセンス情報に対して、互いに異なる同時発行ライセンス識別情報33を付加する。これにより、複数のライセンス情報が同時に発行された場合(発行タイミング情報の内容が同一の場合)であっても、各ライセンス情報が互いに異なる(各ライセンス情報を識別できる)ことを保証できる。
本実施形態において、同時発行ライセンス識別情報33は、ビットフラグとしている。つまり、同じタイミングで発行された複数のライセンス情報それぞれのビットフラグを、互いに異なるビットがONとなるように設定する。これにより、同時に発行された複数のライセンス情報同士を識別することができる。
このように、本変形例において、ライセンス情報は、同一のタイミングで発行された複数のライセンス情報を識別する同時発行ライセンス識別情報33を含んでいる。これにより、同時に発行されたライセンス情報同士を識別できる。
また、同時発行ライセンス識別情報33をビットフラグとしたので、少ないデータ量で、同時発行されたライセンス同士を識別することができる。
続いて、本発明の別の実施形態について、図7を参照して説明する。なお、以下の説明では、上記実施形態と同一又は類似する構成については、図面に同一の符号を付して説明を省略する。
本発明は、上記実施形態のように印刷枚数に応じて料金を支払う形式の画像形成装置に限らず、これ以外の料金システムを採用した画像形成装置にも適用できる。例えば、以下で説明する別実施形態の複合機71は、印刷する期間に応じて料金を支払うように構成されている。
本実施形態の複合機71が備える印刷制限部93は、期限管理部78と、期限設定部87と、印刷禁止部81と、を備えている。
期限管理部78は、画像形成部5で印刷を行うことができる期限(印刷可能期限)を記憶する期限記憶部80を備えている。期限記憶部80に記憶する印刷期限は、例えば「2012年9月27日まで印刷可能」というように特定の日時を示す情報とすることができる。なお、これに限らず、例えば「あと一ヶ月間印刷可能」というように、印刷可能な残り日数を期限記憶部80に記憶させても良い。この場合、期限記憶部80に記憶されている残り日数は、時間の経過に応じて減少していく。
印刷禁止部81は、印刷可能期限が到来したか否かを判定する。印刷禁止部11は、印刷可能期限が到来していた場合、画像形成部5による印刷を禁止するように構成されている。このように、印刷制限部93は、画像形成部5によって印刷できる期間を制限している。
この実施形態の複合機71において、ユーザは、印刷を希望する期間に応じた料金を代理店に支払い、当該期間に応じたライセンス情報を受けとる。ユーザが前記ライセンス情報を複合機71に入力すると、有効性判定部16が、入力されたライセンス情報の有効性を判定する。期限設定部87は、前記ライセンス情報が有効と判定された場合、期限記憶部80に記憶されている印刷可能期限を、前記ライセンス情報に応じた期限まで延長させる。
ユーザは、印刷可能期限が到来するまでの間、枚数を気にすることなく印刷を行うことができる。
このように、本実施形態の印刷制限部93は、ユーザが購入したライセンス情報に応じた期間(ライセンス分の期間)の範囲内で、画像形成部5による印刷を許可する構成となっている。以上の構成により、希望する期間に応じた料金をユーザが予め支払うプリペイド式の複合機1を実現できている。
本実施形態におけるライセンス情報の例を、図8に示す。図8に示すように、本実施形態のライセンス情報は、追加枚数情報31に代えて、印刷期限情報91を含んでいる。
印刷期限情報91は、当該ライセンス情報が複合機1に有効に入力されたときに、印刷可能期限をどれだけ延長させるかを示す情報である。なお、この印刷期限情報91は、例えば「一ヶ月分の時間を印刷期限に追加」というように追加する日数を示す情報であっても良いし、例えば「印刷可能期限を2012年10月27日に設定する」というように特定の日時を印刷可能期限として指定する情報であっても良い。期限設定部87は、印刷期限情報91に基づいて、期限記憶部80に記憶されている印刷可能期限を延長する。
以上で説明したように、この実施形態の印刷制限部93は、期限管理部78と、期限設定部87と、印刷禁止部81と、を備えている。期限管理部78、印刷可能期限を管理している。期限設定部87は、ライセンス情報が有効であると判定された場合に、印刷可能期限を所定の期限まで延長する。印刷禁止部81は、印刷可能期限が到来したときに、画像形成部5による印刷を禁止する。
このように、入力されたライセンス情報に応じて、印刷できる期間を制限する構成であっても良い。印刷可能期限が到来したときに印刷を禁止することで、新たなライセンス情報の購入をユーザに促すことができる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
印刷枚数管理部8は、画像形成部5において印刷が行われるたびに総印刷枚数カウンタ9をカウントアップする構成としたが、これに限らない。例えば、印刷が行われるたびにカウントダウンされるカウンタを備えていても良い。要は、印刷可能残り枚数を適切に管理できれば良く、印刷枚数管理部8の詳細な構成は上記実施形態に限定されない。
上記実施形態では、ライセンス情報に、追加枚数情報31を含ませる構成としている。しかし、追加枚数情報31は、ライセンス情報に必須の情報ではない。1つのライセンス情報で追加される枚数(1ライセンス分の枚数)が予め固定されている場合(例えば、1ライセンスにつき一律に1000枚追加というように)、追加枚数情報31を省略することができる。
上記実施形態では、ユーザが操作部2を操作することで、ライセンス情報を複合機1に入力する構成とした。しかしこれに限らず、例えばライセンス情報を格納したファイルを、USBメモリなどの適宜の記憶媒体を介して複合機1にインストールする構成であっても良い。なお、この場合、ユーザが操作部2を操作してライセンス情報を入力する必要がないので、当該ライセンス情報は、文字列である必要性が無い。したがって、このような場合は、ライセンス情報は、例えばバイナリ形式のファイルとすることができる。
発行日時情報は、タイムスタンプに限らず、日時をあらわす文字列などであってもよい。
ライセンス情報は、ユーザによる改竄を防ぐために、暗号化に加えて、電子署名などの適宜の手段を併用することができる。
過去発行判定部21による判定(ステップS205)と、ライセンス前後関係判定部22による判定(ステップS206)は、何れか一方を省略しても良い。
ステップS202,S204,S205,S206の判定処理の実行順序は特に限定されず、実行の順序が前後しても良い。また、これらの判定処理は互いに独立しているので、並行して実行することもできる。
本願発明の構成は、コピーファクシミリ複合機1に限らず、単機能のファクシミリ機、コピー機、印刷機など、各種の画像形成装置に適用できる。
上記実施形態では、ユーザが料金を前払い(いわゆるプリペイド式)することによりライセンス情報が発行されるものとしたが、ライセンス情報を発行する処理の流れは上記実施形態に限定されない。例えば、料金の支払い形態はプリペイド式に限定されず、ライセンス情報に応じた料金をユーザが後払いする方式であっても、本発明の構成を適用できる。
1 コピーファクシミリ複合機(画像形成装置)
2 操作部(ライセンス情報入力部)
5 画像形成部
8 印刷枚数管理部
11 印刷禁止部
16 有効性判定部
17 枚数追加部
23 印刷制限部
2 操作部(ライセンス情報入力部)
5 画像形成部
8 印刷枚数管理部
11 印刷禁止部
16 有効性判定部
17 枚数追加部
23 印刷制限部
Claims (15)
- 用紙に画像を印刷する画像形成部と、
ライセンス情報が入力されるライセンス情報入力部と、
新規に入力された前記ライセンス情報の有効性を判定する有効性判定部と、
有効と判定された前記ライセンス情報に対応したライセンスの範囲内で、前記画像形成部による印刷を許可する印刷制限部と、
を備え、
前記ライセンス情報は、当該ライセンス情報が発行されたタイミングに関する発行タイミング情報を含んでおり、
前記有効性判定部は、入力された前記ライセンス情報に含まれる前記発行タイミング情報に基づいて、当該ライセンス情報の有効性を判定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置であって、
過去に入力されたライセンス情報のうち少なくとも直近のライセンス情報を記憶する過去ライセンス記憶部を備え、
前記有効性判定部は、記憶されている過去のライセンス情報の発行タイミング情報と、新規に入力されたライセンス情報の発行タイミング情報と、の前後関係に基づいて、前記新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置であって、
現在日時に関する現在日時情報を取得する現在日時取得部を備え、
前記有効性判定部は、取得された現在日時情報と、新規に入力されたライセンス情報の発行タイミング情報と、の前後関係に基づいて、前記新規に入力されたライセンス情報の有効性を判定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から3までの何れか一項に記載の画像形成装置であって、
当該画像形成装置にわりあてられたユニークな識別情報を記憶する識別情報記憶部を備え、
前記ライセンス情報は、当該ライセンス情報の発行対象である画像形成装置の識別情報を示す発行対象機器識別情報を含み、
前記有効性判定部は、前記識別情報記憶部に記憶されている識別情報と、新規に入力されたライセンス情報の発行対象機器識別情報と、を比較することにより、前記新規に入力されたライセンス情報の有効性を判断することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から4までの何れか一項に記載の画像形成装置であって、
前記発行タイミング情報は、ライセンス情報の発行回数を示す発行番号情報であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から4までの何れか一項に記載の画像形成装置であって、
前記発行タイミング情報は、ライセンス情報が発行された日時を示す発行日時情報であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6に記載の画像形成装置であって、
前記発行日時情報はタイムスタンプであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から7までの何れか一項に記載の画像形成装置であって、
前記ライセンス情報は、同一のタイミングで発行された複数のライセンス情報を識別する同時発行ライセンス識別情報を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項8に記載の画像形成装置であって、
前記同時発行ライセンス識別情報はビットフラグであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から9までの何れか一項に記載の画像形成装置であって、
前記ライセンス情報は暗号化されており、
当該画像形成装置は、前記ライセンス情報を復号化する復号化部を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から10までの何れか一項に記載の画像形成装置であって、
前記印刷制限部は、
前記画像形成部による印刷が行われると、印刷可能残り枚数を減少させる印刷枚数管理部と、
前記ライセンス情報が有効であると判定された場合に、前記印刷可能残り枚数を所定枚数分追加する枚数追加部と、
前記印刷可能残り枚数が所定枚数以下になったときに、前記画像形成部による印刷を禁止する印刷禁止部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11に記載の画像形成装置であって、
当該画像形成装置に関する管理情報を前記画像形成部に自動印刷させる管理情報印刷部を備え、
前記印刷枚数管理部は、前記管理情報印刷部が前記自動印刷を行った場合には、前記印刷可能残り枚数を減少させないことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11又は12に記載の画像形成装置であって、
当該画像形成装置に関する管理情報を前記画像形成部に自動印刷させる管理情報印刷部を備え、
前記印刷禁止部は、前記画像形成部による印刷を禁止している場合であっても、前記管理情報印刷部による前記自動印刷は許可することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11から13までの何れか一項に記載の画像形成装置であって、
ファクシミリを受信するファクシミリ受信部を備え、
前記印刷禁止部によって印刷が禁止されている場合、前記ファクシミリ受信部は、受信したファクシミリを印刷せずに記憶することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から10までの何れか一項に記載の画像形成装置であって、
前記印刷制限部は、
印刷可能期限を管理している期限管理部と、
前記ライセンス情報が有効であると判定された場合に、前記印刷可能期限を所定の期限まで延長する期限設定部と、
前記印刷可能期限が到来したときに、前記画像形成部による印刷を禁止する印刷禁止部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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