JP2014071146A - 電子写真機器用トナー供給ロール - Google Patents

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Abstract

【課題】高画質化と高耐久性を両立することが可能な電子写真機用トナー供給ロールを提供する
【解決手段】軸体2と、該軸体2の外周に形成されたロール状のポリウレタン発泡体3を有し、前記ポリウレタン発泡体3が、連通する表面セルと内部セルを有し、前記表面セルの平均セル径が150〜800μmであり、前記内部セルの平均セル径が200〜1000μmであり、前記表面セルの深さと前記内部セルの深さの合計をセル深さとし、前記表面セルをセル径とした場合、前記セル深さと前記セル径との関係が下記(1)式を満足するように電子写真機器用トナー供給ロール1を構成した。
(セル深さ/セル径)≧1.25・・・(1)
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機やプリンター、ファクシミリ等の電子写真機器において用いられるトナー供給ロールに関するものである。
従来、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真機器が知られている。電子写真機器の内部には、通常、感光ドラムが組み込まれており、感光ドラムの周囲には、現像ロール、帯電ロール、転写ロール、トナー供給ロール、クリーニングロール等が配設されている。
トナー供給ロールは、トナーボックス内のトナーを現像ロールに供給する。また、感光ドラムの静電潜像に付着されずに現像ロールの表面に残ったトナーを掻き取り回収する。トナー供給ロールは、例えば、軸体と、軸体の外周に形成されたポリウレタンフォーム等の発泡体とから構成される。
トナー供給ロールとして、例えば、発泡体の表面セル、内部セル等のセル径を規定することで、発泡体内の目詰まりによるトナー搬送性の低下や硬度の増大等の問題を防止して、トナーの供給、掻き取り等を良好としたものが公知である(特許文献1参照)。
特開2009−14981号公報
電子写真機器の画質を向上させるには、現像ロール上に常にフレッシュなトナーを供給する必要がある。その為には現像ロール上に残った古いトナーを完全にクリーニングしなければならない。トナークリーニング性を向上させるためには、トナー掻き取り力を上げる必要がある。トナー掻き取り力を上げるには、トナー供給ロールの発泡体を高硬度化することが考えられる。
通常、トナー供給ロールの発泡体が高硬度化すると、トナーのストレスが大きくなり、耐久後期に画質が悪化する傾向が見られる。そのためトナー供給ロールの耐久性を確保するには、トナー供給ロールの発泡体に、低硬度の発泡体を使用する必要がある。ところが、トナー供給ロールの発泡体に低硬度の発泡体を使用すると、現像ロールのクリーニング性が低下するので、高画質化を図ることは困難である。このように、従来、トナー供給ロールの高画質化と高耐久性は、相反関係にあった。
トナー供給ロールでは、発泡体の表面セルを微細化することで、ロール1周あたりの発泡体の骨格本数を多くし、クリーニング性を向上させて、高画質化を図ることができる。しかし表面セルが微細化して小さくなると、トナーが目詰まりし易くなってしまう。またトナー供給ロールのセルの深さが浅い場合、現像ロールとの接触変形によりセルが潰れ、トナーストレスが大きくなり、耐久画質を悪化させてしまう。
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、高画質化と高耐久性を両立することが可能な電子写真機用トナー供給ロールを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る電子写真機器用トナー供給ロールは、
軸体と、該軸体の外周に形成されたロール状のポリウレタン発泡体を有するトナー供給ロールにおいて、
前記ポリウレタン発泡体が、連通する表面セルと内部セルを有し、前記表面セルの平均セル径が150〜800μmであり、前記内部セルの平均セル径が200〜1000μmであり、
前記表面セルの深さと前記内部セルの深さの合計をセル深さとし、前記表面セルをセル径とした場合、前記セル深さと前記セル径との関係が下記(1)式を満足することを要旨とするものである。
(セル深さ/セル径)≧1.25・・・(1)
本発明の電子写真機器用トナー供給ロールは、従来のトナー供給ロールと比較して、上記(1)式のセル深さとセル径の関係を有していることにより、ポリウレタン発泡体の発泡セルのセル径に対するセル深さが深くなるように形成される。そのため、表面セルが潰れても内部セルが残っているので、トナーを深さ方向に逃がすことができ、トナーストレスを増大させることがなく、耐久性を向上させることが可能である。また表面セルと内部セルは特定範囲のセル径を有するので、トナーの供給、掻き取りが良好で、クリーニング性を低下させることがないので、高画質化を図ることができる。このように本発明によれば、トナー供給ロールの高画質化と高耐久性を両立することができる。
図1は本発明の電子写真機器用トナー供給ロールの一例の外観を示す斜視図である。 図2(a)は図1のA−A線縦断面図であり、(b)は図1のB−B線縦断面図である。 図3は、ポリウレタン発泡体の表面付近を模式的に示す断面図である。 図4は、図3のポリウレタン発泡体のセルをモデル化した図である。 図5は、発泡体表面をモデル化して示した断面図である。 図6(a)、(b)は図1のトナー供給ロールの製造方法の説明図である。
以下、本発明の電子写真機器用トナー供給ロールの実施例について詳細に説明する。図1は本発明の電子写真機器用現像ロールの一例の外観を示す斜視図であり、図2(a)は図1のA−A線縦断面図であり、(b)は図1のB−B線縦断面図である。図1に示す電子写真機器用トナー供給ロール1(以下、単にトナー供給ロールということもある)は、軸体2と、該軸体2の外周に円筒状(ロール状)に形成されたポリウレタン発泡体3(以下、単に発泡体3ということもある)を有する。発泡体3は、ポリウレタンのスポンジ層から構成されている
図3は、ポリウレタン発泡体の表面付近を模式的に示す断面図である。図3に示すように、発泡体3は、表面に開口するセル(気泡)30が、多数設けられている。セル30は、表面に開口している表面セル31と内部セル32から構成される。発泡体3のセル30は、表面セル31と内部セル32が連通している。表面セル31は開口部の径であるセル径Xs、セル深さY1を有する。内部セル32はセル径Xi、セル深さY2を有する。
図4は、図3のポリウレタン発泡体のセルをモデル化した図である。図3に示す発泡体3の表面付近の断面は、深さ方向に連通する複数のセル(例えばセル31、32)を1つのモデル化セル33として表わすことができる。図3に示すモデル化セル33の場合、セル径Xは表面セルのセル径Xsである。またセル深さYは、複数のセルの各セル深さY1、Y2・・・を合計した長さ(Y1+Y2・・・)とすることができる。
発泡体3は、セル深さY(μm)をセル径X(μm)で除した値が1.25以上である関係を有している。セル深さYとセル径Xの関係は、下記の方法で求めることができる。レーザー深さ測位計を用いて、トナー供給ロールの表面から無作為に直線距離で長さ6mmを計測する。
図5は、発泡体表面をモデル化して示した断面図である。例えば、計測結果から、図5に示すように、発泡体3のセルをモデル化し、各モデル化セル33のセル深さY1、Y2、・・・Ynとセル径X1、X2、X3・・・Xnを求め、各セルのY/X比、Y1/X1、Y2/X2、Y3/X3・・・Yn/Xnを計算する。モデル化セル33のセル深さとセル径の比(セル深さ/セル径)は、各セルの比の平均値として、下記式より計算により求めることで得られる。
(セル深さ/セル径)=(Y1/X1+Y2/X2+Y3/X3+・・・Yn/Xn)/n
発泡体3は、上記セル深さYとセル径Xの関係が下記(1)式を満足するものである。
(セル深さ/セル径)≧1.25・・・(1)
上記(1)式に示すように(セル深さ/セル径)比を1.25以上とすることにより、表面セル径に対しセル深さが、ある一定以上となるように形成される。このように、発泡体3のセル30がある一定の深さに形成されていることにより、トナー供給ロールが現像ロールと接触変形して発泡体3の表面セル31が潰れても、セル30の深さが残っているのでトナーが逃げることが可能であり、トナーストレスの増大を避けることができる。その結果、耐久後期の画質低下を防止できる。
更に本発明トナー供給ロール1は、図3に示すように、発泡体3の表面セル31の平均セル径Xsと内部セルの平均セル径Xiを規定し、表面セル31の平均セル径Xsを比較的小さくしたことにより、現像ロールに対するトナークリーニング性を十分発揮して、優れた初期画質が得られる。このように本発明は、従来、トナー供給ロールにおいて相反する特性であった画質と耐久性の特性を両立させることができた。表面セルと内部セルのセル径の具体的な範囲と測定方法は下記の通りである。
表面セル31の平均セル径Xsは、150〜800μmの範囲であり、平均セル径Xsが、150μm未満では、トナーストレスにより耐久が悪化し、800μmを超えると、トナー掻き取り性が悪化する。好ましい平均セル径Xsは、200〜500μmの範囲である。
内部セル32の平均セル径Xiは、200〜1000μmの範囲であり、平均セル径Xiが、200μm未満では、トナーが詰まり易く、1000μmを超えると、硬度ムラが発生し画質が悪化する。好ましい内部セル32の平均セル径Xiは、300μm〜900μmの範囲である。
図3に示すセル30は、深さ方向に連通する2つのセルから構成されているが、深さ方向に3つ以上のセルが連通していても同様の処理ができる。表面セルの平均セル径Xs、内部セルの平均セル径Xiは、例えば、発泡体をカットし、断面方向からマイクロスコープ(光学顕微鏡)でデジタル撮影したものから計測する等の方法により求めることができる。
発泡体3の表面の硬度(5mm角平板1mm圧縮応力)は、100gf〜400gfの範囲が、トナー掻き取り性や耐久性の点から好ましい。
発泡体3の密度は、0.07〜0.2[g/ml]の範囲が、低圧縮永久歪や弾性回復率の点から好ましい。
以下、トナー供給ロールの製造方法について説明する。トナー供給ロール1は、軸体2の周囲に発泡体3を形成することで製造することができる。図6(a)、(b)は本発明のトナー供給ロールの製造方法の説明図である。発泡体3を形成するには、例えば、図6(a)、(b)に示すように、キャビティ26の面に離型剤層25が形成された成形型20を用いることができる。
成形型20は、円筒型22と、該円筒型22の両端を閉塞可能なキャップ23、24とから構成されている。成形型20は、円筒型22の成形キャビティ26内に、軸体2を円筒型22と同軸に配置して支持する事が可能に、キャップ23、24が形成されている。成形キャビティ26内に軸体2を配置し、円筒型22の両端をキャップ23、24で閉塞し、型締すると、円筒型22内に発泡体3のロール形状に対応する形状の成形キャビティ26が形成される。円筒型の成形キャビティ26面となる内側表面の全体には、離型剤が塗布されて離型剤層25が形成されている。
トナー供給ロールの製造は、図6(a)、(b)に示すように、成形型20の成形キャビティ26の所定の位置に、軸体2を装着し、成形キャビティ26にウレタン組成物を注入し、発泡硬化させた後、発泡体3を軸体2の周囲に一体成形した後、成形型20から取り出すことで、軸体2の外周に発泡体3が形成されたトナー供給ロール1が得られる。ウレタン組成物の発泡硬化は、例えばオーブン中に入れて加熱して、40〜100℃程度の所定の温度で、1〜60分程度の所定の時間で行うのが好ましい。
上記ウレタン組成物は、少なくともポリオール、発泡剤、ポリイソシアネート、シリコーン整泡剤を含有していればよいが、例えば下記の(A)〜(E)成分を含有する組成物を用いることができる。
(A)ポリオール、
(B)発泡剤、
(C)触媒、
(D)シリコーン整泡剤、
(E)ポリイソシアネート。
本発明において、発泡体3のセル径とセル深さの比が特定の関係を有するように発泡体3を形成するには、例えば下記の方法を用いることができる。上記ウレタン組成物において、(D)シリコーン整泡剤の種類を選択することや、成形型の離型剤の種類を選択すること等により、セル径やセル深さ等を適宜調節することが可能である。
セル径とセル深さの関係を特定の範囲となるように調節するには、例えば、(D)シリコーン整泡剤として、ジメチルポリシロキサンとポリエーテルのブロック共重合体からなるポリエーテル変性シリコーンを用いることが好ましい。ポリエーテルのブロック共重合体は、例えば、エチレンオキサイド(EO)とプロピレンオキサイド(PO)等のブロック共重合体が挙げられる。シリコーン整泡剤としてポリエーテル変性シリコーンを用いると、発泡体の気泡を小さく形成することができる。ポリエーテル変性シリコーンは、下記の構造式において(M+N+1)で表わされるシロキサン結合の総数が3〜8の範囲内であるのが好ましい。またM、Nは、それぞれ1以上である。
尚、下記構造式のポリエーテル変性シリコーンにおいて、ポリエーテルブロックの部分は、Rは、水素、アルキル基、水酸基、カルボニル基等である。また下記構造式においてkは1以上であり、好ましくは、2〜10の範囲である。また下記構造式において、aは0〜90、bは0〜90である(但しa+b≧1である)のが好ましい。
Figure 2014071146
上記構造式のポリエーテル変性シリコーンにおいて、シロキサン結合の数の最小値は、Mが1、Nが1の場合であり、シロキサン結合の総数は3である。また上記MとNの合計が7の場合、シロキサン結合の総数は8となる。ポリエーテル変性シリコーンのシロキサン結合の数が少なくなると発泡体3の全体のセル径が大きくなり、シロキサン結合の数が多くなるとセル径が小さくなる。但し、シロキサン結合の総数が8超になると、セル径が小さくなると共に、セル深さも小さくなってしまい、(セル深さY/セル径X)の比を1.25以上とするのが困難になる虞がある。
ウレタン組成物中の(D)シリコーン整泡剤成分の含有量は、上記のセル径の調節が容易であるという点から、ポリオール成分100質量部に対し、0.5〜5質量部の範囲内が好ましい。(D)シリコーン整泡剤成分の含有量が0.5質量部未満では、表面の発泡セルが不均一になる為、画像ムラが発生する虞がある。また、(D)シリコーン整泡剤成分の含有量が5質量部を超えると、表面セルと内部セルの連通度が低下し、セル深さ/セル径が小さくなる虞がある。
成形型の処理に用いる離型剤の種類を選択することで、発泡体の表面セルのセル径等を調節する方法について説明する。成形型20内において発泡体3表面となる部分は、ウレタン組成物が円筒型22の離型剤層25と直接接触した状態で発泡成形される。離型剤層25と円筒型22の表面やウレタン組成物等に対する濡れ性(親和性)のような表面特性が変化すると、発泡体3の表面セルのセル径が変化する。具体的な離型剤として、例えば、炭化水素系ワックスとシリコーン系離型剤を特定の混合比率とした混合物が挙げられる。この混合物の混合比率を変化させることで、表面特性を変化させることができる。
例えば炭化水素系ワックスは、ウレタン組成物となじみがよく、表面の気泡を小さくし、セル径Xを小さくする。離型剤が影響を与えるのは、セルの表面だけで、深さ方向には影響を与えない。これに対しシリコーン系離型剤は、離型剤の離型性を向上させる効果がある。離型剤として炭化水素系ワックスとシリコーン系離型剤の混合物を用いる場合、混合比をセル径と離型性を考慮して選択すればよい。このような点から上記混合物の質量比は、炭化水素系ワックス:シリコーン系離型剤=99:1〜70:30の範囲内が好ましい。
上記炭化水素系ワックスとしては、ポリエチレンワックス、架橋ポリエチレンワックス、オレフィン系ワックス等が挙げられる。また上記シリコーン系離型剤としては、ポリジメチルシロキサン(ジメチルシリコーン)、ヒドロキシシロキサン、フェニル変性シロキサン等の変性シリコーン等が挙げられる。
成形型20の成形キャビティ26面を離型剤で処理して離型剤層25を形成する方法として、エアゾール、スプレーガン、ディップ等の塗布方法を用いることができる。また離型剤層25の厚さは特に限定されないが、0.1μm〜100μmの範囲内であるのが好ましい。
以下、上記ウレタン組成物の(D)シリコーン整泡剤以外の成分について説明する。
(A)ポリオール
ポリオ−ル成分としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール等が挙げられる。ポリオール成分は、ポリエーテルポリオールが好ましい。上記ポリオールは平均分子量(Mn)が、1000〜10000の範囲が好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、これらのエチレンオキサイド変性タイプポリオール、ポリエチレングリコール(PEG)等が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,4−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールの如きジオール成分、トリメチロールプロパンの如きトリオール成分と、アジピン酸、無水フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロキシフタル酸等のジカルボン酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。これらのポリオール成分は必要に応じて、予め2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、1,4ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)の如きイソシアネートにより鎖延長したプレポリマーを用いてもよい。これらのポリオールは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(B)発泡剤
発泡剤は、ウレタン反応に通常使用される発泡剤を用いることができる。このような発泡剤としては、水、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素、液化炭酸ガス等が挙げられる。発泡剤としては、水が好ましい。ウレタン組成物中の発泡剤の含有量は、適宜定めることができる。例えば、ポリオール成分100質量部に対し、0.1〜10質量部の範囲内とすることができる。
(C)触媒
触媒は、ポリウレタン反応に通常使用される触媒を用いることができる。このような触媒としては、アミン系触媒、金属触媒が挙げられる。アミン系触媒としては、トリエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、テトラメチルプロパンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、トリエチルアミノエチルピペラジン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルアミノヘキサノール、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン−7、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル及び、これらを酸塩とした触媒等が挙げられる。金属触媒としては、オクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二スズ、オクチル酸鉛等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。ウレタン組成物中の触媒の含有量は、適宜定めることができる。例えば、ポリオール成分100質量部に対し、0.05〜10質量部の範囲内とすることができる。
(E)ポリイソシアネート
ポリイソシアネート成分は、特に限定されるものではないが、以下のものが挙げられる。1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の如き脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネートの如き脂環式ポリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の如き芳香族イソシアネート及びこれらの共重合物、そのブロック体。ポリイソシアネート成分としては、TDIを用いることが好ましい。
ウレタン組成物には、上記(A)〜(E)成分以外に、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じ他の添加剤を添加してもよい。このような他の添加剤としては、例えばフッ素離型剤、シリコーン離型剤、破泡剤、反応遅延剤、着色剤、分散剤、老化防止剤、カップリング剤、導電剤、表面粗さ付与の為の無機・有機粒子等が挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を併用しても良い。
ウレタン組成物は、(E)ポリイソシアネート成分と、その他の(A)〜(D)成分を予め予備混合した予備混合物とを所定の割合で混合する2ショット法や、(A)〜(E)成分を一度に混合するワンショット法の方法で混合することができる。
軸体2は、例えば、金属製の中実体からなる芯金や、中空の金属製の円筒体、プラスチックの中実、中空円筒体等が用いられる。上記金属としては、鉄、ステンレス、アルミニウム、鉄にメッキを施したもの等が挙げられる。上記プラスチックとしては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアセタール(POM)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げられる。また、軸体2の外周面には、必要に応じて、接着剤やプライマー等が塗布されていても良い。
発泡体3の厚みは特に限定されないが、2〜8mmの範囲が好ましい。
トナー供給ロール1は、図2に示すように、軸体2に発泡体3のみが形成された構造に限定されるものではない。例えば、軸体2と発泡体3との間に中間層等を形成してもよい。また、発泡体の表面に塗料等をコーティングしても良い。
以下、本発明の実施例、比較例を示す。本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
表1の実施例、比較例で用いたシリコーン整泡剤A〜Cの調製例を示す。
〔シリコーン整泡剤Aの調製〕
ガラス製反応容器に、下記構造式に示すM=3、N=3、SiO数7.0の分子鎖両末端トリメチルシリル基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン化合物100g、平均構造式:CH=CHCHO(CO)(CO)0CHで表されるポリオキシアルキレンアリルメチルエーテル1060g、及びイソプロピルアルコール800gを仕込み、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを配位子とした中性の白金錯体のトルエン溶液(白金原子含有量:0.5質量%)0.5gを加えて80℃で5時間付加反応を行った。反応液を110℃以下、400Paの条件で減圧留去し、次いで濾過することによってシリコーン整泡剤Aを作製した。
Figure 2014071146
〔シリコーン整泡剤Bの調製〕
上記シリコーン整泡剤Aの調製方法において、上記構造式がM=2、N=2、SiO数5.0のトリメチルシリル基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン化合物を100g用い、上記ポリオキシアルキレンアリルメチルエーテルの配合量を1390gに変えた以外は、上記調製方法と同様にしてシリコーン整泡剤Bを作製した。
〔シリコーン整泡剤Cの調製〕
上記シリコーン整泡剤Aの調製方法において、上記構造式がM=3.5、N=4.0、SiO数8.5のトリメチルシリル基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン化合物を100g用い、上記ポリオキシアルキレンアリルメチルエーテルの配合量を905gに変えた以外は、上記調製方法と同様にしてシリコーン整泡剤Cを作製した。
(実施例1)
〔ウレタン組成物の調製〕
表1に示すように、下記の(A)〜(E)成分を混合することにより、ウレタン組成物を調製した。
(A)ポリエーテルポリオール:三井化学社製、商品名「アクトコールEP550N」(水酸基価=55)100部(以下、部はすべて質量部である)
(B)発泡剤:水1.8部
(C)触媒:トリエチレンレンジアミン0.2部、ペンタメチルジエチレントリアミン0.3部
(D)シリコーン整泡剤A(ポリエーテル変性シリコーン、シロキサン結合の数=7.0)1.0部
(E)ポリイソシアネート:TDI、三井化学ポリウレタン社製、商品名「コスモネートT80」(NCO48%)28.2部
〔トナー供給ロールの作製〕
図6(a)に示すように、円筒型22の内面に質量比がポリエチレンワックス:ジメチルシリコーン=95:5の離型剤を塗布して離型剤層25を形成したロール成形型20を用いた。次いで図6(b)に示すように、この円筒型22内に、直径5mmのSUM22製中実円柱状の軸体2を同軸に配置し、円筒型22の両端をキャップ23、24にて閉塞すると共に軸体2を支持した。この状態において、発泡体比重が0.11(g/cc)となるように、成形キャビティ26内にウレタン組成物27を注入し、90℃×30分間の条件にて発泡硬化させ、軸体2の周りにポリウレタンのスポンジ層(厚み5mm)からなるロール状のポリウレタン発泡体3が一体的に形成されてなる実施例1のトナー供給ロール1を作製した。
〔離型剤層の形成方法〕
離型剤層の形成に用いた離型剤の材料と、離型剤層の形成方法を以下に示す。
・ポリエチレンワックスディスパージョン:ビックケミージャパン社製、商品名「CERAMAT250」
・ジメチルシリコーン:信越化学社製、商品名「KF96-20CS」
離型剤層は、表1に示すポリエチレンワックスとジメチルシリコーンの配合組成で混合した離型剤組成物を用い、金型面にハケ塗りで塗布し、200℃で乾燥することにより形成した。
(実施例2)
表1に示すように、整泡剤の種類を(D)シリコーン整泡剤B(ポリエーテル変性シリコーン、シロキサン結合の数=5.0)に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナー供給ロールを作製した。
(比較例1)
表1に示すように、整泡剤の種類を(D)シリコーン整泡剤C(ポリエーテル変性シリコーン、シロキサン結合の数=8.5)に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例1のトナー供給ロールを作製した。
(実施例3〜4、比較例2)
表1に示すように、離型剤のポリエチレンワックス:ジメチルシリコーンの配合組成をポリエチレンワックス:ジメチルシリコーン=90:10(実施例3)、ポリエチレンワックス:ジメチルシリコーン=70:30(実施例4)、ポリエチレンワックス:ジメチルシリコーン=60:40(比較例2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3〜4、比較例1のトナー供給ロールを作製した。
(実施例5、比較例3)
表1に示すように、ウレタン組成物の(D)シリコーン整泡剤Aの配合量を5.0質量部に(実施例5)、或いは6.0質量部に(比較例3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例5、比較例3のトナー供給ロールを作製した。
作製した実施例、比較例の各トナー供給ロールについて、ロールの物性を測定し、実機によるロールの画像評価を行った。測定方法及び評価方法は以下の通りである。これらの結果を表1に示した。表1に示すように実施例1〜5のトナー供給ロールは、セル深さとセル径の比がいずれも1.25以上であった。また比較例1〜3のトナー供給ロールは、セル深さとセル径の比がいずれも1.25未満であった。
(表面セル径、内部セル径)
発泡体をカットし、断面方向からマイクロスコープ(光学顕微鏡)のデジタル撮影した写真から長さ計測を行い、表面セル開口部を20個測定した平均値を表面セル径Xsとした。また、発泡体の内部セルの直径をランダムに20個計測し、その平均値を内部セル径Xiとした。
(セル深さ/セル径)
レーザー深さ測位計を用いて、トナー供給ロールの表面から無作為に直線距離6mmを選択してその凹凸を測定した。図5に示すように、測定結果から、セル深さY1、Y2、・・・Ynとセル径X1、X2、X3・・・Xnを求め、各セルのY/X比、Y1/X1、Y2/X2、Y3/X3・・・Yn/Xnを計算により求めて、各セルの深さとセル径の比率(セル深さ/セル径)の平均値を求めた。
(画像評価)
画出し評価として初期画像を評価し、耐久評価として耐久後画像を評価した。初期画像は、トナー供給ロールを市販のカートリッジに組み込み、当該カートリッジを市販のプリンター(キヤノン社製、商品名LBP2510)に装着し、低温低湿環境下(温度15℃、湿度10%)で、ベタ画出しを印刷し、画出し評価を行った。印刷画像にトナーの濃度ムラが発生したものを「×」、濃度ムラがほとんど見られないか、全く発生しなかったものを「○」とした。耐久画像は、初期画像と同様に市販のカートリッジに組み込み市販のプリンターに装着し、5万枚の耐久画出し評価を行った。トナー劣化により画像にスジが発生したものを「×」、極僅かにスジが見られるか、全く発生しなかったものを「○」とした。
上記表1の結果より、実施例のトナー供給ロールは、セル径/セル深さの比が1.25以上であるから、画出し評価及び耐久評価の特性がいずれも良好(○)であった。これに対し、比較例1〜3は、セル径/セル深さの比が1.25未満であるから、画出し評価、耐久評価の何れか一方が不良であり、両方の特性を満足することができなかった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
Figure 2014071146
1 電子写真機器用トナー供給ロール
2 軸体
3 ポリウレタン発泡体
20 成形型
22 円筒型
25 離型剤層
26 成形キャビティ
27 ウレタン組成物
30 セル
31 表面セル
32 内部セル
33 モデル化セル
X セル径
Y セル深さ

Claims (3)

  1. 軸体と、該軸体の外周に形成されたロール状のポリウレタン発泡体を有するトナー供給ロールにおいて、
    前記ポリウレタン発泡体が、連通する表面セルと内部セルを有し、前記表面セルの平均セル径が150〜800μmであり、前記内部セルの平均セル径が200〜1000μmであり、
    前記表面セルの深さと前記内部セルの深さの合計をセル深さとし、前記表面セルをセル径とした場合、前記セル深さと前記セル径との関係が下記(1)式を満足することを特徴とする電子写真機器用トナー供給ロール。
    (セル深さ/セル径)≧1.25・・・(1)
  2. 前記ポリウレタン発泡体が、少なくともポリオールと発泡剤とシリコーン整泡剤とポリイソシアネートを含有するウレタン組成物から形成されたものであり、
    前記シリコーン整泡剤が、ジメチルポリシロキサンとポリエーテルのブロック共重合体からなるポリエーテル変性シリコーンであり、下記の構造式において(M+N+1)で表わされるシロキサン結合の総数が3〜8.0の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の電子写真機器用トナー供給ロール。
    Figure 2014071146
  3. 前記ポリウレタン発泡体は、キャビティ面が離型剤で処理された成形型に前記ウレタン組成物を注入して発泡成形されたものであり、
    前記離型剤が、炭化水素系ワックスとシリコーン系離型剤の混合物であり、該混合物の質量比が炭化水素系ワックス:シリコーン系離型剤=99:1〜70:30の範囲内であることを特徴とする請求項2記載の電子写真機器用トナー供給ロール。
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