JP2014070145A - インクジェットインク - Google Patents
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Abstract
Description
このようなインクジェット法を用いたマイクロレンズの製造方法は、パソコンなどにより容易にパターニングを制御できるため、少量多品種のマイクロレンズの生産に対しても製造工程数が変わらず、製造コストを抑えることができる等の点から期待されている。
しかしながら、これらの文献に記載の組成物は必ずしも基板との界面自由エネルギーが高いとはいえず、用いる化合物によっては、基板との界面自由エネルギーが低いものもあった。
すなわち本発明は、以下の項を含む。
―R6―X―R7― (3)
(式(3)中、R6およびR7はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキレンであり、Xは酸素または硫黄である。)
[9] [8]に記載のマイクロレンズを有する光学部品。
[10] [9]に記載の光学部品を有する装置。
本発明のインクジェットインク(以下「本発明のインク」ともいう。)は、下記式(1)で示される(メタ)アクリルアミド(A)、下記式(2)で示される環状(メタ)アクリルアミド(B)、ウレタン(メタ)アクリレート(C)および光重合開始剤(D)を含有する。
また、本発明のインクは光硬化性に優れ、さらに、該インクによれば、恒温恒湿試験後でも光学特性が悪化しにくいマイクロレンズを形成することができる。
前記(メタ)アクリルアミド(A)は、下記式(1)の構造を有する化合物である。
下記式(1)の構造を有する(メタ)アクリルアミド(A)の表面張力はきわめて高く、この(メタ)アクリルアミド(A)を含むインクによれば、良好な形状のマイクロレンズを形成することができる。
炭素数1〜10の炭化水素基としては、メチレン、ジメチレン、トリメチレン、イソプロピリデン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなどが挙げられ、好ましくはメチレン、ジメチレンである。
これらの中でも、入手容易性などの点から、N−(ヒドロキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミドが好ましい。
(メタ)アクリルアミド(A)の具体例としては、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド(東京化成工業(株))、N−(ヒドロキシメチル)メタクリルアミド、N−(ヒドロキシエチル)アクリルアミド(商品名:HEAA、興人(株))、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド(関東化学(株))が挙げられる。
本発明のインクにおいて、(メタ)アクリルアミド(A)の含有量が、該インク総量に対し、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%であると、恒温恒湿試験後でも光学特性変化が少なく、良好な形状のマイクロレンズを形成することができる。
環状(メタ)アクリルアミド(B)は、下記式(2)の構造を有する化合物である。
下記式(2)の構造を有する環状(メタ)アクリルアミド(B)の表面張力はきわめて高く、また、恒温恒湿試験後でも光学特性が悪化しにくい。これらの環状(メタ)アクリルアミド(B)を含むインクによれば、良好な形状であり、なおかつ恒温恒湿試験後でも光学特性が悪化しにくいマイクロレンズを形成することができる。
なお、R5を含む環は、飽和または不飽和の脂環であってもよいし、芳香族環であってもよい。
―R6―X―R7― (3)
(式(3)中、R6およびR7はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキレンであり、Xは酸素または硫黄である。)
環状(メタ)アクリルアミド(B)の具体例としては、N−アクリロイルモルフォリン(商品名:ACMO、興人(株))、N−メタクリロイルモルフォリン、N−アクリロイルチオモルフォリンが挙げられる。
さらに、環状(メタ)アクリルアミド(B)の含有量が前記範囲にあると、吐出性などの点で優れる、インクジェットインクに適した粘度を有するインクとなり、また、マイクロレンズを形成する際に求められる光硬化性にも優れるインクとなるため、好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート(C)を用いると、特に、恒温恒湿試験後であっても得られるマイクロレンズが高い光学特性を示すため好ましい。
なお、ウレタン(メタ)アクリレート(C)の粘度の上限は、3,000,000mPa・sであってもよい。
前記粘度は、R/Sプラスレオメータ(BROOKFIELD社)により測定することができる。
25℃における粘度が10,000mPa・s以上であるウレタン(メタ)アクリレート(C)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
光重合開始剤(D)は、紫外線あるいは可視光線の照射によりラジカルを発生することができる化合物であれば、特に限定されないが、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤、オキシフェニル酢酸エステル系開始剤、ベンゾイルギ酸系開始剤およびヒドロキシフェニルケトン系開始剤が好ましく、これらの中でも特にアシルフォスフィンオキサイド系開始剤、オキシフェニル酢酸エステル系開始剤およびベンゾイルギ酸系開始剤が、インクの光硬化性および得られるマイクロレンズの光線透過率などの観点からより好ましい。
本発明のインクは、本発明の要旨を損なわない範囲で必要に応じて有機溶媒、重合禁止剤、熱硬化性化合物、熱重合開始剤、酸化防止剤、着色剤、ならびに、(メタ)アクリルアミド(A)、環状(メタ)アクリルアミド(B)およびウレタン(メタ)アクリレート(C)以外のラジカル重合性二重結合を有する化合物(E)などのその他の成分を含んでもよい。
本発明のインクは、吐出性を調整する目的で有機溶媒を含有してもよい。溶媒を含むことで、インクの粘度や表面張力の微調整が可能であり、吐出性を調整できる。
前記有機溶媒としては、特に制限されないが、沸点が100℃〜300℃の有機溶媒であることが好ましい。
本発明のインクは、保存安定性を向上させるために重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤の具体例としては、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエンおよびフェノチアジンが挙げられる。これらの中でもフェノチアジンを用いると、長期の保存においても粘度の増加が小さいインクが得られるため好ましい。
本発明のインクは、該インクの特性を損なわない範囲で粘度を調整するなどの点から、(メタ)アクリルアミド(A)、環状(メタ)アクリルアミド(B)およびウレタン(メタ)アクリレート(C)以外のラジカル重合性二重結合を有する化合物(E)を含んでもよい。
本発明のインクは、得られるマイクロレンズの恒温恒湿試験後でも光学特性を低下し難くさせるために、熱硬化性化合物を含んでもよい。熱硬化性化合物としては、熱硬化させることが可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、エポキシ化合物、エポキシ硬化剤、ビスマレイミド、フェノール樹脂、フェノール性水酸基を含有する樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
エポキシ化合物は、1分子中に少なくとも1つの下記式(4−1)または式(4−2)で表される構造を有する化合物であれば、特に限定されない。
jER152、154(いずれも商品名:三菱化学(株))、D.E.R.431、同438(いずれも商品名:ダウ・ケミカル日本(株))、エピクロンN−730、同N−770、同N−865(いずれも商品名:DIC(株))、エポトートYDCN−701、同YDCN−704(いずれも商品名:新日鐵化学(株))、アラルダイトECN1235、同ECN1273、同ECN1299(いずれも商品名:ハンツマン・ジャパン(株))、XPY307、EPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306(いずれも商品名:日本化薬(株))、スミ−エポキシESCN−195X、同ESCN−220(いずれも商品名:住友化学工業(株))、A.E.R.ECN−235および同ECN−299(いずれも商品名:旭化成イーマテリアルズ(株))等のノボラック型エポキシ樹脂;
エピクロン830(商品名:DIC(株))、jER807(商品名:三菱化学(株))、エポトートYDF−170(商品名:新日鐵化学(株))、YDF−175、YDF−2001、YDF−2004およびアラルダイトXPY306(いずれも商品名:ハンツマン・ジャパン(株))等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;
エポトートST−2004、同ST−2007および同ST−3000(いずれも商品名:新日鐵化学(株))等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;
セロキサイド2021P(商品名:(株)ダイセル)、アラルダイトCY175および同CY179(いずれも商品名:ハンツマン・ジャパン(株))等の脂環式エポキシ樹脂;
YL−6056、YX−4000、YL−6121(いずれも商品名:三菱化学(株))等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;
EBPS−200(商品名:日本化薬(株))、EPX−30(商品名:(株)ADEKA)およびEXA−1514(商品名:DIC(株))等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;
jER157S(商品名:三菱化学(株))等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;
YL−931(商品名:三菱化学(株))およびアラルダイト163(商品名:ハンツマン・ジャパン(株))等のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;
アラルダイトPT810(商品名:ハンツマン・ジャパン(株))およびTEPIC(商品名:日産化学工業(株))等の複素環式エポキシ樹脂;
HP−4032、EXA−4750およびEXA−4700(いずれも商品名:DIC(株))等のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;
HP−7200、HP−7200HおよびHP−7200HH(いずれも商品名:DIC(株))等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;
テクモアVG3101L(商品名:三井化学(株))、YL−933(商品名:三菱化学(株))、EPPN−501およびEPPN−502(いずれも商品名:日本化薬(株))等のトリスフェノールメタン型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、ポリアミン系硬化剤および触媒系硬化剤などが好ましい。
ビスマレイミドとしては、例えば、下記式(5)で表される化合物が挙げられる。
―R11―Y―R12― (6)
フェノール樹脂としては、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物とアルデヒド類との縮合反応により得られるノボラック樹脂が好ましく用いられ、フェノール性水酸基を含有する樹脂としては、ビニルフェノールの単独重合体(水素添加物を含む)、および、ビニルフェノールとこれと共重合可能な化合物とのビニルフェノール系共重合体(水素添加物を含む)などが好ましく用いられる。
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合により製造される樹脂であれば特に限定されず、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、ベンゾグアナミン、メチロールベンゾグアナミンおよびエーテル化メチロールベンゾグアナミン等の縮合物などが挙げられる。これらの中でも、得られる硬化膜の耐薬品性が良好となる点で、エーテル化メチロールメラミンの縮合物が好ましい。
本発明のインクは、加熱工程によりインクの硬化性を向上させるために熱重合開始剤を含有してもよい。熱重合開始剤の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−t−ブチル、サンエイドSI−60L、同SI−80L、同SI−100L、同SI−110L、同SI−180L、同SI−110、同SI−180(商品名:三新化学工業(株))を挙げることができる。これらの中でも2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が好ましい。
本発明のインクは、得られる硬化膜等の酸化を防止するために、酸化防止剤を含有してもよい。
本発明のインクは、着色であっても無色であってもよいが、例えば、該インクを基板に塗布等して硬化させることにより得られるマイクロレンズの状態を検査する際に、マイクロレンズと基板との識別を容易にするために、着色剤を含んでもよい。着色剤としては、染料および顔料が好ましい。
本発明のインクは、5〜25℃で保存すると保存中の粘度変化が小さく、保存安定性が良好である。
本発明のインクの、E型回転粘度計で測定した25℃における粘度は2〜200mPa・sであることが好ましく、より好ましくは2〜100mPa・sである。粘度がこの範囲にあると、インクジェット装置による吐出性が良好となる。
本発明のインクは、原料となる各成分を公知の方法により混合することで調製することができる。
特に、本発明のインクは、前記(メタ)アクリルアミド(A)、環状(メタ)アクリルアミド(B)、ウレタン(メタ)アクリレート(C)および光重合開始剤(D)、ならびに必要に応じてその他の成分を混合し、得られた溶液を例えばフッ素樹脂製のメンブレンフィルターを用いてろ過して脱気することにより調製されることが好ましい。このようにして調製されたインクは、吐出性に優れる。
本発明のインクは、公知のインクジェット法を用いて塗布することができる。インクジェット法としては、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させてインクをインクジェットヘッドから吐出させるピエゾ方式、およびインクに熱エネルギーを作用させてインクを吐出させる塗布方法(いわゆるサーマル方式)が挙げられる。
本発明のマイクロレンズは、上述した本発明のインクから形成され、具体的には、本発明のインクをインクジェット法により基板表面に塗布した後に、該インクに紫外線や可視光線等の光を照射して硬化させることで得られるマイクロレンズが好ましい。
本発明のマイクロレンズは、前記本発明のインクを硬化させることで得られるため、良好な形状を有し、かつ、恒温恒湿試験後でも光学特性が良好であるマイクロレンズである。
なお、本発明において、露光量はウシオ電機(株)製の受光器UVD−365PD(商品名)を取り付けた積算光量計UIT−201(商品名)で測定した値である。
本発明のインクによれば、アクリル系樹脂基板上においても、基板の表面処理を行わずに良好な形状のマイクロレンズを形成することができるため好ましい。
なお、本発明のインクを、基板、特にアクリル基板上に吐出する場合、該基板の表面状態は、ムラがない(部分的に極端に親液であったり、撥液でない)ことが好ましい。従って、基板表面のムラをなくす目的で、基板表面を表面処理しておくことが好ましい。
本発明において、「良好な形状のマイクロレンズ」とは、例えば、略真円状であり、レンズ径に対するレンズ高さの比が前記範囲にあるようなマイクロレンズのことをいう。
本発明の光学部品は、前記マイクロレンズを有すれば特に制限されないが、基板上に前記マイクロレンズが設けられたものが好ましい。
このような光学部品としては、導光板などが挙げられる。
本発明の装置は、前記光学部品を有する。
このような装置としては、ディスプレイおよび照明などが挙げられる。
前記導光板をバックライトに組み込むことで、例えば、液晶表示素子用の液晶ディスプレイを作製することができ、導光板と高輝度LEDを内蔵したLED光源部を導光板の両端に備えた構成とすることで、LED照明を作成することができる。
なお、以下では、実施例で得られたインクジェットインクを単にインクと呼ぶことがある。すなわち、例えばインクジェットインク1をインク1と呼ぶことがある。
(メタ)アクリルアミド(A)として、N−(ヒドロキシエチル)アクリルアミドであるHEAA(商品名:興人(株))、環状(メタ)アクリルアミド(B)として、N−アクリロイルモルフォリンであるACMO(商品名:興人(株))、ウレタン(メタ)アクリレート(C)として、CN9893(商品名:サートマー(株)、二官能のウレタン(メタ)アクリレート)および光重合開始剤(D)として、オキシ−フェニル−酢酸2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステルとオキシ−フェニル−酢酸2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルとの混合物であるIRGACURE754(商品名:BASFジャパン(株)、以後「Ir754」と略す。)を下記組成割合にて混合し、完全溶解させた後、超高分子量ポリエチレン(UPE)製のメンブレンフィルター(0.2μm)でろ過し、ろ液(インク1)を得た。
(A)HEAA 10.00g
(B)ACMO 78.00g
(C)CN9893 12.00g
(D)Ir754 7.00g
ウレタン(メタ)アクリレート(C)として、KAYARAD UXE−1000(商品名:日本化薬(株)、4官能のウレタン(メタ)アクリレート。以後「UXE−1000」と略す。)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク2を調製した。
(A)HEAA 10.00g
(B)ACMO 78.00g
(C)UXE−1000 12.00g
(D)Ir754 7.00g
ウレタン(メタ)アクリレート(C)として、U−6LPA(商品名:新中村化学工業(株)、6官能のウレタン(メタ)アクリレート)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク3を調製した。
(A)HEAA 10.00g
(B)ACMO 80.00g
(C)U−6LPA 10.00g
(D)Ir754 7.00g
(メタ)アクリルアミド(A)として、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド(以後「HMAA」と略す。)を用い、ウレタン(メタ)アクリレート(C)として、CN9001(商品名:サートマー(株)、2官能のウレタン(メタ)アクリレート)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク4を調製した。
(A)HMAA 10.00g
(B)ACMO 80.00g
(C)CN9001 10.00g
(D)Ir754 7.00g
ウレタン(メタ)アクリレート(C)として、CN2302(商品名:サートマー(株)、16官能のウレタン(メタ)アクリレート。25℃における粘度:300mPa・s)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク5を調製した。
(A)HEAA 10.00g
(B)ACMO 70.00g
(C)CN2302 20.00g
(D)Ir754 7.00g
ウレタン(メタ)アクリレート(C)を使用せず、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク6を調製した。
(A)HEAA 20.00g
(B)ACMO 80.00g
(D)Ir754 7.00g
(メタ)アクリルアミド(A)を使用せず、代わりに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以後「HEMA」と略す。)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク7を調製した。
(その他)HEMA 10.00g
(B)ACMO 80.00g
(C)CN9893 10.00g
(D)Ir754 7.00g
(メタ)アクリルアミド(A)を使用せず、代わりに、N−(ブトキシメチル)アクリルアミド(以後「BMAA」と略す。)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク8を調製した。
(その他)BMAA 10.00g
(B)ACMO 80.00g
(C)CN9893 10.00g
(D)Ir754 7.00g
環状(メタ)アクリルアミド(B)を使用せず、代わりに、N,N−ジエチルアクリルアミド(以後「DEAA」と略す。)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク9を調製した。
(A)HEAA 10.00g
(その他)DEAA 80.00g
(C)CN9893 10.00g
(D)Ir754 7.00g
環状(メタ)アクリルアミド(B)を使用せず、代わりに、テトラヒドロフルフリルアクリレート(以後「THFA」と略す。)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク10を調製した。
(A)HEAA 10.00g
(その他)THFA 80.00g
(C)CN9893 10.00g
(D)Ir754 7.00g
ウレタン(メタ)アクリレート(C)を使用せず、代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートであるIRR214−K(商品名:ダイセル・サイテック(株))を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク11を調製した。
(A)HEAA 10.00g
(B)ACMO 80.00g
(その他)IRR214−K 10.00g
(D)Ir754 7.00g
ウレタン(メタ)アクリレート(C)を使用せず、代わりに、EBECRYL 140(商品名:ダイセル・サイテック(株)。以後「EB−140」と略す。)を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク12を調製した。
(A)HEAA 10.00g
(B)ACMO 75.00g
(その他)EB−140 15.00g
(D)Ir754 7.00g
ウレタン(メタ)アクリレート(C)を使用せず、代わりに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートであるDPHA(商品名:日油(株))を用い、下記割合とした以外は、実施例1と同様にして、インク13を調製した。
(A)HEAA 10.00g
(B)ACMO 75.00g
(その他)DPHA 15.00g
(D)Ir754 7.00g
上記で得られたインクをインクジェット吐出して得られるマイクロレンズの形状評価およびH/Dの評価、また、上記で得られたインクより得られる硬化膜の400nmでの光線透過率とL*a*b*表色系におけるb*の値の測定、恒温恒湿試験後の400nmの光線透過率とL*a*b*表色系におけるb*の値の測定および膜厚測定を行った。
上記で得られたインク(1〜13)をインクジェットカートリッジに注入し、10pl(ピコリットル)用のインクジェットヘッドを用いて、インクジェット装置DMP−2831(商品名:FUJIFILM Dimatix Inc.)に装着し、吐出電圧(ピエゾ電圧)、吐出温度は、共にインク粘度に応じて表1に記載のとおり設定した。駆動周波数5kHzで、アクリル基板デラグラスAD999(商品名:旭化成テクノプラス(株))上に150μm間隔で1ドットずつ吐出した。その後、ドットパターンが等間隔で形成されたアクリル基板にUV照射装置J−CURE1500(商品名:(株)ジャテック)を用いて積算露光量1,000mJ/cm2の光を照射し、インク(1〜13)を硬化させることで、マイクロレンズが形成されたアクリル基板(1a〜13a)を得た。このアクリル基板(1a〜13a)を用いて、以下の測定および評価を行った。
上記のようにして得られたマイクロレンズが形成された基板(1a〜13a)上のマイクロレンズの形状を、光学式顕微鏡BX51(商品名:OLYMPUS(株))を用いて観察することで、マイクロレンズの形状を表1に記載のとおり評価した。
なお、マイクロレンズの形状の評価基準は以下の通りである。
◎:全てのマイクロレンズの形状が略真円状である
○:殆どのマイクロレンズの形状が略真円状だが、極まれに略真円状でないマイクロレンズが見られる
△:マイクロレンズの形状が略真円状であるものとないものが入り混じっている
×:全てのマイクロレンズの形状がいびつである
上記のマイクロレンズのレンズ径を、光学式顕微鏡BX51(商品名:OLYMPUS(株))用いて測定した。レンズ径の値には、任意の3つのマイクロレンズの径の平均値を用いた。その後、上記のマイクロレンズのレンズの高さを、KLA−Tencor Japan(株)製、触針式膜厚計P−15(商品名)を使用して測定した。レンズの高さの値には任意の3つのマイクロレンズの高さの平均値を用いた。
4cm角のガラス基板(厚さ:0.7mm)に、表2に記載の回転数に設定したスピンコーターで、インク(1〜13)を塗布した。その後、インク(1〜13)が塗布されたガラス基板を、マイクロレンズ形成と同様の積算露光量1,000mJ/cm2の光を照射し、インク(1〜13)を硬化させることで、硬化膜形成基板(1b〜13b)を得た。この硬化膜形成基板(1b〜13b)を用いて、以下の測定および評価を行った。
得られた硬化膜形成基板(1b〜13b)を用い、波長400nmでの光線透過率、およびb*の値を測定した。光線透過率測定およびb*の値は、透過率測定装置V−670(商品名:日本分光(株))を用いて測定した。
なお、リファレンスとして、硬化膜を形成していない4cm角のガラス基板を用いた。硬化膜形成基板(1b〜13b)の400nmでの光線透過率と、b*の値を表2に示す。
上記の硬化膜形成基板(1b〜13b)を、炉内温度50℃、相対湿度90%の条件に設定した、小型恒温恒湿試験機SH−641(商品名:エスペック(株))中に、65時間静置した。その後、硬化膜形成基板(1b〜13b)を小型恒温恒湿試験機から取り出し、恒温恒湿試験前と同様に波長400nmでの光線透過率、およびb*の値を測定した。
恒温恒湿試験後の硬化膜形成基板(1b〜13b)の400nmでの光線透過率と、b*の値を表2に示す。
上記恒温恒湿試験後の硬化膜付ガラス基板(1b〜13b)の硬化膜の一部をカッターで削り、段差部分の膜厚をKLA−Tencor Japan(株)製、触針式膜厚計P−15(商品名)を使用して測定し、3箇所の測定の平均値を算出した。
したがって、本発明のインクは、導光板等の光学部品およびそれを有するディスプレイや照明などの装置を製造するために好適に用いることができる。
Claims (10)
- インクジェットインクの総量に対し、(メタ)アクリルアミド(A)が5〜40重量%の量で、環状(メタ)アクリルアミド(B)が40〜85重量%の量で、ウレタン(メタ)アクリレート(C)が5〜20重量%の量で、光重合開始剤(D)が0.5〜20重量%の量で含まれる、請求項1に記載のインクジェットインク。
- 式(1)中のR2が炭素数1〜5のアルキレン、R3が水素または炭素数1〜5のアルキルである、請求項1または2に記載のインクジェットインク。
- 式(2)中のR5が下記式(3)で示される基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
―R6―X―R7― (3)
(式(3)中、R6およびR7はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキレンであり、Xは酸素または硫黄である。) - ウレタン(メタ)アクリレート(C)の25℃における粘度が5,000mPa・s以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
- 光重合開始剤(D)が、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤、オキシフェニル酢酸エステル系開始剤、ベンゾイルギ酸系開始剤およびヒドロキシフェニルケトン系開始剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
- マイクロレンズ形成用である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェットインクを硬化させて得られるマイクロレンズ。
- 請求項8に記載のマイクロレンズを有する光学部品。
- 請求項9に記載の光学部品を有する装置。
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