JP2014069650A - 鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】運転席の前方のメーターユニット31と、メーターユニット31の前方に配置され、バイザー後部44が後上方に指向するように形成されるメーターバイザー35と、携帯型情報端末Sの収納ケース41とを備えた鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造において、収納ケース41は、収納した携帯型情報端末Sの表示画面S1を視認可能にする視認用開口58Aを後壁58に備えるとともに、その上部を、メーターバイザー35の上部に対して、回動軸62,62回りに回動可能に支持され、収納ケース41は、メーターバイザー35に沿うように配置されるケース収納状態と、ケース収納状態よりも視認用開口58Aを運転者側に向くように回動した端末使用状態とに使い分け可能に支持される。
【選択図】図3
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、携帯型情報端末を使用しない場合であっても見栄えの良い鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造を提供することを目的とする。
本発明によれば、端末使用状態では運転者は視認可能部を介して携帯型情報端末の画面を視認できるとともに、ケース収納状態では、後上方に指向するメーターバイザーに沿わせて収納ケースを収納できるので、運転者から見た場合に収納ケースの存在が目立たなくなる。これにより、携帯型情報端末の取付構造の見栄えを向上できる。
本発明によれば、メーターバイザーの中央のスペースを有効に利用して収納ケースを配置できる。
また、本発明は、前記メーター装置(31,331)はアナログ式のスピードメーター(32)を備え、前記スピードメーター(32)は、当該スピードメーター(32)の針32Bの可動範囲が、前記端末使用状態において前記収納ケース(41,141,241)に覆われないように、前記収納ケース(41,141,241)に対し側方にオフセットして配置されることを特徴とする。
本発明によれば、収納ケースの配置スペースの確保とスピードメーターの視認性の確保を両立できる。
本発明によれば、メーターバイザーによって光を遮ることができ、携帯型情報端末の視認性を向上できる。
さらにまた、前記収納ケース(41,241)の下部は、前記端末使用状態では、前記メーター装置(31,331)の上面のメーターパネル(22)に係合して支持されることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で効果的に収納ケースを支持できる。
また、本発明は、前記携帯型情報端末(S)に電力を供給するためのソケット(36)が前記メーター装置(31,331)の上面のメーターパネル(22)に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、ソケットがメーター装置の上面のメーターパネルに配置されるため、携帯型情報端末に電力を供給し易い。
本発明によれば、端末使用状態において携帯型情報端末が開口部から外側に外れることを防止でき、見栄えの良い携帯型情報端末の外れ防止機構を簡単な構造で実現できる。
本発明によれば、規制部によって簡単な構造で収納ケースの姿勢をケース収納状態に規制しておくことができる。また、収納ケースを上方に移動させる簡単な操作で収納ケースを回動可能状態にでき、操作性が良い。
本発明によれば、ケース収納状態にした際に、携帯型情報端末が突起部に押されて開口部側に移動するため、携帯型情報端末を取り出し易いとともに、携帯型情報端末の存在に気付きやすくでき、運転者が車両から離れる際等に携帯型情報端末の外し忘れを防止することができる。
また、メーターバイザーの中央のスペースを有効に利用して収納ケースを配置できる。
また、収納ケースの配置スペースの確保とスピードメーターの視認性の確保を両立できる。
また、簡単な構成で効果的に収納ケースを支持できる。
また、携帯型情報端末に電力を供給し易い。
また、端末使用状態において携帯型情報端末が開口部から外側に外れることを防止でき、見栄えの良い携帯型情報端末の外れ防止機構を簡単な構造で実現できる。
また、ケース収納状態にした際に、携帯型情報端末が突起部に押されて開口部側に移動するため、携帯型情報端末を取り出し易いとともに、携帯型情報端末の存在に気付きやすくでき、運転者が車両から離れる際等に携帯型情報端末の外し忘れを防止することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。
自動二輪車1(鞍乗り型車両)は、シート10(運転席)に着座した乗員が足を載せる低床のステップフロア24Aを有するスクータ型車両であり、車体フレームFの前方に前輪2を有し、駆動輪である後輪3は、車体フレームFの後部に連結されるユニットスイングエンジンU(ユニットスイングパワーユニット)に軸支されている。車体フレームFは、樹脂製の車体カバーCによって覆われている。
前輪2を操向する操舵系13は、ヘッドパイプ11に回動自在に軸支されるステアリングシャフト14と、このステアリングシャフト14の上部に連結されるバーハンドル15と、ステアリングシャフト14の下端に連結される左右一対のフロントフォーク16とを有している。前輪2は、フロントフォーク16の下端に軸支され、バーハンドル15による操作によって操向される。
シート10は、自動二輪車1の前後の中央部から後部まで延びており、運転者が着座する前部シート10Aと、前部シート10Aよりも一段高く形成されて同乗者が着座する後部シート10Bとを有している。シート10の下方には、シート10によって上面を塞がれる収納ボックス(不図示)が設けられている。
図1及び図2に示すように、上面カバー22は、前部シート10Aに着座した運転者の顔にその上面が略対向するように、後下がりに傾斜して設けられている。上面カバー22の後部の上方には、ステアリングシャフト14の上部に設けられたハンドルポスト30が露出し、バーハンドル15は、車幅方向の中央に位置するハンドルポスト30に固定されている。
メーターバイザー35には、板状の携帯型情報端末Sを取り付け可能な携帯型情報端末取付部40が設けられている。ここで、携帯型情報端末Sは、携帯電話やスマートフォン、または、携帯型ナビゲーション装置やPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯型電子機器である。
上面カバー22においてメーターバイザー35とタコメーター33との間には、携帯型情報端末Sに接続した電源コード(不図示)を接続可能な電源ソケット36が設けられている。
図2〜図6に示すように、携帯型情報端末取付部40は、メーターバイザー35と、携帯型情報端末Sが収納される箱型の収納ケース41とを備えて構成される。
本第1の実施の形態の携帯型情報端末取付部40では、収納ケース41は、収納ケース41をメーターバイザー35に沿う姿勢で配置するケース収納状態(図3参照)と、このケース収納状態よりも収納ケース41の後面を前部シート10Aの運転者側に向かせた姿勢で収納ケース41を配置する端末使用状態(図6参照)とのいずれかの状態で使い分けて使用可能なように支持されている。
ケース収納部45の側壁部49,49の内側面には、収納ケース41を支持する支持部としての溝部54,54がそれぞれ形成されている。溝部54は、バイザー後部44に沿って後上方に傾斜して上下に延びている。
収納ケース41の後壁58には、収納ケース41の上面側から略矩形状に切り欠かれた視認用開口58A(視認可能部)が形成されている。視認用開口58Aは、収納ケース41に収納された携帯型情報端末Sの表示画面S1(図5)を前部シート10A側に露出させる大きさに形成されており、視認用開口58Aを介して運転者は表示画面S1を視認可能である。
収納ケース41の底壁60には、ケース収納部45の突起部53に対応する位置に開口63が形成されており、上記ケース収納状態では、底壁部47の突起部53が開口63に挿通されて収納ケース41内に突出することで、収納ケース41の位置が規制される。
また、収納ケース41は、上記ケース収納状態では、後壁58の下部が規制壁部48の前面に当接することによっても位置を規制される。
収納ケース41の一方の側壁59には、収納ケース41の外側方に露出するジャック73が設けられており、ジャック73は、底壁60及び側壁59に沿う電線74によってコネクタ72に接続されている。ここで、ジャック73は、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格の接続端子であり、このジャック73に、後述する電源ソケット36(図5)に接続される電源コード(不図示)を接続することで、電線74及びコネクタ72を介して、携帯型情報端末Sに対して電力及び情報の入出力を行うことができる。このように、側壁59にジャック73を設けることで、収納ケース41の下方にスペースが少ない場合であっても、上記電源コード等を容易に携帯型情報端末Sに接続することができる。
また、ジャック73は、自動二輪車1の各種制御を行うECU(不図示)との接続に用いてエンジン回転数や車速等の車両情報を携帯型情報端末Sに取り入れたり、或いは、携帯型情報端末Sから上記ECU側に指令を出すものとしても良い。
図2、図3及び図6に示すように、上面カバー22に一体に設けられたメーターユニット31においてケース収納部45の後方には、前下方へ斜めに窪んだ係合穴22Aが形成されている。図6に示す端末使用状態では、収納ケース41は、係合突起71が係合穴22Aに係合されることで上面カバー22に支持される。
図3に示すように、上記ケース収納状態は、運転者が携帯型情報端末Sの表示画面S1を視認しない際に用いられる状態である。携帯型情報端末Sは、ケース収納状態において、上面の開口部61から収納ケース41に挿入される。
ケース収納状態では、収納ケース41は、ケース収納部45内に収納され、バイザー後部44の傾斜に沿って後上がりに傾斜して配置されており、運転者が表示画面S1を視認するための視認用開口58Aは後下方を向いている。
なお、ケース収納状態において携帯型情報端末Sが収納ケース41に収納されるのは、通常、携帯型情報端末Sを収納ケース41に出し入れする時のみであり、携帯型情報端末Sが収納ケース41に挿入された後には、速やかに上記端末使用状態に移行される。
図7に示すように、運転者によってケース収納状態(図3)から収納ケース41が上方に引き上げられ、突起部53及び規制壁部48よりも上方に移動されると、突起部53及び規制壁部48による収納ケース41の回動の規制が解除され、収納ケース41は、溝部54,54内の上部に位置する回動軸62,62を中心とした回動が可能な回動可能状態になる。
収納ケース41が上記回動可能状態とされた後、回動軸62,62を中心に収納ケース41が後ろ上方に回動され、その後、収納ケース41が下方に移動させられ、係合突起71が上面カバー22の係合穴22Aに係合されることで、収納ケース41は上記端末使用状態(図6)にセットされる。
また、端末使用状態では、収納ケース41は、メーターバイザー35の上部の後縁部から下方に延びる鉛直線V(図6)よりも前方に配置され、携帯型情報端末Sに当たる日光をメーターバイザー35によって遮ることができるため、携帯型情報端末Sの温度上昇を防止できるとともに、携帯型情報端末Sの視認性を向上できる。さらに、収納ケース41は、メーターユニット31の近傍に設けられるため、メーターユニット31を視認する際等に、少ない視線移動量で携帯型情報端末Sの状態も視認することができ、携帯型情報端末Sの状態を容易に確認することができる。
また、端末使用状態では、図5に示すように、収納ケース41はメーターユニット31の中央部、詳しくはスピードメーター32及びタコメーター33の文字盤に上方から重なるが、スピードメーター32が収納ケース41側とは反対側の側方にオフセットして配置されているとともに、スピードメーター32の最高速度の目盛32Aは、端末使用状態における収納ケース41の側縁部よりも車幅方向の外側に設けられている。このため、上記文字盤の形状の自由度を確保しつつ、端末使用状態であってもスピードメーター32の視認性を確保できる。ここで、最高速度の目盛32Aは、スピードメーター32の針32Bの可動範囲の終端である。
また、スピードメーター32は、スピードメーター32の針32Bの可動範囲が、端末使用状態において収納ケース41に覆われないように、収納ケース41に対し側方にオフセットして配置されるため、収納ケース41の配置スペースの確保とスピードメーター32の視認性の確保を両立できる。
さらにまた、収納ケース41の下部は、端末使用状態では、係合突起71が上面カバー22におけるメーターユニット31の上面の係合穴22Aに係合して支持されるため、簡単な構成で効果的に収納ケース41を支持できる。
また、携帯型情報端末Sに電力を供給するための電源ソケット36がメーターユニット31の上面の上面カバー22に配置され、電源ソケット36と収納ケース41との距離が近くなるめ、収納ケース41に収納された携帯型情報端末Sに電力を供給し易い。
また、収納ケース41には、その上面部に携帯型情報端末Sを出し入れ可能とする開口部61が形成され、端末使用状態では、開口部61がバイザー後部44の蓋板部46Aに対向することで、携帯型情報端末Sの出し入れが不能になるため、端末使用状態において携帯型情報端末Sが開口部61から外側に外れることを防止でき、見栄えの良い携帯型情報端末Sの外れ防止機構を簡単な構造で実現できる。
上記第1の実施の形態では、視認可能部として、収納ケース41の後壁58に設けた視認用開口58Aを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、視認可能部として後壁58に透明部を設け、この透明部を介して携帯型情報端末Sの表示画面S1を視認可能な構成としても良い。
また、上記第1の実施の形態では、収納ケース41の下部は、係合突起71が上面カバー22におけるメーターユニット31の上面の係合穴22Aに係合して支持されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものでない。本発明では、収納ケース41の下部が上面カバー22に係合して支持される構成であれば良く、例えば、収納ケース41の下部に係合穴を設け、この係合穴に係合する係合突起を上面カバー22に設けても良い。
また、上記第1の実施の形態では、自動二輪車に設けられる携帯型情報端末取付部40について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、三輪又は四輪を越える車輪数の鞍乗り型車両に本発明を適用しても良い。
以下、図8〜図12を参照して、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
上記第1の実施の形態では、収納ケース41の下部は、係合突起71が上面カバー22におけるメーターユニット31の上面の係合穴22Aに係合して支持されるものとして説明したが、本第2の実施の形態は、主として、収納ケース141の下部に連結されるリンク42を介して収納ケース141が支持される点が、上記第1の実施の形態と異なる。
第2の実施の形態の携帯型情報端末取付部140では、収納ケース141は、収納ケース141をメーターバイザー35に沿う姿勢で配置するケース収納状態(図8参照)と、このケース収納状態よりも収納ケース141の後面を前部シート10Aの運転者側に向いた姿勢で収納ケース141を配置する端末使用状態(図10参照)とのいずれかの状態で使い分けて使用可能なように支持されている。
収納ケース141は、開放部50を介してケース収納部45に出し入れされる。
底壁部47には、連結部52の右側方に隣接して後上方に突出する軸状の突起部53が形成されている。突起部53は、底壁部47に略垂直に立設されてZ矢視の方向に略一致するようにバイザー後部44の傾斜方向に延び、連結部52よりも高い位置まで延びている。突起部53の高さは、底壁部47を基準にすると、規制壁部48の高さと略等しい高さに形成されている。
収納ケース141は、上下に長く厚さ方向に薄い箱型のケース状に形成されており、前壁57と、後壁58と、左右の側壁59,59と、底壁60とを有している。収納ケース41の上面部には、開口部61が形成され、後壁58には、視認用開口58Aが形成されている。
収納ケース141の底壁60には、開口63が形成されており、上記ケース収納状態では、底壁部47の突起部53が開口63に挿通されて収納ケース141内に突出することで、収納ケース141の位置が規制される。
また、収納ケース141は、上記ケース収納状態では、後壁58の下部が規制壁部48の前面に当接することによっても位置を規制される。
図8、図10及び図11に示すように、リンク42は、収納ケース141の前部の下部に沿うように側面視で略L字状に形成されており、上記ケース収納状態で底壁60に沿って前上方に延びる下側板部65と、下側板部65の前端から略直角に屈曲し、前壁57に沿って後上方に延びる上側板部66とを有している。
下側板部65の下端には、ケース収納部45の連結部52の支持孔52Aの左右の側方に延びるアーム部67,67(図11)が形成されており、リンク42は、アーム部67,67及び支持孔52A(図9)に挿通される軸68によって、ケース収納部45の底壁部47に回動可能に連結される。詳細には、軸68は、鍔部68Aが突起部53とは反対側のアーム部67側に位置するように挿通され、突起部53側の先端に係合される固定リング68Bによって抜け止めされる。
本第2の実施の形態では、リンク42が収納ケース141の前部の下部に沿うように略L字状に収納ケース141の前方に配置されているため、リンク42をコンパクトに配置できるとともに、収納ケース141の前面側連結部64を大きく前方に出っ張らせる必要が無く、携帯型情報端末取付部140を省スペースに設けることができる。
図8に示すように、上記ケース収納状態は、運転者が携帯型情報端末Sの表示画面S1を視認しない際に用いられる状態である。携帯型情報端末Sは、ケース収納状態において、上面の開口部61から収納ケース141に挿入される。
ケース収納状態では、収納ケース141は、ケース収納部45内に収納され、バイザー後部44の傾斜に沿って後上がりに傾斜して配置されており、運転者が表示画面S1を視認するための視認用開口58Aは後下方を向いている。
図12に示すように、運転者によってケース収納状態から収納ケース141が上方に引き上げられ、突起部53及び規制壁部48よりも上方に移動されると、突起部53及び規制壁部48による収納ケース141の回動の規制が解除され、収納ケース141は、回動軸62,62を中心とした回動が可能な回動可能状態になる。
収納ケース141を上記回動可能状態とした後、回動軸62,62が横溝部56の下端に位置するように収納ケース141を移動させるとともに、収納ケース141を後ろ上方に回動させることで、リンク42が軸68を中心に後下方に回動し、リンク42の軸70は、軸68よりも下方に位置する連結孔64Aの下端に移動し、収納ケース141は上記端末使用状態(図10)にセットされる。
また、リンク42が略L字状に湾曲していることで、リンク42の剛性を適度に下げてリンク42に柔軟性を持たせることができるため、車両の振動の影響をリンク42によって吸収でき、ヒンジ部51、軸70及び回動軸62,62等に作用する負荷を低減できる。
以下、図13〜図15を参照して、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
上記第1の実施の形態では、携帯型情報端末Sは、収納ケース41の上面部の開口部61を介して収納ケース41内に出し入れ可能であるとともに、後壁58の視認用開口58Aから視認可能であるものとして説明したが、本第3の実施の形態は、主として、収納ケース241の後面に開閉可能かつ透明な蓋を設け、この蓋を介して携帯型情報端末Sを収納ケース241に出し入れ可能且つ視認可能に構成されている点が、上記第1の実施の形態と異なる。
図13及び図14に示すように、携帯型情報端末取付部240は、メーターバイザー235と、携帯型情報端末Sが収納される箱型の収納ケース241とを備えて構成される。
収納ケース241は、収納ケース241をメーターバイザー235に沿う姿勢で配置するケース収納状態(図14参照)と、このケース収納状態よりも収納ケース241の後面を前部シート10Aの運転者側に向かせた姿勢で収納ケース241を配置する端末使用状態とのいずれかの状態で使い分けて使用可能なように支持されている。なお、収納ケース241の端末使用状態の姿勢は不図示であるが、図6の状態と同様である。
バイザー後部244の上部244Aの後縁は、上記第1の実施の形態のバイザー後部44の上部の後縁よりも後方に延出している。詳細には、上部244Aの後縁は、Z矢視の方向で見た場合に、ケース収納部45が上部244Aによって隠れて、ケース収納部45に収納された収納ケース241が運転者側から視認されない位置まで延出されている。
収納ケース241は、上下に長く厚さ方向に薄い箱型のケース状に形成されており、一面が開口した箱型のケース本体280と、ケース本体280の開口を開閉自在に塞ぐ板状の蓋281(視認可能部)とを有している。
ケース本体280は、ケース収納状態においてケース収納部45の後壁部46に面する略矩形の前壁257と、前壁257の左右の縁部に立設される左右の側壁259,259と、前壁257の下縁に立設される底壁260と、前壁257の上縁に立設される上壁258とを有し、蓋281は、前壁257に対向する開口面を塞ぐ。
底壁260にはコネクタ72が設けられ、一方の側壁259にはジャック73が設けられている。
収納ケース241の底壁260には、ケース収納部45の突起部53に対応する位置に開口263が形成されており、上記ケース収納状態では、突起部53が開口263に挿通されて収納ケース241内に突出することで、収納ケース241の位置が規制される。
また、収納ケース241は、上記ケース収納状態では、収納ケース241の後壁を構成する蓋281の下部が規制壁部48の前面に当接することによっても位置を規制される。
蓋281の下部の左右の縁部には、各ピボット軸282に連結される連結板部283がそれぞれ設けられている。連結板部283はピボット軸282が挿通される長孔状の連結孔283Aを有しており、蓋281は、ケース本体280の下部のピボット軸282を中心に前後に回動することで開閉される。
ケース本体280内の上部には、蓋281の上部に形成された係止片285が係止される係止部284が設けられており、係止片285が係止部284に係止されることで、蓋は閉じた状態にロックされる。係止部284は係止片285を両側から挟む板ばねによって構成される。
携帯型情報端末Sは、蓋281が開かれることで露出した開口から収納ケース241内に収納される。
上記ケース収納状態から収納ケース241を上方に引き上げて突起部53及び規制壁部48の規制を解除し、係合突起271をメーターユニット31の係合穴22Aに係合させることで、収納ケース241は上記端末使用状態となる。
蓋281は透光性を有する透明な樹脂により構成されており、端末使用状態において、運転者は、収納ケース241に収納された携帯型情報端末Sの表示画面S1を蓋281を介して視認することができる。
以下、図16を参照して、本発明を適用した第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
上記第1の実施の形態では、タコメーター33は中心線Lに対してスピードメーター332を一側(左側)とするときの他側(右側)に配置されているものとして説明したが、本第4の実施の形態は、主として、タコメーター333が、車幅方向の中央に設けられて、端末使用状態では収納ケース41の下方に位置する点が、上記第1の実施の形態と異なる。
図16に示すように、メーターユニット331は、上面カバー22の左右の幅方向の略一杯に亘って設けられており、デジタル表示式の略矩形のスピードメーター332と、エンジンEの回転数を表示する略円形のタコメーター333と、アナログ式の燃料計334と、時刻等の情報を表示する表示部335とを有している。
タコメーター333を車幅方向の中央部に設けることで空いた右側のスペースには、燃料計334及び表示部335が設けられている。
車幅方向の中央でメーターユニット331の上方に収納ケース41を配置した場合には、メーターユニット331の一部が上方から覆われることになるが、タコメーター333を収納ケース41の下方に配置することで、スピードメーター332、燃料計334及び表示部335等を配置するスペースを確保することができる。
また、第4の実施の形態において、例えば、タコメーター333が表示するエンジン回転数の情報を車両から前述のジャック73を介して取り入れて、携帯型情報端末Sの表示画面S1に、ルートマップ表示336等の他の情報とともに、或いは単独に、エンジン回転数表示337を表示しても良い。
また、第4の実施の形態の変形例として、スピードメーター332及びタコメーター333の配置は、上記第1の実施の形態と同様にし、携帯型情報端末Sを右側に偏寄させて支持し、スピードメーター332の視認性を確保する構成としても良い。
また、タコメーター333ではなく、燃料計334や時刻等の表示部335の上方に携帯型情報端末Sを支持する構成としても良く、この場合、携帯型情報端末Sに燃料の残量や時刻等の情報を表示させても良い。
10 シート(運転席)
22 上面カバー(メーターパネル)
31,331 メーターユニット(メーター装置)
32 スピードメーター
32B 針
35,235 メーターバイザー
36 電源ソケット(ソケット)
41,141,241 収納ケース
44,244 バイザー後部(後面)
48 規制壁部(規制部)
53 突起部
58 後壁(後面部)
58A 視認用開口(視認可能部)
61 開口部
62,62 回動軸
63 開口
281 蓋(視認可能部)
S 携帯型情報端末
S1 表示画面(画面)
Claims (9)
- 運転席(10)の前方に配置されるメーター装置(31,331)と、前記メーター装置(31,331)の前方に配置され、その後面(44,244)が後上方に指向するように形成されるメーターバイザー(35,235)と、携帯型情報端末(S)を収納する収納ケース(41,141,241)とを備えた鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造において、
前記収納ケース(41,141,241)は、収納した携帯型情報端末(S)の画面(S1)を視認可能にする視認可能部(58A,281)を後面部(58)に備えるとともに、その上部を、前記メーターバイザー(35,235)の上部に対して、左右方向に指向する回動軸(62)回りに回動可能に支持され、
前記収納ケース(41,141,241)は、前記メーターバイザー(35,235)に沿うように配置されるケース収納状態と、前記ケース収納状態よりも前記視認可能部(58A,281)を前記運転席(10)の運転者側に向くように回動した端末使用状態とに使い分け可能に支持されることを特徴とする鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。 - 前記メーターバイザー(35,235)は、左右方向の中央部が上に凸になるように湾曲して形成され、前記収納ケース(41,141,241)は前記左右方向の中央部に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。
- 前記メーター装置(31,331)はアナログ式のスピードメーター(32)を備え、前記スピードメーター(32)は、当該スピードメーター(32)の針32Bの可動範囲が、前記端末使用状態において前記収納ケース(41,141,241)に覆われないように、前記収納ケース(41,141,241)に対し側方にオフセットして配置されることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。
- 前記端末使用状態において、前記視認可能部(58A,281)は、前記メーターバイザー(35,235)の上部の後縁部よりも前方に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。
- 前記収納ケース(41,241)の下部は、前記端末使用状態では、前記メーター装置(31,331)の上面のメーターパネル(22)に係合して支持されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。
- 前記携帯型情報端末(S)に電力を供給するためのソケット(36)が前記メーター装置(31,331)の上面のメーターパネル(22)に配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。
- 前記収納ケース(41,141)には、その上面部に前記携帯型情報端末(S)を出し入れ可能とする開口部(61)が形成され、前記端末使用状態では、前記開口部(61)が前記メーターバイザー(35)の前記後面(44)に対向することで、前記携帯型情報端末(S)の出し入れが不能になることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。
- 前記収納ケース(41,141,241)の上部の前記回動軸(62)は、前記ケース収納状態から上方に移動可能なように、前記メーターバイザー(35,235)に上下方向に摺動可能に支持され、前記メーターバイザー(35,235)には、前記収納ケース(41,141,241)の前記後面部(58)の下部に当接することで前記ケース収納状態から回動しないように前記収納ケース(41)の位置を規制する規制部(48)が設けられ、
前記収納ケース(41,141,241)を前記ケース収納状態から前記端末使用状態に回動する際は、前記収納ケース(41,141,241)の上部の前記回動軸(62)を上方に摺動させて、前記収納ケース(41,141,241)を前記規制部(48)よりも上方に移動させた回動可能状態にした後に、前記収納ケース(41,141,241)が回動されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。 - 前記収納ケース(41,141)は下面に開口(63)を備え、前記メーターバイザー(35)は前記開口(63)に対応する位置に突起部(53)を備え、前記収納ケース(41,141)を前記ケース収納状態にした際に、前記開口(63)を通して内部に前記突起部(53)が挿入されることで、前記収納ケース(41,141)に収納されている前記携帯型情報端末(S)に前記突起部(53)が当接することを特徴とする請求項8記載の鞍乗り型車両の携帯型情報端末の取付構造。
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