JP2014069353A - インク吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクを吐出するノズルの円形断面の半径方向への歪みを低減することができるインク吐出ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】基板の一方の面のインク流路となる部分に、犠牲層を形成すると共に、犠牲層の前記一方の面から離間する離間方向の端部に形成されるテーパ部がインク流路の前記離間方向における端部よりも前記一方の面から離間するように形成する犠牲層形成工程と、犠牲層の前記離間方向の端部がインク流路の前記離間方向の端部に達するまで、犠牲層を前記一方の面に近づく接近方向に削除して、インクを吐出するノズルを前記一方の面に対して前記接近方向に投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面を当該犠牲層の前記離間方向の端部に形成する犠牲層削除工程と、前記犠牲層削除工程の後に、犠牲層を囲んでインク流路壁及びノズル層を形成するインク室部形成工程と、を備える。
【選択図】図5
【解決手段】基板の一方の面のインク流路となる部分に、犠牲層を形成すると共に、犠牲層の前記一方の面から離間する離間方向の端部に形成されるテーパ部がインク流路の前記離間方向における端部よりも前記一方の面から離間するように形成する犠牲層形成工程と、犠牲層の前記離間方向の端部がインク流路の前記離間方向の端部に達するまで、犠牲層を前記一方の面に近づく接近方向に削除して、インクを吐出するノズルを前記一方の面に対して前記接近方向に投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面を当該犠牲層の前記離間方向の端部に形成する犠牲層削除工程と、前記犠牲層削除工程の後に、犠牲層を囲んでインク流路壁及びノズル層を形成するインク室部形成工程と、を備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、インクジェットプリンタ等に用いられるインク吐出ヘッドの製造方法に関するものである。
従来より、インクジェットプリンタ等に用いられるインク吐出ヘッドの製造方法に関して種々提案されている。
例えば、インク供給口が形成されたシリコン基板上に、酸化シリコン層等を介してインク吐出圧発生素子が配置されている。次いで、スピンコート等によりシリコン基板上に樹脂層を成膜し、パターニングしてインク流路の部分に犠牲層を形成する。その後、犠牲層の上側に感光性の被覆樹脂層を形成した後、この被覆樹脂上にインク吐出口をフォトリソグラフィ技術によって形成し、次いで、犠牲層を溶出してインク流路パターンを形成するインクジェットヘッドの製造方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、インク供給口が形成されたシリコン基板上に、酸化シリコン層等を介してインク吐出圧発生素子が配置されている。次いで、スピンコート等によりシリコン基板上に樹脂層を成膜し、パターニングしてインク流路の部分に犠牲層を形成する。その後、犠牲層の上側に感光性の被覆樹脂層を形成した後、この被覆樹脂上にインク吐出口をフォトリソグラフィ技術によって形成し、次いで、犠牲層を溶出してインク流路パターンを形成するインクジェットヘッドの製造方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
前記した特許文献1に記載されたインクジェットヘッドの製造方法では、例えば、図19に示すように、インク吐出ヘッド101のシリコン製の基板102上には、インクを吐出するためのエネルギー発生素子であるヒータ103等が形成され、その上側に犠牲層105が形成される。そして、この犠牲層105を囲んでインク流路壁106及びノズル層107が感光性樹脂材料で形成された後、フォトマスクを介して露光し現像することによって、ノズル108が形成される。
しかしながら、実際に犠牲層105を形成する場合には、図19に示すように、犠牲層105の外周部の上端部、つまり、基板102から離間する離間方向の端部には、内側に傾く各テーパ部105Aが形成されることが、本発明者によって確認された。そのため、図20に示すように、ノズル108の内周面が、各テーパ部105A上で半径方向内側へ歪むため、当該ノズル108の円形断面が歪んで吐出性能が不安定になり、印字品質が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、インクを吐出するノズルの円形断面の半径方向への歪みを低減することができるインク吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係るインク吐出ヘッドの製造方法は、インクを吐出するために用いられるエネルギーを発生するエネルギー発生素子が一方の面に設けられた板状の基板を準備する準備工程と、前記一方の面のインク流路となる部分に、犠牲層を形成すると共に、前記犠牲層の前記一方の面から離間する離間方向の端部に形成されるテーパ部が前記インク流路の前記離間方向における端部よりも前記一方の面から離間するように形成する犠牲層形成工程と、前記犠牲層の前記離間方向の端部が前記インク流路の前記離間方向の端部に達するまで、前記犠牲層を前記一方の面に近づく接近方向に削除して、インクを吐出するノズルを前記一方の面に対して前記接近方向に投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面を当該犠牲層の前記離間方向の端部に形成する犠牲層削除工程と、前記犠牲層削除工程の後に、インクを収容するインク室を区画するインク流路壁及び前記インク流路壁の前記離間方向側に設けられるノズル層を、前記犠牲層を囲んで形成するインク室部形成工程と、前記インク室部形成工程の後に、少なくとも前記ノズル層を露光し現像することによって前記ノズル層に前記ノズルを形成するノズル形成工程と、前記ノズル形成工程の後に、前記犠牲層を除去する犠牲層除去工程と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係るインク吐出ヘッドの製造方法は、請求項1に記載のインク吐出ヘッドの製造方法において、前記犠牲層形成工程の後に、前記犠牲層を囲んで支持するサポート層を形成するサポート層形成工程を備え、前記犠牲層削除工程において、前記サポート層の前記離間方向の端部及び前記犠牲層の前記離間方向の端部を削除することを特徴とする。
また、請求項3に係るインク吐出ヘッドの製造方法は、請求項2に記載のインク吐出ヘッドの製造方法において、前記犠牲層削除工程の後に、前記サポート層を除去するサポート層除去工程を備え、前記サポート層除去工程で前記サポート層を除去した後に、前記インク室部形成工程を行うことを特徴とする。
また、請求項4に係るインク吐出ヘッドの製造方法は、請求項2に記載のインク吐出ヘッドの製造方法において、前記犠牲層削除工程の後に、前記インク室部形成工程で前記サポート層を前記インク流路壁として用いて、前記サポート層の前記離間方向側に前記ノズル層を形成することを特徴とする。
更に、請求項5に係るインク吐出ヘッドの製造方法は、請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のインク吐出ヘッドの製造方法において、前記犠牲層削除工程は、切削により行われることを特徴とする。
請求項1に係るインク吐出ヘッドの製造方法では、犠牲層は、基板のエネルギー発生素子が設けられる一方の面から離間する離間方向の端部が、インク流路の離間方向の端部に達するまで、基板の一方の面に近づく接近方向に削除される。そして、インクを吐出するノズルを基板の一方の面に近づく接近方向に投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面が、当該犠牲層の離間方向の端部に形成される。
これにより、ノズル層に形成されたノズルのインク流路側の端部を、全周に渡って犠牲層の基板の一方の面から離間する離間方向の端部に形成された平坦面内に位置させることができ、ノズルの円形断面の半径方向への歪みを低減することができる。従って、ノズルの円形断面の精度を向上させて、インクの吐出性能を安定化させ、印字品質の高精度化を図ることができる。
また、請求項2に係るインク吐出ヘッドの製造方法では、犠牲層はサポート層によって囲まれて支持された状態で、サポート層及び犠牲層の基板の一方の面から離間する離間方向の端部が平坦に削除されるため、犠牲層の倒れや傾きを防止することができると共に、犠牲層の一部分が欠損することを防止することができる。
また、請求項3に係るインク吐出ヘッドの製造方法では、サポート層除去工程でサポート層を除去した後に、犠牲層を囲んでインクを収容するインク室を区画するインク流路壁及び該インク流路壁の基板の一方の面から離間する離間方向側に設けられるノズル層が形成される。これにより、感光性樹脂によりインク流路壁及びノズル層を同時に形成することが可能となり、成膜精度やエネルギー発生素子とノズルとの位置精度の高精度化を図ることができると共に、製造工程の時間の短縮化を図ることができる。
また、請求項4に係るインク吐出ヘッドの製造方法では、サポート層をインク流路壁として用いて、該サポート層の基板の一方の面から離間する離間方向側にノズル層を形成するため、サポート層の除去工程を行うことなくノズル層を形成でき、製造工程の時間の短縮化を図ることができる。また、サポート層として感光性樹脂材料だけでなく非感光性樹脂材料も用いることが可能となり、インク流路壁と基板との密着性の更なる向上を図ることができると共に、製造コストの削減化を図ることができる。
更に、請求項5に係るインク吐出ヘッドの製造方法では、犠牲層削除工程は、切削により行われるため、研磨・研削により犠牲層削除工程を行う場合と比較して、工具の砥粒粉が犠牲層に混入することを防止でき、犠牲層の上端面における平坦度の向上を図ることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係るインク吐出ヘッドの製造方法について具体化した第1実施形態及び第2実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、第1実施形態に係るインク吐出ヘッド1の概略構成について図1及び図11に基づいて説明する。尚、以下の説明において、図1の上方向、下方向が、それぞれインク吐出ヘッド1の上方向、下方向である。
以下、本発明に係るインク吐出ヘッドの製造方法について具体化した第1実施形態及び第2実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、第1実施形態に係るインク吐出ヘッド1の概略構成について図1及び図11に基づいて説明する。尚、以下の説明において、図1の上方向、下方向が、それぞれインク吐出ヘッド1の上方向、下方向である。
[インク吐出ヘッド1の概略構成]
図1及び図11に示すように、インク吐出ヘッド1は、インクを吐出する複数のノズル2が、所定のピッチで一方向に2列に並んで形成されている。断面円形の各ノズル2は、それぞれインク室3に連通している。各インク室3内には、インクを吐出するためのエネルギー発生素子として機能するヒータ5がそれぞれ設けられ、保護膜6が積層されてノズル2に対応する部分に耐キャビテーション膜7が形成されている。
図1及び図11に示すように、インク吐出ヘッド1は、インクを吐出する複数のノズル2が、所定のピッチで一方向に2列に並んで形成されている。断面円形の各ノズル2は、それぞれインク室3に連通している。各インク室3内には、インクを吐出するためのエネルギー発生素子として機能するヒータ5がそれぞれ設けられ、保護膜6が積層されてノズル2に対応する部分に耐キャビテーション膜7が形成されている。
また、一対のインク供給口8が、インク吐出ヘッド1の下面からシリコン製の基板11の表裏面を貫通して、2列に並んで形成されたインク室3の各列に沿って開口し、各インク室3へインクが供給される。各インク室3に供給されたインクは、ヒータ5の加熱によりその一部が気泡となって、インク室3内のインクを押し出し、ノズル2から吐出される。
図11に示すように、インク吐出ヘッド1の層構造は、各ヒータ5等が形成された基板11と、ヒータ5と、インク室部12とから主に構成されている。インク室部12は、基板11の一方の面(例えば、上面)に形成される。インク室部12は、基板11から上方に立設されてインク室3を区画するインク流路壁15と、このインク流路壁15の上端から横方向に延出されてインク流路16の天井部を形成するノズル層17とから構成されている。
インク流路壁15は各ヒータ5及び各耐キャビテーション膜7を含み、エポキシ樹脂からなる密着層18を介してヒータ5上に形成された保護膜6に接合されている。また、ノズル層17に形成された各ノズル2は、ヒータ5の直上に設けられた耐キャビテーション膜7のほぼ真上に設けられている。尚、インク流路壁15は、ヒータ5及びインク供給口8を全周に渡って囲む態様であっても、一部や一辺が開口した状態で囲む態様であっても、どちらでも差し支えない。
基板11は、結晶方位が<100>面のシリコンからなる。但し、結晶方位は<100>面に限定されるわけではなく、例えば、<110>面等の他の結晶方位でもよい。各ヒータ5は、上下に不図示の電極が積層され、基板11に形成された駆動回路(不図示)から駆動電流が供給され発熱駆動される。
[インク吐出ヘッド1の製造方法]
以下、インク吐出ヘッド1の製造方法を図2乃至図11に基づいて説明する。
先ず、図2に示すように、シリコン製の基板11の上に不図示の駆動回路等を形成する。続いて、プラズマCVD(Chmical Vapor Deposition)法を用いて、駆動回路等の上側に、絶縁膜となる酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiNx)を、1μm〜5μmの厚さになるように形成する。また、プラズマCVD法を用いて、基板11の裏面の全面に、酸化膜となる酸化シリコン(SiO2)を1μm〜5μmの厚さになるように形成する。
以下、インク吐出ヘッド1の製造方法を図2乃至図11に基づいて説明する。
先ず、図2に示すように、シリコン製の基板11の上に不図示の駆動回路等を形成する。続いて、プラズマCVD(Chmical Vapor Deposition)法を用いて、駆動回路等の上側に、絶縁膜となる酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiNx)を、1μm〜5μmの厚さになるように形成する。また、プラズマCVD法を用いて、基板11の裏面の全面に、酸化膜となる酸化シリコン(SiO2)を1μm〜5μmの厚さになるように形成する。
続いて、絶縁膜の上に、スパッタリング法によって、ヒータ5の発熱抵抗体となるタンタルアルミニウム(TaAl)を30nm〜100nmの厚さに形成し、その後、ヒータ5の電極となるアルミ銅(AlCu)を200nm〜1000nmの厚さに形成する。そして、フォトリソグラフィ法によって、タンタルアルミニウム層とアルミ銅層とを予め定められた形状にパターニングする。そして、ドライエッチングによって、タンタルアルミニウム層とアルミ銅層とを同時に配線パターンの形状にする。
その後、フォトリソグラフィ法によって、ヒータ5の配置部分等をパターニングする。そして、ウエットエッチングによって、ヒータ5の配置部分等に対応するアルミ銅層を除去して、ヒータ5の配置部分をパターニングした形状にする。
更に、プラズマCVD法によって、保護膜6となる窒化シリコン(SiNx)を200nm〜1000nmの厚さに形成する。その後、保護膜6の上に、スパッタリング法によって、耐キャビテーション膜7となるタンタル(Ta)を100nm〜500nmの厚さに形成する。そして、フォトリソグラフィ法によって、タンタル膜及び保護膜6をパターニングした後、ドライエッチングによって、耐キャビテーション膜7を形成すると共に、電極パッドの配置部分に対応する保護膜6を除去する。続いて、ボールバンプ等によって、不図示の電極パッドを形成する。
続いて、保護膜6の上に、例えば、スピンコートによって、密着層18となるエポキシ樹脂をベースとして感光した部分が残るネガ型レジスト(例えば、日本化薬株式会社製の光硬化エポキシ樹脂SU−8等である。)を1μm〜3μmの厚さに形成し、加熱(以下、「ベーク」という。)により硬化して接合する。そして、フォトリソグラフィ法によって、密着層18に対応する予め定められた形状にパターニングした後、ドライエッチング等によりネガ型レジストを除去して、密着層18を形成する。
次に、図3に示すように、保護膜6及び密着層18の上に、例えば、スピンコートによって、犠牲層21となる感光した部分が溶解するポジ型レジスト(例えば、東京応化工業株式会社製のPMERやP−LA900PM等である。)を20μm〜40μmの厚さH1に形成し、つまり、インク流路壁15の厚さT1よりも10μm〜20μm程度厚くなるように形成し、ベークにより硬化する。
そして、フォトリソグラフィ法により、ポジ型レジストをインク流路となる形状にパターニングした後、弱アルカリ水溶液で現像して犠牲層21を形成する。これにより、犠牲層21の外周部の上端部、つまり、基板11から離間する離間方向の端部に形成された内側に傾く各テーパ部21Aは、インク流路壁15の厚さT1よりも上端部側の位置に形成される。
次に、図4に示すように、犠牲層21の上に、例えば、スピンコートによって、サポート層22となる炭化水素系のワックスを犠牲層21の上端面から10μm〜20μmの厚さになるように形成して、真空乾燥、若しくは、約70℃程度の低温で乾燥し、保護膜6及び密着層18の全面を覆うように形成する。従って、ワックスで形成されたサポート層22は犠牲層21を囲んで、当該犠牲層21を支持することができる。また、犠牲層21の外周部の上端部に形成された各テーパ部21Aは、確実にサポート層22内に埋まっている。
次に、図5に示すように、切削による機械加工によって、サポート層22及び犠牲層21を上側表面部から基板11の上側面に接近する接近方向に削除して、当該サポート層22及び犠牲層21の厚さをインク流路壁15の厚さT1に等しい厚さに形成する。従って、犠牲層21の上端面は、インク流路16の基板11から離間する離間方向の端部、つまり、インク流路16の上側方向の天井部に達するまで、基板11の上側面に接近する接近方向、つまり、下側方向に向かって切削され、各テーパ部21Aが削除されて、平坦な面に形成される。
また、犠牲層21の上端面は、平坦になるように切削によって削除されると共に、ノズル2を基板11の上側面に対して近づく接近方向へ投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面21Bに形成される。例えば、平坦面21Bはノズル2の直径よりも半径方向外側へ1μm〜2μm大きくなるように形成される。
次に、図6に示すように、ワックスにより形成されたサポート層22をキシレンやトルエン等の有機溶剤で除去する。これにより、犠牲層21が、インク流路壁15の厚さT1と等しい厚さに形成されると共に、上端部にノズル2を基板11の上側面に対して近づく接近方向へ投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面21Bが形成される。
次に、図7に示すように、犠牲層21の上に、例えば、スピンコートによって、ネガ型レジスト(例えば、日本化薬株式会社製の光硬化エポキシ樹脂SU−8等である。)を犠牲層21の上端面、つまり、平坦面21Bから10μm〜20μmの厚さになるように形成して、ベークにより硬化し、インク流路壁15及びノズル層17となるインク室形成層23を保護膜6及び密着層18の全面を覆うように形成する。従って、ノズル層17の厚さT2は、犠牲層21の上端面、つまり、平坦面21Bから10μm〜20μmの厚さに形成される。
次に、図8に示すように、フォトマスク25をインク室形成層23の上に載置し、紫外線露光を行って、各インク室部12を構成するインク流路壁15及びノズル層17と各ノズル2をパターニングする。このフォトマスク25は、インク室部12よりも外側の部分を遮光する遮光部25Aと、各ノズル2に対応する部分を遮光する円形の遮光部25Bとから構成されている。また、光透過部分の露光量は、インク室形成層23を形成するネガ型レジストの全厚さ(T1+T2)が感光する露光量以上である。
これにより、インク室形成層23の各遮光部25Bに対応する部分、つまり、各ノズル2に対応する部分は、紫外線が遮光され、感光されない。また、インク室形成層23の各遮光部25Bの外周に対応する部分から、遮光部25Aの内側に対応する部分までは、犠牲層21及び密着層18に達する深さまで紫外線によって感光される。更に、インク室形成層23の遮光部25Aに対応する部分は、紫外線が遮光され、感光されない。
次に、図9及び図10に示すように、インク室形成層23をキシレンを用いて現像した後、100℃前後でベークすることによって、犠牲層21を囲んでインク室3を区画するインク流路壁15、及びこのインク流路壁15と犠牲層21との上側にノズル層17が形成される。また、ノズル層17には、犠牲層21の上端部に形成された平坦面21Bの上側に、各ノズル2が形成される。
従って、基板11の上面に、インク流路壁15及びノズル層17から構成されたインク室部12が形成される。また、各ノズル2の基板11側の下端部は、全周に渡って犠牲層21の上端部に形成された平坦面21B上に位置しているため、各ノズル2の円形断面の半径方向への歪みを低減することができる。
次に、基板11の下面の酸化膜上に、例えば、スピンコートによって、ポジ型レジスト(例えば、東京応化工業株式会社製のPMERやP−LA900PM等である。)を1μm〜3μmの厚さに形成し、ベークにより硬化する。そして、フォトリソグラフィ法により、ポジ型レジストをインク供給口8に対応する形状にパターニングした後、現像し、酸化膜をドライエッチング等によってインク供給口8に対応する形状にパターニングした後、ポジ型レジストを除去する。
続いて、水酸化カリウム(KOH)水溶液やテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液等のアルカリ溶液を用いたウエットエッチングによって、酸化膜から基板11の上面に向かって異方性エッチング(化学的エッチング)を行う。基板11の異方性は<100>又は<110>であるため、基板11の裏面から進行する異方性エッチングは、基板11の上面に形成された犠牲層21に容易に到達し、インク供給口8が形成される。
その後、図11に示すように、全体をアセトンやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等の有機溶剤に浸すことによって、犠牲層21を有機溶剤に溶解させ、インク供給口8から流出させて除去し、乾燥する。これにより、インク室部12内に、各インク室3及び各インク室3とインク供給口8とを連通するインク流路16が形成される。その後、基板11をダイシングソーなどによって切断分離することによって、インク吐出ヘッド1がチップ化される。
以上詳細に説明した通り、第1実施形態に係るインク吐出ヘッド1の製造方法では、犠牲層21は、基板11のヒータ5が設けられる上面(一方の面)から離間する離間方向の端部、つまり、上側方向の端部が、インク流路16の上側方向の天井部に達するまで、基板11の上側面に近づく接近方向、つまり、下側方向に向かってサポート層22と共に切削される。そして、犠牲層21の上端部には、ノズル2を基板11の上側面に対して近づく接近方向へ投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面21Bが形成される。
これにより、ノズル層17に形成された各ノズル2のインク流路16側の下端部を、全周に渡って犠牲層21の上端部に形成された平坦面21B内に位置させることができ、各ノズル2の円形断面の半径方向への歪みを低減することができる。従って、各ノズル2の円形断面の精度を向上させて、インクの吐出性能を安定化させ、印字品質の高精度化を図ることができる。
また、犠牲層21は、ワックスにより形成されたサポート層22によって囲まれて支持された状態で、サポート層22及び犠牲層21が上側表面部から基板11の上側面に接近する接近方向に切削されるため、犠牲層21の倒れや傾きを防止することができると共に、犠牲層21の一部分が欠損することを防止することができる。
また、ワックスにより形成されたサポート層22を除去した後に、ネガ型レジストによってインク流路壁15及びノズル層17となるインク室形成層23が形成される。これにより、ネガ型レジストによってインク流路壁15及びノズル層17を同時に形成することが可能となり、成膜精度やヒータ5とノズル2との位置精度の高精度化を図ることができると共に、製造工程の時間の短縮化を図ることができる。
更に、サポート層22及び犠牲層21を上側表面部から基板11の上側面に接近する接近方向に切削により削除するため、研磨・研削によりサポート層22及び犠牲層21を削除する場合と比較して、工具の砥粒粉が犠牲層21に混入することを防止でき、犠牲層21の平坦面21Bにおける平坦度の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るインク吐出ヘッド31について図12乃至図18に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図11の第1実施形態に係るインク吐出ヘッド1の構成等と同一符号は、第1実施形態に係るインク吐出ヘッド1の構成等と同一あるいは相当部分を示すものである。
次に、第2実施形態に係るインク吐出ヘッド31について図12乃至図18に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図11の第1実施形態に係るインク吐出ヘッド1の構成等と同一符号は、第1実施形態に係るインク吐出ヘッド1の構成等と同一あるいは相当部分を示すものである。
第2実施形態に係るインク吐出ヘッド31の構成及び製造方法は、第1実施形態に係るインク吐出ヘッド1の構成及び製造方法とほぼ同じである。但し、図12及び図13に示すように、第2実施形態に係るインク吐出ヘッド31の製造方法は、ワックスによって形成されるサポート層22に替えて、感光性樹脂材料(例えば、ネガ型レジストである。)によってサポート層32を形成する点で異なっている。
(インク吐出ヘッド31の製造方法)
図12に示すように、インク流路壁15の厚さT1よりも10μm〜20μm程度厚くなるように形成された犠牲層21の上に、例えば、スピンコートによって、サポート層32となるネガ型レジスト(例えば、日本化薬株式会社製の光硬化エポキシ樹脂SU−8等である。)を犠牲層21の上端面から10μm〜20μmの厚さになるように形成して、ベークにより硬化し、保護膜6及び密着層18の全面を覆うように形成する。従って、ネガ型レジストで形成されたサポート層32は犠牲層21を囲んで、当該犠牲層21を支持することができる。また、犠牲層21の外周部の上端部に形成された各テーパ部21Aは、確実にサポート層32内に埋まっている。
図12に示すように、インク流路壁15の厚さT1よりも10μm〜20μm程度厚くなるように形成された犠牲層21の上に、例えば、スピンコートによって、サポート層32となるネガ型レジスト(例えば、日本化薬株式会社製の光硬化エポキシ樹脂SU−8等である。)を犠牲層21の上端面から10μm〜20μmの厚さになるように形成して、ベークにより硬化し、保護膜6及び密着層18の全面を覆うように形成する。従って、ネガ型レジストで形成されたサポート層32は犠牲層21を囲んで、当該犠牲層21を支持することができる。また、犠牲層21の外周部の上端部に形成された各テーパ部21Aは、確実にサポート層32内に埋まっている。
次に、図13に示すように、切削による機械加工によって、サポート層32及び犠牲層21を上側表面部から基板11の上側面に接近する接近方向に削除して、当該サポート層32及び犠牲層21の厚さをインク流路壁15の厚さT1に等しい厚さに形成する。従って、犠牲層21及びサポート層32の上端面は、インク流路16の基板11から離間する離間方向の端部、つまり、インク流路16の上側方向の天井部に達するまで、基板11の上側面に接近する接近方向、つまり、下側方向に向かって切削され、各テーパ部21Aが削除されて、平坦な面に形成される。
また、犠牲層21の上端面は、平坦になるように切削によって削除されると共に、ノズル2を基板11の上側面に対して近づく接近方向へ投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面21Bに形成される。例えば、平坦面21Bはノズル2の直径よりも半径方向外側へ1μm〜2μm大きくなるように形成される。
次に、図14に示すように、犠牲層21及びサポート層32の上に、例えば、スピンコートによって、ネガ型レジスト(例えば、日本化薬株式会社製の光硬化エポキシ樹脂SU−8等である。)を犠牲層21の上端面、つまり、平坦面21Bから10μm〜20μmの厚さになるように形成して、ベークにより硬化し、ノズル層33を当該犠牲層21及びサポート層32の全面を覆うように形成する。従って、ノズル層33の厚さT3は、犠牲層21の上端面、つまり、平坦面21Bから10μm〜20μmの厚さに形成される。
次に、図15に示すように、フォトマスク25をノズル層33の上に載置し、紫外線露光を行って、各インク室部12を構成するサポート層32及びノズル層33と各ノズル2をパターニングする。このフォトマスク25は、インク室部12よりも外側の部分を遮光する遮光部25Aと、各ノズル2に対応する部分を遮光する円形の遮光部25Bとから構成されている。また、光透過部分の露光量は、ネガ型レジストで形成されたサポート層32及びノズル層33の全厚さ(T1+T3)が感光する露光量以上である。
これにより、ノズル層33の各遮光部25Bに対応する部分、つまり、各ノズル2に対応する部分は、紫外線が遮光され、感光されない。また、サポート層32及びノズル層33の各遮光部25Bの外周に対応する部分から、遮光部25Aの内側に対応する部分までは、犠牲層21及び密着層18に達する深さまで紫外線によって感光される。更に、サポート層32及びノズル層33の遮光部25Aに対応する部分は、紫外線が遮光され、感光されない。
次に、図16及び図17に示すように、ノズル層33及びサポート層32をキシレンを用いて現像した後、100℃前後でベークすることによって、犠牲層21を囲んでインク室3を区画するインク流路壁15、及びこのインク流路壁15と犠牲層21との上側にノズル層33が形成される。また、ノズル層33には、犠牲層21の上端部に形成された平坦面21Bの上側に、各ノズル2が形成される。
従って、基板11の上面に、インク流路壁15及びノズル層33から構成されたインク室部12が形成される。また、各ノズル2の基板11側の下端部は、全周に渡って犠牲層21の上端部に形成された平坦面21B上に位置しているため、各ノズル2の円形断面の半径方向への歪みを低減することができる。
次に、基板11の下面の酸化膜上に、例えば、スピンコートによって、ポジ型レジスト(例えば、東京応化工業株式会社製のPMERやP−LA900PM等である。)を1μm〜3μmの厚さに形成し、ベークにより硬化する。そして、フォトリソグラフィ法により、ポジ型レジストをインク供給口8に対応する形状にパターニングした後、現像し、酸化膜をドライエッチング等によってインク供給口8に対応する形状にパターニングした後、ポジ型レジストを除去する。
続いて、水酸化カリウム(KOH)水溶液やテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液等のアルカリ溶液を用いたウエットエッチングによって、酸化膜から基板11の上面に向かって異方性エッチング(化学的エッチング)を行う。基板11の異方性は<100>又は<110>であるため、基板11の裏面から進行する異方性エッチングは、基板11の上面に形成された犠牲層21に容易に到達し、インク供給口8が形成される。
その後、図18に示すように、全体をアセトンやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等の有機溶剤に浸すことによって、犠牲層21を有機溶剤に溶解させ、インク供給口8から流出させて除去し、乾燥する。これにより、インク室部12内に、各インク室3及び各インク室3とインク供給口8とを連通するインク流路16が形成される。その後、基板11をダイシングソーなどによって切断分離することによって、インク吐出ヘッド31がチップ化される。
以上詳細に説明した通り、第2実施形態に係るインク吐出ヘッド31の製造方法では、犠牲層21は、基板11のヒータ5が設けられる上面(一方の面)から離間する離間方向の端部、つまり、上側方向の端部が、インク流路16の上側方向の天井部に達するまで、基板11の上側面に近づく接近方向、つまり、下側方向に向かってサポート層32と共に切削される。そして、犠牲層21の上端部には、ノズル2を基板11の上側面に対して近づく接近方向へ投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面21Bが形成される。
これにより、ノズル層33に形成された各ノズル2のインク流路16側の下端部を、全周に渡って犠牲層21の上端部に形成された平坦面21B内に位置させることができ、各ノズル2の円形断面の半径方向への歪みを低減することができる。従って、各ノズル2の円形断面の精度を向上させて、インクの吐出性能を安定化させ、印字品質の高精度化を図ることができる。
また、犠牲層21は、ネガ型レジストにより形成されたサポート層32によって囲まれて支持された状態で、サポート層32及び犠牲層21が上側表面部から基板11の上側面に接近する接近方向に切削されるため、犠牲層21の倒れや傾きを防止することができると共に、犠牲層21の一部分が欠損することを防止することができる。
また、サポート層32をインク流路壁15として用いて、該サポート層32の上側にノズル層33を形成するため、サポート層32の除去工程を行うことなく、ノズル層33を形成でき、製造工程の時間の短縮化を図ることができる。また、ネガ型レジストによってサポート層32及びノズル層33を形成した後、露光、現像することが可能となり、成膜精度やヒータ5とノズル2との位置精度の高精度化を図ることができると共に、製造工程の時間の短縮化を図ることができる。
更に、サポート層32及び犠牲層21を上側表面部から基板11の上側面に接近する接近方向に切削により削除するため、研磨・研削によりサポート層32及び犠牲層21を削除する場合と比較して、工具の砥粒粉が犠牲層21に混入することを防止でき、犠牲層21の平坦面21Bにおける平坦度の向上を図ることができる。
尚、本発明は前記第1実施形態及び第2実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、第2実施形態に係るインク吐出ヘッド31において、ネガ型レジストで形成されたサポート層32に替えて、インク流路壁15の厚さT1よりも10μm〜20μm程度厚くなるように形成された犠牲層21の上に、例えば、スピンコートによって、サポート層32となる非感光性樹脂材料である熱可塑性エポキシ樹脂を犠牲層21の上端面から10μm〜20μmの厚さになるように形成して、ベークにより硬化し、保護膜6及び密着層18の全面を覆うように形成してもよい。そして、切削による機械加工によって、サポート層32及び犠牲層21を上側表面部から基板11の上側面に接近する接近方向に削除して、当該サポート層32及び犠牲層21の厚さをインク流路壁15の厚さT1に等しい厚さに形成するようにしてもよい。
これにより、上記第2実施形態に係るインク吐出ヘッド31の製造方法の奏する効果に加えて、サポート層32として感光性樹脂材料だけでなく非感光性樹脂材料も用いることが可能となり、インク流路壁15と基板11との密着性の更なる向上を図ることができると共に、製造コストの削減化を図ることができる。
1、31、101 インク吐出ヘッド
2、108 ノズル
3 インク室
5、103 ヒータ
11、102 基板
12 インク室部
15、106 インク流路壁
16 インク流路
17、33、107 ノズル層
21、105 犠牲層
21A、105A テーパ部
21B 平坦面
22、32 サポート層
2、108 ノズル
3 インク室
5、103 ヒータ
11、102 基板
12 インク室部
15、106 インク流路壁
16 インク流路
17、33、107 ノズル層
21、105 犠牲層
21A、105A テーパ部
21B 平坦面
22、32 サポート層
Claims (5)
- インクを吐出するために用いられるエネルギーを発生するエネルギー発生素子が一方の面に設けられた板状の基板を準備する準備工程と、
前記一方の面のインク流路となる部分に、犠牲層を形成すると共に、前記犠牲層の前記一方の面から離間する離間方向の端部に形成されるテーパ部が前記インク流路の前記離間方向における端部よりも前記一方の面から離間するように形成する犠牲層形成工程と、
前記犠牲層の前記離間方向の端部が前記インク流路の前記離間方向の端部に達するまで、前記犠牲層を前記一方の面に近づく接近方向に削除して、インクを吐出するノズルを前記一方の面に対して前記接近方向に投影した場合の面積よりも大きな面積を有する平坦面を当該犠牲層の前記離間方向の端部に形成する犠牲層削除工程と、
前記犠牲層削除工程の後に、インクを収容するインク室を区画するインク流路壁及び前記インク流路壁の前記離間方向側に設けられるノズル層を、前記犠牲層を囲んで形成するインク室部形成工程と、
前記インク室部形成工程の後に、少なくとも前記ノズル層を露光し現像することによって前記ノズル層に前記ノズルを形成するノズル形成工程と、
前記ノズル形成工程の後に、前記犠牲層を除去する犠牲層除去工程と、
を備えたことを特徴とするインク吐出ヘッドの製造方法。 - 前記犠牲層形成工程の後に、前記犠牲層を囲んで支持するサポート層を形成するサポート層形成工程を備え、
前記犠牲層削除工程において、前記サポート層の前記離間方向の端部及び前記犠牲層の前記離間方向の端部を削除することを特徴とする請求項1に記載のインク吐出ヘッドの製造方法。 - 前記犠牲層削除工程の後に、前記サポート層を除去するサポート層除去工程を備え、
前記サポート層除去工程で前記サポート層を除去した後に、前記インク室部形成工程を行うことを特徴とする請求項2に記載のインク吐出ヘッドの製造方法。 - 前記犠牲層削除工程の後に、前記インク室部形成工程で前記サポート層を前記インク流路壁として用いて、前記サポート層の前記離間方向側に前記ノズル層を形成することを特徴とする請求項2に記載のインク吐出ヘッドの製造方法。
- 前記犠牲層削除工程は、切削により行われることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のインク吐出ヘッドの製造方法。
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JP2022517806A (ja) * | 2019-04-29 | 2022-03-10 | ヒューレット-パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | カバー層に中断部を備えた流体吐出デバイス |
-
2012
- 2012-09-27 JP JP2012215164A patent/JP2014069353A/ja active Pending
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JP7217354B2 (ja) | 2019-04-29 | 2023-02-02 | ヒューレット-パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | カバー層に中断部を備えた流体吐出デバイス |
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