JP2014069164A - 排気ガス浄化用ゼオライト含有触媒組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、低温条件においてもNOxを効率的に浄化することのできるゼオライト含有触媒組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】上記課題は、二酸化炭素を用いた昇温脱離法によって測定される二酸化炭素の脱離温度が50〜250℃である塩基性金属酸化物で修飾されており、且つ酸量が塩基量の2〜50倍である、窒素酸化物を還元するためのゼオライト含有触媒組成物により解決することができる。
【選択図】図2
【解決手段】上記課題は、二酸化炭素を用いた昇温脱離法によって測定される二酸化炭素の脱離温度が50〜250℃である塩基性金属酸化物で修飾されており、且つ酸量が塩基量の2〜50倍である、窒素酸化物を還元するためのゼオライト含有触媒組成物により解決することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、窒素酸化物を還元するためのゼオライト含有触媒組成物、特に、尿素を用いて窒素酸化物を選択的触媒還元(SCR)するためのゼオライト含有触媒組成物に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガスには、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等が含まれている。これらの物質は大気汚染の原因となるため、排気ガスを浄化することが必要とされる。
従来より、NOxを浄化(還元)する技術として、ゼオライト含有触媒及びアンモニアを用いた選択的触媒還元が知られている。例えば、特許文献1では、「SiO2/Al2O3のモル比が20以上40未満、SEM粒径が0.35μm以上、X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.30°未満、なおかつNH3吸着量が1mmol/g以上であるSCR触媒用β型ゼオライト」を用いて、NOxを浄化する方法が開示されている。
また、特許文献2及び3ではそれぞれ、NOxを浄化するために、「SiO2/Al2O3モル比が20以上30未満であり、水熱耐久処理前の結晶子径が20nm以上、水熱耐久処理前後の結晶子の変化が10%未満であり、且つ、フッ素の含有量が0.1重量%以下であるβ型ゼオライト」、及び「X線結晶回折(302)面の半値幅(FWHM)が0.28〜0.4°、水和処理後の900℃加熱減量が15.0〜18.0重量%である鉄を含有してなるβ型ゼオライトを含んでなるSCR触媒」が使用されている。
ゼオライト含有触媒及びアンモニアを用いてNOxを浄化する場合、ゼオライト含有触媒の塩基点にNOxが吸着し、酸点にアンモニアが吸着する。そして、吸着されたNOx及びアンモニアが反応することにより、NOxがN2に還元される。
しかし、浄化温度が低いと、NOxとアンモニアとの反応速度が遅くなるため、吸着されたNOxが浄化されにくくなる。その結果、新たに排出されたNOxが塩基点に吸着することができなくなり、NOxの浄化率が低下する。
従って、本発明は、低温条件においてもNOxを効率的に浄化することのできるゼオライト含有触媒組成物を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の塩基性金属酸化物でゼオライトを修飾することにより、上記目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1]二酸化炭素を用いた昇温脱離法によって測定される二酸化炭素の脱離温度が50〜250℃である塩基性金属酸化物で修飾されており、且つ酸量が塩基量の2〜50倍である、窒素酸化物を還元するためのゼオライト含有触媒組成物。
[2]酸量が0.3〜30mmol/gである、[1]に記載のゼオライト含有触媒組成物。
[3]塩基性金属酸化物が酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ハフニウム、及び酸化ランタンからなる群から選択される少なくとも1種である、[1]又は[2]に記載のゼオライト含有触媒組成物。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載のゼオライト含有触媒組成物と、当該ゼオライト含有触媒組成物が担持されている基材とを含む、排気ガス浄化用触媒。
[5]酸量が2〜300mmol/Lである、[4]に記載の排気ガス浄化用触媒。
[6][4]又は[5]に記載の排気ガス浄化用触媒と排気ガスと還元剤とを接触させることにより、排気ガスに含まれる窒素酸化物を還元する還元工程を含む、排気ガスの浄化方法。
[7]還元剤がアンモニアである、[6]に記載の浄化方法。
[8]アンモニアが、排気ガス中に供給された尿素から生じる、[7]に記載の浄化方法。
[9]還元工程を120〜250℃で実施する、[6]〜[8]のいずれかに記載の浄化方法。
[1]二酸化炭素を用いた昇温脱離法によって測定される二酸化炭素の脱離温度が50〜250℃である塩基性金属酸化物で修飾されており、且つ酸量が塩基量の2〜50倍である、窒素酸化物を還元するためのゼオライト含有触媒組成物。
[2]酸量が0.3〜30mmol/gである、[1]に記載のゼオライト含有触媒組成物。
[3]塩基性金属酸化物が酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ハフニウム、及び酸化ランタンからなる群から選択される少なくとも1種である、[1]又は[2]に記載のゼオライト含有触媒組成物。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載のゼオライト含有触媒組成物と、当該ゼオライト含有触媒組成物が担持されている基材とを含む、排気ガス浄化用触媒。
[5]酸量が2〜300mmol/Lである、[4]に記載の排気ガス浄化用触媒。
[6][4]又は[5]に記載の排気ガス浄化用触媒と排気ガスと還元剤とを接触させることにより、排気ガスに含まれる窒素酸化物を還元する還元工程を含む、排気ガスの浄化方法。
[7]還元剤がアンモニアである、[6]に記載の浄化方法。
[8]アンモニアが、排気ガス中に供給された尿素から生じる、[7]に記載の浄化方法。
[9]還元工程を120〜250℃で実施する、[6]〜[8]のいずれかに記載の浄化方法。
本発明によれば、低温条件においても効率的にNOxを浄化することが可能なゼオライト含有触媒組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<ゼオライト含有触媒組成物>
本発明は、特定の塩基性金属酸化物で修飾されており、且つ酸量が塩基量の2〜50倍である、NOxを還元するためのゼオライト含有触媒組成物に関する。特に、本発明は、尿素を用いてNOxを選択的触媒還元するためのゼオライト含有触媒組成物に関する。
<ゼオライト含有触媒組成物>
本発明は、特定の塩基性金属酸化物で修飾されており、且つ酸量が塩基量の2〜50倍である、NOxを還元するためのゼオライト含有触媒組成物に関する。特に、本発明は、尿素を用いてNOxを選択的触媒還元するためのゼオライト含有触媒組成物に関する。
本発明に係るゼオライト含有触媒組成物を調製するための原料ゼオライトとしては、特別なものを使用する必要はなく、一般的に知られているゼオライトを使用することができる。例えば、フェリエライト型ゼオライト、ZSM−5型ゼオライト、β型ゼオライト、Y型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、チャバサイト型ゼオライト、SAPO型ゼオライト等を使用することができる。また、鉄(Fe)及び/又は銅(Cu)でイオン交換したゼオライトを使用することもできる。
ゼオライトのシリカとアルミナとの比率(SiO2/Al2O3)は特に限定されない。例えば、シリカ/アルミナのモル比が10〜1000、15〜500、20〜100、25〜50等であるゼオライトを使用することができる。シリカ/アルミナのモル比は公知の方法により測定することができる。例えば、ゼオライトをアルカリ水溶液に溶解し、プラズマ発光分光分析することにより測定することができる。
本発明に係るゼオライト含有触媒組成物は、二酸化炭素を用いた昇温脱離法(CO2−TPD)によって測定される二酸化炭素の脱離温度が50〜250℃である塩基性金属酸化物で修飾されたものである。昇温脱離法は触媒の酸・塩基特性を調べる方法であり、当業者にとって周知の技術である(例えば、特許第2906676号公報、特許第2882561号公報等を参照されたい)。二酸化炭素脱離温度は塩基強度に関連するものであり、当該温度が高くなるにつれて塩基強度が強くなり、当該温度が低くなるにつれて塩基強度が弱くなる。従って、特定の二酸化炭素脱離温度を有する塩基性金属酸化物でゼオライトを修飾することにより、ゼオライトの塩基強度を調節することができる。
二酸化炭素脱離温度が50℃未満である塩基性金属酸化物は塩基強度が弱すぎるため、このような化合物でゼオライトを修飾しても、NOxを十分に吸着することができない。一方、二酸化炭素脱離温度が250℃を超える塩基性金属酸化物は塩基強度が強すぎるため、このような化合物でゼオライトを修飾すると、低温時にゼオライトからNOxが脱離し難くなるため十分なNOx浄化性能を得ることができない。従って、本発明では塩基性金属酸化物として、二酸化炭素脱離温度が50〜250℃である化合物、好ましくは二酸化炭素脱離温度が50〜200℃である化合物、特に好ましくは二酸化炭素脱離温度が60〜100℃である化合物を使用する。このような化合物を使用することにより、NOxをゼオライト含有触媒組成物に好適に吸着させることが可能となる。
ゼオライト含有触媒組成物の塩基量は、二酸化炭素を用いた昇温脱離法(CO2−TPD)によって測定することができる。具体的には、以下の装置および手順に従って算出することができる。
装置:TPD typeR(株式会社リガク製)
手順:
(1)サンプルをHeガス中で500℃まで昇温し、500℃で1時間保持する;
(2)室温(30℃)まで冷却する;
(3)室温でCO2ガスを添加し、CO2を吸着させる;
(4)物理的に吸着されたCO2を除去するため、Heガス中で30分間パージする;
(5)室温から1000℃まで昇温する;
(6)44マス番号から吸着脱離CO2ガスピークを特定する;
(7)50〜250℃の領域に出現したピークの面積を計測する。
(8)標品としてCO2を使って上記と同様な手順にてピーク面積と塩基量との関係を表した検量線を作成する。
(9)上記(8)で作成した検量線を使って上記(7)で得られたピーク面積からサンプルの塩基量を算出する。
手順:
(1)サンプルをHeガス中で500℃まで昇温し、500℃で1時間保持する;
(2)室温(30℃)まで冷却する;
(3)室温でCO2ガスを添加し、CO2を吸着させる;
(4)物理的に吸着されたCO2を除去するため、Heガス中で30分間パージする;
(5)室温から1000℃まで昇温する;
(6)44マス番号から吸着脱離CO2ガスピークを特定する;
(7)50〜250℃の領域に出現したピークの面積を計測する。
(8)標品としてCO2を使って上記と同様な手順にてピーク面積と塩基量との関係を表した検量線を作成する。
(9)上記(8)で作成した検量線を使って上記(7)で得られたピーク面積からサンプルの塩基量を算出する。
本発明における二酸化炭素脱離温度は二酸化炭素昇温脱離法により測定することができ、具体的には、上記(7)においてピークトップが出ている温度とする。
本発明に係るゼオライト含有触媒組成物は、塩基量の2〜50倍の酸量を有する。ここで、ゼオライト含有触媒組成物の酸量は、原則として、原料ゼオライトの種類に依存する。一方、塩基量は、塩基性金属酸化物の量に依存する。
ゼオライト含有触媒組成物の塩基量が多いほど、多くのNOxを吸着することができるため、NOxを効率的に浄化することができる。従って、本発明に係るゼオライト含有触媒組成物は、塩基量の2〜50倍、好ましくは5〜30倍、特に好ましくは10〜20倍の酸量を有する。
特に限定するものではないが、本発明に係るゼオライト含有触媒組成物は、組成物1g当たり、0.3〜30mmolの酸量を有していることが好ましく、0.4〜2.5mmolの酸量を有していることがより好ましく、0.5〜2.0mmolの酸量を有していることが特に好ましい。一定の酸量を有することにより、還元剤であるアンモニアをゼオライト含有触媒組成物に好適に吸着させることが可能となる。
ゼオライト含有触媒組成物の酸量はアンモニアを用いた昇温脱離法(NH3−TPD)によって測定することができる。具体的には、以下の装置及び手順を採用することができる。
装置:BELCAT−B及びBEL Mass(日本ベル株式会社製)
手順:
(1)サンプルをHeガス中で500℃まで昇温し、500℃で1時間保持する;
(2)100℃まで冷却する;
(3)100℃でNH3ガスを添加し、NH3を吸着させる;
(4)物理的に吸着されたNH3を除去するため、Heガス中で30分間パージする;
(5)100℃から700℃まで昇温する;
(6)16マス番号から吸着脱離NH3ガスピークを特定する;
(7)120〜230℃の領域に出現したピークの面積を付属の解析ソフトを用いて計測する。
(8)標品としアンモニアを使って上記と同様な手順にてピーク面積と酸量との関係を表した検量線を作成する。
(9)上記(8)で作成した検量線を使って上記(7)で得られたピーク面積からサンプルの酸量を算出する。
手順:
(1)サンプルをHeガス中で500℃まで昇温し、500℃で1時間保持する;
(2)100℃まで冷却する;
(3)100℃でNH3ガスを添加し、NH3を吸着させる;
(4)物理的に吸着されたNH3を除去するため、Heガス中で30分間パージする;
(5)100℃から700℃まで昇温する;
(6)16マス番号から吸着脱離NH3ガスピークを特定する;
(7)120〜230℃の領域に出現したピークの面積を付属の解析ソフトを用いて計測する。
(8)標品としアンモニアを使って上記と同様な手順にてピーク面積と酸量との関係を表した検量線を作成する。
(9)上記(8)で作成した検量線を使って上記(7)で得られたピーク面積からサンプルの酸量を算出する。
塩基強度に関連する二酸化炭素脱離温度は塩基性金属酸化物の種類に依存している。従って、塩基性金属酸化物の種類を変更することにより、ゼオライト含有触媒組成物の塩基強度を適宜調節することができる。一方、塩基量は塩基性金属酸化物の量に依存している。従って、塩基性金属酸化物の量を変更することにより、ゼオライト含有触媒組成物の塩基量を適宜調節することができる。そのため、塩基性金属酸化物の種類及び量を変更することにより、ゼオライト含有触媒組成物の塩基強度及び塩基量を適宜調節することができる。
本発明において使用される具体的な塩基性金属酸化物としては、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO2)[60℃]、酸化セリウム(CeO2)[103℃]、酸化ハフニウム(HfO)[100℃]、及び酸化ランタン(La2O3)[209℃]、酸化プラセオジム[200℃]、酸化マグネシウム[180℃]等を挙げることができる。なお、これらの化合物に併記された括弧内の温度は二酸化炭素脱離温度を意味する。塩基性金属酸化物は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
塩基性金属酸化物の使用量は、当該酸化物の種類に応じて適宜変更されるが、例えば、原料ゼオライトに対して、1.5〜30質量%、好ましくは2.0〜25質量%、特に好ましくは5.0〜15質量%等を挙げることができる。
<排気ガス浄化用触媒>
本発明は、上記のゼオライト含有触媒組成物と、当該ゼオライト含有触媒組成物が担持されている基材とを含む、排気ガス浄化用触媒にも関する。ゼオライト含有触媒組成物を基材に担持させることにより、当該触媒組成物を排気ガス及びアンモニアに効率的に接触させることが可能となる。
本発明は、上記のゼオライト含有触媒組成物と、当該ゼオライト含有触媒組成物が担持されている基材とを含む、排気ガス浄化用触媒にも関する。ゼオライト含有触媒組成物を基材に担持させることにより、当該触媒組成物を排気ガス及びアンモニアに効率的に接触させることが可能となる。
本発明に係る排気ガス浄化用触媒は、尿素SCRシステムにおいて好適に使用することができる。
基材としては、特別なものを使用する必要はなく、排気ガスの浄化のために一般的に使用されているものを使用することができる。例えば、ストレートフロー型の基材、ウォールフロー型のフィルター基材等を使用することができる。基材の材料も特に限定されず、例えば、セラミック、炭化ケイ素、金属等を挙げることができる。
本発明に係るゼオライト含有触媒組成物をディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)に担持することによって、NOxの浄化及びPMの捕集を同時に行うこともできる。
本発明に係るゼオライト含有触媒組成物は、塩基強度及び塩基量を調節したことによって、高い活性を有する。従って、従来の排気ガス浄化用触媒と比較して、基材に担持する触媒組成物の量を低減することができる。
特に限定するものではないが、本発明に係る排気ガス浄化用触媒は、基材1L当たり、2〜300mmolの酸量を有していることが好ましく、10〜270mmolの酸量を有していることがより好ましく、20〜250mmolの酸量を有していることが特に好ましい。排気ガス浄化用触媒の酸量は、基材に担持させるゼオライト含有触媒組成物の種類及び量を変化させることにより適宜調節することができる。排気ガス浄化用触媒の塩基量も同様に適宜調節することができる。
<排気ガス浄化方法>
本発明は、上記の排気ガス浄化用触媒と排気ガスと還元剤とを接触させることにより、排気ガスに含まれるNOxを還元する還元工程を含む、排気ガスの浄化方法にも関する。
本発明は、上記の排気ガス浄化用触媒と排気ガスと還元剤とを接触させることにより、排気ガスに含まれるNOxを還元する還元工程を含む、排気ガスの浄化方法にも関する。
本発明に係る浄化方法において、還元剤はアンモニアであることが好ましく、当該アンモニアは、排気ガス中に供給された尿素から生じることが特に好ましい。
本発明に係る排気ガス浄化用触媒に含まれているゼオライト含有触媒組成物は塩基強度及び塩基量が好適に調節されているため、低温条件においてもNOxを十分に吸着することができ、効率的に浄化することができる。特に限定するものではないが、例えば、120〜250℃、120〜180℃等の低温条件でNOxを効率的に浄化することができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない
<排気ガス浄化用触媒の製造>
[実施例1]
(1)Feイオン交換ゼオライトの調製
シリカ/アルミナのモル比が30であるNH3型βゼオライトをイオン交換水に分散させ、塩化第一鉄を添加した。これを80℃で12時間攪拌し、ろ過し、洗浄した。その後、200℃で5時間乾燥させて、Feが2質量%イオン交換したゼオライトを調製した。
[実施例1]
(1)Feイオン交換ゼオライトの調製
シリカ/アルミナのモル比が30であるNH3型βゼオライトをイオン交換水に分散させ、塩化第一鉄を添加した。これを80℃で12時間攪拌し、ろ過し、洗浄した。その後、200℃で5時間乾燥させて、Feが2質量%イオン交換したゼオライトを調製した。
(2)スラリーの調製
上記で調製したFeイオン交換ゼオライトの粉末(100質量部)、イオン交換水(100質量部)、アルミナゾル(100質量部、アルミナ分10質量%)、及びジルコニア(20質量部)をボールミルで0.5時間粉砕し、スラリーを調製した。
上記で調製したFeイオン交換ゼオライトの粉末(100質量部)、イオン交換水(100質量部)、アルミナゾル(100質量部、アルミナ分10質量%)、及びジルコニア(20質量部)をボールミルで0.5時間粉砕し、スラリーを調製した。
(3)排気ガス浄化用触媒の製造
上記で調製したスラリーをストレートフロー型の基材に塗布し、余分なスラリーを吹き払った。これを100℃で2時間乾燥させて水分を除去した後、500℃で1時間焼成することにより、基材1L当たり200gのコート層を有する排気ガス浄化用触媒を製造した。
上記で調製したスラリーをストレートフロー型の基材に塗布し、余分なスラリーを吹き払った。これを100℃で2時間乾燥させて水分を除去した後、500℃で1時間焼成することにより、基材1L当たり200gのコート層を有する排気ガス浄化用触媒を製造した。
[実施例2]
ジルコニアの量を20質量部から10質量部に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
ジルコニアの量を20質量部から10質量部に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
[実施例3]
ジルコニアをセリア(20質量部)に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
ジルコニアをセリア(20質量部)に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
[実施例4]
ジルコニアをジルコニアとセリアとの複合酸化物(15質量部)に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
ジルコニアをジルコニアとセリアとの複合酸化物(15質量部)に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
[実施例5]
FeをCu(2質量%)に変更し、ジルコニアの量を2質量部に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
FeをCu(2質量%)に変更し、ジルコニアの量を2質量部に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
[実施例6]
βゼオライトをZSM−5ゼオライトに変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
βゼオライトをZSM−5ゼオライトに変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
[比較例1]
ジルコニアを使用しない以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
ジルコニアを使用しない以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
[比較例2]
ジルコニアの量を15質量部から50質量部に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
ジルコニアの量を15質量部から50質量部に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
[比較例3]
ジルコニアを酸化バリウム(35質量%)に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
ジルコニアを酸化バリウム(35質量%)に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
[比較例4]
ジルコニアを酸化カリウム(1質量%)に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
ジルコニアを酸化カリウム(1質量%)に変更した以外は、実施例1と同様に排気ガス浄化用触媒を製造した。
塩基性金属酸化物の二酸化炭素脱離温度、並びにゼオライト触媒の塩基量及び酸量を上記の測定方法に従って決定した。結果を表1に示す。
<窒素酸化物浄化試験>
150℃又は200℃の条件下において、NO、NO2、CO2、O2、及び水蒸気を含む模擬ガス、並びにNH3ガスを用いて、各実施例及び比較例において製造した排気ガス浄化用触媒を評価した。結果を表2並びに図1及び2に示す。
150℃又は200℃の条件下において、NO、NO2、CO2、O2、及び水蒸気を含む模擬ガス、並びにNH3ガスを用いて、各実施例及び比較例において製造した排気ガス浄化用触媒を評価した。結果を表2並びに図1及び2に示す。
Claims (9)
- 二酸化炭素を用いた昇温脱離法によって測定される二酸化炭素の脱離温度が50〜250℃である塩基性金属酸化物で修飾されており、且つ酸量が塩基量の2〜50倍である、窒素酸化物を還元するためのゼオライト含有触媒組成物。
- 酸量が0.3〜30mmol/gである、請求項1に記載のゼオライト含有触媒組成物。
- 塩基性金属酸化物が酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ハフニウム、及び酸化ランタンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のゼオライト含有触媒組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のゼオライト含有触媒組成物と、当該ゼオライト含有触媒組成物が担持されている基材とを含む、排気ガス浄化用触媒。
- 酸量が2〜300mmol/Lである、請求項4に記載の排気ガス浄化用触媒。
- 請求項4又は5に記載の排気ガス浄化用触媒と排気ガスと還元剤とを接触させることにより、排気ガスに含まれる窒素酸化物を還元する還元工程を含む、排気ガスの浄化方法。
- 還元剤がアンモニアである、請求項6に記載の浄化方法。
- アンモニアが、排気ガス中に供給された尿素から生じる、請求項7に記載の浄化方法。
- 還元工程を120〜250℃で実施する、請求項6〜8のいずれかに記載の浄化方法。
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2012
- 2012-10-01 JP JP2012219273A patent/JP2014069164A/ja active Pending
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