JP2014067795A - 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Shigenori Tezuka
重倫 手塚
Norichika Yamagishi
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Abstract

【課題】回転部の動作不良の発生を抑制することが可能となる基板処理装置を提供する。
【解決手段】 基板を処理する処理室を備える基板処理装置であって、
前記処理室内で基板を回転させる回転部と、該回転部に対し通電する通電部と、第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部の回転動作が停止したときに、前記回転部に対し前記第一電流値よりも大きい第二電流値で通電するように制御する制御部と、を備える基板処理装置
【選択図】図7

Description

本発明は、半導体基板やガラス基板等の基板を処理する基板処理装置及び半導体装置の製造方法に関するものである。
半導体装置の製造工程や表示装置の製造工程の一工程を実施する従来の基板処理装置は、基板を処理する処理管と、処理管内で基板を回転させる回転機構と、を備えていた。
基板処理装置では、基板への成膜状態の基板面内の均一性を向上させるために、基板の成膜処理中に、処理管内では基板を回転させている。このとき、成膜時に発生する副生成物が回転部に付着し、回転部が動作不良を起こし、成膜処理が中断してしまうという問題があった。
本発明の一態様によれば、
基板を処理する処理室を備える基板処理装置であって、
前記処理室内で基板を回転させる回転部と、該回転部に対し通電する通電部と、第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部の回転動作が停止したときに、該回転部に対し前記第一電流値よりも大きい第二電流値で通電するように制御する制御部と、を備える基板処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
基板を処理する半導体装置の製造方法であって、
第一電流値で基板回転部に通電し回転させた基板を処理室内で処理する工程と、
前記第一電流値で前記基板回転部に通電している状態で前記回転部の回転動作が停止したときに、前記回転部に対し前記第一電流値よりも大きい第二の電流値で通電する工程と、を備える半導体装置の製造方法が提供される。
回転部が動作不良の発生を抑制することが可能となる基板処理装置及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
特開2011−166112公報
本発明の第1の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の処理炉の縦断面図である。 本発明の第1の実施形態で好適に用いられる回転部のシステム概略図である。 本発明の第1の実施形態で好適に用いられる回転部のモータの原点出し(INI)処理設定動作のフロー図である。 本発明の第1の実施形態で好適に用いられる回転部の回転動作処理時のモータのトルク切り替え動作フロー図である。 本発明の第2〜第6の実施形態で好適に用いられる回転部のシステム概略図である。 本発明の第2〜第4の実施形態で好適に用いられる回転部のモータ原点出し処理における別の実施形態のモータのトルク切り替え動作フロー図である。 本発明の第2〜第4の実施形態で好適に用いられる回転部の回転動作処理時における別の実施形態のモータのトルク切り替え動作フロー図である。 本発明の第5の実施形態で好適に用いられる回転部の別の実施形態のモータのトルク切り替え動作フロー図である。 本発明の第6の実施形態で好適に用いられる回転部の別の実施形態のモータのトルク切り替え動作フロー図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の概略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態にかかる基板処理装置101は筐体111を備えている。基板としてのウエハ10を筐体111内外へ搬送するには、複数のウエハ10を収納するウエハキャリア(基板収納容器)としてのカセット110が使用される。筐体111内側の前方には、カセット110の受渡し台となるカセットステージ114が設けられている。カセット110は、図示しない工程内搬送装置によってカセットステージ114上に載置され、また、カセットステージ114上から筐体111外へ搬出されるように構成されている。
カセット110は、工程内搬送装置によって、カセット110内のウエハ10がほぼ鉛直姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が例えば上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させ、カセット110内のウエハ10を水平姿勢とさせ、カセット110のウエハ出し入れ口を筐体111内の後方を向かせることが可能なように構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部には、カセット110の載置棚となるカセット棚105が設置されている。カセット棚105は、複数段、複数列にて複数個のカセット110を保管できるように構成されている。カセット棚105には、ウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。また、カセットステージ114の上方には、予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、基板収納容器搬送装置としてのカセット搬送装置118が設けられている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能な昇降機構としてのカセットエレベータ118aと、カセット110を保持したまま水平移動可能な搬送機構としてのカセット搬送機構118bと、を備えている。これらカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連係動作により、カセットステージ114、カセット棚105、予備カセット棚107、移載棚123の間で、カセット110を相互に搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、基板移載機構としてのウエハ移載機構125が設けられている。ウエハ移載機構125は、ウエハ10を水平方向に回転ないし直動可能な基板移載装置としてのウエハ移載装置125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させる基板移載装置の昇降機構としてのウエハ移載装置エレベータ125bと、を備えている。なお、ウエハ移載装置125aは、ウエハ10を水平姿勢で保持する基板移載用治具としてのツイーザ125cを備えている。これらウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連係動作により、ウエハ10を移載棚123上のカセット110内からピックアップして後述する基板保持具としてのボート11へ装填(チャージング)したり、ウエハ10をボート11から脱装(ディスチャージング)して移載棚123上のカセット110内へ収納したりするように構成されている。
筐体111の後部上方には、処理炉201が設けられている。処理炉201の下端部には図示しない炉口としての開口が設けられている。かかる開口は、炉口を開閉する炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。処理炉201の構成については後に詳述する。
処理炉201の下方には、ボート11を昇降させて処理炉201内外へ搬送させる昇降機構としてのボートエレベータ115が設けられている。ボートエレベータ115には昇降可能なアーム128が設けられている。アーム128上には、ボート11を鉛直に支持するとともに、処理炉201の下端部を気密に閉塞する蓋としてのシールキャップ219が水平姿勢で設けられている。
ボート11は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜150枚程度)のウエハ10を、水平姿勢で、かつその中心を揃えた状態で鉛直方向に整列させて多段に保持するように構成されている。ボート11の詳細な構成については後述する。
カセット棚105の上方には、供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット134aが設けられている。クリーンユニット134aは、清浄化した大気であるクリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
また、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびボートエレベータ115側と反対側である筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するよう供給フアンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット(図示せず)が設置されている。図示しない前記クリーンユニットから吹き出されたクリーンエアは、ウエハ移載装置125a、ボート11を流通した後に、図示しない排気装置に吸い込まれて、筐体111の外部に排気されるように構成されている。
(2)基板処理装置の動作
次に、本実施形態にかかる基板処理装置101の動作について説明する。
まず、カセット110が、図示しない工程内搬送装置によって、ウエハ10がほぼ鉛直姿勢となりカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させられる。その結果、カセット110内のウエハ10は水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口は筐体111内の後方を向く。
次に、カセット110は、カセット搬送装置118によって、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へ自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、カセット棚105ないし予備カセット棚107から移載棚123に移載されるか、もしくは移載棚123に直接搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ10は、ウエハ移載装置125aのツイーザ125cによって、ウエハ出し入れ口を通じてカセット110からピックアップされ、ウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連係動作によって移載棚123の後方にあるボート11に装填(チャージング)される。ボート11にウエハ10を受け渡したウエハ移載機構125は、カセット110に戻り、次のウエハ10をボート11に装填する。
予め指定された枚数のウエハ10がボート11に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉201の下端部の開口が、炉口シャッタ147を移動することによって開放される。続いて、蓋としてのシールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理対象のウエハ10群を保持したボート11が処理炉201内へ気密に搬入(ローディング)される。ローディング後は、処理炉201内にてウエハ10に所定の処理が実施される。処理後は、ウエハ10およびカセット110は、上述の手順とは逆の手順で筐体111の外部へ搬出される。
(3)処理炉の構成
続いて、本実施形態にかかる基板処理装置の処理炉201の構成について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の処理炉の縦断面図である。なお、本実施形態にかかる処理炉201は、図2に示されているようにCVD装置(バッチ式縦形ホットウォール型減圧CVD装置)として構成されている。
(プロセスチューブ)
処理炉201は、中心線が鉛直になるように縦向きに配されて筐体111によって固定的に支持された縦形のプロセスチューブを備えている。プロセスチューブは、インナチューブ204とアウタチューブ205とを備えている。インナチューブ204およびアウタチューブ205は、石英(SiO2)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性の高い材料によって、円筒形状にそれぞれ一体成形されている。
インナチューブ204は、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。インナチューブ204内には、基板保持具としてのボート11によって水平姿勢で多段に積層されたウエハ10を収納して処理する処理室202が形成されている。インナチューブ204の下端開口は、ウエハ10群を保持したボート11を出し入れする炉口207を構成している。したがって、インナチューブ204の内径は、ウエハ10群を保持したボート11の最大外径よりも大きくなるように設計されている。アウタチューブ205は、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成され、かつ側壁部がインナチューブ204に対して大きく例えば相似形状に形成されている。すなわち、上方から見てアウタチューブ205は、インナチューブ204の外側を取り囲むように同心円に被せられている。インナチューブ204の下端部とアウタチューブ205の下端部との間は、環状に形成されたマニホールド209によって気密に封止されている。また、アウタチューブ205の下端部とマニホールド209の外周上端部との間はシールリング222によって気密に封止されている。マニホールド209は、インナチューブ204およびアウタチューブ205についての保守点検作業や清掃作業を行いやすくするように、インナチューブ204およびアウタチューブ205に対して着脱自在に取り付けられている。マニホールド209が筐体111(前記図1参照)に支持されることにより、プロセスチューブは鉛直に据え付けられた状態になっている。したがって、インナチューブ204およびアウタチューブ205からなるプロセスチューブと、マニホールド209と、により処理管203が構成される。
(排気ユニット)
マニホールド209の側壁の一部には、処理室202内のガス気体を排気する排気系230が接続されている。排気系230は、インナチューブ204とアウタチューブ205との隙間によって形成される筒状空間からなる排気路250の下端部に配置されていて、排気系230を構成する排気管231が排気路250内に連通している。排気管231には、上流から順に、圧力センサ245、圧力調整バルブとしてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ242、真空排気装置としての真空ポンプ246が設けられている。真空ポンプ246は、処理室202内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。APCバルブ242および圧力センサ245には、圧力制御部236が電気的に接続されている。圧力制御部236は、処理室202内の圧力が所望のタイミングにて所望の圧力となるように、圧力センサ245により検出された圧力に基づいてAPCバルブ242の開度を制御するように構成されている。主に、排気管231、排気路250、圧力センサ245、APCバルブ242、真空ポンプ246により、本実施形態に係る排気ユニットが構成される。なお、排気系230のAPCバルブ242の上流側には、過加圧防止処理を行う過加圧防止ライン233が接続されている。過加圧防止ライン233には、過加圧防止バルブ234が接続されている。処理室202内の圧力が過加圧になって、その過加圧が圧力センサ245により検出されると、圧力制御部236が過加圧防止バルブ234を開いて処理室202内の過加圧状態を開放させる。
(基板保持具)
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を開閉する蓋としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端開口の外径と同等以上の円盤形状に形成されており、その上面外周には、マニホールド209の下端面に密着可能な密封部材としてのシールリング221が設けられている。シールリング221には、例えばOリングが用いられる。またシールキャップ219は、プロセスチューブ203の外部に鉛直に設備された昇降機構としてのボートエレベータ115によって、ボート11の載置面が水平の状態で、鉛直方向に昇降されるように構成されている。したがって、ボートエレベータ115によって上昇されたシールキャップ219がシールリング221を介してマニホールド209の下端面に押し圧せられた状態で、マニホールド209の下端開口が密封されて処理室202が気密になる。
(ボートエレベータ)
上述したボートエレベータ115は、一例として、シールキャップ219をその下面から支持するアーム128と、アーム128の昇降を鉛直方向に案内する図示しないガイド支柱と、ガイド支柱に沿ってアーム128を鉛直方向に昇降させる駆動機構126と、が備えられている。駆動機構126は例えばボールネジ構造で構成され、例えば、アーム128に設けられた図示しないナット部と、ナット部に図示しないボールを介してかみ合うボールネジ軸127と、で構成されている。また、ボールネジ軸127の上端部(もしくは下端部)には、ボールネジ軸127を回転駆動させるモータが設けられている。これにより、モータを駆動してボールネジ軸127を所定の方向に回転させることでアーム128が昇降するように構成されている。
シールキャップ219上には、ウエハ10を保持する基板保持具としてのボート11が鉛直に立脚されて支持されるようになっている。ボート11は、例えば石英(SiO2)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性材料からなり、複数枚のウエハ10を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。なお、ボート11の下部には、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる円板形状をした断熱部材としての断熱板216が、水平姿勢で多段に複数枚配置されている。断熱板216は、ヒータ206からの熱をマニホールド209側に伝えにくくするように構成されている。
シールキャップ219の処理室202と反対側には、ボート11を回転させる回転機構254が設けられている。回転機構254の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート11を下方から支持している。回転軸255を回転させることで処理室202内にてウエハ10を回転させることが可能になるように構成されている。すなわち、回転機構254は、処理室202内でウエハ10を回転させる回転部として構成されている。シールキャップ219は、上述のボートエレベータ115によって鉛直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート11を処理室202内外に搬送することが可能となっている。
回転機構254およびボートエレベータ115には、駆動制御部237が電気的に接続されている。駆動制御部237は、回転機構254およびボートエレベータ115のモータ129が所望のタイミングにて所望の動作をするよう制御するように構成されている。
(ヒータユニット)
アウタチューブ205の外部には、プロセスチューブ203内を全体にわたって均一または所定の温度分布に加熱する加熱機構としてのヒータ206が、アウタチューブ205を包囲するように設けられている。ヒータ206は、基板処理装置101の筐体111(前記図2参照)に設けられたヒータベース251に支持されることにより鉛直に据え付けられた状態になっており、例えばカーボンヒータ等の抵抗加熱ヒータとして構成されている。
プロセスチューブ203内には、温度検出器としての温度センサ263が設置されている。ヒータ206と温度センサ263とには、温度制御部238が電気的に接続されている。温度制御部238は、処理室202内の温度が所望のタイミングにて所望の温度分布となるように、前記温度センサ263により検出された温度情報に基づいてヒータ206への通電具合を制御するように構成されている。
主に、ヒータ206、温度センサ263により、ヒータユニットが構成される。
(処理ガス供給ユニット)
マニホールド209に保持され処理室202内に鉛直に立ち上がっていて、処理室202内に処理ガスを供給するガス供給ノズル230が設けられている。ガス供給ノズル230は、下流側端部が鉛直に立ち上がったL字型タイプの他、図示していないストレートタイプ等がある。ガス供給ノズル230は石英等の耐熱性を有する非金属材料により構成されている。なお、ガス供給ノズル230の上流側端部は、処理炉201外に突出しており、処理室202内にガス供給ノズル230を介して処理ガスを供給するガス供給管232に接続されている。また、ガス供給管232の上流側には、ガス流量制御器としてのマスフローコントローラ(MFC)241を介して、図示しない処理ガス供給源や不活性ガス供給源が接続されている。マスフローコントローラ241には、ガス流量制御部235が電気的に接続されている。マスフローコントローラ241は、処理室202内に供給するガスの流量が所望の量となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
マスフローコントローラ241、ガス供給管232、およびガス供給ノズル230を通して処理室202内に処理ガスを供給する処理ガス供給ユニットは、複数系統を設けることも可能である。例えば、原料ガスを供給する系統、添加物を含むガスを供給する系統、希釈ガスを供給する系統、等がある。
(コントローラ)
ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、および温度制御部238は、表示部を含む操作部、入出力部をも構成し、基板処理装置全体を制御する主制御部239に電気的に接続されている。これら、ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238、主制御部239は、コントローラ240として構成されている。主制御部239には、記憶部も有しており、ガス流量制御、圧力制御、各駆動制御、温度制御及び後述する基板回転部への通電状態等の各種情報を記憶している。また、前述の表示部には、後述する基板回転部への通電状態等表示することもできる。
(4)基板処理工程
次に、上述の基板処理装置101により実施される半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程を説明する。
まず、プロセスチューブ203内から搬出されているボート11に、複数枚のウエハ10を装填(ウエハチャージ)する。これにより、ボート11に、薄膜が形成されるべき複数枚、例えば100枚、直径300mmのウエハ10が収容される。ウエハ10の装填が終了すると、複数枚のウエハ10を保持したボート11を、ボートエレベータ115によって持ち上げて、処理室202内に搬入(ボートローディング)する(処理管内へのボートの搬入)。この状態で、マニホールド209の下端面は、シールリング221を介してシールキャップ219によりシール(密封)された状態となり、処理管203の内
部が気密になる(処理管内を気密にする)。
処理室202内にウエハ10を搬入する工程が終了すると、処理室202内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気することで、処理室202内の雰囲気を排出する。この際、処理室202内の圧力を、圧力センサ245で測定する。この測定した圧力に基づいて、APCバルブ242の開度をフィードバック制御する。
また、処理室202内が所望の温度となるようにヒータ206によって処理室202内を加熱する。そして、ヒータ206への通電具合は、温度センサ263が検出した温度情報に基づき、処理室202内が所望の温度分布となるようにフィードバック制御する。続いて、回転機構254によりボート11を回転させることで、ウエハ10を回転させる。
次いで、処理室202内に処理ガスを供給して、ウエハ10上への成膜処理を実行する。すなわち、図示しない処理ガス供給源から供給され、MFC241にて所望の流量となるように制御された処理ガスをガス供給管232から供給して、ガス供給ノズル230を介して処理室202内へと導入する。導入された処理ガスは、処理室202内を上昇し、インナチューブ204の上端開口から排気路250内に流出して、排気系230から排気される。処理ガスは、処理室202内を通過する際にウエハ10の表面と接触し、この際に例えば熱CVD反応等によってウエハ10の表面上に薄膜が堆積(デポジション)される(基板処理)。
成膜処理が終了したら、アフタパージ処理を実行する。すなわち、ガス供給管232からガス供給ノズル230を介して処理室202内に不活性ガスを供給する。また、このとき、真空排気装置246によって真空排気処理を実行する。その結果、処理室202内の雰囲気が不活性ガスにより浄化される。
アフタパージ処理が終了したら、大気戻し処理を実行する。すなわち、真空排気処理を停止して、不活性ガスの供給処理だけを実行する。その結果、処理室202内の圧力が常圧に復帰する。
大気戻し処理が終了したら、ボート11の搬出を実行する。すなわち、ボートエレベータ115によりシールキャップ219を下降させ、マニホールド209の下端の炉口207を開放させるとともに、成膜処理の済んだウエハ10を、ボート11に載置させた状態でマニホールド209の下端の炉口207からプロセスチューブ203の外部に搬出(ボートアンローディング)する(ボートの搬出)。その後、成膜処理の済んだウエハ10を、ボート11より回収して(ウエハディスチャージ)、1バッチ目の処理を終了する。
以下、同様に、2バッチ目以降も処理対象のウエハ10に対して上述の処理を実行する。
以下に回転機構254周辺技術における具体的な実施形態を説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態で好適に用いられる回転部のシステム概略図である。図3に示すように、ボート回転機構のシステムはメイン制御部301、モータ制御部302、駆動部303の大きく3つに構成されている。駆動部303はボート11を回転させるモータ304とモータの回転をセンシングするエンコーダ305、ボート回転を確認する検出器としての回転確認センサ306、ボートの原点位置を設定する検出器としてのINI(イニシャル)センサ307にて構成されている。コントローラ308はエンコーダ信号309とモータ304の回転をセンシングするセンサ信号を取り込み、駆動部303の状態監視(例えば、各種センサ故障、モータ異常停止、正常運転のいずれか1つ若しくは2つ以上)をしてモータ制御部302内のモータドライバへモータ動作の指令(トルク切り替え信号314)を行っている。また、INIセンサ307の故障時に別の予備センサ313へ切り替える切替え器としてのSW312を各種センサとコントローラ308間に設けている。更に、回転確認センサ306の故障時に別の予備センサ311へ切り替える切替え器としてのSW(スイッチ)310を各種センサとコントローラ308間に設けている。センサ切り替え信号315は、コントローラから出力するINIセンサ307と予備のセンサ313との切り替え信号である。センサ切り替え信号316は、コントローラから出力する回転確認センサ306と予備のセンサ311との切り替え信号である。
次にボート回転機構の動作フローについて説明する。ボート回転機構の動作としてはボート11の回転開始位置を設定する原点出し(INI)処理、ボート回転動作処理の2つ処理がある。図4は、本発明の第1の実施形態で好適に用いられる回転部のモータの原点出し(INI)処理設定動作のフロー図である。
図4で示すように、INIセンサ307とエンコーダ305の出力状態の組み合わせにより駆動部(回転部)の状態(センサ故障、モータ異常停止、正常運転)が想定可能である。
次に駆動部の想定される異常状態からの復旧フローについて説明する。INI動作を開始し、S2において、INIセンサ307からの信号がNG(異常)であり、かつ、エンコーダからの信号(S4)がOK(正常)の場合には(S5)、INIセンサ307が故障していると想定されるため、コントローラ308からセンサ切り替え信号を図3にて示した切り替えSW312へ出力(S6)し、コントローラへ入力するセンサ信号を別のセンサ信号に切り替え、INIセンサ307から予め設けてある予備のセンサである補助INIセンサ313に切り替える。次に再度の原点出し(第二INI)処理を開始する(S7)。
S8において、補助INIセンサ313からの信号がOKであり、S11におけるエンコーダからの信号もOKであれば、第二INIを完了(S9)として、INI位置を設定する。
S8において、補助INIセンサ313からの信号がNGであるか、S11におけるエンコーダからの信号がNGであれば、第二INIはNGと判断する。この場合、何がしかの故障が発生しているとして、基板処理は行わない。
S2において、INIセンサ307からの信号がNGであり、かつ、エンコーダ305からの信号(S4)がNGの場合には、モータ304そのものの異常と想定(S13)する。モータ304の異常時には、モータ304の異常停止時にコントローラ308からモータドライバへのトルク切り替え信号(S14)により、モータに流す電流値IをInへ切り替え(増大し)、モータの許容トルク値を増大し、モータ過負荷による脱調(モータが入力パルスに同期しなくなった状態)の回避を行う(S15〜S17)。あらかじめ、モータドライバには通常運用時のモータに流す電流値 I より高い電流値Inをモータドライバに設定値として持たせる(複数設定可) 。モータ304の発熱及び発煙を考慮し、モータ304に通電可能な電流の最大値Iaを上限とし、モータ電流Iaでモータが動作しない場合はモータ動作不可とする(S18)。
モータへの電力値を増加し、再度INI処理を行う(S1へ戻る)。
図5は、本発明の第1の実施形態で好適に用いられる回転部の回転動作処理時のモータのトルク切り替え動作フロー図である。
図5で示すように、回転確認センサ306とエンコーダ305の出力状態の組み合わせにより駆動部の状態(センサ故障、モータ異常停止、正常運転)が想定可能である。 の故障時に別の予備センサ311
次に駆動部の想定される異常状態からの復旧フローについて説明する。
回転動作を開始(S201)し、S202において、ボート回転開始の確認処理を開始し(S201)、回転確認センサの信号がOKであり、且つエンコーダからの信号もOKであれば、ボート回転には問題はないと判断する。
回転確認センサ306の信号がNGであり、且つエンコーダからの信号がOKであれば、回転確認センサ306が異常であると判断する(S205)。
コントローラ308からセンサ切り替え信号を図3にて示した切り替えSW310へ出力(S206)し、コントローラへ入力するセンサ信号を別のセンサ信号に切り替え、回転確認センサ306から予め設けてある予備のセンサである補助回転確認センサ311に切り替える。
次に再度回転動作を開始する(S207)。
S208において、補助回転確認センサ311からの信号がOKであり、S210におけるエンコーダからの信号もOKであれば、回転動作が正常になったと判断する(S209)。
S208において、補助回転確認センサ311からの信号がNGであるか、S210におけるエンコーダからの信号がNGであれば、異常停止であると判断する。この場合、何がしかの故障が発生しているとして、基板処理は行わない。
S2において、回転確認センサ306からの信号がNGであり、かつ、エンコーダ305からの信号(S4)がNGの場合には、モータ304そのものの異常と想定(S212)する。モータ304の異常時には、モータ304の異常停止時にコントローラ308からモータドライバへのトルク切り替え信号(S213)により、モータに流す電流値IをInへ切り替え(増大し)、モータの許容トルク値を増大し、モータ過負荷による脱調(モータが入力パルスに同期しなくなった状態)の回避を行う(S214〜S216)。あらかじめ、モータドライバには通常運用時のモータに流す電流値 I より高い電流値Inをモータドライバに設定値として持たせる(複数設定可) 。モータ304の発熱及び発煙を考慮し、モータ304に通電可能な電流の最大値Iaを上限とし、モータ電流Iaでモータが動作しない場合はモータ動作不可とする(S217)。
モータへの電力値を増加し、再度回転開始処理を行う(S201へ戻る)。
このように、本実施形態では、センサ故障時にはセンサを予備のセンサに切り替え、かつモータ異常の際には、モータに入力する電流値を上げることにより、センサ故障あるいはモータの異常に対応するものである。
即ち、例えば、成膜時に発生する副生成物が回転部に付着し、回転部が動作不良を起こし、成膜処理が中断してしまうという問題があるが、本実施形態の一つの特徴としては、この問題を解消すべく、第一電流値で回転部に通電している状態で、回転部の回転動作が停止したときに、回転部に対し第一電流値よりも大きい第二電流値で通電する。好適には、第一電流値で回転部に通電している状態で、回転部の回転動作が停止したときに、回転部に対し第一電流値よりも大きい第二電流値で通電し、回転部が回転を開始するように制御する。
本実施形態の効果、以下に記載の効果のうち、少なくとも1つの効果を奏する。
(a)回転部を基板処理装置から取外すことなく、回転部の回転動作を復帰させることができる。
(b)回転部の交換、例えば、ボート回転機構のモータの交換を行わずにモータ動作の再復帰を行えるため、基板搬送エリアを大気解放する必要がないため、基板の汚染を回避することが可能となる。
(c)また、ハード(モータ、センサ)部品を交換せずにボート回転機構のモータ動作の再復帰を自動で行えるため、プロセス中の基板処理装置の復旧時間短縮を可能とすることができる。これにより、プロセス中断による基板への悪影響を及ぼすリスクの低減が可能となる。
(d)また、センサ故障時に別のセンサを代替とすることで、センサ故障による搬送システム停止の発生率の低減が可能となる。
(e)また、装置を稼動させる前にトルク切り替え信号出力の履歴(例えば前述した主制御部239の記憶部に記憶されている)を確認する事で、装置メンテナンス(モータ交換やセンサ交換) の必要の有無が確認できる。これにより、プロセス処理中のシステム停止のリスクが低減されることとなる。(f)ボート回転機構のモータのトルクを可変することで、ボート回転機構の動作不良による成膜処理の中断時間を低減させることができる。
図6は、以下に説明する本発明の第2〜第6の実施形態で好適に用いられる回転部のシステム概略図である。以下、第2〜第6の実施形態が、第1の実施形態と異なる点は、概ね、第1の実施形態におけるモータ異常停止時のトルク設定値(モータへの入力電力値)を変動させる構成を適用し、センサ故障時にセンサを切替える構成を適用しない点である。
図6に示すように、ボート回転機構のシステムはメイン制御部3010、モータ制御部3020、駆動部3030の大きく3つに構成されている。駆動部3030はボート11を回転させるモータ3040とモータの回転をセンシングするエンコーダ3050、ボート回転を確認する検出器としての回転確認センサ3060、ボートの原点位置を設定する検出器としてのINI(イニシャル)センサ3070にて構成されている。コントローラ3080はエンコーダ信号3090とモータ3040の回転をセンシングするセンサ信号を取り込み、駆動部3030の状態監視(例えば、各種センサ故障、モータ異常停止、正常運転のいずれか1つ若しくは2つ以上)をしてモータ制御部3020内のモータドライバへモータ動作の指令(トルク切り替え信号3140)を行っている。
以下、第2〜第6の実施形態について、各々説明する。
<第2の実施形態>
第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態におけるモータ異常停止時のトルク設定値(モータへの入力電力値)を上げる構成を適用し、センサ故障時にセンサを切替える構成を適用しない点である。
図7は、本発明の第2〜第4の実施形態で好適に用いられる回転部のモータ原点出し処理における別の実施形態のモータのトルク切り替え動作フロー図である。
図7に基づき、以下に説明する。
INI処理を開始し(S301)、INIセンサの信号がOKであり、且つエンコーダからの信号もOKであれば、本システムには問題はなく、INI処理を完了とする(S303)。
INIセンサの信号がNGであり、且つエンコーダからの信号がOKであれば、INIセンサが故障していると判断(S305)する。
INIセンサの信号がNGであり、且つエンコーダからの信号もNGであれば、モータの異常と判断し(S313)、モータにトルクの切り替え信号を出力する(S314)。この際に、モータに入力する電力値を増大し、モータが動作するまで電力値を増大させていく。モータが動作を行った(S319でYES)らS301に戻りINI処理を行う。すなわち、第一電流値で回転部に通電している状態で、回転部の回転動作が停止したときに、回転部に対し前記第一電流値よりも大きい第二電流値で通電し、回転部が回転を開始するように制御する。
なお、モータへの入力電力値が予め設定してある電力値(Ia)となったらこれ以上の電流値を増大させず、モータ動作復旧不可とする(S318)。
図8は、本発明の第2〜第4の実施形態で好適に用いられる回転部の回転動作処理時における別の実施形態のモータのトルク切り替え動作フロー図である。
以下、図8のフローに基づき、説明する。
ボート回転開始の確認処理を開始し(S401)、回転確認センサの信号がOKであり、且つエンコーダからの信号もOKであれば、ボート回転には問題はないと判断する。
回転確認センサの信号がNGであり、且つエンコーダからの信号がOKであれば、回転確認センサが異常であると判断する(S405)。
回転確認センサの信号がNGであり、且つエンコーダからの信号もNGであれば、モータの異常と判断し(S412)、モータにトルクの切り替え信号を出力する。この際に、モータに入力する電力値を徐々に増大し、S401に戻りボート回転開始処理を行う。
第2の実施形態の効果、以下に記載の効果のうち、少なくとも1つの効果を奏する。
(a)部品交換作業をせずにモータ動作の再復帰を行う事により、搬送エリア大気開放によるウエハ汚染の回避が可能となる。
(b)プロセス中の装置復旧時間短縮を可能。これにより、プロセス中断によるウエハへ悪影響を及ぼすリスク低減が可能となる。
(c)装置を稼動させる前にトルク切り替え信号出力の履歴を確認する事で、装置メンテナンス(モータ交換)の必要有無が確認できる。これにより、プロセス処理中の搬送システム停止リスク低減が可能となる。
<第3の実施形態>
第2の実施形態と異なる点は、モータ異常停止時に、段階的にトルク設定値(モータへの入力電力値)を上げる点である。
第3の実施形態を図8のフローに基づき、第2の実施形態と異なる点を説明する。
回転確認センサの信号がNGであり、且つエンコーダからの信号もNGであれば、モータの異常と判断し(S412)、モータにトルクの切り替え信号を出力する。この際に、モータに入力する電力値を段階的に増大し、S401に戻りボート回転開始処理を行う。
例えば、正常時の第一トルク設定値を1000、第二トルク設定値を1200、第三トルク設定値を1500として設定する。モータ異常停止時に、第一トルク設定値から、第二トルク設定値に切替える。モータが回転したら第二トルク設定値を維持する。一方、第二トルク設定値でモータが回転しなかったら、第三トルク設定値に切替える。モータが回転したら第三トルク設定値を維持する。
モータが動作するまで段階的に電力値を増大させる。モータが動作を行ったら(ボート回転が正常S403)、モータへの入力電力値を維持し続ける。
第3の実施形態の効果
第2の実施形態に記載の効果若しくは以下に記載の効果のうち、少なくとも1つの効果を奏する。
(a)トルク設定値を段階的に上げることで、適切なトルク設定値にしやすくことができ、無駄にトルク値を大きくすることで生じるハード損傷(モータへ過負荷を与えることでモータの劣化具合が激しくなる等)を抑制することができる。
(b)トルク設定値を段階的に上げることで、適切なトルク設定値にしやすくすることができ、無駄なエネルギー消費を抑制することができる。
本実施形態を、第一の実施形態で説明したモータ異常停止時のトルク設定値を上げる発明に替えて適用することで、センサ故障時のセンサ切替え技術と組合せても良い。
<第4の実施形態>
第2の実施形態と異なる点は、モータ異常停止時に、モータが回転し始めることを確認できるまで、トルク設定値を上げる点である。
回転確認センサの信号がNGであり、且つエンコーダからの信号もNGであれば、モータの異常と判断し(S412)、モータにトルクの切り替え信号を出力する。この際に、モータに入力する電力値を増大させる。
すなわち、モータに異常があり、モータが回転していないと判断された場合に、モータに入力する電流値を増大させる。増大させてもモータの回転が確認できない場合には、更にモータへの入力電流値を増大させる。このように、徐々にモータへの入力電流値を増大させ、モータの回転が確認できたところで、モータへの入力電力値を維持する。
本実施形態の効果、第2の実施形態に記載の効果若しくは以下に記載の効果のうち、少なくとも1つの効果を奏する。
(a)モータ異常停止時に、モータが回転し始めることを確認できるまで、トルク設定値を上げることで、適切なトルク設定値にしやすくことができ、無駄にトルク値を大きくすることで生じるハード損傷(モータへ過負荷を与えることでモータの劣化具合が激しくなる等)を抑制することができる。
(b)モータ異常停止時に、モータが回転し始めることを確認できるまで、適切なトルク設定値にしやすくことができ、無駄なエネルギー消費を抑制することができる。
本実施形態を、第1の実施形態で説明したモータ異常停止時のトルク設定値を上げる発明に替えて適用することで、センサ故障時のセンサ切替え技術と組合せても良い。
<第5の実施形態>
第2の実施形態と異なる点は、モータ異常停止時に、トルク設定値を上げて、所定期間モータ回転したことを確認した後、トルク設定値を下げる点である。
図9は、本発明の第5の実施形態で好適に用いられる回転部の別の実施形態のモータのトルク切り替え動作フロー図である。
図9に基づき以下に説明する。モータが異常停止した際(S512)に、モータへの入力電流値を増大させていき(S514、S515、S516)、モータの回転が確認(S518)された際に、所定期間モータが異常なく回転していることが確認(S519)された後、モータへの入力電力値を下げる制御(S520)を行うものである。
第5の実施形態の効果
第2の実施形態に記載の効果若しくは以下に記載の効果のうち、少なくとも1つの効果を奏する。
(a)モータ異常の種類として、回転軸に副生成物が詰まっていて回転動作ができない場合があるが、その場合、一旦、回転動作できたら、回転軸から副生成物が除去されることになる。モータ異常停止時に、トルク設定値を上げて、モータ回転すれば、回転軸から副生成物が除去されるため、回転を維持することができ、その後、トルク設定値を下げることで、無駄なエネルギー消費を抑制することができる。
本実施形態を、第1の実施形態で説明したモータ異常停止時のトルク設定値を上げる発明に替えて適用することで、センサ故障時のセンサ切替え技術と組合せても良い。
<第6の実施形態>
第5の実施形態と異なる点は、モータ異常停止時に、一度トルク設定値を上げて、所定期間モータ回転させた後、トルク設定値を下げたときに、再び回転が停止したら、再びトルク設定値を上げる点である。
図10は、本発明の第6の実施形態で好適に用いられる回転部の別の実施形態のモータのトルク切り替え動作フロー図である。図10に基づき、以下に説明する。
モータが異常停止したと判断(S612)された際に、モータへの入力電流値を増大させていき(S614、S615、S616)、モータの回転が確認(S618)された際に、所定期間モータが異常なく回転していることが確認(S619)された後、モータへの入力電力値を下げる制御(S620)を行い、再度モータ動作の確認(S621)を行い、モータが動作していなければ、再度モータの入力電力値を上げる(S614)制御を行うものである。
本実施形態の効果
第5の実施形態に記載の効果若しくは以下に記載の効果のうち、少なくとも1つの効果を奏する。
(a)モータ異常の種類として、回転軸に副生成物が詰まっていて回転動作ができない場合があるが、その場合、一旦、回転動作できたら、回転軸から副生成物が除去されることになる。しかしながら、回転軸に副生成物が所定量より多く詰まっていたり、別の要因によるモータ回転停止であったりするのであれば、トルク設定値を小さくすると、再び回転動作が停止してしまう。そこで、再び回転が停止したら、再びトルク設定値を上げることで、回転を維持することができる。
本実施形態を、第1の実施形態で説明したモータ異常停止時のトルク設定値を上げる発明に替えて適用することで、センサ故障時のセンサ切替え技術と組合せても良い。
以上説明した基板処理装置10で行われる成膜処理には、例えば、CVD、PVD、ALD、Epi、その他酸化膜、窒化膜を形成する処理、金属を含む膜を形成する処理がある。更に、アニール処理、酸化処理、拡散処理等の処理でも構わない。
また、上述した実施形態では、基板処理装置が縦型処理装置10であるとして記載したが、枚葉装置についても同様に適用することができ、さらに、エッチング装置、露光装置、リソグラフィ装置、塗布装置、モールド装置、現像装置、ダイシング装置、ワイヤボンディング装置、検査装置等にも同様に適用することができる。
また、上述した実施形態では、基板処理装置10として、例えば、半導体装置(IC)の製造方法を実施する半導体製造装置として構成されているが、半導体製造装置だけでなくLCD装置のようなガラス基板を処理する装置にも適用することができる。
また、複数の基板処理装置10に通信回線を介して接続され、複数の基板処理装置10の状態を管理する群管理装置(管理サーバ)及びこのような基板処理装置及び群管理装置を含む基板処理システムにも適用することができる。尚、群管理装置は、基板処理装置と同じフロア(クリーンルーム)に配置する必要はなく、例えば、LAN接続され、事務所に配置してもよい。また群管理装置において、格納部(データベース)や制御部と操作部や表示部を一体にする必要はなく、それぞれを別体にしてもよく、クリーンルーム上に配置されたデータベース内のデータを遠隔で事務所に配置された端末装置による操作画面上の操作(例えばインストール作業等)を行えるように構成しても良い。
なお、前述のプログラムとは、例えば、コンピュータ読み取り可能なハードディスク、フレキシブルディスク、コンパクトディスクなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体からシステムの制御部にインストールされたものであっても良い。
本発明の好ましい態様について付記する。
[付記1]
本発明の一態様によれば、
基板を処理する処理室を備える基板処理装置であって、
前記処理室内で基板を回転させる回転部と、該回転部に対し通電する通電部と、第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部の回転動作が停止したときに、前記回転部に対し前記第一電流値よりも大きい第二電流値で通電するように制御する制御部と、を備える基板処理装置が提供される。
[付記2]
本発明の他の一態様によれば、
基板を処理する処理室を備える基板処理装置であって、
前記処理室内で基板を回転させる回転部と、該回転部に対し通電する通電部と、第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部の回転動作が停止したときに、前記回転部に対し前記第一電流値よりも大きい第二電流値で通電し前記回転部が回転を開始するように制御する制御部と、を備える基板処理装置が提供される。
[付記3]
本発明の他の一態様によれば、
基板を処理する処理室を備える基板処理装置であって、
前記処理室内で基板を回転させる回転部と、該回転部に対し通電する通電部と、第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部の回転動作が停止したときに、前記回転部が回転を開始するまで、前記回転部に対する通電を前記第一電流値よりも大きくし続けるように制御する制御部と、を備える基板処理装置が提供される。
[付記4]
前記制御部は、前記回転部が回転を開始した後に、前記回転部に対し前記第一電流値で通電するよう制御する付記1、2いずれか一項の基板処理装置。
[付記5]
前記制御部は、前記回転部が回転を開始した後であって、前記回転部に対する通電を前記第二電流値から前記第一電流値へ変更したときに前記回転動作が停止した場合には、前記第一電流値から前記第二電流値へ変更して通電するよう制御する付記3の基板処理装置。
[付記6]
前記回転部への通電状態を記憶する記憶部を備える付記1〜5の基板処理装置。
[付記7]
前記回転部への通電状態を表示する表示部を備える付記1〜6の基板処理装置。
[付記8]
本発明の他の一態様によれば、
基板を処理する半導体装置の製造方法であって、
第一電流値で回転部に通電し回転させた基板を処理室内で処理する工程と、
前記第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部が停止したときに、前記回転部に対し前記第一電流値より大きい第二電流値で通電し前記回転部が回転を開始する工程と、を備える半導体装置の製造方法が提供される。
[付記9]
本発明の他の一態様によれば、
基板を処理する半導体装置の製造方法であって、
第一電流値で回転部に通電し回転させた基板を処理室内で処理する工程と、
前記第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部が停止したときに、前記回転部が回転を開始するまで、前記回転部に対する通電を前記第一電流値よりも大きくし続ける工程と、を備える半導体装置の製造方法が提供される。
[付記10]
本発明の他の一態様によれば、
基板を処理する基板処理方法であって、
第一電流値で回転部に通電し回転させた基板を処理室内で処理する工程と、
前記第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部が停止したときに、前記回転部に対し前記第一電流値より大きい第二電流値で通電する工程と、を備える基板処理方法が提供される。
[付記11]
本発明の他の一態様によれば、
基板を処理する基板処理方法であって、
第一電流値で回転部に通電し回転させた基板を処理室内で処理する工程と、
前記第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部が停止したときに、前記回転部に対し前記第一電流値より大きい第二電流値で通電し前記回転部が回転を開始する工程と、を備える基板処理方法が提供される。
[付記12]
本発明の他の一態様によれば、
基板を処理する基板処理方法であって、
第一電流値で回転部に通電し回転させた基板を処理室内で処理する工程と、
前記第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部が停止したときに、前記回転部が回転を開始するまで、前記回転部に対する通電を前記第一電流値よりも大きくし続ける工程と、を備える基板処理方法が提供される。
11 ボート
301 メイン制御部
302 モータ制御部
303 駆動部
308 コントローラ
310 回転確認センサ切り替えSW
312 INIセンサ切り替えSW




Claims (2)

  1. 基板を処理する処理室を備える基板処理装置であって、
    前記処理室内で基板を回転させる回転部と、該回転部に対し通電する通電部と、第一電流値で前記回転部に通電している状態で前記回転部の回転動作が停止したときに、該回転部に対し前記第一電流値よりも大きい第二電流値で通電するように制御する制御部と、を備える基板処理装置。
  2. 基板を処理する半導体装置の製造方法であって、
    第一電流値で基板回転部に通電し回転させた基板を処理室内で処理する工程と、
    前記第一電流値で前記基板回転部に通電している状態で前記回転部の回転動作が停止したときに、前記回転部に対し前記第一電流値よりも大きい第二の電流値で通電する工程と、を備える半導体装置の製造方法。





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