JP2014067010A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カートリッジを装着した状態で運搬可能な画像形成装置において、画像形成位置にカートリッジを押圧する押圧部材の押圧力に反して移動するのを規制するため、輸送時のみスペーサを用いていたので、使用時にはそのスペーサを取り除く必要があった。
【解決手段】カートリッジを装着した状態で運搬可能な画像形成装置が、画像形成位置に位置しているカートリッジが押圧部材の押圧力に反して移動するのを規制する規制位置と、カートリッジが画像形成位置から退避位置へ移動するのを許容する非規制位置との間を移動可能な規制部材を有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
ここで、画像形成装置とは、電子写真プロセス、静電記録プロセス、磁気記録プロセスなどの公知の各種の画像形成原理・方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。例えば複写機、プリンタ(例えばレーザープリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置、画像表示装置等が含まれる。記録媒体とは、画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、用紙、OHTシート等が含まれる。
カートリッジとは、画像が形成される像担持体とこの像担持体に作用する画像形成プロセス手段を有する画像形成部の一部または全てが一体的にカートリッジ化されたものである。そして、画像形成装置の画像形成装置本体に取り外し可能に装着されて、記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するものである。画像形成装置本体(以下、装置本体と記す)は、カートリッジ方式の画像形成装置においてカートリッジを除いた画像形成装置部分である。
像担持体としては、電子写真プロセスにおける電子写真感光体、静電記録プロセスにおける静電記録誘電体、磁気記録プロセスにおける磁気記録磁性体、その他の各種の画像形成原理・方式にて画像形成が可能な部材が挙げられる。画像形成プロセス手段は像担持体に作用して画像を形成する画像形成プロセス機器である。
以下、便宜上、カートリッジ方式の電子写真画像形成装置を例にして説明する。カートリッジとしては、例えば、プロセスカートリッジや現像カートリッジが挙げられる。
プロセスカートリッジは、電子写真プロセス手段としての、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと像担持体としての電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着されるものである。従って、プロセスカートリッジには、プロセス手段としての現像手段と、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、電子写真画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着されるものも含まれる。
また、プロセスカートリッジには、プロセス手段としての、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着されるものも含まれる。
電子写真感光体と現像手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂一体型と称する。また、電子写真感光体と現像手段以外のプロセス手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。即ち、現像手段をプロセスカートリッジとは別の現像ユニットに設けて、この現像ユニットと対になって画像を形成するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。
プロセスカートリッジは、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、現像カートリッジとは、現像ローラを有し、現像ローラによって、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するのに用いられる粉体現像剤(トナー)を収容しており、装置本体に取り外し可能に装着されるものである。
現像カートリッジの場合には、電子写真感光体は装置本体或いはカートリッジ支持部材に取り付けられている。或いは、電子写真感光体は、前記の所謂分離型プロセスカートリッジに設けられている(この場合には、プロセスカートリッジは、現像手段を有してはいない)。現像カートリッジも、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。
そこで、カートリッジとしては、前記の所謂一体型又は所謂分離型のプロセスカートリッジが含まれる。また、カートリッジとしては、所謂分離型のプロセスカートリッジと現像カートリッジが対になって用いられる場合が含まれる。また、カートリッジとしては、電子写真感光体が装置本体或いはカートリッジ支持部材に固定して取り付けられており、電子写真感光体に作用可能に現像カートリッジが着脱可能に用いられる場合が含まれる。
プロセスカートリッジを交換可能な画像形成装置として、特許文献1には複数のプロセスカートリッジを移動部材に搭載し、装置本体に着脱する構成が開示されている。また、画像形成時はプロセスカートリッジをバネなどの力によって押圧して位置決めし、装置本体の開閉部材としてのドアの開閉移動と連動して当接・退避する構成が開示されている。
一方、使用者の利便性向上と輸送時(物流時)の梱包サイズ小型化のため、画像形成装置の装置本体内にプロセスカートリッジを画像形成時と同様の位置にあらかじめ装着(同梱)する。そして、そのカートリッジ同梱の画像形成装置をダンボール箱や発泡スチロール等からなる梱包材に収めて出荷する形態が一般的となっている。
特開2007−213018号公報
しかしながら、前記従来技術では、カートリッジを同梱した状態の画像形成装置の輸送時の衝撃や振動によってカートリッジが画像形成装置の装置本体内で移動するのを前記押圧力で保持するのは難しい。前記押圧力は画像形成時に駆動力や電気接点等から受ける力に対抗してカーットリッジを正規の位置(画像形成位置)に保持するのに必要な力は発揮する。しかしながら、輸送時の衝撃は時に数10G〜数100Gに達するため前記押圧力によって同梱されたカートリッジが移動するのを保持することができない。
仮に保持できるまで押圧力を上げたとするとカートリッジを着脱するためにドア等を操作する際の操作力が大きくなってユーザビリティが低下する。
以上のように、装置本体内に同梱されたカートリッジが画像形成装置の輸送時の衝撃や振動によって装置本体内で移動する結果、カートリッジの正規位置からの脱落、破損、押圧機構の破損等を引き起こす可能性がある。そのために、従来技術では輸送時のみカートリッジの移動を規制するための隙間詰め部材を装着する等を行っている。しかしながら、使用者が使用前に取り除く必要がある。
そこで、本発明は、ユーザビィリティの低下を招くことなく、カートリッジを同梱した画像形成装置の輸送時におけるカートリッジの移動を阻止することにより、カートリッジおよび画像形成装置の保護を行うことを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、
カートリッジが着脱可能な記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記カートリッジを前記画像形成装置の装置本体に着脱する際に、前記カートリッジが通過する開口部と、
前記開口部を閉じる閉鎖位置と前記開口部を開放する開放位置との間を移動可能な開閉部材と、
前記カートリッジを前記装置本体の内側において画像形成位置に固定するために前記カートリッジに押圧力を付加する加圧位置と、前記カートリッジに対する前記押圧力を解除した非加圧位置との間を移動可能な押圧部材と、
前記開閉部材の前記閉鎖位置から前記開放位置への移動に伴って前記押圧部材を前記加圧位置から前記非加圧位置に移動させるとともに前記カートリッジを前記画像形成位置から退避した退避位置へ移動させる、及び、前記開閉部材の前記開放位置から前記閉鎖位置への移動に伴って前記カートリッジを前記退避位置から前記画像形成位置へ移動させるとともに前記押圧部材を前記非加圧位置から前記加圧位置に移動させる連動部材と、
前記画像形成位置に位置している前記カートリッジが前記押圧部材の前記押圧力に反して移動するのを規制する規制位置と、前記カートリッジが前記画像形成位置から前記退避位置へ移動するのを許容する非規制位置との間を移動可能な規制部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、ユーザビィリティの低下を招くことなく、カートリッジが同梱された画像形成装置の輸送時におけるカートリッジの移動を阻止することが出来る。これにより、カートリッジおよび画像形成装置の保護を行うことが出来る。
実施例1における画像形成装置の外観斜視図である。 画像形成装置の縦断右側面図である。 ドアが開かれている状態の画像形成装置の外観斜視図である。 トレイがカートリッジPを着脱できる装置本体の外側位置へ引き出されている状態時の画像形成装置の外観斜視図である。 図1の画像形成装置において外装カバーを省いて内部を見た斜視図である。 図5の装置の横断正面図である。 図3の画像形成装置において外装カバーを省いて内部を見た斜視図である。 ドア開放時のカートリッジ押圧機構を示す断面図である。 ドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構を示す断面図である。 ドア開放時のカートリッジ押圧機構周辺を示す斜視図である。 ドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す斜視図である。 カートリッジ押え部材(カートリッジ移動規制部材)とその先端の作用部の形状を示す図である。 実施例2における画像形成装置のドア開放時のカートリッジ押圧機構を示す断面図である。 同じくドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構を示す断面図である。 ドア開放時のカートリッジ押圧機構周辺を示す斜視図である。 ドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す斜視図である。 実施例3に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例3に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例3に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例3に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例3に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例4に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例4に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例4に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例4に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す斜視図である。 実施例4に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す斜視図である。 実施例5に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例5に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例5に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例5に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。 実施例5に関わるドア閉鎖時のカートリッジ押圧機構周辺を示す断面図である。
[実施例1]
(画像形成装置例の全体的な概略構成)
図1は本実施例における画像形成装置100の外観斜視図、図2は縦断右側面図である。図1と図2により本実施例における画像形成装置100全体的な概略構成を説明する。本実施例の画像形成装置100は電子写真プロセスを用いた、カートリッジ方式の4色フルカラーのレーザープリンタである。パソコン・イメージリーダ・相手方ファクシミリ装置等の外部ホスト装置(不図示)から制御部(不図示)に入力する電気的画像信号に基づいて用紙(記録媒体)Sに対する画像形成を実行する。
以下の説明において、画像形成装置100または画像形成装置本体(カートリッジを除いた画像形成装置部分:以下、装置本体と記す)101に関して、前側(正面側)とは装置開閉ドア(開閉部材)31を配設した側である。後側とはそれとは反対側である。前後方向とは、後側から前側に向かう方向(前方向)と、その逆の方向(後方向)である。左右とは前側から見て左または右である。左右方向とは、右から左に向かう方向(左方向)と、その逆の方向(右方向)である。上下とは重力方向において上または下である。
装置本体101内には、後側から前側にかけて順に第1から第4の4つのプロセスカートリッジ(以下、カートリッジと記す)P(PY・PM・PC・PK)が略水平方向に並べて配設(インライン構成、タンデム型)されている。
カートリッジPは、画像が形成される像担持体とこの像担持体に作用する画像形成プロセス手段を有する画像形成部の一部または全てが一体的にカートリッジ化されたものである。そして、画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着(着脱可能)されて、記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するものである。
本実施例において各カートリッジPは一体型のプロセスカートリッジであり、現像器に収容させたトナー(現像剤)の色が異なるだけで、互いに同様の電子写真画像プロセス機構(画像形成部)を有している。即ち、各カートリッジPは、像担持体(第1の像担持体)としての電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記す)1を有する。また、このドラム1に作用する画像形成プロセス手段としての帯電器2、現像器3、クリーニング器4を有する。上記のドラム1、帯電器2、現像器3、クリーニング器4をカートリッジ枠体5内に一体的に組み付けたものである。
帯電器(帯電手段)2はドラム1に接触する帯電ローラである。現像器(現像手段)3は現像ローラ3aを有し、現像剤容器内には現像剤(トナー)を収容させてある。クリーニング器(クリーニング手段)4はドラム1に接触するブレード式のものである。カートリッジPはドラム1の回転軸方向が長手方向である。各カートリッジPは装置本体101に対する着脱構成については後述する。
装置本体101内の所定の画像形成位置(正規の位置、装着位置)に装着されている状態にある各カートリッジPは、後述する所定の位置決め部に位置決め固定された状態に保持されている。また、そのカートリッジPの駆動入力部(不図示)に対して装置本体101側の駆動出力部(不図示)が結合している。これにより、装置本体101側から各カートリッジPに対して駆動力の入力が可能となっている。
また、そのカートリッジPの電気接点部(不図示)に対して装置本体101側の給電系統(不図示)が導通化している。これにより、装置本体101側から各カートリッジPに対してバイアス電圧(帯電バイアス、現像バイアス等)の入力が可能となっている。
第1のカートリッジPYは、現像器3にイエロー(Y)色のトナーを収容させてあり、ドラム1面にY色トナー像を形成する。第2のカートリッジPMは、現像器3にマゼンタ(M)色のトナーを収容させてあり、ドラム1面にM色トナー像を形成する。第3のカートリッジPCは、現像器3にシアン(C)色のトナーを収容させてあり、ドラム1面にC色トナー像を形成する。第4のカートリッジPKは、現像器3にブラック(K)色のトナーを収容させてあり、ドラム1面にK色トナー像を形成する。
第1〜第4のカートリッジPY・PM・PC・PKの上方部には、画像露光手段としてのレーザースキャナユニット11が配設されている。このスキャナユニット11は、外部ホスト装置(不図示)から入力する各色の画像情報に対応して変調したレーザー光Lを出力し、カートリッジ枠体5の上面に設けられた露光窓6を通して、各カートリッジPのドラム1面を走査露光する。
第1〜第4のカートリッジPY・PM・PC・PKの下方部には、中間転写ベルトユニット12が配設されている。このベルトユニット12は、中間転写体(第2の像担持体)としての、誘電体製で可撓性を有する転写部材であるエンドレスベルト13と、このベルト13を懸回張設して循環移動させる駆動ローラ14、テンションローラ15、補助ローラ14aと、を有する。駆動ローラ14と補助ローラ14aは装置本体101内の後側(第1のカートリッジPY側)に配設してある。テンションローラ15は装置本体101内の前側(第4のカートリッジPY側)に配設してある。
各カートリッジPのドラム1は、その下面が、ベルト13の上行側ベルト部分の上面に接している。ベルト13の内側には、上行側ベルト部分を介して各カートリッジPのドラム1に対向させて4個の一次転写ローラ17が配設されている。各カートリッジPのドラム1とベルト13の接触部(ニップ部)がそれぞれ一次転写部である。駆動ローラ14にはベルト13を介して二次転写ローラ22が当接されている。二次転写ローラ22とベルト13の接触部(ニップ部)がそれぞれ二次転写部である。
ベルトユニット12の下方部には、給紙ユニット18を配設してある。この給紙ユニット18は、記録媒体としての用紙Sを積載して収容した給紙トレイ19、給紙ローラ80、搬送ローラ20、分離ローラ21等を有する。給紙トレイ19は装置本体101の前側から出し入れ自由である(フロントローデング)。
装置本体101内の後側には、下方の搬送ローラ20側から上方の用紙排出口部26へ至る上行の用紙搬送経路25が配設されている。そしてこの用紙搬送経路25に沿って下側から上側に順に、レジストローラ対(搬送ローラ対)81a・81b、二次転写ローラ22、定着装置23、排紙ローラ対24が配設されている。装置本体101の上面は排紙トレイ27にしてある。定着装置23は定着フィルムアセンブリ23aと加圧ローラ23bを有するものを用いている。排紙ローラ対24は排紙コロ24aと排紙ローラ24bである。
(画像形成動作)
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。第1〜第4のカートリッジPY・PM・PC・PKのドラム1が図2の矢印の反時計方向に所定の制御速度で回転駆動される。ベルト13もドラム1の速度に対応した速度で図2の矢印の時計方向に回転駆動される。
スキャナユニット11も駆動される。この駆動に同期して、各カートリッジPにおいてそれぞれ所定の制御タイミングで帯電ローラ2がドラム1の表面を所定の極性・電位に一様に帯電する。帯電ローラ2はドラム1の回転に従動して回転する。スキャナユニット11は各ドラム1の表面を各色の画像信号に応じて変調されたレーザー光Lで走査露光する。これにより、各ドラム1の表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像が現像器3によりトナー像として現像される。
上記のような電子写真画像形成プロセス動作により、第1のカートリッジPYのドラム1にはフルカラー画像のY色成分に対応するY色トナー像が形成され、そのトナー像がベルト13上に一次転写される。
第2のカートリッジPMのドラム1にはフルカラー画像のM色成分に対応するM色トナー像が形成され、そのトナー像が、ベルト13上にすでに転写されているY色トナー像に重畳されて一次転写される。
第3のカートリッジPCのドラム1にはフルカラー画像のC色成分に対応するC色トナー像が形成され、そのトナー像が、ベルト13上にすでに転写されているY色+M色トナー像に重畳されて一次転写される。
第4のカートリッジPCのドラム1にはフルカラー画像のK色成分に対応するK色トナー像が形成され、そのトナー像が、ベルト13上にすでに転写されているY色+M色+C色トナー像に重畳されて一次転写される。
かくして、ベルト13上にY色+M色+C色+K色の4色フルカラーの未定着トナー像が合成形成される。各カートリッジPにおいて、ベルト13に対するトナー像の一次転写後のドラム1面に残留した転写残トナーはクリーニング器4により除去される。
一方、所定の制御タイミングで給紙ローラ80が駆動される。これにより、給紙トレイ19上に積載されている記録媒体である用紙Sが1枚分離給送されて、搬送ローラ20と分離ローラ21、レジストローラ対81a・81bを経て、二次転写ローラ22とベルト13とのニップ部(二次転写部)に導入される。これにより、用紙Sが該ニップ部を挟持搬送されていく過程でベルト13上の4色重畳のトナー像が用紙Sの面に順次に一括転写される。
用紙Sはベルト13の面から分離されて定着装置23へ導入され、定着ニップ部で加熱・加圧される。これにより、各色トナー像の混色及び用紙Pへの定着がなされる。そして用紙Sは、定着装置23を出て、フルカラー画像形成物として排紙ローラ対24により排出口25を通じて排紙トレイ25上に排出される。
用紙分離後のベルト13の表面に残留した二次転写残トナーは、本実施例の場合は、例えば第1のカートリッジPYの一次転写部においてドラム1の表面に静電的に付着し、クリーニング器4にて除去される。
(カートリッジの交換方式)
本実施例の画像形成装置100においては、装置本体101に対する各カートリッジPの交換(着脱)は装置本体101から引き出し可能なトレイ35にカートリッジPを乗せ、フロントアクセスにより交換する方式である。図4はトレイ35がカートリッジPを着脱できる装置本体101の外側位置へ引き出されている状態時を示している。
装置本体101の正面側にはカートリッジPを装置本体101に着脱させる際に通過させることができる開口部30が設けられている。また、装置本体101にはその開口部30を閉じる閉鎖位置Aと開口部30を開放する開放位置Bとの間を移動可能なドア(開閉部材)31が配設されている。
本実施例においては、ドア31はドア下辺側の横軸(ヒンジ軸)32を中心に装置本体101に対して開閉回動可能である。ドア31は軸32を中心に立て起こし方向に回動して、図1、図2のように、閉鎖位置Aに移動させて開口部30を閉じた状態にすることができる。また、ドア31は軸32を中心に装置本体101の手前側に倒し回動して、図3のように、開放位置Bに移動させて開口部30を大きく開放した開き状態にすることができる。31aはドア31に設けた取手部である。
図5は図1の画像形成装置100において外装カバーを省いて内部を見た斜視図である。図6は図5の装置の横断正面図である。図7は図3の画像形成装置100において外装カバーを省いて内部を見た斜視図である。
図5〜図7において、101aと101bは装置本体101の骨格を成すメインフレームの左側フレーム板と右側フレーム板である。図6に示すように、左側フレーム板101aの内側と右側フレーム101bの内側には対向させて、前後方向を長手とする左右一対のトレイレール36a・36bが配設されている。この左右のトレイレール36a・36b間にトレイ35が前後方向に水平にスライド移動可能に保持されている。各カートリッジPはこのトレイ35に長手方向を左右方向にして前後方向に並べて支持されている。
左右のトレイレール36a・36bはドア31の開閉動作に連動して次のような動作をする。
1)ドア31が開放位置Bから閉鎖位置Aへ移動される場合
ドア31とリンクしたレバー37が前側から後側へ後退移動する(図7→図5)。レバー37は左側フレーム板101aと右側フレーム101bの両方に左右対称に配設されている。これにより、左右のレバー37が左右のトレイレール36a・36bにそれぞれ一体に設けられたボス38を介して左右のトレイレール36a・36bを前側から後側へ後退移動する。左右のトレイレール36a・36bのボス38はそれぞれ装置本体側の左右の固定部材102(右側は不図示)に設けられているガイド溝44に係合(嵌合)している。
左右のトレイレール36a・36bはそれぞれボス38が対応するガイド溝44に沿ってガイドされて後退移動することで後方と下方すなわち斜め下に所定量並行移動する。この左右のトレイレール36a・36bの上記の移動に伴い、トレイ35も装置本体101内を下方に所定量並行移動する。トレイ35は所定の下降移動位置において装置本体101に対して引き止め部材(不図示)の動作により位置決め固定される。
各カートリッジPの長手方向の一端側(左端側)と他端側(右端側)の下部にはそれぞれ被位置決め部(被位置決め形状部)47(47Y・47M・47C・47K)が設けられている。また、装置本体101側の左右の位置決め板45には各カートリッジPの被位置決め部47に対応する位置決め部(位置決め形状部)46(46Y・46M・46C・46K)が設けられている。
トレイ35が下降移動することによりトレイ35に支持されている各カートリッジPも下降する。この下降により各カートリッジPの被位置決め部47がそれぞれ装置本体101側の各対応する位置決め部46に対して係合する(図8→図9)。即ち、各カートリッジPは、装置本体101の内側に位置している状態において、ドア31の開放位置Bから閉鎖位置Aへの移動に伴って、退避位置(図8参照、着脱可能位置)から画像形成位置(図9参照)へ移動される。
そして、後記の(カートリッジの押圧構成)で説明するように、各カートリッジPに対応して装置本体101側に配設されている弾性押圧部材としてのバネホルダ42(42Y・42M・42C・42K)が動作する。即ち、バネホルダ42はカートリッジPに対する非加圧位置D(図8、図10)からカートリッジPの上面に接触する加圧位置C(図9、図11)に移動する。加圧位置Cに移動した各バネホルダ42は対応するカートリッジPの上面に対して所定の加圧力を付加する。これにより各カートリッジPは被位置決め部47が装置本体101側の位置決め部46に押し付けられて固定される。
即ち、各カートリッジPは装置本体101の内側における画像形成位置に装着された状態に固定されて保持される。この状態において、各カートリッジPのドラム4の下面がベルト12の面に所定に接触している。また、画像形成位置に装着された状態に固定された各カートリッジPの駆動入力部(不図示)に対する装置本体101側の駆動出力部(不図示)の結合がなされる。また、各カートリッジP側の入力電気接点(不図示)に対する装置本体側の給電系統(不図示)の導通化がなされる。この状態において、画像形成装置100は画像形成動作が可能とる。
2)ドア31が閉鎖位置Aから開放位置Bへ移動される場合
ドア31を開いたときはそのドア31の開き移動に連動して上記1)のドア31を閉じたときとは逆の動作が行われる。
即ち、ドア31の開き移動過程の初期において、各カートリッジPの駆動入力部に対する装置本体101側の駆動出力部の結合を解除する動作がなされる。また、各カートリッジPに対するバネホルダ42を加圧位置Cから非加圧位置Dへ移動する加圧解除動作がなされる。また、トレイ35の装置本体101に対する位置決め固定が解除される。
そして、引き続くドア31の開き移動に伴って、左右のトレイレール36a・36bはボス38がガイド溝44に沿ってガイドされて前進移動することで前方と上方すなわち斜め上に所定量並行移動する。この左右のトレイレール36a・36bの上記の移動に伴い、トレイ35も上方に所定量並行移動する。トレイ35が上昇することによりトレイ35に支持されている各カートリッジPも持ち上げられる。
これにより、各カートリッジPの被位置決め部47が装置本体101側の位置決め部46から浮き上がる(図9→図8)。即ち、各カートリッジPが画像形成位置(図9参照)から
退避位置(図8参照)に移動する。また、各カートリッジPのドラム1の下面がベルト13の面から離間して非接触状態になり、またドア31が図3のように開放位置Bに十分に移動されることで開口部30が十分に開放されてトレイ35は装置本体101内より引き出し可能となる。
即ち、各カートリッジPは、装置本体101の内側に位置している状態において、ドア31の閉鎖位置Aから開放位置Bへの移動に伴って、画像形成位置から退避位置へ移動される。そこで、使用者が、図3のように開口部30から露呈している取手部31aをつかんでトレイ35をトレイレール36a・36bに対して水平方向に装置本体101内から前方向にスライド移動させる。
そして、トレイ35を、図4のように、開口部30から装置本体101の外側の所定の引き出し位置(外側位置)まで十分に引き出す。これにより、トレイ35に保持されている各カートリッジPの全体が開口部30を通過して装置本体101の外側に露出し、全カートリッジPの上面が開放される。
トレイ35は、所定の十分量引き出されると、ストッパー部分(不図示)によりそれ以上の引き出し移動が阻止される。また、トレイ35は、所定の引き出し位置まで水平に引き出されている状態がトレイレール36a・36bにより安定に保たれる。本構成により、ベルト13を移動させること無く、フロントアクセスによるカートリッジPの交換が可能となる。
トレイ35は、個々のカートリッジPを真上に取り出し可能にラフに支持している。また、トレイ35は、個々のカートリッジPを真下に向かって移動させることによって支持する。そこで、交換すべき使用済みのカートリッジPをトレイ35から上方に持ち上げて抜き外す。そして、新しいカートリッジPをトレイ35に対して上から嵌め入れて乗せる。
トレイ35に対するカーリッジPの新旧交換をしたら、こんどは上記とは逆の手順で、引き出されているトレイ35をトレイレール36a・36bに対して後方向に水平にスライド移動させて、開口部30から装置本体101の内側に押し入れる。この押し入れは、トレイ35がストッパー部分(不図示)によりそれ以上の押し入れが阻止されるまで十分に行う。
そして、ドア31を閉じ回動する。このドア31を閉じ回動連動して前記1)のような動作が行われて、各カートリッジPが装置本体101内の画像形成位置に装着された状態になる。即ち、画像形成装置100は画像形成動作が可能な状態になる。
上記において、トレイ35は複数のカートリッジ、本実施例においては4つのカートリッジPを支持する引き出し部材である。そして、カートリッジPの長手方向と交差する方向に移動可能で、装置本体101の内側に位置する内側位置と、開口部30を通過して装置本体101の外側に引き出されてカートリッジPを着脱できる外側位置と、の間を移動可能な引き出し部材である。
また、リンク37、ボス38、トレイレール36a・36b、ガイド溝44を有する固定部材102、トレイ35が、ドア31の開閉移動によりカートリッジPを装置本体の内側において画像形成位置と退避位置との間を移動させる連動部材である。
(カートリッジの押圧構成)
前述したように、各カートリッジPは装置本体101の内側に位置している状態において弾性押圧部材としてのバネホルダ42(42Y・42M・42C・42K)により所定の押圧力で押圧されて画像形成位置に固定される。
図5、図7に示すように、各カートリッジPに対応するバネホルダ42はそれぞれ左側フレーム板101bに固定して配設されている前後方向に長いガイド部材70に対して所定の間隔をあけて回転可能に支持されて配設されている。各バネホルダ42にはバネ43(43Y・43M・43C・43K)が組み込まれている(図10、図11)。
また、図5、図7に示すように、左側フレーム板101bにはガイド部材70の下側にガイド部材70に並行に前後方向に長いロッド40が前後方向にスライド移動可能に配設されている。ロッド40はドア31とリンク(レバー)39を介して連結されている。この連結構成によりロッド40はドア31が開放位置Bから閉鎖位置Aへ移動されるのに連動して前進移動E(図5、図11)し、ドア31が閉鎖位置Aから開放位置Bへ移動されるのに連動して後退移動F(図5、図11)する。
ロッド40には長手に沿って所定の間隔をあけて各バネホルダ42に対応するカム溝41(41Y・41M・41C・41K)が設けられている。そして、各バネホルダ42に一体のアーム42aの先端コロ部(カムフォロア)42bをロッド40のそれぞれ対応するカム溝41に係合させてある。
上記の構成により、バネホルダ42はドア31の開閉移動に連動してカートリッジPに押圧力を付加する加圧位置C(図9、11)とカートリッジPに対する押圧を解除した非加圧位置D(図8、図10)とに移動される。即ち、バネホルダ42はドア31の閉鎖位置Aから開放位置Bへの移動に伴って加圧位置Cから非加圧位置Dに移動される。また、バネホルダ42はドア31の開放位置Bから閉鎖位置Aへの移動に伴って非加圧位置Dから加圧位置Cに移動される。
ドア31の閉じ過程では、ロッド40がリンク39を介して前進方向Eに移動することで、各バネホルダ42はカム溝41とコロ部42bにより非加圧位置Dから加圧位置Cに移動する方向に回転駆動される。各バネホルダ42もバネホルダ42の加圧位置Cへの回転に伴って回転してカートリッジPの上面に接触し所定の押圧を行い、カートリッジPを位置決め板45に押し付けて固定する(図9、図11)。
ドア31の開き過程では、逆に、ロッド40がリンク39を介して後退方向Fに移動することで、各バネホルダ42はカム溝41とコロ部42bにより加圧位置Cから非加圧位置Dに移動する方向に回転駆動される。各バネホルダ42もバネホルダ42の非加圧位置Dへの回転に伴って回転してカートリッジPの上面から非接触に退避する(図8、図10)。そして、トレイ35およびカートリッジPが上昇する(図8)。その後、前述のように、トレイ35を機外に引き出すことでカートリッジPを交換する。
上記において、リンク39、ロッド40、カム溝41、コロ部42bが、ドア31の開閉移動によりバネホルダ42を加圧位置Cと非加圧位置Dの間を移動させる連動部材である。
(カートリッジ移動規制部材)
図10および図11に示すバネホルダ42、バネ43からなるカートリッジ押圧機構周辺には、各カートリッジPのカートリッジ移動規制部材としての押え部材50(50Y・50M・50C・50K)が設けられている。各押え部材50はそれぞれ対応するバネホルダ42の近傍においてガイド部材70に対して回転可能に支持されて配設されている。
各押え部材50は対応するバネホルダ42とギア42c・52により係合している。ギア42cはバネホルダ42と一体でバネホルダ42と同心のギアである。ギア52は押え部材50と一体で押え部材50と同心のギアである。
これにより、各押え部材50は対応するバネホルダ42がドア31の開閉にともなって回動するのに従って回動する。そして、規制部材である押え部材50と一体に設けられた作用部51(対向部)が回動する。それによって、ドア31の開放時はこの作用部51がカートリッジPの上面に対して離間した非規制位置(図8、図10)と、ドア31の閉鎖時は対向する規制位置(図9、図11、図12)との間を移動する。
即ち、押え部材50はドア31の開放位置Bから閉鎖位置Aへの移動に連動して画像形成位置に位置しているカートリッジPに近接した近接位置Gに移動してカートリッジPの移動を規制する。対向時のカートリッジPと作用部51の距離は、干渉しない程度かつ1mm以下程度が望ましい。
また、押え部材50はドア31の閉鎖位置Aから開放位置Bへの移動に連動して画像形成位置のカートリッジPから離脱した離間位置Hに移動してカートリッジPの画像形成位置から退避位置への移動を許容する。また、カートリッジPの開口部30からの着脱の軌跡から退避する。
本実施例においては、押え部材50はドア31の閉鎖位置Aから開放位置Bへの移動により回転運動して近接位置Gから離間位置Hへ移動する、及び、ドア31の開放位置Bから閉鎖位置Aへの移動により回転運動して離間位置Hから近接位置Gへ移動する。押え部材50は、弾性押圧部材であるバネホルダ42を介してドア31の閉鎖位置Aから開放位置Bへの移動、及び、開放位置Bから閉鎖位置Aへの移動に連動して移動する。
ところで、[発明が解決しようとする課題]の項で説明したように、バネ43は画像形成動作時に各カートリッジPのドラム1が駆動から受ける反力等で、カートリッジPが位置決め板45から離れようとするのを抑える。これにより、正規の位置に保つために必要な弾性力を発揮するように構成されている。
しかし、カートリッジが同梱された画像形成装置100において、この装置100の輸送時の振動または輸送時に誤って落下されたときの衝撃によるカートリッジの移動を押えられるような押圧力は持たせることが出来ない。
もしそのような押圧力を持たせるとドア31の動作力が非常に大きくなり、ユーザが操作する力が大きくなったり、レバー37、ロッド40、リンク39等の破損を招いたりする可能性がある。
以上説明したように、バネ43の力のみでは、カートリッジが同梱された画像形成装置の輸送時のカートリッジの移動を阻止することは難しい。そのため、カートリッジの装置本体内での正規位置からの脱落、バネ43に過負荷がかかることによるバネ43の変形、バネホルダ42、ロッド40等の破損を招く可能性がある。
上記の問題を解決するための従来技術の一例は輸送時のみ用いるスペーサ等をカートリッジ近傍に追加することで隙間を小さくし、カートリッジの移動を阻止することを行なっていた。しかし、画像形成装置100の使用前にユーザにより取りはずす必要があり、ユーザビィリティの低下を招いていた。
本実施例のように押え部材50を設けることで、カートリッジが同梱された画像形成装置100の輸送時におけるカートリッジの衝撃による移動をわずかな距離で押さえ込むことができる。そのため、バネ43の力に頼ることなく同梱されたカートリッジの移動を規制できる。
また、ドア31の開閉動作にともなって押え部材50を回転させる際も押え部材50がカートリッジ等と接触することがなく、バネ等の反力を受けることもないことから操作力におよぼす影響は無視できる。
また、ドア31の開放時にはカートリッジPから離間してカートリッジPの着脱を妨げることもないため、ユーザビリティ上の影響はない。
さらに、図12に示すように、作用部51の形状は押え部材50の回転中心と同心の円弧形状とする。即ち、押え部材50のカートリッジPに対向する作用部51は、押え部材50の回転運動の回転中心と同心の円弧形状で構成される。これにより、カートリッジPが接触しても押え部材50を回転させる力が発生しない。つまり、押え部材50自身が回転しカートリッジPから離間してカートリッジPの移動を阻止する機能を喪失する可能性を小さくし信頼性を向上させることができる。
ここで、押え部材50の材質は、カートリッジPの移動を阻止するために、ABS樹脂等の樹脂でバネ43の弾性係数よりも高い弾性係数を有する部材で構成されている。
以上説明したように、本実施例の構成をとることで、ユーザビィリティの低下を防ぎつつ、カートリッジが同梱された画像形成装置の輸送時のカートリッジや装置本体の破損を防ぐことのできる画像形成装置の提供が可能となる。
[実施例2]
本実施例2における特徴点は、カートリッジ移動規制部材は弾性押圧部材の一部であることである。本実施例2における画像形成装置100の概略構成は実施例1の構成と同じである。また、図13の断面図(ドア31開時)および図14の断面図(ドア31閉時)、バネホルダ62の周辺を示す図15(ドア31開時)および図16(ドア31閉時)に示すように、カートリッジ押圧構成も実施例1とほぼ同一構成である。
実施例1のバネホルダ42がバネホルダ62、実施例1のバネ43がバネ63にそれぞれ対応している。バネホルダ62に一体に設けられたバネホルダ62の回転中心と同心の円弧で形成された作用部64がカートリッジPに近接するように構成されている。
このように構成することにより、実施例1で説明した押え部材50の機能をバネホルダ62に持たせることが可能になり、押え部材50を省略し、部品数・コストを削減することが可能となる。また実施例1と同様に作用部64はその回転中心であるバネホルダ62の回転中心と同心の円弧であり、カートリッジPが接触しても回転力が発生しないため、カートリッジPの移動を規制する機能の喪失する可能性が低く、信頼性が高くなっている。
以上説明したように本実施例の構成をとることで実施例1と同様にユーザビィリティの低下を防ぎつつ、カートリッジが同梱された画像形成装置の輸送時のカートリッジや装置本体の破損を防ぐことができる。さらに低コストの画像形成装置の提供が可能となる。
ただし、実施例1においては、押え部材50はドア31開閉時、バネホルダ42との間をつなぐギア42c・52のギア比の設定により、バネホルダ42よりも回転角度を大きくする。これにより押え部材50上の作用部51をカートリッジPより離間する量を確保している。これに対して、本実施例2においてはバネホルダ62自体の回転移動量を大きくなるように変更し、作用部64の離間量を確保する必要がある。
そのため、バネホルダ62の周辺を示す図15(ドア31開時)および図16(ドア31閉時)に示すようにロッド60に設けた溝61の段差を大きくするなどしてバネホルダ62およびバネ63の回転移動量を増やす必要がある。したがってバネホルダ62およびバネ63の回転量が大きくなることによるドア31の操作力増加や、バネホルダ62およびバネホルダ63の移動・退避スペースが増加することになり、装置本体内に必要なスペースを確保するのが難しい場合がある。
以上のことから本実施例2は実施例1の押え部材50を用いた構成を除外するものではなく、画像形成装置の大きさなどの条件により適宜選択できる構成となっている。
[実施例3]
次に図17〜図21を用いて、実施例3のカートリッジ押圧構成を説明する。尚、以下に説明する実施例3〜5においては、実施例1と異なる部分の構成のみを説明する。
図17はドア(不図示)が閉じた際の押え部材70を含んだカートリッジ押圧構成79とカートリッジPの関係を示すトレイ35(図3、図4参照)の移動方向に沿った断面図である。また、図18はドア31が閉じた際の押え部材70とカートリッジPの関係をトレイ35の移動方向から見た断面図である。図19はドア31が閉じた状態で輸送時の衝撃等でカートリッジPが移動した際の押え部材70とカートリッジPの関係をトレイ35の移動方向から見た断面図である。
本実施例においても実施例1と同様に、押え部材70は対応するバネホルダ72がドアの開閉にともなって回動するのに従って回動する。そして、規制部材である押え部材70と一体に設けられた作用部71(対向部)が回動する。それによって、図17、18に示すように、ドアの開放時はこの作用部71がカートリッジPの上面に対して離間した非規制位置(不図示)と、ドアの閉鎖時は対向する規制位置(図18)との間を移動する。
また、押え部材70は、図18に示すように装置本体である側板79に設けられた支持部77に回転可能に支持されている。押え部材70の作用部71はカートリッジPの長手方向に対して斜面となっている。そして、図19に示すように、カートリッジPが輸送時において衝撃等で移動した際には、カートリッジPの被作用部76が作用部71に当接する。それによって作用部71は矢印方向F1に押圧力を受けることによって、押え部材70にはその分力F2が上方向に、分力F3がカートリッジPの長手方向に向かって生じることになる。
即ち、分力F3は押え部材70を支持部77から外れるのを阻止する方向に発生し、押え部材70が支持部77から外れずにカートリッジPの移動を規制することが可能になる。
なお、本実施例3では図18に示すように作用部71に斜面を設けたが、図20、図21に示すように作用部171の斜面の向きを逆にして、カートリッジPの被作用部176に斜面、もしくは凹み形状を有した形状にしても同様の効果を得ることができる。そして図21に示すように、F1とF2の合力F3により押え部材170が支持部77より外れずにカートリッジPの移動を規制することが可能になる。
[実施例4]
次に図22〜図24を用いて、実施例4のカートリッジ押圧構成を説明する。図22はドア(不図示)が閉じた際の押え部材80を含んだカートリッジ押圧構成89とカートリッジPの関係を示すトレイ(図3、図4参照)の移動方向に沿った断面図である。また、図23は図22からバネホルダ82、押圧部材であるバネ80を便宜上省略した断面図である。そして、図24はドアが閉じた状態で輸送時の衝撃等でカートリッジPが移動した際の押え部材80とカートリッジPの関係をトレイの移動方向から見た断面図である。
図24に示すように、衝撃等によりカートリッジPの被作用部86に作用部81が当接して、矢印方向に回転運動の力を受けることがあった場合でも、カートリッジPの凹形状の被作用部86が作用部80の回転運動を規制することが可能となる。即ち、作用部81が被作用部86と確実に係合して、衝撃等によるカートリッジPの移動を規制することが可能になる。
なお、本実施例4では作用部81は凸形状で被作用部86は凹形状を有していたが、逆にして作用部81が凹形状で被作用部86を凸形状にしてもよい。即ち、作用部81と被作用部86は、一方が凸形状で、他方が凹形状であれば同様の効果を得ることができる。
また、本実施例4では衝撃等による作用部81の回転運動の規制に被作用部86を用いた。しかし、その代替として図25、図26に示すように、円弧形状の作用部101を有する押え部材100が矢印方向に回転するのを規制するために、支持部107に突き当て部105を設けても良い。それによって円弧形状Rの作用部101が必ずカートリッジPの被作用部106に当接させることができる。
突き当て部105の位相は部品公差を積み上げた状態でも、作用部101がカートリッジPの被作用部106に当接可能な位相の範囲に収まる条件を満たしていることとする。作用部101が被作用部106と確実に係合して、衝撃等によるカートリッジPの移動を規制することが可能になる
[実施例5]
次に図27〜図31を用いて、実施例5のカートリッジ押圧構成を説明する。図27はドア(不図示)が閉じた際の押え部材90を含んだカートリッジ押圧構成99とカートリッジPの関係を示すトレイ(図3、図4参照)の移動方向に沿った断面図である。また、図28は図27からバネホルダ92、押圧部材であるバネ93を便宜上省略した断面図である。また、図29はドアが閉じた際の押え部材90とカートリッジPの関係をトレイの移動方向から見た断面図である。
図30はドアが閉じた状態で輸送時の衝撃等でカートリッジPが移動した際の押え部材90とカートリッジPの関係をトレイの移動方向に沿った断面図である。図31はドアが閉じた状態で輸送時の衝撃等でカートリッジPが移動した際の押え部材90とカートリッジPの関係をトレイの移動方向から見た断面図である。
図29に示すように、押え部材90の係合部95は側板99を挟んで、カートリッジPの長手方向において作用部91とは逆側に配置されている。図31に示すようにカートリッジPが輸送時の衝撃で移動した際には、カートリッジPの被作用部96が作用部91に当接する。それによって、押え部材90が図31の矢印方向に力を受けることがあっても、押え部材90の係合部95が側板99に当接してそれ以上矢印方向に移動することを規制することが可能となる。即ち、押圧部90が支持部97から外れることを防止することができ、確実に衝撃等によるカートリッジの移動を規制することが可能になる。
(その他の事項)
1)実施例において装置本体1に着脱可能なカートリッジPは一体型のプロセスカートリッジであるがこれに限られるものではない。分離型のプロセスカートリッジであってもよいし、現像カートリッジであってもよい。
2)画像形成装置の装置本体に装着されるカートリッジの個数は実施例の4個に限定されるものではなく、必要に応じて設定されるものである。例えばモノクロの画像を形成する画像形成装置の場合には、装置本体に装着されるプロセスカートリッジあるいは現像カートリッジの個数は1個である。
3)画像形成装置の画像形成原理・方式は実施例の電子写真プロセスに限られるものではない。静電記録プロセスや磁気記録プロセスを用いた画像形成装置であってもよい。
100・・画像形成装置、101・・装置本体、1・・像担持体、2・3・4・・画像形成プロセス手段、P・・カートリッジ、30・・開口部、31・・開閉部材(ドア)、A・・閉鎖位置、B・・開放位置、42・62・・弾性押圧部材(バネホルダ)、C・・加圧位置、D・・非加圧位置、37・38・102・44・36a・36b・39・40・41・42b・・連動部材、50・64・・カートリッジ移動規制部材(カートリッジ押え部材)、G・・近接位置、H・・離間位置

Claims (17)

  1. カートリッジが着脱可能な記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記カートリッジを前記画像形成装置の装置本体に着脱する際に、前記カートリッジが通過する開口部と、
    前記開口部を閉じる閉鎖位置と前記開口部を開放する開放位置との間を移動可能な開閉部材と、
    前記カートリッジを前記装置本体の内側において画像形成位置に固定するために前記カートリッジに押圧力を付加する加圧位置と、前記カートリッジに対する前記押圧力を解除した非加圧位置との間を移動可能な押圧部材と、
    前記開閉部材の前記閉鎖位置から前記開放位置への移動に伴って前記押圧部材を前記加圧位置から前記非加圧位置に移動させるとともに前記カートリッジを前記画像形成位置から退避した退避位置へ移動させる、及び、前記開閉部材の前記開放位置から前記閉鎖位置への移動に伴って前記カートリッジを前記退避位置から前記画像形成位置へ移動させるとともに前記押圧部材を前記非加圧位置から前記加圧位置に移動させる連動部材と、
    前記画像形成位置に位置している前記カートリッジが前記押圧部材の前記押圧力に反して移動するのを規制する規制位置と、前記カートリッジが前記画像形成位置から前記退避位置へ移動するのを許容する非規制位置との間を移動可能な規制部材と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記規制部材は、前記開閉部材の前記閉鎖位置に位置する際に前記規制位置に位置し、前記開閉部材の前記開放位置に位置する際に前記非規制位置に位置することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記規制部材は、前記規制位置において前記カートリッジとは非接触状態であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記規制部材は、前記開閉部材の前記閉鎖位置から前記開放位置への移動により回転して前記規制位置から前記非規制位置へ移動する、及び、前記開閉部材の前記開放位置から前記閉鎖位置への移動により回転して前記非規制位置から前記規制位置へ移動することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記規制部材は、前記カートリッジが当接して移動を規制する作用部を有し、前記作用部は、前記規制部材が回転する際の回転中心と同心の円弧形状で構成されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記規制部材は、前記押圧部材を介して前記開閉部材の前記閉鎖位置から前記開放位置への移動、及び、前記開放位置から前記閉鎖位置への移動に連動して移動することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記規制部材は前記押圧部材の一部であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記規制部材は前記カートリッジが当接して移動を規制する作用部を有し、前記作用部は、前記カートリッジから前記規制部材が前記装置本体から外れるのを防止する力を受けることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記作用部の形状は、斜面であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記作用部は、前記カートリッジに設けられた被作用部と係合することで、前記規制部材が前記装置本体から外れるのを防止する力を受けることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  11. 前記作用部は、前記カートリッジに設けられた被作用部と係合することで、前記規制部材の回転が規制されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  12. 前記作用部と前記被作用部は、一方が凸形状で、他方が凹形状であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記規制部材は前記カートリッジが当接して移動を規制する作用部と、前記装置本体と係合し前記規制部材が前記装置本体から外れるのを規制する規制部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  14. 前記押圧部材はバネであり、前記規制部材は前記バネよりも弾性係数の高い部材であることを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の画像形成装置。
  15. 前記カートリッジは像担持体を有し、前記像担持体は前記画像形成位置において前記装置本体に設けられた転写部材と接触し、前記退避位置において前記転写部材と離間する請求項1に記載の画像形成装置。
  16. 更に、前記画像形成装置は、前記カートリッジを支持した状態で移動可能な引き出し部材であって、前記装置本体の外側において前記カートリッジを着脱可能で、前記装置本体の内側において、前記カートリッジを前記画像形成位置および前記退避位置に移動させることが可能な引き出し部材を有することを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の画像形成装置。
  17. 前記引き出し部材は複数の前記カートリッジを支持することが可能であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
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