JP2014066628A - 画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法 - Google Patents

画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成出力による出力結果を読み取った画像とマスター画像とを比較することによる画像の検査において、画像の検査結果に基づいて装置の異常個所を診断すること。
【解決手段】画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う検査装置4であって、画像形成出力を実行するためのビットマップデータを取得し、読取画像の検査を行うためのマスター画像を生成するマスター画像処理部402と、マスター画像と読取画像との差分に基づいて読取画像の欠陥を判定し、読取画像上の位置毎に欠陥と判定された判定結果に関する値を複数の読取画像について積算し、その積算結果に基づいてプリントエンジン3の異常を判断する検査制御部403とを含むことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法に関し、特に、画像検査の結果に基づく装置の診断に関する。
従来、印刷物の検品は人手によって行われてきたが、近年オフセット印刷の後処理として、検品を行う装置が用いられている。このような検品装置では、印刷物の読取画像の中から良品のものを人手によって選択して読み取ることにより基準となるマスター画像を生成し、このマスター画像と検査対象の印刷物の読取画像の対応する部分を比較し、これらの差分の程度により印刷物の欠陥を判別している。
しかし、近年普及が進んでいる電子写真などの無版印刷装置は少部印刷を得意としており、バリアブル印刷など毎ページ印刷内容の異なるケースも多く、オフセット印刷機のように印刷物からマスター画像を生成して比較対象とすることは非効率である。この問題に対応するため、印刷データからマスター画像を生成することが考えられる。これにより、バリアブル印刷に効率的に対応可能である。
このような画像の検査処理に際しては、上述した差分の程度、即ち、出力された用紙を読み取った画像と、印刷データから生成されたマスター画像との位置合わせ及びサイズ合わせを行った上で、両画像を画素毎に比較した結果に対して所定の閾値を設定することにより、印刷物が欠陥であるか否かを判別する。
他方、画像形成装置の内部部品の異常個所を判断するために利用可能な情報を収集する方法として、画像形成装置によって用紙等の記録媒体上に出力された画像の欠陥を抽出し、画像の位置毎に欠陥を積算して生成した情報を用いることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、画素毎に積算された差分値を、オペレータによる判断根拠の情報として用いることが開示されているのみであり、故障部位の特定についてはオペレータによるノウハウ等が必要である。即ち、特許文献1に開示された技術のみでは、画像形成出力結果に基づいた装置内部の部品の異常個所の判断を好適に達成することはできない。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、画像形成出力による出力結果を読み取った画像とマスター画像とを比較することによる画像の検査において、画像の検査結果に基づいて装置の異常個所を診断することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査装置であって、前記画像形成装置が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得し、前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定する画像検査部と、前記読取画像上の位置毎に欠陥と判定された判定結果に関する値を複数の読取画像について積算し、その積算結果が所定の閾値よりも大きい場合に、その積算結果の前記画像上の位置における欠陥を前記画像形成装置の異常に基づく欠陥であると判断して前記画像形成装置の異常を判断する異常判断部とを含むことを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査システムであって、画像形成出力を実行する画像形成部と、画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成する画像読取部と、前記画像形成部が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得し、前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定する画像検査部と、前記読取画像上の位置毎に欠陥と判定された判定結果に関する値を複数の読取画像について積算し、その積算結果が所定の閾値よりも大きい場合に、その積算結果の前記画像上の位置における欠陥を前記画像形成装置の異常に基づく欠陥であると判断して前記画像形成装置の異常を判断する異常判断部とを含むことを特徴とする。
また、本発明の更に他の態様は、画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査方法であって、画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成し、前記画像形成装置が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得して前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成し、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定し、前記読取画像上の位置毎に欠陥と判定された判定結果に関する値を複数の読取画像について積算し、その積算結果が所定の閾値よりも大きい場合に、その積算結果の前記画像上の位置における欠陥を前記画像形成装置の異常に基づく欠陥であると判断して前記画像形成装置の異常を判断することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成出力による出力結果を読み取った画像とマスター画像とを比較することによる画像の検査において、画像の検査結果に基づいて装置の異常個所を診断することができる。
本発明の実施形態に係る検査装置を含む画像形成システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る検査装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るエンジンコントローラ、プリントエンジン及び検査装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る印刷処理部の機械的構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るマスター画像処理部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る検査制御部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る比較検査全体の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る検査範囲の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る検査範囲毎の検査結果の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る欠陥積算情報の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るデータベース照合処理の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る欠陥群情報の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る欠陥群抽出の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る差分データの積算結果の2値化の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る欠陥DBの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る類似判定動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る欠陥群の形状に応じた欠陥種の例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る比較検査全体の動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る差分データの矩形化動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、画像形成出力による出力結果を読み取った読取画像とマスター画像とを比較することにより出力結果を検査する検査装置を含む画像形成システムにおいて、検査の結果に基づいて装置内部の故障診断を行う処理を特徴として説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成システムは、DFE(Digital Front End)1、エンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4を含む。DFE1は、受信した印刷ジョブに基づいて印刷出力するべき画像データ、即ち出力対象画像であるビットマップデータを生成し、生成したビットマップデータをエンジンコントローラ2に出力する。
エンジンコントローラ2は、DFE1から受信したビットマップデータに基づいてプリントエンジン3を制御して画像形成出力を実行させる。また、本実施形態に係るコントローラ2は、DFE1から受信したビットマップデータを、プリントエンジン3による画像形成出力の結果を検査装置4が検査する際に参照するための検査用画像の元となる情報として検査装置4に送信する。
プリントエンジン3は、エンジンコントローラ2の制御に従い、ビットマップデータに基づいて画像形成出力を実行すると共に、出力した用紙を読取装置で読み取って生成した読取画像データを検査装置4に入力する。検査装置4は、エンジンコントローラ2から入力されたビットマップデータに基づいてマスター画像を生成する。
そして、検査装置4は、プリントエンジン3から入力された読取画像を上記生成したマスター画像と比較することにより、出力結果の検査を行う画像検査装置である。また、本実施形態に係る検査装置4は、画像の検査結果に基づき、プリントエンジン3内部に含まれる様々な部品の故障診断を行う機能を有する。これが、本実施形態の要旨に係る機能である。
ここで、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能ブロックを構成するハードウェア構成について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る検査装置4のハードウェア構成を示すブロック図である。図2においては、検査装置4のハードウェア構成を示すが、エンジンコントローラ2及びプリントエンジン3についても同様である。
図2に示すように、本実施形態に係る検査装置4は、一般的なPC(Personal Computer)やサーバ等の情報処理装置と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る検査装置4は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス90を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60、操作部70及び専用デバイス80が接続されている。
CPU10は演算手段であり、検査装置4全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。
I/F50は、バス90と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが検査装置4の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザが検査装置4に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
専用デバイス80は、エンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4において、専用の機能を実現するためのハードウェアであり、プリントエンジン3の場合は、紙面上に画像形成出力を実行するプロッタ装置や、紙面上に出力された画像を読み取る読取装置である。また、エンジンコントローラ2、検査装置4の場合は、高速に画像処理を行うための専用の演算装置である。このような演算装置は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成される。
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能を実現する機能ブロックが構成される。
図3は、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係るエンジンコントローラ2は、データ取得部201、エンジン制御部202、ビットマップ送信部203を含む。また、プリントエンジン3は、印刷処理部301及び読取装置302を含む。また、検査装置4は、読取画像取得部401、マスター画像処理部402、検査制御部403及び比較検査部404を含む。
データ取得部201は、DFE1から入力されるビットマップデータを取得し、エンジン制御部202及びビットマップ送信部203夫々を動作させる。ビットマップデータは、画像形成出力するべき画像を構成する各画素の情報である。エンジン制御部202は、データ取得部201から転送されたビットマップデータに基づき、プリントエンジン3に画像形成出力を実行させる。ビットマップ送信部203は、データ取得部201が取得したビットマップデータを検査装置4に送信する。
印刷処理部301は、エンジンコントローラ2から入力されるビットマップデータを取得し、印刷用紙に対して画像形成出力を実行し、印刷済みの用紙を出力する画像形成部である。本実施形態に係る印刷処理部301は、電子写真方式の一般的な画像形成機構によって実現される。読取装置302は、印刷処理部301によって印刷が実行されて出力された印刷用紙の紙面上に形成された画像を読み取り、読取データを検査装置4に出力する画像読取部である。読取装置302は、例えば印刷処理部301によって出力された印刷用紙の搬送経路に設置されたラインスキャナであり、搬送される印刷用紙の紙面上を走査することによって紙面上に形成された画像を読み取る。
ここで、印刷処理部301及び読取装置302の機械的な構成について、図4を参照して説明する。図4に示すように、本実施形態に係る印刷処理部301は、無端状移動手段である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。すなわち、給紙トレイ101から給紙ローラ102と分離ローラ103とにより分離給紙される用紙(記録媒体の一例)104に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである搬送ベルト105に沿って、この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106BK、106M、106C、106Yが配列されている。
これら複数の画像形成部106BK、106M、106C、106Yは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106BKはブラックの画像を、画像形成部106Mはマゼンタの画像を、画像形成部106Cはシアンの画像を、画像形成部106Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。尚、以下の説明においては、画像形成部106BKについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106Yは画像形成部106BKと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Yの各構成要素については、画像形成部106BKの各構成要素に付したBKに替えて、M、C、Yによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、即ち無端状ベルトである。この駆動ローラ107は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際しては、回転駆動される搬送ベルト105に対して、最初の画像形成部106BKが、ブラックのトナー画像を転写する。画像形成部106BKは、感光体としての感光体ドラム109BK、この感光体ドラム109BKの周囲に配置された帯電器110BK、光書き込み装置200、現像器112BK、感光体クリーナ(図示せず)、除電器113BK等から構成されている。光書き込み装置200は、夫々の感光体ドラム109BK、109M、109C、109Y(以降、総じて「感光体ドラム109」という)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109BKの外周面は、暗中にて帯電器110BKにより一様に帯電された後、光書き込み装置200からのブラック画像に対応した光源からの光により書き込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112BKは、この静電潜像をブラックトナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム109BK上にブラックのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109BKと搬送ベルト105とが当接若しくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115BKの働きにより搬送ベルト105上に転写される。この転写により、搬送ベルト105上にブラックのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109BKは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナにより払拭された後、除電器113BKにより除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106BKにより搬送ベルト105上に転写されたブラックのトナー画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106BKでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が既に形成されたブラックの画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたブラック、マゼンタのトナー画像は、さらに次の画像形成部106C、106Yに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム109Y上に形成されたイエローのトナー画像とが、既に転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、その搬送経路が搬送ベルト105と接触する位置若しくは最も接近する位置において、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像がその紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、読取装置302に搬送される。
読取装置302においては、内部に設けられたラインスキャナによって原稿表面が撮像されることにより読取画像が生成される。尚、両面印刷の場合、画像が定着された用紙は反転経路に搬送され、反転された上で再度転写位置に搬送される。
次に、再度図3を参照し、検査装置4の各構成について説明する。読取画像取得部401は、プリントエンジン3において印刷用紙の紙面が読取装置302によって読み取られて生成された読取画像の情報を取得する。読取画像取得部401が取得した読取画像の情報は、比較検査のために比較検査部404に入力される。尚、比較検査部404への読取画像の入力は検査制御部403の制御によって実行される。その際、検査制御部403が読取画像を取得してから比較検査部404に入力する。
マスター画像処理部402は、上述したようにエンジンコントローラ2から入力されたビットマップデータを取得し、上記検査対象の画像と比較するための検査用画像であるマスター画像を生成する。即ち、マスター画像処理部402が、読取画像の検査を行うための検査用画像であるマスター画像を出力対象画像に基づいて生成する検査用画像生成部として機能する。マスター画像生成部203によるマスター画像の生成処理については後に詳述する。
検査制御部403は、検査装置4全体の動作を制御する制御部であり、検査装置4に含まれる各構成は検査制御部403の制御に従って動作する。比較検査部404は、読取画像取得部401から入力される読取画像とマスター画像処理部402が生成したマスター画像とを比較し、意図した通りの画像形成出力が実行されているか否かを判断する。比較検査部404は、膨大な計算量を迅速に処理するために上述したようなASICによって構成される。本実施形態においては、検査制御部403が、比較検査部404を制御することによって画像検査部として機能する。
次に、マスター画像処理部402に含まれる機能の詳細について図5を参照して説明する。図5は、マスター画像処理部402内部の構成を示すブロック図である。図5に示すように、マスター画像処理部402は、少値多値変換処理部421、解像度変換処理部422、色変換処理部423及びマスター画像出力部424を含む。尚、本実施形態に係るマスター画像処理部402は、図2において説明した専用デバイス80、即ち、ASICとして構成されたハードウェアが、ソフトウェアの制御に従って動作することにより実現される。
少値多値変換処理部421は、有色/無色で表現された二値画像に対して少値/多値変換処理を実行して多値画像を生成する。本実施形態に係るビットマップデータは、プリントエンジン3に入力するための情報であり、プリントエンジンはCMYK(Cyan,Magenta,Yellow,blacK)各色二値の画像に基づいて画像形成出力を実行する。これに対して検査対象の画像である読取画像は、基本三原色であるRGB(Red,Green,Blue)各色多階調の多値画像であるため、少値多値変換処理部421により先ず二値画像が多値画像に変換される。多値画像としては、例えばCMYK各8bitで表現された画像を用いることができる。
尚、本実施形態においては、プリントエンジン3がCMYK各色二値の画像に基づいて画像形成出力を実行する場合を例とし、マスター画像処理部402に少値多値変換処理部421が含まれる場合を例とするが、これは一例である。即ち、プリントエンジン3が多値画像に基づいて画像形成出力を実行する場合は、少値多値変換処理部421は省略可能である。
解像度変換処理部422は、少値多値変換処理部421によって生成された多値画像の解像度を、検査対象の画像である読取画像の解像度に合わせるように解像度変換を行う。本実施形態においては、読取装置302は200dpiの読取画像を生成するため、解像度変換処理部422は、少値多値変換処理部421によって生成された多値画像の解像度を200dpiに変換する。
色変換処理部423は、解像度変換処理部422によって解像度が変換された画像を取得して色変換を行う。上述したように、本実施形態に係る読取画像はRGB形式の画像であるため、色変換処理部423は、解像度変換処理部422によって解像度変換された後のCMYK形式の画像をRGB形式に変換する。これにより、画素毎にRGB各色8bit(合計24bit)で表現された200dpiの多値画像が生成される。
マスター画像出力部424は、少値多値変換処理部421、解像度変換処理部422及び色変換処理部423によって生成されたマスター画像を、検査制御部403に出力する。検査制御部403は、マスター画像処理部402から取得したマスター画像に基づいて比較検査部404に画像比較処理を実行させ、その比較結果を取得する。
比較検査部404においては、上述したようにRGB各色8bitで表現された200dpiの読取画像及びマスター画像を対応する画素毎に比較し、夫々の画素毎に上述したRGB各色8bitの画素値の差分値を算出する。そのようにして算出した差分値と閾値との大小関係に基づき、比較検査部404は、読取画像における欠陥の有無を判断する。
尚、差分値と閾値との大小関係の比較方法として、比較検査部404は、夫々の画素について算出された差分値を画像上の所定範囲毎に合計し、その合計値について設定された閾値と合計値とを比較する。このように各画素の差分値を合計する所定範囲としては、例えば3ドット四方の範囲である。
このようなシステムにおいて、本実施形態に係る要旨は、検査装置4が、上述した比較処理を実行して得た読取画像の検査結果に基づき、プリントエンジン3に含まれる各部、より具体的には、図4に示す印刷処理部301、読取装置302の各部の故障を診断することにある。以下、本実施形態に係る検査制御部403の機能及び動作について説明する。
図6は、本実施形態に係る検査制御部403の機能構成を示すブロック図である。また、図7は、本実施形態に係る検査制御部403、比較検査部404の動作を示すフローチャートである。本実施形態に係る検査制御部403は、図6に示すように、まずマスター画像取得部431が、マスター画像処理部402によって生成されたマスター画像を取得する(S701)。
また、読取画像取得部432が、読取画像取得部401から読取画像を取得し(S702)、基準点抽出部433が、マスター画像及び読取画像から基準点を抽出する(S703)。ここでいう基準点とは、画像形成出力対象の原稿内部の領域の四隅に表示されているマーキングである。尚、このようなマーキングがない場合であっても、コーナー抽出フィルタ等の画像フィルタを用いて、画像中からマーキングとなり得るような画素を抽出しても良い。
基準点抽出部433がマスター画像及び読取画像から基準点を抽出すると、位置合せ部434が、夫々の画像における基準点の位置、即ち画像上の座標に基づいて、画像の位置合わせを行い(S704)、差分算出部435が位置合わせされた画像の比較照合を行う(S705)。S704、S705において、位置合せ部434及び差分算出部435は、比較検査部404に画像の比較演算処理を実行させてその結果を取得することにより処理を行う。即ち、S705においては、差分算出部436及び比較検査部404が連動して画像検査部として機能する。
S704において、位置合せ部434の制御に従って位置合せを行う比較検査部404は、比較的広い範囲、例えば縦横20画素の範囲について、マスター画像と読取画像とを重ね合わせる位置をずらしながら、重ね合わせた夫々の画素毎の差分値を算出して合計する。位置合せ部434は、その合計値が最も小さくなった重ね合わせ状態を、位置合わせの状態として決定する。
また、S705において、差分算出部435の制御に従って比較照合を行う比較検査部404は、上述したように縦横3画素の検査範囲について、マスター画像と読取画像とを重ね合わせる位置をずらしながら、重ね合わせた夫々の画素毎の差分値を算出して合計する。差分算出部435は、最も小さくなった合計値と予め定められた閾値を比較し、その検査範囲が欠陥であるか否か判断する。
図8は、差分算出部435及び比較検査部404による比較検査の検査範囲の概念を示す図である。図8に示すように、マスター画像及び読取画像は、D11、D12、D13・・・D21、D22、D23・・・のように、夫々の画素の情報によって構成されている。D11、D12、D13・・・の夫々の画素は、上述したようにRGB各色8bitの情報である。そして、比較検査部404が差分算出部435の制御に従って差分値を合計、閾値との比較を判断する検査範囲が、図8に太い破線でB11、B12、B21、B22・・・のように示す縦横3画素の範囲である。
従って、差分算出部435は、図9に示すように、B11、B12・・・B21、B22・・・のように示す夫々の検査範囲毎に、差分値の合計が所定の閾値を超えていれば欠陥を示す“1”を設定し、差分値の合計が所定の閾値を下回っていれば正常を示す“0”を設定して、1つの読取画像についての検査を終了する。
図9に示すように生成された1つの読取画像についての検査結果は、比較結果通知部436に入力される。比較結果通知部436は、差分算出部435から取得した検査結果について、欠陥として判定された範囲があった場合、エンジンコントローラ2のエンジン制御部202に送信する。これにより、エンジン制御部202によって、欠陥が通知された画像の際印刷が実行される。この他、比較結果通知部436は、読取画像及び欠陥判定結果を示す図9のような情報をPC等の情報処理に送信しても良い。これにより、情報処理装置において検査結果を視覚的に表示し、その後の対応をユーザに促すことができる。
図9に示すように生成された1つの読取画像についての検査結果は、差分積算部437にも入力される。差分積算部437は、印刷出力及び画像の検査が連続して実行されることにより、連続して入力される検査結果の“1”、“0”の値を夫々の検査範囲毎に積算して欠陥積算情報441として記憶媒体に格納する(S706)。
図10は、印刷出力に現れる画像の欠陥と本実施形態に係る欠陥積算情報441の例とを示す図である。図10において破線で示す部分は、印刷出力された紙面上に縦スジとして表れた欠陥を示す。このような画像について上述したようなマスター画像との比較による差分値の算出が行われると、該当する部分の検査範囲についての検査結果が欠陥を示す“1”として設定される。そして、図10に示すような縦スジがプリントエンジン3に含まれる特定の部品の不具合により繰り返し発生すると、検査結果を夫々の検査範囲毎に積算した欠陥積算情報441は、図10の右側に示すように、該当する部分について“1”の値が積算される。
検査制御部403は、このような処理を印刷出力される画像のページ数、即ち、生成されるマスター画像及び読取画像夫々のデータ数分繰り返し(S707/NO)、全データについて処理が完了したら(S707/YES)、記憶媒体に格納された欠陥積算情報441をデータベースと照合してプリントエンジン3に含まれる部品の故障を判断し(S708)、処理を終了する。
次に、図7のS708におけるデータベースとの照合処理について説明する。図11は、データベースとの照合処理の動作を示すフローチャートである。図11に示すように、データベースとの照合処理において、まずは差分積算部437からの通知を受けた欠陥群抽出部438が、欠陥積算情報441に基づいて欠陥群を抽出する(S1101)。この欠陥群とは、図12に示すように、欠陥として認識された範囲を示す情報であり、夫々の欠陥群を識別する“欠陥群ID”毎に、欠陥として判断された矩形の範囲が、その矩形の四隅の検査範囲の座標“X”、“Y”、“X”、“Y”によって特定されている。
図13を参照して、図11のS1101における欠陥群抽出動作について説明する。図13に示すように、欠陥群抽出部438は、まず図10に示すような欠陥積算情報441の夫々の検査範囲毎の積算値に対して閾値を適用し、夫々を2値化、即ち“0”か“1”かの値に変換する(S1301)。S1301の処理は、積算値がある程度以上であるか否かを判断することにより、夫々の検査範囲について判断された欠陥が突発的な欠陥であるか、何らかの部品の故障による定常的な欠陥であるかを判断する処理である。
図14(a)、(b)は、閾値の違いによる2値化の結果の違いを示す図であり、図10に示す積算値に対して夫々異なる閾値を適用した場合の例を示している。図14(a)は、例えば“50”等のまとまった値を閾値とした場合の2値化結果を示す図である。この場合、図10に示す“2”や“1”等の値は、突発的な欠陥であると判断されて“0”に変換される。図14(b)は、積算値が“1”でもあれば“1”と判断するような閾値が設定された場合の例を示す図であり、“1”と判断するための条件が「・・・以上」であれば“1”が、「・・・よりも大きい」であれば“0”が閾値として設定される。
積算値を2値化した欠陥群抽出部438は、次に2値化されて定常的な欠陥として判断された検査範囲の外接矩形を欠陥部分として抽出する(S1302)。図14(c)、(d)は、夫々図14(a)、(b)の2値化結果に対する外接矩形の抽出結果を示す図である。図14(a)の場合、図14(c)に太線の破線で示すように、2列目及び3列目が外接矩形として抽出される。他方、図14(b)の場合、図14(d)に太線の破線で示すように、縦横4マスの範囲が外接矩形として抽出される。
2値化された欠陥積算情報441において外接矩形を抽出すると、欠陥群抽出部438は、比較的近傍に位置している矩形を統合するため、夫々の矩形位置の比較処理を行う(S1303)。欠陥群抽出部438は、S1303において、選択した2つの矩形について位置、即ち夫々の検査範囲の座標を参照し、所定の閾値よりも近距離に存在する場合(S1304/YES)、2つの矩形を統合する(S1305)。
このようにして矩形化、及び統合された範囲が、欠陥群として処理される。尚、S1303における閾値としては、例えば30、即ち、即ち、元の画素単位の座標における90画素分の範囲を用いることができる。また、外接矩形の統合については、クラスタリング等の既知の技術を用いることができる。
他方、選択した2つの矩形の位置が近距離ではない場合(S1304/NO)、その2つの矩形については特に処理を行わない。欠陥群抽出部438は、S1302において矩形されたすべての欠陥部分の組み合わせについて矩形位置の比較を行うようにS1303からの処理を繰り返し(S1306/NO)、全矩形の組み合わせについて処理を終了したら(S1306/YES)、欠陥群の抽出を終了する。このような処理により、図12に示すような情報が欠陥群情報442として生成されて記憶媒体に格納される。
欠陥群抽出部438が欠陥群の抽出を完了すると、欠陥群比較部439が、欠陥群情報442と、欠陥DB443との比較処理を行う(S1102)。ここで、先ずは欠陥DB443の内容について図15を参照して説明する。図15に示すように、欠陥DB443は、予め定義された複数の欠陥について“欠陥種ID”が割り振られており、図12に示す欠陥群情報442と同様に、夫々の欠陥が現れることが予測される矩形の範囲が、矩形の四隅の検査範囲の座標“XS”、“YS”、“XE”、“YE”によって特定されている。更に、“欠陥種ID”によって特定される夫々の欠陥が、プリントエンジン3に含まれるいずれの部品の異常によるものかを示す“欠陥種”の情報が関連付けられている。
このように、本実施形態に係る欠陥DB443は、画像形成装置であるプリントエンジン3における異常の種類と、欠陥として判定された画像上の位置とが関連付けられた欠陥種情報である。欠陥群比較部439は、S1102において、図12に示すように抽出された欠陥群夫々についての位置、即ち、“X”、“Y”、“X”、“Y”の情報と、図15に示す欠陥DB443における欠陥種夫々の“XS”、“YS”、“XE”、“YE”の情報とを比較し、両者の位置に基づいて両者が類似しているか否かを判断する。図16は、S1102における具体的な判断動作を示すフローチャートである。
図16に示すように、欠陥群比較部439は、“X”と“XS”(S1601)、“Y”と“YS”(S1602)、“X”と“XE”(S1603)、“Y”と“YE”(S1604)について、夫々の差分の絶対値を所定の閾値と比較する。この際用いる閾値としては、例えば10、即ち、元の画素単位の座標における30画素分の範囲を用いることができる。
S1601〜S1604の判断の結果、全てが所定の閾値内であれば、欠陥群比較部439は、比較対象の欠陥群と欠陥種が類似であると判断する(S1605)。他方、差分が1つでも閾値を超えていた場合、比較対象の欠陥群と欠陥種が非類似であると判断する(S1606)。
図11に戻り、欠陥群比較部439は、比較対象の欠陥群について、欠陥DB443に登録されているすべての欠陥種と比較した結果、類似と判断した欠陥種があった場合(S1103/YES)、類似と判断した欠陥種の内容に基づいてプリントエンジン3の内部異常を特定する(S1104)。例えば、欠陥種IDが“001”のレコードと類似であると判断した場合、“A部品の異常”を内部異常として特定する。
他方、類似する欠陥種がなかった場合(S1103/NO)、欠陥群比較部439は、選択中の欠陥群を新たな欠陥種として欠陥DB443に登録する(S1105)。S1105において、欠陥群比較部439は、図15に示す“欠陥種”の情報をNull値として、“欠陥種ID”の付与及び“XS”、“YS”、“XE”、“YE”の情報の登録を行い、オペレータがプリントエンジン3内部を点検することによって判明した故障している部品を“欠陥種”として登録可能な状態にしておく。
図13において説明したように欠陥群情報442の生成にあたっては、データの2値化処理によって突発的な欠陥を除外するための処理が既に実行されている。従って、欠陥群として抽出された欠陥部分は何らかの要因によって発生している定常的な欠陥であると判断することができる。そのため、図11のS1102、S1103の処理において、欠陥DB443に類似する欠陥種が見つからなかった場合でも、S1105の処理によって対象の欠陥群を登録しておくことにより、未知の欠陥が判明した場合の欠陥DB443への登録を容易化することが可能となる。
欠陥群比較部439は、このような処理を欠陥群情報442として登録されている欠陥群全てについて実行するように処理を繰り返し(S1106/NO)、全ての欠陥群について処理が完了したら(S1106/YES)、処理を終了する。このようにして判断されたプリントエンジン3内部の部品の異常は、例えばオペレータが操作するPC等の情報処理端末に通知され、若しくは検査装置4に搭載されているLCD60等の表示装置にGUI(Graphical User Interface)として表示される。これにより、検査装置4は、プリントエンジン3内部の部品の異常をオペレータに解りやすく通知することができる。このように、本実施形態においては、差分積算部437、欠陥群抽出部438及び結果群比較部439が連動して異常判断部として機能する。
尚、S1105における新たな欠陥種の登録に際しては、“欠陥種”の情報をNull値とする場合の他、欠陥群の態様から判断される欠陥の内容を示す情報を保存することも可能である。図17は、欠陥群の態様に基づく欠陥内容の判断例を示す図である。図17の例においては、欠陥群の形状のアスペクト比と、欠陥群の大きさ、即ち欠陥群の矩形の面積とのマトリクスに応じて、欠陥内容が判断されている。
例えば、アスペクト比が縦長の場合において、面積が“大”、“中”、“小”夫々であれば、“縦スジ”と判断されるが、面積が“極小”であればトナー落ちと判断される。また、アスペクト比が“縦長”でも“横長”でもない“その他”の場合において、面積が“大”、“中”であれば“地汚れ”と判断されるが、“小”、“極小”であれば“トナー落ち”と判断される。
以上説明したように、本実施形態に係る検査装置4を含む画像形成システムにおいては、画像形成出力による出力結果を読み取った画像とマスター画像とを比較することによる画像の検査において、画像の検査結果に基づいて装置の異常個所を診断することができる。
尚、上記実施形態においては、図7において説明したように、縦横3画素の検査範囲毎の比較結果のデータを差分データとしてS706において積算し、欠陥群の抽出処理における図13のS1302の外接矩形の抽出処理において、矩形化を行う場合を例として説明した。この場合、少なくとも図7のS706の処理のためには、縦横3画素の検査範囲毎の積算値を記憶するためのメモリ領域が必要となる。
これに対して、1つの読取画像に対する検査結果の欠陥範囲を矩形化した上で欠陥値をカウントするようにすれば、積算値を記憶するためのメモリ領域を大きく削減することが可能となる。そのような例について図18を参照して説明する。図18は、検査結果の欠陥範囲を矩形化した上で欠陥値をカウントする場合の検査制御部403、比較検査部404の動作を示すフローチャートであり、図7に対応する。
図18に示すように、S1801〜S1805までは図7と同様に処理が実行される。1つの読取画像についての検査結果を差分算出部435から得た差分積算部437は、検査結果において“1”となっている検査範囲、即ち欠陥範囲の外接矩形を抽出して差分データを矩形化し(S1806)、矩形化された差分データの欠陥値を積算して(S1807)欠陥積算情報441として記憶媒体に格納する。
S1806の処理は、図13のS1302における処理と同様の処理であり、一般的な外接矩形の抽出処理である。これにより、図12において説明したような、矩形の四隅が特定された情報が、抽出された矩形毎に生成される。また、抽出された矩形についての差分値は、その矩形に含まれる画素夫々の差分値のうち最大の値や、矩形に含まれる画素の差分値の平均値を用いる。そのような情報(以降、「矩形化差分データ」とする)に基づき、S1807の矩形化された差分データの積算処理について説明する。
図19は、矩形化された差分データの積算処理を示すフローチャートである。図19に示すように、差分積算部437は、矩形化された差分データの積算処理に際して、既に積算されて欠陥積算情報441として格納されている矩形の位置と、新たに生成した矩形化差分データの矩形の位置とを比較し(S1901)、両者の位置関係の遠近を判断する(S1902)。S1902の処理に際しては、例えば図16と同様の処理を用いることが可能である。
但し、既に積算されている欠陥積算情報441の矩形範囲は積算によって拡張されて広くなっている場合があるため、図16に示す判断のように4隅全てが所定距離内である場合に限らず、矩形化差分データの矩形の少なくとも一部が既に積算されている欠陥積算情報441の矩形範囲に入っている場合や、矩形化差分データの矩形と欠陥積算情報441の矩形との最短距離が所定の範囲以内である場合等、他の様々な判断態様を用いることが好ましい。
S1902の判断の結果、近距離ではなかった場合(S1902/NO)、差分積算部437は、矩形化差分データを新たな欠陥矩形を示す欠陥積算情報441として記憶媒体に登録する(S1904)。他方、近距離であった場合(S1902/YES)、差分積算部437は、矩形化差分データを近距離であると判断された欠陥積算情報441の矩形に統合して、欠陥積算情報441の矩形範囲を拡張し(S1903)、そのカウント値を積算、即ち、既に積算されている差分値に、新たに統合される矩形の差分値を合計して(S1905)、処理を終了する。このような処理により、矩形化された差分データの積算処理が完了する。
この場合、欠陥群抽出部438による欠陥群の抽出処理においては、図13のS1301において、夫々の矩形毎にデータの2値化が行われる。また、データは既に矩形化されていると共に、近距離の判断もすでに行われているため、S1302〜S1305の処理は省略される。
このような処理によれば、積算されていくのは、矩形化された欠陥範囲毎のカウント値であるため、縦横3画素の検査範囲毎にカウント値を積算するよりも大きくメモリ領域を削減することが可能となる。また、図13のS1301におけるデータの2値化に際しては、夫々の検査範囲毎にカウントされたカウント値を2値化するのではなく、近距離であれば統合された矩形についてカウントされたカウント値を2値化するため、夫々の読取画像における位置ずれによって欠陥値の位置がずれてしまうことにより欠陥値が積算されず、2値化によって欠陥群ではないと判断されてしまうようなことを回避することができる。
尚、上述したような縦横3画素の検査範囲毎の欠陥判定結果に基づいて欠陥群を抽出する態様の他、差分算出部435の制御に従って比較検査部404によって算出された各画素の差分値を積算し、図13のS1301においては、各画素の差分値に対して定められた閾値との比較により2値化を行っても良い。このような場合、夫々の画素について差分値を積算するためのメモリ領域が必要となるが、差分算出部435及び比較検査部404による比較検査において夫々の検査範囲毎の欠陥判定のために適用される閾値とは無関係に値を積算することが可能となる。そのため、夫々の検査範囲における欠陥判定の精度とは無関係にプリントエンジン3の欠陥を判断することが可能となる。
このような場合においても、各画素毎に差分値を積算する場合の他、縦横3画素等の所定範囲毎に差分値を合計した上で積算することにより、必要なメモリ領域を削減することは可能である。
1 DFE
2 エンジンコントローラ
3 プリントエンジン
4 検査装置
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 専用デバイス
90 バス
101 給紙トレイ
102 給紙ローラ
103 分離ローラ
104 用紙
105 搬送ベルト
106BK、106C、106M、106Y 画像形成部
107 駆動ローラ
108 従動ローラ
109BK、109C、109M、109Y 感光体ドラム
110BK 帯電器
111光書き込み装置
112BK、112C、112M、112Y 現像器
113BK、113C、113M、113Y 除電器
115BK、115C、115M、115Y 転写器
116 定着器
201 データ取得部
202 エンジン制御部
203 ビットマップ部
301 印刷処理部
302 読取装置
401 読取画像取得部
402 マスター画像処理部
403 検査制御部
404 比較検査部
421 少値多値変換処理部
422 解像度変換処理部
423 色変換処理部
424 マスター画像出力部
431 マスター画像取得部
432 読取画像取得部
433 基準点抽出部
434 位置合せ部
435 差分算出部
436 比較結果通知部
437 差分積算部
438 欠陥群抽出部
439 欠陥群比較部
441 欠陥積算情報
442 欠陥群情報
443 欠陥DB
特開2005−205682公報

Claims (8)

  1. 画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査装置であって、
    前記画像形成装置が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得し、前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、
    前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定する画像検査部と、
    前記読取画像上の位置毎に欠陥と判定された判定結果に関する値を複数の読取画像について積算し、その積算結果が所定の閾値よりも大きい場合に、その積算結果の前記画像上の位置における欠陥を前記画像形成装置の異常に基づく欠陥であると判断して前記画像形成装置の異常を判断する異常判断部とを含むことを特徴とする画像検査装置。
  2. 前記異常判断部は、前記画像形成装置における異常の種類と欠陥と判定された画像上の位置とが関連付けられた欠陥種情報を参照し、前記画像形成装置の異常に基づくものであると判断した前記画像上の位置における欠陥の原因となっている前記画像形成装置における異常の種類を特定することを特徴とする請求項1に記載の画像検査装置。
  3. 前記異常判断部は、前記画像形成装置の異常に基づく欠陥であると判断した前記画像上の位置の外接矩形を抽出すると共に、前記画像上において近傍に位置する外接矩形を統合した上で、前記欠陥種情報を参照して前記画像形成装置における異常の種類を特定することを特徴とする請求項2に記載の画像検査装置。
  4. 前記異常判断部は、前記画像形成装置の異常に基づくものであると判断した前記画像上の位置に対応する前記画像形成装置における異常の種類が前記欠陥種情報に登録されていない場合に、前記画像形成装置の異常に基づくものであると判断した前記画像上の位置を前記欠陥種情報に登録することを特徴とする請求項2または3に記載の画像検査装置。
  5. 前記画像検査部は、前記検査用画像及び前記読取画像において対応する位置の画素毎に画素値の差分値を算出し、算出した差分値に基づいて前記読取画像の欠陥を判定し、
    前記異常判断部は、前記欠陥として判定された画素の外接矩形を抽出すると共に、前記画像上において近傍に位置する外接矩形を統合し、前記外接矩形に含まれる画素の差分値に基づいて前記外接矩形の差分値を決定し、そのように決定した外接矩形毎の差分値を積算することを特徴とする請求項1に記載の画像検査装置。
  6. 前記異常判断部は、前記欠陥として判定された画素の外接矩形に含まれる画素の差分値のうちの最大値を前記外接矩形の差分値とする事を特徴とする請求項5に記載の画像検査装置。
  7. 紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査システムであって、
    画像形成出力を実行する画像形成部と、
    画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成する画像読取部と、
    前記画像形成部が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得し、前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、
    前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定する画像検査部と、
    前記読取画像上の位置毎に欠陥と判定された判定結果に関する値を複数の読取画像について積算し、その積算結果が所定の閾値よりも大きい場合に、その積算結果の前記画像上の位置における欠陥を前記画像形成装置の異常に基づく欠陥であると判断して前記画像形成装置の異常を判断する異常判断部とを含むことを特徴とする画像検査システム。
  8. 画像形成装置によって紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査方法であって、
    画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成し、
    前記画像形成装置が画像形成出力を実行するための出力対象画像を取得して前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成し、
    前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像の欠陥を判定し、
    前記読取画像上の位置毎に欠陥と判定された判定結果に関する値を複数の読取画像について積算し、その積算結果が所定の閾値よりも大きい場合に、その積算結果の前記画像上の位置における欠陥を前記画像形成装置の異常に基づく欠陥であると判断して前記画像形成装置の異常を判断することを特徴とする画像検査方法。
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