JP2014066414A - 火格子およびそれを用いた焼却炉 - Google Patents

火格子およびそれを用いた焼却炉 Download PDF

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Abstract

【課題】焼却物の燃焼効率を向上させる。
【解決手段】焼却物が載置される火格子30に対して、焼却炉10のブロア25から空気が送り込まれる内部空気通路38を形成すると共に、内部空気通路38に送り込まれた空気が吹出す複数の長尺状の空気吹出口35を火格子30の上面32に形成する。そして、この空気吹出口35を、開口の幅広方向に別の空気吹出口35が位置するよう設け、隣り合う空気吹出口35の幅広方向が交差するよう構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、焼却物を支持する火格子およびそれを用いた焼却炉に関するものである。
家庭や事業所から排出される廃棄物や枯葉等は、焼却炉で焼却して減量した後に埋め立てられたり、その焼却灰をセメント原料等として再利用されたりしている。このような焼却炉は、耐火レンガ等により箱状に形成されると共に、内部に設置された火格子によって上方の燃焼室と下方の灰捕集室とに区画されており、燃焼室で焼却物を燃焼させつつ、その際に生ずる焼却灰を火格子の隙間から灰捕集室に落下させることで、燃焼効率の低下を防いでいる。また、この火格子を用いる焼却炉には、外部から燃焼室に焼却物を投入するための投入口や、火格子から灰捕集室に落下した焼却灰を回収するための灰取出口が設けられている。
特開2008−76018号公報
ところで、前記焼却炉は、前記燃焼室内に空気を供給する空気供給機構を設けて焼却物の燃焼効率を高めるよう構成されている。前記特許文献1の焼却炉では、燃焼室の左右側面に多数の空気吹出口を形成して燃焼室に空気を送り込むように構成される。
しかし、燃焼室の側面に空気吹出口を形成して空気を供給する構成では、焼却物の表面部分に対しては空気を供給し得るものの、火格子上に堆積した焼却物の内側まで空気が行き渡りにくい欠点がある。一方で、堆積した焼却物の内側まで空気を流通させるために、火格子に空気吹出口を形成することも考えられるが、火格子には焼却物が載置される関係上、単に空気吹出口を火格子に形成するだけでは燃焼効率の向上が限定的となり、更なる改善が求められていた。
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、焼却物の燃焼効率を向上し得る火格子およびそれを用いた焼却炉を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る火格子は、
焼却炉に配設され、焼却物を支える火格子であって、
送風機から空気が送り込まれる空気通路と、
前記焼却物を支持する支持面に設けられて、前記空気通路に送り込まれた空気が吹出す複数の長尺状の空気吹出口とを備え、
前記空気吹出口の幅広方向に別の前記空気吹出口が位置するよう設けられると共に、隣り合った前記空気吹出口の幅広方向が交差するよう構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、隣り合った空気吹出口の幅広方向が交差するよう火格子の支持面に複数の長尺状の空気吹出口が設けられる。従って、空気吹出口を介して支持面から吹出された空気が分散されるから、焼却物の燃焼効率を向上し得る。
請求項2に係る発明では、
前記支持面が、屈曲形状を成す一対の傾斜面からなり、
前記一対の傾斜面の夫々に前記空気吹出口が設けられていることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、火格子の支持面を一対の傾斜面とすることにより、焼却灰を火格子の上から速やかに落下させ得る。また、一対の傾斜面の夫々に空気吹出口が設けられることにより、複数の空気吹出口から吹出された空気を広範囲に行き渡らせることができ、焼却物の燃焼効率を向上し得る。
請求項3に係る発明では、
前記一対の傾斜面には、上端から下端にかけて延在する複数の窪み部が前記火格子の長手方向に離間して設けられ、各窪み部の底面に前記空気吹出口が夫々形成されていることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、火格子の支持面に堆積した焼却物により空気吹出口が塞がれるのを防止でき、燃焼効率の向上を図り得る。また、窪み部を傾斜面の上端から下端かけて延在する形状とすることで、窪み部に入り込んだ焼却灰を空気吹出口から吹出す空気により支持面の傾斜に沿って火格子から排出することができる。
請求項4に係る発明では、
請求項1〜3の何れか一項に記載の火格子を内部に配置してなる焼却炉であって、
前記火格子の上側に画成されて焼却物を燃焼させる燃焼室と、
前記火格子の下側に画成されて焼却灰を捕集する灰捕集室と、
前記火格子の空気通路に空気を送り込む送風機とを備えたことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、隣り合う空気吹出口の幅広方向が交差するよう支持面に複数の空気吹出口が設けられた火格子を内部に配置することで、焼却炉における焼却物の燃焼効率を向上し得る。
請求項5に係る発明では、
前記火格子は、長手方向に延在する頂部から両側へ下り傾斜する一対の傾斜面を成すよう前記支持面が形成されると共に、該火格子の長手方向に延在する軸周りに回転し得るよう焼却炉の内壁に支持されて、駆動機構の駆動に伴い揺動するよう構成され、
前記焼却炉の内壁に一端側が支持された従動火格子の他端側が前記火格子の前記傾斜面に支持されて、該火格子の揺動に従動して前記従動火格子が動作するよう構成されたことを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、火格子の揺動に従動火格子を従動させることができるため、火格子および従動火格子上の焼却灰を速やかに落下させることができ、焼却炉における焼却物の燃焼効率を向上し得る。また、火格子や従動火格子により焼却物が動かされることで、焼却物の内側まで空気を効率的に行き渡らせることができる。
請求項6に係る発明では、
前記従動火格子と交互に並ぶスペーサ火格子を備え、
前記スペーサ火格子は、前記従動火格子の従動よりも小さい範囲で前記火格子に従動する状態または固定的な状態で配設されていることを要旨とする。
請求項6に係る発明によれば、隣接する従動火格子とスペーサ火格子との相対位置が火格子の揺動に応じて変化するから、従動火格子とスペーサ火格子との間に形成される隙間から焼却灰を落下させ得る。従って、従動火格子およびスペーサ火格子の上に焼却灰が大量に蓄積する事態を防止し、焼却炉における焼却物の燃焼効率を向上し得る。
本発明に係る火格子および火格子を用いた焼却炉によれば、広範囲に空気を分散させて供給することで焼却物の燃焼効率を向上し得る。
実施例1に係る焼却炉を概略で示す縦断面図である。 (a)は、実施例1に係る焼却炉を概略で示す横断面図であり、(b)は、(a)のX部拡大図である。 (a)は、図2(b)のA−A線断面図であり、(b)は、図2(b)のB−B線断面図である。 実施例1に係る空気吹出口から吹出される空気の流れを示す概略図であり、(a)は、空気吹出口の幅広方向での空気の流れを示し、(b)は、空気吹出口の幅狭方向での空気の流れを示す。 実施例2に係る焼却炉を概略で示す縦断面図である。 実施例2に係る焼却炉を概略で示す横断面図である。 実施例2に係る火格子および従動火格子の位置変化を示す説明図であり、(a)は、火格子が回動していない姿勢にある状態を示し、(b)は、火格子が傾斜面を上昇させた状態を示す。
次に、本発明に係る火格子およびそれを用いた焼却炉につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下に説明する。以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、焼却炉10の投入口15を手前側として見た場合を基準として指称する。
実施例1に係る焼却炉10は、図1に示す如く、耐火レンガ等により中空箱状に形成された耐火性の炉体11と、該炉体11の内部に配設されて焼却物を支える火格子30とを備え、当該炉体11の内部空間が火格子30により、焼却物を燃焼させる上方の燃焼室13および焼却灰を捕集する下方の灰捕集室14に区画されている。更に、前記炉体11の手前壁11aには、燃焼室13への焼却物の投入を可能にする投入口15が燃焼室13に対応した上部に開設されると共に、該投入口15に対応して開閉自在な耐火扉17が設けられている。また、前記炉体11の手前壁11aには、灰捕集室14からの焼却灰の取出しを可能にする灰取出口16が灰捕集室14に対応した下部に開設されると共に、該灰取出口16を開閉自在な耐火扉18が設けられている。
また、図1に示すように、炉体11の上壁11bには、燃焼室13に連通する排ガス管12が接続しており、焼却物の燃焼により発生する排ガスを、排ガス管12を通じて図示しない排ガス処理部へ誘導するよう構成されている。なお、排ガス処理部では、フィルタ等を利用して排気ガスに含まれた煤煙を除去するようになっている。
前記火格子30は、図2(a)に示す如く、炉体11の左右の内壁間の略全幅に亘って延在する左右方向に長尺な火格子本体31と、前記炉体11の内壁に支持される支持部(軸部)41,42とから構成されており、炉体11の内部に前後方向に離間して複数(実施例では3つ)の火格子30が並列に設けられている。各火格子30は、左側の前記支持部41が前記炉体11の左側の内壁に回動可能に支持されると共に、右側の前記支持部42が前記炉体11の右側の内壁に回動可能に支持されている。ここで、前記火格子本体31は、内部空気通路38が内部画成された中空の筒状体に形成されており(図1、図3参照)、該火格子本体31の左右の側端面に、前記支持部41,42が夫々設けられている。また、前記右側の支持部42には、軸方向に貫通する空気導入路42aが形成されており、該空気導入路42aが火格子30の内部空気通路38に連通するようになっている。そして、前記火格子30を前記炉体11内に配設した状態で、該炉体11の右側部に設けられた空気供給機構24に空気導入路42aが連通するようになっている。
図2(a)に示すように、前記空気供給機構24は、前記炉体11の外部に設置されたブロア25と、前記炉体11の右側部(前記燃焼室13および前記灰捕集室14の外側)に画成された空気室27と、ブロア25および空気室27を接続するダクト26とから構成されており、前記ブロア25の駆動に伴い前記空気室27に送り込まれた空気が、前記空気導入路42aを介して各火格子30(内部空気通路38の夫々)に分岐して導入されるよう構成されている。なお、前記ダクト26には、流量調整弁26aが介装されており、ブロア25から空気室27へ送り込まれる空気量を適宜に調整し得るようになっている。なお、前記3つの火格子30は、基本的な構造が同じである。
図1および図3に示すように、前記火格子本体31の上面(支持面)32は、左右方向に延在する頂部33から前後に下り傾斜する一対の傾斜面34,34として形成されており、全体的に屈曲した山形状に形成されている。前記各傾斜面34,34には、前記内部空気通路38に貫通する空気吹出口35が複数形成されており、ブロア25の駆動に伴い該内部空気通路38に送り込まれた空気が空気吹出口35を介して燃焼室13に吹出すようになっている。また、前記各傾斜面34,34には、左右方向に所定間隔離間する位置に、対応した傾斜面34の傾斜上端から下端に延在する窪み部37が形成されており、前記各空気吹出口35が窪み部37の底面に形成されている。ここで、実施例の窪み部37は、火格子30の基材としての鋼板に所定厚みの金属プレート36を接合することで形成してあるが、切削等により溝を形成して窪み部37を設けることも可能である。また、前記複数の空気吹出口35は、各窪み部37の底面に、前後方向に並ぶよう穿設されている。すなわち、前記火格子本体31の上面32において、複数の前記窪み部37が前記プレート36を間に挟んで左右方向に離間して並んでおり、各窪み部37に形成される前記複数の空気吹出口35が前後方向に沿った複数の列を成すよう形成されている。なお、前記複数の空気吹出口35は、中心点が等間隔となるよう前後方向の各列を成しており、これによって上面32の左右方向にも空気吹出口35が複数並列している。
図2に示すように、前記空気吹出口35は、一定方向の開口幅が広くなるよう形成された長孔状の開口であり、実施例では菱形状に形成されている。これらの空気吹出口35は、開口幅が最大となる幅広方向が一定でなく、前後方向に幅広な空気吹出口35aと、左右方向に幅広な空気吹出口35bとが交互に設けられている。前述の如く、上面32において前記複数の空気吹出口35は前後方向および左右方向に列を成しているが、これらの両方向において幅広方向の異なる2種類の空気吹出口35a,35bが交互に並んでいる。すなわち、前後方向に幅広の前記空気吹出口35aの前後には左右方向に幅広の前記空気吹出口35bが隣接して形成され、左右方向に幅広の前記空気吹出口35bの左右には前後方向に幅広の前記空気吹出口35aが隣接して形成されている。言い換えると、空気吹出口35の夫々は、開口の幅広方向に別の空気吹出口35が位置するよう設けられると共に、隣り合う空気吹出口35の幅広方向が交差する構成となっている。なお、本明細書において「長孔状」という表現は、該空気吹出口35の中心を通過する幅が一定でない形状、すなわち幅広部分L1と幅狭部分L2とを有した形状を指す場合に用いている。本実施例では空気吹出口35の例として菱形のものを挙げたが、これに限らず、例えば楕円形や長方形、十字型等であってもよい。
図2(a)に示すように、前記炉体11の左側部には、前記各火格子30をその長手方向に沿った軸線回りに揺動させる駆動機構21が設けられている。駆動機構21は、各火格子30を連動させる連動機構23と、該連動機構23を作動して各火格子30を支持部41,42を中心に揺動させる駆動部22とから構成されている。ここで、連動機構23の具体的構成としては種々の構成が考えられるが、例えば、火格子30の支持部41に取付けたギアと、各ギアに巻回されたチェーンとから構成したり、各支持部41に取付けたカム板をシャフトで連結する構成等が挙げられる。また、駆動部22としては、油圧や空気圧等の流体圧で作動する流体圧シリンダや、電動モータ等の各種駆動手段を採用でき、実施例では、流体圧シリンダを採用している。実施例では、シリンダロッドに連結した連結部材が前記流体圧シリンダに接続するよう構成され、該シリンダの駆動に伴い、連動機構23が各火格子30を揺動させるよう構成されている。
(実施例1の作用)
次に、実施例1に係る火格子およびそれを用いた焼却炉の作用を説明する。焼却炉10の投入口15から燃焼室13へ投入された焼却物は、火格子30の上で着火される。また、焼却物の焼却を開始するにあたり空気供給機構24のブロア25が駆動されて空気室27へ空気が送り込まれると共に、空気室27の空気が各火格子30の空気導入路42aを通じて火格子本体31の内部空気通路38に導入される。そして内部空気通路38に導入された空気は、複数の空気吹出口35a,35bから燃焼室13の焼却物へ向けて吹出される。空気吹出口35の開口幅が狭い幅狭方向では、開口幅が広い幅広方向と較べて空気が吹出す際の抵抗が大きくなることから、当該空気吹出口35から空気が吹出す際に、空気吹出口35の幅広方向へ空気が流れ易くなる。このため、図4(a),(b)に示すように、空気吹出口35の幅狭方向よりも幅広方向へ拡がるように空気が空気吹出口35から吹出すようになる。ここで、実施例の火格子30には、隣り合う空気吹出口35の幅広方向が交差する(実施例では90度で交わる)ように交互に配置してあるから、空気吹出口35a,35bから吹出された空気は隣接する他の空気吹出口35b, 35aとの間の領域へ拡がることになる。このため、火格子30に対して円孔を単純に開放する構成に較べて、吹出された空気が広範囲に広がり易く、その結果、焼却物にまんべんなく空気が供給されて、焼却物の燃焼効率を高めることができる。
また、前記火格子30の上面32は、頂部33から前後に下り傾斜した一対の傾斜面34,34が屈曲形状に形成されており、この一対の傾斜面34,34に空気吹出口35が設けられているから、該空気吹出口35から傾斜面34の面方向へ向かって斜め上方に空気が吹き出すことで広範囲に空気を供給することができる。また、焼却の進行に伴い火格子30上に発生する焼却灰は、傾斜面34に沿って自然に下端から落下するから、焼却灰が火格子30から速やかに取り除かれ、空気吹出口35からの空気の吹出しが阻害されるのを防ぐことができる。
更に、前記火格子30の一対の傾斜面34,34には、上端から下端にかけて延在する複数の窪み部37が左右方向に離間して設けられており、これら窪み部37の底面に複数の空気吹出口35が夫々形成されている。従って、空気吹出口35が火格子30上に堆積した焼却物に塞がれるのを防止でき、窪み部37から吹出した空気を広範囲に拡散して、燃焼効率の向上を図り得る。また、窪み部37は傾斜面34,34の上端から下端かけて延在する形状とされているので、焼却灰が窪み部37に入り込んだとしても空気吹出口35から吹出す空気により焼却灰を傾斜面34の下端側へ送り出すことができ、窪み部37に焼却灰が蓄積するのを防止できる。
次に、図5〜図7を参照して、実施例2に係る火格子およびそれを用いた焼却炉ついて説明する。実施例1では、炉体11内に3つの火格子30が並列に配設された焼却炉10について説明したが、実施例2の焼却炉50は、炉体51内に火格子30が1つ配設されると共に、該火格子30の両側部に、火格子30の揺動に伴って動作する複数の従動火格子53(第1の従動火格子53a、第2の従動火格子53b)が配設された構造となっている。なお、実施例2では、実施例1と相違する部分についてのみ説明を行い、実施例1と同じ部分については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図5および図6に示す如く、中央に配設される前記火格子30は、炉体51における左右の内壁に回転可能に支持されており、駆動機構21の駆動により揺動するよう構成されている。また、前記炉体51には、前後の内壁に段差部56が設けられると共に、当該段差部56と火格子30との間に、左右の内壁間に亘って延在する中間支持部52が設けられている。前記従動火格子53は、前後方向に延在する棒状に形成されており、その支持端部58が前記段差部56に支持されると共に、揺動端部59が前記火格子30の傾斜下端部で支持され、炉体51の内壁と火格子30との間に従動火格子53が架け渡されるようになっている。なお、以下の説明では、従動火格子53において段差部56に支持される端部を支持端部58と指称し、火格子30に支持される端部を揺動端部39と指称する場合がある。このとき、前記中間支持部52が前記従動火格子53の下方に位置して火格子30の中間位置に近接すると共に、該従動火格子53を支持する傾斜面54が下降するよう火格子30が揺動した際に火格子30の中間位置が支持されることで、従動火格子53の脱落を防止するようになっている。すなわち、各従動火格子53は、前記火格子30の傾斜面34によって前記揺動端部59を支持されていることで、前記火格子30の揺動に従動して前記揺動端部59を上昇および下降させるよう動作する。なお、前記従動火格子53の下方に近接する前記中間支持部52は、前記従動火格子53の前記揺動端部59が下降し得る範囲を限定している。
ここで、前記従動火格子53は、両端部58,59および前後方向の中央部が左右に突出した棒状に形成されており、図6に示す如く、複数の前記従動火格子53を左右方向(火格子30の長手方向)に敷き詰めるよう配設されて、焼却物を支持する床面を形成すると共に、従動火格子53の間には前記灰捕集室14へ通じるスリット54が画成されるようになっている。なお、図6では、前記火格子30の片側(前側)のみに前記従動火格子53を配設した状態を示してある。
図5および図7(a)に示すように火格子30が回動していない状態では、傾斜面34が前記揺動端部59の縁部59aに下方から当接して従動火格子53を水平な姿勢に支持している。この状態において、従動火格子53における揺動端部59の下面と、火格子30の傾斜面34との間には、傾斜面34からその面方向に突出する突出部55が設けられている。但し、突出部55は、傾斜面34の下端部において左右方向に断続的に並ぶよう複数設けられ、各突出部55の間隔は、従動火格子53における揺動端部59の横幅よりも僅かに大きく設定されている。すなわち、揺動端部59を傾斜面34に支持された複数の従動火格子53は、揺動端部59の下方に突出部55が設けられた第1の従動火格子53aと、突出部55が設けられていない第2の従動火格子(スペーサ火格子)53bとが交互に並んで配設されている。
(実施例2の作用)
次に、実施例2に係る火格子およびそれを用いた焼却炉の作用を説明する。図7(a)に示す如く、火格子30が回動していない姿勢にある場合には、左右方向に配列された複数の従動火格子53は水平な姿勢で炉体51の内壁および火格子30の傾斜面34に支持されている。この状態から火格子30を揺動すると、上昇する側の傾斜面34に支持された各従動火格子53は、図7(b)に示す如く、火格子30の傾斜面34に追従して揺動端部59が上昇する。すなわち、駆動機構21が直接的に連結されている火格子30だけでなく、複数の従動火格子53も動作することになる。火格子30の揺動に伴い下降する側の傾斜面34に支持された従動火格子53は、前記中間支持部52により中間位置が支持されることで、略水平な姿勢を維持し、これに伴い揺動端部59が傾斜面34から離間するようになる。従って、火格子30および従動火格子53の上の焼却灰を速やかに落下させることができ、焼却炉10における焼却物の燃焼効率を向上し得る。また、火格子30や従動火格子53により焼却物が動かされることで、空気を効率的に行き渡らせることができる。
また、火格子30の揺動に伴い傾斜面34が上昇する側では、当該傾斜面34の傾斜下端部に設けた各突出部55が対応した第1の従動火格子53aを押し上げるよう動作し、当該第1の従動火格子53aの揺動端部59が傾斜面34から上方へ離間するようになる。一方で、揺動端部59の下面と傾斜面34の下端との間に突出部55が介在していない第2の従動火格子53bは、揺動端部59の下面へ向けた傾斜面34の接近が阻害されないことで、縁部39aを傾斜面34に支持された状態を維持する。これにより、前記突出部55が対応して設けられていない第2の従動火格子53bの揺動端部59と較べて、突出部55で押し上げられた第1の第1の従動火格子53aの揺動端部59が大きく上方へ移動される。すなわち、火格子30の揺動に応じて隣接する第1の従動火格子53aおよび第2の従動火格子53bの相対位置が変化するから、第1の従動火格子53aおよび第2の従動火格子53bの間に段差が形成され、これら第1の従動火格子53aおよび第2の従動火格子53bの間に形成されているスリット54へ焼却灰が落下し易くなる。従って、複数の第1の従動火格子53a,53bによって形成される床面の上に焼却灰が大量に蓄積する事態を防止し、焼却炉10における焼却物の燃焼効率を向上し得る。そして、火格子30の揺動方向を反転させる(すなわち、上昇する傾斜面34が変わる)よう火格子30を揺動させることで灰の除去効率が向上し、より一層焼却物の燃焼効率を高めることができる。
(変更例)
本発明は、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1) 実施例1および2では、複数の空気吹出口35が火格子本体31の上面32において前後方向および左右方向に並ぶよう配列したが、開口の幅広方向に別の空気吹出口35が位置するよう夫々の空気吹出口35が配列されるのであれば、斜め方向その他の方向へ複数の空気吹出口35が並ぶよう配列されていてもよい。
(2) 実施例1および2では、空気吹出口35として、幅広方向の異なる2種類の空気吹出口35a,35bを設けたが、幅広方向の異なる3種類以上の空気吹出口35を設けてもよい。また、空気吹出口35を前後方向または左右方向に幅広となるよう設けたが、前後方向および左右方向とは異なる方向へ幅広の空気吹出口35を設けてもよい。
(3) 実施例1および2では、各空気吹出口35a,35bの幅広方向における両側に、他の空気吹出口35b,35aが夫々隣接していたが、空気吹出口35a,35bの幅広方向における片側のみに他の空気吹出口35b,35aが隣接する構成であってもよい。
(4) 実施例2では、従動火格子53としての第1の従動火格子53aおよび第2の従動火格子53bが火格子30の揺動に従動する範囲を異ならせる構造としたが、第1の従動火格子53aのみが火格子30の揺動に従動するように構成してもよい。
(5) 実施例2では、火格子30における傾斜面34の下端に突出部55を設けることで第1の従動火格子53aの揺動端部59を第2の従動火格子53bより大きく上昇させたが、突出部55を設けず、第1の従動火格子53aおよび第2の従動火格子53bにおける各揺動端部59の形状を異ならせることで第1の従動火格子53aの揺動端部59を第2の従動火格子53bより大きく上昇させてもよい。
10 焼却炉,13 燃焼室,14 灰捕集室,21 駆動機構,25 ブロア(送風機),
30 火格子,32 上面(支持面),33 頂部,34 傾斜面,
35 空気吹出口,37 窪み部,38 内部空気通路(空気通路),
53a 第1の従動火格子(従動火格子),53b 第2の従動火格子(スペーサ火格子),
58 支持端部,59 揺動端部,

Claims (6)

  1. 焼却炉(10,50)に配設され、焼却物を支える火格子であって、
    送風機(25)から空気が送り込まれる空気通路(38)と、
    前記焼却物を支持する支持面(32)に設けられて、前記空気通路(38)に送り込まれた空気が吹出す複数の長尺状の空気吹出口(35)とを備え、
    前記空気吹出口(35)の幅広方向に別の前記空気吹出口(35)が位置するよう設けられると共に、隣り合った前記空気吹出口(35)の幅広方向が交差するよう構成された
    ことを特徴とする火格子。
  2. 前記支持面(32)が、屈曲形状を成す一対の傾斜面(34,34)からなり、
    前記一対の傾斜面(34,34)の夫々に前記空気吹出口(35)が設けられている請求項1記載の火格子。
  3. 前記一対の傾斜面(34,34)には、上端から下端にかけて延在する複数の窪み部(37)が前記火格子(30)の長手方向に離間して設けられ、各窪み部(37)の底面に前記空気吹出口(35)が夫々形成されている請求項2記載の火格子。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の火格子(30)を内部に配置してなる焼却炉であって、
    前記火格子(30)の上側に画成されて焼却物を燃焼させる燃焼室(13)と、
    前記火格子(30)の下側に画成されて焼却灰を捕集する灰捕集室(14)と、
    前記火格子(30)の空気通路(38)に空気を送り込む送風機(25)とを備えた
    ことを特徴とする焼却炉。
  5. 前記火格子(30)は、長手方向に延在する頂部(33)から両側へ下り傾斜する一対の傾斜面(34,34)を成すよう前記支持面(32)が形成されると共に、該火格子(30)の長手方向に延在する軸周りに回転し得るよう焼却炉(50)の内壁に支持されて、駆動機構(21)の駆動に伴い揺動するよう構成され、
    前記焼却炉(50)の内壁に一端側が支持された従動火格子(53a)の他端側が前記火格子(30)の前記傾斜面(34,34)に支持されて、該火格子(30)の揺動に従動して前記従動火格子(53a)が動作するよう構成された請求項4記載の焼却炉。
  6. 前記従動火格子(53a)と交互に並ぶスペーサ火格子(53b)を備え、
    前記スペーサ火格子(53b)は、前記従動火格子(53a)の従動よりも小さい範囲で前記火格子(30)に従動する状態または固定的な状態で配設されている請求項5記載の焼却炉。
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