JP2014066339A - ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力側回転部材のブレーキカムへの食い付きを抑制し、食い付き状態の解除を容易にする。
【解決手段】外輪10と、ブレーキカム20と、各ブレーキカム20の内側に配置され、当該ブレーキカム20の内側面23に当接可能な当接部51Aを有する出力側回転部材30とを備え、ブレーキカム20に入力された回転動作は当接部51Aを介して出力側回転部材30に伝達される一方、出力側回転部材30の少なくとも一方向の回転動作は当接部51Aがブレーキカム20を内周面11Aに押し付けることでブレーキカム20に伝達されないように構成されたブレーキ装置100である。ブレーキ装置100は、一端がブレーキカム20に掛止され、他端が出力側回転部材30に掛止され、出力側回転部材30をブレーキカムに対し一方向とは逆の回転方向に付勢する引張コイルバネ60を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートのハイトアジャスト機構などに使用されるブレーキ装置に関する。
車両用シートのハイトアジャスト機構には、入力側に設けられた上下に揺動させるレバーの操作によって出力軸が回転するが、シートおよび乗員の重みによってシートが下がろうとする力が出力軸に掛かっても、出力軸が回転しないように構成されたブレーキ装置が用いられている(特許文献1)。
このようなブレーキ装置は、円筒状の内周面を有する外輪と、この内周面に対向する複数のブレーキカム(特許文献1ではクランピング部材)と、ブレーキカムの内側に配置された出力側回転部材(特許文献1ではウィングを有するボルト)とが設けられている。そして、ブレーキカムに入力された回転動作は、ブレーキカムから出力側回転部材の動作に伝えられるが、出力側回転部材を回転させようとしても、出力側回転部材がブレーキカムに当接してブレーキカムに与える力は、主としてブレーキカムを外輪に押し付ける力として働き、出力側回転部材がブレーキカムに与える回転力が、ブレーキカムと外輪の間で発生しうる摩擦力をこえることができないために、ブレーキカムが回転できないようになっている。
特表2002−511035号公報
ところで、特許文献1のような構成のブレーキ装置において、出力側回転部材に大きな回転力を与えて大きなブレーキ力を発生させると、摩擦力により出力側回転部材がブレーキカムに食い付き、ブレーキ状態を解除しにくくなることがあった。
そこで、本発明は、ブレーキ状態の解除を容易にするブレーキ装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ブレーキ状態の解除のための構成をコンパクトにすることを目的とする。
前記した目的を達成するための本発明は、円筒状の内周面を有する外輪と、前記外輪の内側に配置された少なくとも2つのブレーキカムであり、前記内周面に対向して当該内周面と接触可能なブレーキ面および径方向内側を向く内側面を有するブレーキカムと、前記各ブレーキカムの内側に配置され、当該ブレーキカムの前記内側面に当接可能な当接部を有する出力側回転部材とを備え、前記ブレーキカムに入力された回転動作は前記当接部を介して前記出力側回転部材に伝達される一方、前記出力側回転部材の少なくとも一方向の回転動作は前記当接部が前記ブレーキカムを前記内周面に押し付けることで前記ブレーキカムに伝達されないように構成されたブレーキ装置であって、一端が前記ブレーキカムに掛止され、他端が前記出力側回転部材に掛止され、前記出力側回転部材を前記ブレーキカムに対し前記一方向とは逆の回転方向に付勢する付勢部材を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、付勢部材は、一方向(つまり、出力側回転部材を回そうとしても回らない方向)とは逆の方向に出力側回転部材を付勢する。そのため、出力側回転部材がブレーキカムに食い付くのを抑制し、また、出力側回転部材がブレーキカムに食い付いたとしても、付勢部材が、出力側回転部材の食い付きを解除する方向に向けて出力側回転部材を付勢しているので、出力側回転部材の食い付きを解除するのが容易となり、ブレーキ状態の解除が容易となる。
前記したブレーキ装置において、前記付勢部材は、板バネであり、当該板バネは、一端が前記出力側回転部材に形成された溝に入り込んで固定され、他端が前記ブレーキカム同士の隙間に入り込んで当該ブレーキカムの一方に当接していることが望ましい。
このような構成によれば、隣接するブレーキカム同士の間の空間を利用して板バネを配置することで、ブレーキ装置のコンパクト化を図ることができる。
前記したブレーキ装置において、前記付勢部材は、引張コイルバネまたは圧縮コイルバネであり、伸縮方向が前記ブレーキカムの回転方向に沿っていることが望ましい。
このような構成によれば、付勢部材の伸縮方向、つまり、付勢力を発生する方向がブレーキカムの回転方向に沿うので、付勢力を出力側回転部材の食い付き抑制に効率良く利用することができる。
前記したブレーキ装置において、前記当接部と前記付勢部材とは、前記出力側回転部材の軸方向に直交する共通の平面上に配置することができる。
このような構成によれば、付勢部材を設けるために軸方向の大きさを大きくする必要がなく、ブレーキ装置をコンパクトにすることができる。
前記したブレーキ装置において、前記当接部と前記付勢部材とは、前記出力側回転部材の軸方向に互いにずれた位置に配置することができる。
このような構成によれば、付勢部材の配置が当接部とブレーキカムの当接位置に影響を与えないので、付勢部材の位置を気にせずに当接部を最適に配置することができる。
請求項1に記載の構成によれば、出力側回転部材がブレーキカムに食い付くのを抑制し、また、出力側回転部材がブレーキカムに食い付いたとしても、出力側回転部材の食い付きを解除するのが容易となり、ブレーキ状態の解除が容易となる。
請求項2に記載の構成によれば、隣接するブレーキカム同士の間の空間を利用して板バネを配置することで、ブレーキ装置のコンパクト化を図ることができる。
請求項3に記載の構成によれば、付勢部材が付勢力を発生する方向がブレーキカムの回転方向に沿うので、付勢力を出力側回転部材の食い付き抑制に効率良く利用することができる。
請求項4に記載の構成によれば、付勢部材を設けるために軸方向の大きさを大きくする必要がなく、ブレーキ装置をコンパクトにすることができる。
請求項5に記載の構成によれば、付勢部材の配置が当接部とブレーキカムの当接位置に影響を与えないので、付勢部材の位置を気にせずに当接部を最適に配置することができる。
一実施形態に係るブレーキ装置の分解斜視図である。 一実施形態に係るブレーキ装置の断面図である。 ブレーキ装置の動作を説明する図であり、入力側回転部材に回転力を与えた場合を示す。 ブレーキ装置の動作を説明する図であり、出力側回転部材に回転力を与えた場合を示す。 第1の変形例に係るブレーキ装置の断面図である。 第2の変形例に係るブレーキ装置の断面図である。 第3の変形例に係るブレーキ装置の断面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示すように、一実施形態に係るブレーキ装置100は、外輪10と、ブレーキカム20と、出力側回転部材30と、入力側回転部材40と、付勢部材の一例としての引張コイルバネ60とを備えて構成されている。
外輪10は、所定肉厚のリング部11と、リング部11の一側面に設けられた側壁12とを備えて構成されている。リング部11は、円筒状の(円形断面の)内周面11Aを有している。側壁12には内周面11Aの中心軸に対応して貫通孔12Aが形成されている。
ブレーキカム20は、外輪10との間でブレーキ力を発生する部材であり、外輪10の内側に周方向に等間隔で並ぶように3つ配置されている。ブレーキカム20は、外輪10の内周面11Aに対向する側、つまり、外周側における周方向の両端部において突出し、外輪10の内周面11Aに接触可能なブレーキ面21を有している。このブレーキ面21は、外輪10の内周面11Aと同じ半径の円筒面を有しており、ブレーキカム20が径方向外側に付勢されたときには、外輪10の内周面11Aと密着するようになっている。
ブレーキカム20は、外周側における両端のブレーキ面21の間に、ブレーキ面21より小径の円筒面状の外周面22を有している。また、ブレーキカム20の径方向内側(なお、本明細書において、径方向および周方向は、外輪10の内周面11Aを基準とする。)の内側面23は、外輪10の中心軸を向く平面となっている。この内側面23は、後述する出力側回転部材30と当接する面である。さらに、ブレーキカム20は、周方向の端部に内側面23の両端部と2つのブレーキ面21の端部とを繋ぐ回転入力面24を有している。そして、ブレーキカム20は、内側面23の近傍のうち、図1の反時計回り方向の端部に、外輪10の側壁12と反対側(図の手前側)に突出する第1掛止部25が設けられている。なお、3つのブレーキカム20はすべて同じ構成である。
出力側回転部材30は、図1に示すように、3つのブレーキカム20の内側に配置され、軸部31と、この軸部31の端部に設けられた作用部32とを備えて構成されている。
軸部31は、外輪10の側壁12に向けて延び、前記した貫通孔12Aから外部に露出して、他の部品に係合する。例えば、この軸部31の先端部にはギヤが設けられて、乗物用シートのハイトアジャスト機構の駆動力入力用のギヤに係合される。
作用部32は、略円板状の形状を有し、図2に示すように、その外周に、各ブレーキカム20の内側面23に向けて突出する第1突出部33Aおよび第2突出部33Bが設けられている。
第1突出部33Aは、図2において出力側回転部材30に時計回りの回転力が入力されたときに内側面23に当接可能であり、各内側面23に向けて一つずつ、計3つ突出して設けられている。第2突出部33Bは、図2において出力側回転部材30に反時計回りの回転力が入力されたときに内側面23に当接可能であり、各内側面23に向けて一つずつ、計3つ突出して設けられている。
図2に示すように、第1突出部33Aの内側面23が当接する部分である当接部51Aは、各ブレーキ面21の内側の2つの端部52の中点55と、外輪10の内周面11Aの中心軸(回転軸線56と同じ)とを通る面を中央面S2として、中央面S2からずれて位置している。このずれ量D1は、大きいほどブレーキカム20と出力側回転部材30との間で回転力の伝達がしやすくなり、小さいほど回転力の伝達がし難くなる。そのため、ずれ量D1が大きすぎる場合には、出力側回転部材30に回転力が入力されたときに、ブレーキカム20が回転して、ブレーキ力を発生することができないので、ずれ量D1は、外輪10の内周面11Aとブレーキ面21との摩擦係数などに応じて適切に設定されている。
第2突出部33Bの内側面23が当接する部分である当接部51Bも、中央面S2から、ずれ量D1だけずれている(図示省略)。
ブレーキ装置100は、前記したずれ量D1を適度な大きさに設定することで、ブレーキカム20に入力された回転動作は出力側回転部材30に伝達され、一方、出力側回転部材30の回転動作はブレーキカム20に伝達されないように構成されている。本実施形態においては、各ブレーキカム20に対応して、第1突出部33Aおよび第2突出部33Bが中央面S2を挟んで両側に設けられており、また、当接部51A,51Bの中央面S2からのずれ量D1は同じであるので、出力側回転部材30の正逆双方向の回転動作がブレーキカム20に伝達されないように構成されている。もっとも、ブレーキ装置100を使用する際には、出力側回転部材30を一方向の回転方向にのみ特に大きなブレーキ力を効かせる場合がある。例えば、乗物用シートのハイトアジャスト機構にブレーキ装置100を採用する場合には、シートと乗員の重みによりシートが下降しないようにするために、一方向の回転方向のみに大きなブレーキ力を効かせる必要がある。本実施形態においては、出力側回転部材30が回転しようとしたときに大きなブレーキ力を効かせる一方向の回転方向を図2の時計回り方向とする。
出力側回転部材30は、図1に示すように、作用部32の図1の手前側の面に、3つの第2係止部35が突出して形成されている。各第2掛止部35は、第2突出部33Bに対し、図1の時計回り方向に少しずれた位置に配置されている。
引張コイルバネ60は、一端と他端にそれぞれ第1フック61と第2フック62が形成されている。図2に示すように、第1フック61は、ブレーキカム20の第1掛止部25に掛止され、第2フック62は、出力側回転部材30の第2掛止部35に掛止されている。この状態において、引張コイルバネ60は、所定の引張力を発生するように自然長から所定長さ引き伸ばされている。
引張コイルバネ60は、第1掛止部25と第2掛止部35に掛止されていることから分かるように、当接部51Aを有する第1突出部33Aとは、出力側回転部材30の軸方向に互いにずれた位置に配置されている。このため、引張コイルバネ60の配置が当接部51Aとブレーキカム20の当接位置に影響を与えないので、引張コイルバネ60の位置を気にせずに当接部51Aを最適に配置することができる。
図2を見て分かるように、引張コイルバネ60は、出力側回転部材30を、ブレーキカム20に対して図2における反時計回り、つまり、出力側回転部材30に大きなブレーキ力を効かせる一方向とは逆の回転方向に付勢している。
図1に示すように、入力側回転部材40は、円板状の本体部41と、本体部41から外輪10の側壁12に向けて突出する3つのピン42とを備えて構成されている。ピン42は、3つのブレーキカム20同士の隙間、つまり、回転入力面24同士の隙間に合った位置および太さで設けられている。このため、ピン42は、出力側回転部材30の回転軸線56を中心として、120°おきに配置されている。また、ピン42は、ブレーキカム20に回転力を伝えやすくするため、回転入力面24のうち、径方向における外側の端部付近に配置されている。
以上のように構成されたブレーキ装置100の動作について説明する。
図3に示すように、入力側回転部材40に、図における時計回りの回転力を与えると、3つのピン42が、時計回り方向に隣接するブレーキカム20の回転入力面24を付勢して各ブレーキカム20に回転力を与える。そして、各ブレーキカム20は、各内側面23が出力側回転部材30の第2突出部33Bに当接して、当接部51Bから出力側回転部材30に時計回りの回転力を与える。これにより、入力側回転部材40を時計回りに回転させると、入力側回転部材40、ブレーキカム20および出力側回転部材30が一体となって時計回りに回転する。
入力側回転部材40を図における反時計回りに回転させた場合には、力の掛かり方および回転方向が反転し、入力側回転部材40、ブレーキカム20および出力側回転部材30は一体となって反時計回りに回転する。
図4に示すように、出力側回転部材30に、図における時計回り方向の回転力を与えると、3つの第1突出部33Aが対応する各ブレーキカム20の内側面23に当接し、内側面23を径方向外側へ押す。この内側面23を押す力F1は、当接部51Aが中央面S2からずれ量D1だけずれているので、このずれ量D1の大きさに応じてブレーキカム20を時計回りに回転させようと作用する。また、当接部51Aにおいて働く摩擦力F2も、僅かながらブレーキカム20を時計回りに回転させようと作用する。
しかし、力F1は、ブレーキカム20を、ブレーキ面21において外輪10の内周面11Aに押し付ける力F3を発生させる。そして、この力F3に応じて、内周面11Aとブレーキ面21の間には、ブレーキカム20を時計回りに回転させようとする力に抵抗しようとする摩擦力F4が作用する。本実施形態のブレーキ装置100においては、ずれ量D1、ブレーキカム20と外輪10の摩擦係数などの各部の設定が適切に設定されていることで、ブレーキカム20を時計回りに回転させようとする力が、摩擦力F4を超えることができずに、出力側回転部材30、ブレーキカム20および入力側回転部材40は外輪10に対して回転することができない。すなわち、ブレーキ装置100は、ブレーキ力を発生することができる。
なお、出力側回転部材30を図における反時計回りに回転させようとする場合には、力の掛かり方が反転して同様に作用し、出力側回転部材30、ブレーキカム20および入力側回転部材40は外輪10に対して回転することができない。すなわち、ブレーキ装置100は、ブレーキ力を発生することができる。
ここで、出力側回転部材30を図4の時計回りに大きな力で回転させようとすると、ブレーキカム20は、内周面11Aとブレーキ面21との間の摩擦力により停止したまま回転しないが、出力側回転部材30は、ブレーキカム20に対して僅かに時計回りに回転する。なお、このとき、引張コイルバネ60は、僅かに伸長する。この回転量は、作動前において、当接部51Aと内側面23との間に僅かなクリアランスが設定されていることと、出力側回転部材30に大きな回転力を与えたことで、ブレーキカム20が外径方向に撓んで内側面23が径方向外側に少し変位することによる。このように出力側回転部材30が僅かに回転すると、当接部51Aと内側面23との間の摩擦力F2が大きくなり、出力側回転部材30に与えた時計回り方向の回転力を無くしても、出力側回転部材30が反時計回りに戻らなくなることがある。すなわち、出力側回転部材30に与えた時計回り方向の回転力を無くすと、力F1の反力により、出力側回転部材30には、反時計回りに回転力が加わるのであるが、力F2の静止摩擦力が大きくなることで、出力側回転部材30がブレーキカム20に食い付いたままとなることがある。
ところが、本実施形態のブレーキ装置100においては、引張コイルバネ60が、常時、出力側回転部材30をブレーキカム20に対し反時計回りに付勢していることから、この食い付きが発生しにくく、もし、ブレーキカム20に出力側回転部材30が食い付いたとしても、少し出力側回転部材30を反時計回りに回そうとする回転力を外から加えれば、引張コイルバネ60の付勢力に補助されて、比較的容易に食い付き状態を解除することができる。これにより、ブレーキ装置100のブレーキ状態の解除が容易となる。
このようにして、本実施形態のブレーキ装置100は、出力側回転部材30がブレーキカム20に食い付くのを抑制し、また、出力側回転部材30がブレーキカム20に食い付いたとしても、出力側回転部材30の食い付きを解除するのが容易となる。
以上に本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、図5に示すブレーキ装置200のように、付勢部材は、引張コイルバネではなく、板バネ260を採用することもできる。この板バネ260は、出力側回転部材30の作用部32に一端が固定され、先端が反時計回り方向に撓まされた状態でブレーキカム20の内側面23の角部に当接している。具体的には、板バネ260の一端は、作用部32に形成された溝261に入り込んで作用部32に固定されており、他端は、周方向に隣接するブレーキカム20同士の隙間に入り込んで、一方のブレーキカム20に当接している。これにより、板バネ260は、常時、出力側回転部材30に反時計回り方向の回転付勢力を付与することができる。また、ブレーキカム20の間の空間を利用して板バネ260を配置することで、ブレーキ装置200のコンパクト化を図ることができる。
さらに、前記実施形態においては、引張コイルバネ60と当接部51Aを有する第1突出部33Aとは、出力側回転部材30の軸方向においてずれて配置されていたが、図5のブレーキ装置200では、板バネ260は、当接部51Aを有する第1突出部33aと出力側回転部材30の軸方向に直交する共通の平面上に配置されている。このため、付勢部材を設けるために軸方向の大きさを大きくする必要がなく、ブレーキ装置200をコンパクトにすることができる。
また、図6に示すブレーキ装置300のように、一実施形態に対して、第2突出部33Bを無くした構成としてもよい。また、ブレーキ装置300の出力側回転部材330は、第2突出部33Bの代わりに、ブレーキカム320の周方向の端面である回転入力面324に反時計回り方向に当接可能な駆動力伝達当接部333が設けられている。このような構成によれば、出力側回転部材330を時計回りに回転させようとする場合には、ブレーキカム320が回転せずにブレーキ力が発生するが、反時計回りに回転させようとする場合には、駆動力伝達当接部333からブレーキカム320に回転力を伝えて、出力側回転部材330、ブレーキカム320および入力側回転部材40を一体に回転させることができる。
また、図7に示すブレーキ装置400のように、ブレーキカム420の外周側のブレーキ面421を、周方向に2箇所に分けて配置するのではなく、1箇所にまとめて設けるように構成してもよい。ブレーキ装置400のブレーキカム420は、回転軸線456に向かって開口するU字形の形状を有している。ブレーキカム420のU字形状の底部に相当する内側面423A,423Bは、外輪10の内周面11Aに対して非平行な平面として形成され、互いに僅かに向かい合うV字形をなしている。出力側回転部材430は、図2の形態に比較して作用部432が大きな直径を有し、各ブレーキカム420の一対の内側面423A,423Bに対向して、径方向外側に突出する突出部431が設けられている。突出部431は、内側面423Aに当接可能な当接部451Aと、内側面423Bに当接可能な当接部451Bを有している。すなわち、このブレーキ装置400においては、突出部431の径方向外側(ブレーキ面421と、当接部451A,451Bと、回転軸線456とが直線状に並ぶ状態)にブレーキ面421が配置されている。各ブレーキカム420同士の間には、前記実施形態と同様に、入力側回転部材440のピン442が配置されている。
このような構成により、入力側回転部材440を時計回り方向に回転させようとすると、ブレーキカム420が時計回り方向に回転し、内側面423Aが当接部451Aを押すことで当接部451Aを介して出力側回転部材430が時計回り方向に回転することができる。入力側回転部材440を反時計回り方向に回転させようとする場合も、同様に、ブレーキカム420が反時計回り方向に回転し、内側面423Bが当接部451Bを押すことで当接部451Bを介して出力側回転部材430が反時計回り方向に回転することができる。
一方、出力側回転部材30を時計回り方向に回転させようとする場合、突出部431の当接部451Bがブレーキカム420の内側面423Bに当接し、内側面423Bを径方向外側に押すことで、ブレーキ面421と外輪10の内周面11Aとの間に大きな摩擦力が発生して、ブレーキカム420が回転しないようになっている。出力側回転部材30を反時計回りに回転させようとする場合も、同様に、突出部431の当接部451Aがブレーキカム420の内側面423Aに当接し、内側面423Aを径方向外側に押すことで、ブレーキ面421と外輪10の内周面11Aとの間に大きな摩擦力が発生して、ブレーキカム420が回転しないようになっている。
このような形態のブレーキ装置400において、突出部431には、前記実施形態と同様な突出形状による第2掛止部435が設けられている。一方、各突出部431に対応するブレーキカム420には、各突出部431の反時計回り方向に隣接する部分に第1掛止部425が設けられている。さらに、各第1掛止部425と各第2掛止部435の間には、これらに両端部が掛止された引張コイルバネ460が設けられている。引張コイルバネ460は、常時引張力を発生しており、出力側回転部材430に反時計回りの回転付勢力を与えている。
そして、前記実施形態においては、引張コイルバネ60は、ブレーキカム20の回転方向に対して斜めに配置されていたが、ブレーキ装置400においては、引張コイルバネ460の伸縮方向がブレーキカム420の回転方向に沿っている。
ところで、出力側回転部材430に時計回り方向に強く回転させようとする力を与えることで、当接部451Bと内側面423Bの間に大きな摩擦力が発生し、出力側回転部材430がブレーキカム420に食い付くことがある。しかし、出力側回転部材430は、引張コイルバネ460によりブレーキカム420に対し反時計回りに付勢されているので、出力側回転部材430を反時計回りに回そうとする回転力を外から加えれば、引張コイルバネ460の付勢力に補助されて、比較的容易に食い付き状態を解除することができる。これにより、ブレーキ装置400のブレーキ状態の解除が容易となる。
また、ブレーキ装置400では、引張コイルバネ460の伸縮方向、つまり、付勢力を発生する方向がブレーキカム420の回転方向に沿っているため、付勢力を出力側回転部材430の食い付き抑制に効率良く利用することができる。なお、引張コイルバネ460は、圧縮コイルバネであってもよく、この場合にも、伸縮方向がブレーキカム420の回転方向に沿っているのが望ましい。
以下、さらに、本発明の他の変形例について説明する。
前記実施形態において、ブレーキカム20は、周方向に3つ並んで設けられていたが、周方向に2つ並んで設けられてもよいし、4つ以上並んで設けられてもよい。
前記実施形態において、当接部51A,51Bは、出力側回転部材30に設けた突起(第1突出部33A,第2突出部33B)に設けていたが、ブレーキカム20の内側面23に突起を形成し、出力側回転部材30の当接部は平面に設けてもよい。
前記実施形態において、出力側回転部材30は、軸部31と作用部32とが一体に形成されていたが、これらを複数の部品に分けて構成してもよい。
前記実施形態および各変形例においては、各ブレーキカムは、周方向に等間隔に並んでいたが、必ずしも等間隔に並んでいなくてもよい。もっとも、各ブレーキカムは周方向に等間隔で並ぶことで、出力側回転部材の位置を安定させることができる。
10 外輪
11A 内周面
20 ブレーキカム
21 ブレーキ面
22 外周面
23 内側面
24 回転入力面
25 第1掛止部
30 出力側回転部材
33A 第1突出部
33B 第2突出部
35 第2掛止部
40 入力側回転部材
51A 当接部
51B 当接部
60 引張コイルバネ
61 第1フック
62 第2フック
100 ブレーキ装置

Claims (5)

  1. 円筒状の内周面を有する外輪と、
    前記外輪の内側に配置された少なくとも2つのブレーキカムであり、前記内周面に対向して当該内周面と接触可能なブレーキ面および径方向内側を向く内側面を有するブレーキカムと、
    前記各ブレーキカムの内側に配置され、当該ブレーキカムの前記内側面に当接可能な当接部を有する出力側回転部材とを備え、
    前記ブレーキカムに入力された回転動作は前記当接部を介して前記出力側回転部材に伝達される一方、前記出力側回転部材の少なくとも一方向の回転動作は前記当接部が前記ブレーキカムを前記内周面に押し付けることで前記ブレーキカムに伝達されないように構成されたブレーキ装置であって、
    一端が前記ブレーキカムに掛止され、他端が前記出力側回転部材に掛止され、前記出力側回転部材を前記ブレーキカムに対し前記一方向とは逆の回転方向に付勢する付勢部材を備えたことを特徴とするブレーキ装置。
  2. 前記付勢部材は、板バネであり、当該板バネは、一端が前記出力側回転部材に形成された溝に入り込んで固定され、他端が前記ブレーキカム同士の隙間に入り込んで当該ブレーキカムの一方に当接していることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記付勢部材は、引張コイルバネまたは圧縮コイルバネであり、伸縮方向が前記ブレーキカムの回転方向に沿っていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
  4. 前記当接部と前記付勢部材とは、前記出力側回転部材の軸方向に直交する共通の平面上に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ装置。
  5. 前記当接部と前記付勢部材とは、前記出力側回転部材の軸方向に互いにずれた位置に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ装置。
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US20030173182A1 (en) * 2002-03-14 2003-09-18 Kim Jae Ho Seat cushion pumping device for vehicle

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