JP2014066036A - 面材外壁の止水構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 左右に隣合って配置される両側の外装面材4,4の裏面側縁部が建物の柱10の前面に配置される。外装面材4の裏面の側縁部に弾性材料からなる面材裏面止水材15を設ける。両外装面材4,4間の縦目地16に向かって突出する係止部17aを有する役物受け材17を、柱10の前面に取付ける。両外装面材4,4の表面の側縁部間に渡る目地カバー本体部20a、および前記係止部17aに係止される被係止部20bを有する目地カバー20を設ける。外装面材4の裏面の防水シートは、側縁部を前記面材裏面止水材15で外装面材4に抑え込んで止める。
【選択図】 図3
Description
外装面材32の屋内側となる裏面には透湿防水シート33を張り、外装面材32の上下や左右の継ぎ目を超えて浸入した雨水を止水する。透湿防水シート33は切れ目なく施工する必要があるため、現場で建物周囲に足場を建てて施工し、透湿防水シート33の相互のジョイントは、重ね代を確保するか、防水テープを貼ることで止水する。
この発明の他の目的は、外装面材の裏面に防水シートを張る構成の場合に、防水シートのジョイント部での防水性能が確保できて、より安定した水密性能が確保でき、また外壁のパネル化が可能な面材外壁の止水構造を提供することである。
前記外装面材の裏面の側縁部と前記柱との間に弾性材料からなる面材裏面止水材を介在させ、前記左右の外装面材間の縦目地に向かって突出する係止部を有する役物受け材を前記柱の前面に取付け、前記左右の外装面材の表面の隣合う側縁部間に渡る目地カバー本体部およびこの目地カバー本体部の裏面から突出し前記係止部に押し付けられることによって前記係止部に係止される被係止部を有する目地カバーを設けたことを特徴とする。
このように、外装面材の裏面の側縁部に弾性材料からなる面材裏面止水材を設けると共に、目地カバーで目地を覆うようにし、シールを乾式化して湿式シーリングを不要としたため、施工性に優れ、作業者の技量によらずに安定した水密性能が確保でき、工期短縮が図れる。目地カバーは、柱にプレセットした役物受け材に押し付けて係止させるようにしたため、作業時間が短くて簡単かつ迅速に行え、高所作業となる場合でも、足場を組むことなく、高所作業車等を利用して作業が行える。
前記防水シートを設けることにより、上下の外装面材の継ぎ目から浸入した雨水がさらに屋内に進入することが防止される。また、防水シートの側縁は前記面材裏面止水材に続き、この面材裏面止水材と前記目地カバーとで目地での止水性が確保される。そのため、防水シートが左右の外装面材毎に分けて設けられていても、左右の外装面材間での防水性の低下の問題がなくて、防水シートの左右の継ぎ目による問題を生じることなく、外壁のパネル化が可能になる。
上記のように、パネル縦フレーム材が柱の側面に沿って配置されるようにしたため、外装面材をパネルフレームと共に外壁パネルとしてパネル化した場合に、外装面材の裏面の側縁部が柱の前面に位置することになり、上記の弾性材料からなる面材裏面止水材と目地カバーによる止水の構造が適用でき、その優れた施工性、止水性能、工期短縮の効果が得られる。また、外壁パネル化によって、パネルフレームを柱に取付けることで、上記の弾性材料からなる面材裏面止水材を圧縮状態で柱との間に介在させることができ、より一層施工性の向上、工期の短縮が図れる。
前記防水シートを設ける場合も、防水シートの幅方向の縁が面材裏面止水材に続き、また前記のように隣合う外壁パネル間の目地の防水が確保されるため、防水シートのジョイント上の問題を生じることなく、外壁パネル化が図れる。
前記外装面材が上下または左右に複数枚並び、これら複数枚の外装面材に渡って裏面を覆う防水シートを設け、この防水シートの側縁部を抑え込んで前記面材裏面止水材を前記外装面材に取付けた場合は、防水シートのジョイント部での防水性能が確保できて、より安定した水密性能が確保でき、また外壁のパネル化が可能となる。
外壁パネル1を前記ボルト14により柱10に取付けた状態で、外壁パネル1の外装面材4と柱10の前面との間隔は、図3(B)のように、外壁パネル1の面材裏面止水材15が柱10側の役物受け材17に押さえ付けられて圧縮される間隔に形成され、これにより、面材裏面止水材15が止水性能を発揮する。
前記役物受け材17の前記係止部17aは、二股状の突片からなり、両側の突片の対向面の先端に、抜止め突部が長さ方向に沿って設けられている。換言すれば、前記係止部17aは、入口部が狭まった溝を先端面に有する突条として形成されている。
前記役物受け材17の材質例を説明すると、前記板状部17bは鉄板等の金属板からなり、前記係止部17aは前記板状部17bと共に一体形成された金属材からなる。
このように、外装面材4の裏面の側縁部に弾性材料からなる面材裏面止水材15を設けると共に、目地カバー20で縦目地16を覆うようにし、シールを乾式化して湿式シーリングを不要としたため、施工性に優れ、作業者の技量によらずに安定した水密性能が確保でき、工期短縮が図れる。目地カバー20は、柱10にプレセットした役物受け材7に押し付けて係止させるようにしたため、作業時間が短くて簡単かつ迅速に行え、高所作業となる場合でも、足場を組むことなく、高所作業車等を利用して作業が行える。
この場合に、上記のように、パネル縦フレーム材5が柱10の側面に沿って配置されるようにしたため、外装面材4をパネルフレーム3と共に外壁パネル1としてパネル化した場合に、外装面材1の裏面の側縁部が柱10の前面に位置することになり、上記の弾性材料からなる面材裏面止水材15と目地カバー20による止水の構造が適用でき、その優れた施工性、止水性能、工期短縮の効果が得られる。また、外壁パネル化によって、パネルフレーム3を柱10に取付けることで、上記の弾性材料からなる面材裏面止水材15を圧縮状態で柱10との間に介在させることができ、より一層施工性の向上、工期の短縮が図れる。
役物受け材17は板状部17bがL形の折れ板状に形成され、前記2本の柱構成部材10aの直角に対向する前面間に跨がって取付けられている。役物受け材17の係止部17aは、柱構成部材10a,10a間の角部から外方に突出している。目地カバー20は、入隅部において左右に隣合う外壁パネル1の両面材上下並設体2,2の表面に跨がる断面L形に目地カバー本体部20aが形成されていて、その角部の外側に被係止部20bが突出している。その他の構成は図3の構成例の場合と同様である。
2…面材上下並設体
3…パネルフレーム
4…外装面材
5…パネル縦フレーム材
10…柱
10A…柱
10a,10b…柱構成部材
15…面材裏面止水材
16…縦目地
17…役物受け材
17a…係止部
17b…板状部
17c…折り返し部
18…柱側止水材
20…目地カバー
20a…目地カバー本体部
20b…被係止部
Claims (5)
- 左右に互いに同一平面にまたは互いに屈曲角度を持って隣合って配置される外装面材を備え、これら左右の外装面材の隣合う裏面側縁部を、建物の互いに同じ柱の前面に配置した面材外壁における止水構造であって、
前記外装面材の裏面の側縁部と前記柱との間に弾性材料からなる面材裏面止水材を介在させ、前記左右の外装面材間の縦目地に向かって突出する係止部を有する役物受け材を前記柱の前面に取付け、前記左右の外装面材の表面の隣合う側縁部間に渡る目地カバー本体部およびこの目地カバー本体部の裏面から突出し前記係止部に押し付けられることによって前記係止部に係止される被係止部を有する目地カバーを設けたことを特徴とする面材外壁の止水構造。 - 請求項1において、前記外装面材が上下または左右に複数枚並び、これら複数枚の外装面材に渡って裏面を覆う防水シートを設け、この防水シートの側縁部を抑え込んで前記面材裏面止水材を前記外装面材に取付けた面材外壁の止水構造。
- 請求項1または請求項2において、前記外装面材が金属サイディングである面材外壁の止水構造。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記役物受け材が、前記面材裏面止水材の表面に沿って延びる板状部を有し、この板状部の前記面材裏面止水材よりも幅方向に突出した両側端に、前面側へ折り返された折り返し部を有する面材外壁の止水構造。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記外装面材とこの外装面材を屋外側の面に張ったパネルフレームとで外壁パネルを構成し、前記外装面材は前記パネルフレームよりもパネル幅方向に突出し、前記パネルフレームは、外周のパネル縦フレーム材が前記柱の側面に沿って配置される面材外壁の止水構造。
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