JP2014065907A - 再生硬化エラストマー粒子を含むエラストマー組成物及びその改良された製造方法 - Google Patents

再生硬化エラストマー粒子を含むエラストマー組成物及びその改良された製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】再生エラストマー材料を含むが、再生材料を含まないエラストマー材料と同等の機械特性を有する、効率的に製造されたエラストマー組成物を提供する。
【解決手段】本明細書に記載したエラストマー配合物の製造方法により、上記課題を解決する。本配合物は、微粉末化ゴムパウダー(MRP)等の再生硬化エラストマー材料を含む。本明細書に記載したとおり、再生材料を含まない組成物と比較して、同等の最小引張強度を達成するのにより短い混合時間が用いられ得る。本エラストマー組成物は、様々な比率の再生硬化エラストマー材料を含み得る。再生材料を含み、再生材料を含まない配合物に関連付けられた所定の最小引張強度と同等以上の最小引張強度を有するゴム配合物もまた示される。本ゴム配合物は、MRPを含まない配合物と比較して、より短い混合時間で製造される。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2012年9月25日に出願された「Elastomeric Compositions Comprising Reclaimed Vulcanized Elastomer Particles and Improved Methods of Manufacture Thereof」と題する米国仮特許出願第61/705,413号の米国特許法第119条(e)に規定された利益を主張する。この出願は、その全体が参照をもって本出願に組み込まれる。
本出願は、概してエラストマー配合物及び再生エラストマー材料(微粉末化ゴムパウダー)を含むエラストマー組成物に関し、より詳細には、そうした製品を製造する改良した方法に関する。
再生硬化エラストマー粒子を含む、再生エラストマー材料(「再生材料」、「微粉末化ゴムパウダー」、又は「MRP」ともいう)は、エラストマー組成物(例えば、車両用タイヤのためのタイヤトレッド配合物)、プラスチック組成物(例えば、ポリオレフィン類のためのフィラー)、及びアスファルトのフィラー等の様々な用途に用いられている。これらの多くの用途において、再生エラストマー粒子は、未使用の複合材料の一部分に代わる「フィラー」として用いられる。硬化エラストマー粒子の使用の主な理由の1つはコストである。すなわち、硬化エラストマー粒子は、通常、未使用の(すなわち、再生されていない、非再生の)ゴム又はプラスチックよりも非常に安価であり、その組成物の全体の製造コストを低減するために、エラストマー又はプラスチック組成物における「フィラー」として使用され得る。さらに、硬化エラストマー粒子は、典型的には、リサイクル又は再生材料(例えば、製造工程からの硬化スクラップ及び使用済みタイヤ又は他のエラストマー製品)から製造されるので、硬化エラストマー粒子をエラストマー及びプラスチック組成物に再度組み込むことにより、埋め立てごみを低減し、より環境に優しい製品になる。
一般的に、そうした再生エラストマー材料に用いられる硬化エラストマー粒子又はMRPは、小さいサイズ(例えば、直径2mm以下)であり、低温粉砕、化学プロセス、及び他の方法を含む、様々な方法により製造される。上述したとおり、その粒子を製造するのに用いられる再生エラストマー材料は、典型的には既に製造された製品(例えば、未使用又は使用済みの車両用タイヤ)から、又は製造工程の間で発生する硬化スクラップ(例えば、タイヤの製造工程から発生する硬化スクラップ)から得られる。
通常、これらの再生エラストマー材料の組成物は、その組成物を構成する粒子の最長径によって材料を分類する、米国材料試験協会(ASTM)の標準(特に、ゴム配合材料のためのASTM D−5603−01)に従う。一般的に、粒径は米国標準メッシュサイズ(又は、単に「メッシュ」ともいう)によって分類される。例えば、80メッシュの粒子は約177μmの直径を含み、140メッシュの粒子は約105μmの直径を含み、325メッシュの粒子は約44μmの直径を含む。米国標準メッシュサイズは、多くの公共の情報源から容易に入手可能であり、且つ、当業者によく知られている。
しかしながら、従前、MRPを含むエラストマー組成物は、再生材料を含まないエラストマー組成物と比較して低い性能特性を示すと見なされており、そのため、多くの用途にとって、相対的に望ましくないとされていた。特に、従来からの想定は、再生エラストマー材料を含むエラストマー(例えば、ゴム)組成物及び他の材料組成物は、未使用のエラストマー材料よりも、より望ましくない(例えば、引張強度試験により測定された)強度及び耐久特性を示すということであった。所定の最小強度又は耐久性の閾値を必要とする筋書きにおいて、MRPを含むエラストマー配合物は適当ではないであろうと見なされていた。
米国特許第7,445,170号 米国特許第7,861,958号
そのため、再生エラストマー材料を含むが、再生材料を含まないエラストマー材料と同等の機械特性を有する、効率的に製造されたエラストマー組成物の長年解決されていなかった必要性が存在する。
所定の最小引張強度を有するエラストマー配合物の製造方法が提供され、その方法は、 微粉末化ゴムパウダー(MRP)を含まないエラストマー配合物を製造する工程に関連付けられた通常の混合時間を決定する工程;
前記したエラストマー配合物に関連付けられた所定の最小引張強度を決定する工程;
前記したエラストマー配合物のバッチに所定量のMRPを加える工程;及び
前記した所定量のMRPを含むエラストマー配合物のバッチを、前記したエラストマー配合物を製造する工程に関連付けられた通常の混合時間よりも短い時間で混合し、
前記した所定量のMRPを含むエラストマー配合物の混合されたバッチから製造されたエラストマー配合物を形成する工程を含み、
ここで、前記した製造されたエラストマー配合物は、前記したエラストマー配合物に関連付けられた所定の最小引張強度と同等以上の最小引張強度を有する。
向上した最小引張強度を有するエラストマー配合物を製造する方法もまた提供され、その方法は、
微粉末化ゴムパウダー(MRP)を含まないエラストマー配合物を製造する工程に関連付けられた通常の混合時間を決定する工程;
前記したエラストマー配合物のバッチに所定量のMRPを加える工程;及び
前記した所定量のMRPを含むエラストマー配合物のバッチを、前記した対照のエラストマー配合物を製造する工程に関連付けられた通常の混合時間と等しい時間で混合し、
前記した所定量のMRPを含むエラストマー配合物の混合されたバッチから製造されたエラストマー配合物を形成する工程を含み、
ここで、前記した製造されたエラストマー配合物は、エラストマー配合物に関連付けられた所定の最小引張強度よりも高い最小引張強度を有する。
MRPを含むゴム配合物(MRP含有ゴム配合物)もまた提供され、その配合物は、MRPを含まない配合物に関連付けられた所定の最小引張強度と同等以上の最小引張強度を有し、前記したMRPを含まない配合物の所定の混合時間と比較して短い混合時間で製造される。
特許請求の範囲に記載した本発明のこれら及び他の態様、特性、及び利点は、以下の図面及び表と併せて、好ましい実施形態及び態様の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、本開示の新規な概念の精神及び範囲から逸脱しないで、これらへの変形及び改良もなされ得る。
図1は、様々なMRP比率及び粒度分布からなる複数のエラストマー組成物の引張強度データ及び引張強度における偏差を示す棒グラフである。 図2は、様々なMRP比率からなるエラストマー組成物のバッチ内の引張強度の変動の平均値を示す棒グラフである。 図3は、最小引張強度が、その組成物の平均引張強度より低い第3標準偏差として定義された、様々なエラストマー組成物の最小引張強度を示す棒グラフである。
添付した図面は、詳細な説明とともに、本開示の1以上の実施形態及び/又は態様を例証するものであり、本開示の本質の説明に寄与する。可能な限り、表及び図面を通して同一の参照番号が使用され、同一又は同様の実施形態の構成を示す。
本開示の本質の理解を促進するために、表及び添付の図面において例証した実施形態が参照され、特定の言語がそれらを記載するのに使用される。それにもかかわらず、それにより、この開示の範囲の制限は意図されないことが理解され;一当業者が通常思い付くような、本明細書に例証されたような開示の本質の、説明した又は例証した実施形態のあらゆる変更及びさらなる改良、並びに、あらゆるさらなる用途が想定されるだろう。範囲の全ての限定は、特許請求の範囲に従って、及び、特許請求の範囲内の記載とおりに定義されるべきである。
本願の主題及びこれに関連する試験結果を説明するのを助ける、様々な表が本明細書に含まれる。これらの表は、硬化エラストマー組成物試料、及びMRPを含まない参照のエラストマー組成物の例示的な処方の引張強度試験に関する試験結果を含む。
一実施形態によれば、本開示の態様は、概して、再生硬化エラストマー材料(微粉末化ゴムパウダー又はMRP、あるいは再生加硫エラストマー材料)を含むエラストマー組成物に関し、ここで、そのMRPを含むエラストマー組成物は、試験において、より低い引張強度の変動(ばらつき)を示す。例えば、本エラストマー組成物は、様々な比率のMRPを含む再生硬化エラストマー材料(微粉末化ゴムパウダー)を含む。一実施形態によれば、これらの再生硬化エラストマー材料は、標準的なゴム組成物(例えば、車両用タイヤとして使用されるゴム組成物)中で、ASTMの標準に従う比較的均一な粒度分布を有する通常の再生硬化エラストマー材料の代替として使用される。本明細書に記載したとおり、試験は、再生硬化エラストマー材料を含むエラストマー組成物(例えば、トレッドゴム配合物)が、より低い平均引張強度を有したが、より低い引張強度の変動を示した。
別の実施態様によれば、本開示の態様はまた、試料当たり1つの一定の粒度分布より成る再生硬化エラストマー材料(微粉末化ゴム粒子)の割合を含む、異なるエラストマー組成物の試験に関する。例えば、本エラストマー組成物は、10%の再生硬化エラストマー材料を含んでもよく、その粒度分布は140メッシュであってもよい。理解されるように、エラストマー配合物に再生硬化エラストマー材料が加えられる場合、全体の組成物から等量の未使用の配合材料が除かれる。
本開示のさらなる実施形態によれば、向上した引張強度の変動に関する結果もまた、エラストマー組成物を含む様々な成分の混合による混合時間を短縮し、それにより、全体の混合のコストを低減する。本明細書に記載しているとおり、実施例が、様々な比率の再生硬化エラストマーを含むエラストマー組成物が、エラストマー組成物のより低い引張強度の変動及び向上した最小引張強度を示すことを見い出した。当業者によく理解され、認識され得るように、最小引張強度を向上させる、MRPを含むエラストマー組成物の使用は、その用途が最小強度又は耐久性の閾値を必要とする場合、その特定の用途をより安価にし得る。
本明細書に記載し、また、図面及び表に用いたように、用語「PolyDyne」又は「PD」は、Tucker,GAのLehigh Technologies,INC.社による硬化エラストマー粒子(例えば、硬化ゴム粒子、リサイクルゴム粒子、微粉末化ゴムパウダー、又はMRP)の商標名を示す。一実施形態によれば、本明細書に記載した粒子は、「Process and Apparatus for Manufacturing Crumb and Powder Rubber」という題目の米国特許第7,445,170、及び「Conical−Shaped Impact Mill」という題目の米国特許第7,861,958に記載された低温粉砕システムによって製造される。本開示の他の実施形態において、これらの微粉末化ゴムパウダーは、当業者が思い付く様々な他の周知なプロセス及び技術により製造され、上述した特定の低温粉砕システムに限定されない。
本明細書に記載し、また、添付の図面及び表に記載したように、例えば、「PD80」は、通常の80メッシュ標準に準拠した、再生エラストマー材料組成物(すなわち、微粉末化ゴムパウダー)を一般的に示し、「PD40」は、通常の40メッシュ標準等に準拠したMRPを一般的に示す。用語「PD84」は、粒径の広い粒度分布を有する(且つ、いかなる特定のASTM標準に準拠しない)再生エラストマー材料組成物を一般的に示す。そのため、PD40、PD80、PD84、PT140等は、所定の粒度分布を有する、Lehigh Technologies,INC.社によって製造される特定の再生エラストマー材料組成物(微粉末化ゴムパウダー)を示すのに使用される独自の商標名である。PD84は広い粒度分布を有する粒子の独自の組成物に相当する。よく理解され、認識されるとおり、PD40、PD80、PD84、又はPT140(あるいはあらゆる他の処方)に関連づけられた特定の処方及び粒度分布は、単に説明のために記載しており、また、本開示から解釈されるエラストマー組成物、再生エラストマー材料組成物、又は他のエラストマー処方は、本明細書に記載した特定の特性又は機能に限定されない。
上述したとおり、従来、MRP(例えば、PD80又はPD84)を含むエラストマー組成物は、MRPを含まない同様の組成物に比べて、低い性能特性を示し、そのため、多くのエラストマー組成物(例えば、タイヤトレッド組成物)にとってより望ましくないと考えられていた。この想定を確認し、エラストマー組成物の強度及び他の耐久特性に関する統計的な測定を特定して収集するために、様々な割合のMRPを含むエラストマー処方試料を調製し、表1に示す例示的な参照処方等のMRPを含まない参照試料と、又は互いにそれらの性能特性を比較した。試験において、試験のために製造したエラストマー組成物試料を、2〜3回繰り返す混合手順、バッチ複製、及びランダム化(例えば、混合、硬化、及び試験)を用いる標準のタイヤトレッド処方により調製した。さらに、試料のセットの間の統計的な差異(又は、有意差)が信頼できることを確保するためにt−検定を用い、また、そのt−検定の結果により、そのセット間の統計的な差異が99%を超える信頼性の範囲内にあることを確認した。
試験パラメーター、試験の基準、及びその試験の結果を下記に示す。さらに、表1は試験のために用いられた例示的なエラストマー組成物を示している。表1に示した処方はMRPを含んでいない。「バッチ重量を超えて」加える方法(当業者には理解されるであろう)によって、表1の組成物にMRPが加えられた場合、他の組成物の材料の割合は、その従来の方法に応じて減少した。例えば、再生材料を含まない配合バッチの重量が20kgであり、5重量%の再生材料が用いられる場合、バッチ重量を超えて加える方法を用いる再生材料を含むバッチにおいて、そのバッチ重量は21kgになる(すなわち、20+再生材料の1kg)。当業者に理解され得るとおり、表1に示した参照試料の処方及びMRPがその参照配合物に加えられて得られる処方は、単に説明のために記載しており、本開示の態様に関連づけられて用いられ得るエラストマー組成物又は処方を限定するものではない。
図1は、参照組成物及び3重量%、6重量%、及び10重量%の2つの異なるMRP(PD84及びPD80)を含む組成物の、引張強度データ及び引張強度における偏差を示す棒グラフである。引張強度は、ASTM D 412試験方法により、MPa単位で測定した。通常予測されるように、再生材料を含まない参照試料が、様々な割合のMRPを含む試料よりも高い平均引張強度を示した。例えば、17.4MPaの平均引張強度を有することを示した参照試料に比べて、3%のPD84を含む試料は15.9MPaの平均引張強度を示し、6%のPD80を含む試料は、16.0MPaの平均引張強度を示した。しかしながら、驚くべきことに、MRPを含む試料は、より低い引張強度の偏差を示した。
図2は、3%、6%、及び10%のMRPを含むエラストマー組成物の、バッチ内の引張強度の変動の平均値を示す棒グラフである。図2から分かるとおり、再生材料を含む組成物は参照試料よりも低い引張強度の変動を有する。例えば、表2に示したとおり、MRPを含まない参照試料が1.27MPaの平均の引張強度の変動(すなわち、引張強度の変動の平均値、第2標準偏差で測定された)を示したのに対し、3%のMRPを含むバッチ(すなわち、エラストマー組成物の試料)は、0.69MPaの引張強度の変動の平均値(第2標準偏差で測定された)を示した。
表3の実施形態に示すとおり、6%のMRPを含む組成物においても同様の結果が得られた。
特に、6%のMRPを含むエラストマー組成物は、1.27MPaの引張強度の変動の平均値を示す参照試料に対して、0.75MPaの引張強度の変動の平均値を示した。
10%のMRPを含む組成物でも同様の結果が確認された。特に、表4のデータから分るとおり、10%のMRPを含むエラストマー組成物は、1.27MPaの引張強度の変動の平均値を示す参照試料に対して、0.65MPaの引張強度の変動の平均値を示した。概して、MRPを含むエラストマー組成物が、引張強度の変動において約45%の低減を示すことが確認された。
これらの結果から得られる重要な結論は、MRPを含む組成物はより低い平均引張強度特性を示したにもかかわらず、特定のこれらの組成物が実際により高い最小引張強度特性を示したことである。所定の用途(例えば、タイヤ工業)において、エラストマー組成物の引張強度は、その平均引張強度ではなく、代わりその最小引張強度に基づいて評価される。そのため、エラストマー組成物中にMRPを含むことは、全体としてより高い最小引張強度をもたらす、より低い引張強度の変動の平均値をもたらすので、所定の用途において有利である(その組成物中に使用される材料、混合時間等の他の組成物の特性が一定に保たれていると仮定する)。
図3は、0重量%(参照)、3重量%、6重量%、及び10重量%の再生材料を含む様々なエラストマー組成物の最小引張強度を示す棒グラフである。図3から分かるとおり、より低い引張強度の変動の平均値により、MRPを含む特定のエラストマー組成物は、再生材料を含まないエラストマー組成物よりも、全体としてより高い最小引張強度を有する。図3において、最小引張強度は、試料の平均引張強度より低い第3標準偏差として定義した。図3に示すとおり、例えば、3%のPD140を含むバッチは、MRPを含まない参照が15.50MPaの最小引張強度を示すのに対し、16.77MPaの最小引張強度を示した。上述したとおり、この結果は、従前から再生材料を組み込んだエラストマー組成物が低い性能特性を示す(すなわち、再生材料を含まないエラストマー材料よりも劣る性能特性を示す)と考えられていたように、予想外の作用である。さらに、上述したとおり、エラストマー組成物中の再生材料の含有は、製造コストを低減させることができる。
様々な比率のMRPを含むエラストマー組成物試料の試験は、その結果が図3に示されるとおり、再生材料を含まないエラストマー組成物と比べて、エラストマー組成物中にMRPを組み入れることが向上したバッチ品質をもたらすことをさらに示した。理論に束縛されるものではないが、処方中に再生材料を組み入れることは、混合工程におけるせん断を促進し、そのため、バッチ全体においてより向上した分散をもたらしたと考えられる。言い換えると、MRPは加工助剤として作用し、エラストマー組成物の混合を均質化するのを助けると考えられる。当業者には理解されるとおり、より均質な混合は、全ての成分の均一な分布がエラストマー組成物の製造において重要であるように、重大である。
MRPを含むエラストマー組成物の向上した最小引張強度特性及び向上した均質性に関する発見は、予想外のことであり、いくつかの理由で利点を有する。具体的には、製造時間及び全体のコストに影響を与える、エラストマー組成物の製造工程の一側面は、所定の組成物(例えば、表1に示した組成物)中の様々な成分の混合に関連付けられる混合時間である。MRPを含むエラストマー組成物は、より均質で、十分なバッチの混合をもたらす傾向があるので、(MRPを含まない同様のエラストマー組成物の通常の混合時間に比べて)所定のエラストマー組成物の混合時間の短縮が可能であり、且つ、それでも所定の最小引張強度の閾値を達成できる。例えば、所定の未使用のエラストマー組成物が、所定の最小引張強度を有するエラストマー配合バッチを製造するのに6分の混合時間を必要とする場合、MRPを含む同様のエラストマー組成物の混合時間は、その配合物と同等の最小引張強度値を示すバッチを製造するのに、わずか5分であり得る。
代わりに、エラストマー組成物の製造における混合時間が一定である場合、所定の粒子径のMRP(例えば、一実施形態において、PD140のサイズ以下のMRP)を所定の組成物中に組み入れることは、未使用のエラストマー組成物よりも増大した最小引張強度をもたらし得る。この結果は、所定の(おそらく、より安価な)組成物の、そうした組成物が以前は不適当であるとみなされていた用途における使用を可能にする。
いくつかの実施形態において、所定の最小引張強度を有するゴム組成物の製造方法が提供される。その方法は、配合物中でのMRPの使用を含むことと、MRPが組み入れられていない場合に用いられた混合時間よりも短い混合時間を採用することを含む。いくつかの実施形態によれば、MRPを含むゴム組成物が提供され、その配合物は、MRPを含まない組成物に比べて、低い引張強度の変動及び/又は向上した最小引張強度を有する。いくつかの実施形態によれば、組成物中に用いられるMRPは、100メッシュ以下の細かい粒子を含む。いくつかの実施形態によれば、組成物中に用いられるMRPは、140メッシュ以下の細かい粒子を含む。
例示的な実施形態の上述の記載は、単に例証及び説明のために記載したものであり、包括的なものを意図せず、又は発明を開示した正確な形態に限定することを意図するものではない。上記で示した点において、多くの改良及び変形が可能である。
実施形態は、想定される特定の使用に適するような様々な改良と共に、他の当業者が本発明及び様々な実施形態を利用できるようにするために、本発明及びそれらの実用的な用途の原理を説明するのに選定し又は記載した。代わりの実施形態は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の技術分野に属する当業者にとって明らかになるだろう。したがって、本発明の範囲は、本明細書に記載した上述の発明の説明及び例示的な実施形態よりも、添付の特許請求の範囲によって定義される。

Claims (20)

  1. 微粉末化ゴムパウダー(MRP)を含まないエラストマー配合物を製造する工程に関連付けられた通常の混合時間を決定する工程;
    前記エラストマー配合物に必要とされる最小引張強度を決定する工程;
    前記エラストマー配合物のバッチに所定量のMRPを加える工程;及び
    前記所定量のMRPを含むエラストマー配合物のバッチを、前記エラストマー配合物を製造する工程に関連付けられた通常の混合時間よりも短い時間で混合し、
    前記所定量のMRPを含むエラストマー配合物の混合されたバッチから製造されたエラストマー配合物を形成する工程を含み、
    ここで、前記製造されたエラストマー配合物は、前記エラストマー配合物に関連付けられた所定の最小引張強度と同等以上の最小引張強度を有する、所定の最小引張強度を有するエラストマー配合物を製造する方法。
  2. 前記MRPが100メッシュ以下の粒子を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記MRPが140メッシュ以下の粒子を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記MRPを含まないエラストマー配合物が複数の成分を含み、前記所定量のMRPを含むエラストマー配合物において前記成分の量が低減される、請求項1に記載の方法。
  5. 請求項1に記載の方法で製造されたエラストマー配合物。
  6. 微粉末化ゴムパウダー(MRP)を含まないエラストマー配合物を製造する工程に関連付けられた通常の混合時間を決定する工程;
    前記エラストマー配合物のバッチに所定量のMRPを加える工程;
    前記所定量のMRPを含むエラストマー配合物のバッチを、前記エラストマー配合物を製造する工程に関連付けられた通常の混合時間と同等の時間で混合する工程;及び
    前記所定量のMRPを含むエラストマー配合物の混合されたバッチから製造されたエラストマー配合物を形成する工程を含み、
    ここで、前記製造されたエラストマー配合物は、前記エラストマー配合物に関連付けられた所定の最小引張強度よりも大きい最小引張強度を有する、向上した最小引張強度を有するエラストマー配合物を製造する方法。
  7. 前記MRPが100メッシュ以下の粒子を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記MRPが140メッシュ以下の粒子を含む、請求項6に記載の方法。
  9. 前記MRPを含まないエラストマー配合物が複数の成分を含み、前記所定量のMRPを含むエラストマー配合物において前記成分の量が低減される、請求項6に記載の方法。
  10. 請求項6に記載の方法で製造されたエラストマー配合物。
  11. 加えられる前記MRPの量が少なくとも3重量%である、請求項1に記載の方法。
  12. 加えられる前記MRPの量が少なくとも3重量%である、請求項6に記載の方法。
  13. 加えられる前記MRPの量が少なくとも6重量%である、請求項1に記載の方法。
  14. 加えられる前記MRPの量が少なくとも6重量%である、請求項6に記載の方法。
  15. 加えられる前記MRPの量が少なくとも10重量%である、請求項1に記載の方法。
  16. 加えられる前記MRPの量が少なくとも10重量%である、請求項6に記載の方法。
  17. 加えられる前記MRPの量が少なくとも3重量%であり、該MRPが140メッシュ以下の粒子を含む、請求項1に記載の方法。
  18. MRPを含まない配合物に関連付けられた所定の最小引張強度と同等以上の最小引張強度を有し、該MRPを含まない配合物の所定の混合時間と比較して短い混合時間で製造される、MRP含有ゴム配合物。
  19. 前記MRPが100メッシュ以下の粒子を含む、請求項18に記載のゴム配合物。
  20. 前記MRPが140メッシュ以下の粒子を含む、請求項18に記載のゴム配合物。
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