JP2014065772A - 活性エネルギー線硬化型インク組成物及び印刷物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インク組成物及び印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、ポリオレフィン等の難接着性材料に対して優れた密着性を有し、保存性に優れた活性エネルギー線硬化型インク組成物及び印刷物に関するものである。
【解決手段】ビニルエーテル基を2つ以上有するビニルエーテルモノマー(A)と、ウレタン骨格を有するとともに末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、を含有し、
前記ビニルエーテルモノマー(A)と前記化合物(B)との質量比は、ビニルエーテルモノマー(A)/化合物(B)=35/65〜99/1の範囲であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インク組成物及び印刷物に関するものである。
揮発性有機溶剤を使用しない活性エネルギー線硬化型インク組成物は、環境負荷を低減できるため、オフセット印刷、グラビヤ印刷、スクリーン印刷、凸版印刷に加え、各種の塗工やインクジェット印刷などの幅広い分野で利用されている。
活性エネルギー線硬化型インク組成物は、一般に紫外線等の光照射を行い、ラジカル重合により硬化させることで、各種印刷に用いられている。しかしながら、光照射によるラジカル重合反応は、空気中の酸素によって硬化が著しく阻害される。さらに、光照射時のインク硬化の感度が低く、印刷の際、生産性が低下するという問題があった。
そこで、上記問題を改良するため、近年、光照射でカチオン重合により硬化する光硬化型インクジェット印刷用インク組成物が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
近年、活性エネルギー線硬化型インク組成物は、さまざまなものに印刷されている。そのなかのひとつとして、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンが挙げられる。ポリオレフィンは、比較的安価で、物理的性質に優れ、加工が容易なため、自動車部品、電機部品、建築資材、食品包装用フィルムの材料として幅広い分野で使用されている。これらの物品には、各種情報や意匠の表示が求められる。
特開2004−323642号公報 特開2011−157514号公報
しかしながら、ポリオレフィンは、結晶性かつ非極性であるため、難接着性材料である。そのため、従来のインク組成物は、各種情報や意匠の印刷時にポリオレフィンに対する密着性に問題があった。特に、従来の活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク組成物は、ポリオレフィン等の難接着性材料に対する密着性に大きな問題があった。
また、ビニルエーテル化合物は、安全性が高く、硬化速度が速いという特徴を有する。一方、ビニルエーテル化合物は、硬化速度が速い、すなわち反応性が高いため、インク組成物の保存性が悪く、経時によりインク粘度が上昇するという問題があった。特にインクジェット印刷用途の場合、インク組成物は、粘度が上昇することでインクの吐出不良が生じ、印字のかすれ等が発生する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものである。本発明の課題は、ポリオレフィン等の難接着性材料に対して優れた密着性を有し、保存性に優れた活性エネルギー線硬化型インク組成物及び印刷物を提供することである。
本発明は、以下の(1)乃至(10)に記載の事項をその特徴とする。
(1)ビニルエーテル基を2つ以上有するビニルエーテルモノマー(A)と、ウレタン骨格を有するとともに末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、を含有し、
前記ビニルエーテルモノマー(A)と前記化合物(B)との質量比は、ビニルエーテルモノマー(A)/化合物(B)=35/65〜99/1の範囲であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(2)前記ビニルエーテルモノマー(A)は、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、及びトリプロピレングリコールジビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一つである(1)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(3)前記化合物(B)は、下記構造式(1)及び構造式(2)で表される化合物の少なくとも一つである(1)又は(2)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
Figure 2014065772
Figure 2014065772
(式(1)及び(2)中、−X−、−X−、−X−、−X−、は、それぞれ独立に、−C−、−C−、−COC2−、−COCOC−、−C−、−COC−、−COCOC−、又は下記構造式(3)で表される置換基を表す。また、式(1)及び(2)中、−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。
また、式(1)及び(2)中、l、m、nは正の整数を表す。)
Figure 2014065772
Figure 2014065772
(4)前記光重合開始剤(C)は、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート、及びジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートから選ばれる群からなる少なくとも一つである(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(5)更に、塩基発生剤(D)を含有する(1)乃至(4)のいずれか一つに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物
(6)前記塩基発生剤(D)が、下記構造式(5)で表されるシクロアミジンと有機酸とで構成された有機酸塩類(E)である(5)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
Figure 2014065772
(式(5)中、kは2乃至6の整数を表す。また、メチレン基の水素原子は有機基で置換されていてもよい。)
(7)前記構造式(5)で表されるシクロアミジンが、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7又は1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5のいずれかであることを特徴とする(6)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(8)前記有機酸が、モノカルボン酸、ジカルボン酸、スルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも一つである(6)又は(7)のいずれか一つに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(9)前記モノカルボン酸、ジカルボン酸、スルホン酸が、オクチル酸、オレイン酸、p−トルエンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも一つである(8)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(10)(1)乃至(9)のいずれか一つに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を硬化させてなる硬化物を含むことを特徴とする印刷物。
本発明によれば、ポリオレフィン等の難接着性材料に対して優れた密着性を有し、保存性に優れた活性エネルギー線硬化型インク組成物及び印刷物を提供することができる。
以下、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物及び印刷物について詳細に説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、少なくとも、ビニルエーテル基を2つ以上有するビニルエーテルモノマー(A)と、ウレタン骨格を有するとともに末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、を含有し、かつビニルエーテルモノマー(A)と化合物(B)との質量比が、ビニルエーテルモノマー(A)/化合物(B)=35/65〜99/1の範囲にある。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、光重合開始剤の作用によりビニルエーテルモノマー(A)に含まれるビニルエーテル基と、化合物(B)に含まれるビニルエーテル基とがカチオン重合反応することで、ポリオレフィン等の難接着性材料に対して優れた密着性を発現する。
本発明に用いるビニルエーテル基を2つ以上有するビニルエーテルモノマー(A)は、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメチロールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル等が挙げられる。また、ビニルエーテルモノマー(A)は、上記ビニルエーテルを一種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ビニルエーテルモノマー(A)の分子量は、蒸留精製による製造の容易さの点と薄膜化に対応するには低粘度であることが必要であるため、300以下が好ましい。
活性エネルギー線硬化型インク組成物の低臭気性及び密着性向上の観点より、本発明に用いるビニルエーテルモノマー(A)は、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル及びトリプロピレングリコールジビニルエーテルの少なくとも一つを用いることが好ましい。通常、モノマー類は反応性希釈剤と呼ばれ、インク組成物等に広く使用されている。これは、モノマー類が有機溶媒を用いなくても重合開始剤を溶解させることができるため、環境負荷を小さくすることができるためである。しかしながら、モノマー類は臭気の問題を有していることが多く、作業環境の悪化が問題となる。本発明に用いるビニルエーテルモノマー(A)が、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル及びトリプロピレングリコールジビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一つであれば、低臭気性となり、作業環境を良好に保つことができるため好ましい。
本発明に用いるビニルエーテルモノマー(A)は、ビニルエーテル基を2つ以上有するため、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化時の架橋密度が高くなり、耐溶剤性に優れた性質を示す。
本発明に用いるビニルエーテルモノマー(A)は、密着性向上の点において、ジプロピレングリコールジビニルエーテル及びトリプロピレングリコールジビニルエーテルの少なくとも一つを用いることがより好ましい。
また、本発明に用いるビニルエーテルモノマー(A)は、活性エネルギー線硬化型インク組成物を調製した際に、光重合開始剤(C)が溶解しやすく、光重合開始剤が経時により析出せず、活性エネルギー線硬化型インク組成物の保存性が優れるため、ジエチレングリコールジビニルエーテル及びトリエチレングリコールジビニルエーテルの少なくとも一つを用いることがより好ましい。
本発明に用いるビニルエーテルモノマー(A)は、通常ウレタン骨格を有しない。
本発明に用いる化合物(B)は、ウレタン骨格を有するとともに末端にビニルエーテル基を有する化合物であれば、特に制約はなく、各種の化合物を用いることができる。このような化合物(B)は、例えば、ヒドロキシモノビニルエーテルとイソシアネート類との反応物、ヒドロキシモノビニルエーテル、ポリエステルジオールとイソシアネート類との反応物、ヒドロキシモノビニルエーテル、ポリアルキレンジオールとイソシアネート類との反応物等が挙げられる。また、ポリオール類のヒドロキシ末端をアセチレンによりビニルエーテルとした反応物を用いてもよい。
また、化合物(B)は、上記反応物を一種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、化合物(B)は、ビニルエーテル基を2つ以上有してもよい。
本発明に用いる化合物(B)の重量平均分子量は、300乃至50,000の範囲であれば揮発性が小さく、低臭気になるため好ましい。さらに、製造の容易さの観点より、より好ましくは300乃至20,000の範囲である。通常、本発明に用いる化合物(B)の分子量は、本発明に用いるビニルエーテルモノマー(A)の分子量よりも大きい。
本発明に用いる化合物(B)は、ウレタン骨格を有する。そのため、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、凝集力が高く、かつ高伸度となり、活性エネルギー線硬化型インク組成物に用いた際に優れた性質を示す。
また、本発明に用いる化合物(B)は、活性エネルギー線硬化型インク組成物の低臭気性及び密着性向上の観点より、下記構造式(1)及び(2)で表される化合物の少なくとも一つを用いることが好ましい。通常、活性エネルギー線硬化型インク組成物は、臭気のため、作業環境が悪化するという問題がある。下記構造式(1)及び(2)で表される化合物の少なくとも一つを用いる本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、低臭気性であるため、この問題を解決することができる。
Figure 2014065772
Figure 2014065772
式(1)及び(2)中、−X−、−X−、−X−、−X−、は、それぞれ独立に、−C−、−C−、−COC2−、−COCOC−、−C−、−COC−、−COCOC−、又は下記構造式(3)で表される置換基を表す。また、式(1)及び(2)中、−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。
また、式(1)中、l、mは1乃至200が好ましく、製造の容易さの観点より、より好ましくは1乃至50である。また、式(2)中、nは1乃至700が好ましく、製造の容易さの観点より、より好ましくは1乃至100である。
Figure 2014065772
Figure 2014065772
本発明に用いる光重合開始剤(C)は、光の作用により、ビニルエーテルモノマー(A)と化合物(B)とを、共重合させる能力を有するものであれば、各種の開始剤を用いることができる。本発明では、活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化速度の向上の点で、光により分解して、カチオン種を発生する光カチオン重合開始剤を用いることが好ましい。本発明に好適に用いることができる光カチオン重合開始剤は、例えば、アリールスルホニウム塩誘導体(ダウケミカル社製のサイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−6974;ADEKA社製のアデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−172;サンアプロ社製のCPI−100P、CPI−110P,CPI−110A、CPI−210S;三和ケミカル社製のTS−91、TS−01;Lamberti社製のEsacure1187、Esacure1188等)、アリルヨードニウム塩誘導体(ローディア社製のRP−2074、BASF社製のイルガキュア250等)、アレン−イオン錯体誘導体、ジアゾニウム塩誘導体、トリアジン系開始剤及びその他のハロゲン化物等の酸発生剤が挙げられる。
尚、活性エネルギー線硬化型インク組成物の低臭気性及び硬化性の観点より、本発明に用いる光重合開始剤(C)は、サンアプロ社製のCPI−100P、CPI−110P(ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート)、又は三和ケミカル社製のTS−91(トリス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート)が好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の光重合開始剤(C)の含有量は、ビニルエーテルモノマー(A)と化合物(B)との合計100質量部に対して、0.1乃至10質量部の範囲であることが好ましく、特に0.5乃至8質量部の範囲であることがより好ましい。前記範囲で、光重合開始剤(C)の含有量が0.1質量部以上であれば、未反応物のビニルエーテルモノマー(A)と化合物(B)とが残存し密着性が低下する可能性を小さくでき、また、10質量部以下であれば、光重合開始剤(C)が経時による析出で活性エネルギー線硬化型インク組成物の保存性が劣る可能性を小さくできるため好ましい。
本発明において、ビニルエーテルモノマー(A)と化合物(B)との質量比は、ビニルエーテルモノマー(A)/化合物(B)=35/65〜99/1の範囲である。前記質量比が35/65以上、つまりビニルエーテルモノマー(A)と化合物(B)との質量の和を100としたとき、(A)の質量が35以上であると、活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化速度が適切なため、活性エネルギー線硬化型インク組成物として適する。また、前記質量比が99/1以下、つまり(B)の質量比が1以上であると、活性エネルギー線硬化型インク組成物は保存性が良好となる。本発明の発明者は、ビニルエーテルモノマー(A)に化合物(B)を前記質量比で1以上加えることで、インク組成物の保存性が向上することを見出した。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、ビニルエーテルモノマー(A)と、ウレタン骨格を有する化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、アルキレン骨格を有する化合物(B)を含有することが好ましい。
本発明の発明者は、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物が、ウレタン骨格を有する化合物(B)を含有するため、たとえばビニルエーテルモノマー(A)単独の活性エネルギー線硬化型インク組成物と比較して、難接着性材料であるポリオレフィンに対する密着性が優れた性能を示すと考えている。より具体的には、ウレタン骨格により分子間で水素結合が形成され、膜の凝集力が増大すると考えている。さらに、化合物(B)がアルキレン骨格を有すれば、被着体であるポリオレフィンと類似骨格である為に、ポリオレフィンへの濡れ性が向上し、難接着性材料であるポリオレフィンに対しより優れた密着性を示すと考えている。
また、本発明の発明者は、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物が、ビニルエーテルモノマー(A)より重量平均分子量が大きい化合物(B)を含有するため、ビニルエーテルモノマー(A)単独のインク組成物と比較して、粘度上昇の原因となるビニルエーテル基同士の反応が抑制されるため、優れた保存性を示すと考えている。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、ビニルエーテルモノマー(A)及びウレタン骨格を有する化合物(B)に着色がなく、かつ後述する着色剤を安定的に含むことができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物には、インク組成物の保存性の点から、塩基発生剤(D)を添加することが好ましい。前記塩基発生剤(D)は、活性エネルギー線硬化型インク組成物のエネルギー線照射時に硬化を阻害せず、また、着色がないものを用いることが好ましい。
特に本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物には、前記塩基発生剤(D)として、下記構造式(5)で表されるシクロアミジンと有機酸とで構成された有機酸塩類(E)を用いることが、保存性がより向上するため好ましい。
Figure 2014065772
構造式(5)中、kは、2乃至6の整数を表し、好ましくは3乃至5の整数である(k=3のときはノネン骨格、k=4のときはデセン骨格、k=5のときはウンデセン骨格)。
また、前記構造式(5)中のメチレン基の水素原子は、有機基で置換されていてもよい。
メチレン基の水素原子と置換してもよい有機基の具体例は、炭素数1乃至6のアルキル基(メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル及びn−ヘキシル等)、炭素数1乃至6のヒドロキシアルキル基(ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシイソプロピル、3−ヒドロキシ−t−ブチル及び6−ヒドロキシヘキシル等)及び炭素数2乃至
12のジアルキルアミノ基(ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、t−ブチルメチルアミノ及びジn−ヘキシルアミノ等)等が挙げられる。
構造式(5)で表されるシクロアミジンの具体例は、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5、5−ヒドロキシプロピル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン−7及び5−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン−7等が挙げられる。これらのうち、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7又は1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5が、製造の容易さと合成原料の入手コストの点から好ましい。
有機酸塩類(E)を構成する前記有機酸の具体例は、例えば、モノカルボン酸、ジカルボン酸、3価以上のポリカルボン酸、1価フェノール、多価フェノール、モノ及びジアルキルリン酸エステル、スルホン酸等が挙げられる。これらのうち、モノカルボン酸、ジカルボン酸、スルホン酸が、製造の容易さの点から好ましい。
前記モノカルボン酸、ジカルボン酸、スルホン酸の具体例は、例えば、C1乃至30の脂肪族モノカルボン酸[飽和モノカルボン酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、2−メチルプロピオン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、ドコサン酸など)、不飽和モノカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸など)]、芳香族モノカルボン酸(安息香酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸など)、脂肪族ジカルボン酸[飽和ジカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸など)、不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸など)]、芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸など)、スルホン酸(ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸など)等が挙げられる。これらのうち、オクチル酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、p−トルエンスルホン酸が、製造の容易さと合成原料の入手コストの点から好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、構造式(5)で表されるシクロアミジンと有機酸とで構成された有機酸塩類(E)を添加することが好ましい。本発明の発明者は、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物にシクロアミジンと有機酸とで構成された有機酸塩類(E)を添加することで、インク組成物の保存時にインク組成物中に熱等により光重合開始剤(C)由来の酸が発生しても、有機酸塩類(E)が解離によりフリーな塩基が発生するため、その酸を捕捉ができ、粘度上昇の原因となるビニルエーテル基同士の反応が抑制でき、したがって優れた保存性を示すと考えている。また、有機酸塩類(E)は、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物に添加しても、活性エネルギー線硬化型インク組成物のエネルギー線照射時に硬化を阻害せず、かつ着色がないため、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物に好ましく用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物には、通常インク組成物に使用することができる着色剤を特に制限なく用いることができる。着色剤としては、各種の顔料及び染料を用いることができる。特に、印刷物の耐久性の点から各種の顔料を用いることが好ましい。
本発明で用いることができる染料は、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、など通常インク組成物に使用される各種の染料を使用することができる。
本発明で用いることができる顔料は、特に制限なく各種の無機顔料、有機顔料を使用することができる。
無機顔料の具体例は、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料は、具体的にはアゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどが挙げられる。
顔料のより詳しい具体例として、ブラックインクに使用される顔料は、C.I. ピグメントブラック 7、三菱化学社製の三菱カーボンブラック No.30、No.33、No.40、No.52、No.95、MA14、MA100、MA230、コロンビア社製のRaven 5750、5250、5000、3500、1255、700、キャボット社製のRegal 400R、330R、660R、Mogul L、700、Monarch 800、880、900、1000、1100、1300、1400、デグッサ社製のColor Black FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、Color Black S150、S160、S170、Printex 35、U、V、140U、Special Black 6、5、4A、4等が挙げられる。
シアンインクに使用される顔料とは、C.I. ピグメントブルー 1、2、3、15:3、15:4、60、16、22が挙げられる。
マゼンタインクに使用される顔料は、C.I. ピグメントレッド 5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209、C.I.ピグメントヴァイオレット 19等が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料は、C.I. ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、138、150、151、154、155、180、185、213等が挙げられる。
本発明に好ましく用いることができる顔料の平均粒径は、5乃至500nmの範囲が好ましく、15乃至400nmの範囲がより好ましい。また、本発明に好ましく用いることができる着色剤の添加量は、0.1乃至25質量%の範囲が好ましく、0.5乃至15質量%の範囲がより好ましい。
本発明に好ましく用いることができる顔料は、1種単独又は2種以上を併用することも可能である。たとえば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの基本4色の各種の顔料に加えて、それぞれの色毎に同系列の濃色や淡色を加える場合、マゼンタに加えて淡色のライトマゼンタ、濃色のレッド、シアンに加えて淡色のライトシアン、濃色のブルー、ブラックに加えて淡色であるグレイ、ライトブラック、濃色であるマットブラックの各種の顔料が挙げられる。
特にインクジェットインクに用いる際は、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、顔料などの分散性を高めるために、少量のノニオン系またはイオン系界面活性剤や帯電剤に代表される顔料分散剤をさらに含有することが好ましい。顔料分散剤は、同様な性質を有するアクリルやビニルアルコールに代表される高分子系分散剤も本発明において好適に用いることができる。
本発明において好適に用いることができる具体的な顔料分散剤は、例えばSolsperse 32000(ルーブリゾール社製)等が挙げられる。こうした顔料分散剤は、顔料の質量に対し5乃至60%の範囲を配合することで、顔料の分散効果が発揮される。
尚、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、発明の効果を阻害しない範囲で、各種樹脂、レベリング剤、消泡剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、重合禁止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増感剤等を含有することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、印刷の対象として、各種基材(木材、紙、金属、樹脂、ガラス、セラミックス等)に対してだけでなく、ポリオレフィン等の難接着性材料に対しても優れた密着性を示す。なお、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、紫外線硬化、電子線硬化等の従来公知の光硬化方法により硬化させることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
本願において、「重量平均分子量(以下Mwと略す)」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略す)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出するものである。GPC分析システム装置は、HLC−8220 GPC(東ソー社製)、カラムは、TSKgel SuperMultiporeHZ−H(東ソー社製)を直列に2本接続し、検出器には示差屈折率計(RI)(東ソー社製 HLC−8220装置組込)、移動相にテトラヒドロフラン(流速0.35mL/分)を用いて、カラム温度40℃の条件にて測定を行った。
(化合物(B1)の合成例)
〔下記構造式(1)で表されるウレタン骨格とアルキレン骨格とを有するとともに−X−、−X−がともに−C−であり、末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)の合成〕
Figure 2014065772
ただし、式(1)−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。また、式(1)中、l、mは正の整数を表す。
Figure 2014065772
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えた反応容器内に、ポリカプロラクトンジオール477質量部、イソホロンジイソシアネート403質量部、及びジブチルスズジラウレート0.12質量部を入れ、攪拌下で、前記反応容器の内容物温度を60℃に昇温させ2時間反応させた。その後、ジブチルスズジラウレート0.72質量部、及び4−ヒドロキシブチルビニルエーテル227質量部を投入し、さらに2時間反応させた。冷却後、化合物(B)である、透明液体997質量部(化合物B1)を得た。
尚、反応終了は、赤外線吸収スペクトル(IR)でイソシアネート由来の2250cm−1のピークが消失したことにより確認した。化合物B1は、GPCを用いて測定を行ったところ、Mw=2050であった。
(化合物(B2)の合成例)
〔下記構造式(2)で示されるウレタン骨格とアルキレン骨格とを有するとともに−X−、−X−がともに−C−であり、末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)の合成〕
Figure 2014065772
式(2)−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。また、式(2)中、nは正の整数を表す。
Figure 2014065772
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えた反応容器内に、ポリテトラメチレングリコール675質量部、イソホロンジイソシアネート300質量部、及びジブチルスズジラウレート0.12質量部を入れ、攪拌下で、前記反応容器の内容物温度を60℃に昇温させ2時間反応させた。その後、ジブチルスズジラウレート0.54質量部、及び4−ヒドロキシブチルビニルエーテル162質量部を投入し、さらに2時間反応させた。冷却後、化合物(B)である、透明液体1024質量部(化合物B2)を得た。
尚、反応終了は赤外線吸収スペクトル(IR)でイソシアネート由来の2250cm−1のピークが消失したことにより確認した。化合物B2は、GPCを用いて分子量の測定を行ったところ、Mw=4040であった。
(化合物(B3)の合成例)
〔下記構造式(1)で表されるウレタン骨格とアルキレン骨格とを有するとともに−X−、−X−がともに−COC2−であり、末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)の合成〕
Figure 2014065772
式(1)−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。また、式(1)中、l、mは正の整数を表す。
Figure 2014065772
4−ヒドロキシブチルビニルエーテルをジエチレングリコールモノビニルエーテル258質量部に変更した以外は、化合物(B1)の合成例と同様の方法にて透明液体1024質量部(化合物B3)を得た。
尚、反応終了は、赤外線吸収スペクトル(IR)でイソシアネート由来の2250cm−1のピークが消失したことにより確認した。化合物B3は、GPCを用いて分子量の測定を行ったところ、Mw=1930であった。
(化合物(B4)合成例)
〔下記構造式(2)で示されるウレタン骨格とアルキレン骨格とを有するとともに−X−、−X−がともに−COC2−であり、末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)の合成〕
Figure 2014065772
式(2)−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。また、式(2)中、nは正の整数を表す。
Figure 2014065772
4−ヒドロキシブチルビニルエーテルをジエチレングリコールモノビニルエーテル184質量部に変更した以外は、化合物(B2)の合成例と同様の方法にて透明液体1043質量部(化合物B4)を得た。
尚、反応終了は、赤外線吸収スペクトル(IR)でイソシアネート由来の2250cm−1のピークが消失したことにより確認した。化合物B4は、GPCを用いて分子量の測定を行ったところ、Mw=3840であった。
(化合物(B5)合成例)
〔下記構造式(1)で表されるウレタン骨格とアルキレン骨格とを有するとともに−X−、−X−がともに−COC−であり、末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)の合成〕
Figure 2014065772
式(1)−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。式(1)中、l、mは正の整数を表す。
Figure 2014065772
4−ヒドロキシブチルビニルエーテルをジプロピレングリコールモノビニルエーテル313質量部に変更した以外は、化合物(B1)の合成例と同様の方法にて透明液体1074質量部(化合物B5)を得た。
尚、反応終了は、赤外線吸収スペクトル(IR)でイソシアネート由来の2250cm−1のピークが消失したことにより確認した。化合物B5のGPCを用いて分子量の測定を行ったところ、Mw=2160であった。
(化合物(B6)合成例)
〔下記構造式(2)で示されるウレタン骨格とアルキレン骨格とを有するとともに−X−、−X−がともに−COC−であり、末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)の合成〕
Figure 2014065772
式(2)−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。式(2)中、nは正の整数を表す。
Figure 2014065772
4−ヒドロキシブチルビニルエーテルをジプロピレングリコールモノビニルエーテル223質量部に変更した以外は、化合物(B2)の合成例と同様の方法にて透明液体1079質量部(化合物B6)を得た。
尚、反応終了は、赤外線吸収スペクトル(IR)でイソシアネート由来の2250cm−1のピークが消失したことにより確認した。化合物B6は、GPCを用いて分子量の測定を行ったところ、Mw=3860であった。
(化合物(B7)合成例)
〔下記構造式(1)で表されるウレタン骨格とアルキレン骨格とを有するとともに−X−、−X−がともに下記構造式(3)で表される置換基であり、末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)の合成〕
Figure 2014065772
式(1)−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。式(1)中、l、mは正の整数を表す。
Figure 2014065772
Figure 2014065772
4−ヒドロキシブチルビニルエーテルをシクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル333質量部に変更した以外は、化合物(B1)の合成例と同様の方法にて透明液体1091質量部(化合物B7)を得た。
尚、反応終了は、赤外線吸収スペクトル(IR)でイソシアネート由来の2250cm−1のピークが消失したことにより確認した。化合物B7は、GPCを用いて分子量の測定を行ったところ、Mw=2070であった。
(化合物(B8)合成例)
〔下記構造式(2)で示されるウレタン骨格とアルキレン骨格とを有するとともに−X−、−X−がともに下記構造式(3)で表される置換基であり、末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)の合成〕
Figure 2014065772
式(2)−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。式(2)中、nは正の整数を表す。
Figure 2014065772
Figure 2014065772
4−ヒドロキシブチルビニルエーテルをシクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル237質量部に変更した以外は、化合物(B2)の合成例と同様の方法にて透明液体1091質量部(化合物B8)を得た。
尚、反応終了は、赤外線吸収スペクトル(IR)でイソシアネート由来の2250cm−1のピークが消失したことにより確認した。化合物B8は、GPCを用いて分子量の測定を行ったところ、Mw=3870であった。
(実施例1乃至20及び比較例1乃至3)
各実施例及び比較例の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、以下のようにして作製した。
まず、各顔料と、顔料分散剤(F)と、トリエチレングリコールジビニルエーテル(A1)とを30.0/9.0/61.0の配合質量比にて混合し、撹拌による分散処理を行い、顔料ベースを作製した。
尚、比較例3のみ、トリエチレングリコールジビニルエーテル(A1)のかわりに、シクロヘキシルビニルエーテル(A3)を用いた。
それぞれの実施例及び比較例ごとに、得られた顔料ベースと、各種のビニルエーテルモノマー(A)と、上記合成例によって得られた化合物B1乃至B8と、各種の光重合開始剤(C)と、必要に応じて有機酸塩類(E)とを、それぞれ組み合わせて混合し、活性エネルギー線硬化型インク組成物を作製した。その後、活性エネルギー線硬化型インク組成物の各試験の評価を行った。実施例及び比較例の各処方と、保存性試験、硬化性試験及び密着性試験の各評価結果を、表1にまとめた。なお、表1に記載したビニルエーテルモノマー(A)の質量部数は、顔料ベースと、その後に加えたビニルエーテルモノマー(A)とにそれぞれ用いた質量部数の合計である。
それぞれの実施例および比較例で使用したビニルエーテルモノマー(A)及び光重合開始剤(C)のそれぞれの名称および構造を下に記す。A1及びA2は、ビニルエーテル基を2つ以上有するビニルエーテルモノマーである。また、A3は、ビニルエーテル基を1つのみ有するビニルエーテルモノマーである。
「ビニルエーテルモノマー(A)」
・エチレン系ビニルエーテル
A1:トリエチレングリコールジビニルエーテル[日本カーバイド工業株式会社製]
・プロピレン系ビニルエーテル
A2:ジプロピレングリコールジビニルエーテル[日本カーバイド工業株式会社製]
・モノビニルエーテル
A3:シクロヘキシルビニルエーテル[日本カーバイド工業株式会社製]
「光重合開始剤(C)」
C1:ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート(50wt%プロピレンカーボネート溶液品)(下記構造式(6))[サンアプロ社製、製品名 CPI−100P]
Figure 2014065772
C2:トリス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート(下記構造式(5))[三和ケミカル社製、製品名 TS−91]
Figure 2014065772
「有機酸塩類(E)」
E1:1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7と2−エチルヘキサンとの塩(下記構造式(8))[サンアプロ社製、製品名 U−CAT SA 102]
Figure 2014065772
「顔料分散剤(F)」
F1:Solsperse 32000[ルーブリゾール社製]
「顔料」
ブラック:カーボンブラック[三菱化学社製、製品名 三菱カーボンブラック No.30]
シアン:ピグメントブルー 15:4[クラリアント社製、製品名 Hostaperm Blue BT-617-D]
マゼンタ:ピグメントヴァイオレット 19[クラリアント社製、製品名 Ink Jet Magenta E5B 02]
イエロー:ピグメントイエロー 155[クラリアント社製、製品名 Ink Jet Yellow 4GC VP 3854]
(保存性試験)
保存性試験は、各活性エネルギー線硬化型インク組成物を60℃下で2週間保存して、インク組成物の粘度増減率を調べることで行った。粘度の測定方法としては、回転式粘度計を用いて25℃下の粘度を測定した。
保存性を評価するための粘度増減率は、下記式
粘度増減率(%)=(保存後の粘度−保存前の粘度)/保存前の粘度×100
で定義した。評価基準は、粘度増減率が±5%未満のものを「○」、±5%以上のものを「×」とし、それぞれの保存性を評価した。
(硬化性試験)
塗布膜厚7μmのアプリケーターを用いて、ポリプロピレンシート(龍田化学社製、商品名:ハイピークリスタル ST−500 厚み400μm コロナ処理面)上に、各活性エネルギー線硬化型インク組成物の塗膜(膜厚5μm)を形成した後、照射強度160Wの高圧水銀ランプを用いて、ランプ高さ22cm、コンベア速度8m/分の条件で1回照射を行った。その1回の照射量は170mJ/cmであった。評価基準は、照射量170mJ/cmで硬化したものを「○」と、硬化が不十分なものを「×」とし、それぞれの硬化性を評価した。
(密着性試験)
密着性試験は、上記硬化性試験と同様のポリプロピレンシートと硬化条件を用いて得られた試験片を硬化24時間後、JIS K 5600−5−6に準じ、クロスカットテープ剥離試験を行って評価した。評価基準は、剥がれた面積が0%のものを「○」、5%未満のものを「△」、剥がれた面積が5%以上のものを「×」とし、それぞれの密着性を評価した。
Figure 2014065772
表1の各評価結果により、ビニルエーテルモノマー(A)と化合物(B)との質量比がビニルエーテルモノマー(A)/化合物(B)=35/65〜99/1の範囲にある本発明の実施例1乃至20の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、比較例1、2と比べて、保存性、硬化性及び難接着性材料(ポリプロピレンフィルム)に対する密着性がいずれも優れていることが確認された。
このことから、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、保存性、硬化性及びポリオレフィン等の難接着性材料に対して密着性がそれぞれ優れていることが確認できた。
また、ビニルエーテル基を2つ以上有するビニルエーテルモノマー(A)であるトリエチレングリコールジビニルエーテル(A1)とジプロピレングリコールジビニルエーテル(A2)を含む実施例1乃至20に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、比較例3に記載のビニルエーテル基を一つしか有さないモノビニルエーテルを含む活性エネルギー線硬化型インク組成物と比較して、保存性、硬化性及び難接着性材料(ポリプロピレンフィルム)に対する密着性がいずれも優れていることが確認できた。
なお、比較例2の硬化性の評価結果からわかるように、化合物(B)は、化合物(B)単独又はビニルエーテルモノマー(A)と化合物(B)との共重合で化合物(B)の組成比が大きい場合は、いずれも硬化しにくい。
表1に記載の実施例1乃至20および比較例1乃至3の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、低臭気のビニルエーテルモノマーであるトリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテルを使用している為、いずれも臭気をほとんど感じないものであった。また、皮膚への刺激性も低いものであった。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、ポリオレフィン等の難接着性材料に対して優れた密着性を有しているため、オフセット印刷、グラビヤ印刷、スクリーン印刷、凸版印刷の他、各種の塗工やインクジェット印刷などの幅広い分野で有用である。

Claims (10)

  1. ビニルエーテル基を2つ以上有するビニルエーテルモノマー(A)と、ウレタン骨格を有するとともに末端にビニルエーテル基を有する化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、を含有し、
    前記ビニルエーテルモノマー(A)と前記化合物(B)との質量比は、ビニルエーテルモノマー(A)/化合物(B)=35/65〜99/1の範囲であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  2. 前記ビニルエーテルモノマー(A)は、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、及びトリプロピレングリコールジビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  3. 前記化合物(B)は、下記構造式(1)及び(2)で表される化合物の少なくとも一つである請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
    Figure 2014065772
    Figure 2014065772
    (式(1)及び(2)中、−X−、−X−、−X−、−X−、は、それぞれ独立に、−C−、−C−、−COC2−、−COCOC−、−C−、−COC−、−COCOC−、又は下記構造式(3)で表される置換基を表す。また、式(1)及び(2)中、−Z−は、下記構造式(4)で表されるイソホロンジイソシアネートに由来する置換基を表す。
    また、式(1)及び(2)中、l、m、nは正の整数を表す。)
    Figure 2014065772
    Figure 2014065772
  4. 前記光重合開始剤(C)は、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスファート、及びジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  5. 更に、塩基発生剤(D)を含有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  6. 前記塩基発生剤(D)が、下記構造式(5)で表されるシクロアミジンと有機酸とで構成された有機酸塩類(E)である請求項5に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
    Figure 2014065772
    (式(5)中、kは2乃至6の整数を表す。また、メチレン基の水素原子は有機基で置換されていてもよい。)
  7. 前記構造式(5)で表されるシクロアミジンが、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7又は1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5のいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  8. 前記有機酸が、モノカルボン酸、ジカルボン酸、スルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項6又は7に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  9. 前記モノカルボン酸、ジカルボン酸、スルホン酸が、オクチル酸、オレイン酸、p−トルエンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項8に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を硬化させてなる硬化物を含むことを特徴とする印刷物。
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