JP2014065471A - 車両の右左折時における危険回避支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体に搭載されるブレーキ支援装置を活用して、自車両の右左折の際、運転者によるフットブレーキ操作を支援して、通常では間に合わない緊急時の事故も回避される車両の右左折時における危険回避支援装置を提供する。
【解決手段】危険回避支援装置は、フットブレーキ操作を支援するブレーキ支援機能装置7を有する車両Aに、右左折する状況を検出する右左折検出部9,15,16,17,20,21と、車両の右左折を検出すると、ブレーキ支援機能を待機状態に設定する待機設定部7a,22を設けた。同構成により、右左折時、ブレーキ支援機能は待機状態に設定され、即、ブレーキ支援機能を発揮させる体制に入る。これにより、たとえ右左折中の自車両が、交差点を横断している歩行者にかなり接近した状況からでも、フットブレーキ操作を行うと、すぐさま自車両のブレーキ支援装置が作動し、自車両を急停止させ、歩行者との接触を回避する。
【選択図】図1
【解決手段】危険回避支援装置は、フットブレーキ操作を支援するブレーキ支援機能装置7を有する車両Aに、右左折する状況を検出する右左折検出部9,15,16,17,20,21と、車両の右左折を検出すると、ブレーキ支援機能を待機状態に設定する待機設定部7a,22を設けた。同構成により、右左折時、ブレーキ支援機能は待機状態に設定され、即、ブレーキ支援機能を発揮させる体制に入る。これにより、たとえ右左折中の自車両が、交差点を横断している歩行者にかなり接近した状況からでも、フットブレーキ操作を行うと、すぐさま自車両のブレーキ支援装置が作動し、自車両を急停止させ、歩行者との接触を回避する。
【選択図】図1
Description
本発明は、自車の右左折時における危険回避動作を支援する車両の危険回避支援装置に関する。
自動車(車両)では、交差点を右左折する際、例えば交差点を横断している人に気が付くのが遅れたり、交差点を横断中、陰に隠れていた人が急に表れたりすることなどが原因で、自動車と接触する事故が後を絶たない。
右左折時における交差点の事故を回避するため、従来、道路に、横断歩道を通行する歩行者などの有無を検出する手段を設け、横断歩道に向かう車両を識別して、同車両に横断している歩行者などが存在することを警告したり、自動ブレーキ装置を用いて制動を加えたりする危険回避支援装置が提案されている(特許文献1を参照)。
右左折時における交差点の事故を回避するため、従来、道路に、横断歩道を通行する歩行者などの有無を検出する手段を設け、横断歩道に向かう車両を識別して、同車両に横断している歩行者などが存在することを警告したり、自動ブレーキ装置を用いて制動を加えたりする危険回避支援装置が提案されている(特許文献1を参照)。
しかし、この危険回避支援装置は、道路の交差点に設備機器を設けたり、多くの車両に、道路側の設備機器からの情報を受け入れる通信機器を設けたりする必要があるので、コストやインフラ整備の負担が大きく、実現は難しい。
一方、自動車では、運転者によるフットブレーキ操作を支援するブレーキ支援装置として、ブレーキアシスト機能(フットブレーキ操作が緊急操作のとき通常時よりも大きな制動力を発生させる機能)やブレーキプレフィル機能(所定の状況下で、制動装置のブレーキディスクとブレーキパッドの隙間を通常時よりも狭めておく機能)などを組み込んだブレーキ装置を用いて、事故回避を手助けしつつある。特にブレーキアシスト機能は、近年、自動車のブレーキ装置に、標準として組み込まれる傾向にある。
一方、自動車では、運転者によるフットブレーキ操作を支援するブレーキ支援装置として、ブレーキアシスト機能(フットブレーキ操作が緊急操作のとき通常時よりも大きな制動力を発生させる機能)やブレーキプレフィル機能(所定の状況下で、制動装置のブレーキディスクとブレーキパッドの隙間を通常時よりも狭めておく機能)などを組み込んだブレーキ装置を用いて、事故回避を手助けしつつある。特にブレーキアシスト機能は、近年、自動車のブレーキ装置に、標準として組み込まれる傾向にある。
自動車側で行われる対策は、コスト的な負担が抑えられ、道路のインフラ整備も不要である。しかし、自動車の右左折時における緊急時の事故回避には結びついていない。
すなわち、右左折している自動車において、緊急にフットブレーキ操作をするときは、横断歩道を通行する人(歩行者)などと、かなり接近する状況のときである。しかし、自車両は、かなり歩行者などと接近している状況のため、同状況を検出してから始めて大きな制動力を発生させる作動(ブレーキアシスト機能)やブレーキディスクとブレーキパッドの隙間を狭める作動(ブレーキプレフィル機能)を開始するのでは、緊急時には間に合わないおそれがある。このため、右左折の緊急時を考慮すると、事故回避(危険回避)には十分とはいえない。
すなわち、右左折している自動車において、緊急にフットブレーキ操作をするときは、横断歩道を通行する人(歩行者)などと、かなり接近する状況のときである。しかし、自車両は、かなり歩行者などと接近している状況のため、同状況を検出してから始めて大きな制動力を発生させる作動(ブレーキアシスト機能)やブレーキディスクとブレーキパッドの隙間を狭める作動(ブレーキプレフィル機能)を開始するのでは、緊急時には間に合わないおそれがある。このため、右左折の緊急時を考慮すると、事故回避(危険回避)には十分とはいえない。
そこで、本発明の目的は、車体に搭載されるブレーキ支援装置を活用して、自車両の簡単な制御で、自車両の右左折の際、運転者によるフットブレーキ操作を支援して、通常では間に合わない緊急時の事故も回避されるようにした車両の右左折時における危険回避支援装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、フットブレーキ操作を支援するブレーキ支援装置を有する車両に、車両が右左折する状況を検出する右左折検出部と、車両が右左折を検出することを検出すると、ブレーキ支援装置を直ちに作動可能な待機状態に設定する待機設定部とを設けるものとした。
同構成により、自車両が右左折するとき、自車両に搭載のブレーキ支援装置は、直ちに作動可能な待機状態に入る。つまり、ブレーキ支援装置は、即、ブレーキ支援を発揮させる準備に入る。これで、運転者のフットブレーキ操作に対する応答性は、飛躍的に高まる。そのため、右左折中の自車両が、交差点を横断している歩行者などとかなり接近してからでも、運転者がフットブレーキ操作を行うと、すぐさま自車両のブレーキ支援装置が応答して作動し、自車両を素早く停止させ、歩行者などとの接触を回避する。
同構成により、自車両が右左折するとき、自車両に搭載のブレーキ支援装置は、直ちに作動可能な待機状態に入る。つまり、ブレーキ支援装置は、即、ブレーキ支援を発揮させる準備に入る。これで、運転者のフットブレーキ操作に対する応答性は、飛躍的に高まる。そのため、右左折中の自車両が、交差点を横断している歩行者などとかなり接近してからでも、運転者がフットブレーキ操作を行うと、すぐさま自車両のブレーキ支援装置が応答して作動し、自車両を素早く停止させ、歩行者などとの接触を回避する。
請求項2に記載の発明は、さらに自車の右左折を終えるまで、ブレーキ支援装置が高い応答性を発揮する状態で保たれるよう、待機設定部は、車両が右左折状況から元の状態に戻ると、待機状態の設定が解除されるものとした。
請求項3に記載の発明は、既存のブレーキ支援装置の活用ですむよう、ブレーキ支援装置として、運転者によるフットブレーキ操作が緊急操作のとき、通常時よりも大きい減速度を発生させるブレーキアシスト機能を有するブレーキ装置を用いたことにある。
請求項3に記載の発明は、既存のブレーキ支援装置の活用ですむよう、ブレーキ支援装置として、運転者によるフットブレーキ操作が緊急操作のとき、通常時よりも大きい減速度を発生させるブレーキアシスト機能を有するブレーキ装置を用いたことにある。
請求項4に記載の発明は、同じくブレーキ支援装置として、車両の所定の状況下で、ブレーキディスクとブレーキパッドとの隙間を、通常時よりも狭めるブレーキプレフィル機能を有するブレーキ装置を用いたことにある。
請求項1の発明によれば、自車両が右左折するとき、自車両に搭載のブレーキ支援装置は待機状態に設定される。つまり、ブレーキ支援機能が、即、最大にブレーキ支援が発揮する体制に入る。これにより、運転者のフットブレーキ操作に対する応答性は、飛躍的に高まり、右左折中の自車両が、交差点を横断している歩行者などとかなり接近した状態から、フットブレーキ操作を行っても、すぐさま自車両のブレーキ支援機能が応答し、自車両を素早く停止させる。
それ故、通常では間に合わない右左折の緊急時の場合でも、歩行者などとの接触が回避でき、自車両のブレーキ支援装置を活用した簡単な制御だけで、右左折の際における事故を低減することができる。
請求項2の発明によれば、自車両が右左折を終えるまで、ブレーキ支援装置を、高い応答性が発揮できる状態に保つことができる。
請求項2の発明によれば、自車両が右左折を終えるまで、ブレーキ支援装置を、高い応答性が発揮できる状態に保つことができる。
請求項3,4の発明によれば、既存のブレーキ支援装置の活用ですむ。
以下、本発明を図1ないし図3に示す第1の実施形態にもとづいて説明する。
図1は、本発明を適用した車両の右左折時における危険回避支援装置のブロック図を示す。
この危険回避支援装置は、図3に示されるように自車両Aが交差点Xを右左折する際の緊急時における事故が回避されるよう、車両側の設備だけ、ここでは自車両Aに既に装備されているブレーキ支援機能を活用して、右左折する状況を検出したら、ブレーキ支援機能を、直ちに作動可能な待機状態にし、運転者のフットブレーキ操作に対する応答性を高めて、例えば歩行者などとかなり接近した危険な状況からでも対応可能な右左折ブレーキ支援装置11を構築した点に特徴がある。
図1は、本発明を適用した車両の右左折時における危険回避支援装置のブロック図を示す。
この危険回避支援装置は、図3に示されるように自車両Aが交差点Xを右左折する際の緊急時における事故が回避されるよう、車両側の設備だけ、ここでは自車両Aに既に装備されているブレーキ支援機能を活用して、右左折する状況を検出したら、ブレーキ支援機能を、直ちに作動可能な待機状態にし、運転者のフットブレーキ操作に対する応答性を高めて、例えば歩行者などとかなり接近した危険な状況からでも対応可能な右左折ブレーキ支援装置11を構築した点に特徴がある。
この右左折ブレーキ支援装置11を説明すると、図1に示されるように自車両Aは、標準の装備として、ハンドル1(車両を左右操舵するもの)、ウインカーレバー2(左右のウインカー3(図3だけ図示)を操作するもの)、ブレーキペダル5(運転者がフットブレーキ操作するもの)、前後輪6a,6bに制動力を与えるブレーキ装置としての例えば油圧ディスクブレーキ装置7、車両後方路面を撮影するバックカメラ9が付いている。油圧ディスクブレーキ装置7には、運転者によるフットブレーキ操作を支援するブレーキ支援機能として、例えばブレーキアシスト機能が付いたディスクブレーキ装置が用いられている。ちなみに自車両Aには、ハンドル1の操舵角を検知する操舵角センサ15、同ハンドル1の操舵速度を検知する操舵速度センサ16、ブレーキペダル5を踏む速度を検知するペダル速度センサ18、ブレーキペダル5を踏む力を検知するペダル踏力センサ19なども付いている。
油圧ディスクブレーキ装置7は、同油圧ディスクブレーキ装置7の作動しき値を変更する作動しきい値設定部7a(本願の待機設定部に相当)を有し、作動しきい値設定部7aで設定される作動しきい値を変更すると、通常時よりも大きな制動力(減速度)が発生される構造となっていている。
この他、自車両Aには、ウインカーレバー2の動きにしたがい動作するウインカースイッチ17や、自車両Aの前後方向Gを検知する前後Gセンサ20や、車速を検知する車速センサ21や、各種制御を行う制御部22などが装備されている。
この他、自車両Aには、ウインカーレバー2の動きにしたがい動作するウインカースイッチ17や、自車両Aの前後方向Gを検知する前後Gセンサ20や、車速を検知する車速センサ21や、各種制御を行う制御部22などが装備されている。
制御部22には、各種センサ15〜21、バックカメラ9、作動しきい値設定部7aなどが接続される。この制御部22には、自車両Aの右左折する状況を判定する判定機能が設定されている。同判定機能は、例えば、バックカメラ9から撮影される自車両Aの車線の状況や、操舵角センサ15で検出される操舵角の状況や、操舵速度センサ16検出される操舵速度の状況や、ウインカー3の左右動作(左右ウインカースイッチ17のオンオフ)の状況や、前後Gセンサ20で検出される前後Gの状況や、車速センサ21(いずれも右左折検知部に相当)で検知される車速から、自車両Aが交差点Xを右左折する状況か否かを判定するものです。つまり、自車両Aの右左折する状況は、左右の行き先側のウインカー3が連続的に動作し始め、自車両Aの走行速度(車速)が所定速度以下まで減速し始め、ハンドル1を左右の行き先側へ所定以上の大舵角で、所定以下の舵角速度で連続してゆっくり操舵するという、右左折のときの特有の挙動の検出により行われる。この判定により、単なる進路変更とは異なる、自車両Aが交差点Xを右左折する状況だけが検出される。
ちなみに、自車両Aにおける右左折の判定精度を高めるため、バックカメラ9から撮影された自車両A後方の撮影画像に移り込まれる路面上の走行車線の白線を検出したり、同じく撮影画像に移り込まれる路面上の自車線の道路標示(左折専用車線や右折専用車線の矢印表示など)を検出して、右左折の判定を行ってもよい。
制御部22には、自車両Aが交差点を右左折する状況を判定すると、その時点から作動しきい値設定部7aにおける作動しきい値を下げる変更を行う機能が設定されている。つまり、自車両Aの右左折を検出すると、油圧ディスクブレーキ装置7のブレーキアシスト機能(ブレーキ支援機能)を直ちに作動可能とする準備、すなわち待機状態に設定するようにしている。この設定により、油圧ディスクブレーキ7は、右左折の際、緊急でフットブレーキ操作を行うと、即、ブレーキアシスト(通常時よりも大きな制動力を発生)による支援が受けられるようにしている。このアシストブレーキ機能の制御により、右左折の際、フットブレーキ操作を支援する右左折ブレーキ支援装置11を構成している。
制御部22には、自車両Aが交差点を右左折する状況を判定すると、その時点から作動しきい値設定部7aにおける作動しきい値を下げる変更を行う機能が設定されている。つまり、自車両Aの右左折を検出すると、油圧ディスクブレーキ装置7のブレーキアシスト機能(ブレーキ支援機能)を直ちに作動可能とする準備、すなわち待機状態に設定するようにしている。この設定により、油圧ディスクブレーキ7は、右左折の際、緊急でフットブレーキ操作を行うと、即、ブレーキアシスト(通常時よりも大きな制動力を発生)による支援が受けられるようにしている。このアシストブレーキ機能の制御により、右左折の際、フットブレーキ操作を支援する右左折ブレーキ支援装置11を構成している。
ちなみに制御部22には、自車両Aの右左折が終了すると、例えばハンドル1の操舵角が元の右左折する前の状態に戻る挙動の検出にしたがい、設定した待機状態を解除する機能が設定されていて、無用にブレーキアシスト機能が働かないようにしている。むろん、これに限らず、他の右左折を終了する情報により、ブレーキアシスト機能の待機状態を解除しても構わない。
図2には、このように構成された危険回避支援装置を用いて、自車両Aの右左折時における危険を回避する制御フローチャートが示されている。この制御を、図3に示されている自車両Aが十字形の交差点Xを右折するときの状況と共に説明する。
今、図3中のa状態に示されるように自車両Aが、走行車線から進路変更(小舵角、減速をせずに行われる)を経て、交差点Xの路面に設定されている右折車線へ入線したとする。このとき、自車両Aの運転者は、進路変更の終了で戻ったウインカーレバー2を再び右折側へ操作して、右側のウインカー3を点滅動作させる。
今、図3中のa状態に示されるように自車両Aが、走行車線から進路変更(小舵角、減速をせずに行われる)を経て、交差点Xの路面に設定されている右折車線へ入線したとする。このとき、自車両Aの運転者は、進路変更の終了で戻ったウインカーレバー2を再び右折側へ操作して、右側のウインカー3を点滅動作させる。
ここで、交差点Xの目前の信号機(図示しない)が「赤」であれば、a状態のように自車両Aを停止線に合わせて停止させる。交差点Xの目前の信号機(図示しない)が「青」であれば、b状態のように自車両Aを停車速(徐行速度)で交差点X内へ進入させ、低車速を保ちながら、ハンドル1を右側へ次第に大きく操作するという大きな舵角操作で、自車進行方向右側の道路の走行車線へ向かう。
このとき、自車両Aの制御部22は、図2のステップS2に示されるように自車両Aの挙動を検出していて、この検出結果から、続くステップS4に示されるように自車両Aが右折をする状況か否かを判定している。
例えば制御部22は、ウインカー3の右側の点滅動作、自車両Aの車速、ハンドル1の操舵角、ハンドル1の操舵速度などを検出していて、右折の状況となる、ウインカー3の右側の点滅が連続、低車速(徐行)、ハンドル1の操舵角が所定以上に大きい、ハンドル1の操舵速度が所定以下での走行状態のとき、自車両Aが右折していると判定する。
例えば制御部22は、ウインカー3の右側の点滅動作、自車両Aの車速、ハンドル1の操舵角、ハンドル1の操舵速度などを検出していて、右折の状況となる、ウインカー3の右側の点滅が連続、低車速(徐行)、ハンドル1の操舵角が所定以上に大きい、ハンドル1の操舵速度が所定以下での走行状態のとき、自車両Aが右折していると判定する。
右折していると判定されると、ステップS6へ進み、制御部22は、油圧ディスクブレーキ装置7における作動しきい値設定部7aの作動しきい値を下げる変更を行う。これにより、油圧ディスクブレーキ装置7は、通常より大きい制動力(減速度)を発揮させるフットブレーキの準備、すなわち、緊急のフットブレーキ操作時に、直ちにブレーキアシスト機能を発揮させるのを可能にした準備に入る。つまり、ブレーキアシスト機能は、待機状態に設定される。この待機状態により、右折中、運転者によるフットブレーキ操作の応答性は、飛躍的に高められる。
続いて自車両Aの右折が進み、c状態のように進行方向に有る横断歩道へ接近したとする。このとき自車両Aの運転手は、例えば横断歩道を横断している歩行者Sに気が付くのが遅れ、例えば自車両Aが歩行者Sと接近した緊急状況から、運転者がフットブレーキ操作で急ブレーキ操作をしたとする。
自車両Aの油圧ディスクブレーキ装置7は、既に通常よりも大きな制動力(減速度)が発生可能な状態(待機状態)となっているから、急なフットブレーキ操作に応答して、すぐさま自車両Aのブレーキアシスト機能(ブレーキ支援機能)が作動し、歩行者Sとかなり近くまで接近した状況からでも、大きな制動力で、自車両Aを素早く停止させることができる。これにより、自車両Aと歩行者Sとの接触は回避される。
自車両Aの油圧ディスクブレーキ装置7は、既に通常よりも大きな制動力(減速度)が発生可能な状態(待機状態)となっているから、急なフットブレーキ操作に応答して、すぐさま自車両Aのブレーキアシスト機能(ブレーキ支援機能)が作動し、歩行者Sとかなり近くまで接近した状況からでも、大きな制動力で、自車両Aを素早く停止させることができる。これにより、自車両Aと歩行者Sとの接触は回避される。
したがって、右折の際、通常では間に合わない急ブレーキ操作の場合(緊急事態)でも、歩行者Sとの接触が回避できる。ちなみに、d状態のように自車両Aが右折を終え、交差点Xを通過し、右交差点Xの右側の走行車線に至ると、制御部22は、操舵したハンドル1が元の状態に戻った挙動の検出から、右折を終えたと判断し、ステップS10へ進み、待機状態を解除する。
それ故、自車両Aのブレーキアシスト機能(ブレーキ支援機能)を活用した簡単な制御だけで、右折の際における緊急時の事故を回避することができる。しかも、制御は、制御部22や作動しきい値設定部7aにおけるソフトウエアの改良だけでよく、コスト的な負担が小さく、道路のインフラ整備を必要としない、車両の変更だけですむ。
もちろん、自車両Aは、図3中のe〜g状態に示されるように左折の際、緊急時、同様に横断歩道を通行している人(歩行者)との接触も回避でき、右左折の際における事故発生の低減に貢献することができる。むろん、歩行者Sに限らず、交差点Xを横断する軽車両など移動体に対しても同様である。
図4は、本発明の第2の実施形態を示す。
もちろん、自車両Aは、図3中のe〜g状態に示されるように左折の際、緊急時、同様に横断歩道を通行している人(歩行者)との接触も回避でき、右左折の際における事故発生の低減に貢献することができる。むろん、歩行者Sに限らず、交差点Xを横断する軽車両など移動体に対しても同様である。
図4は、本発明の第2の実施形態を示す。
本実施形態は、運転者によるフットブレーキ操作を支援するブレーキ支援装置として、ブレーキプレフィル機能が付いた油圧ディスクブレーキ装置30を用いたものである。
ブレーキプレフィル機能は、油圧ディスクブレーキ装置30に、ブレーキディスクとブレーキパッド(いずれも図示せず)の隙間を狭める機能、ここでは作動圧を高める変更をするための隙間設定部30a(本願の待機設定部に相当)を組み込んで、ブレーキディスクとブレーキパッド(いずれも図示せず)の隙間を通常時よりも狭め、運転者がブレーキ操作した際、迅速に制動(減速)が開始されるものである。
ブレーキプレフィル機能は、油圧ディスクブレーキ装置30に、ブレーキディスクとブレーキパッド(いずれも図示せず)の隙間を狭める機能、ここでは作動圧を高める変更をするための隙間設定部30a(本願の待機設定部に相当)を組み込んで、ブレーキディスクとブレーキパッド(いずれも図示せず)の隙間を通常時よりも狭め、運転者がブレーキ操作した際、迅速に制動(減速)が開始されるものである。
本実施形態は、このブレーキプレフィル機能を、自車両Aが右左折する際、直ちに作動可能な待機状態する。具体的には、油圧ディスクブレーキ装置30のブレーキディスクとブレーキパッドとの隙間を狭めるために用いる隙間設定部30aを活用して、自車両Aが右左折する際、隙間設定部30aの隙間値を変更して、通常時よりもブレーキディスクとブレーキパッドの隙間を狭めるように設定する機能(本願の待機設定部に相当)で構成される。この機能により、自車両Aが右左折する際、左折ブレーキプレフィル機能(ブレーキ支援機能)が直ちに作動できる状態、すなわち待機状態に設定する構造としている。
このようにすると、制御部22は、自車両Aの右左折の際、隙間設定部30aの隙間値を所定の小隙間値に変更して、直ちにブレーキプレフィル機能が作動可能な待機状態する。これにより、自車両Aが交差点Xを右左折するとき、第1の実施形態と同様、たとえ自車両Aが歩行者S(や他車両)とかなり近くまで接近した状況からの急ブレーキ操作が強いられても、ブレーキプレフィル機能の応答性は高められているから、自車両Aを素早く停止させることができ、自車両Aと歩行者S(や他車両)との接触を回避することができる。なお、ブレーキプレフィル機能を用いた制御フローチャートは、第1の実施形態のブレーキアシスト機能を用いたときと同様なので省略した。ちなみに、ブレーキプレフィル機能を用いた制御フローチャートは、図2の制御フローチャート中のステップS6,10に記載されている「アシスト機能」を「ブレーキプレフィル機能」に代えるだけである。
むろん、ブレーキアシスト機能、ブレーキプレフィル機能の両方を用いても構わない。
但し、図4において、上述した第1の実施形態と同じ部分には、同一符号を付してその説明を省略した。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば上述した実施形態では、右左折検出部として各種センサやバックカメラを用いた例を挙げたが、これに限らず、車載のナビゲーション装置を右左折検知部として用いて、ナビゲーション装置の地図情報から自車両の右左折の状況を検出するようにしてもよい。また上述した実施形態では、油圧ディスク装置を挙げたが、油圧ディスクブレーキ装置に限らず、電動ブレーキ装置など他のブレーキ装置でもよい。
但し、図4において、上述した第1の実施形態と同じ部分には、同一符号を付してその説明を省略した。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば上述した実施形態では、右左折検出部として各種センサやバックカメラを用いた例を挙げたが、これに限らず、車載のナビゲーション装置を右左折検知部として用いて、ナビゲーション装置の地図情報から自車両の右左折の状況を検出するようにしてもよい。また上述した実施形態では、油圧ディスク装置を挙げたが、油圧ディスクブレーキ装置に限らず、電動ブレーキ装置など他のブレーキ装置でもよい。
1 ハンドル
2 ウインカーレバー
3 ウインカー
5 ブレーキペダル
7,30 ブレーキ支援機能が付いた油圧ディスクブレーキ装置(ブレーキ支援装置)
7a,30a,22 作動しきい値設定部,隙間設定部,制御部(待機設定部)
9,15,16,17,20,21 バックカメラ,操舵角センサ,操舵速度センサ,ウインカースイッチ,前後Gセンサ,車速センサ(左右折検出部)
A 自車両
2 ウインカーレバー
3 ウインカー
5 ブレーキペダル
7,30 ブレーキ支援機能が付いた油圧ディスクブレーキ装置(ブレーキ支援装置)
7a,30a,22 作動しきい値設定部,隙間設定部,制御部(待機設定部)
9,15,16,17,20,21 バックカメラ,操舵角センサ,操舵速度センサ,ウインカースイッチ,前後Gセンサ,車速センサ(左右折検出部)
A 自車両
Claims (4)
- 運転者によるフットブレーキ操作を支援するブレーキ支援装置を有する車両において、
前記車両が右左折する状況を検出する右左折検出部と、
前記右左折検出部により前記車両が右左折することを検出すると、前記ブレーキ支援装置を直ちに作動可能な待機状態に設定する待機設定部と
を有してなることを特徴とする車両の右左折時における危険回避支援装置。 - 前記待機設定部は、前記車両が右左折状況から元の状態に戻ると、前記待機状態の設定が解除されるものであることを特徴とする請求項1に記載の車両の右左折時における危険回避支援装置。
- 前記ブレーキ支援装置は、前記運転者によるフットブレーキ操作が緊急操作のとき、通常時よりも大きい減速度を発生させるブレーキアシスト機能を有するブレーキ装置であることを特徴とする請求項1に記載の車両の右左折時における危険回避支援装置。
- 前記ブレーキ支援装置は、前記車両の所定の状況下で、ブレーキディスクとブレーキパッドとの隙間を、通常時よりも狭めるブレーキプレフィル機能を有するブレーキ装置であることを特徴とする請求項1に記載の車両の右左折時における危険回避支援装置。
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