JP2014065070A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ光を分岐するためにDOEを用いた場合に、簡単な構成で高次の回折光を遮光できるようにする。
【解決手段】この装置は、ワークテーブル2と、レーザ光出力部15と、レーザ光出力部15からのレーザ光を複数のレーザ光に分岐するDOE34と、ガルバノスキャナ19と、結像ユニット18と、集光レンズ20と、を備えている。ガルバノスキャナ19は入力されるレーザ光をワークテーブル2に載置されたガラス基板上で走査する。結像ユニット18は、DOE34とガルバノスキャナ19との間に配置され、DOE34の所定以上の高次のレーザ光を遮光する遮光板182を含み、DOE34における像をガルバノスキャナ19の位置に結像する。集光レンズ20はガルバノスキャナ19からのレーザ光ガラス基板上に集光する。
【選択図】図5

Description

本発明は、被加工物にレーザ光を照射して加工を行うレーザ加工装置に関する。
レーザ加工装置としては、例えば特許文献1に示された装置が知られている。この種の加工装置では、波長が532nm程度のグリーンレーザ光がガラス基板等のワークに照射される。グリーンレーザ光は、一般的にはガラス基板を透過するが、レーザ光を集光し、その強度があるしきい値を越えると、ガラス基板はレーザ光を吸収することになる。このような状態では、レーザ光の集光部にプラズマが発生し、これによりガラス基板は蒸散する。以上のような原理を利用して、ガラス基板に孔を形成する等の加工が可能である。
また、特許文献2には、回折光学素子(DOE)を用いて複数の集光点をガラス基板上に形成し、この複数の集光点を回転しつつ加工ラインに沿って走査することによってガラス基板を加工することが示されている。
特許文献1に示されたような従来のレーザ加工装置では、レーザ光を偏向する手段、あるいはレーザ光を偏向及び分岐する手段を回転させている。このような構成では、偏向手段又は偏向・分岐手段は多くの制約を受けることになる。例えば、以上の各手段の回転バランスを良好にする必要があるし、偏向角が影響を受けないように入射ビームに対して傾かないようにする必要がある。さらに、各手段が複数の素子から構成される場合は、高速で回転させても各素子間の位置関係等が崩れないようにしなければならない。
特許文献2に示されるようなDOEを用いた場合は、以上の問題を解消することができると考えられる。しかし、DOEを用いた場合、加工に寄与する±1次の回折光より高次の回折光が加工ラインの外側に照射される。この照射によってガラス基板がダメージを受けるという問題がある。
そこで、特許文献3に示されるように、ワークの上方に遮光板を設け、高次の回折光を遮光するようにした技術が提案されている。
特開2007−118054号公報 特開2011−11917号公報 特開2008−188653号公報
特許文献3に示された装置では、回折格子とワークとの間に、ワークに近接して遮光板が配置されている。しかし、ワークに近接して遮光板を配置することは装置の構成上困難であり、ワークと遮光板との干渉を避けるために構成が複雑になる可能性がある。
本発明の課題は、レーザ光を分岐するためにDOEを用いた場合に、簡単な構成で高次の回折光を遮光できるようにすることにある。
本発明の第1側面に係るレーザ加工装置は、被加工物にレーザ光を照射して加工を行う装置であって、被加工物が載置されるワークテーブルと、レーザ光を出力するレーザ光出力部と、レーザ光分岐手段と、ガルバノスキャナと、結像ユニットと、集光手段と、を備えている。レーザ光分岐手段は、回折光学素子を含み、レーザ光出力部からのレーザ光を複数のレーザ光に分岐する。ガルバノスキャナは入力されるレーザ光をワークテーブルに載置された被加工物上で走査する。結像ユニットは、レーザ光分岐手段とガルバノスキャナとの間に配置され、回折光学素子の所定以上の高次のレーザ光を遮光する遮光板を含み、回折光学素子の像をガルバノスキャナの位置に結像する。集光手段はガルバノスキャナからのレーザ光を被加工物上に集光する。
この装置では、レーザ光出力部から出力されたレーザ光は、レーザ光分岐手段の回折光学素子によって分岐される。この分岐されたレーザ光は、高次のレーザ光を含んでいるが、高次のレーザ光は遮光板によって遮光される。そして、遮光板を通過したレーザ光は、集光手段によって、被加工物の例えば表面に集光させられる。集光されたレーザ光は、ガルバノスキャナによって被加工物上で任意の軌跡に沿って走査される。
ここでは、回折光学素子によって発生した高次のレーザ光は遮光板によって遮光される。そして、遮光板と被加工物との間には集光手段が設けられているので、遮光板の配置に関して自由度が増す。このため、遮光板と被加工物との干渉を容易に避けることができる。
本発明の第2側面に係るレーザ加工装置は、第1側面の装置において、結像ユニットは、集光レンズと、リレーレンズと、をさらに有している。集光レンズは、回折光学素子と遮光板との間に配置され、回折光学素子からのレーザ光を遮光板の近傍に集光させる。リレーレンズは、回折光学素子とガルバノスキャナとの間に配置され、遮光板を通過したレーザ光を平行光にする。
本発明の第3側面に係るレーザ加工装置は、第2側面の装置において、集光レンズの集光点とワークテーブルに載置された被加工物とは共役関係にある位置に配置されている。
ここでは、被加工物上において、回折光学素子の高次のレーザ光が照射されることはなく、高次のレーザ光による被加工物へのダメージを避けることができる。
本発明の第4側面に係るレーザ加工装置は、第1から第3側面のいずれかの装置において、レーザ光分岐手段を入力するレーザ光の光軸の回りに回転させる回転手段をさらに備えている。
ここでは、分岐されたレーザ光を回転させるので、高速の加工が行える。
本発明の第5側面に係るレーザ加工装置は、第1から第4側面のいずれかの装置において、レーザ光分岐手段は、前記集光手段によって集光されるレーザ光が1つの円周上に位置するようにレーザ光を分岐する。
本発明の第6側面に係るレーザ加工装置は、第1から第5側面のいずれかの装置において、集光手段は、ガルバノスキャナに対して光軸方向に移動自在なレンズである。
ここでは、集光手段をガルバノスキャナに対して相対的に移動し、被加工物内に結像される位置(集光点)の深さを制御することができる。
本発明の第7側面に係るレーザ加工装置は、第1から第6側面のいずれかの装置において、遮光板は、回折光学素子からの1次光が通過し、2次以上の光が遮光される位置に配置されている。
以上のような本発明では、レーザ光を分岐するために回折光学素子を用いた場合に、簡単な構成で高次の回折光を遮光することができる。
本発明の一実施形態によるレーザ加工装置の外観斜視図。 ワークテーブルの拡大斜視図。 レーザ照射ヘッドの構成を拡大して示す斜視図。 DOEを含む中空モータと、その後段の光学系を示す模式図。 結像ユニットの一例を示す図。 遮光板の位置を説明するための図。 集光点を走査する動作を説明する模式図。 集光点をZ軸方向に制御する作用を説明する模式図。 結像(集光位置)の他の例を示す図。 結像(集光位置)のさらに他の例を示す図。
[全体構成]
図1に本発明の一実施形態によるレーザ加工装置の全体構成を示す。このレーザ加工装置は、ワークとしての例えばガラス基板にレーザ光を照射して孔開け等の加工を行うための装置であり、ベッド1と、ワークとしてのガラス基板が載置されるワークテーブル2と、ガラス基板にレーザ光を照射するためのレーザ光照射ヘッド3と、を備えている。ここで、図1に示すように、ベッド1の上面に沿った平面において、互いに直交する軸をX軸、Y軸とし、これらの軸に直交する鉛直方向の軸をZ軸と定義する。また、X軸に沿った両方向(+方向及び−方向)をX軸方向、Y軸に沿った両方向をY軸方向、Z軸に沿った両方向をZ軸方向と定義する。
[ワークテーブル及びその移動機構]
<ワークテーブル2>
ワークテーブル2は、矩形状に形成されており、ワークテーブル2の下方には、ワークテーブル2をX軸方向及びY軸方向に移動させるためのテーブル移動機構5が設けられている。
ワークテーブル2は、図2に拡大して示すように、複数のブロック6を有している。この複数のブロック6は、図中、二点差線で示すガラス基板Gをワークテーブル2の表面から持ち上げて支持するための部材であり、ガラス基板Gの加工ラインL(破線で示す)を避けるために、ワークテーブル2の任意の位置に取り付けることが可能である。また、ワークテーブル2には複数の吸気口2aが格子状に形成されるとともに、各ブロック6には上下方向に貫通する吸気孔6aが形成されている。そして、ブロック6の吸気孔6aとワークテーブル2の吸気口2aとを接続することによって、ブロック6上に配置されるガラス基板Gを吸着固定することが可能である。なお、吸気のための機構は、周知の排気ポンプ等によって構成されており、詳細は省略する。
<テーブル移動機構5>
テーブル移動機構5は、図1に示すように、それぞれ1対の第1及び第2ガイドレール8,9と、第1及び第2移動テーブル10,11と、を有している。第1ガイドレール8はベッド1の上面にY軸方向に延びて設けられている。第1移動テーブル10は、第1ガイドレール8の上部に設けられ、第1ガイドレール8に移動自在に係合する複数のガイド部10aを下面に有している。第2ガイドレール9は第1移動テーブル10の上面にX軸方向に延びて設けられている。第2移動テーブル11は、第2ガイドレール9の上部に設けられ、第2ガイドレール9に移動自在に係合する複数のガイド部11aを下面に有している。第2移動テーブル11の上部には、固定部材12を介してワークテーブル2が取り付けられている。
以上のようなテーブル移動機構5によって、ワークテーブル2は、X軸方向及びY軸方向に移動自在である。なお、第1及び第2移動テーブル10,11は、詳細は省略するが、周知のモータ等の駆動手段によって駆動されるようになっている。
[レーザ光照射ヘッド3]
レーザ光照射ヘッド3は、図1及び図3に示すように、ベッド1の上面に配置された門型フレーム1aに装着されており、レーザ光出力部15と、光学系16と、内部に回折光学素子が組み込まれた中空モータ17と、結像ユニット18と、X方向ガルバノミラー19x及びY方向ガルバノミラー19yを有するガルバノスキャナ19と、集光レンズ(集光手段)20と、を有している。また、レーザ光照射ヘッド3をX軸方向に移動させるためのX軸方向移動機構21と、中空モータ17、結像ユニット18、ガルバノスキャナ19、及び集光レンズ20をZ軸方向に移動させるためのZ軸方向移動機構22と、が設けられている。
<レーザ光出力部15>
レーザ光出力部15は従来と同様のレーザ管により構成されている。このレーザ光出力部15によって、波長532nmのグリーンレーザ光がY軸に沿ってワークテーブル2とは逆側に出射される。
<光学系16>
光学系16は、レーザ光出力部15からのレーザ光を中空モータ17に組み込まれた回折光学素子(後述)に導くものである。この光学系16は、図3に拡大して示すように、第1〜第4ミラー25〜28と、レーザ出力を計測するパワーモニタ29と、ビームエキスパンダ30と、を有している。
第1ミラー25は、レーザ光出力部15の出力側の近傍に配置されており、Y軸方向に出射されたレーザ光をX軸方向に反射する。第2ミラー26は、X軸方向において第1ミラー25と並べて配置されており、X軸方向に進行するレーザ光をY軸方向に反射して、ワークテーブル2側に導く。第3ミラー27は、中空モータ17の上方に配置されており、第2ミラー26によって反射されてきたレーザ光を下方(Z軸方向)に導く。第4ミラー28は中空モータ17の横方向に近接して配置されており、第3ミラー27によって反射されてきたレーザ光を中空モータ17に導く。ビームエキスパンダ30は第2ミラー26と第3ミラー27との間に配置され、第2ミラー26によって反射されてきたレーザ光を一定の倍率の平行光束に拡げるために設けられている。このビームエキスパンダ30によって、レーザ光をより小さなスポットに集光させることが可能となる。
<中空モータ17>
中空モータ17は、図4の模式図で示すように、中心にX軸方向に延びる回転軸を有し、この回転軸を含む中央部17aが中空になっている。そして、この中空部17aに回折光学素子(Diffractive Optical Element:以下、「DOE」と記す)34が固定されている。回折光学素子34は、入力されたレーザ光を複数の光束に分岐するものである。
<第1結像ユニット18>
図5において、一点鎖線Sはガルバノスキャナ19が配置されている位置を示している。なお、この位置は、X方向ガルバノミラー19x及びY方向ガルバノミラー19yのうちの一方であってもよいし、両ガルバノスキャナ19x,19yの中間の位置であってもよい。また、1つのガルバノミラーによってX,Y方向の走査を可能にしたミラーであれば、その1つのガルバノミラーの位置である。
結像ユニット18は、集光レンズ181と、遮光板182と、リレーレンズ183と、を有している。集光レンズ181は、DOE34からの分岐された複数のレーザ光を集光させるためのレンズである。遮光板182は、集光レンズ181とリレーレンズ183との間に配置されている。遮光板182の中央部には、所定の大きさの径の円形の開口182aが形成されている。リレーレンズ183は遮光板182とガルバノスキャナ19との間に配置されている。このリレーレンズ183によって、遮光板182を通過した複数のレーザ光が平行光になる。
なお、DOE34、集光レンズ181及び遮光版182は、集光レンズ181がDOE34からのレーザ光を遮光板182の近傍に集光させるように配置されている。また、集光レンズ181、遮光板182、及びリレーレンズ183は、集光レンズ181によるレーザ光の集光位置が、リレーレンズ183の遮光板182側の焦点に一致するように配置されている。この条件を満たせば、集光レンズ181、遮光板182、及びリレーレンズ183の相対位置は特に限定されない。そして、以上の条件を満たすことによって、DOE34の像がガルバノスキャナ19の位置において結像される。すなわち、DOE34とガルバノスキャナ19とは共役な位置に配置されている。
また、集光レンズ20の位置は、集光レンズ181の集光点とワークテーブル2上のガラス基板Gとが共役な位置関係になるように配置されている。
<ガルバノスキャナ19>
ガルバノスキャナ19はX方向ガルバノミラー19x及びY方向ガルバノミラー19yによって構成されている。X方向ガルバノミラー19xは、レーザ光のガラス基板G上における集光点を、X軸方向に走査させるためのミラーである。また、Y方向ガルバノミラー19yは、レーザ光のガラス基板G上における集光点を、Y軸方向に走査させるためのミラーである。これらのミラー19x,19yを駆動することによって、集光点をガラス基板Gの表面に沿った平面内で任意の方向に走査することができる。
<遮光板182の位置>
図6に遮光板182を配置すべき位置について示している。なお、図6は図5の遮光板182の上半分のみを示したものである。また、破線2LuはDOE34の2次光の上側の光線、破線2Llは2次光の下側の光線、実線1Luは1次光の上側の光線、実線1Llは1次光の下側の光線である。
図6(a)は、1次光の上側の光線1Luと2次光の下側の光線2Llとが交わる位置に遮光板182を配置した場合である。この位置より図の左側(集光レンズ181側)では、1次光と2次光とが重なる部分があるために、遮光板182を配置する位置としては適切ではない。
図6(c)は、1次光の下側の光線1Llと2次光の上側の光線2Luとが交わる位置に遮光板182を配置した場合である。この位置より図の右側(リレーレンズ183側)では、1次光と2次光とが重なり、遮光板182を配置することはできない。
以上から、図6(a)〜図6(c)の範囲において、集光レンズ181の集光点の近傍の、ワークに照射しない所定以上の高次のレーザ光(本実施形態では2次光)とワークに照射する所定未満の低次の回折光(本実施形態では1次光)とが重ならない範囲が遮光板182を配置すべき領域である。
<レーザ光照射ヘッド3の支持及び搬送系>
レーザ光照射ヘッド3は、前述のように、ベッド1の門型フレーム1aに支持されている。より詳細には、図3に示すように、門型フレーム1aの上面にはX軸方向に延びる1対の第3ガイドレール36が設けられており、この1対の第3ガイドレール36及び図示しない駆動機構がX軸方向移動機構21を構成している。そして、1対の第3ガイドレール36には、支持部材37が移動自在に支持されている。支持部材37は、第3ガイドレール36に支持された横支持部材38と、横支持部材38のワークテーブル2側の一端から下方に延びる縦支持部材39と、を有している。縦支持部材39の側面には、Z軸方向に延びる1対の第4ガイドレール40が設けられており、この1対の第4ガイドレール40及び図示しない駆動機構がZ軸方向移動機構22を構成している。第4ガイドレール40には、Z軸方向に移動自在に第3移動テーブル41が支持されている。
そして、レーザ光出力部15、第1〜第3ミラー25〜27、パワーモニタ29、及びビームエキスパンダ30が、横支持部材38に支持されている。また、第4ミラー28、中空モータ17、X及びY方向ガルバノミラー19x,19y、及び集光レンズ20が、第3移動テーブル41に支持されている。
[動作]
次に、レーザによるガラス基板の加工動作について説明する。
まず、ワークテーブル2の表面に複数のブロック6を設置する。このとき、複数のブロック6は、図2に示すように、ガラス基板Gの加工ラインLを避けるように配置する。以上のようにして設置された複数のブロック6上に、加工すべきガラス基板Gを載置する。
次に、X軸方向移動機構21によってレーザ光照射ヘッド3をX軸方向に移動し、またテーブル移動機構5によってワークテーブル2をY軸方向に移動し、レーザ光照射ヘッド3によるレーザ光の集光点が加工ラインLのスタート位置にくるように位置させる。
以上のようにしてレーザ光照射ヘッド3及びガラス基板Gを加工位置に移動させた後、レーザ光をガラス基板Gに照射して加工を行う。ここでは、レーザ光出力部15から出射されたレーザ光は、第1ミラー25によって反射されて第2ミラー26に導かれる。なお、第1ミラー25に入射したレーザ光はパワーモニタ29によってレーザ出力が計測される。第2ミラー26に入射したレーザ光はY軸方向に反射され、ビームエキスパンダ30によって光束が拡げられて第3ミラー27に導かれる。そして、第3ミラー27で反射され、さらに第4ミラー28で反射されたレーザ光は、中空モータ17の中心部に設けられたDOE34に入力される。
DOE34と、結像ユニット18と、ガルバノスキャナ19と、集光レンズ20と、によって、ガラス基板Gに複数の集光点が形成される。この動作について以下に詳細に説明する。
図7に、DOE34及び集光レンズ20による作用を模式的に示している。なお、ここでは、結像ユニット18及びガルバノスキャナ19については簡略化して示している。DOE34に入力されたレーザ光は、DOE34の仕様に応じて複数に分岐される。この例では、DOE34及び集光レンズ20によって、円周上に90°間隔で配置される4つの焦点(集光点)を形成する例を示している。そして、DOE34を中空モータ17によって回転することにより、4つの集光点のすべてを、それらの中心軸Cを中心に回転させることができる。
そして、ガルバノスキャナ19のガルバノミラー19x,19yを制御することによって、回転する4つの集光点のすべてを、加工ラインL(図2では矩形、図4では円形)に沿って走査させる。すなわち、4つの集光点はそれらの中心軸Cを中心に回転しながら加工ラインに沿って走査されることになる。
このとき、結像ユニット18では、遮光板182が設けられているので、DOE34からのレーザ光のうちの2次光は、遮光板182によって遮光され、ガラス基板G上に照射されることはない。このため、2次光によるガラス基板Gへのダメージをなくすことができる。
ここで、レーザ光による1回の加工でガラスが除去される高さは数十μmである。したがって、ガラス基板Gに孔開け加工を行う場合、集光点を加工ラインに沿って一度だけ走査しても孔を形成すること、すなわち加工ラインの内側の部分を抜き落とすことは、一般的に困難である。
そこで通常は、まず、集光点(加工部位)がガラス基板Gの下面に形成されるように、集光レンズ20を制御する(図8(a)参照)。この状態でレーザ光の結像位置(集光点)を加工ラインに沿って1周した後、集光レンズ20を制御することにより、図8(b)に示すように、集光点を上昇させる。そして、同様に集光点を加工ラインに沿って1周した後、さらに集光点を上昇させる。以上の動作を繰り返し実行することにより、加工ラインの内側部分を抜き落として孔を形成することができる。
なお、加工ラインが広範囲にわたり、X方向ガルバノミラー19x及びY方向ガルバノミラー19yによる走査範囲を越える場合がある。このような場合は、前述のような加工を行った後に、テーブル移動機構5によってワークテーブル2をX軸方向及びY軸方向に移動させて、ガラス基板Gの位置を変更する。そして、前述と同様にして、両ガルバノミラー19x,19yによってレーザ光を走査して加工すればよい。
[特徴]
以上のような本実施形態では、遮光板182をワークとしてのガラス基板Gから離れた位置に配置することができ、遮光板182とワークとの干渉を避けることができる。したがって、レーザ光を分岐するためにDOEを用いた場合に、容易に2次光を遮光することができ、高次光によってワークがダメージを受けるのを防止することができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)前記実施形態では、図7に示すように、円周上に4つの集光点を形成したが、集光点の個数、配置はこれに限定されない。例えば、図9に示すように、レーザ光を4本に分岐し、これらの集光点が直線状に並ぶようにしてもよい。この場合は、加工幅内において均一にレーザ光が照射されることになる。
また、図10に示すように、複数の集光点が放射状に配置されるように形成しても良い。具体的には、図10の例では、円周上に等角度間隔で4つの集光点が形成されるとともに、これらの集光点を含めてX軸方向及びY軸方向に、それぞれ直線状に等間隔で4つの集光点が並ぶように形成されている。
(b)前記実施形態では、被加工物としてガラス基板を用いたが、被加工物は、レーザ光で加工可能な部材であればよく、ガラス基板に限定されない。
2 ワークテーブル
3 レーザ光照射ヘッド
5 テーブル移動機構
15 レーザ光出力部
17 中空モータ
18 結像ユニット
19 ガルバノスキャナ
19x X方向ガルバノミラー
19y Y方向ガルバノミラー
20 集光レンズ
34 回折光学素子(DOE)
181 集光レンズ
182 遮光板
183 リレーレンズ

Claims (7)

  1. 被加工物にレーザ光を照射して加工を行う加工装置であって、
    被加工物が載置されるワークテーブルと、
    レーザ光を出力するレーザ光出力部と、
    回折光学素子を含み、前記レーザ光出力部からのレーザ光を複数のレーザ光に分岐するレーザ光分岐手段と、
    入力されるレーザ光を前記ワークテーブルに載置された被加工物上で走査するためのガルバノスキャナと、
    前記レーザ光分岐手段と前記ガルバノスキャナとの間に配置され、前記回折光学素子の所定以上の高次のレーザ光を遮光する遮光板を含み、前記回折光学素子の像を前記ガルバノスキャナの位置に結像するための結像ユニットと、
    前記ガルバノスキャナからのレーザ光を前記被加工物上に集光するための集光手段と、
    を備えたレーザ加工装置。
  2. 前記結像ユニットは、
    前記回折光学素子と前記遮光板との間に配置され、前記回折光学素子レーザからのレーザ光を前記遮光板の近傍に集光させるための集光レンズと、
    前記遮光板と前記ガルバノスキャナとの間に配置され、前記遮光板を通過したレーザ光を平行光にするリレーレンズと、
    をさらに有する、
    請求項1又は2に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記集光レンズの集光点と前記ワークテーブルに載置された被加工物とは共役関係にある位置に配置されている、請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記レーザ光分岐手段は、前記回折光学素子に入力するレーザ光の光軸の回りに回転させる回転手段をさらに有する、請求項1から3のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  5. 前記レーザ光分岐手段は、前記集光手段によって集光されるレーザ光が1つの円周上に位置するようにレーザ光を分岐する、請求項1から4のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  6. 前記集光手段は、前記ガルバノスキャナに対して光軸方向に移動自在なレンズである、
    請求項1から5のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  7. 前記遮光板は、前記回折光学素子からの1次光が通過し、2次以上の光が遮光される位置に配置されている、請求項1から6のいずれかに記載のレーザ加工装置。
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