JP2014064702A - 消火設備および消火装置 - Google Patents

消火設備および消火装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014064702A
JP2014064702A JP2012211410A JP2012211410A JP2014064702A JP 2014064702 A JP2014064702 A JP 2014064702A JP 2012211410 A JP2012211410 A JP 2012211410A JP 2012211410 A JP2012211410 A JP 2012211410A JP 2014064702 A JP2014064702 A JP 2014064702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fire
water discharge
fire extinguishing
open
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012211410A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5911143B2 (ja
Inventor
Hiroki Sawada
浩希 沢田
Yasumichi Arita
靖道 有田
Hiroki Nishimura
弘紀 西村
Yukio Yoshiba
裕毅雄 吉葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nohmi Bosai Ltd
Original Assignee
Nohmi Bosai Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nohmi Bosai Ltd filed Critical Nohmi Bosai Ltd
Priority to JP2012211410A priority Critical patent/JP5911143B2/ja
Publication of JP2014064702A publication Critical patent/JP2014064702A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5911143B2 publication Critical patent/JP5911143B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)

Abstract

【課題】高天井を有する防火対象区域と、高天井のない防火対象区域が混在するような防火対象物において、設備費用を低減できる消火設備及び該消火設備に用いるのに好適な放水型の消火装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る消火設備1は、高天井2がない第2防火対象区域Bに設置されたスプリンクラ消火設備3と、その二次側配管6に接続されると共に高天井2を有する第1防火対象区域Aに配設された分岐管7と、分岐管7に設置された放水型の消火装置9とを有し、放水型の消火装置9は、所定の火災監視領域を有する炎感知器23と、火災監視領域に対応して散水領域を形成する開放型放水ヘッド25と、開放型放水ヘッド25へ給水する配管32に設けられた電動弁27と、炎感知器23の感知信号に基づいて電動弁27を開放する制御部29とを一組として備えてなることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、従来のスプリンクラ消火設備と高天井空間において有効に火災消火できる放水型消火設備とを一体化した消火設備、および、その消火設備にあって高天井空間に設置される消火装置に関する。
従来のスプリンクラ消火設備は、吹き抜け空間やアトリウム等の天井高が非常に高い位置にスプリンクラヘッドを設置した場合、火災を消火することができない。火災による熱が届かずにスプリンクラヘッドが作動しなかったり、作動して放水できたとしても、消火水が火源からの熱気流等によって火源に到達せず、火災を有効に消火することができなかったりするからである。
このため、日本国においては、天井高が10m(物販店舗、展示場等は6m)を超えるような場合、従来のスプリンクラ消火設備ではなく、「放水型ヘッド等を用いるスプリンクラ設備」として技術上の規格を定められた消火設備を設置し維持することが、平成8年政令第20号、平成8年自治省令第2号、平成8年消防庁告示第6号、等で義務付けられている(以下、高天井用放水型消火設備と称する)。
図3に示すように、高天井用放水型消火設備50が設置される高天井空間A(以下、第1防火対象区域A)と従来のスプリンクラ消火設備が設置される高天井を有しない空間B(以下、第2防火対象区域B)が混在する防火対象物では、従来のスプリンクラ消火設備で有効に消火可能な天井高である第2防火対象区域Bには、従来のスプリンクラ消火設備、例えば感熱式の閉鎖型スプリンクラヘッド13を用いた湿式のスプリンクラ消火設備3が設置され、第1防火対象区域Aには、高天井用放水型消火設備50が設置される。
湿式のスプリンクラ消火設備3は、第2防火対象区域Bの天井面に設置したスプリンクラヘッド13、スプリンクラヘッド13が動作したときの流水を検知する流水検知装置(アラーム弁)15、スプリンクラヘッド13が接続され、常に消火水が充填されて基端部が流水検知装置15の二次側に接続された二次側配管6、火災時に消火水を圧送する加圧送水装置17、流水検知装置15の一次側と接続され基端部が加圧送水装置17の吐水口に接続された一次側配管5、流水検知装置15からの流水信号、又は、一次側配管5に接続され、流水検知装置15の開弁に伴う圧力低下を検出する図示しない圧力検出手段からの圧力低下信号に基づいて、加圧送水装置17を制御する消火ポンプ制御盤19等で構成されている。
閉鎖型のスプリンクラヘッド13は、火災感知部として半田やグラスバルブといった感熱体を用いており、感熱体が火災の熱で所定の温度に加熱されるとリンク機構が分解して分解部の部品が飛散するとともに放水する機構になっている。
他方、高天井用放水型消火設備50は、スプリンクラ消火設備3の一次側配管5に一次側が接続される一斉開放弁53と、第1防火対象区域Aの壁面等に設置される開放型放水ヘッド55と、開放型放水ヘッド55が接続されて基端部が一斉開放弁53の二次側に接続された高天井用二次側配管51と、第1防火対象区域Aの火災を感知する感知部57と、感知部57の感知信号に基づいて一斉開放弁53の開放を制御する散水制御盤59と、作業者が現地にて一斉開放弁53を操作するための現地操作盤61等で構成されている。
上記のように構成される高天井用放水型消火設備50においては、1または複数の開放型放水ヘッド55により同時に放水する事が出来る範囲(以下、放水区域)が100m2以上(通常150m2程度)となるように、開放型放水ヘッド55および一斉開放弁53を設け、監視状態では一斉開放弁53の一次側まで加圧水が充填されている。
第1防火対象区域Aにおいて火災が発生した時、感知部57(自動火災報知設備の感知器または同等以上の構造・性能を有するもの)の火災検出情報が散水制御盤59に送信されると、散水制御盤59は感知部57に対応した放水区域の一斉開放弁53を開放制御する。これにより、1または複数の開放型放水ヘッド55から同時に放水が行われる。
なお、防災センター等以外の場所で、手動で操作する場合は、現地操作盤61により行う。
特開2000−279543号公報
上記のように、開放型放水ヘッド55を用いた高天井用放水型消火設備50と従来のスプリンクラ消火設備3では、各々のシステム形態が異なる。
そのため、高天井用放水型消火設備50が設置される高天井2を有する第1防火対象区域Aと、従来のスプリンクラ消火設備3が設置される第2防火対象区域Bが混在するような場合、図3に示すように、高天井用放水型消火設備50とスプリンクラ消火設備3とをそれぞれ別個に併設する必要がある。
すなわち、スプリンクラ消火設備3とは別に、高天井用放水型消火設備50専用の、一斉開放弁53、基端部が一斉開放弁53の二次側に接続される高天井用二次側配管51、電路、散水制御盤59、等の設備を設置する必要がある。
このため、高天井用放水型消火設備50専用の設備を設置することに伴うコスト負担が発生する上、一斉開放弁53を設置する専用スペースが必要になる等、ユーザにとって負担の大きい設備となっている。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、高天井用放水型消火設備を設置する必要がある高天井を有する防火対象区域と、通常のスプリンクラ消火設備が設置される防火対象区域が混在するような場合において、設備費用を低減できる消火設備及び該消火設備に用いるのに好適な高天井用放水型の消火装置を提供することを目的としている。
(1)本発明に係る消火設備は、スプリンクラ消火設備が有効に作動しない高天井を有する第1防火対象区域と、前記高天井がない第2防火対象区域が混在する防火対象物に設置される消火設備であって、前記第2防火対象区域に設置されたスプリンクラ消火設備と、該スプリンクラ消火設備の流水検知装置の二次側配管に接続されると共に前記第1防火対象区域に配設された分岐管と、該分岐管に接続されて、前記第1防火対象区域内に設定される一以上の防護区画毎に設けられる放水型の消火装置とを有し、該放水型の消火装置は、所定の火災監視領域における火災を火災炎からの輻射光に基づいて感知する炎感知器と、該炎感知器の前面に設けられて受光範囲を規制し、前記火災監視領域を前記防護区画に対応せしめる受光範囲規制手段と、該炎感知器が監視する前記火災監視領域に対応して散水領域を放水時に形成する開放型放水ヘッドと、前記開放型放水ヘッドへ給水する配管に介在して設けられ、常時は閉止された電動弁と、前記炎感知器から入力される感知信号に基づいて前記電動弁を開放するように制御する制御部と、を前記防護区画毎に一組として備えてなることを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記放水型の消火装置は、前記炎感知器と、前記開放型放水ヘッドと、前記電動弁と、前記制御部が一つの筺体内に収容され、前記炎感知器の取付俯角と、前記受光範囲規制手段が規制する受光範囲と、前記開放型放水ヘッドの取付仰俯角が、前記放水型の消火装置が設置される高さにおいて、前記火災監視領域が前記防護区画に対応するとともに、前記散水領域が前記火災監視領域に対応するように予め設定されていることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記放水型の消火装置とは別に前記第1防火対象区域内に配設されて、前記第1防火対象区域の火災を監視する火災監視手段と、前記制御部に設けられ、前記火災監視手段の火災信号を受信する火災信号受信手段と、をさらに備え、前記制御部は、前記火災信号受信手段が前記火災信号を受信すると共に、前記炎感知器からの感知信号が入力されたときに、前記電動弁を開放するように制御することを特徴とするものである。
(4)また、上記(3)に記載のものにおいて、前記火災信号受信手段は無線受信手段であり、前記第1防火対象区域内に配設された前記火災監視手段からの火災信号に基づいて前記火災信号受信手段に火災信号を無線で送出する送信手段を備えることを特徴とするものである。
(5)また、前記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記第1防火対象区域および前記第2防火対象に配設されて火災を監視する火災感知器をさらに設け、前記流水検知装置は、前記火災感知器の火災感知信号に基づいて開放される予作動式の開放弁であることを特徴とするものである。
(6)また、本発明に係る放水型の消火装置は、スプリンクラ消火設備が有効に作動しない高天井を有する第1防火対象区域内に設定される防護区画に設けられるものであって、
所定の火災監視領域における火災を火災炎からの輻射光に基づいて感知する炎感知器と、該炎感知器の前面に設けられて受光範囲を規制し、前記火災監視領域を前記防護区画に対応せしめる受光範囲規制手段と、前記火災監視領域に対応して散水領域を放水時に形成する開放型放水ヘッドと、前記開放型放水ヘッドへ給水する配管に介在して設けられ、常時は閉止された電動弁と、前記炎感知器から入力される感知信号に基づいて前記電動弁を開放するように制御する制御部とを有し、
前記炎感知器と、前記開放型放水ヘッドと、前記電動弁と、前記制御部が一つの筺体内に収容され、
前記炎感知器の取付俯角と、前記受光範囲規制手段が規制する受光範囲と、前記開放型放水ヘッドの取付仰俯角が、前記放水型の消火装置が設置される高さにおいて、前記火災監視領域が前記防護区画に対応するとともに、前記散水領域が前記火災監視領域に対応するように予め設定されていることを特徴とするものである。
本発明に係る消火設備は、請求項1に記載の構成によると、スプリンクラ消火設備と併設して高天井用放水型消火設備を別個に設置する従来方式に比較して、著しくコストを低減することができる。つまり、本発明の消火設備は、第2防火対象区域に設置されるスプリンクラ消火設備のスプリンクラヘッドに代えて、放水型の消火装置を第1防火対象区域に設置したのと同様の構成である。高天井用放水型消火設備は、第2防火対象区域に設置されたスプリンクラ消火設備と多くの構成を共用するので、極めて簡易でかつコストを低減できるのである。
また、防護区画毎に、火災監視領域を防護区画に対応させた炎感知器と散水領域を火災監視領域に対させた開放型放水ヘッドを備えるので、防護区画毎に消火することができる。つまり、火災が発生していない防護区画へは無用に放水せず、火災を消火すべき防護区画だけに放水するので、消火活動に伴う二次的被害である水損を最小限に留めることができる。
また、本発明に係る消火設備は、請求項2に記載の構成によると、放水型の消火装置が一つの筺体内に収容され、設置される高さにおいて、火災監視領域が前記防護区画に対応するとともに散水領域が火災監視領域に対応するように予め設定されるので、炎感知器の俯角、開放型放水ヘッドの仰俯角、受光範囲規制手段による炎感知器の受光範囲の調整を施工時に省略することができる。つまり、施工時に危険を伴う高所での作業を著しく軽減することができるので、安全かつ効率的に施工することができる。
また、本発明に係る消火設備は、請求項3に記載の構成によると、放水型の消火装置は、炎感知器からの感知信号と第1防火対象区域に配設された火災監視手段からの火災信号の論理積で開放型放水ヘッドから放水するので、炎感知器や第1防火対象区域に配設された火災監視手段の一方の誤作動で誤って放水することが無い。つまり、誤作動による水損を防止することができる。
また、本発明に係る消火設備は、請求項4に記載の構成によると、放水型の消火装置は第1防火対象区域に配設された火災監視手段からの火災信号を無線通信によって受信するので、新たな電路敷設を大幅に低減することができる。つまり、放水型消火設備の電路は、電源線以外は直近または同一筐体内の炎感知器、制御部、電動弁の間のみであり、放水型の消火装置がその外部と接続する電路は電源線だけなので、電路工事を著しく低減できる。
また、本発明に係る消火設備は、請求項5に記載の構成によると、火災感知器の火災感知信号に基づいて予作動式が開放されるので、炎感知器や自動火災報知設備の一方の誤作動で誤って放水することが無い。また、閉鎖型スプリンクラヘッドが破損しても、消火水が圧送されることが無い。このため、スプリンクラ消火設備が湿式であった場合は、スプリンクラヘッドが接続された配管内の消火水が漏れ出すだけで済む。スプリンクラ消火設備が乾式であった場合は、スプリンクラヘッドが接続された配管が充水されないので消火水が漏れ出さない。つまり、誤作動による水損を防止し、閉鎖型スプリンクラヘッドの破損による水損を防止または低減することができる。
また、本発明に係る消火装置は、請求項2に記載された構成と同様の構成の放水型の消火装置なので、上記に述べたのと同様の効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る消火設備の全体構成を説明する説明図である。 本発明の実施の形態に係る放水型の消火装置の説明図である。 従来の消火設備の説明図である。
本発明の一実施の形態に係る消火設備1は、図1に示すように、従来のスプリンクラ消火設備が有効に作動しないような高天井2を有し、高天井用放水型消火設備の設置が義務付けられる第1防火対象区域Aと、従来のスプリンクラ消火設備が有効に作動しないような高天井2がなく、前記高天井用放水型消火設備の設置義務のない第2防火対象区域Bが混在する防火対象物に設置されるものである。
そして、本実施の形態に係る消火設備1は、前記第2防火対象区域Bに設置されたスプリンクラ消火設備3と、前記第1防火対象区域Aに設置された放水型の消火装置9と、スプリンクラ消火設備3から分岐し、第1防火対象区域Aに配設された分岐管7とを有する。分岐管7は、基端部がスプリンクラ消火設備3の流水検知装置15の二次側配管6に接続され、分岐管7の先端部には放水型の消火装置9が接続される。第1防火対象区域Aは、放水型の消火装置9が火災を感知して消火可能な一以上の防護区画に区分され、第1防火対象区域A内に設定された前記防護区画毎に放水型の消火装置9が設けられる。
また、本実施の形態の消火設備1では、第1防火対象区域Aに易操作性1号消火栓11が設置されている。易操作性1号消火栓11は、開閉弁の開放、ホース収納装置から消防用ホースを延長する操作及び放水等の一連の操作を一人で行えるようにしたものである。
以下、各構成を詳細に説明する。
<スプリンクラ消火設備>
スプリンクラ消火設備3は、高天井2がなく、従来のスプリンクラ消火設備で有効に消火可能な第2防火対象区域Bに設置されるものである。したがって第2防火対象区域Bには、日本国における前記高天井用放水型消火設備の設置義務はない。
スプリンクラ消火設備3の形式は特に限定されないが、本実施の形態では、スプリンクラヘッドまで常に充水される、いわゆる湿式スプリンクラ消火設備を例に挙げる。
湿式のスプリンクラ消火設備3は、防火対象区域の天井面に設置したスプリンクラヘッド13、スプリンクラヘッド13が接続されて基端部が流水検知装置15の二次側に接続された二次側配管6、スプリンクラヘッド13が開栓したときに二次側配管6の流水を検知する流水検知装置15(アラーム弁)、火災時に消火水を供給する加圧送水装置17、流水検知装置15の一次側に接続され基端部が加圧送水装置17の吐水口に接続された一次側配管5、流水検知装置15からの流水検知信号、又は、一次側配管5に接続されて流水検知装置15の開弁に伴う圧力低下を検出する図示しない圧力検出手段からの圧力低下信号に基づいて、加圧送水装置17を制御する消火ポンプ制御盤19等で構成されている。
湿式のスプリンクラ消火設備3は、監視状態では、閉鎖型スプリンクラヘッド13の一次側まで加圧水が充填されている。火災発生時、火災発生近傍の閉鎖型スプリンクラヘッド13が火災の熱を感知して分解作動すると、閉鎖型スプリンクラヘッド13から放水を開始する。放水に伴い、流水検知装置15が警報を発し、加圧送水装置17が消火水を圧送するようになっている。
<放水型の消火装置>
放水型の消火装置9は、スプリンクラ消火設備3の二次側配管6に接続されると共に第1防火対象区域Aに配設された分岐管7に設置されている。分岐管7の先端には、第1防火対象区域A内に設定される一以上の前記防護区画毎に放水型の消火装置9が接続され、分岐管7に介在するように定流量弁21が放水型の消火装置9毎に設けられている。
放水型の消火装置9を、定流量弁21を介して接続しているのは、放水型の消火装置9の開放型放水ヘッド25から放水した際に、開放型放水ヘッド25に作用する水圧を一定して定流量の放水を可能にするためである。
放水型の消火装置9は、図2に示すように、以下の機器を前記防護区画毎に一組として備えてなる。
まず、放水型の消火装置9は、所定の火災監視領域における火災を火災炎からの輻射光に基づいて感知する炎感知器23を備える。
また、放水型の消火装置9は、前記炎感知器23の前面に設けられて受光範囲を規制し、前記火災監視領域を前記防護区画に対応せしめる図示しない受光範囲規制手段を備える。すなわち、前記防護区画内での火災を感知できるように前記火災監視領域を前記防護区画と一致させるか、あるいは、前記防護区画内での火災を感知できる程度に、前記火災監視領域を前記防護区画より僅かに広く設けるものである。
また、放水型の消火装置9は、前記火災監視領域に対応して散水領域を放水時に形成する開放型放水ヘッド25を備える。すなわち、前記火災監視領域内に感知した火災を消火できるように、前記散水領域を前記火災監視領域と一致させるか、あるいは、前記火災監視領域内に感知した火災を消火できる程度に、前記散水領域を前記火災監視領域より僅かに広く設けるものである。
また、放水型の消火装置9は、一端が分岐管7に接続され他端が開放型放水ヘッド25に接続された配管32に介在するように設けられた電動弁27を備える。
また、放水型の消火装置9は、前記炎感知器23の感知信号に基づいて前記電動弁27を開放するように制御する制御部29を備える。
放水型の消火装置9を構成する上記機器は、第1防火対象区域A内に設定される前記防護区画毎に配設されるものであり、その設置位置は、前記防護区画の天井高、形状、広さ等と、前記火災監視領域及び前記散水領域とを勘案して、壁面や天井面等、適宜決定される。
なお、前記防護区画、前記火災監視領域、前記散水領域の関係は、詳しくは特許3089574号公報に開示しているので説明を省略するが、前記公報の説明が準用される。
本実施の形態の放水型の消火装置9は、上記のように前記防護区画毎に一組として、構成する上記各機器を個別に配設しても良いが、図2に示すように、一つの筺体31に開放型放水ヘッド25、電動弁27、制御部29を収納しても良い。そして、筐体31に一体化された放水型の消火装置9も、第1防火対象区域A内に設定される前記防護区画毎に配設されるものであり、その設置位置は、上記同様、前記防護区画の天井高、形状、広さ等と、前記火災監視領域及び前記散水領域とを勘案して、壁面や天井面等、適宜決定される。
収納されている各機器及びこれらに付属する機器の詳細について説明する。
《炎感知器》
炎感知器23は、炎から発生する特定の波長帯の輻射光のエネルギーを感知することにより、火災の発生を検知するものである。炎感知器23は、例えば距離20mの33cm角火皿火災を30秒以内で感知可能であり、特に高天井2を有する空間においてはリモートセンシングによって速やかな火災感知が実現される。
そして、上記したように炎感知器23の前面には受光範囲規制手段が設けられて火災監視領域が設定されており、当該火災監視領域で発生した火災を感知する。
《開放型放水ヘッド》
開放型放水ヘッド25は、上記したように炎感知器23が監視する前記火災監視領域に対応して放水時に散水領域を形成する。つまり、開放型放水ヘッド25の散水領域は、前記火災監視領域を包含し、前記火災監視領域で発生した火災を有効に消火できるように構成されている。
本実施の形態では、開放型放水ヘッド25と炎感知器23が一つの筺体31に設けられており、開放型放水ヘッド25と炎感知器23の相対位置、炎感知器23の取付俯角、前記受光範囲規制手段が規制する受光範囲、開放型放水ヘッド25の取付仰俯角が予め設定されている。つまり、放水型の消火装置9が設置される高さにおいて、前記火災監視領域が前記防護区画に対応するとともに、前記散水領域が前記火災監視領域に対応するように設定されている。換言すると、前記防護区画を包含するように炎感知器23が監視する火災監視領域が設定され、さらに、前記火災監視領域を包含するように開放型放水ヘッド25の散水領域が設定されている。
そのため、機器類を現場設置するのに際して、炎感知器23の俯角、開放型放水ヘッド25の仰俯角、前記受光範囲規制手段による炎感知器の受光範囲を現場で調整する必要がないので、設置がきわめて容易であるという効果が得られている。つまり、施工時に危険を伴う高所での作業を著しく軽減することができるので、安全かつ効率的に施工することができる。
開放型放水ヘッド25は、図2に示すように、分岐管7に接続された配管32の先端部に設けられる。開放型放水ヘッド25に至る配管32の途中には、メンテナンス時に使用する開閉弁からなるメンテ弁33、電動弁27が設置されている。メンテ弁33と電動弁27の間の配管32には、排水弁35が設けられている。
《電動弁》
電動弁27は、配管32におけるメンテ弁33の手前(配管32におけるメンテ弁33よりも基端側)に設けられている。
電動弁27は、常時は閉止しており、制御部29の制御信号を受けて、モータ37によって開閉制御される。
《制御部》
制御部29は、炎感知器23の感知信号を入力し、該入力された信号に基づいて電動弁27を開放するように制御する。
制御部29は中継器39を介して火災受信機41等の監視装置・制御装置と電気的に接続されて、当該放水型の消火装置9が動作していることを通知する。
《筺体》
筺体31は、炎感知器23、開放型放水ヘッド25、電動弁27、制御部29を有してなる一組の放水型の消火装置9を収納している。
筺体31の前面と背面にはメンテ用リモコン43を接続するためのコネクタ45が設けられている。
メンテ用リモコン43は、電動弁27の開閉動作、炎感知器23の作動確認、停電時に筐体31内に収納した各機器へ電力を供給する為の図示しない予備電源(蓄電池)の充電状況確認や停電動作試験、等を点検するためのものである。
本実施の形態では、筺体31の前面及び背面側にメンテ用リモコン43を接続するコネクタ45が設けられているので、放水型の消火装置9へのアクセスが制限されるような場合にもいずれかのコネクタ45に接続できればよく、メンテナンスに好都合である。
なお、メンテ用リモコン43と通信する為のコネクタ45に代えて無線通信手段を設け、さらにメンテ用リモコン43にも無線通信手段を設け、メンテ用リモコン43と放水型の消火装置9との間の点検用信号授受を無線通信によって行っても良い。無線通信は、電波通信に依る他、赤外線通信でも良い。コネクタ45に代えて設ける無線通信手段は、後述する第1防火対象区域Aに配設される火災監視手段と無線通信する、制御部29が備える無線通信部と兼ねても良い。そして、放水型の消火装置9の前記無線通信手段は個々に識別IDを備え、メンテ用リモコン43は点検対象である放水型の消火装置9の識別IDを指定して操作するようにして、複数の放水型の消火装置9を任意に選択できるようにし、点検目的の放水型の消火装置9以外を誤って操作することがないようにする。
そして、放水型の消火装置9をメンテ用リモコン43より遠隔操作で点検を行えるように構成する。例えば、メンテ弁33を電動弁として遠隔制御できるようにする。また、排水弁35を排水用の配管に連通して自動的に排水する自動排水弁とする。また、放水型の消火装置9の筐体31内に収納した機器類の動作を遠隔監視できるように、機器類のリミットスイッチの信号を送出する、あるいは、筐体31内に点検用のカメラと照明を設けてリアルタイムの映像信号を送出するようにして、電動弁27、メンテ弁33等の動作状況を監視できるようにする。さらに、これらのメンテナンス用機器類等とのインターフェースをメンテ用リモコン43に設けて、遠隔操作・遠隔監視できるようにする。
このようにすると、点検者は点検する放水型の消火装置9に接近することなく、危険の伴う高所でなくとも遠隔で目的の放水型の消火装置9を点検することができ、放水型の消火装置9へのアクセスがより制限されるような場合であっても容易に点検を行うことができる。
また、筺体31の前部に下側には平常時は消灯している表示灯47が設置されており、表示灯47は制御部29に電気的に接続され、断線等の異常時、火災発生時、放水時、点検中、等の状況を表示するようになっている。そして、点灯、点滅、状況に応じた周期での点滅、状況に応じた発光色、のいずれか、あるいは、これらの組み合わせによって、状況を表示するようにする。このようにすることにより、筐体31内に収納して一体化した放水型の消火装置9の状況を離れた位置より目視確認することができ、又、上述したような遠隔点検を行う際にも的確に状況を把握することができる。
<動作説明>
上記のように構成された消火設備1の動作を説明する。
監視時においては、放水型の消火装置9のメンテ弁33を開放すると共に電動弁27及び排水弁35を閉止しておく。この状態で、電動弁27の一次側まで加圧水が充填されている。また、スプリンクラ消火設備3側においては、閉鎖型スプリンクラヘッド13の一次側まで加圧水が充填されている。
第1防火対象区域において火災が発生し、炎感知器23が火災を検出すると、炎感知器23の感知信号が制御部29に入力され、制御部29は電動弁27を開放制御する。
電動弁27の開放により、当該炎感知器23で監視している火災監視領域に対応した散水領域を形成する開放型放水ヘッド25から放水する。すなわち、前記火災監視領域と同一の範囲又は包含する範囲に放水する。
放水によって、分岐管7内の圧力が低下すると、流水検知装置15にて流水が検知され、スプリンクラ消火設備3に設けられている加圧送水装置17が稼働して二次側配管6及び分岐管7に消火水が圧送され、開放型放水ヘッド25から定流量の放水が継続的に行われる。
メンテナンス時には、メンテ弁33を閉止する。この状態で、メンテ用リモコン43をコネクタ45に接続して、電動弁27を開放制御し、実際に開放するかどうかを確認する。電動弁27を開放することで、消火水がメンテ弁33の一時側まで充水される。
電動弁27の動作確認が終了すると、メンテ用リモコン43で電動弁27を閉止する。その後、排水弁35を開放して、メンテ弁33と電動弁27の間に溜まった消火水を排水する。
また、炎感知器23の作動確認や予備電源(蓄電池)の確認等も行う。
本実施の形態の消火設備1においては、第2防火対象区域Bに設置されたスプリンクラ消火設備3の二次側配管6に接続されて第1防火対象区域に配設された分岐管7に放水型の消火装置9を設けるようにしているので、スプリンクラ消火設備3と高天井用放水型消火設備50を併設する場合に比較して、コストを低減することができる。
つまり、本実施の形態の消火設備1は、第2防火対象区域Bに設置されるスプリンクラ消火設備3のスプリンクラヘッド13に代えて、放水型の消火装置9を設置したのと同様の構成であり、極めて簡易でかつコストを低減できるのである。
また、本実施の形態の消火設備1では、第2防火対象区域Bに設置されたスプリンクラ消火設備3として、湿式のスプリンクラ消火設備3を採用しているので、以下のような効果が得られている。
従来の高天井用放水型消火設備50は、一斉開放弁53から開放型放水ヘッド55の間に水が充填されていない、いわゆる空配管であり、放水時に一斉開放弁53が開放されるとこの空配管を鉄砲水が流れる。そのため、ウォーターハンマーの発生が懸念され、堅固な配管固定が必要になり、設備費用が増大するという問題がある。
さらに、高天井用放水型消火設備50は、一斉開放弁53から開放型ヘッド55の間に水が充填されていないため、一斉開放弁53が開放されてから放水するまでにタイムラグがある。このタイムラグに起因する放水遅れによって火災の拡大が生じないようにするため、同時に放水する範囲を広くする必要があり、その結果、放水時の水損被害が拡大する恐れがある。
これに対して、本実施の形態においては、湿式のスプリンクラ消火設備3の二次側配管6に接続された分岐管7に放水型の消火装置9を設置するという構成を採用することで、上記のような従来の高天井用放水型消火設備50が有していたウォーターハンマーの発生の心配がなく、高天井用放水型消火設備50のような堅固な配管固定をする必要なく、また、火災が発生した防護区画だけに対して速やかに放水する為、従来の高天井用放水型消火設備50で懸念されるような区画一斉放水による水損被害を低減する。
なお、本実施の形態の消火設備1においは、第1防火対象区域Aに易操作性1号消火栓11を設置しているが、これは高天井用放水型消火設備50に設けられる手動起動用の現地操作盤61に代わるものである。
高天井用放水型消火設備50に設けられる現地操作盤61に代えて易操作性1号消火栓11を設置したことにより、以下のような効果も得られている。
高天井用放水型消火設備50に設けられる現地操作盤61は、当該機器に習熟した者による使用を想定していることや、みだりに操作されないようにイタズラ防止の措置として施錠されていることから、一般の利用者が火災を発見して使用することが難しく、消火作業の遅れに繋がる虞がある。また、当該機器に習熟した者が現地に駆け付けたとしても、現地操作盤61による操作を行うと、100m2以上の範囲に一斉に放水する事になることから、水損被害を懸念し、起動の実行性に疑問がある。
これに対して、易操作性一号消火栓11は、一般の方の一人使用を想定した消防用設備であり、毎分130Lの放水量を筒先から放水する。火災時は、火災を発見した人による操作が可能であり、火災箇所に向けてピンポイントで放水するため水損の心配もなく、また、高天井用放水型消火設備50で放水するより高い消火性能を発揮することが期待できる。
なお、上記の実施の形態においては、第2防火対象区域Bに設置されるスプリンクラ消火設備3として、湿式のスプリンクラ消火設備3を例に挙げたが、先に述べたようにスプリンクラ消火設備3の形式は、一般的な湿式スプリンクラ消火設備に限定されない。例えば、前記第1防火対象区域および前記第2防火対象区域に配設されて火災を監視する火災感知器をさらに設け、流水検知装置15を前記火災感知器の火災信号に基づいて開放される予作動式の開放弁として、予作動式のスプリンクラ消火設備としても良い。このように構成すると、スプリンクラヘッド13の動作し、さらに放水型の消火装置9に備わる炎感知器23の火災感知に伴って電動弁27が開放されても、前記予作動式の開放弁が開放されない限り、スプリンクラヘッド13の破損や炎感知器23の誤作動があっても、水損を低減することができる。
さらに、平常時に二次側配管6を真空ポンプによって吸引して負圧とする、真空式のスプリンクラ消火設備とすることにより、スプリンクラヘッド13の破損や炎感知器23の誤作動があっても水損が発生しないようにできる(例えば、特許第3264939号公報、特開2010−233598号公報を参照)。
また、スプリンクラ消火設備3を、二次側配管6を充水せずに加圧した気体を充填する乾式スプリンクラ消火設備としても良く、本発明の放水型の消火装置9はあらゆる種類のスプリンクラ消火設備に適用可能である。
なお、制御部29は以下のように構成しても良い。
すなわち、放水型の消火装置9とは別に第1防火対象区域A内に配設されて、少なくとも第1防火対象区域Aの火災を監視する火災監視手段をさらに設けるとともに、第1防火対象区域Aに配設された前記火災監視手段からの火災信号を受信する図示しない火災信号受信手段を制御部29にさらに備え、該火災信号受信手段が前記火災監視手段からの火災信号を受信すると共に、炎感知器23からの感知信号が入力されたときに、制御部29は電動弁27を開放するように制御しても良い。
前記火災監視手段は、第1防火対象区域Aを監視する火災感知器と、該火災感知器からの火災感知信号を受信して火災判断を行う火災受信機と、で構成される自動火災報知設備であっても良い。第1防火対象区域Aについて火災受信機が火災判断した自動火災報知設備は、前記制御部29の火災信号受信手段へ火災信号を送出するようにする。
また、前記火災監視手段には上述したように自動火災報知設備を用いても良いが、第1防火対象区域Aが高天井2を有する空間であることを鑑みると、その監視手段は例えば炎感知器等の炎感知手段による火災のリモートセンシングが望ましい。すなわち、高天井2に設けられた火災感知器が煙や熱を感知するものであったならば、火災による煙や熱が高天井2に届かない虞があり、また、上記火災感知器が火災感知するとしても感知が極めて遅くなる虞がある。実際、そのような高天井部分には、日本国では炎感知手段としての炎感知器を設けることが義務付けられている。
なお、上記のような場合、放水型の消火装置9に備える炎感知器23と、第1防火対象区域Aに配設される炎感知手段とは、種類の異なるものが望ましい。すなわち、これらが全く同じ性能及び火災感知能力を備えている場合、火災との識別が困難な非火災報によって両方とも誤作動してしまう可能性があり得るからである。そして、本発明の発明者は、本発明出願人が特開2003−263688号公報で開示しているような、炎特有のCO2共鳴放射帯を高精度かつ高感度で検知する赤外線3波長式炎検知器等を前記炎感知手段として第1防火対象区域Aに配設することが望ましいと考えた。このような構成とすることにより、第1防火対象区域Aの火災を、高精度かつ高感度に感知する。前記赤外線3波長式炎検知器は、炎を高精度に感知するので、火災以外の赤外線放射光による誤作動が無く、誤放水を防ぐインターロックとして機能する。また、前記赤外線3波長式炎検知器は、炎を高感度に感知するので、高天井2を有する第1防火対象区域Aにおける火災を高感度かつ広範囲に感知するので、少ない設置台数で済む。
このような知見を基に、本発明の発明者は、第1防火対象区域Aに、前記赤外線3波長式炎検知器を配設し、この赤外線3波長式炎検知器の感知信号に基づく火災信号を、直接又は制御盤を介して前記制御部29の火災信号受信手段に送出し、この火災信号を受信するとともに、炎感知器23からの感知信号が入力されたときに電動弁27を開放することが望ましいと考えた。このように構成すると、第1防火対象区域Aの火災を先ず前記赤外線3波長式炎検知器が感知して前記制御部29に火災信号が入力され、次に放水型の消火装置9の炎感知器23が火災を感知すると、火災を感知した放水型の消火装置9が防護する防護区画に対して放水を行う。換言すれば、前記赤外線3波長式炎検知器で第1防火対象区域Aにおける火災発生を高精度かつ早期に感知して、第1防火対象区域A内に配設された放水型の消火装置9のインターロックを解除して放水に備え、次いで、防護区画毎に配設された放水型の消火装置9の炎感知器23が火災を感知すると、火災を感知した炎感知器23が備わる放水型の消火装置9が放水する、すなわち放水する防護区画を選択するように、炎感知器23が照準装置として機能するものである。なお、赤外線3波長式炎検知器は特開2003−263688号公報に開示されているので詳しい説明は省略するが、その説明が準用される。
このように、放水型の消火装置9とは別に第1防火対象区域A内に配設された火災監視手段からの火災信号と炎感知器23からの感知信号との論理積によって、制御部29が開放型放水ヘッド25から放水するように電動弁27を開放するように制御すると、炎感知器23や前記自動火災報知設備の一方が誤作動しても、誤って放水することが無い。つまり、誤作動による水損を防止することができる。
なお、前記火災監視手段は上記記載で限定されるものではなく、火災からの炎や煙等の燃焼生成物をリモートセンシング等によって検出するもの、例えば、火災からの赤外線等の放射を空間走査して受光することによって火災を検出するもの、撮像手段からの映像を画像処理することによって火災を検出するもの、等を含むものである。
また、第1防火対象区域A内に配設された前記火災監視手段は、該火災監視手段からの火災信号に基づいて火災信号を無線で送出する送信手段をさらに備え、制御部29が備える図示しない火災信号受信手段を無線受信手段としての無線通信部として、前記火災監視手段と制御部29との間の信号授受を無線通信で行うようにしても良い。このようにすると、新たな電路敷設を大幅に低減することができる。つまり、放水型の消火装置9が必要とする電路は、電源線だけとすることができるので、電路工事を著しく低減できる。
また、前記無線通信部は個々に識別IDを備えるか、第1防火対象区域Aのような区画ごとにグループ編成してグループ識別IDを備える等して、作動中又は前記火災信号を受信する、個々の放水型の消火装置9又は放水型の消火装置9が属する区域を識別できるようにしても良い。このようにすると、動作中の放水型の消火装置9又はその区域を遠隔で把握することができ、火災が発生していない防護区画又は区域の放水型の消火装置9に前記火災監視手段が火災信号を送出しないので、状況を的確に把握できると共に誤作動の可能性を低めることができる。
A 第1防火対象区域
B 第2防火対象区域
1 消火設備
2 高天井
3 スプリンクラ消火設備
5 一次側配管
6 二次側配管
7 分岐管
9 放水型の消火装置
11 易操作性1号消火栓
13 スプリンクラヘッド
15 流水検知装置
17 加圧送水装置
19 消火ポンプ制御盤
21 定流量弁
23 炎感知器
25 開放型放水ヘッド
27 電動弁
29 制御部
31 筺体
32 配管
33 メンテ弁
35 排水弁
37 モータ
39 中継器
41 火災受信機
43 メンテ用リモコン
45 コネクタ
47 表示灯
50 高天井用放水型消火設備
51 高天井用二次側配管
53 一斉開放弁
55 開放型放水ヘッド
57 感知部
59 散水制御盤
61 現地操作盤

Claims (6)

  1. スプリンクラ消火設備が有効に作動しない高天井を有する第1防火対象区域と、前記高天井がない第2防火対象区域が混在する防火対象物に設置される消火設備であって、
    前記第2防火対象区域に設置されたスプリンクラ消火設備と、該スプリンクラ消火設備の流水検知装置の二次側配管に接続されると共に前記第1防火対象区域に配設された分岐管と、該分岐管に接続されて、前記第1防火対象区域内に設定される一以上の防護区画毎に設けられる放水型の消火装置とを有し、
    該放水型の消火装置は、
    所定の火災監視領域における火災を火災炎からの輻射光に基づいて感知する炎感知器と、
    該炎感知器の前面に設けられて受光範囲を規制し、前記火災監視領域を前記防護区画に対応せしめる受光範囲規制手段と、
    前記火災監視領域に対応して散水領域を放水時に形成する開放型放水ヘッドと、
    前記開放型放水ヘッドへ給水する配管に介在して設けられ、常時は閉止された電動弁と、
    前記炎感知器から入力される感知信号に基づいて前記電動弁を開放するように制御する制御部と、
    を前記防護区画毎に一組として備えてなることを特徴とする消火設備。
  2. 前記放水型の消火装置は、前記炎感知器と、前記開放型放水ヘッドと、前記電動弁と、前記制御部が一つの筺体内に収容され、
    前記炎感知器の取付俯角と、前記受光範囲規制手段が規制する受光範囲と、前記開放型放水ヘッドの取付仰俯角が、
    前記放水型の消火装置が設置される高さにおいて、前記火災監視領域が前記防護区画に対応するとともに、前記散水領域が前記火災監視領域に対応するように予め設定されていることを特徴とする請求項1記載の消火設備。
  3. 前記放水型の消火装置とは別に前記第1防火対象区域内に配設されて、前記第1防火対象区域の火災を監視する火災監視手段と、
    前記制御部に設けられ、前記火災監視手段の火災信号を受信する火災信号受信手段と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記火災信号受信手段が前記火災信号を受信すると共に、前記炎感知器からの感知信号が入力されたときに、前記電動弁を開放するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の消火設備。
  4. 前記火災信号受信手段は無線受信手段であり、
    前記第1防火対象区域内に配設された前記火災監視手段からの火災信号に基づいて前記火災信号受信手段に火災信号を無線で送出する送信手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の消火設備。
  5. 前記第1防火対象区域および前記第2防火対象に配設されて火災を監視する火災感知器をさらに設け、
    前記流水検知装置は、前記火災感知器の火災感知信号に基づいて開放される予作動式の開放弁であることを特徴とする請求項1又は2に記載の消火設備。
  6. スプリンクラ消火設備が有効に作動しない高天井を有する第1防火対象区域内に設定される防護区画に設けられる放水型の消火装置であって、
    所定の火災監視領域における火災を火災炎からの輻射光に基づいて感知する炎感知器と、
    該炎感知器の前面に設けられて受光範囲を規制し、前記火災監視領域を前記防護区画に対応せしめる受光範囲規制手段と、
    前記火災監視領域に対応して散水領域を放水時に形成する開放型放水ヘッドと、
    前記開放型放水ヘッドへ給水する配管に介在して設けられ、常時は閉止された電動弁と、
    前記炎感知器から入力される感知信号に基づいて前記電動弁を開放するように制御する制御部とを有し、
    前記炎感知器と、前記開放型放水ヘッドと、前記電動弁と、前記制御部が一つの筺体内に収容され、
    前記炎感知器の取付俯角と、前記受光範囲規制手段が規制する受光範囲と、前記開放型放水ヘッドの取付仰俯角が、前記放水型の消火装置が設置される高さにおいて、前記火災監視領域が前記防護区画に対応するとともに、前記散水領域が前記火災監視領域に対応するように予め設定されていることを特徴とする消火装置。
JP2012211410A 2012-09-25 2012-09-25 消火設備および消火装置 Active JP5911143B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012211410A JP5911143B2 (ja) 2012-09-25 2012-09-25 消火設備および消火装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012211410A JP5911143B2 (ja) 2012-09-25 2012-09-25 消火設備および消火装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014064702A true JP2014064702A (ja) 2014-04-17
JP5911143B2 JP5911143B2 (ja) 2016-04-27

Family

ID=50741713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012211410A Active JP5911143B2 (ja) 2012-09-25 2012-09-25 消火設備および消火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5911143B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018171248A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 ヤマトプロテック株式会社 放水型泡消火装置及び放水型泡消火方法
JP2019088423A (ja) * 2017-11-14 2019-06-13 ホーチキ株式会社 消火システム
CN112535826A (zh) * 2020-12-22 2021-03-23 湖南久钰电子有限公司 干粉灭火系统

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04138176A (ja) * 1990-09-28 1992-05-12 Matsushita Electric Works Ltd 自動消火器
JP2001095944A (ja) * 1999-10-04 2001-04-10 Hochiki Corp スプリンクラーヘッド及び消火設備並びにスプリンクラーヘッド性能評価方法
JP2001143169A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Nohmi Bosai Ltd 消火装置
JP2003263688A (ja) * 2002-03-07 2003-09-19 Nohmi Bosai Ltd 炎感知器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04138176A (ja) * 1990-09-28 1992-05-12 Matsushita Electric Works Ltd 自動消火器
JP2001095944A (ja) * 1999-10-04 2001-04-10 Hochiki Corp スプリンクラーヘッド及び消火設備並びにスプリンクラーヘッド性能評価方法
JP2001143169A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Nohmi Bosai Ltd 消火装置
JP2003263688A (ja) * 2002-03-07 2003-09-19 Nohmi Bosai Ltd 炎感知器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018171248A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 ヤマトプロテック株式会社 放水型泡消火装置及び放水型泡消火方法
JP2019088423A (ja) * 2017-11-14 2019-06-13 ホーチキ株式会社 消火システム
CN112535826A (zh) * 2020-12-22 2021-03-23 湖南久钰电子有限公司 干粉灭火系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5911143B2 (ja) 2016-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101853631B1 (ko) 다중감시 및 선택 진화기능을 가진 자동소화장치
US8297370B2 (en) Releasing control unit for a residential fire protection system
KR101728521B1 (ko) 실시간 소방 화재 감지 및 모니터링 시스템
KR101761721B1 (ko) 소화 및 제연기능을 갖춘 소방용 방재장치
KR102172697B1 (ko) 화학물질 또는 가스 공급시스템에 구성되는 다중화된 자동 소화 시스템
KR101999290B1 (ko) 화재 발생의 확인과 진압이 가능한 소방용 방재 장치
JP2012513862A (ja) バルブ一体式スプリンクラー及びこれを用いた火災の早期鎮圧システム
US20120018179A1 (en) Fire suppresion
KR20100051732A (ko) 소화 시스템을 구비한 공기조화기
US20190054333A1 (en) Autonomous fire locating and suppression apparatus and method
JP5911143B2 (ja) 消火設備および消火装置
KR200417542Y1 (ko) 미세물분무 소화설비용 화재감지 경보장치
KR101097409B1 (ko) 소방설비의 적정 작동여부 점검장치 및 점검방법
KR101704409B1 (ko) 공동주택의 스프링클러 소방용수 공급장치
KR20070085192A (ko) 이산화탄소(또는 청정소화약제) 소화설비 원격제어 시스템
KR102173033B1 (ko) 주거용 주방소화 시스템
JP2016140414A (ja) 自動火災報知消火システム
KR101880756B1 (ko) 건축물의 화재 발생시 소방안전 전원공급장치
KR200429154Y1 (ko) 자동 소화 장치
CN111729231A (zh) 一种智能安防型消防系统
KR20130087221A (ko) 단독 경보형 감지기를 이용한 자동 소화 시스템
KR20130059248A (ko) 자동 소화 시스템
KR102332919B1 (ko) 소방펌프 및 소방밸브 등의 압력표시 기능이 있는 화재 수신기
JP2017023452A (ja) スプリンクラヘッドおよびスプリンクラ消火設備
JP2016179034A (ja) スプリンクラ消火設備

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5911143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150