JP2014063770A - バッテリー用電極およびその製造方法、並びに当該バッテリー用電極を用いたバッテリー - Google Patents

バッテリー用電極およびその製造方法、並びに当該バッテリー用電極を用いたバッテリー Download PDF

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Abstract

【課題】 従来のEDLCが持つエネルギー密度などの課題を解決する新たなバッテリー電極及びその製造方法、並びに当該バッテリー用電極を用いたバッテリーを提供する。
【解決手段】 本発明は、導電性材料からなる基層と、その片面又は両面に直接又は間接に設けられる分極性電極層とを有し、当該分極性電極層は少なくとも2層のグラフェン層の隣接層間にそれぞれフラーレン層を介在させ積層した炭素材料積層体で構成されてなることを特徴とするバッテリー用電極およびその製造方法に関する。また、本発明は、前記バッテリー用電極が正極及び負極としてそれぞれ配置されるとともに、これら両電極の間にセパレータが介装され、前記両電極の分極性電極層及び前記セパレータに電解液が含浸されてなることを特徴とするバッテリーに関する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭素材料からなる分極性電極層を有するバッテリー用電極及びその製造方法、並びに当該バッテリー用電極を用いたバッテリーに関する。
電気二重層キャパシタ(以下、EDLCという。)は、二次電池と同様、繰り返し充放電可能な蓄電装置である。図12は、このようなEDLCの従来例を摸式的に示している。図12(a)において、EDLC60は、アルミ箔などの集電極61、61に多孔性材料としての活性炭を層状に形成した分極性電極層62,62をそれぞれ積層した活性炭電極と、その間に介在するセパレータ64と、これらの間隙に封入される電界液65とから構成される。EDLC60に直流電源を接続して充電すると、分極性電極62、62が電解液65の電解質イオンを物理的に吸着することで、電極と電解液との界面にそれぞれ電気二重層68、68が形成される。この電気二重層68,68がコンデンサとして働き、電気エネルギーを蓄えることができる。なお、図12(b)は、電気二重層をコンデンサとして模式的に表現したEDLCの回路図である。
EDLC60は、従来の電極面での化学変化により蓄電する二次電池と比べて優れた急速充放電特性を備え、相対的に大きい電流を瞬時に取り出すことができ、また電極において化学変化を引き起こさないので、劣化が少なく充放電サイクル寿命も長いという特長を有する。このことから、新たなエネルギーシステムの主電源として注目され、開発が進められている。近年は、太陽光発電や風力発電、あるいは電気自動車における蓄電装置として実用化されてきている。
ところで、EDLCでは、分極性電極として用いられる多孔性材料の細孔構造が非常に重要であるところ、多孔性材料として活性炭を用いる従来技術では、以下のような課題があった。
(1)活性炭自体が内部抵抗が大きいため、高電圧、高出力(大電流の取り出し)に限界がある(すなわち高レート特性に劣る)点である。
(2)活性炭の比表面積を高めるのに、活性炭にアルカリ賦活処理や水蒸気賦活処理などの処理を施したとしても、達成可能な比表面積には一定の限界があり(最高約3200m/g程度)、それ以上に高めるのは困難な点である。そのため、分極性電極における電解質の物理吸着量の増大、ひいてはエネルギー貯蔵量、エネルギー密度の増大にも限界がある。このような事情の下、前記分極性電極の材料としてフラーレンやカーボンナノチューブを用いる提案がなされている(特許文献1および2参照)。
特開2006−310795号公報 特開2005−268263号公報
本発明は、前記事情に鑑みなされたものであり、従来のEDLCが持つエネルギー密度などの課題を解決する新たなバッテリー電極及びその製造方法、並びに当該バッテリー用電極を用いたバッテリーを提供することを目的とする。
本発明のバッテリー用電極は、導電性材料からなる基層と、その片面又は両面に直接又は間接に設けられる分極性電極層とを有し、当該分極性電極層は少なくとも2層のグラフェン層の隣接層間にそれぞれフラーレン層を介在させ積層した炭素材料積層体で構成されてなることを特徴とする。
また、本発明のバッテリー用電極の製造方法は、導電性材料の薄膜状の片面または両面に前処理を施して集電極を形成した後、当該前処理面に少なくとも2層のグラフェン層の隣接層間にそれぞれフラーレン層を介在させ積層した導電性炭素材料積層体からなる分極性電極層を形成することを特徴とする。
本発明のバッテリー用電極およびその製造方法においては、前記グラフェン層は、グラフェンシート1層で形成してもよく、2層以上を積層して形成してもよい。また、前記基層と前記分極性電極層における当該基層寄りのグラフェン層との間には、結晶性多孔体層が形成されていてもよい。この結晶性多孔体層は、層状ケイ酸塩鉱物(層状粘土鉱物)又はゼオライトなどで構成できる。
さらに、本発明のバッテリーは、前記バッテリー用電極が正極及び負極としてそれぞれ配置されるとともに、これら両電極の間にセパレータが介装され、前記両電極の分極性電極層及び前記セパレータに電解液が含浸されてなることを特徴とする。
前記セパレータは、逆浸透膜で構成できる。また、前記電解質として、イオン液体を使用できる。
本発明のバッテリー用電極は、導電性炭素材料からなる分極性電極を前記したように1対のグラフェン層の間にフラーレン層を挟持する3層構造としたので、従来の電気二重層キャパシタにおける分極性電極よりも分極性電極層の比表面積を増大させてイオン分子の吸着能を著しく向上させることができ、かつイオン分子の移動度をも向上させることができるので、強大な電気二重層及び拡散二重層の形成に貢献する。
また、本発明のバッテリーは、前記バッテリー用電極を正極及び負極として用いるので、高い静電容量が得られる結果、高いエネルギー密度が得られる。また、本発明のバッテリーは、化学変化を伴うリチウムイオン電池やNiMH電池等に比べ、分極性電極の表面と電解質との間に形成される電気二重層によって電気エネルギーを蓄積するため、充放電時に発熱することがなく、急速な充電が可能であり、充電時の充電エネルギーに対する変換効率も95%以上(従来は20〜40%)と高効率であるため、充電に必要なエネルギーを節約することができる。
本発明のバッテリー用電極の一実施形態を示す断面側面図である。 本発明のバッテリー用電極の製造方法のうち、基層の前処理工程の一例を示すフローシートである。 本発明のバッテリー用電極の製造方法の一例を示すフローシートである。 図1に示す電極の集電極の幾つかの形状例を示す平面図である。 図1に示す実施形態の第1グラフェン層及び第3グラフェン層を形成するための装置の一例を示す図である。 図1に示す実施形態のフラーレン層を形成するための装置の一例を示す図である。 本発明のバッテリーの一実施形態の充電状態を説明するための摸式図である。 図7に示す実施形態の放電状態を説明するための摸式図である。 本発明のバッテリーの実施形態の別の例を示す図である。 本発明のバッテリーの一例の放電特性を示すグラフである。 本発明のバッテリーの一例の充電特性を示すグラフである。 従来のEDLCの一例を示す図である。
次に、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、従来例を示す図10を含め添付の各図にて、同一または共通の各部については同一の符号を用い、以下では、必要がない限り重複した説明を省略する。
バッテリー用電極
図1は、本発明のバッテリー用電極の一実施形態を摸式的に示す断面図である。この図に示す実施形態のバッテリー用電極1は、集電極としての基層10と、その片面に形成された炭素材料積層体からなる分極性電極層とを備えている。
(1)基層10
基層10は、導電性材料で形成される。このような導電性材料としては、例えば、アルミニウム、銅などのほか、ステンレス、ニッケル、タングステン、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、トリウム、プロトアクチウム、炭素などが挙げられる。また、基層10は、前記導電性材料のうちの2種以上を含有する例えば合金や固溶体などの導電性材料であってもよい。
基層10の厚さについては特に制限されないが、高電圧、高出力などの特性のためには積層することが必須であることから、基層は柔軟性を備え、その厚さは極力薄く設定することが好ましい。このような基層の具体例としては、前記導電性材料の箔状体(アルミ箔や銅箔など)、薄膜などが挙げられる。基層10はまた、同種又は異種の前記導電性材料の箔状体や薄膜を組み合わせて積層したものであってもよい。
基層10の片面または両面に、後述する炭素材料積層体11が設けられる。そのため、基層10の炭素材料積層体11を設ける面には表面改質を目的とする前処理を行い、炭素材料積層体11と基層10との間の直接的な付着性を向上させることできる。また、この前処理工程においては、基層10の表面改質面に結晶性多孔体層(図1では不図示)を形成し、当該層を介して間接的に炭素材料積層体11を設けるようにしてもよい。
結晶性多孔体層は、その内部に複数の微細な気孔が高い規則性、配向性を示すよう形成されたものである。こうした結晶性多孔体層を前記表面改質面に形成することで、グラフェン層12を形成する際、グラフェンシートの各炭素原子が前記気孔の一部または全部に収容され、結果として当該グラフェンシートの各炭素原子が結晶性多孔体層と同様の高い規則性及び配向性を示すように配置されることになる。
このような結晶性多孔体層は、アニオン部分が層状の構造を有するフィロケイ酸塩鉱物、または3次元網目状の構造を有するテクトケイ酸塩鉱物、メソ多孔体などで構成することができる。ここで、フィロケイ酸塩鉱物には、粘土鉱物などが含まれ、テクトケイ酸塩鉱物にはゼオライト、アルミノリン酸塩、シリコアルミノケイ酸塩などの鉱物が含まれる。また、メソ多孔体とは、口径20〜500オングストロームの細孔が規則的に配列した物質を指し、シリカメソ多孔体などが含まれる。
粘土鉱物としては、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイトなどのカオリン族;モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、酸性白土、ベントナイトなどのモンモリロナイト族などが挙げられる。
また、ゼオライトとは、アルミノケイ酸塩鉱物のなかで、アミチ沸石、方沸石、バレル沸石、菱沸石、輝沸石などのSiOとAlOとの四面体が酸素を共有して交互に結合した骨格構造を持つ多孔体の総称であり、分子ふるい、イオン交換材料、触媒、吸着材料として利用されているものである。ゼオライトグループを構成する鉱物は、単独で又は適宜組み合わせて用いることができる。通常、ゼオライトは、種々の用途向けに市販されており、本発明においては、このような市販品を好適に使用できる。
また、珪酸と酸化アルミニウム(アルミナ)とを含有する多孔質型火山ガラスも結晶性多孔体として使用できる。このような火山ガラスとして、例えばシラスなどがあげられる。
前記各結晶性多孔体は、これを用いる場合、適宜粉砕するなどして微粉末状にすることができる。この微粉末の粒度、粒度分布については、選択した結晶性多孔体の種類や結晶性多孔体層の配向性の度合いなどを考慮して適宜設定できる。
(2)炭素材料積層体11
本実施形態における炭素材料積層体11は、1対のグラフェン層12、14の層間にフラーレン層13を介在させて積層したものである。これら各層はいずれも導電性を示している。
(2−1)1対のグラフェン層
1対のグラフェン層12、14はそれぞれ、グラフェンシート1層で構成してもよく、少なくとも2層を積層して構成してもよい。ここで、グラフェンシートとは、sp−混成化された炭素原子の単原子層から構成されるグラファイトのシートをいう。このシートは、炭素原子同士の結合により主に六角形セルの集合である六角形格子構造を備え、部分的に五角形または七角形のセルが存在することで格子欠陥を構成している。グラフェンは、内部の電子移動度が著しく高く、電気伝導度が対称であることが判明している材料である。
(2−2)フラーレン層13
フラーレン層13とは、フラーレンが2次元的に分布配置された層をいう。また、フラーレンとは、周知の如く、5員環と6員環とのネットワークで閉じた中空殻状の構造を有する炭素分子であり、例えば、C60、C70、C76、C78、C80、C82、C84、C86、C88、C90、C92、C94、C96、C180、C240、C320、C540、又は、これらの混合物が挙げられる。これらのうち、好ましくはC60若しくはC70を単独で用い、またはこれらの混合物を用いるのがよい。
本発明におけるフラーレン分子は、前記1対のグラフェン層の間のナノ空間において、グラフェンシートの炭素原子おび隣接するフラーレン分子の炭素原子と結合していき、フラーレン層13が形成される。フラーレン層13は、通常、フラーレン分子が二次元的に配列する構造をとることは稀であり、FCC構造(面心立方格子構造)をとる場合が多い(条件によっては、hcp構造(六方最密充填構造)をとる場合もある。)
本実施形態では、前記のとおり分極性電極層11は1対のグラフェン層12、14とフラーレン層13との3層で構成した例を示すが、本発明はこのような態様に限定されず、例えば3層以上のグラフェン層の互いに隣接する層間にそれぞれフラーレン層を介在させた積層体であってもよい。
(3)特性
本発明のバッテリー用電極は、前記のように、分極性電極層に2または3以上の複数のグラフェン層と、その隣り合う層間に介在させたフラーレン層とからなる炭素材料積層体で構成されている。そのため、従来のEDLCの活性炭の多孔質構造(比表面積1100m/g)からなる分極性電極よりも相対的に大きい比表面積を有する。
また、活性炭は半導体であるため、これを用いたEDLCは、活性炭の電気的性質から電解液中のイオン分子が1分子の厚さでしか吸着しないことから、蓄えられる電荷は比表面積の大きさによって静電容量が決定されるが、本発明のバッテリー用電極は、グラフェン層を備えることで、ナノ孔すべての導電率が著しく向上し、さらに結晶性多孔体を用いた場合には、グラフェン層を介してフラーレン分子(微結晶)の配置を制御し、その配向性を向上させることができるため、強力な静電力が生じ、その結果、電解液中のイオン分子が積み重なった状態で吸着されるので、活性炭からなる分極性電極よりも電荷の蓄積量が著しく大きくなる。
バッテリー用電極の製造方法
次に、本発明のバッテリー用電極の製造方法について説明する。図2は、基層としてアルミ箔を用い、また結晶性多孔体として市販ゼオライト粉末を用いた場合の当該基層の前処理工程の例を示すフローシートであり、図3は、図2に示す前処理を施した基層面に本発明の分極性電極層を形成する工程の一例を示すフローシートである。なお、基層としては、アルミ箔以外にも前記例示の導電性材料の箔状体ないし薄膜またはその積層体を使用し、また結晶性多孔体としても前記例示したなかからゼオライト以外の鉱物を使用でき、図2および図3に示すフローにてバッテリー用電極を製造可能であることはいうまでもない。
1.前処理工程
図2に示すように、まず、ローラープレスを通過して成形されたアルミ箔のロールを所定幅に裁断した後(S1)、裁断したアルミ箔を精製水により洗浄する(S2)。前記裁断幅は、通常、実際にバッテリー内に収容される略矩形のバッテリー用電極の縦横いずれか一方のサイズに設定できる。必要であれば、この裁断幅は前記サイズにさらにリード部の長さを加えたサイズに設定できる。
洗浄したアルミ箔の分極性電極層を設ける面に紫外線を照射する化学的処理により表面改質を施す(S3)。この処理により、アルミ箔の表面にエンボス処理、すなわち均一な微細凹凸が形成された状態となる。表面改質処理としては、前記紫外線照射以外にも、レーザーまたは電子線の照射、コロナ放電などが挙げられる。また、機械的な方法によることもできる。
次に、このように改質した基層であるアルミ箔の表面にゼオライトを付着させ、その薄膜を結晶性多孔体層として形成した後(S4)、薄膜の緻密化処理(水熱処理)を行う(S5)。前者のゼオライト薄膜形成については、水熱法、ドライジェル・コンバーション法、電気泳動堆積法(EPD法)などの従来公知の方法を採用できる。また、結晶性多孔体としてゼオライト以外の鉱物を用いる場合には、前記3種類の方法のほか、さらに
物理的に接触させる方法、堆積手段を用いた塗布法などの従来公知の方法を採用してもよい。ここで、堆積手段としては、スプレー吹き付け、ブラッシング、電気泳動堆積法(EPD法)、ディッピング、分配、スクリーン印刷、インクジェット印刷、スピンコーティングおよびそれらの組み合わせが挙げられる。
このうち、本発明のバッテリー用電極の製造方法において、結晶性多孔体としてゼオライトを用いる場合には、EPD法、特に特開2001−89134号公報に記載の方法を採用するのが好ましい。この方法によれば、簡便かつ短時間に製膜でき、膜厚や面積の制御された膜の生成や膜の傾斜化や積層化が可能となる利点を有するためである。この公報記載の技術についての詳細な説明は省略するが、概略をいえば、ゼオライト粉末を有機溶媒又は水に分散させ、10〜1000Vの電圧を印加することにより基板の表面に前記ゼオライト粉末を泳動電着させ、該ゼオライト粉末が電着した基板表面に該ゼオライトの堆積層を形成し、該ゼオライトの堆積層が形成された基板をアルカリ源、アルミナ源、シリカ源をイオン交換水に加えて調製した原料溶液中に、該原料溶液の温度を25℃乃至220℃に保持した状態で浸し、該堆積したゼオライトの堆積層を水熱緻密固化して膜化し、次いで前記緻密固化ゼオライト膜(Z.M)を前記基板から剥離して、前記ゼオライトの自立膜を形成するものである。本発明においては、前記技術における基板としてアルミ箔を用い、この表面に前記技術と同様、ゼオライト薄膜を堆積形成した後(S4)、当該アルミ箔を取り外して水熱処理し前記ゼオライト薄膜を緻密固化させる。そうして得られたゼオライト薄膜からなる結晶性多孔体層を備えたアルミ箔を精製水にて洗浄する(S6)。かくして、基層10の前処理工程は終了する。
2.分極性電極層の形成工程
前記前処理工程で片面または両面にゼオライト緻密幕からなる結晶性多孔体層が形成された基層10は、該結晶性多孔体層の表面に炭素材料積層体からなる分極性電極層を形成する。基層10は前処理工程で裁断した状態のまま(ロール状)でこの工程に供給するが、この工程に先立ち、図4に示すような形状に裁断しておいてもよい。これらの起草10、10のサイズは、最終的なバッテリーのサイズに適合するように適宜設定できる。なお、この図において、図に向かって上側に突出しているのは、リード部10aであり、これらの基層10、10はそれぞれ正極用、負極用などとして用いる。また、前記裁断は、最終的に分極性電極層を形成した後に行うことができる。
前記基層10のゼオライト緻密層からなる結晶性多孔体層の表面にグラフェン層を形成する(S9)。なお、以下の説明では、便宜上、この層を「第1グラフェン層」と、また外側のグラフェン層を「第2グラフェン層」と呼び、両者を区別することとする。
第1グラフェン層12の層厚は、3〜20nm、好ましくは5〜15nm、より好ましくは5〜10nmに設定するのがよい。層厚が3nm未満であると、イオン分子の吸着量が十分でなく、20nmを超えると、分子構造の破壊や層間での剥離など支障が生じる恐れがあるので、好ましくない。
グラフェン層12の形成方法としては特に制限されず、従来公知の各種の製造方法を採用できる。このような製造方法としては、(a)炭化シリコン(SiC)の単結晶から約1400℃以上の高温条件下にてケイ素原子のみを昇華させて除去する方法や、(b)バルクのグラファイトに接着させた接着テープを引き剥がす方法、(c)前記基層面に直接、グラフェンを成長させる化学気相成長法(CVD法)や物理気相成長法(PVD法)などが好適に使用できる。
特に、(c)のCVD法は、炭化水素(メタンなど)、アルゴンなどの気体原料を熱、プラズマなどにより励起して得られる炭化水素ラジカルによりCVD反応が進行し、固相反応に比較して1000℃前後の比較的低温で結晶性の高い材料が製造できることから非常に有利である。以下では、化学気相成長法(CVD法)によるグラフェン層の形成工程について説明する。
図5は、この化学気相成長法(CVD法)を実施するための成膜装置の一例を示している。この図において、符号25は成膜装置、26は例えばガラス製などの耐熱性容器、27はたとえばゴム栓などの栓、28は基台、29は前記前処理工程を経た基層、30は微細振動発生用アクチュエータ、31はメタンガスボンベ、32は導管、321はバルブ、34は排気管、35はバルブ、36は交流電源、37はタングステン製フィラメントである。図示の装置を用いたグラフェン層の形成は概略以下のように説明できる。
基層(集電極)10を成膜装置25における基台28の上に載置し、栓27をした上で、交流電源36からフィラメント37に電力を供給し、容器内の空気を約1000℃程度に加熱し、プラズマを発生させる。ボンベ31からメタンガスを少量ずつ容器26内に供給すると、このプラズマによりメタンガスは炭素原子に還元、分解される。この炭素原子が、基層10の結晶性多孔体層上に堆積していくが、その際、アクチュエータ30を作動させることで、炭素原子は均一に分布配置する。容器内の水素ガスは、排気管34を介して外部に放出する。
基層10にグラフェン層12がどの程度形成されたかは、例えばグラフェン層12の層厚を測定することで判定できる。層厚を測定する装置としては、たとえば渦電流を利用した非接触型金属膜厚測定器(MESECシリーズ、株式会社アルバック製)などを好適に使用できる。なお、膜厚測定器には超音波方式やレーザー方式などがあるが、このようなグラフェン層表面に高エネルギーを与える方法は、グラフェン層の分子構造の変化(破壊)を伴うので、好ましくない。成膜装置25に基層10を載置したところで、非接触型の膜厚測定器をリセットし、成膜装置25を例えば所定時間作動させ、その後に膜厚測定器で形成されたグラフェン層12の層厚を測定する。この操作を最終的に設定した層厚になるまで繰り返す。この繰り返し回数は、形成する第1グラフェン層の層厚にもよるが、例えばこの層厚を5nmに設定した場合、通常4回程度である。なお、基層10の両面に炭素材料積層体からなる分極性電極層を形成する場合には、倍の回数だけ繰り返しが必要になる(8回程度)。
次に、第1グラフェン層12の表面に、フラーレン層13を形成する(S10)。フラーレン層13の層厚は、3〜20nm、好ましくは5〜15nm、より好ましくは5〜10nmに設定するのがよい。層厚が3nm未満であると、イオン分子の吸着量が十分でなく、20nmを超えると、分子構造の破壊や層間での剥離など支障が生じる恐れがあるので、好ましくない。
フラーレン層の形成方法もまた真空蒸着法や集束イオンビーム(FIB)装置を用いた従来公知の方法を採用できる。本発明においては、前記2つの方法ではいずれをもちいてもよいが、以下ではフラーレン分子を真空で蒸着する真空蒸着法を用いる工程について概略を説明する。図6は、この真空蒸着層を実施する成膜装置の一例を示している。この図において、符号40は成膜装置、41は容器、42はフランジ、43は締結具(ボルト、ナット)、44は第1グラフェン層が形成された基層、45は基台、46はフラーレン47をいれた皿、48は真空ポンプ、49は排気管、491はバルブ、50は圧力計、52はヒーターである。
締結具43、43を外してフランジ42を開け、容器41の上部内面に第1グラフェン層12が形成された基層10を当該第1グラフェン層12を下にしてセットし、フランジ42の締結具43、43を締め付ける。そうして、バルブ491を開いて真空ポンプ48にて容器内の空気を排気し、圧力計50によって所定の真空度が得られたことを確認したところで、バルブ491を閉じる。次に、ヒーター52に電力を供給し、皿46を加熱すると、フラーレン分子が蒸発し、容器上部にセットした基層10の第1グラフェン層に付着する。
フラーレン層形成の場合にも、第1グラフェン層形成工程の場合と同様、前記膜厚測定器を用い、これを基層10を容器内にセットした時点でリセットし、成膜装置40を所定時間作動させ、得られたフラーレン層の層厚を測定することを所定の層厚が得られるまで繰り返す。例えば、フラーレンとして、C60若しくはC70、又はこれらの混合物を用い、フラーレン層の層厚を5〜10nmに設定したとすると、基層10の片面にフラーレン層を形成するのに3回程度、両面の場合6回程度繰り返すことが必要になる。
このフラーレン層13の表面にさらに第2グラフェン層14を形成する(S11)。この形成工程は、第1グラフェン層の形成工程と本質的に変わりはないため、重複した説明は省略する。
第2グラフェン層14形成後、得られた本発明のバッテリー用電池を精製水にて洗浄し(S12)、乾燥させる(S13)。その後、表面導電率の測定とともに、表面状態の観察を行う(S14)。表面状態の観察には、原子間力顕微鏡(インラインAFM)、コンダクティブAFM、高倍率SEM(30万倍以上)などが用いられるが、表面導電率の測定も併せて行う場合には、インラインAFM(例えば日立製作所製、型番WA3000など)が好適に使用できる。なお、この検査工程は従来公知の搬送ラインや制御装置などを用い、自動制御プロセス化が可能である。この場合、電極が搬送されてインラインAFMに入ると、プログラムされた検査項目が自動的実され、予め設定した良不良の判定基準を満たすか否かが判定されるようにしてもよい。さらに予め無効領域(欠損領域)を例えば5%以下と設定しておき、それに基づいて稼働させるようにしてもよい。
本発明のバッテリー用電極が、これらの結果が所定の基準を満たしている場合、バッテリー用電極のロールの巻き取りを行うS15)。このとき、予め基層10を最終的なバッテリーのサイズに適合するよう裁断している場合には、それぞれを回収する。
バッテリー
図7は、本発明のバッテリーの一実施形態を摸式的に示したものである。この図に示すように、本発明のバッテリー3は、正極及び負極としてそれぞれ用いられる本発明のバッテリー用電極1,1と、これら両電極の間に介装されるセパレータ15と、前記両電極の分極性電極層11、11および前記セパレータ15に含浸される電解液とで主に構成される。
セパレータ15は、薄板状乃至フィルム状を呈し、必要に応じて湾曲させることができる絶縁性多孔体であり、正負両極の短絡を防止するために使用されるものである。その素材や形態について特に限定されないが、例えば、セルロース、ガラス繊維、又は、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンを主成分とした不織布、クロス、微孔フィルムなどを使用できる。また、逆浸透膜として使用される公知の微多孔性プラスチックフィルムで構成してもよい。
昇降圧用DC/DCコンバータは、GND接地を共通にし、正極側に接続され、充電時間の短縮や放電の際の電圧の安定化を図るためのものである。このDC/DCコンバータとしては、例えば従来公知の昇降圧チョッパー回路などが好適に使用できる。なお、以下の各図では、このコンバータの図示を省略している。
電解液もまた特に限定されないが、電気二重層キャパシタ用の公知の電解液を使用することができ、例えば、非水系(有機系)電解液;水系電解液;常温溶融塩などのイオン液体などを挙げることができる。前記非水系(有機系)電解液としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの有機溶剤にアミジン塩を溶解した電解液、過塩素酸の4級アンモニウム塩を溶解した電解液、4級アンモニウムやリチウムなどのアルカリ金属のBF4塩やPF6塩を溶解した電解液、4級ホスホニウム塩を溶解した電解液などを使用することができる。前記水系電解液としては、例えば、硫酸水溶液、水酸化カリウム水溶液などを使用できる。また、イオン液体としては、イミダゾリウム塩類・ピリジニウム塩類などのアンモニウム系、ホスホニウム系イオンなどの陽イオンと、臭化物イオンやトリフラートなどのハロゲン系、テトラフェニルボレートなどのホウ素系、ヘキサフルオロホスフェートなどのリン系などの陰イオンとの組み合わせからなる構造を備えたものなどが挙げられる。
バッテリーの組み立ては、以下のように行われる。本発明のバッテリー用電極を前処理後に予め裁断していない場合、バッテリー用電極ロールから、例えば図4に示す形状に裁断し複数のバッテリー用電極を用意する。それぞれの電極間にセパレータを介装しつつ積層し、これをセルパッケージに入れ、DC/DCコンバータの接続を含め電極間の配線を行う。その後、セルパッケージ内にシリンジで電解液としてのイオン液体を注入し、空気を抜きながら、セルパッケージを溶着封入する。このセルパッケージが完成したら、電池ケースにセルパッケージと昇降圧コンバータを配線収納する。かくして、バッテリーが完成する。
こうして得られるバッテリーについては、動作確認のために充放電特性のテストが行われる。このとき、充電特性は、電池の端子間に規定電圧を印加可能な定電圧定電流電源で充電する際に確認できる。また、放電特性は、定電流ダイオードなどを用いて一定電流で放電を行う際に確認できる。こうして、検査が終了したバッテリーについて、従来公知の方法により長時間の試験や急速充電試験、定格外の試験(破壊試験)などが行われ、性能の確認が行われる。
なお、本発明のバッテリーは、実際には、複数かつ同数のバッテリー用電極をそれぞれ並列接続して正極及び負極とし、正極及び負極が交互に積層されるようにし、隣り合う電極間にセパレータを介装することで形成される。図9は、このような本発明のバッテリーの一例を示している。この図に示すバッテリー5の場合、片面のみ分極性電極層を形成したバッテリー用電極1、1の間に、両面に分極性電極層を形成した複数のバッテリー用電極を挟み込んでいる。そして、さらに隣り合う電極間にセパレータを介装し、正極となる電極同士、負極となる電極同士が並列接続されている。
また、本発明のバッテリーは、前記したバッテリー用電極及びセパレータをそれぞれ湾曲、巻回して円筒状に形成することもできるので、種々の形態のバッテリーに適用可能である。
次に、本発明のバッテリーの特性、特に電気的特性、充放電特性及び環境特性について説明する。
(1)電気的特性
本発明のバッテリーは、前記バッテリー用電極を用いることで、分極性電極層の比表面積が約3000〜4000m/gの範囲となり、従来の電気二重層キャパシタの分極性電極の限界とされていた約1000m/gを大幅に増大させることができる。また、前記バッテリー用電極が配向性の高い構造を備えることから、イオン分子の移動度を向上させることができる。これらにより、分極性電極の表面からセパレータに向けて強力な電気二重層と拡散二重層が形成される結果、本発明の電気二重奏バッテリー全体として約1000〜10000F/gの範囲の静電容量値を得ることができる。この静電容量は、従来の電気二重層キャパシタの静電容量である100〜200F/gを著しく増大させるものであり、結果として本発明のバッテリーでは、リチウムイオン電池の単位重量当たりのエネルギー密度にほぼ匹敵するエネルギー密度が得られる。
(1−1)放電特性
本発明のDELBは、従来のEDLCと同様電気二重層において電気エネルギーを物理的に貯蔵するものであり、従来の二次電池(化学電池)のような化学反応を利用したものではないので、化学反応による遅延が生じず、負荷の要求する電力を瞬時に出力することができる。また、DC−DCコンバータ回路などを活用することで、定電流で長時間安定した電力を出力することが可能である。なお、図8に模式的に示すように、充電時には陽イオンおよび陰イオンはセパレータを通して互いの領域に流出した状態で存在する。
(1−2)充電特性
本発明のバッテリーは、充電時にも化学変化を伴わないため、充電用電源(エネルギー源)からの電力を急速に蓄積することができる。また、バッテリーの内部抵抗(電解質や電極その物)によるロスが僅かに発生するのみなので、バッテリー自体の発熱は殆ど認められない。なお、図7に模式的に示すように、充電時にはセパレータを介して陽イオンは負極側に吸着され、電気二重層及び拡散二重層を形成し、陰イオンは正極側に吸着され、負極と同様に電気二重層及び拡散二重層を形成することで蓄電を行うが、蓄電の早さは各イオンの移動速度に依存しており、電解質の種類にはイオン液体を使うことが望ましい。耐電圧が1.5〜2V程度で許容される場合には、水酸化カリウムや硫酸の水溶液を用いると、最も早いイオン移動速度を得ることができる。
本発明のバッテリーは、定電圧定電流電源(CVCC電源)を用いて、極力大きな電流にて充電できるので、高速充電に適している。例えば、本発明のバッテリーを電気自動車に搭載した場合、その制動時に発生する回生エネルギーを電流として取り出したら、大電流で瞬時にエネルギーを回収することが可能となる。
(2)環境特性
本発明のバッテリーの使用温度範囲は、3℃〜30℃である。その範囲内の温度では、特性に変化はなく、また10C充放電を繰り返すサイクル試験においてサイクル数100万回超でも性能変化は生じない。また、本発明のバッテリーは物理的に電気エネルギーを蓄積するので、その充電時や放電時にほとんど発熱が認められない。また、電解液にイオン液体を使用した場合、そのガラス転移点は約−55℃であるため、−55℃付近までは、本発明のバッテリーを問題なく使用可能であることが予測できる。
基層としてアルミ箔を、また結晶性多孔体としてゼオライトを用いて、図2に示した前処理工程および図3に示した分極性電極層の形成工程を経て、片面のみ分極性電極層を備えたバッテリー用電極2個、両面に分極性電極層を備えたバッテリー用電極複数個を作成した。これらのバッテリー用電極、セパレータおよび電解液を用いて前記方法により以下のような仕様の円筒状セルを6個作製した。
円筒状セル:直径10mmφ、長さ40mm
仕様:電流容量約340mAh、DC6V±5%、最大放電電流100A/毎秒(内部電極耐電流の制限)
円筒状セル6個を直列に2個、並列に3系統となるように接続し、電極一体型のSiC昇降圧回路を搭載した。
前記構成の本発明のバッテリーの以下の特性について調べた。
(1−1)放電特性
作製した本発明のバッテリーをフル充電し、電子負荷装置による試験用負荷に接続して0.2C放電および10C放電させた場合の放電特性を調べた。ここで、0.2C放電とは、定格電流出力300mAhの20%の電流(60mA)一定での放電をいい、10C放電とは定格300mAhの10倍の電流(3A)一定での放電を指している。この結果を図10に示す。
その結果、本発明のバッテリーは、放電容量300mAhまでの範囲に対して電圧は0〜6.6Vまでほぼ直線的な関係にあり、放電レートを大きくしても、内部抵抗による電圧低下が認められないことが判明した。また、放電時にバッテリーの平均温度に有意な変化は認められなかった。
(1−2)充電特性
定電圧定電流電源(DC電圧6V、電流5A一定)を用いて本発明のバッテリーを充電した際の特性を調べた。その結果を図11に示す。この結果より、本発明のバッテリーは、充電時間が短くてすむことがわかる。また、充電時にバッテリーの平均温度に有意な変化は認められなかった。
なお、本発明は、以上に示した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の異なる形態をとり得ることはいうまでもない。
1 バッテリー用電極
10 基層
10a リード部
11 分極性電極層
12 第1グラフェン層
13 フラーレン層
14 第2グラフェン層
15 セパレータ
17 陰イオン存在領域
18 陽イオン存在領域
19 電線
20 直流電源(定電圧定電流源)
22 負荷
25 CVD法によるグラフェン層成膜装置
26 容器
28 基台
29 基層
31 メタンガスボンベ
32 導管
36、51 交流電源
37 タングステン製フィラメント
40 真空蒸着法に基づくフラーレン層成膜装置44 集電極(基層)
45 基台
47 フラーレン(原料)
48 真空ポンプ
50 圧力計
52 ヒーター

Claims (11)

  1. 導電性材料からなる基層と、その片面又は両面に直接又は間接に設けられる分極性電極層とを有し、当該分極性電極層は少なくとも2層のグラフェン層の隣接層間にそれぞれフラーレン層を介在させ積層した炭素材料積層体で構成されてなることを特徴とするバッテリー用電極。
  2. 前記グラフェン層は、グラフェンシート1層で、又は2層以上を積層して構成されてなる請求項1に記載のバッテリー用電極。
  3. 前記基層と前記分極性電極層における当該基層寄りのグラフェン層との間には、結晶性多孔体層が形成されてなる請求項1又は2に記載のバッテリー用電極。
  4. 前記結晶性多孔体層は、層状ケイ酸塩鉱物又はゼオライトで構成されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のバッテリー用電極。
  5. 導電性材料の薄膜状の片面または両面に前処理を施して集電極を形成した後、当該前処理面に少なくとも2層のグラフェン層の隣接層間にそれぞれフラーレン層を介在させ積層した導電性炭素材料積層体からなる分極性電極層を形成することを特徴とするバッテリー用電極の製造方法。
  6. 前記グラフェン層は、グラフェンシート1層、又は2層以上を積層したものである請求項5に記載のバッテリー用電極の製造方法。
  7. 前記前処理面に結晶性多孔体層を形成した上で、前記分極性電極層を形成する請求項5又は6に記載のバッテリー用電極の製造方法。
  8. 前記結晶性多孔体層は、層状ケイ酸塩鉱物又はゼオライトで構成されてなる請求項5〜7のいずれか1項に記載のバッテリー用電極の製造方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のバッテリー用電極が正極及び負極としてそれぞれ配置されるとともに、これら両電極の間にセパレータが介装され、前記両電極の分極性電極層及び前記セパレータに電解液が含浸されてなることを特徴とするバッテリー。
  10. 前記セパレータは、逆浸透膜から構成されるものである請求項9に記載のバッテリー。
  11. 前記電解質は、イオン液体である請求項9または10に記載のバッテリー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104934578A (zh) * 2015-05-21 2015-09-23 东莞市迈科新能源有限公司 一种锂离子电池用高硅沸石和石墨烯复合负极材料及其制备方法
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