JP2014061537A - スプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】離型剤の塗布量がばらつくことを抑制できるスプレイ装置を提供する。
【解決手段】ロボット31にスプレイヘッド40が取付けられている。スプレイヘッド40は金型20,21に向けて離型剤を噴霧するノズルを備えている。供給機構41は、離型剤をスプレイヘッド40に供給するための離型剤供給系と、離型剤の流量を検出する流量検出器143を備えている。ロボット31はロボットコントローラ32によって制御され、スプレイヘッド40から金型20,21に向けて離型剤が噴霧される際、流量検出器143によって検出される離型剤の実流量が適正流量であれば、予めプログラムされた基準速度でスプレイヘッド40を移動させ、流量検出器143によって検出される離型剤の実流量が適正流量でなければ、この実流量に応じたオーバライド値を前記基準速度に反映させた速度でスプレイヘッド40を移動させる。
【選択図】図1
【解決手段】ロボット31にスプレイヘッド40が取付けられている。スプレイヘッド40は金型20,21に向けて離型剤を噴霧するノズルを備えている。供給機構41は、離型剤をスプレイヘッド40に供給するための離型剤供給系と、離型剤の流量を検出する流量検出器143を備えている。ロボット31はロボットコントローラ32によって制御され、スプレイヘッド40から金型20,21に向けて離型剤が噴霧される際、流量検出器143によって検出される離型剤の実流量が適正流量であれば、予めプログラムされた基準速度でスプレイヘッド40を移動させ、流量検出器143によって検出される離型剤の実流量が適正流量でなければ、この実流量に応じたオーバライド値を前記基準速度に反映させた速度でスプレイヘッド40を移動させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えばダイキャスト成形機や射出成形機等の成形機に使用される離型剤のスプレイ装置に関する。
ダイキャスト成形機等の成形機では、成形された製品が金型の内面に固着することを防いだり金型を冷却したりするために、適宜のタイミングで金型の内面にスプレイ装置によって離型剤が塗布されている。この離型剤は、スプレイヘッドに設けられたノズルから金型に向けて噴霧される。スプレイヘッドはロボット等のアームに取付けられており、ノズルから離型剤を噴霧しながら、予めプログラムされた速度で移動するようになっている。また特許文献1に開示されているように、金型への噴霧量をコントロールすることが可能なスプレイ装置も提案されている。該スプレイ装置では、離型剤タンクとノズルとの間の供給流路にシリンダを設け、該シリンダのピストンロッドに電動アクチュエータを接続している。そしてこの電動アクチュエータをサーボ制御し、ピストンロッドの位置を制御することにより、金型への噴霧量をコントロールしている。
前記スプレイヘッドのノズルから噴霧される離型剤は、ポンプ等を有する供給源から離型剤供給管を通ってスプレイヘッドへと送られる。またロボットによるスプレイヘッドの移動速度は、金型に応じて予めプログラムされた速度で決められている。しかしながらノズルの不具合や供給源のポンプの圧力変動などにより、ノズルから吐出する離型剤の流量が予期せずに変化することがある。離型剤の噴霧量が変化すると、金型に対する離型剤の過剰塗布あるいは塗布むらが生じる原因となる。
前記特許文献1のようにシリンダや電動アクチュエータを用いることによって金型への噴霧量をコントロール可能なスプレイ装置では、ノズルの不具合や予期せずに変化するポンプ等の圧力変動に即座に対応して吐出量を一定に保つことが困難である。しかも特許文献1のスプレイ装置は、離型剤の供給流路に前記シリンダや電動アクチュエータおよびサーボ機構などを設けるため構造が複雑となり、製造コストが高く、かつメンテナンスに手間がかかってしまう。
従って本発明の目的は、金型に対する離型剤の塗布量がばらつくことを抑制できるスプレイ装置を提供することにある。
本発明のスプレイ装置は、ロボットコントローラによって制御されるロボットに取付けられ金型に向けて離型剤を噴霧するノズルを備えたスプレイヘッドと、前記離型剤を前記ノズルに供給する離型剤供給系を有した供給機構と、前記離型剤供給系を流れる離型剤の流量を検出する流量検出器とを備えている。そして前記ロボットコントローラは、前記ノズルから前記金型に向けて離型剤が噴霧されているとき前記流量検出器によって検出される前記離型剤の実流量が適正流量であれば、予めプログラムされた基準速度で前記スプレイヘッドを移動させ、前記実流量が適正流量でなければ、該実流量に応じたオーバライド(override)値を前記基準速度に反映させた速度で前記スプレイヘッドを移動させる。
本発明の実施形態に係る前記ロボットコントローラは、前記流量検出器によって検出される前記実流量が前記適正流量よりも多ければ、該実流量が多いほど前記スプレイヘッドが前記基準速度よりも速く移動するよう前記基準速度に100%を越えるオーバライド値を乗じた速度で前記スプレイヘッドを移動させ、前記実流量が前記適正流量よりも少なければ、該実流量が少ないほど前記スプレイヘッドが前記基準速度よりも遅く移動するよう前記基準速度に100%未満のオーバライド値を乗じた速度で前記スプレイヘッドを移動させる。
前記ノズルは、水性離型剤用ノズルと油性離型剤用ノズルとを含み、前記離型剤供給系は、前記水性離型剤用ノズルに水性離型剤を供給する水性離型剤供給系と、前記油性離型剤用ノズルに油性離型剤を供給する油性離型剤供給系とを含み、該油性離型剤供給系に前記流量検出器が設けられていてもよい。この実施形態の場合、前記ロボットコントローラは、前記油性離型剤用ノズルから油性離型剤が噴霧されているとき前記基準速度に前記オーバライド値を反映させた速度で前記スプレイヘッドを移動させる。
本発明のスプレイ装置によれば、例えばノズルの不具合や離型剤の供給源の圧力変動などによって流量が変化しても、金型に対する離型剤の塗布量がばらつくことを抑制でき、過剰塗布や塗布むらの発生を防止することができる。
以下に本発明の1つの実施形態について、図1から図8を参照して説明する。
図1は、成形機の一例であるダイキャスト成形機10を模式的に示している。ダイキャスト成形機10は、固定ダイプレート11と、移動ダイプレート12と、互いに平行に延びる4本のタイバー13,14(2本のみ示す)と、ダイプレート駆動機構15などを含んでいる。ダイプレート駆動機構15は、移動ダイプレート12をタイバー13,14に沿って水平方向に移動させる機能を有している。このダイキャスト成形機10は、成形機用コントローラ16によって制御される。
図1は、成形機の一例であるダイキャスト成形機10を模式的に示している。ダイキャスト成形機10は、固定ダイプレート11と、移動ダイプレート12と、互いに平行に延びる4本のタイバー13,14(2本のみ示す)と、ダイプレート駆動機構15などを含んでいる。ダイプレート駆動機構15は、移動ダイプレート12をタイバー13,14に沿って水平方向に移動させる機能を有している。このダイキャスト成形機10は、成形機用コントローラ16によって制御される。
固定ダイプレート11に固定側金型20が取付けられている。移動ダイプレート12に移動側金型21が取付けられている。これら金型20,21を閉じると、金型20,21間に製品(成形品)のためのキャビティ22が形成される。キャビティ22は、溶湯通路23を介して溶湯供給機構(図示せず)に連通している。成形工程において、製品の材料である溶融金属が、キャビティ22に供給されることにより、ダイキャスト製品が成形される。
このダイキャスト成形機10は、金型20,21の内面(キャビティ面)20a,21aに離型剤を塗布するためのスプレイ装置30を備えている。スプレイ装置30は、多関節形のロボット31と、ロボット31を制御するロボットコントローラ32と、ロボット31のアーム31aに取付けられたスプレイヘッド40と、スプレイヘッド40に離型剤やエア(空気)を供給するための電磁弁等を備えた供給機構41と、供給機構41を電気的に制御するスプレイ制御装置42などを含んでいる。
ロボットコントローラ32は、スプレイヘッド40が離型剤を噴霧している間、予めプログラムされている移動速度でスプレイヘッド40が移動するようにロボット31を制御する機能を有している。その機能に加えて、後に詳しく説明するオーバライド値(図2に示す速度オーバライド値)に応じてスプレイヘッド40の移動速度を臨機応変に変化させる機能も有している。
図3は、ロボット31とスプレイヘッド40を示す斜視図である。スプレイヘッド40はロボット31のアーム31aの先端部に取付けられている。図4はスプレイヘッド40の正面図、図5はスプレイヘッド40の側面図、図6はスプレイヘッド40を上方から見た平面図である。
スプレイヘッド40は、スプレイヘッド本体であるマニホールド(ミキシングマニホールド)50を有している。マニホールド50の一方の側面に、固定型用のエアブロー導入口51と、移動型用のエアブロー導入口52と、油性離型剤導入口53とが設けられている。エアブロー導入口51,52には、供給機構41からエアブロー用のエアが供給される。マニホールド50の他方の側面に、水性離型剤導入口54が設けられている。マニホールド50の内部にはこれら導入口51,52,53,54にそれぞれ連通する複数の流路(図示せず)が形成されている。
図6に示すようにマニホールド50の上面には、ロボット31のアーム31aにボルト等によって固定されるアーム取付部55が設けられている。マニホールド50の上面の固定型側に、複数(例えば4つ)の固定型用の水性スプレイエア導入口60と、例えば2つの固定型用の油性スプレイエア導入口61が1列に並んで配置されている。水性スプレイエア導入口60には供給機構41から水性離型剤用のスプレイエアが供給される。油性スプレイエア導入口61には油性離型剤用のスプレイエアが供給される。
マニホールド50の上面の移動型側には、複数(例えば4つ)の移動型用の水性スプレイエア導入口62と、例えば2つの移動型用の油性スプレイエア導入口63が1列に並んで配置されている。水性スプレイエア導入口62には供給機構41から水性離型剤用のスプレイエアが供給される。油性スプレイエア導入口63には油性離型剤用のスプレイエアが供給される。
マニホールド50の下面の固定型側に、例えば4本の固定型用のエアブロー導管65と、例えば4本の固定型用の水性離型剤導管66と、例えば2本の固定型用の油性離型剤導管67が設けられている。エアブロー導管65は、固定型用のエアブロー導入口51に連通している。水性離型剤導管66は、固定型用の水性スプレイエア導入口60に接続されている。油性離型剤導管67は、固定型用の油性スプレイエア導入口61に接続されている。水性離型剤導管66の下端に、水性離型剤用ノズル68が設けられている。油性離型剤導管67の下端には、油性離型剤用ノズル69が設けられている。
マニホールド50の下面の移動型側に、例えば4本の移動型用のエアブロー導管75と、例えば4本の移動型用の水性離型剤導管76(図3に示す)と、例えば2本の移動型用の油性離型剤導管77が設けられている。エアブロー導管75は、移動型用のエアブロー導入口52に連通している。水性離型剤導管76は、移動型用の水性スプレイエア導入口62(図6に示す)に接続されている。油性離型剤導管77は、移動型用の油性スプレイエア導入口63に接続されている。水性離型剤導管76の下端に、水性離型剤用ノズル78が設けられている。油性離型剤導管77の下端には、油性離型剤用ノズル79が設けられている。
水性離型剤用ノズル68,78は、水性離型剤導管66,76を介して水性離型剤導入口54に連通し、水性離型剤を噴霧するようになっている。油性離型剤用ノズル69,79は、油性離型剤導管67,77を介して油性離型剤導入口53に連通し、油性離型剤を噴霧するようになっている。水性離型剤用ノズル68,78と油性離型剤用ノズル69,79の噴霧量は、それぞれ、マニホールド50に設けられた噴霧量調整ねじ70,71を操作することにより、調整することができるようになっている。
これらの導管65,66,67,75,76,77は、それぞれマニホールド50の下方に延びている。そして各導管65,66,67,75,76,77は、上下方向の中間部において、支持部材80によって互いに支持されている。図5に示すように固定型用のエアブロー導管65の下端部は、固定側金型20の方向を向くように曲げられ、その先端にエア噴出口81が開口している。このエア噴出口81は、エアブロー導入口51に連通している。移動型用のエアブロー導管75の下端部は、移動側金型21の方向を向くように曲げられ、その先端にエア噴出口82が開口している。このエア噴出口82は、エアブロー導入口52に連通している。
図7は、水性離型剤および油性離型剤とエアをスプレイヘッド40に供給するための供給機構41を示している。この供給機構41は、筐体であるバルブボックス90と、バルブボックス90の内部に配置されたエア供給系91と、水性離型剤供給系92と、油性離型剤供給系93などを有している。バルブボックス90には、開閉可能な扉(図示せず)が設けられている。
エア供給系91には、図7の下部に示されているエア供給管路100を介して、圧縮空気の供給源101が接続されている。このエア供給系91は、電磁弁102を備えた第1のエアブロー供給管103と、電磁弁104を備えた第2のエアブロー供給管105とを有している。一方の電磁弁102とエアブロー供給管103とは、エアブロー用のエアを前記エアブロー導入口51に供給するための第1のエアブロー供給系を構成している。他方の電磁弁104とエアブロー供給管105とは、エアブロー用のエアを前記エアブロー導入口52に供給するための第2のエアブロー供給系を構成している。
また前記エア供給系91は、減圧弁110を備えた水性離型剤用のエア供給管111と、減圧弁112を備えた油性離型剤用のエア供給管113とを含んでいる。水性離型剤用のエア供給管111は、電磁弁115を備えた第1の水性スプレイエア供給管116と、電磁弁117を備えた第2の水性スプレイエア供給管118とに分岐している。一方の電磁弁115と第1の水性スプレイエア供給管116とは、水性離型剤のためのスプレイ用エアを前記水性スプレイエア導入口60に供給するための第1の水性スプレイエア供給系を構成している。他方の電磁弁117と第2の水性スプレイエア供給管118とは、水性離型剤のためのスプレイ用エアを前記水性スプレイエア導入口62に供給するための第2の水性スプレイエア供給系を構成している。
エア供給系91の一部である油性離型剤用のエア供給管113は、電磁弁120を備えた第1の油性スプレイエア供給管121と、電磁弁122を備えた第2の油性スプレイエア供給管123とに分岐している。一方の電磁弁120と第1の油性スプレイエア供給管121とは、油性離型剤のためのスプレイ用エアを前記油性スプレイエア導入口61に供給するための第1の油性スプレイエア供給系を構成している。他方の電磁弁122と第2の油性スプレイエア供給管123とは、油性離型剤のためのスプレイ用エアを前記油性スプレイエア導入口63に供給するための第2の油性スプレイエア供給系を構成している。これらの電磁弁102,104,115,117,120,122は、スプレイ制御装置42によって開閉が制御される。
水性離型剤供給系92には、図7においてバルブボックス90の下部に接続される水性離型剤供給管路130を介して、水性離型剤の供給源131が接続されている。水性離型剤供給系92は、減圧弁132と、水性離型剤供給管133とを有している。水性離型剤の供給源131は、水性離型剤を収容するタンクと、ポンプあるいは蓄圧器等の加圧手段(図示せず)を有している。
油性離型剤供給系93には、油性離型剤供給管路140を介して、油性離型剤の供給源141が接続されている。油性離型剤供給系93は、減圧弁142と、流量検出器143と、油性離型剤供給管144とを有している。油性離型剤の供給源141は、油性離型剤を収容するタンクと、ポンプあるいは蓄圧器等の加圧手段(図示せず)を有している。
流量検出器143の一例は、油性離型剤が流れる管路145内の流量に応じた電気信号を出力するセンサ部146と、アンプ147と、流量を表示する表示部148などを含んでいる。この流量検出器143によって検出されたアナログ出力149(図1と図7に示す)は、ロボットコントローラ32内でデジタル信号に変換される。ロボットコントローラ32は、図2に示すオーバライド値(補正係数)に基いてスプレイヘッド40の移動速度を制御する。
すなわち本実施形態のスプレイ装置30の場合、油性離型剤用ノズル69,79から油性離型剤を噴霧する際に、ロボットコントローラ32は、図2に示すオーバライド値に基いてスプレイヘッド40の移動速度を制御する。オーバライド値は、流量検出器143によって検出される油性離型剤の実流量が適正流量のときを100%とし、この適正流量に対する実流量の割合いに応じた補正係数である。例えば流量検出器143によって検出された実流量が適正流量であれば、オーバライド値が100%であるため、コントローラ32は予め設定されているプログラムの基準速度でスプレイヘッド40を移動させる。
何らかの原因、例えば油性離型剤用ノズル69,79の流路断面の減少、あるいは油性離型剤の供給源141の圧力低下等によって、流量検出器143によって検出される実流量が適正流量よりも少ない場合、ロボットコントローラ32は、実流量が少ないほどスプレイヘッド40が遅く移動するように、実流量に応じて基準速度に100%未満のオーバライド値を乗じた速度でスプレイヘッド40を移動させる。逆に、何らかの原因で、流量検出器143によって検出される実流量が適正流量よりも多ければ、ロボットコントローラ32は、実流量が多いほどスプレイヘッド40が速く移動するように、実流量に応じて基準速度に100%を越えるオーバライド値を乗じた速度でスプレイヘッド40を移動させる。
前記エアブロー供給管103,105と、水性スプレイエア供給管116,118と、油性スプレイエア供給管121,123と、水性離型剤供給管133と、油性離型剤供給管144は、バルブボックス90の上部に接続されたカバー管150内に挿入され、前記ロボット31に設けられたスプレイヘッド40へと導かれている。
前記第1のエアブロー供給管103は、スプレイヘッド40に設けられた固定型用のエアブロー導入口51に接続されている。第2のエアブロー供給管105は、移動型用のエアブロー導入口52に接続されている。
前記第1の水性スプレイエア供給管116は、固定型用の水性スプレイエア導入口60に接続されている。第2の水性スプレイエア供給管118は、移動型用の水性スプレイエア導入口62に接続されている。前記第1の油性スプレイエア供給管121は、固定型用の油性スプレイエア導入口61に接続されている。第2の油性スプレイエア供給管123は、移動型用の油性スプレイエア導入口63に接続されている。また、水性離型剤供給管133は、スプレイヘッド40の水性離型剤導入口54に接続されている。油性離型剤供給管144は、スプレイヘッド40の油性離型剤導入口53に接続されている。
ロボット31は、ロボットコントローラ32によって制御される。このロボットコントローラ32は、ロボット31の動きをつかさどる制御用コンピュータプログラムと、制御に使用するデータ等が格納されたメモリなどを有している。ロボットコントローラ32は、金型20,21に応じて予めティーチングされた位置情報に基いてロボット31のアーム31aを移動させながら、金型20,21の内面20a,21aに向けて、スプレイヘッド40の各ノズル68,69,78,79から離型剤を噴霧したり、エア噴出口81,82からエアブローを吹き付けるようになっている。
ダイキャスト成形機10によってダイキャスト製品を製造する成形工程では、ダイプレート駆動機構15によって金型20,21が閉じられ、型締めされた状態のもとで製品の材料である溶融金属がキャビティ22に供給されることにより、ダイキャスト製品が成形される。そして成形工程の1サイクル毎に、以下に述べるエアブローと離型剤の塗布工程が行なわれる。離型剤の塗布は、図1に示すように金型20,21を開けた状態で行なわれる。
次に離型剤の塗布工程の一例について、図8のフローチャートを参照して説明する。
図8のステップS1において、ロボット31によって金型20,21間にスプレイヘッド40が挿入される。ステップS2では、スプレイヘッド40を固定側金型20の上部に移動させ、供給機構41の電磁弁102を開けることにより、スプレイヘッド40のエア噴出口81から固定側金型20の内面20aに向けてエアブローを吹付ける。これにより、固定側金型20に付着している鋳ばり等が除去されるとともに、固定側金型20の清掃がなされる。このエアブロー吹付けは、例えばスプレイヘッド40を水平方向等に移動させながら、図1に矢印Aで示すように固定側金型20の上部から下部に向けてスプレイヘッド40を移動させながら行なう。
図8のステップS1において、ロボット31によって金型20,21間にスプレイヘッド40が挿入される。ステップS2では、スプレイヘッド40を固定側金型20の上部に移動させ、供給機構41の電磁弁102を開けることにより、スプレイヘッド40のエア噴出口81から固定側金型20の内面20aに向けてエアブローを吹付ける。これにより、固定側金型20に付着している鋳ばり等が除去されるとともに、固定側金型20の清掃がなされる。このエアブロー吹付けは、例えばスプレイヘッド40を水平方向等に移動させながら、図1に矢印Aで示すように固定側金型20の上部から下部に向けてスプレイヘッド40を移動させながら行なう。
図8のステップS3では、スプレイヘッド40を移動側金型21の上部に移動させ、電磁弁104を開けることにより、スプレイヘッド40のエア噴出口82から移動側金型21の内面21aに向けてエアブローを吹付ける。これにより、移動側金型21に付着している鋳ばり等が除去されるとともに、移動側金型21の清掃がなされる。このエアブローの吹付けは、例えばスプレイヘッド40を水平方向等に移動させながら、図1に矢印Bで示すように移動側金型21の上部から下部に向けてスプレイヘッド40を移動させながら行なう。
ステップS4では、スプレイヘッド40を再び固定側金型20の上部に移動させ、供給機構41の電磁弁115を開けることにより、ミキシング用のエアをスプレイヘッド40のスプレイエア導入口60に供給する。このエアと、水性離型剤供給管133から水性離型剤導入口54に供給される水性離型剤とが混合されることにより、水性離型剤が水性離型剤用ノズル68から固定側金型20に向けて噴霧される。ここで水性離型剤を噴霧する箇所は、後述するステップS8において油性離型剤を塗布する箇所を除くようにするとよい。
こうして水性離型剤を固定側金型20に十分噴霧することにより、固定側金型20が冷却されるとともに、固定側金型20の内面20aに水性離型剤が付着する。固定側金型20に対する水性離型剤の噴霧は、例えばスプレイヘッド40を水平方向等に移動させながら、図1に矢印Aで示すように固定側金型20の上部から下部に向けてスプレイヘッド40を移動させながら行なう。
ステップS5では、スプレイヘッド40を移動側金型21の上部に移動させ、電磁弁117を開けることにより、ミキシング用のエアをスプレイヘッド40のスプレイエア導入口62に供給する。このエアと、水性離型剤供給管133から水性離型剤導入口54に供給される水性離型剤とが混合されることにより、水性離型剤が水性離型剤用ノズル78から移動側金型21に向けて噴霧される。ここで水性離型剤を噴霧する箇所は、後述するステップS9において油性離型剤を塗布する箇所を除くようにするとよい。
こうして水性離型剤を移動側金型21に十分噴霧することにより、移動側金型21が冷却されるとともに、移動側金型21の内面21aに水性離型剤が付着する。移動側金型21に対する水性離型剤の噴霧は、例えばスプレイヘッド40を水平方向等に移動させながら、図1に矢印Bで示すように移動側金型21の上部から下部に向けてスプレイヘッド40を移動させながら行なう。
ステップS6では、スプレイヘッド40を再び固定側金型20の上部に移動させ、電磁弁102を開けることにより、エア噴出口81から固定側金型20に向けてエアブローを再び吹付ける。これにより、固定側金型20に付着している余剰の水性離型剤の水滴等が除去される。このステップS6では、下記ステップS8において油性離型剤を塗布する箇所にエアブローを念入りに吹付けることにより、油性離型剤を塗布する箇所の水分を飛ばすようにしてもよい。
ステップS7では、スプレイヘッド40を再び移動側金型21の上部に移動させ、電磁弁104を開けることにより、エア噴出口82から移動側金型21に向けてエアブローを再び吹付ける。これにより、移動側金型21に付着している余剰の水性離型剤の水滴等が除去される。このステップS7では、下記ステップS9において油性離型剤を塗布する箇所にエアブローを念入りに吹付けることにより、油性離型剤を塗布する箇所の水分を飛ばすようにしてもよい。
ステップS8では、スプレイヘッド40を固定側金型20に向けて移動させ、供給機構41の電磁弁120を開けることにより、ミキシング用のエアをスプレイヘッド40のスプレイエア導入口61に供給する。このエアと、油性離型剤供給管144から油性離型剤導入口53に供給される油性離型剤とが混合されることにより、油性離型剤が油性離型剤用ノズル69から固定側金型20の内面20aに向けて噴霧される。油性離型剤を塗布する箇所は、例えばキャビティ22のコーナー部のように製品が固着しやすい箇所、あるいはコアピンのように局部的に高温となる金型の高温部であり、これら特定の箇所に向けて油性離型剤が噴霧される。
ステップS9では、スプレイヘッド40を移動側金型21に向けて移動させ、電磁弁122を開けることにより、ミキシング用のエアをスプレイヘッド40のスプレイエア導入口63に供給する。このエアと、油性離型剤供給管144から油性離型剤導入口53に供給される油性離型剤とが混合されることにより、油性離型剤が油性離型剤用ノズル79から移動側金型21の内面21aに向けて噴霧される。油性離型剤を塗布する箇所は、例えばコアピンのように局部的に高温となる金型の高温部や、キャビティ22のコーナー部のように製品が固着しやすい箇所であり、これら特定の箇所に向けて油性離型剤が噴霧される。そしてステップS10においてスプレイヘッド40が金型20,21間から取出される。
本実施形態のスプレイヘッド40と供給機構41とを備えたスプレイ装置30によれば、成形工程の1サイクル中に金型に応じて水性離型剤と油性離型剤の噴霧を切換えることができる。このためコアピンのように高温となる箇所や、キャビティのコーナー部などのように製品が付着しやすい箇所に必要最小限の油性離型剤を使用することが可能となり、コストの高い油性離型剤の使用量を極力少なくすることができる。また金型の大部分には低コストの水性離型剤を十分吹付けることができることにより、金型を冷却することができる。この水性離型剤は、油性離型剤を噴霧する箇所を避けて噴霧するのがよい。また、油性離型剤を塗布する箇所にエアブローを十分吹付けることにより、油性離型剤を塗布する箇所の水分を飛ばすことが可能である。
油性離型剤を噴霧する際、流量検出器143によって検出される実流量が適正流量であれば、ロボット31を制御するロボットコントローラ32は、予めプログラムされた基準速度(オーバライド値:100%)でスプレイヘッド40を移動させる。流量検出器143によって検出される実流量が適正流量を下回ると、ロボットコントローラ32は、この実流量に応じて、前記基準速度に100%未満のオーバライド値を乗じた遅い速度でスプレイヘッド40を移動させる。逆に、流量検出器143によって検出される実流量が適正流量を越えている場合には、ロボットコントローラ32は、この実流量に応じて、前記基準速度に100%を越えるオーバライド値を乗じた速い速度でスプレイヘッド40を移動させる。
このようにスプレイヘッド40の移動速度を油性離型剤の実流量に応じたオーバライド値に基いて制御することにより、油性離型剤の実流量が変化しても過剰塗布や塗布むらの発生を抑制することができる。このため、水性離型剤よりも高価な油性離型剤の使用量を極力抑えつつ、適正量の油性離型剤を金型の塗布することが可能となった。
以上説明したように本実施形態のスプレイ装置30による離型剤の塗布は、下記の工程を具備している。
(1)スプレイヘッド40を金型20,21内に進入させる。
(2)エア噴出口81,82から金型20,21に向けてエアブローを吹付ける。
(3)水性離型剤用ノズル68,78により金型20,21に水性離型剤を噴霧する。
(4)エア噴出口81,82から金型20,21に向けてエアブローを再び吹付ける。
(5)油性離型剤用ノズル69,79によって、金型20,21の高温部あるいは製品が固着しやすい箇所に油性離型剤を噴霧する。その噴霧の際に、流量検出器143によって検出される実流量に応じたオーバライド値を基準速度に反映させた速度でスプレイヘッド40を移動させる。
(6)スプレイヘッド40を金型20,21内から退避させる。
(1)スプレイヘッド40を金型20,21内に進入させる。
(2)エア噴出口81,82から金型20,21に向けてエアブローを吹付ける。
(3)水性離型剤用ノズル68,78により金型20,21に水性離型剤を噴霧する。
(4)エア噴出口81,82から金型20,21に向けてエアブローを再び吹付ける。
(5)油性離型剤用ノズル69,79によって、金型20,21の高温部あるいは製品が固着しやすい箇所に油性離型剤を噴霧する。その噴霧の際に、流量検出器143によって検出される実流量に応じたオーバライド値を基準速度に反映させた速度でスプレイヘッド40を移動させる。
(6)スプレイヘッド40を金型20,21内から退避させる。
なお本発明を実施するに当たって、スプレイヘッドを構成するノズルをはじめとする各部の具体的な形状や配置等を適宜に変更して実施できることは言うまでもない。また離型剤をスプレイヘッドに供給する供給機構や流量検出器についても実施形態に限ることはなく、種々の態様で実施することができる。また水性離型剤供給系にも油性離型剤供給系と同様の流量検出器を設け、水性離型剤を噴霧する際に該流量検出器によって検出される水性離型剤の実流量に応じたオーバライド値に基いてスプレイヘッドを移動させてもよい。
10…ダイキャスト成形機、20,21…金型、30…スプレイ装置、31…ロボット、31a…アーム、32…ロボットコントローラ、40…スプレイヘッド、41…供給機構、42…スプレイ制御装置、78…水性離型剤用ノズル、79…油性離型剤用ノズル、92…水性離型剤供給系、93…油性離型剤供給系、143…流量検出器。
Claims (3)
- ロボットコントローラによって制御されるロボットに取付けられ、金型に向けて離型剤を噴霧するノズルを備えたスプレイヘッドと、
前記離型剤を前記ノズルに供給する離型剤供給系を有した供給機構と、
前記離型剤供給系を流れる離型剤の流量を検出する流量検出器とを備え、
前記ロボットコントローラは、前記ノズルから前記金型に向けて離型剤が噴霧されているとき前記流量検出器によって検出される前記離型剤の実流量が適正流量であれば、予めプログラムされた基準速度で前記スプレイヘッドを移動させ、前記実流量が適正流量でなければ、該実流量に応じたオーバライド値を前記基準速度に反映させた速度で前記スプレイヘッドを移動させることを特徴とするスプレイ装置。 - 前記ロボットコントローラは、
前記流量検出器によって検出される実流量が前記適正流量よりも多ければ、該実流量が多いほど前記スプレイヘッドが前記基準速度よりも速く移動するよう前記基準速度に100%を越えるオーバライド値を乗じた速度で前記スプレイヘッドを移動させ、前記実流量が前記適正流量よりも少なければ、該実流量が少ないほど前記スプレイヘッドが前記基準速度よりも遅く移動するよう前記基準速度に100%未満のオーバライド値を乗じた速度で前記スプレイヘッドを移動させることを特徴とする請求項1に記載のスプレイ装置。 - 前記ノズルは、水性離型剤用ノズルと油性離型剤用ノズルとを含み、前記離型剤供給系は、前記水性離型剤用ノズルに水性離型剤を供給する水性離型剤供給系と、前記油性離型剤用ノズルに油性離型剤を供給する油性離型剤供給系とを含み、該油性離型剤供給系に前記流量検出器が設けられ、前記ロボットコントローラは、前記油性離型剤用ノズルから油性離型剤が噴霧されているとき前記基準速度に前記オーバライド値を反映させた速度で前記スプレイヘッドを移動させることを特徴とする請求項1または2に記載のスプレイ装置。
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- 2012-09-21 JP JP2012208488A patent/JP2014061537A/ja active Pending
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