JP2014060977A - 容器入り液状又はペースト状食品組成物 - Google Patents

容器入り液状又はペースト状食品組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】速やかに且つ均一に湯や水に分散することができる、加熱により所望の粘性を発現する容器入り液状又はペースト状食品組成物であって、抗菌成分の使用量が少なくても高い微生物安全性を有する、高い微生物安全性を有する、当該食品組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、α化していない澱粉、糖質、水、及び抗菌成分を含有する容器入り液状又はペースト状食品組成物であって、水分活性が0.84以下であり、かつ、水分量が40重量%以下であることを特徴とする、容器入り液状又はペースト状食品組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗菌成分の使用量が少なくても微生物安全性が高く、所定量の水及び必要に応じて他の食品材料とともに加熱調理され、最終食品に粘性を付与する用途で用いられる、容器入り液状又はペースト状食品組成物に関する。
従来から、澱粉を含む濃縮タイプの容器入りペースト状ルウ製品等の、容器入り液状又はペースト状食品組成物(以下、「食品組成物」と記載)が市販されている。この液状又はペースト状食品組成物は、容器から取り出され、所定量の水を加えて煮込み調理され、適宜所望の食品材料と組み合わされて、最終食品となる。煮込み調理の段階で澱粉が糊化することにより最終製品に粘性(とろみ)が付与される。このような食品組成物においては、微生物安全性を得るために各種抗菌成分が配合されているものが市場に供給されている。
しかしながら、これらの抗菌成分は特有の味や香りを持っており、これが食品組成物自体の味や香りを損ない得る。そのため、抗菌成分の使用量や使用できる食品組成物が限られており、食品組成物の種類によっては、十分な微生物安全性を得ることが困難であった。
そこで、本発明は、速やかに且つ均一に湯や水に分散することができる、加熱により所望の粘性を発現する容器入り液状又はペースト状食品組成物であって、抗菌成分の使用量が少なくても高い微生物安全性を有する、当該食品組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、澱粉、糖質、及び水を含有する容器入り液状又はペースト状食品組成物において、水分活性(Aw)を0.84以下、かつ水分量を40重量%以下とすることによって、抗菌成分の使用量が少なくても、高い微生物安全性が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
[1] α化していない澱粉、糖質、水、及び抗菌成分を含有する容器入り液状又はペースト状食品組成物であって、水分活性が0.84以下であり、かつ、水分量が40重量%以下であることを特徴とする、上記容器入り液状又はペースト状食品組成物。
[2] 抗菌成分がアルコールであり、該アルコールを0.3〜3.0重量%の割合で含有する、[1]の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
[3] 抗菌成分が酢酸であり、該酢酸を0.1〜3.0重量%の割合で含有する、[1]の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
[4] 抗菌成分がアリルイソチオシアネートであり、該アリルイソチオシアネートを0.001〜0.1重量%の割合で含有する、[1]の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
[5] 容器入り液状又はペースト状組成物中の水分に対する糖質の割合が30重量%以上である、[1]〜[4]のいずれかの容器入り液状又はペースト状食品組成物。
[6] B型粘度計によって測定される25℃における粘度が、100000mPa・s以下であることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかの容器入り液状又はペースト状食品組成物。
[7] 中心温度が60〜90℃に達するように加熱殺菌処理されている、[1]〜[6]のいずれかの容器入り液状又はペースト状組成物。
本発明によれば、抗菌成分の使用量が少なくても微生物安全性が高く、加えられた湯や水に速やかにかつ均一に分散することができ、そして加熱により所望の粘性を発現するとともに、優れた風味を有する最終食品(例えば、カレーソース等)を作ることができる容器入り液状又はペースト状食品組成物を提供することができる。
1.原料
1.1.水
本発明の液状又はペースト状食品組成物(以下「本発明の食品組成物」という場合がある)は、当該組成物の全重量あたりの水分量が40重量%以下であることを特徴とする。水分量の下限値は特に限定されないが、水分量は本発明の食品組成物の全重量あたり10重量%以上、好ましくは15重量%以上であることが望ましい。水分量の測定は、公知の方法を用いて測定することができる。例えば、常圧加熱乾燥法にて測定することができる。
本発明の食品組成物は、水分活性(Aw)が0.84以下であることを特徴とする。水分活性の値は、食品組成物中に含まれる、糖質や食塩等の量を調整することによって調節することができる。水分活性の測定は公知の水分活性測定装置を用いて測定することができ、例えば、ノバシーナ社製の水分活性測定装置を用いて測定することができる。
1.2.澱粉
本発明の食品組成物に用いられる澱粉としては、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉等の澱粉が挙げられる。澱粉は、小麦粉、米粉、もち米粉等の澱粉を含有する穀物粉の形態で添加されてもよい。穀物粉を単独で又は油脂を混合して加熱し、風味付けや分散性を向上させたものを使用してもよい。上記澱粉に対し、湿熱処理を行った湿熱処理澱粉や、架橋や官能基付与等の化学修飾した加工澱粉を使用してもよい。澱粉は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
本発明の食品組成物を加熱調理して得られる最終食品が、カレー、シチュー、チャウダー、ハヤシ、グラタン等、本来小麦粉を使用して調理する食品である場合には、澱粉としては小麦澱粉、コーンスターチ及びそれらの澱粉を含有する穀物粉及びその湿熱処理澱粉もしくは加工澱粉を主体として用いることが望ましい。
小麦澱粉、コーンスターチ及びそれらの澱粉を含有する穀物粉及びそれらの澱粉の湿熱処理澱粉もしくは加工澱粉は、水とともに加熱調理して糊化した際の物性がショートボディー物性であり、カレー、シチュー、チャウダー、ハヤシ、グラタン等の用途に好ましい物性や食感が得られる。
馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、ワキシコーンスターチ、クズ澱粉およびその加工澱粉は、水とともに加熱調理して糊化した際の物性がロングボディー物性であるため、あんかけ等には好ましい物性や食感が得られるが、カレー、シチュー、チャウダー、ハヤシ、グラタン等の用途に、これらの澱粉を主体として用いると、好ましい物性や食感が得られない。
なお、本明細書中、特記しない限り、「澱粉」とはα化していない澱粉を意味する。ただし、不溶性固形物や油脂等の分離を抑制するために、α化した澱粉を一部含んでいてもよい。
本発明の食品組成物中の澱粉の含量は特に限定されないが、当該組成物の全重量を基準として、5〜50重量%が好ましく、5〜45重量%がより好ましく、10〜40重量%が特に好ましい。
本発明の食品組成物中の澱粉の量の測定は、α化していない澱粉が水に不溶であることを利用して水溶性画分と分離し、不溶性画分に含まれる澱粉を加熱糊化させたのち、グルコアミラーゼで分解し、グルコース量を定量することにより測定することができる。なお、ここで、本発明の食品組成物が油脂を含有するものである場合には、あらかじめ脱脂処理を行うことが好ましい。
1.3.糖質
本発明の食品組成物に用いられる糖質としては、ブドウ糖等の単糖、ショ糖、麦芽糖、トレハロース等の二糖、オリゴ糖、マルトシルトレハロース、水あめ、デキストリン、糖アルコール(キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、オリゴ糖アルコール等)等が挙げられる。糖質は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。糖質は水溶性の糖質であることが好ましい。糖質にはα化した澱粉は含まれるが、α化していない澱粉は含まれない。
本発明の食品組成物における糖質の添加量を増やしても風味のバランスが保たれるよう、低甘味(甘味度100未満)の糖質を用いても良い。甘味度とは、ショ糖の甘さを100とした場合の甘味料の甘さの指標であり、一定量の濃度(例えば10重量%)のショ糖水溶液と他の甘味料水溶液とを比較し、同等の甘さを感じる濃度から求めることができる。
本発明の食品組成物では、水分に対する糖質の割合を30重量%以上、好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上とすることで、組成物の流動性を高めるとともに、加熱殺菌時の澱粉のα化を抑制し、加熱殺菌後も組成物の流動性を維持することができる。
水分に対する糖質の割合に上限値は特にないが、典型的には水分に対して糖質が300重量%以下である。糖質の割合を高めると甘味が強くなるとともに、相対的に澱粉その他調味原料の濃度が低くなるため、所定の風味物性を形成するのに必要な製品の量が多くなる。
本発明の食品組成物中の糖質の含量は、本発明の食品組成物の水分活性が前記範囲に維持される限り、特に限定されないが、当該組成物の全重量を基準として、10〜60重量%が好ましく、12〜55重量%がより好ましく、15〜45重量%がさらに好ましい。
本発明の食品組成物中の糖質の測定方法は、食品組成物の総量から、水分、たんぱく質、脂質、食物繊維、灰分、澱粉の量を差し引いた数値として算出される。水分、たんぱく質、脂質、食物繊維、灰分は、栄養表示基準の測定方法に準じて測定することができる。澱粉は上記1.2に示した方法に従い測定することができる。
1.4.抗菌成分
本発明の食品組成物に用いられる抗菌成分としては、食品に利用できるものであれば特に限定されず、例えばアルコール(例えば、エチルアルコール等)、有機酸(例えば、酢酸、乳酸、クエン酸等)、アリルイソチオシアネートが挙げられる。
本発明の食品組成物中の抗菌成分の含量は、用いる抗菌成分の種類によって異なるが、当該組成物の風味を損なわず、かつ、当該組成物の微生物安全性を十分なものとするように設定することが好ましい。例えば、当該組成物の全重量を基準として、アルコールであれば0.3〜3.0重量%、好ましくは0.3〜2.5重量%、より好ましくは0.3〜2.0重量%、更に好ましくは0.3〜1.5重量%、酢酸であれば0.1〜3.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%、より好ましくは0.1〜1.5重量%、更に好ましくは0.1〜1.0重量%、アリルイソチオシアネートであれば0.001〜0.1重量%、好ましくは0.001〜0.05重量%、より好ましくは0.001〜0.03重量%、更に好ましくは0.001〜0.02重量%とすることができる。これらの抗菌成分の含量は、従来的に一般的に用いられている量と比べて顕著に少ない量であるといえる。
1.5.その他の食品材料
本発明の食品組成物には、当該組成物の流動性を向上及び/又は維持するために、油脂を含めることができる。本発明の食品組成物に用いられる油脂としては、牛脂、豚脂、魚油、バター、ギー等の動物油脂、大豆油、コーン油、パーム油、菜種油、オリーブオイル等の植物油脂、ジアシルグリセロール、マーガリン等の加工油脂が挙げられる。本発明の食品組成物は、油脂の分離安定性のために、乳化剤を更に含有しても良い。
また、本発明の食品組成物には、当該組成物の水分活性の調製と風味付けのために、食塩を含めることができる。
本発明の食品組成物の塩分の含量は、本発明の食品組成物の水分活性が前記範囲に維持される限り、特に限定されないが、当該組成物の全重量を基準として13重量%以下であることが好ましい。
塩分の割合を13重量%より高めると、当該食品組成物を常温又は冷蔵又は冷凍条件で保管した際に、保管中に塩分が析出し、沈降分離を起こす場合がある。
本発明の食品組成物中の塩分量は、当該組成物を灰化させ、蒸留水に溶解し、ろ過したろ液を電量滴定法で測定する。
また、本発明の食品組成物には所望の風味、味を付与するために任意の食品材料を更に含むことができる。
任意の食品材料としては、例えば食塩等の塩類、肉エキス、野菜エキス、味噌、醤油、乳製品、ワイン、酸味料、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、香辛料等が挙げられる。
2.微生物安全性
本発明において、「微生物安全性」とは、微生物の発育や増殖を阻止する静菌作用を意味する。
本発明の食品組成物は、水分活性0.84以下であり、水分量が40重量%以下であることを特徴とし、本発明の食品組成物の水分活性の値が上記範囲であり、水分量が40重量%以下にある場合には、抗菌成分の使用量が少なくても高い微生物安全性を得ることができる。
一般的に、食品組成物中の水分活性の値を低下させることによって、当該組成物における微生物の増殖リスクを低減することができる。水分活性の値は、当該組成物中に含まれる糖質や食塩の量によって調節することができ、糖質や食塩の量を増やすことによって、水分活性の値を下げることができる。一方、水分活性の値を低下させるために、当該組成物中に含まれる糖質や食塩の量を増やした場合には、当該組成物の風味や味が損なわれ得る。したがって、当該組成物の水分活性の値を低下させるには限界があり、当該組成物が十分な微生物安全性を得るために、抗菌成分を添加する必要があった。
本発明者らは、水分活性が維持された食品組成物において、水分量を減らすことにより微生物の増殖リスクをさらに低減できることを見出した。この新たな知見によれば、食品組成物における、水分活性の値を低下させることなく、微生物安全性を高めることが可能であり、それ故に、添加される抗菌成分の量を低減することができる。
この新たな知見によれば、微生物安全性を高めるために食品組成物の風味や味が損なわれることを防ぐことができ、種類を問わず様々な味や風味を有する食品組成物の微生物安全性を高めることが可能である。
3.液状又はペースト状食品組成物
本発明の食品組成物は、水を連続相とし、必要に応じて、油を分散相とする、容器入りの液状又はペースト状食品組成物である。
本発明の食品組成物は実質的にα化されていない澱粉を含んでおり、偏光板を用いた顕微鏡観察により、偏光十字が観察される。
本発明の食品組成物は、B型粘度計により測定される25℃における粘度が130000mPa・s以下、好ましくは100000Pa・s以下、より好ましくは80000mPa・s以下、さらに好ましくは50000mPa・s以下、特に好ましくは20000mPa・s以下であることを特徴とする。この粘度を有する本発明の食品組成物は、湯や水に加えたときに速やかに且つ均一に分散することができる。
また、本発明の食品組成物の粘度が低すぎる場合には、風味が淡白なイメージを与える場合がある。本発明の食品組成物を加熱調理して得られる最終食品が、カレー、シチュー、チャウダー、ハヤシ、グラタン等、濃厚な風味が好まれる食品である場合には、B型粘度計により測定される25℃における粘度が10000mPa・s以上であることが望ましい。
粘度については公知のB型粘度計により測定することができる。例えば、東機産業製(R100型粘度計)を用い、粘性域に応じて適当なローターを用いて、30rpmで30秒後に測定される値によって測定することができる。
本発明の食品組成物を加熱調理して得られる最終食品としては、粘性のあるソース(ホワイトソース、デミグラスソース、カレーソース、スープカレー、トマトソース、あんかけ、カスタードソース等)を使用するカレー、シチュー、チャウダー、ハヤシ、グラタン、パスタ、中華あんかけ料理、カスタードクリームなどを例示することができる。
4.製造方法
本発明の食品組成物は、水分活性0.84以下、水分量が40重量%以下とし、更に所定量の抗菌成分を含有することにより高い静菌力が得られるため、製造工程において必ずしも殺菌工程を必要としない。
本発明の食品組成物の製造方法においては、最終製品に含まれる菌数を低減する目的で、使用原料や製造工程から混入する菌数を低減する必要がある場合には、加熱殺菌処理を施すことが好ましい。加熱殺菌は、例えば蒸気、熱水等により行うことができる。例えば、食品組成物の温度(中心温度)が60℃〜90℃となるように加熱殺菌処理を行うことが好ましい。加熱殺菌処理では、例えば加熱殺菌処理が後述する後殺菌の場合には上記温度を5秒間〜60分間保持するのが好ましく、また、加熱殺菌処理が後述するホットパック殺菌の場合には上記温度を5秒間〜5分間保持することが好ましい。
本発明の食品組成物は容器に充填され密封される。容器としては内容物を取り出し可能なものであれば限定されないが、例えばパウチ状容器、口栓付きパウチ、チューブ状容器、ボトル状容器、缶、瓶容器などを利用することができる。
食品組成物の容器への充填密閉と加熱殺菌処理との順序は特に限定されず、加熱殺菌処理は食品組成物の容器への充填前に行ってもよいし、容器への充填後に行ってもよいし、あるいは容器への充填の前後に行うこともできる。典型的には、食品組成物を容器に充填密封した後に加熱殺菌処理を施す様式(後殺菌)と、食品組成物を予め加熱殺菌処理(好ましくは60℃〜90℃の温度で加熱殺菌処理)し、加熱殺菌処理の温度(好ましくは60℃以上)を保持した状態で食品組成物を容器に充填密封し、容器を殺菌する様式(ホットパック殺菌)とが挙げられる。
本発明の食品組成物の製造においては、加熱殺菌処理の前に、食品材料の存在下で加熱調理する工程を更に含んでもよい。また、前述のホットパック殺菌の場合には、加熱調理工程を加熱殺菌処理と兼ねて行うこともできる。
加熱調理工程において澱粉が糊化する可能性、及び抗菌成分が失活する可能性があることから、予め糖質、水、食品材料等の混合物を、澱粉及び抗菌成分を添加せずに加熱調理し、得られた加熱調理組成物を澱粉及び抗菌成分と混合して食品組成物を調製し、当該食品組成物を加熱殺菌するようにしてもよい。
あるいは、澱粉及び糖質を含む混合物と水や食品材料等を含む混合物を別個に加熱調理し、その後両者を抗菌成分と共に混合して食品組成物を調製し、当該食品組成物を加熱殺菌しても良い。澱粉と糖質を混合することにより、澱粉の糊化温度を上げることができ、加熱調理工程において澱粉が糊化することを防ぐことができる。
5.製品保管条件
本発明の容器入り液状又はペースト状食品組成物は、常温保管、冷蔵保管、冷凍保管など、適切な保管条件で保管することができる。
本発明の容器入り液状又はペースト状食品組成物は、冷凍時にも完全に固化せず柔軟性を維持することができる。この発明の容器入り液状又はペースト状食品組成物を冷凍したもの(冷凍品)は短時間で解凍することができ速やかに調理に利用することができるという利点を有する。
6.加熱調理後の粘度
本発明の食品組成物は実質的にα化されていない澱粉を含んでいるので、水や湯に分散させ、必要に応じて他の食品材料とともに加熱調理をすることにより、食品組成物中の澱粉がα化して粘性が発現され、十分なとろみが付与された食品が得られる。
すなわち、本発明の食品組成物50gを60℃の温水150mlに添加し撹拌混合して混合物を調製し、続いて該混合物を撹拌混合しながら該混合物の温度が95℃に達するまで加熱し、続いて60℃まで冷却したときに、B型粘度計により測定される、調製直後の時点での該混合物を60℃に調温したときの粘度に対し、95℃まで加熱し60℃まで冷却した時点での、同様に測定される該混合物の粘度が2倍以上、より好ましくは5倍以上、更に好ましくは10倍以上となる。具体的には、本発明の食品組成物を用いた加熱調理後の食品の60℃における粘度は、30mPa・s以上、より好ましくは50〜200000mPa・s、更に好ましくは500〜200000mPa・sであるのが望ましい。なお、B型粘度計により測定される粘度の値は、粘性域に応じて適当なローターを用いて、30rpmで30秒後に測定される値を指す。
<実験1:アルコール>
実施例1:カレールウ(I)
1−1:製法
表1の実施例1に示す各食品材料(ただし、澱粉とアルコールを除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、70℃まで冷却した後、澱粉とアルコールを混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
1−2:評価
(1)カレーソース
カレールウ35gを25℃の水125mlに撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アルコールの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ1年間保管し、2週間後、1カ月後、2カ月後、3カ月後、6カ月後、9カ月後、及び1年後に、風味及び外観(分離の有無)、一般生菌・真菌類の増殖の確認を行った。
一般生菌の増殖確認は、35℃で保管した液状又はペースト状食品組成物を適宜希釈し、標準寒天培地(日水製薬製)と混合し固化させ、35℃で2日間培養したのちに菌数カウントを行い、増殖の有無を確認した。
真菌類の増殖確認は、30℃及び25℃で保管した液状またはペースト状食品組成物をそれぞれ適宜希釈し、30℃で保管したものは麦芽寒天培地(日水製薬製)と混合し固化させ30℃で5日間培養したのちに菌数カウントを行い、25℃で保管したものはDG−18寒天基礎培地(OXOID社製)に塗抹し25℃で7日間培養したのちに菌数カウントを行い、増殖の有無を確認した。
当該カレールウは、一年間の保管にわたり、外観及び風味において異常はみられず、微生物の増殖は認められなかった。
実施例2:カレールウ(II)
2−1:製法
表1の実施例2に示す各食品材料を用いて、実施例1と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が80℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
2−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アルコールの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
比較例1:カレールウ(i)
1−1:製法
表1の比較例1に示す各食品材料を用いて、実施例1と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が95℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
1−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、殺菌時の温度が高いため、澱粉が糊化(α化)されてしまいB型粘度計の測定限界以上の高粘度になってしまったため、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散せず、ダマができてしまった。一方、得られたカレーソースにおいて、アルコールの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
比較例2:カレールウ(ii)
2−1:製法
表1の比較例2に示す各食品材料を用いて、実施例1と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
2−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アルコールの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、2週間で菌の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、内容物の分離が見られた。
比較例3:カレールウ(iii)
3−1:製法
表1の比較例3に示す各食品材料を用いて、実施例1と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
3−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、強い塩味が感じられた。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、1カ月で菌(カビ)の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、液面にカビの増殖が見られた。
比較例4:カレールウ(iv)
4−1:製法
表1の比較例4に示す各食品材料を用いて、実施例1と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
4−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アルコールの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、1カ月で菌(カビ)の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、液面にカビの増殖が見られた。
比較例5:カレールウ(v)
5−1:製法
表1の比較例5に示す各食品材料を用いて、実施例1と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
5−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。一方、得られたカレーソースにおいては、アルコールの風味が感じられた。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
Figure 2014060977
表1に示すように、実施例1及び2に示すカレーソースは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例1及び2に示すカレーソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分であるアルコールによってソースの風味が損なわれることはなかった。
これに対して、比較例1のカレーソースは、高温での加熱殺菌の影響により、加熱調理のときに温水に速やかに分散せずに加熱されるに伴いダマが発生した。また、比較例2〜4のカレーソースは、微生物安全性が不十分であり、菌の増殖が認められた。さらに、比較例5のカレーソースは、添加したアルコールによってソースの風味が損なわれていた。
実施例3:カレールウ(III)
3−1:製法
表2の実施例3に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が50℃に達するまで加熱調理した。続いて、表2の実施例3に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、アルコールを除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、50℃まで冷却した。続いて、得られた両者とアルコールを混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
3−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アルコールの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった
実施例4:カレールウ(IV)
4−1:製法
表2の実施例4に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。続いて、表2の実施例4に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、アルコールを除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、その後、80℃まで冷却した。続いて、得られた両者とアルコールを混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に80℃で充填密封し、容器入りカレールウを得た。
4−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アルコールの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例5:カレールウ(V)
5−1:製法
表2の実施例5に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が60℃に達するまで加熱調理した。続いて、表2の実施例5に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、アルコールを除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、その後、60℃まで冷却した。続いて、得られた両者とアルコールを混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が80℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
5−2:評価
(1)カレーソース
実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アルコールの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった
Figure 2014060977
表2に示すように、実施例3〜5に示すカレールウは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例3〜5に示すカレーソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分であるアルコールによってソースの風味が損なわれることはなかった。
・各種形態の食品組成物への応用
実施例6:ベシャメルソースの素(1)
6−1:製法
表3に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次に、表3に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアルコールを撹拌混合してベシャメルソースの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りベシャメルソースの素を得た。
Figure 2014060977
6−2:評価
(1)ベシャメルソース
ベシャメルソースの素50gを、60℃の温水150mlに撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してベシャメルソースを作った。このベシャメルソースの素は、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたベシャメルソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りベシャメルソースの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該ベシャメルソースの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例7:カレールウ(1)
7−1:製法
表4に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、60℃まで冷却した。次いで、表4に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が60℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアルコールを撹拌混合してカレールウを調製した。これを撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱して殺菌処理を行ったのち、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカレールウを得た。
Figure 2014060977
7−2:評価
(1)カレーソース
カレールウ50gを60℃の温水150mlに撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例8:カボチャのチャウダーの素
8−1:製法
表5に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次に、表5に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアルコールを撹拌混合して、カボチャのチャウダーの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカボチャのチャウダーの素を得た。
Figure 2014060977
8−2:評価
(1)カボチャのチャウダー
カボチャのチャウダーの素50gを沸騰水150mlに撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してカボチャのチャウダーを作った。このカボチャのチャウダーの素は、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカボチャのチャウダーは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカボチャのチャウダーの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カボチャのチャウダーの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例9:カルボナーラソースの素
9−1:製法
表6に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に、表6に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアルコールを撹拌混合してペースト状のカルボナーラソースの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカルボナーラソースの素を得た。
Figure 2014060977
9−2:評価
(1)カルボナーラソース
カルボナーラソースの素50gを、60℃の牛乳150mlに撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してカルボナーラソースを作った。このカルボナーラソースの素は、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカルボナーラソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカルボナーラソースの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カルボナーラソースの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例10:回鍋肉調味料
10−1:製法
表7に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、85℃まで冷却した。次いで、表7に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアルコールを撹拌混合してペースト状の回鍋肉調味料を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入り回鍋肉調味料を得た。
Figure 2014060977
10−2:評価
(1)回鍋肉ソース
回鍋肉調味料50gを60℃の温水150mlに撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理して回鍋肉ソースを作った。この回鍋肉ソースは、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られた回鍋肉ソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、この回鍋肉ソースを別途油で炒めた豚肉とキャベツに絡めて造った回鍋肉は、粘性ソースが滑らかでとろみのあり美味しいものであった。
(2)保存性
容器入り回鍋肉調味料を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該回鍋肉調味料の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例11:カスタードベース
11−1:製法
表8に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に、表8に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアルコールを撹拌混合してペースト状のカスタードベースを調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカスタードベースを得た。
Figure 2014060977
11−2:評価
(1)カスタードソース
カスタードベース50gを、60℃の牛乳150mlに撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してカスタードソースを作った。このカスタードベースは、加熱調理のときに牛乳に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカスタードソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカスタードベースを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カスタードベースの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例12:スープカレーの素
12−1:製法
表9に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次いで、表9に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアルコールを撹拌混合してスープカレーの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りスープカレーの素を得た。
Figure 2014060977
12−2:評価
(1)スープカレー
スープカレーの素50gを60℃の温水150mlに撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してスープカレーを作った。このスープカレーの素は、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたスープカレーは低粘度であるがとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りスープカレーの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該スープカレーの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例13:ベシャメルソースの素(2)
13−1:製法
表10に示す<調味加熱配合>の各食品材料を混合してベシャメルソースの素を調製した。得られたベシャメルソースの素を柔軟性のあるパウチ状容器に充填密封し、容器入りベシャメルソースの素を得た。
Figure 2014060977
13−2評価
(1)ベシャメルソース
ベシャメルソースの素50gを、水50g、牛乳100mL、及びバター10gと共に鍋に投入し撹拌混合しながら混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理してベシャメルソースを作った。このベシャメルソースの素は、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたベシャメルソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りベシャメルソースの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例1と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該ベシャメルソースの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
上記実施例6〜13の各食品組成物の配合と、評価結果を次表に示す。
Figure 2014060977
表11に示すように、実施例6〜13に示す各種ソースは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例6〜13に示す各種ソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分であるアルコールによってソースの風味が損なわれることはなかった。
<実験2:酢酸>
実施例(1):カレールウ(I)
1−1:製法
表12の実施例(1)に示す各食品材料(ただし、澱粉と酢酸を除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、70℃まで冷却した後、澱粉と酢酸を混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
1−2:評価
(1)カレーソース
上記実験1の実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入り液状またはペースト状食品組成物を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ1年間保管し、2週間後、1カ月後、2カ月後、3カ月後、6カ月後、9カ月後、及び1年後に、風味および外観(分離の有無)、一般生菌・真菌類の増殖の確認を行った。
一般生菌・真菌類の増殖確認は、液状またはペースト状食品組成物を適宜希釈し、培地と混合し固化させ、一般生菌は25℃で2日間、真菌類は30℃で5日間培養したのちに菌数カウントを行い、増殖の有無を確認した。
一般生菌の増殖確認は、35℃で保管した液状またはペースト状食品組成物を適宜希釈し、標準寒天培地(日水製薬製)と混合し固化させ、35℃で2日間培養したのちに菌数カウントを行い、増殖の有無を確認した。
真菌類の増殖確認は、30℃又は25℃で保管した液状またはペースト状食品組成物をそれぞれ適宜希釈し、30℃で保管したものは麦芽寒天培地(日水製薬製)と混合し固化させ30℃で5日間培養したのちに菌数カウントを行い、25℃で保管したものはDG−18寒天基礎培地(OXOID社製)に塗抹し25℃で7日間培養したのちに菌数カウントを行い、増殖の有無を確認した。
当該カレールウは、一年間の保管にわたり、外観及び風味において異常はみらず、微生物の増殖は認められなかった。
実施例(2):カレールウ(II)
2−1:製法
表12の実施例(2)に示す各食品材料を用いて、実施例(1)と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が80℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
2−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウ(II)を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
比較例(1):カレールウ(i)
1−1:製法
表12の比較例(1)に示す各食品材料を用いて、実施例(1)と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が95℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
1−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散せず、ダマができてしまった。一方、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
比較例(2):カレールウ(ii)
2−1:製法
表12の比較例(2)に示す各食品材料を用いて、実施例(1)と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
2−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、1カ月で菌の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、内容物の分離が見られた。
比較例(3):カレールウ(iii)
3−1:製法
表12の比較例(3)に示す各食品材料を用いて、実施例(1)と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
3−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、2カ月で菌(カビ)の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、液面にカビの増殖が見られた。
比較例(4):カレールウ(iv)
4−1:製法
表12の比較例(4)に示す各食品材料を用いて、実施例(1)と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
4−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、2カ月で菌(カビ)の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、液面にカビの増殖が見られた。
比較例(5):カレールウ(v)
5−1:製法
表12の比較例(5)に示す各食品材料を用いて、実施例(1)と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
5−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。一方、得られたカレーソースにおいては、酢酸の風味が感じられた。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
Figure 2014060977
表12に示すように、実施例(1)及び(2)に示すカレーソースは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例(1)及び(2)に示すカレーソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分である酢酸によってソースの風味が損なわれることはなかった。
これに対して、比較例(1)のカレーソースは、高温での加熱殺菌の影響により、加熱調理のときに温水に速やかに分散せずに加熱されるに伴いダマが発生した。また、比較例(2)〜(4)のカレーソースは、微生物安全性が不十分であり、菌の増殖は認められた。さらに、比較例(5)のカレーソースは、添加した酢酸によってソースの風味が損なわれていた。
実施例(3):カレールウ(III)
3−1:製法
表13の実施例(3)に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が50℃に達するまで加熱調理した。続いて、表13の実施例(3)に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、酢酸を除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、50℃まで冷却した。続いて、得られた両者と酢酸を混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
3−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例(4):カレールウ(IV)
4−1:製法
表13の実施例(4)に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。続いて、表13の実施例(4)に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、酢酸を除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、その後、80℃まで冷却した。続いて、得られた両者と酢酸を混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に80℃で充填密封し、容器入りカレールウを得た。
4−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例(5):カレールウ(V)
5−1:製法
表13の実施例(5)に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が60℃に達するまで加熱調理した。続いて、表13の実施例(5)に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、酢酸を除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、その後、60℃まで冷却した。続いて、得られた両者と酢酸を混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が80℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
5−2:評価
(1)カレーソース
実施例(1)と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、酢酸の風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
Figure 2014060977
表13に示すように、実施例(3)〜(5)に示すカレーソースは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例(3)〜(5)に示すカレーソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分である酢酸によってソースの風味が損なわれることはなかった。
・各種形態の食品組成物への応用
実施例(6):ベシャメルソースの素
6−1:製法
表14に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次に、表14に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及び酢酸を撹拌混合してベシャメルソースの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りベシャメルソースの素を得た。
Figure 2014060977
6−2:評価
(1)ベシャメルソース
上記実験1の実施例6と同様の方法でベシャメルソースを作った。このベシャメルソースの素は、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたベシャメルソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りベシャメルソースの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該ベシャメルソースの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例(7):カレールウ(1)
7−1:製法
表15に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、60℃まで冷却した。次いで、表15に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が60℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合、及び酢酸を撹拌混合してカレールウを調製した。これを撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱して殺菌処理を行ったのち、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカレールウを得た。
Figure 2014060977
7−2:評価
(1)カレーソース
上記実験1の実施例7と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例(8):カボチャのチャウダーの素
8−1:製法
表16に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次に、表16に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及び酢酸を撹拌混合して、カボチャのチャウダーの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカボチャのチャウダーの素を得た。
Figure 2014060977
8−2:評価
(1)カボチャのチャウダー
上記実験1の実施例8と同様の方法でカボチャのチャウダーを作った。このカボチャのチャウダーの素は、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカボチャのチャウダーは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカボチャのチャウダーの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カボチャのチャウダーの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例(9):カルボナーラソースの素
9−1:製法
表17に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に、表17に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及び酢酸を撹拌混合してカルボナーラソースの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカルボナーラソースの素を得た。
Figure 2014060977
9−2:評価
(1)カルボナーラソース
上記実験1の実施例9と同様の方法でカルボナーラソースを作った。このカルボナーラソースの素は、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカルボナーラソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカルボナーラソースの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カルボナーラソースの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例(10):回鍋肉調味料
10−1:製法
表18に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次いで、表18に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及び酢酸を撹拌混合してペースト状の回鍋肉調味料を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入り回鍋肉調味料を得た。
Figure 2014060977
10−2:評価
(1)回鍋肉ソース
上記実験1の実施例10と同様の方法で回鍋肉ソースを作った。この回鍋肉ソースは、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られた回鍋肉ソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、この回鍋肉ソースを別途油で炒めた豚肉とキャベツに絡めて造った回鍋肉は、粘性ソースが滑らかでとろみのあり美味しいものであった。
(2)保存性
容器入り回鍋肉調味料を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該回鍋肉調味料の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例(11):カスタードベース
11−1:製法
表19に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に、表19に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及び酢酸を撹拌混合してカスタードベースを調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカスタードベースを得た。
Figure 2014060977
11−2:評価
(1)カスタードソース
上記実験1の実施例11と同様の方法でカスタードソースを作った。このカスタードベースは、加熱調理のときに牛乳に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカスタードソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカスタードベースを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カスタードベースの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例(12):スープカレーの素
12−1:製法
表20に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次いで、表20に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及び酢酸を撹拌混合してスープカレーの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りスープカレーの素を得た。
Figure 2014060977
12−2:評価
(1)スープカレー
上記実験1の実施例12と同様の方法でスープカレーを作った。このスープカレーの素は、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたスープカレーは低粘度であるがとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りスープカレーの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例(1)と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該スープカレーの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
上記実施例(6)〜(12)の各食品組成物の配合と、評価結果を次表に示す。
Figure 2014060977
表21に示すように、実施例(6)〜(12)に示す各種ソースは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例(6)〜(12)に示す各種ソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分である酢酸によってソースの風味が損なわれることはなかった。
<実験3:アリルイソチオシアネート>
実施例[1]:カレールウ(I)
1−1:製法
表22の実施例[1]に示す各食品材料(ただし、澱粉とアリルイソチオシアネートを除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、70℃まで冷却した後、澱粉とアリルイソチオシアネートを混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
1−2:評価
(1)カレーソース
上記実験1の実施例1と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入り液状またはペースト状食品組成物を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ1年間保管し、2週間後、1カ月後、2カ月後、3カ月後、6カ月後、9カ月後、及び1年後に、風味および外観(分離の有無)、一般生菌・真菌類の増殖の確認を行った。
一般生菌・真菌類の増殖確認は、液状またはペースト状食品組成物を適宜希釈し、培地と混合し固化させ、一般生菌は25℃で2日間、真菌類は30℃で5日間培養したのちに菌数カウントを行い、増殖の有無を確認した。
一般生菌の増殖確認は、35℃で保管した液状またはペースト状食品組成物を適宜希釈し、標準寒天培地(日水製薬製)と混合し固化させ、35℃で2日間培養したのちに菌数カウントを行い、増殖の有無を確認した。
真菌類の増殖確認は、30℃と25℃で保管した液状またはペースト状食品組成物をそれぞれ適宜希釈し、30℃で保管したものは麦芽寒天培地(日水製薬製)と混合し固化させ30℃で5日間培養したのちに菌数カウントを行い、25℃で保管したものはDG−18寒天基礎培地(OXOID社製)に塗抹し25℃で7日間培養したのちに菌数カウントを行い、増殖の有無を確認した。
当該カレーソースの素は、一年間の保管にわたり、外観及び風味において異常はみられず、微生物の増殖は認められなかった。
実施例[2]:カレールウ(II)
2−1:製法
表22の実施例[2]に示す各食品材料を用いて、実施例[1]と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が80℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
2−2:評価
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
比較例[1]:カレールウ(i)
1−1:製法
表22の比較例[1]に示す各食品材料を用いて、実施例[1]と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が95℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
1−2:評価
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散せず、ダマができてしまった。一方、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれの恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
比較例[2]:カレールウ(ii)
2−1:製法
表22の比較例[2]に示す各食品材料を用いて、実施例[1]と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
2−2:評価
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、2週間で菌の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、内容物の分離が見られた。
比較例[3]:カレールウ(iii)
3−1:製法
表22の比較例[3]に示す各食品材料を用いて、実施例[1]と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
3−2:評価
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、1カ月で菌(カビ)の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、液面にカビの増殖が見られた。
比較例[4]:カレールウ(iv)
4−1:製法
表22の比較例[4]に示す各食品材料を用いて、実施例[1]と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
4−2:評価
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。その結果、1カ月で菌(カビ)の増殖が認められた。また、当該カレールウの外観は、液面にカビの増殖が見られた。
比較例[5]:カレールウ(v)
5−1:製法
表22の比較例[5]に示す各食品材料を用いて、実施例[1]と同様の方法でカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
5−2:評価
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。一方、得られたカレーソースにおいては、アリルイソチオシアネートの風味が感じられた。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
Figure 2014060977
表22に示すように、実施例[1]及び[2]に示すカレーソースは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例[1]及び[2]に示すカレーソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分であるアリルイソチオシアネートによってソースの風味が損なわれることはなかった。
これに対して、比較例[1]のカレーソースは、高温での加熱殺菌の影響により、加熱調理のときに温水に速やかに分散せずに加熱されるに伴いダマが発生した。また、比較例[2]〜[4]のカレーソースは、微生物安全性が不十分であり、菌の増殖が認められた。さらに、比較例[5]のカレーソースは、添加したアリルイソチオシアネートによってソースの風味が損なわれていた。
実施例[3]:カレールウ(III)
3−1:製法
表23の実施例[3]に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が50℃に達するまで加熱調理した。続いて、表23の実施例[3]に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、アリルイソチオシアネートを除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、50℃まで冷却した。続いて、得られた両者とアリルイソチオシアネートを混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
3−2:評価
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例[4]:カレールウ(IV)
4−1:製法
表23の実施例[4]に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。続いて、表23の実施例[4]に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、アリルイソチオシアネートを除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、その後、80℃まで冷却した。続いて、得られた両者とアリルイソチオシアネートを混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に80℃で充填密封し、容器入りカレールウを得た。
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例[5]:カレールウ(V)
5−1:製法
表23の実施例[5]に示す食品材料のうち「A」に示す食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が60℃に達するまで加熱調理した。続いて、表23の実施例[5]に示す食品材料のうち「B」に示す食品材料(ただし、アリルイソチオシアネートを除く)を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、その後、60℃まで冷却した。続いて、得られた両者とアリルイソチオシアネートを混合してカレールウを調製した。得られたカレールウを柔軟性のあるボトル状容器に充填密封し、中心温度が80℃で1分間加熱殺菌を行い、容器入りカレールウを得た。
5−2:評価
(1)カレーソース
実施例[1]と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、得られたカレーソースにおいて、アリルイソチオシアネートの風味や強い塩味は感じられず、スパイスの香り立ちが良く良好な風味を有するものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
Figure 2014060977
表23に示すように、実施例[3]〜[5]に示すカレーソースは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例[3]〜[5]に示すカレーソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分である酢酸によってソースの風味が損なわれることはなかった。
・各種形態の食品組成物への応用
実施例[6]:ベシャメルソースの素
6−1:製法
表24に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次に、表24に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアリルイソチオシアネートを撹拌混合してベシャメルソースの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りベシャメルソースの素を得た。
Figure 2014060977
6−2:評価
(1)ベシャメルソース
上記実験1の実施例6と同様の方法でベシャメルソースを作った。このベシャメルソースの素は、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたベシャメルソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りベシャメルソースの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該ベシャメルソースの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例[7]:カレールウ(1)
7−1:製法
表25に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、60℃まで冷却した。次いで、表25に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が60℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合、及びアリルイソチオシアネートを撹拌混合してカレールウを調製した。これを撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱して殺菌処理を行ったのち、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカレールウの素を得た。柔軟性のパウチ状容器に充填密封し、容器入りカレールウを得た。
Figure 2014060977
7−2:評価
(1)カレーソース
上記実験1の実施例7と同様の方法でカレーソースを作った。このカレールウは、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカレーソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカレールウを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カレールウの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例[8]:カボチャのチャウダーの素
8−1:製法
表26に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次に、表26に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアリルイソチオシアネートを撹拌混合して、カボチャのチャウダーの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカボチャのチャウダーの素を得た。
Figure 2014060977
8−2:評価
(1)カボチャのチャウダー
上記実験1の実施例8と同様の方法でカボチャのチャウダーを作った。このカボチャのチャウダーの素は、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカボチャのチャウダーは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカボチャのチャウダーの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カボチャのチャウダーの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例[9]:カルボナーラソースの素
9−1:製法
表27に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に、表27に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアリルイソチオシアネートを撹拌混合してカルボナーラソースの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカルボナーラソースの素を得た。
Figure 2014060977
9−2:評価
(1)カルボナーラソース
上記実験1の実施例9と同様の方法でカルボナーラソースを作った。このカルボナーラソースの素は、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカルボナーラソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカルボナーラソースの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カルボナーラソースの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例[10]:回鍋肉調味料
10−1:製法
表28に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次いで、表28に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアリルイソチオシアネートを撹拌混合してペースト状の回鍋肉調味料を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入り回鍋肉調味料を得た。
Figure 2014060977
10−2:評価
(1)回鍋肉ソース
上記実験1の実施例10と同様の方法で回鍋肉ソースを作った。この回鍋肉ソースは、加熱調理のときに沸騰水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られた回鍋肉ソースは滑らかでとろみのあるものであった。また、この回鍋肉ソースを別途油で炒めた豚肉とキャベツに絡めて造った回鍋肉は、粘性ソースが滑らかでとろみのあり美味しいものであった。
(2)保存性
容器入り回鍋肉調味料を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該回鍋肉調味料の外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例[11]:カスタードベース
11−1:製法
表29に示す<調味加熱配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に、表29に示す<澱粉液配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアリルイソチオシアネートを撹拌混合してカスタードベースを調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りカスタードベースを得た。
Figure 2014060977
11−2:評価
(1)カスタードソース
上記実験1の実施例11と同様の方法でカスタードソースを作った。このカスタードベースは、加熱調理のときに牛乳に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたカスタードソースは滑らかでとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りカスタードベースを35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該カスタードベースの外観及び風味において異常はみられなかった。
実施例[12]:スープカレーの素
12−1:製法
表30に示す<調味加熱配合>の各食品材料を撹拌混合しながら、混合物の温度が95℃に達するまで加熱調理し、続いて、80℃まで冷却した。次いで、表30に示す<澱粉液配合>の各食品材料を攪拌混合しながら、混合物の温度が80℃に達するまで加熱調理した。次に<仕上げ配合>により、調味加熱配合、澱粉液配合及びアリルイソチオシアネートを撹拌混合してスープカレーの素を調製し、柔軟性のパウチ状容器に80℃で充填密封し、容器入りスープカレーの素を得た。
Figure 2014060977
12−2:評価
(1)スープカレー
上記実験1の実施例12と同様の方法でスープカレーを作った。このスープカレーの素は、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、得られたスープカレーは低粘度であるがとろみのあるものであった。
(2)保存性
容器入りスープカレーの素を35℃、30℃、及び25℃でそれぞれ恒温槽に保管した。
実施例[1]と同様の方法で菌の増殖の有無を確認した。一年間の保管にわたり、微生物の増殖は認められなかった。また、当該スープカレーの素の外観及び風味において異常はみられなかった。
上記実施例[6]〜[12]の各食品組成物の配合と、評価結果を次表に示す。
Figure 2014060977
表31に示すように、実施例[6]〜[12]に示す各種ソースは、加熱調理のときに温水に速やか且つ均一に分散して粘度を発現し、滑らかでとろみのある粘性ソースであった。また、実施例[6]〜[12]に示す各種ソースにおいては、菌の増殖は認められず高い微生物安全性を有し、且つ、添加した抗菌成分であるアリルイソチオシアネートによってソースの風味が損なわれることはなかった。

Claims (7)

  1. α化していない澱粉、糖質、水、及び抗菌成分を含有する容器入り液状又はペースト状食品組成物であって、水分活性が0.84以下であり、かつ、水分量が40重量%以下であることを特徴とする、容器入り液状又はペースト状食品組成物。
  2. 抗菌成分がアルコールであり、該アルコールを0.3〜3.0重量%の割合で含有する、請求項1に記載の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
  3. 抗菌成分が酢酸であり、該酢酸を0.1〜3.0重量%の割合で含有する、請求項1に記載の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
  4. 抗菌成分がアリルイソチオシアネートであり、該アリルイソチオシアネートを0.001〜0.1重量%の割合で含有する、請求項1に記載の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
  5. 容器入り液状又はペースト状組成物中の水分に対する糖質の割合が60重量%以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
  6. B型粘度計によって測定される25℃における粘度が、100000mPa・s以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
  7. 中心温度が60〜90℃に達するように加熱殺菌処理されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器入り液状又はペースト状食品組成物。
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