JP2014060557A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の読取センサにより読み取られた画像を複数の書込ヘッドにより書き込む場合の画質の劣化を抑制する。
【解決手段】千鳥状に配置された複数のCIS101と、複数のCIS101で各々読み取られた画像を1つの画像に合成するための第1パラメータに従って、複数のCIS101による画像の読み取りを制御する読取制御部103と、千鳥状に配置された複数のLPH502と、複数のLPH502により1つの画像を書き込むための第2パラメータに従って、複数のLPH502による画像の書き込みを制御する書込制御部501と、第1パラメータに基づいて第2パラメータを補正するシステム制御部400と、を備える。書込制御部501は、複数のCIS101で読み取られた画像の書き込みを行う場合に、補正された第2パラメータに従って、複数のLPH502による画像の書き込みを制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の読取センサと複数の書込ヘッドを備える画像形成装置および画像形成方法に関する。
従来、複写機や複合機などの画像形成装置において、A0サイズなどの大きなサイズの原稿の読み取りを可能にするために、密着イメージセンサ(Contact Image Sensor;以下、CISという。)などの複数の読取センサを千鳥状に配置して、これら複数のCISで1つの画像の読み取りを行うものが知られている。複数の読取センサで1つの画像を読み取る場合、各読取センサで各々読み取った画像を、あたかも単一の読取センサで読み取ったように合成する必要がある。このため、通常は、主走査方向に隣り合う読取センサ同士で読取位置が重複する部分(以下、読取オーバーラップ部という。)に繋ぎ目を設定し、この繋ぎ目位置を境に一方の読取センサで読み取った画像データと他方の読取センサで読み取った画像データとを繋ぎ合わせるとともに、副走査方向で異なる位置に設置される読取センサのうち、先に原稿の読み取りが行われる読取センサから画像データを出力するタイミングを、後に読み取りが行われる読取センサから画像データを出力するタイミングよりも遅延させることで、単一の読取センサで読み取った場合と同等の画像を生成するようにしている(例えば特許文献1,2を参照)。
上記の繋ぎ目位置や遅延量は、複数の読取センサのレイアウトに応じて決まる各読取センサの相対位置の設計値に基づいて、予め設定しておくことができる。しかし、実際には、各読取センサを設計値通りに正確に設置することは極めて困難であり、読取センサの相対位置に、設計値に対する誤差が生じていることが多い。このため、通常は、画像形成装置の製造過程あるいは出荷後の調整時などに調整用テストチャートの読み取りを行って読取センサの相対位置の設計値に対する誤差量を求め、設計値に基づいて予め定めた繋ぎ目位置や遅延量を設計値に対する誤差量に応じて調整することで、主走査方向の画素の欠落や重複と副走査方向の画素の位置ずれを最小限(例えば半画素以下)にして、合成された画像の画質の劣化を抑制するようにしている(例えば特許文献3を参照)。
また、大きなサイズの原稿の画像を出力するために、上記の読取センサと同様に、LEDプリントヘッド(以下、LPHという。)などの複数の書込ヘッドを千鳥状に配置して、A0サイズなどの大きなサイズの画像の書き込みを行えるようにした書込部も知られている。このような書込部を用いる場合も、複数の書込ヘッドで各々書き込んだ画像を単一書込ヘッドで書き込んだ場合と同等の画像にするために、主走査方向に隣り合う書込ヘッド同士で書込位置が重複する部分(以下、書込オーバーラップ部という。)に繋ぎ目を設定し、また、副走査方向で異なる位置に設置される書込ヘッドのうち、書込位置が先行する書込ヘッドの書き込みタイミングを遅延させるようにしている。この書込ヘッドの繋ぎ目位置や遅延量についても、画像形成装置の製造過程あるいは出荷後の調整時などに書込ヘッド同士の相対位置の設計値に対する誤差量を求め、設計値に基づいて予め定めた繋ぎ目位置や遅延量を設計値に対する誤差量に応じて調整することで、主走査方向の画素の欠落や重複と副走査方向の画素の位置ずれを最小限(例えば半画素以下)にして、書き込まれた画像の画質の劣化を抑制するようにしている。
しかし、従来の方法では、複数の読取センサにより読み取って合成した画像の繋ぎ目位置における画質の劣化や、複数の書込ヘッドにより書き込んだ画像の繋ぎ目位置における画質の劣化をそれぞれ最小限に抑えることができるものの、複数の読取センサにより読み取られた画像を複数の書込ヘッドにより書き込む場合には、繋ぎ目位置が多くなることで画質の劣化を招く、あるいは繋ぎ目位置における画質の劣化が増大するといった問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の読取センサにより読み取られた画像を複数の書込ヘッドにより書き込む場合の画質の劣化を有効に抑制することができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、画像を読み取る複数の読取センサであって、隣り合う読取センサの読取位置が一部重複するように主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数の読取センサと、前記複数の読取センサで各々読み取られた画像を1つの画像に合成するための第1パラメータに従って、前記複数の読取センサによる画像の読み取りを制御する読取制御部と、画像を書き込む複数の書込ヘッドであって、隣り合う書込ヘッドの書込位置が一部重複するように主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数の書込ヘッドと、前記複数の書込ヘッドにより1つの画像を書き込むための第2パラメータに従って、前記複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御する書込制御部と、前記第1パラメータに基づいて、前記第2パラメータを補正する補正部と、を備え、前記書込制御部は、前記複数の読取センサで読み取られた画像の書き込みを行う場合に、補正された前記第2パラメータに従って、前記複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成方法は、画像を読み取る複数の読取センサであって、隣り合う読取センサの読取位置が一部重複するように主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数の読取センサと、前記複数の読取センサで各々読み取られた画像を1つの画像に合成するための第1パラメータに従って、前記複数の読取センサによる画像の読み取りを制御する読取制御部と、画像を書き込む複数の書込ヘッドであって、隣り合う書込ヘッドの書込位置が一部重複するように主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数の書込ヘッドと、前記複数の書込ヘッドにより1つの画像を書き込むための第2パラメータに従って、前記複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御する書込制御部と、を備える画像形成装置において実行される画像形成方法であって、補正部が、前記第1パラメータに基づいて、前記第2パラメータを補正する工程と、前記書込制御部が、前記複数の読取センサで読み取られた画像の書き込みを行う場合に、補正された前記第2パラメータに従って、前記複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、複数の読取センサで各々読み取られた画像を1つの画像に合成するための第1パラメータに基づいて、複数の書込ヘッドにより1つの画像を書き込むための第2パラメータを補正し、複数の読取センサで読み取られた画像の書き込みを行う場合に、補正された第2パラメータに従って複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御するので、画像の画質の劣化を有効に抑制することができるという効果を奏する。
図1は、デジタル複写機の構造を模式的に示す側面図である。 図2は、デジタル複写機の制御系の構成を示すブロック図である。 図3は、書込部の構造を模式的に示す側面図である。 図4は、複数のLPHのレイアウトの一例を示す斜視図である。 図5は、読取部の構造を模式的に示す側面図である。 図6は、読取部のレイアウトを説明する平面図である。 図7は、調整用テストチャートの一例を示す図である。 図8は、デジタル複写機の調整時などに実施される処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、第1パラメータによるCISの繋ぎ目位置の画素のずれと第2パラメータによるLPHの繋ぎ目位置の画素のずれとが主走査方向において逆方向となる場合(ケース1)を説明する図である。 図10−1は、第1パラメータによるCISの繋ぎ目位置と第2パラメータによるLPHの繋ぎ目位置との双方で画素が欠落するずれが生じている場合(ケース2)を説明する図である。 図10−2は、図10−1の例においてLPHの繋ぎ目位置Ja−bを調整する方法を説明する図である。 図10−3は、図10−1の例においてLPHの繋ぎ目位置Jb−cを調整する方法を説明する図である。 図11−1は、第1パラメータによるCISの繋ぎ目位置と第2パラメータによるLPHの繋ぎ目位置との双方で画素が重複するずれが生じている場合(ケース3)を説明する図である。 図11−2は、図11−1の例においてLPHの繋ぎ目位置Ja−bを調整する方法を説明する図である。 図11−3は、図11−1の例においてLPHの繋ぎ目位置Jb−cを調整する方法を説明する図である。 図12は、第1パラメータとして決定されたCISの繋ぎ目位置に基づいて、第2パラメータとして決定されたLPHの繋ぎ目位置を調整する一連の処理の流れを示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る画像形成装置および画像形成方法の実施形態を詳細に説明する。以下に示す実施形態は、読取センサにCISを用いた読取部で原稿の画像を読み取り、書込ヘッドにLPHを用いた書込部で画像を転写紙に印刷する大判対応型のデジタル複写機に対して本発明を適用した例である。
まず、本実施形態のデジタル複写機の概要について、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本実施形態のデジタル複写機の構造を模式的に示す側面図、図2は、本実施形態のデジタル複写機の制御系の構成を示すブロック図である。また、図3は、本実施形態のデジタル複写機が備える書込部の構造を模式的に示す側面図、図4は、書込部が備える複数のLPHのレイアウトの一例を示す斜視図である。また、図5は、本実施形態のデジタル複写機が備える読取部の構造を模式的に示す側面図、図6は、読取部のレイアウトを説明する平面図である。
本実施形態のデジタル複写機は、図1に示すように、原稿の画像を読み取る読取部100と、読取部100で読み取った原稿の画像を転写紙に印刷する書込部500と、書込部500に転写紙を供給するロール給紙部610およびカセット給紙部620とを備える。また、本実施形態のデジタル複写機は、図2に示すように、読取部100で読み取った原稿の画像を格納する画像メモリ200と、画像メモリ200に格納された原稿の画像に対して各種画像処理を行う画像処理部300と、デジタル複写機における一連のプロセスを実行制御するシステム制御部400と、オペレータの操作入力を受け付ける操作部700と、デジタル複写機における各部に電源を供給する電源装置800などを備える。
システム制御部400は、図2に示すように、CPU401、ROM402、RAM403、不揮発性メモリ404などを備え、CPU401がRAM403をワークエリアとして利用して、ROM402に格納された制御プログラムを実行することにより、デジタル複写機における一連のプロセスを実行制御する。
書込部500は、図2に示すように、書込制御部501と、書き込み用の光を出力する複数のLPH502a〜502e(以下、これらを総称する場合はLPH502と表記する。)とを備える。書き込み制御部501は、システム制御部400による制御のもとで、同期クロックに従って画像メモリ200から転送された画像データを1画素単位にビット変換し、後述の第2パラメータに従ってLPH502a〜502eのレイアウトに応じて主走査方向に分割した画像の書込信号を、第2パラメータに従って決定されるタイミングで各LPH502a〜502eに各々供給する。複数のLPH502a〜502eは、それぞれ書き込み制御部501からの書込信号に従って動作し、1画素単位で制御される書き込み用の光を出力して画像の書き込みを行う。
ここで、図1および図3を参照しながら、LPH502を用いた一連の書き込みプロセスの概要を説明する。書込部500には、書き込みプロセスを実行する構成要素として、上記の書き込み制御部501およびLPH502のほか、感光体ドラム503、帯電チャージャ504、現像ユニット505、レジストローラ506、転写チャージャ507、分離チャージャ508、定着ユニット509、除電ランプ510およびクリーニングユニット511が設けられている。
帯電チャージャ504は、感光体ドラム503を例えば−900Vに一様に帯電させるグリッド付きのスコロトロンチャージャと呼ばれるものであり、非接触で帯電処理を行うことができる。LPH502は、発光素子であるLEDをアレイ状に並べた構成であり、画像データに応じた書込信号に従って各LEDから発光した光を、セルフォック(登録商標)レンズアレイを介して感光体ドラム503に照射させる。
帯電チャージャ504により帯電された感光体ドラム503は、LPH502からの光が照射された部分において光導電現象により電荷がアースに流れて減少する。ここで、画像の濃度の淡い部分は、LEDを発光させないようにし、濃度の濃い部分はLEDを発光させる。これにより、感光体ドラム503上に画像の濃淡に対応した静電潜像が形成される。
この感光体ドラム503上に形成された静電潜像は、現像ユニット505によって現像される。現像ユニット505内のトナーは、撹拌により負に帯電されており、バイアスは例えば−700Vに印加されている。このため、感光体ドラム503上でLPH502からの光が照射された部分だけトナーが付着し、感光体ドラム503上の静電潜像が現像されてトナー像が形成される。
一方、転写紙は、ロール給紙部610とカセット給紙部620から選択的に供給される。転写紙は、レジストローラ506により搬送のタイミングが制御され、所定のタイミングで感光体ドラム503の下部を通過する。このとき、転写チャージャ507により、感光体ドラム503上のトナー像が転写紙に転写される。トナー像が転写された転写紙は、次に分離チャージャ508により感光体ドラム503から分離され、定着ユニット509に搬送される。そして、定着ユニット509により転写紙上に転写されたトナー像が転写紙に定着される。トナー像が定着された転写紙は、デジタル複写機の外部に排紙される。
トナー像の転写が終わった感光体ドラム503は、除電ランプ510により除電されるとともに、クリーニングユニット511により残存したトナーが除去された後、次の画像の書き込みに備えて帯電チャージャ504により新たに帯電される。
感光体ドラム503は、例えばA0サイズなどの大きなサイズの画像に対応可能とするため、画像の主走査方向(図4中の矢印B方向)に十分な書込領域を有する長尺のドラムとして構成されている。複数のLPH502a〜502eは、図4に示すように、感光体ドラム503の周面に対向配置される支持部材512上に、主走査方向に沿って千鳥状に配置されている。主走査方向に隣り合うLPH502同士は、書込位置を一部重複させている。なお、図2および図4においては、5つのLPH502a〜502eを主走査方向に沿って千鳥状に配置した例を示しているが、LPH502の数やレイアウトなどはこの例に限定されるものではない。
次に、読取部100について説明する。読取部100は、図2に示すように、複数のCIS101a〜101e(以下、これらを総称する場合はCIS101と表記する。)およびA/D変換部102a〜102eと、読取制御部103と、画像転送部104と、センサ群105とを備える。CIS101は、画像の読み取りを行う読取センサであり、複数のCIS101a〜101e上に原稿を通過させることで、原稿全体の画像を取得している。各CIS101a〜101eが読み取った原稿の画像は、A/D変換部102a〜102eでそれぞれ画素ごとの多値デジタル画像信号(以下、画像データという。)に変換され、読取制御部103に入力される。なお、図2および図6においては、5つのCIS101a〜101eを主走査方向に沿って千鳥状に配置した例を示しているが、CIS101の数やレイアウトなどはこの例に限定されるものではない。
読取制御部103は、システム制御部400による制御のもとで、後述の第1パラメータに従って各CIS101a〜101eの動作を制御し、各CIS101a〜101eにより読み取られた原稿の画像データを入力する。読取制御部103に入力された画像データは、画像転送部104により画像処理部300に転送され、画像メモリ200に格納される。なお、センサ群105は、後述する原稿挿入センサ111、原稿レジストセンサ113、原稿排出センサ114および原稿サイズ検知センサ112a〜112dの総称である。読取制御部103は、このセンサ群105からの信号を監視しながら、各CIS101a〜101eの動作を制御している。
ここで、図1、図5および図6を参照しながら、読取部100の具体的な構成例についてさらに詳しく説明する。複数のCIS101a〜101eは、原稿テーブル106上から挿入された原稿Mを読み取るために、原稿Mの搬送方向である副走査方向(図5および図6中の矢印A方向)と直交する主走査方向に沿って千鳥状に配置されている。主走査方向に隣り合うCIS101同士は、読取位置を一部重複させている。また、CIS101と対向する位置には、原稿Mの浮きを抑える白基準板107が配設されている。この白基準板107は、CIS101の白レベルの調整にも使用される。本実施形態では、CIS101が原稿Mの搬送経路の下方に配設されているため、オペレータは原稿面を下側にして原稿Mを挿入する。
原稿Mの搬送経路には、CIS101および白基準板107を挟んだ前後に、原稿入口ローラ108と、原稿出口ローラ109とが配設されている。これら原稿入口ローラ108および原稿出口ローラ109は、原稿搬送モータ110により駆動され、原稿テーブル106上から挿入された原稿Mを副走査方向に搬送する。原稿入口ローラ108および原稿出口ローラ109は、ローラ軸の偏芯による原稿Mの送り量の誤差が半画素以内となるように調整されている。
読取部100の原稿Mが挿入される入口部には、原稿Mの挿入を検知する原稿挿入センサ111と、原稿Mの主走査方向のサイズを判定するための原稿サイズ検知センサ112a〜112dが配設されている。原稿サイズ検知センサ112a〜112dは、主走査方向に沿って配置されており、これら原稿サイズ検知センサ112a〜112dの検出信号をもとに、読取制御部103が原稿Mの主走査方向のサイズを判定する。例えば、読取制御部103は、原稿サイズ検知センサ112aのみが反応している場合は原稿MをA3サイズ、原稿サイズ検知センサ112a,112bが反応している場合は原稿MをA2サイズ、原稿サイズ検知センサ112a〜112cが反応している場合は原稿MをA1サイズ、原稿検知センサ112a〜112dが反応している場合は原稿MをA0サイズ、原稿検知センサ112a〜112dのいずれも反応していない場合は原稿MをA4サイズ以下と判定する。読取制御部103は、この判定結果に従って、動作させるCIS101を選択する。
なお、以上の原稿サイズ検知センサ112a〜112dのレイアウトは一例であり、これに限定されるものではない。例えば、以上の例はA系列(A0,A1,A2,A3,A4)に対応したものとなっているが、B系列に対応させて原稿サイズ検知センサ112a〜112dを配置してもよい。また、搬送経路の中心よりも右側にA系列に対応させた複数の原稿サイズ検知センサを配置するとともに、搬送経路の中心よりも左側にB系列に対応させた複数の原稿サイズ検知センサを配置するなど、設置するセンサの数を増やすことによって、A系列とB系列の双方に対応させることも可能である。
原稿Mの搬送経路において、原稿挿入センサ111の下流側には、CIS101による原稿Mの読み取りのタイミングを制御するための原稿レジストセンサ113が配設されている。また、CIS101よりもさらに下流側には、原稿Mの排出を検出するための原稿排出センサ114が配設されている。読取制御部103は、原稿レジストセンサ113が原稿Mの先端を検知したタイミングを基準として、CIS101による原稿Mの読み取りを開始させる。また、読取制御部103は、原稿排出センサ114の信号をもとに原稿Mの排出を検出し、CIS101の動作を停止させる。
読取部100には、オペレータの操作入力を受け付ける操作部700が一体に設けられている。操作部700は、オペレータが印刷条件を設定できるように、テンキーやスタートキー、ストップキー、設定を初期に戻すためのリセットキー、変倍や集約などの画像処理を設定するためのモード設定キーなどを備えている。
読取部100から転送されて画像メモリ200に格納された原稿の画像データは、適宜、画像メモリ200から読み出され、必要に応じて、オペレータが操作部700を用いて設定した印刷条件に従って画像処理部300により画像処理が行われた後、書込部500へと転送される。
読取部100の複数のCIS101a〜101eは、上述したように、主走査方向に沿って千鳥状に配置されている。このため、これら複数のCIS101a〜101eのレイアウトに応じて、各CIS101a〜101eから出力される画像データを合成して1つの画像を生成する必要がある。そこで、読取制御部103が、各CIS101a〜101eから出力される画像データを1つの画像に合成するためのパラメータである第1パラメータに従って、各CIS101a〜101eによる画像の読み取り動作を制御する。
具体的には、例えば、読取制御部103に設けられた制御FPGA103aに、主走査方向に隣り合うCIS101の読取オーバーラップ部に設定される繋ぎ目位置と、原稿の搬送経路の上流側に配置されたCIS101と下流側に配置されたCIS101との副走査方向における位置の差に応じた遅延量とを、第1パラメータとしてセットしておく。制御FPGA103aは、第1パラメータとしてセットされた繋ぎ目位置に従って、主走査方向に隣接する2つのCIS101の読取オーバーラップ部における有効画素と無効画素とを識別し、有効画素のみを読み出して繋ぎ合わせることで主走査方向に連続した画像とする。また、制御FPGA103aは、第1パラメータとしてセットされた遅延量に基づいて、原稿の搬送経路の上流側に配置されたCIS101からの画像データの出力を遅延させることで、副走査方向において異なる位置に設置されたCIS101から出力される画像データを同期させ、副走査方向に連続した画像とする。
各CIS101が設計値通りに正確に設置されている場合は、制御FPGA103aが、予め設定された繋ぎ目位置や遅延量に基づいて上記の処理を行うことで、原稿の画像を正しく再現することができる。しかし、実際には、各CIS101を設計値通りに正確に設置することは極めて困難であり、CIS101同士の相対位置に、設計値に対する誤差が生じていることが多い。そこで、デジタル複写機の製造過程あるいは出荷後の読取部100の調整時などに、調整用テストチャートの読み取りなどによってCIS101の相対位置についての設計値に対する誤差量を求め、この誤差量に応じて予め設定した繋ぎ目位置や遅延量を調整し、調整後の繋ぎ目位置や遅延量を第1パラメータとして読取制御部103の制御FPGA103aにセットするようにしている。
図7は、調整用テストチャートの一例を示す図である。この図7に示す調整用テストチャートTは特許文献2に開示されたものであるが、調整用テストチャートはこれに限らず、様々なものを利用することができる。また、CIS101の相対位置について設計値に対する誤差量を求めることができる方法であれば、調整用テストチャートを読み取る方法に限らず、様々な方法を利用することができる。
以下、図7に示す調整用テストチャートTを用いてCIS101の相対位置についての設計値に対する誤差量を求める方法を簡単に説明する。図7において、各CIS101a〜101e内に示した四角は画素を表し、予め定めた繋ぎ目位置に従って読み出される有効画素を黒、読み出しが行われない無効画素を白抜きの四角で示している。
調整用テストチャートTは、副走査方向に延びる一対の平行な直線からなるパターンP,P1,P2、P3,P4を有する。これらパターンP,P1,P2,P3,P4は、一対の直線間の間隔がすべて等しい。パターンPは、中央に配置されたCIS101cのみで読み取りが行われる位置に設けられている。パターンP1は、CIS101aとCIS101bの繋ぎ目位置を挟み、一方の直線がCIS101aで読み取られ、他方の直線がCIS101bで読み取られる位置に設けられている。パターンP2は、CIS101bとCIS101cの繋ぎ目位置を挟み、一方の直線がCIS101bで読み取られ、他方の直線がCIS101cで読み取られる位置に設けられている。パターンP3は、CIS101cとCIS101dの繋ぎ目位置を挟み、一方の直線がCIS101cで読み取られ、他方の直線がCIS101dで読み取られる位置に設けられている。パターンP4は、CIS101dとCIS101eの繋ぎ目位置を挟み、一方の直線がCIS101dで読み取られ、他方の直線がCIS101eで読み取られる位置に設けられている。
CIS101a〜101eの主走査方向における相対位置が設計値通りであれば、調整用テストチャートTをこれらCIS101a〜101eで読み取ってパターンP,P1,P2,P3,P4の読み取り画像を比較したときに、一対の直線間の間隔がすべて等しくなる。一方、CIS101aとCIS101bとの主走査方向における相対位置に設計値に対する誤差があると、その誤差に応じてパターンP1の読み取り画像における一対の直線間の間隔が変動し、CIS101aとCIS101cとの主走査方向における相対位置に設計値に対する誤差があると、その誤差に応じてパターンP2の読み取り画像における一対の直線間の間隔が変動する。また、CIS101cとCIS101dとの主走査方向における相対位置に設計値に対する誤差があると、その誤差に応じてパターンP3の読み取り画像における一対の直線間の間隔が変動し、CIS101dとCIS101eとの主走査方向における相対位置に設計値に対する誤差があると、その誤差に応じてパターンP4の読み取り画像における一対の直線間の間隔が変動する。
したがって、パターンPの読み取り画像における一対の直線間の間隔と、パターンP1の読み取り画像における一対の直線間の間隔との差分(以下、この差分をP−P1と表記する。)から、CIS101aとCIS101bとの主走査方向における相対位置の誤差量を求めることができる。また、パターンPの読み取り画像における一対の直線間の間隔と、パターンP2の読み取り画像における一対の直線間の間隔との差分(以下、この差分をP−P2と表記する。)から、CIS101aとCIS101cとの主走査方向における相対位置の誤差量を求めることができる。同様に、パターンPの読み取り画像における一対の直線間の間隔と、パターンP3の読み取り画像における一対の直線間の間隔との差分から、CIS101cとCIS101dとの主走査方向における相対位置の誤差量を求めることができる。また、パターンPの読み取り画像における一対の直線間の間隔と、パターンP4の読み取り画像における一対の直線間の間隔との差分から、CIS101dとCIS101eとの主走査方向における相対位置の誤差量を求めることができる。
また、調整用テストチャートTは、主走査方向に延びる複数の平行な直線からなるパターンLを有する。各CIS101の副走査方向における相対位置が設計値通りであれば、調整用テストチャートTをこれら各CIS101で読み取ることで得られるパターンLの読み取り画像は、元のパターンLの複数の直線を再現して連続した直線となる。一方、各CIS101の副走査方向における相対位置に設計値に対する誤差があると、パターンLの読み取り画像は、誤差が生じているCIS101同士の繋ぎ目位置において、誤差に応じた段差のある画像となる。したがって、この段差の大きさを計測することによって、各CIS101の副走査方向における相対位置の誤差量を求めることができる。
以上のようにして、各CIS101の相対位置についての設計値に対する誤差量が分かると、この誤差量から、各CIS101からの画像データを合成して原稿の画像を生成する際の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落または重複を半画素以下にする第1パラメータを求めることができる。例えば、CIS101aを位置の基準としたときに、上記のP−P1が+1.4画素であった場合、CIS101aに対してCIS101bが設計値よりもCIS101a側に1.4画素分ずれて設置されていることが分かる。したがって、CIS101bの有効画素の読み出しの開始位置をCIS101aから離れる方向に1画素分シフトさせるようにCIS101bの繋ぎ目位置を調整する。そして、この調整後の繋ぎ目位置を第1パラメータとして制御FPGA103aにセットしてCIS101bによる画像の読み取りを制御することで、CIS101aとCIS101bの繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落を、最小限の0.4画素に抑えることができる。
また、例えば、上記のP−P2が−1.6画素であった場合、CIS101bに対してCIS101cが設計値よりもCIS101bから離れる方向に1.6画素分ずれて設置されていることが分かる。したがって、CIS101cの有効画素の読み出しの開始位置をCIS101bに側に2画素分シフトさせるようにCIS101cの繋ぎ目位置を調整する。そして、この調整後の繋ぎ目位置を第1パラメータとして制御FPGA103aにセットしてCIS101cによる画像の読み取りを制御することで、CIS101bとCIS101cの繋ぎ目位置における主走査方向の画素の重複を、最小限の0.4画素に抑えることができる。
副走査方向についても同様に、パターンLの読み取り画像から各CIS101の副走査方向における誤差量が分かるので、この誤差量に基づいて、各CIS101の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれを半画素以下にするための調整量を求めることができ、この調整量に基づいて、原稿の搬送経路の上流側に配置されたCIS101が画像データを出力する際の遅延量を調整することができる。そして、この調整後の遅延量を第1パラメータとして制御FPGA103aにセットしてCIS101による画像の読み取りを制御することで、各CIS101の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれを半画素以下に抑えることができる。なお、以上の説明では、調整用テストチャートTの読み取りによって、予め設定した遅延量を調整するようにしているが、調整用テストチャートTの読み取りによって、遅延量そのものを算出するようにしてもよい。すなわち、調整用テストチャートTの読み取りを行う前は、原稿の搬送経路の上流側に設置されたCIS101が画像データを出力するためイングの遅延量を0としておき、調整用テストチャートTの読み取り画像に現れるパターンLの段差の大きさに基づいて、調整後の遅延量と同等の遅延量を求めて、これを第1パラメータとして制御FPGA103aにセットするようにしてもよい。
本実施形態に係るデジタル複写機は、書込部500による画像の書き込みについても、主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数のLPF502a〜502eを用いて行う構成である。このため、これら複数のLPH502a〜502eのレイアウトに応じて、各LPH502が担う画像の領域や各LPH502の書き込みタイミングを定めて、複数のLPH502a〜502eで1つの画像を正しく書き込めるようにする必要がある。そこで、書き込み制御部501が、これら複数のLPH502a〜502eにより1つの画像を書き込むための第2パラメータに従って、各LPH502a〜502eによる画像の書き込み動作を制御する。
具体的には、例えば、書込制御部501に設けられた制御FPGA501aに、主走査方向に隣り合うLPH502の書込オーバーラップ部に設定される繋ぎ目位置と、感光体ドラム503の回転方向(副走査方向に相当)の上流側に配置されたLPH502と下流側に配置されたLPH502との副走査方向における位置の差に応じた遅延量とを、第2パラメータとしてセットしておく。制御FPGA501aは、第2パラメータとしてセットされた繋ぎ目位置に従って、書き込む画像を各LPH502が担う領域ごとに分割して各領域ごとの書込信号を対応するLPH502に供給することで、主走査方向に連続した画像を書き込めるようにする。また、制御FPGA501aは、第2パラメータとしてセットされた遅延量に基づいて、感光体ドラム503の回転方向の上流側に配置されたLPH502に書込信号を供給するタイミングを遅延させることで、副走査方向において異なる位置に設置されたLPH502による画像の書き込みタイミングを同期させ、副走査方向に連続した画像を書き込めるようにする。
各LPH502が設計値通りに正確に設置されている場合は、制御FPGA501aが、予め設定された繋ぎ目位置や遅延量に基づいて上記の処理を行うことで、画像を正しく再現することができる。しかし、実際には、CIS101を設置する場合と同様に、各LPH502を設計値通りに正確に設置することは極めて困難であり、LPH502同士の相対位置に、設計値に対する誤差が生じていることが多い。そこで、デジタル複写機の製造過程あるいは出荷後の調整時などに、設計値に基づく繋ぎ目位置や遅延量を調整して、調整後の繋ぎ目位置や遅延量を第2パラメータとして書込制御部501の制御FPGA501aにセットするようにしている。
第2パラメータとして制御FPGA501aにセットする調整後の繋ぎ目位置は、第1パラメータとして読取制御部103の制御FPGA103aにセットする調整後の繋ぎ目位置と同様に、各LPH502の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落または重複を半画素以下にするように調整された繋ぎ目位置である。また、第2パラメータとして制御FPGA501aにセットする調整後の遅延量は、第1パラメータとして読取制御部103の制御FPGA103aにセットする調整後の遅延量と同様に、各LPH502の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれを半画素以下にするように調整された遅延量である。これら繋ぎ目位置や遅延量の調整は、例えば、支持部材512に取り付けられた状態の複数のLPH502a〜502eをデジタル複写機に組み込む前に、専用の調整治具を用いて調整量を求めてEEPROMなどに書き込んでおき、その調整量を用いて予め設定された繋ぎ目位置や遅延量を調整するといった方法で実現できる。また、複数のLPH502a〜502eにより所定の調整用テストパターンを出力し、得られた画像を用いて、各LPH502の相対位置の設計値に対する誤差量を求め、CIS101の繋ぎ目位置や遅延量を調整する場合と同様の方法で、繋ぎ目位置や遅延量を調整するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係るデジタル複写機では、第1のパラメータとして読取制御部103の制御FPGA103aにセットされた調整後の繋ぎ目位置や遅延量に基づいて、複数のCIS101a〜101eの読み取り動作を制御することで、読み取られた画像の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複と、副走査方向の画素の位置ずれとをそれぞれ半画素以下にすることができる。また、第2のパラメータとして書込制御部501の制御FPGA501aにセットされた調整後の繋ぎ目位置や遅延量に基づいて、複数のLPH502a〜502eの書き込み動作を制御することで、書き込まれた画像の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複と、副走査方向の画素の位置ずれとをそれぞれ半画素以下とすることができる。
しかし、複数のCIS101a〜101eにより読み取られた画像を複数のLPH502a〜502eにより書き込む場合には、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置とが対応していない場合は、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置との双方が最終的に得られる画像に影響するため、画質の劣化を招く懸念がある。また、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置とを対応させた場合でも、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置との双方で主走査方向に画素が欠落している場合や、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置との双方で主走査方向に画素が重複している場合、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置との双方で副走査方向における画素の位置ずれが同じ方向である場合には、主走査方向の画素の欠落や重複、副走査方向における画素の位置ずれが拡大されてしまい、最終的に得られる画像の画質の劣化を招く懸念がある。
そこで、本実施形態のデジタル複写機では、複数のCIS101a〜101eにより読み取られた画像を複数のLPH502a〜502eにより書き込む際に、第1パラメータに従って読み取られた画像の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複と、第2パラメータに従って書き込まれた画像の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複とが相殺され、また、第1パラメータに従って読み取られた画像の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれと、第2パラメータに従って書き込まれた画像の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれとが相殺されるように、第1パラメータに基づいて、第2パラメータを補正する。そして、複数のCIS101a〜101eにより読み取られた画像を複数のLPH502a〜502eにより書き込む場合は、書込制御部501が、補正された第2パラメータに従って、複数のLPH502a〜502eによる画像の書き込み動作を制御するようにしている。なお、第1パラメータに基づいて第2パラメータを補正する具体的な方法の一例については、詳細を後述する。
上記のような第2パラメータの補正は、例えば、デジタル複写機における一連のプロセスを実行制御するシステム制御部400の一機能として実現することができる。システム制御部400は、例えば上述した調整用テストチャートTの読み取りによって得られる誤差量に応じて予め設定されたCIS101の繋ぎ目位置および遅延量を調整することで、第1パラメータを決定する。また、システム制御部400は、EEPROMなどに書き込まれている調整量、あるいはLPH502が所定の調整用テストパターンを書き込むことで得られた画像から取得した調整量に応じて予め設定されたLPH502の繋ぎ目位置および遅延量を調整することで、第2パラメータを決定する。さらに、システム制御部400は、複数のCIS101a〜101eにより読み取られた画像を複数のLPH502a〜502eにより書き込む際に用いる第2パラメータを得るために、第1パラメータに基づいて、第2パラメータを補正する。そして、システム制御部400は、決定した第1パラメータと、補正前の第2パラメータと、補正後の第2パラメータとを、それぞれ不揮発性メモリ404などに保存しておく。
その後、システム制御部400は、読取部100が原稿の読み取りを行う際に、不揮発性メモリ404などに保存した第1パラメータを読み出して読取制御部103の制御FPGA103aにセットし、制御FPGA103aに、第1パラメータに従った読み取り制御を実行させる。また、システム制御部400は、書込部500が画像の書き込みを行う際に、書き込む画像が外部端末からネットワーク経由で送られて画像メモリ200に格納された画像など、読取部100により読み取られた原稿の画像以外の画像である場合(プリント動作の場合)には、不揮発性メモリ404などに保存した補正前の第2パラメータを読み出して書込制御部501の制御FPGA501aにセットし、制御FPGA501aに、補正前の第2パラメータに従った書き込み制御を実行させる。一方、書込部500が書き込む画像が読取部100により読み取られた原稿の画像である場合(コピー動作の場合)には、システム制御部400は、不揮発性メモリ404などに保存した補正後の第2パラメータを読み出して書込制御部501の制御FPGA501aにセットし、制御FPGA501aに、補正後の第2パラメータに従った書き込み制御を実行させる。
図8は、デジタル複写機の調整時などに実施される処理の一例を示すフローチャートであり、システム制御部400が第2パラメータを補正して保存するまでの処理の流れを示したものである。デジタル複写機の調整時には、まず、各種初期値の設定が行われる(ステップS101)。これは、調整作業を行う作業者が、操作部700から、読取部100や書込部500などの初期パラメータ(CIS101やLPH502の構成本数やレイアウト、レイアウトの設計値に応じた繋ぎ目位置や遅延量の初期値など)や、デジタル複写機の動作に関連する一連の初期値などを入力し、システム制御部400がこれらの初期値を不揮発性メモリ404などに保存する処理である。
次に、システム制御部400は、事前にEEPROMなどに書き込まれている調整量、あるいはLPH502が書き込んだ調整用テストパターンの画像から取得した調整量に応じて、ステップS101で初期パラメータとして設定されたLPH502の繋ぎ目位置および遅延量の初期値を調整し、第2パラメータを決定する(ステップS102)。ここで決定する第2パラメータは、上述したように、この第2パラメータに従って書込制御部501がLPH502a〜502eによる書き込み動作を制御することで、主走査方向に隣り合うLPH502の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複を半画素以下にし、且つ、繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれを半画素以下にするパラメータである。そして、システム制御部400は、ステップS102で決定した第2パラメータを、不揮発性メモリ404などに保存する(ステップS103)。
次に、調整用テストチャートTの読み取りが行われる(ステップS104)。この処理は、調整作業を行う作業者が調整用テストチャートTを原稿テーブル106にセットして操作部700から読み取りの指示を入力することで開始される。調整用テストチャートTの読み取りを行う場合、システム制御部400は、ステップS101で初期パラメータとして不揮発性メモリ404などに保存されたCIS101の繋ぎ目位置および遅延量の初期値を読取制御部103の制御FPGA103aにセットする。これを受けて、読取制御部103の制御FPGA103aが、セットされた繋ぎ目位置および遅延量の初期値に従って各CIS101a〜101eによる読み取り動作を制御することで、調整用テストチャートTの読み取り画像が得られる。
次に、システム制御部400は、ステップS104で得られた調整用テストチャートTの読み取り画像を解析し、CIS101の相対位置の設計値に対する誤差量を計測する(ステップS105)。そして、システム制御部400は、ステップS105で得られた誤差量に応じて、ステップS101で初期パラメータとして設定されたCIS101の繋ぎ目位置および遅延量の初期値を調整し、第1パラメータを決定する(ステップS106)。ここで決定する第1パラメータは、上述したように、この第1パラメータに従って読取制御部103がCIS101a〜101eによる読み取り動作を制御することで、主走査方向に隣り合うCIS101の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複を半画素以下にし、且つ、繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれを半画素以下にするパラメータである。そして、システム制御部400は、ステップS106で決定した第1パラメータを、不揮発性メモリ404などに保存する(ステップS107)。
次に、システム制御部400は、ステップS103で不揮発性メモリ404などに保存した第2パラメータと、ステップS107で不揮発性メモリ404などに保存した第1パラメータとをそれぞれ読み出して、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複と、第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複とが相殺され、かつ、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれと、第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれとが相殺されるように、第1パラメータに基づいて、第2パラメータを補正する(ステップS108)。
具体的には、システム制御部400は、第1パラメータと第2パラメータとを比較して、まず、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置とが対応しているか否か(繋ぎ目位置が画像上で同じ位置となるか否か)を確認する。そして、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置とが対応していなければ、システム制御部400は、LPH502の繋ぎ目位置をCIS101の繋ぎ目位置と対応する位置にシフトさせる。
次に、システム制御部400は、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置とを対応させた状態で、それぞれの繋ぎ目位置ごとに、第1パラメータによって最小限にされた主走査方向の画素の欠落や重複と、第2パラメータによって最小限にされた主走査方向の画素の欠落や重複とが、双方ともに欠落あるいは双方ともに重複となっているかを確認する。そして、第1パラメータによって最小限にされた主走査方向の画素の欠落や重複と、第2パラメータによって最小限にされた主走査方向の画素の欠落や重複とが双方ともに欠落であれば、システム制御部400は、LPH502の繋ぎ目位置を、画素が重複する方向に1画素分シフトさせ、LPH502の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の重複と、CIS101の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落とが相殺されるように、第2パラメータを補正する。また、第1パラメータによって最小限にされた主走査方向の画素の欠落や重複と、第2パラメータによって最小限にされた主走査方向の画素の欠落や重複とが双方ともに重複であれば、システム制御部400は、LPH502の繋ぎ目位置を、画素が欠落する方向に1画素分シフトさせ、LPH502の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落と、CIS101の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の重複とが相殺されるように、第2パラメータを補正する。
副走査方向についても同様に、システム制御部400は、第1パラメータによって最小限にされた副走査方向の画素の位置ずれと、第2パラメータによって最小限にされた副走査方向の画素の位置ずれとが同じ方向であるか否かを確認する。そして、双方の画素の位置ずれが同じ方向であれば、システム制御部400は、LPH502の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれが、CIS101の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれとは逆方向の位置ずれとなるように、書き込み位置が先行するLPH502に対する遅延量を1画素分調整し、LPH502の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれと、CIS101の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれとが相殺されるように、第2パラメータを補正する。
その後、システム制御部400は、ステップS108で求めた補正後の第2パラメータを不揮発性メモリ404などに保存し(ステップS109)、図8に示す一連の処理を終了する。
ここで、CIS101の繋ぎ目位置とLPH502の繋ぎ目位置とを対応させた状態で、CIS101の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複と、LPH502の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複とが相殺されるように、LPH502の繋ぎ目位置を1画素分シフトさせる処理の具体例について、3つのケースに分けて詳しく説明する。なお、ここでは、説明を簡単にするために、3つのCIS101a〜101cと3つのLPH502a〜502cの部分についてのみ言及し、CIS101aとCIS101bとの繋ぎ目位置と、LPH502aとLPH502bとの繋ぎ目位置とが対応(以下、この繋ぎ目位置を、繋ぎ目位置Ja−bと表記する。)し、CIS101bとCIS101cとの繋ぎ目位置と、LPH502bとLPH502cとの繋ぎ目位置とが対応(以下、この繋ぎ目位置を、繋ぎ目位置Jb−cと表記する。)しているものとする。また、それぞれの繋ぎ目位置Ja−b,Jb−cにおいて、主走査方向で画素がn画素分欠落する場合のずれ量を+n画素のずれと表記し、主走査方向で画素がn画素分重複する場合のずれ量を−n画素のずれと表記する。
図9は、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置の画素のずれと第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置の画素のずれとが主走査方向において逆方向となる場合(ケース1)を説明する図である。図9では、第1パラメータに従ってCIS101による読み取り動作が制御されることで、読み取り画像の繋ぎ目位置Ja−bに+0.4画素のずれが生じ、第2パラメータに従ってLPH502による書き込み動作が制御されることで、書き込み画像の繋ぎ目位置Ja−bに−0.3画素のずれが生じる場合を例示している。
図9の例では、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、第2パラメータに従ってLPH502により書き込んだ場合に、得られる画像の繋ぎ目位置Ja−bにおける画素のずれは、(+0.4画素)+(−0.3画素)=(+0.1画素)となり、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置の画素のずれと、第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置の画素のずれとが相殺されることが分かる。したがって、このように、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置の画素のずれと第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置の画素のずれとが主走査方向において逆方向となるケース1の場合には、LPH502の繋ぎ目位置を1画素分シフトさせる必要はない。
図10−1は、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置と第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置との双方で画素が欠落するずれが生じている場合(ケース2)を説明する図である。図10−1では、第1パラメータに従ってCIS101による読み取り動作が制御されることで、読み取り画像の繋ぎ目位置Ja−bに+0.4画素のずれが生じ、第2パラメータに従ってLPH502による書き込み動作が制御されることで、書き込み画像の繋ぎ目位置Ja−bに+0.5画素のずれが生じる場合を例示している。
図10−1の例では、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、第2パラメータに従ってLPH502により書き込んだ場合に、得られる画像の繋ぎ目位置Ja−bにおける画素のずれは、(+0.4画素)+(+0.5画素)=(+0.9画素)となり、繋ぎ目位置Ja−bにおける画素のずれが拡大されて画質の劣化を招くことが分かる。したがって、この場合は、図10−2に示すように、繋ぎ目位置Ja−bにおけるLPH502bの発光開始位置をLPH502a側に1画素分シフトさせ、繋ぎ目位置Ja−bにおける画素のずれが−0.5画素となるようにする。このようにLPH502bの発光開始位置をLPH502a側に1画素分シフトさせるように第2パラメータを補正することで、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、補正後の第2パラメータに従ってLPH502により書き込んだときの繋ぎ目位置Ja−bの画素のずれは、(+0.4画素)+(−0.5画素)=(−0.1画素)となり、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置Ja−bの画素のずれと、補正後の第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置Ja−bの画素のずれとが相殺されることが分かる。
ただし、LPH502bの発光開始位置をLPH502a側に1画素分シフトさせることで、繋ぎ目位置Jb−cにおける画素のずれが拡大する場合がある。例えば、繋ぎ目位置Jb−cにおける画素のずれが+0.5の場合にLPH502bの発光開始位置をLPH502a側に1画素分シフトさせると、繋ぎ目位置Jb−cにおける画素のずれは、図10−2に示すように、+1.5画素に拡大し、CIS101の繋ぎ目位置Jb−cにおける画素のずれと合わせた最終的な画素のずれは、(−0.3画素)+(+1.5画素)=(+1.2画素)となる。したがって、この場合は、図10−3に示すように、繋ぎ目位置Jb−cにおけるLPH502cの発光開始位置をLPH502b側に1画素分シフトさせ、繋ぎ目位置Jb−cのずれが+0.5画素となるようにする。このようにLPH502cの発光開始位置をLPH502b側に1画素分シフトさせるように第2パラメータを補正することで、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、補正後の第2パラメータに従ってLPH502により書き込んだときの繋ぎ目位置Jb−cの画素のずれは、(−0.3画素)+(+0.5画素)=(+0.2画素)となり、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置Jb−cの画素のずれと、補正後の第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置Jb−cの画素のずれとが相殺されることが分かる。
なお、ケース2の場合であっても、CIS101の繋ぎ目位置における画素の欠落とLPH502の繋ぎ目位置における画素の欠落とが双方とも微小であり、双方を合わせても繋ぎ目位置における画素の欠落が半画素以下になる場合には、LPH502の繋ぎ目位置を1画素分シフトさせる必要はない。
図11−1は、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置と第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置との双方で画素が重複するずれが生じている場合(ケース3)を説明する図である。図11−1では、第1パラメータに従ってCIS101による読み取り動作が制御されることで、読み取り画像の繋ぎ目位置Ja−bに−0.4画素のずれが生じ、第2パラメータに従ってLPH502による書き込み動作が制御されることで、書き込み画像の繋ぎ目位置Ja−bに−0.4画素のずれが生じる場合を例示している。
図11−1の例では、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、第2パラメータに従ってLPH502により書き込んだ場合に、得られる画像の繋ぎ目位置Ja−bにおける画素のずれは、(−0.4画素)+(−0.4画素)=(−0.8画素)となり、繋ぎ目位置Ja−bにおける画素のずれが拡大されて画質の劣化を招くことが分かる。したがって、この場合は、図11−2に示すように、繋ぎ目位置Ja−bにおけるLPH502bの発光開始位置をLPH502c側に1画素分シフトさせ、繋ぎ目位置Ja−bにおける画素のずれが+0.6画素となるようにする。このようにLPH502bの発光開始位置をLPH502c側に1画素分シフトさせるように第2パラメータを補正することで、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、補正後の第2パラメータに従ってLPH502により書き込んだときの繋ぎ目位置Ja−bの画素のずれは、(−0.4画素)+(+0.6画素)=(+0.2画素)となり、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置Ja−bの画素のずれと、補正後の第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置Ja−bの画素のずれとが相殺されることが分かる。
ただし、LPH502bの発光開始位置をLPH502c側に1画素分シフトさせることで、繋ぎ目位置Jb−cにおける画素のずれが拡大する場合がある。例えば、繋ぎ目位置Jb−cにおける画素のずれが+0.5の場合にLPH502bの発光開始位置をLPH502c側に1画素分シフトさせると、繋ぎ目位置Jb−cにおける画素のずれは、図11−2に示すように−0.5画素となり、CIS101の繋ぎ目位置Jb−cにおける画素のずれと合わせた最終的な画素のずれは、(−0.3画素)+(−0.5画素)=(−0.8画素)となる。したがって、この場合は、図11−3に示すように、繋ぎ目位置Jb−cにおけるLPH502cの発光開始位置をLPH502bから離れる方向に1画素分シフトさせ、繋ぎ目位置Jb−cのずれが+0.5画素となるようにする。このようにLPH502cの発光開始位置をLPH502bから離れる方向に1画素分シフトさせるように第2パラメータを補正することで、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、補正後の第2パラメータに従ってLPH502により書き込んだときの繋ぎ目位置Jb−cの画素のずれは、(−0.3画素)+(+0.5画素)=(+0.2画素)となり、第1パラメータによるCIS101の繋ぎ目位置Jb−cの画素のずれと、補正後の第2パラメータによるLPH502の繋ぎ目位置Jb−cの画素のずれとが相殺されることが分かる。
なお、ケース2の場合であっても、CIS101の繋ぎ目位置における画素の重複とLPH502の繋ぎ目位置における画素の重複とが双方とも微小であり、双方を合わせても繋ぎ目位置における画素の重複が半画素以下になる場合には、LPH502の繋ぎ目位置を1画素分シフトさせる必要はない。
図12は、第1パラメータとして決定されたCIS101の繋ぎ目位置に基づいて、第2パラメータとして決定されたLPH502の繋ぎ目位置を調整する一連の処理の流れを示すフローチャートである。以下の説明において、繋ぎ目位置Ja−bは、LPH502aとLPH502bとの繋ぎ目位置を表し、繋ぎ目位置Jb−cは、LPH502bとLPH502cとの繋ぎ目位置を表し、繋ぎ目位置Jc−dは、LPH502cとLPH502dとの繋ぎ目位置を表し、繋ぎ目位置Jd−eは、LPH502dとLPH502eとの繋ぎ目位置を表している。
図12のフローチャートで示す処理が開始されると、システム制御部400は、まず、不揮発性メモリ404などに保存した第1パラメータと第2パラメータとを比較して、繋ぎ目位置Ja−bの調整が必要か否かを判定する(ステップS201)。ここで、繋ぎ目位置の調整の要否は、上記のケース2やケース3に該当するか否かにより判定する。そして、繋ぎ目位置Ja−bの調整が必要であると判定した場合(ステップS201:Yes)、システム制御部400は、LPH502bの発光開始位置をLPH502a側もしくはLPH502c側に1画素分シフトさせる調整値を算出し(ステップS202)、算出した調整値で繋ぎ目位置Ja−bを調整する(ステップS203)。一方、上記のケース1に該当する場合など、繋ぎ目位置Ja−bの調整が不要と判定した場合は(ステップS201:No)、ステップS202およびステップS203の処理は行わず、ステップS204に進む。
次に、システム制御部400は、繋ぎ目位置Jb−cの調整が必要か否かを判定する(ステップS204)。このとき、ステップS203で繋ぎ目位置Ja−bを調整した場合は、その調整を反映させた上で、繋ぎ目位置Jb−cの調整の要否を判定する。そして、繋ぎ目位置Jb−cの調整が必要であると判定した場合(ステップS204:Yes)、システム制御部400は、LPH502cの発光開始位置をLPH502b側もしくはLPH502c側に1画素分シフトさせる調整値を算出し(ステップS205)、算出した調整値で繋ぎ目位置Jb−cを調整する(ステップS206)。一方、繋ぎ目位置Jb−cの調整が不要と判定した場合は(ステップS204:No)、ステップS205およびステップS206の処理は行わず、ステップS207に進む。
次に、システム制御部400は、繋ぎ目位置Jc−dの調整が必要か否かを判定する(ステップS207)。このとき、ステップS206で繋ぎ目位置Jb−cを調整した場合は、その調整を反映させた上で、繋ぎ目位置Jc−dの調整の要否を判定する。そして、繋ぎ目位置Jc−dの調整が必要であると判定した場合(ステップS207:Yes)、システム制御部400は、LPH502dの発光開始位置をLPH502c側もしくはLPH502e側に1画素分シフトさせる調整値を算出し(ステップS208)、算出した調整値で繋ぎ目位置Jc−dを調整する(ステップS209)。一方、繋ぎ目位置Jc−dの調整が不要と判定した場合は(ステップS207:No)、ステップS208およびステップS209の処理は行わず、ステップS210に進む。
次に、システム制御部400は、繋ぎ目位置Jd−eの調整が必要か否かを判定する(ステップS210)。このとき、ステップS209で繋ぎ目位置Jd−eを調整した場合は、その調整を反映させた上で、繋ぎ目位置Jd−eの調整の要否を判定する。そして、繋ぎ目位置Jd−eの調整が必要であると判定した場合(ステップS210:Yes)、システム制御部400は、LPH502eの発光開始位置をLPH502d側もしくはLPH502dから離れる側に1画素分シフトさせる調整値を算出し(ステップS211)、算出した調整値で繋ぎ目位置Jd−eを調整して(ステップS212)、一連の処理を終了する。一方、繋ぎ目位置Jd−eの調整が不要と判定した場合は(ステップS210:No)、ステップS211およびステップS212の処理は行わず、一連の処理を終了する。
なお、図12のフローチャートで示した以上の例は、LPH502aを位置の基準として、LPH502a側から繋ぎ目位置の調整を行う例であるが、LPH502a以外のLPH502を位置の基準としてもよい。例えば、中央に位置するLPH502cを位置の基準とし、繋ぎ目位置Jb−cの調整と繋ぎ目位置Jc−dの調整とを行った後に、繋ぎ目位置Jb−cの調整を反映させて繋ぎ目位置Ja−bの調整を行い、繋ぎ目位置Jc−dの調整を反映させて繋ぎ目位置Jd−eの調整を行うようにしてもよい。
以上のように、本実施形態に係るデジタル複写機では、第1パラメータとして決定されたCIS101の繋ぎ目位置に基づいて、第2パラメータとして決定されたLPH502の繋ぎ目位置を補正し、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、補正後の第2パラメータに従ってLPH502により書き込むようにすることで、CIS101の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複と、LPH502の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複とを相殺させて、最終的に得られる画像の画質を向上させることができる。なお、以上は、主走査方向の画素の欠落や重複について述べたが、副走査方向の画素の位置ずれについても同様に、CIS101の繋ぎ目位置における位置ずれとLPH502の繋ぎ目位置における位置ずれとが相殺されるように、第2パラメータとして決定されたLPH502の遅延量を補正し、第1パラメータに従ってCIS101により読み取られた画像を、補正後の第2パラメータに従ってLPH502により書き込むようにすることで、最終的に得られる画像の画質を向上させることができる。
なお、以上の説明では、デジタル複写機の調整時などに予め第2パラメータを補正して、補正後の第2パラメータを不揮発性メモリ404などに保存するようにしているが、例えば、CIS101により読み取った原稿の画像をLPH502で書き込むコピー動作の指定とともに、第2パラメータを補正するか否かを指定するオペレータの操作を操作部700により受け付けるようにして、第2パラメータを補正する指定を受け付けた場合に、第2パラメータの補正を実施して、補正後の第2パラメータを書込制御部501の制御FPGA501aにセットするようにしてもよい。また、この場合、主走査方向における補正のみの指定、あるいは副走査方向の補正のみの指定も行えるようにし、オペレータの指定に応じて、繋ぎ目位置の調整あるいは遅延量の調整のみを行うようにしてもよい。
また、以上の説明では、複数のCIS101により原稿の画像を読み取る場合を想定しているが、1つのCIS101のみで読み取った原稿の画像をLPH502で書き込む場合には、書込制御部501は、複数のLPH502のうちの1つのみを用いて画像の書き込みが行われるように制御する。この場合は、第2パラメータに従って書き込む画像の領域を分割したり、書き込みタイミングを制御したりする必要がないため、コピー動作であっても、第2パラメータを補正する必要はない。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態のデジタル複写機は、複数のCIS101a〜101eにより読み取られた原稿の画像を複数のLPH502a〜502eにより書き込む際に、第1パラメータに従って読み取られた画像の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複と、第2パラメータに従って書き込まれた画像の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落や重複とが相殺され、また、第1パラメータに従って読み取られた画像の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれと、第2パラメータに従って書き込まれた画像の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれとが相殺されるように、第1パラメータに基づいて、第2パラメータを補正する。そして、複数のCIS101a〜101eにより読み取られた画像を複数のLPH502a〜502eにより書き込むコピー動作の場合は、書込制御部501が、補正された第2パラメータに従って、複数のLPH502a〜502eによる画像の書き込み動作を制御するようにしている。したがって、本実施形態のデジタル複写機によれば、コピー動作によって最終的に出力される画像の画質の劣化を有効に抑制して、高画質の画像を出力することができる。
なお、本実施形態のデジタル複写機において特徴的な第2パラメータを補正する処理は、例えば、システム制御部400のCPU401が、ROM402に格納された制御プログラムを実行することによって実現することができる。第2パラメータを補正する処理を実現する制御プログラムは、例えば、システム制御部400のROM402に予め組み込んで提供することができる。また、この制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、第2パラメータを補正する処理を実現する制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、第2パラメータを補正する処理を実現するプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。例えば、上記の実施形態では、CIS101を用いた読取部100で原稿の画像を読み取り、LPH502を用いた書込部500で画像を転写紙に印刷する大判対応型のデジタル複写機に対して本発明を適用した例について説明したが、本発明は、上記実施の形態で説明したデジタル複写機に限らず、千鳥状に配置された複数の読取センサにより画像の読み取りを行い、千鳥状に配置された複数の書込ヘッドにより画像の書き込みを行うあらゆるタイプの画像形成装置に対して広く適用することができる。また、本発明は、白黒のみに対応した画像形成装置であっても、カラーにも対応した画像形成装置であっても、有効に適用することができる。
また、上記の実施形態では、複数のCIS101と複数のLPH502とがそれぞれ同じサイズであることを想定したが、CIS101とLPH502とが同じレイアウトとなっていれば、異なるサイズのCIS101やLPH502を組み合わせた構成であってもよい。
また、上記の実施形態は、読取部100と書込部500とを含む単体の画像形成装置であるデジタル複写機に対して本発明を適用した例であるが、本発明は、読取部100としての機能を独立させた読取装置と、書込部500としての機能を独立させた印刷装置とを通信可能に接続した構成の画像形成装置に対しても有効に適用可能である。
100 読取部
101 CIS
103 読取制御部
400 システム制御部
401 CPU
404 不揮発性メモリ
500 書込部
501 書込制御部
502 LPH
特開2003−46736号公報 特許第4448427号公報 特開2006−109406号公報

Claims (6)

  1. 画像を読み取る複数の読取センサであって、隣り合う読取センサの読取位置が一部重複するように主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数の読取センサと、
    前記複数の読取センサで各々読み取られた画像を1つの画像に合成するための第1パラメータに従って、前記複数の読取センサによる画像の読み取りを制御する読取制御部と、
    画像を書き込む複数の書込ヘッドであって、隣り合う書込ヘッドの書込位置が一部重複するように主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数の書込ヘッドと、
    前記複数の書込ヘッドにより1つの画像を書き込むための第2パラメータに従って、前記複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御する書込制御部と、
    前記第1パラメータに基づいて、前記第2パラメータを補正する補正部と、を備え、
    前記書込制御部は、前記複数の読取センサで読み取られた画像の書き込みを行う場合に、補正された前記第2パラメータに従って、前記複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1パラメータは、隣り合う読取センサで各々読み取られた画像の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落または重複を半画素以下にするパラメータを含み、
    前記第2パラメータは、隣り合う書込ヘッドにより各々書き込まれた画像の繋ぎ目位置における主走査方向の画素の欠落または重複を半画素以下にするパラメータを含み、
    前記補正部は、前記第1パラメータによる主走査方向の画素の欠落または重複と、前記第2パラメータによる主走査方向の画素の欠落または重複とを相殺するように、前記第2パラメータを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1パラメータは、隣り合う読取センサで各々読み取られた画像の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれを半画素以下にするパラメータを含み、
    前記第2パラメータは、隣り合う書込ヘッドにより各々書き込まれた画像の繋ぎ目位置における副走査方向の画素の位置ずれを半画素以下にするパラメータを含み、
    前記補正部は、前記第1パラメータによる副走査方向の画素の位置ずれと、前記第2パラメータによる副走査方向の画素の位置ずれとを相殺するように、前記第2パラメータを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2パラメータの補正を実行するか否かの指定を受け付ける受付部をさらに備え、
    前記補正部は、前記第2パラメータの補正を実行する旨の指定が受け付けられた場合に、前記第1パラメータに基づいて、前記第2パラメータを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記書込制御部は、前記複数の読取センサのうちの1つのみで読み取られた画像の書き込みを行う場合に、前記複数の書込ヘッドのうちの1つのみを用いて画像の書き込みを行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 画像を読み取る複数の読取センサであって、隣り合う読取センサの読取位置が一部重複するように主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数の読取センサと、
    前記複数の読取センサで各々読み取られた画像を1つの画像に合成するための第1パラメータに従って、前記複数の読取センサによる画像の読み取りを制御する読取制御部と、
    画像を書き込む複数の書込ヘッドであって、隣り合う書込ヘッドの書込位置が一部重複するように主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数の書込ヘッドと、
    前記複数の書込ヘッドにより1つの画像を書き込むための第2パラメータに従って、前記複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御する書込制御部と、を備える画像形成装置において実行される画像形成方法であって、
    補正部が、前記第1パラメータに基づいて、前記第2パラメータを補正する工程と、
    前記書込制御部が、前記複数の読取センサで読み取られた画像の書き込みを行う場合に、補正された前記第2パラメータに従って、前記複数の書込ヘッドによる画像の書き込みを制御する工程と、を含むことを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017120969A (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 三菱電機株式会社 画像読取装置のキャリブレーション方法及び画像読取装置

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