JP2014060068A - 電力供給システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池101を備えた電源と、燃料電池自動車100と、燃料電池101から供給される電力を外部負荷に供給可能なインバータ装置200と、ラジエータ108と、ラジエータファン107と、燃料電池101の乾燥状態を検知する乾燥検知手段120aと、外部負荷への電力供給を制御するECU120と、を備え、ECU120は、燃料電池101から外部負荷に電力を供給しているときに乾燥検知手段120aが燃料電池101の乾燥を検知した場合、ラジエータファン107を駆動させることを特徴としている。
【選択図】図1
Description
したがって、燃料電池システムは、発電に伴い発熱する燃料電池を冷却するための冷却手段を備えている。冷却手段としては、燃料電池の内部を循環して吸熱する冷媒と、冷媒を放熱するためのラジエータと、ラジエータに送風するラジエータファンと、により構成される。
具体的には、車両の車速が高く燃料電池の発電量が多い場合には、走行風をラジエータに導入するとともにラジエータファンを高回転で回転させて、ラジエータを通流する冷媒の放熱を行うように設計されている。また、車両の車速が低く燃料電池の発電量が少ない場合には、走行風をラジエータに導入するとともにラジエータファンを低回転で回転させて、ラジエータを通流する冷媒の放熱を行うように設計されている。これにより、燃料電池は、車両の走行状態に合わせて(燃料電池の発電状態に合わせて)適切に冷却されるので、車両の走行時に電解質膜が乾燥状態となるのを防止できる。
また、車両が停止し燃料電池の発電が停止している時には、ラジエータファンの回転を停止させるように設計されている。これにより、ラジエータファンによる無駄な電力消費を防止できる。
燃料電池の冷却手段およびその制御は、車両の走行時を考慮して設計されているため、車両が停止した状態で燃料電池が発電した電力を外部負荷に供給(以下「外部給電」という。)している場合には、燃料電池を良好に冷却できないおそれがある。とりわけ、外部給電は、車両を停止させた状態で燃料電池を発電させて行うため、走行風をラジエータに導入できない。したがって、燃料電池の冷却を効率よく行うことができず、燃料電池が走行状態の温度よりも大幅に高くなるおそれがある。さらに、従来技術においては、外部給電時における燃料電池の冷却については具体的に記載されていない。
したがって、従来技術においては、燃料電池の電解質膜が過度に乾燥したドライアップ状態となって、外部給電を長時間安定して実施できないおそれがある。
また、乾燥検知手段が燃料電池の乾燥を検知した場合、ラジエータファンを最高回転数で駆動させるので、乾燥検知手段による乾燥検知後、急速に燃料電池を冷却できる。したがって、燃料電池がドライアップ状態となるのを確実に防止できる。
本実施形態に係る電力供給システム1は、主に燃料電池自動車100側に設けられた燃料電池101によって発電された発電電力を、インバータ装置200(請求項の「外部給電回路」に相当。)を介して、外部負荷300(図3参照)に供給するシステムである。
図1に示す通り、本実施形態に係る燃料電池自動車100は、水素と酸素の電気化学反応によって発電を行う燃料電池スタック(FC:Fuel Cell)101(請求項の「電源」に相当、以下、「燃料電池101」という)を搭載するもので、燃料電池101により生じた電力で駆動モータ102を駆動して走行する。
燃料電池自動車100およびインバータ装置200は、燃料電池自動車100の給電口152にインバータ装置200のコネクタ部251(図2参照)が電気的に接続されて、電力供給システムを構成する。これにより、燃料電池101が発電した直流電力は、インバータ装置200により交流電力に変換されて、外部の交流機器(外部負荷300、図3参照)に給電可能とされる。
車両前後方向中間部には、燃料電池101と、燃料電池101の補機類109とが支持されている。なお、燃料電池101のための補機類109とは、レギュレータやエゼクタなどの水素供給補機および加湿器や希釈ボックスなどの空気排出補機である。
車両後部には、燃料電池自動車100の減速時等に駆動モータ102からの回生電力を蓄電等するための高圧バッテリ110と、燃料電池101に水素を供給するための水素タンク111とが主に支持されている。
DC/DCコンバータ116は、燃料電池自動車100の走行状況や、燃料電池101の電力量、高圧バッテリ110の電力量等に応じて、PDU112、燃料電池101および高圧バッテリ110間の電圧調整を行っている。
図2に示すように、インバータ装置200は、内部にトランジスタやFET等のスイッチング素子を備えており、燃料電池101から供給される直流電力を交流電力に変換する。
インバータ装置200は、燃料電池自動車100と別体に設けられており、燃料電池自動車100とは別に移動可能なように形成されている。インバータ装置200は、略ボックス形状をしており、トランクルーム151内の底部153に形成されたインバータ設置スペース154に配置可能な大きさに形成されている。
接続ケーブル253の先端部には、コネクタ部251が形成されている。コネクタ部251は、トランクルーム151内の給電口152と嵌合可能に形成されている。
図3は、電力供給システム1における制御系の一部について説明するためのブロック図である。
図3に示すように、電力供給システム1は、外部負荷300への電力供給を制御するECU120(Electrical Control Unit:ECU、請求項の「制御装置」に相当。)を備えている。
ECU120は、各種のセンサやスイッチなどから出力される信号に基づき、駆動モータ102の目標トルクを算出し、実際に駆動モータ102から出力されるトルクを目標トルクに一致させるようにして、駆動モータ102に通電される電流に対するフィードバック制御などを実行する。
また、ECU120は、例えば、エアポンプ用インバータの電力変換動作や反応ガスの流路に設けられた各種バルブの開閉や電圧調整器の電圧調整動作などを制御することによって、燃料電池101への反応ガスの供給および燃料電池101の発電量を制御する。
さらに、ECU120は、例えば、各種のセンサやスイッチなどから出力される信号、さらに、インバータ装置200から出力される信号などに基づき、高圧バッテリ110を含む高圧電装系の監視および保護などの制御を行なう。
例えば、ECU120は、イグニッションスイッチおよびパワースイッチなどの各指令信号と、速度センサおよびアクセルペダル開度センサおよびブレーキペダルスイッチなどの各検出信号とに基づき、燃料電池自動車100(図1参照)の運転状態を制御する。
乾燥検知手段120aは、燃料電池101と接続されており、燃料電池101(電解質膜)が乾燥状態にあるか否かを判定する。燃料電池101が乾燥状態にあるか否かの判定手法としては、例えば燃料電池101内部の電解質膜に所定値の交流電流を通流させ、そのときの電圧挙動から電解質膜のインピーダンス(以下、「燃料電池101のインピーダンス」という。)を算出する。そして、乾燥検知手段120aは、燃料電池101のインピーダンスの大きさにより燃料電池101が乾燥状態にあるか否かを判定する。
燃料電池101が乾燥状態にあるか否かの判定は、具体的には以下のように行われる。
図4に示すように、乾燥検知手段120aにより測定された燃料電池101のインピーダンスが第一閾値R1以上である場合には、燃料電池101(電解質膜)が乾燥状態にあると判定する。ここで、第一閾値R1は、燃料電池101が過度に乾燥した、いわゆるドライアップ状態における燃料電池101のインピーダンスRd(以下、「ドライアップインピーダンスRd」という。)よりも若干低く設定されている。これにより、後述するように、乾燥検知手段120aにより燃料電池101の乾燥状態を検知した後、燃料電池101を冷却することにより、燃料電池101がドライアップ状態となって発電性能が低下するのを防止できる。
また、乾燥検知手段120aにより測定された燃料電池101のインピーダンスが、フラッディングインピーダンスRf以下の場合には、燃料電池101は発電性能が低下しており、「フラッディングによる発電性能低下領域」にあるとされる。
また、乾燥検知手段120aにより測定された燃料電池101のインピーダンスが、ドライアップインピーダンスRdよりも低く、フラッディングインピーダンスRfよりも大きい場合には、燃料電池101は発電性能が良好であり、「発電性能安定領域」にあるとされる。
この12Vバッテリ126は、ダウンバータ127を介して、DC/DCコンバータ116と高圧バッテリ110とを接続する高圧ケーブルと接続されている。本実施形態において、高圧バッテリ110およびDC/DCコンバータ116を介して燃料電池101から供給される電力は、ダウンバータ127により電圧が降下されたあと、12Vバッテリ126に供給される。
図5は、外部給電時における燃料電池101の冷却制御方法のフローチャートである。
続いて、外部給電時における燃料電池101の冷却制御の各ステップ(ステップS1〜ステップS15)について、図5を用いて説明する。なお、図5に示すフローチャートは、外部給電時においてECU120により行われる処理内容の一工程を示すものである。よって、ECU120は、図5に示すフローチャートのSTARTからENDまでの一工程が終了すると、再度STARTからの処理を実行し、このフローチャートの処理フローを繰り返し実行する。また、以下の燃料電池101の冷却制御方法の説明において、各部品の符号については、図1から図3を参照されたい。
図5に示すように、外部給電時における燃料電池101の冷却制御では、まずステップS1において、燃料電池自動車100から外部負荷300への電力を供給しているか否か、すなわち外部給電を実施しているか否かを判定する。外部給電を実施しているか否かの判定は、例えば、コネクタ部251および給電口152のいずれか一方に設けられた嵌合検知手段の嵌合検知信号や、イグニッションスイッチの状態、車速等をECU120が取得して判定する。
ステップS1において、燃料電池自動車100が外部給電を実施していない(NO)と判定した場合には、ステップS3に進む。これに対して、ステップS1において、燃料電池自動車100が外部給電を実施している(YES)と判定した場合には、ステップS5に進む。
ステップS3では、ラジエータファン107の通常制御を行う。ここで、ラジエータファン107の通常制御とは、燃料電池自動車100が通常走行しているときに行う制御のことをいう。
具体的なラジエータファン107の通常制御方法としては、冷却制御手段120bが燃料電池自動車100の車速に対応したラジエータファン107の回転数を算出し、ラジエータファン107の回転数を制御する。例えば、冷却制御手段120bは、燃料電池自動車100の車速が高い場合、ラジエータファン107を高回転数で回転させる。また、燃料電池自動車100の車速が低い場合、ラジエータファン107を低回転数で回転させる。また、燃料電池自動車100がアイドリング中の場合には、ラジエータファン107の回転を停止させる。
ラジエータファン107を通常制御により駆動した時点で、ステップS3が終了し、外部給電時における燃料電池101の冷却制御フローが終了する。
図6は、燃料電池101の冷却制御のうち、乾燥検知手段120aによる乾燥検知判断処理(ステップS5)のフローチャートである。
ステップS5では、燃料電池101が乾燥状態にあるか否かの検知を行う乾燥検知判断処理を行う。乾燥検知判断処理は、ECU120の内部の乾燥検知手段120aが燃料電池101のインピーダンスを算出することにより行う。以下、乾燥検知判断処理の各ステップ(ステップS51〜ステップS57)について、図6を用いて説明する。
乾燥検知判断処理では、まずステップS51において、前回行われた乾燥検知判断処理において、後述する乾燥検知が有ったか否かの判断を行う。前回行われた乾燥検知判断処理で乾燥検知が有ったか否かの情報は、例えばECU120内に設けられたEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等に格納されている。前回行われた乾燥検知判断処理で「乾燥検知無し」(NO)の場合には、ステップS52に進む。これに対して、前回行われた乾燥検知判断処理で「乾燥検知有り」(YES)の場合には、ステップS55に進む。
ステップS52では、乾燥検知手段120aが燃料電池101のインピーダンスを算出し、第一閾値R1との比較を行っている。
図4に示すように、ステップS52において、燃料電池101のインピーダンスが第一閾値R1以上である(YES)と判定した場合には、燃料電池101が「乾燥による発電性能低下領域」に至るおそれがあるため「乾燥検知有り」(ステップS53)と判断する。その後、この判断結果を例えばECU120内のEEPROM等に格納する。
上記判断が終了した時点で、乾燥検知判断処理(ステップS5)が終了する。
ステップS55では、乾燥検知手段120aが燃料電池101のインピーダンスを算出し、第二閾値R2との比較を行っている。
ステップS55において、燃料電池101のインピーダンスが第二閾値R2よりも大きい(NO)と判定した場合には、前回行われた乾燥検知判断処理で「乾燥検知有り」とされていることから、「乾燥検知有り」(ステップS57)と判断する。その後、この判断結果を例えばECU120内のEEPROM等に格納する。
上記判断が終了した時点で、乾燥検知判断処理(ステップS5)が終了する。
図5に示すように、乾燥検知判断処理(ステップS5)が終了すると、ステップS7において乾燥検知判断処理(ステップS5)の判断結果を判定する。乾燥検知判断処理(ステップS5)において「乾燥検知有り」と判断された場合には、ステップS7でNOと判定し、ステップS9に進む。これに対して、乾燥検知判断処理(ステップS5)において「乾燥検知無し」と判断された場合には、ステップS7でYESと判定し、ステップS11に進む。
ステップS7でNO(すなわち「乾燥検知有り」)と判定された後、ステップS9では、ラジエータファン107の強制全開駆動を行う。具体的には、冷却制御手段120bは、ラジエータファン107の駆動DUTYを100%として、ラジエータファン107を駆動する。ここで、駆動DUTYとは、ラジエータファン107の駆動時間における通電ON時間の比率をいい、駆動DUTYが高いほどラジエータファン107の回転数が高くなる。したがって、駆動DUTYを100%とすることで、ラジエータファン107は全開駆動する。
ラジエータファン107を全開駆動した時点で、ステップS9が終了し、外部給電時における燃料電池101の冷却制御フローが終了する。
これに対して、ステップS7でYES(すなわち「乾燥検知無し」)と判定された後、ステップS11では、ECU120が外部負荷300で消費される電力(以下、「外部給電負荷電力」という。)の算出を行う。外部給電負荷電力は、次のステップS13以降、冷却制御手段120bがラジエータファン107の回転数を算出するのに使用される。
図7は、ラジエータファン107の駆動DUTYの説明図である。図7において、横軸は外部給電負荷電力(W)を示し、縦軸は、ラジエータファン107の駆動DUTYを示している。
ステップS13では、ステップS11で算出した外部給電負荷電力を用いて、冷却制御手段120bがラジエータファン107の回転数(すなわちラジエータファン107の駆動DUTY)の算出および設定を行う。ラジエータファン107の駆動DUTYは、外部給電負荷電力の値をもとに、例えば図7に示すマップを用いて算出する。
例えば、外部給電負荷電力が第一所定電力値W1以上であって第二所定電力値W2未満の領域においては、ラジエータファン107の駆動DUTYは、外部給電負荷電力の増加に対応して漸次増加するようにマップ化されている。このマップに基づき、ラジエータファン107の駆動DUTYの算出および設定をする。なお、図7に示す駆動DUTYと外部給電負荷電力とのマップは一例であり、これに限定はされない。
ステップS15では、ステップS13で算出および設定したラジエータファン107の駆動DUTYとなるように、冷却制御手段120bがラジエータファン107を回転する。このように、外部負荷300の消費電力に対応した回転数でラジエータファン107を駆動するので、燃料電池101の発熱量に対応した回転数でラジエータファン107を駆動することができる。したがって、ラジエータファン107により電力が無駄に消費されるのを防止できる。
ラジエータファン107を外部給電負荷電力に対応する所定の駆動DUTYで駆動した時点で、ステップS15が終了し、外部給電時における燃料電池101の冷却制御フローが終了する。
次に、図8を参照して、図5および図6に示したフローチャートにおける処理のタイミングチャートについて説明する。なお、以下の説明の各タイミングにおけるステップについては、図5および図6を参照されたい。
図8では、タイムチャート開始時においては、一定の外部給電負荷状態で外部給電が行われているとともに、前回行われた乾燥検知判断処理(ステップS5)において「乾燥検知無し」とされ、ステップS7で「YES」と判断された状態を示している。したがって、ラジエータファン107は、外部給電負荷電力に対応した、例えば60%の駆動DUTYで駆動されている(ステップS11〜ステップS15)。
外部給電に対応して燃料電池101が発電することにより、燃料電池101の温度が上昇すると、燃料電池101の電解質膜が乾燥し始めて燃料電池101のインピーダンスが上昇する。
乾燥検知手段120aは、燃料電池101のインピーダンスが第一閾値R1以上となった時点で、乾燥検知判断処理(ステップS5)のステップS52で「YES」と判定する。そして、乾燥検知手段120aは、「乾燥検知有り」(S53)と判断し、この判断結果をECU120内のEEPROM等に格納する。
これにより、ECU120は、ステップS7において乾燥検知判断処理(ステップS5)の判断結果を「乾燥検知有り」(NO)と判定する。そして、冷却制御手段120bは、60%だったラジエータファン107の駆動DUTYを100%として、ラジエータファン107を全開駆動する(ステップS9)。
T101以降、ラジエータファン107を100%の駆動DUTYで駆動すると、燃料電池101の冷却が促進され、燃料電池101のインピーダンスが漸次低下する。そして、第一閾値R1を越えていた燃料電池101のインピーダンスが、再度第一閾値R1に到達する。
このとき、タイミングT102よりも前の時点で乾燥検知が行われているため、乾燥検知手段120aは、乾燥検知判断処理(ステップS5)のステップS51で「乾燥検知有り」(YES)と判定する。
その後、ステップS55に進むが、燃料電池101のインピーダンスは第二閾値R2よりも大きいことから、ステップS55において「NO」と判定する。そして、乾燥検知手段120aは、「乾燥検知有り」(S57)と判断する。その後、ECU120は、ラジエータファン107の全開駆動を継続する(ステップS7およびステップS9)。
T102以降、ラジエータファン107を100%の駆動DUTYで駆動すると、燃料電池101の冷却がさらに促進され、燃料電池101のインピーダンスがさらに低下する。そして、燃料電池101のインピーダンスが、第二閾値R2に到達する。
このとき、乾燥検知手段120aは、タイミングT103よりも前の時点で乾燥検知が行われているため、乾燥検知判断処理(ステップS5)のステップS51で「乾燥検知有り」(YES)と判定する。
次いで、ステップS55に進むが、燃料電池101のインピーダンスは第二閾値R2以下であることから、ステップS55において「YES」と判定する。そして、乾燥検知手段120aは、「乾燥検知無し」(S56)と判断する。
その後、ECU120は、ステップS7において、乾燥検知判断処理(ステップS5)の判断結果を「乾燥検知無し」(YES)と判定する。これにより、冷却制御手段120bは、一定の外部給電負荷電力に対応した、例えば60%の駆動DUTYでラジエータファン107を駆動する(ステップS11〜ステップS15)。
本実施形態によれば、燃料電池101の乾燥状態を検知する乾燥検知手段120aと、外部負荷への電力供給を制御するECU120とを備え、外部負荷300に電力を供給しているときに乾燥検知手段120aが燃料電池101の乾燥を検知した場合、ECU120がラジエータファン107を駆動させるので、燃料電池101が過度に乾燥したドライアップ状態となる前に、燃料電池101を冷却できる。これにより、燃料電池101の発電性能の低下や、電解質膜の劣化を防止できるので、燃料電池101が発電した電力を長時間安定して外部給電できる。
また、乾燥検知手段120aが燃料電池101の乾燥を検知した場合、ラジエータファン107を最高回転数で駆動させるので、乾燥検知手段120aによる乾燥検知後、急速に燃料電池101を冷却できる。したがって、燃料電池101がドライアップ状態となるのを確実に防止できる。
100 燃料電池自動車(車両)
101 燃料電池(電源)
107 ラジエータファン
108 ラジエータ
120 ECU(制御装置)
120a 乾燥検知手段
200 インバータ装置(外部給電回路)
300 外部負荷
R1 第一閾値(所定値)
Claims (3)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する燃料電池を備えた電源と、
前記電源から供給される電力により駆動する車両と、
前記電源から供給される電力を外部負荷に供給可能な外部給電回路と、
前記燃料電池を冷却する冷媒の放熱を行うラジエータと、
前記ラジエータに送風するラジエータファンと、
前記燃料電池の乾燥状態を検知する乾燥検知手段と、
前記外部負荷への電力供給を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記電源から前記外部負荷に電力を供給しているときに前記乾燥検知手段が前記燃料電池の乾燥を検知した場合、前記ラジエータファンを駆動させることを特徴とする電力供給システム。 - 請求項1に記載の電力供給システムであって、
前記制御装置は、前記乾燥検知手段が前記燃料電池の乾燥を検知していない場合、前記外部負荷の消費電力に対応した回転数で前記ラジエータファンを駆動させ、前記乾燥検知手段が前記燃料電池の乾燥を検知した場合、前記ラジエータファンを最高回転数で駆動させることを特徴とする電力供給システム。 - 請求項1または2に記載の電力供給システムであって、
前記乾燥検知は、前記乾燥検知手段が前記燃料電池のインピーダンスを測定することにより行われ、
前記乾燥検知手段は、前記燃料電池のインピーダンスが所定値以上である場合に、前記燃料電池の乾燥状態を検知することを特徴とする電力供給システム。
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