JP2014057975A - 成形方法、成形品および成形装置 - Google Patents

成形方法、成形品および成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ブロー成形を用いて、より少ない工程で、開口部の面積が小さく、かつ底が深い形状を有する、表面品質の良好な金属成形品を得るための部材の成形方法、成形品および成形装置を提供する。
【解決手段】成形方法は、被成形部材を予成形して、予成形部材112を得る第一工程と、予成形部材112を、加熱された上部金型102と加熱された下部金型101との間に挟持して、ポンチとガス104とを用いて予成形部材112を成形する第二工程と、を含み、ポンチの径が第一工程終了後の予成形部材112の径よりも小さい。
【選択図】図9

Description

本発明は、通常の成形方法では成形することが困難な、開口部の面積が小さく、かつ、十分な深さを有する、表面品質の良好な成形品を得るための部材の成形方法、成形品および成形装置に関する。
電化製品などの薄型化に伴い、薄型で開口部の面積が小さく、かつ深い形状の金属容器の需要が増えており、金属容器、特に深い形状の金属容器を成形する方法がいくつか考案されている。
たとえば、特許文献1は多段深絞りに関するものであり、金属容器よりも大径のポンチで深絞り成形した後、次工程でそれよりも小径のポンチでさらに深絞り成形を行い、最終的に金属容器形状に成形する方法である。また、特許文献2はしぼり&しごき工程に関するものであって、第一工程で浅いカップ状にしぼり成形をした後、カップ側壁を数工程かけて側壁をしごいて延ばし、最終的な金属容器形状に成形するものである。
これに対し、ブロー成形は高温の金型で金属板材を挟持し、材料を加熱した後に高圧のガスにより加圧することで金型形状に成形する方法である。金属板材、特に超塑性変形を起こす結晶粒が微細なAl−Mg系合金からなる板材などは高温で大きな延性を持つため、深い形状、もしくは複雑な形状の成形に用いられている。しかし、ブロー成形は材料の高延性を利用した張出し成形であるため、図1に示すように開口部の面積が小さいメス型金型1と吹き込み金型2とが対になった金型を用いて、ガス流路3を介してガス4をブローすることによって被成形部材5の成形を行うと、被成形部材5のうち伸ばされる部分の材料が不足してしまうため、深い形状の金属容器の成形が困難であった。したがって、金属板材である被成形部材5のより多くの部分を伸ばすため、特許文献3に記載されているように、図2に示すように、メス型金型1と吹き込み金型2とが対になった金型に加えて、オス型金型6を用いてブロー成形することがある。図2および後述の図3に示すように、オス型金型6はR部を有する肩部7を有する。
特開平1−258822号公報 国際公開第00/69004号 特開2003−53438号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の成形方法は室温における成形方法であり、成形される金属板材の延性も乏しいため、非常に多数の工程によって行われ、多くの金型が必要となっていた。また、たとえば、Al−Mg合金などの強度が比較的大きい金属板材を用いると、成形中に破断が生じることがあった。
また、特許文献3に示すようなオス型金型を用いたブロー成形においては、図3に示すようにオス型金型6のRが小さい肩部7において、被成形部材5が肩部7に接触してしまい、被成形部材5が金型全体に馴染む間に、そのタッチ差で局所的に被成形部材5が引っ張られるために応力集中が発生し、成形品に深い摺動傷が生じるだけでなく、板厚減少が大きくなり、底が深い容器形状の場合には破断に至ることがあった。また、全体的に適度に被成形部材5を伸ばさないと、成形後にシワが残るという課題があった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、ブロー成形を用いて、より少ない工程で、開口部の面積が小さく、かつ底が深い形状を有する、表面品質の良好な成形品を得るための部材の成形方法、成形品および成形装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る成形方法は、
被成形部材を予成形して、予成形部材を得る第一工程と、
前記予成形部材を、加熱された上部金型と加熱された下部金型との間に挟持して、ポンチと気体とを用いて前記予成形部材を成形する第二工程と、
を含み、
前記ポンチの径が、前記第一工程終了後の前記予成形部材の径よりも小さい、
ことを特徴とする。
前記ポンチの肩部の位置が、前記第一工程終了後の前記予成形部材の肩部の位置よりも前記ポンチの中心軸に近い側にあってもよい。
前記ポンチの最下部の高さ方向の位置と前記予成形部材の立ち上がり部の高さ方向の位置とが一致するとき、
前記ポンチの中心軸を含む平面における前記ポンチおよび前記予成形部材の断面において、
前記予成形部材の立ち上がり部と前記ポンチの肩部との間の直線の長さが、前記予成形部材の前記立ち上がり部と、前記ポンチの前記肩部からの垂線と前記予成形部材との交点との間の前記予成形部材の長さよりも大きくてもよい。
前記第一工程において、
被成形部材を、加熱された上部金型と加熱された下部金型との間に挟持し、
別のポンチと気体とを用いて前記被成形部材を予成形することによって前記予成形部材を得てもよい。
前記第一工程において、深絞り加工またはしごき加工を用いて前記被成形部材を予成形することによって前記予成形部材を得てもよい。
前記第二工程を複数回繰り返してもよい。
本発明の第2の観点に係る成形品は、
上記の成形方法によって成形された、
ことを特徴とする。
本発明の第3の観点に係る成形装置は、
上記の成形方法を用いて前記予成形部材を成形する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、ブロー成形を用いて、より少ない工程で、開口部の面積が小さく、かつ底が深い形状を有する、表面品質の良好な成形品を得るための部材の成形方法、成形品および成形装置を提供することができる。
従来のメス型金型を用いたブロー成形方法を模式的に示す断面図である。 従来のオス型金型を用いたブロー成形方法を模式的に示す断面図である。 従来のオス型金型を用いたブロー成形方法において、被成形部材が金型の肩部に接触した状態を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る第一工程前の被成形部材の状態を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る第一工程における被成形部材の成形を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る第二工程における、ポンチが移動している間の状態を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る第二工程における、ポンチが移動した後の状態を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る第三工程における、ポンチが移動している間の状態を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る第三工程における、ポンチが移動した後の状態を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る成形品の形状を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る成形品のシワを抑制する成形方法を模式的に示す断面図である。
本発明者は、鋭意検討の結果、第一工程で容器形状に近づくように成形された予成形部材に対し、第二工程以降では、前工程において、前工程で用いられたポンチの肩部と接触したため、予成形部材の板厚減少が比較的大きい箇所との接触を回避して、前工程が終了した後の予成形部材の径よりも小径で、かつ、最大高さが大きく、最終的な容器の形状に近いポンチを予成形部材に向けて移動させると同時にガスの圧力をかけて張出し成形を行う工程を1回または複数回実施することで、より深い形状を有し、表面品質の良好な容器を成形できることを見出し、本発明を成すに至った。
本発明の実施形態に係る金属板の成形方法はブロー成形を利用したものである。本発明の実施形態における成形方法は複数工程を含む。以下、成形装置200、被成形部材105の材料、および、成形装置200を用いた第一工程、第二工程、第三工程による金属容器の成形方法を説明する。
(成形装置)
金属容器の成形装置200は、吹き込み金型102(上部金型)と、下部金型101と、ガス流路103と、を備え、ブロー成形用のガス104はガス流路103を経て成形装置200内に吹き込まれる。後述のように、第一工程においては成形装置200に第一ポンチ108が導入され、第二工程においては成形装置200に第二ポンチ109が導入され、第三工程においては成形装置200に第三ポンチ110が導入される(図4〜図9)。
(被成形部材)
被成形部材105(金属板材)としては、たとえばアルミニウム合金等が用いられる。特に、結晶粒微細化が可能なAl−Cu系合金、Al−Zn−Mg系合金、Al−Mg系合金を用いると、超塑性特性が現われ、数100%以上の大きな高温延性を示すため、より好ましい。これらの合金は多段深絞り加工やしごき加工が難しく、深い容器形状の成形が困難であったが、本発明の実施形態に係る成形方法を用いることによって、深い容器形状の成形が可能である。Al−Cu合金としては、たとえば2004合金が超塑性成形用材料として好適に用いられ、Al−Zn−Mg系合金としては、たとえば7475合金が超塑性成形用材料として好適に用いられる。またAl−Mg系合金としては、たとえば5083合金などのMn添加量の多い合金が、微細結晶粒が得やすく、好適に用いられる。
以下の第一工程〜第三工程において、被成形部材105(金属板)、予成形部材112、および、吹き込み金型102および下部金型101の温度を好ましくは350℃以上550℃以下の範囲内にすると、アルミニウム合金が超塑性変形を示すため、被成形部材105および予成形部材112が大きな伸びを示す。より好ましくは、上記温度を470℃以上550℃以下の範囲内にすると、アルミニウム合金の超塑性変形特性を最大限に引き出すことができ、被成形部材105および予成形部材112がさらに大きな伸びを示す。
以下、金属板の成形方法について詳述する。
(第一工程)
はじめに、加熱された吹き込み金型102および下部金型101によって被成形部材105を挟持して、被成形部材105を加熱する。すなわち、被成形部材105は、下部金型101の凹部を跨ぐように橋架された状態で加熱される(図4)。
次に、図5に示すように、プッシャー117を用いて、下部金型101の下側から第一ポンチ108を矢印A1の方向に移動させて張出し成形を行うと同時に、ガス流路103を介してガス104を成形装置200内部に吹き込み、第一ポンチ108による張出し成形の方向(矢印A1の方向)とは反対側から(図5中、上側から)被成形部材105に対してガス104の圧力を印加することによって、被成形部材105を第一ポンチ108の形状に馴染ませるようにブロー成形する。すなわち、第一工程においては、被成形部材105が第一ポンチ108の形状に倣うように成形され、予成形部材112が得られる。第一工程が終了した後、ガス104の流れをいったん止めて、第一ポンチ108を成形装置200から抜き取る。ここで、第一ポンチ108の径D1は、後述する第三工程後の成形品120の最終形状の径(すなわち、第三ポンチ110の径D3)よりも大きい。また、第一ポンチ108の図5中、鉛直方向(すなわち、成形装置200内におけるガス104の主流の進行方向と平行な方向であり、第一工程開始前の被成形部材105の延びる方向を基準として垂直方向であり、第一ポンチ108の進行方向と平行な方向)の長さは、第三工程後の成形品120の最終形状の凹部の深さ(すなわち、金属容器の最終形状の深さ)よりも小さい。
(第二工程)
ついで、図6および図7に示すように、プッシャー117を用いて、下部金型101の下側から第二ポンチ109を矢印A1の方向に移動させて、第一工程において成形された予成形部材112に対する張出し成形を行うと同時に、ガス流路103を介してガス104を成形装置200内に吹き込み、第二ポンチ109による張出し成形の方向(矢印A1の方向)とは反対側から(図6および図7中、上側から)予成形部材112に対してガス104の圧力を印加することによって、予成形部材112を第二ポンチ109の形状に馴染ませるようにブロー成形する。すなわち、第二工程においては、予成形部材112は、第二ポンチ109の形状に倣うように成形される。第二工程が終了した後、ガス104の流れをいったん止めて、第二ポンチ109を成形装置200から抜き取る。ここで、第二ポンチ109の径D2は、第一ポンチ108の径D1よりも小さい。また、第二ポンチ109の図6および図7中、鉛直方向(すなわち、成形装置200内におけるガス104の主流の進行方向と平行な方向であり、第一工程開始前の被成形部材105の延びる方向を基準として垂直方向であり、第二ポンチ109の進行方向と平行な方向)の長さは、第一ポンチ108の図5中、鉛直方向の長さよりも大きい。すなわち、第二ポンチ109の図6および図7中、鉛直方向の長さは、第一工程終了後の予成形部材112の深さよりも大きい。
(第三工程)
ついで、図8および図9に示すように、プッシャー117を用いて、下部金型101の下側から第三ポンチ110を矢印A1の方向に移動させて、第二工程において成形された予成形部材112に対する張出し成形を行うと同時に、ガス流路103を介してガス104を成形装置200内に吹き込み、第三ポンチ110による張出し成形の方向(矢印A1の方向)とは反対側から(図8および図9中、上側から)予成形部材112に対してガス104の圧力を印加することによって、予成形部材112を第三ポンチ110の形状に馴染ませるようにブロー成形する。すなわち、第三工程においては、予成形部材112は第三ポンチ110の形状に倣うように成形され、金属容器に用いられる成形品120となる(図10)。第三工程が終了した後、ガス104の流れを止めて、第三ポンチ110を成形装置200から抜き取る。ここで、第三ポンチ110の径D3および図8および図9中、鉛直方向(すなわち、成形装置200内におけるガス104の主流の進行方向と平行な方向であり、第一工程開始前の被成形部材105の延びる方向を基準として垂直方向であり、第三ポンチ110の進行方向と平行な方向)の長さは成形品120の最終形状と同じであり、第三ポンチ110の径D3は、第二ポンチ109の径D2よりも小さい。また、第三ポンチ110の図8および図9中、鉛直方向の長さは、第二工程終了後の予成形部材112の深さよりも大きい(すなわち、第三ポンチ110の図8および図9中、鉛直方向の長さは、第二ポンチ109の図6および図7中、鉛直方向の長さよりも大きい)。
最後に、成形装置200から成形品120を取り外す。成形品120は、たとえば、金属容器等に用いられる。
なお、本発明の実施形態において、ポンチの「径」とは、図5、図7および図9に示すように、第一ポンチ108、第二ポンチ109、第三ポンチ110それぞれの立ち上がり部の外縁の径(D1、D2、D3)を指し、たとえば、第二ポンチ109が第一ポンチ108よりも小径であるということは、第二ポンチ109の立ち上がり部の外縁が、第一ポンチ108の立ち上がり部の外縁に完全に囲われる大きさであることを意味する。
本発明の実施形態に係る成形方法において、工程毎にポンチの径を変えつつ、複数の工程にわたってブロー成形することによって、被成形部材105および/または予成形部材112の広い範囲にわたってアルミニウム合金材料の延性を利用できるだけでなく、応力集中が発生することによる被成形部材105および/または予成形部材112の局所的な板厚減少が大きくなる箇所が工程ごとに変わるため、ポンチ(第一ポンチ108、第二ポンチ109および/または第三ポンチ110)と、被成形部材105および/または予成形部材112との間に生じる摺動傷の発生を抑制することができるだけでなく、被成形部材105および/または予成形部材112の破断を回避し、従来のオス型金型を用いたブロー成形と比較して、予成形部材112を、より底が深い形状に成形することが可能である。
すなわち、従来のオス型金型を用いた成形方法では、被成形部材および/または予成形部材がポンチの肩部に接触して、オス型金型全体に馴染むまでにポンチ肩部で応力集中が発生し、成形品に摺動傷が発生するだけでなく、局所的に材料が伸ばされるために大きな板厚減少が起きて破断に至ることがあった。一方、本発明の実施形態に係る成形方法においては、Rが小さいことによって板厚減少が大きくなる肩部の位置が工程ごとに変わる。すなわち、第一工程において用いられる第一ポンチ108の肩部107aの位置と(図5)、第二工程において用いられる第二ポンチ109の肩部107bの位置と(図7)、第三工程において用いられる第三ポンチ110の肩部107cの位置とが(図9)、それぞれ異なっている。さらに、それぞれの前の工程において、被成形部材105および/または予成形部材112が、成形品120の最終形状に徐々に近づくような形状に成形されているため、被成形部材105および/または予成形部材112が、第一工程、第二工程、第三工程において、それぞれ、肩部107a、肩部107b、肩部107cに接触してから、それぞれ第一ポンチ108、第二ポンチ109、第三ポンチ110の全体に馴染むまでのタッチ差が短く(すなわち、被成形部材105および/または予成形部材112は短時間でポンチの全体の形状に馴染み)、肩部107a、肩部107b、肩部107cにおける応力集中が緩和され、被成形部材105および/または予成形部材112における摺動傷の発生と、局所的な板厚の減少とを抑制することができる。それに加えて、第一工程、第二工程、第三工程において、それぞれ、第一ポンチ108、第二ポンチ109、第三ポンチ110を矢印A1の方向に移動させるとともに被成形部材105および/または予成形部材112に対してポンチの進行方向とは反対側からガス104を吹き付けて、ガスによる圧力を印加することで、被成形部材105および予成形部材112と、ポンチとのタッチ差をさらに小さくすることができる(すなわち、被成形部材105および/または予成形部材112がポンチの全体の形状に馴染むまでの時間をさらに短縮することができる)。
また、本発明の実施形態に係る成形方法によれば、高温における金属板材の高い延性を利用することができるため、室温における多段成形と比較して、一工程で成形品の深さをより大きくすることが可能である。そのため、工程数の削減および金型費の削減を実現することができる。また、従来のオス型金型を用いた成形方法においては、均一に被成形部材を延ばすことができずに成形品にシワが発生してしまうことがあったが、本発明の実施形態に係る成形方法によれば、ポンチの形状を徐々に最終的な成形品の形状に近いものに変え、被成形部材105および/または予成形部材112全体を均一に伸ばすように制御することができるため、成形品120におけるシワの発生を抑制することも可能である。
図5、図7、図9に示すように、本発明の実施形態に係る成形方法においては、各工程で用いられるポンチの肩部は、前工程で成形された予成形部材112の肩部(すなわち、前工程終了後の予成形部材112の肩部)よりもポンチの中心軸に近い側にある。第一ポンチ108、第二ポンチ109、第三ポンチ110の中心軸は、それぞれのポンチの立ち上がり部外縁を成形装置200の上側からみたときの重心(たとえば、それぞれのポンチを成形装置200の上から見た場合のポンチの立ち上がり部外縁の形状が円形であれば、その円の中心)を通過し、それぞれの図中、鉛直方向に延びる軸である。すなわち、それぞれのポンチの中心軸が延びる方向は、成形装置200内におけるガス104の主流の進行方向と平行な方向であり、第一工程開始前の被成形部材105の延びる方向を基準として垂直な方向であり、第一ポンチ108、第二ポンチ109、第三ポンチ110の進行方向と平行な方向である。ここで、前工程終了後の予成形部材112の肩部の位置は、前工程で用いられたポンチの肩部の位置であるため、第二ポンチ109の肩部107bの図中の水平方向(すなわち、成形装置200内におけるガス104の主流の進行方向を基準として垂直な方向であり、第一工程開始前の被成形部材105の延びる方向と平行な方向であり、第二ポンチ109の進行方向を基準として垂直な方向)の位置は、第一ポンチ108の肩部107aの図中の水平方向(すなわち、成形装置200内におけるガス104の主流の進行方向を基準として垂直な方向であり、第一工程開始前の被成形部材105の延びる方向と平行な方向であり、第一ポンチ108の進行方向を基準として垂直な方向)の位置よりも中心側にあり、第三ポンチ110の肩部107cの図中の水平方向(すなわち、成形装置200内におけるガス104の主流の進行方向を基準として垂直な方向であり、第一工程開始前の被成形部材105の延びる方向と平行な方向であり、第三ポンチ110の進行方向を基準として垂直な方向)の位置は、第二ポンチ109の肩部107bの図中の水平方向の位置よりも中心側にある。これによって、前工程において板厚減少が大きくなった箇所に、次工程においても肩部が最初に接触することによって生じる局所的な変形を抑制することが可能になり、被成形部材105および/または予成形部材112の全体を均一に変形させやすくなり、さらに、被成形部材105および/または予成形部材112における摺動傷の発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態に係る予成形部材112および成形品120におけるシワの発生をより低減する方法を説明する。図11は、第二工程または第三工程においてポンチ111の最下部の高さ方向の位置と予成形部材112の立ち上がり部114(第二の中心軸)の高さ方向の位置とが一致する時の、ポンチ111の中心軸113を含む平面におけるポンチ111および予成形部材112の位置関係を模式的に示す断面図である。図11において、予成形部材112の立ち上がり部114から、ポンチ111の肩部115から垂直に予成形部材112の断面に降ろした交点116までの予成形部材112の断面長さ(曲線の長さ)を成形前長さL1とする。また、予成形部材112の立ち上がり部114からポンチ111の肩部115までを直線で結んだときの線分の長さを成形中長さL2とする。このとき、中心軸113を含むいかなる平面におけるポンチ111および予成形部材112の断面においても成形中長さL2が成形前長さL1よりも長くなるように、ポンチ111、予成形部材112の形状および水平位置を定めることによって、成形中において、予成形部材112に常に張力がかかって伸ばされていることになり、予成形部材112が余分になることがなく、成形品120におけるシワの発生を一層抑制することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。たとえば、本実施形態においては、第一工程、第二工程、第三工程の3つの工程によって成形する方法を説明したが、第一工程、第二工程の2つの工程を用いて最終形状に成形してもよいし、第三工程の後にさらに第四工程を設けるなどによって、4つ以上の工程を用いて最終形状に成形してもよい。
また、本発明の実施形態においては、第一工程においてブロー成形を利用することによって被成形部材105の最初の成形を行う形態について説明したが、たとえば、被成形部材105を一般的な深絞り加工やしごき加工によって成形して得られた容器形状の予成形部材112を第二工程以降に用いてもよい。
また、本発明の実施形態においては、被成形部材105の材料としてアルミニウム合金板を用いる形態について説明したが、たとえば、他の合金やアルミニウム箔などを被成形部材105の材料として用いてもよい。
1 メス型金型
2 吹き込み金型
3 ガス流路
4 ガス
5 被成形部材
6 オス型金型
7 肩部
101 下部金型
102 吹き込み金型
103 ガス流路
104 ガス
105 被成形部材
107a 肩部
107b 肩部
107c 肩部
108 第一ポンチ
109 第二ポンチ
110 第三ポンチ
111 ポンチ
112 予成形部材
113 中心軸
114 立ち上がり部
115 肩部
116 交点
117 プッシャー
120 成形品
200 成形装置

Claims (8)

  1. 被成形部材を予成形して、予成形部材を得る第一工程と、
    前記予成形部材を、加熱された上部金型と加熱された下部金型との間に挟持して、ポンチと気体とを用いて前記予成形部材を成形する第二工程と、
    を含み、
    前記ポンチの径が、前記第一工程終了後の前記予成形部材の径よりも小さい、
    ことを特徴とする成形方法。
  2. 前記ポンチの肩部の位置が、前記第一工程終了後の前記予成形部材の肩部の位置よりも前記ポンチの中心軸に近い側にある、
    ことを特徴とする請求項1に記載の成形方法。
  3. 前記ポンチの最下部の高さ方向の位置と前記予成形部材の立ち上がり部の高さ方向の位置とが一致するとき、
    前記ポンチの中心軸を含む平面における前記ポンチおよび前記予成形部材の断面において、
    前記予成形部材の立ち上がり部と前記ポンチの肩部との間の直線の長さが、前記予成形部材の前記立ち上がり部と、前記ポンチの前記肩部からの垂線と前記予成形部材との交点との間の前記予成形部材の長さよりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の成形方法。
  4. 前記第一工程において、
    被成形部材を、加熱された上部金型と加熱された下部金型との間に挟持し、
    別のポンチと気体とを用いて前記被成形部材を予成形することによって前記予成形部材を得る、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の成形方法。
  5. 前記第一工程において、深絞り加工またはしごき加工を用いて前記被成形部材を予成形することによって前記予成形部材を得る、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の成形方法。
  6. 前記第二工程を複数回繰り返す、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の成形方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の成形方法によって成形された、
    ことを特徴とする成形品。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の成形方法を用いて前記予成形部材を成形する、
    ことを特徴とする成形装置。
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