JP5979164B2 - プレス成形方法 - Google Patents
プレス成形方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5979164B2 JP5979164B2 JP2014012313A JP2014012313A JP5979164B2 JP 5979164 B2 JP5979164 B2 JP 5979164B2 JP 2014012313 A JP2014012313 A JP 2014012313A JP 2014012313 A JP2014012313 A JP 2014012313A JP 5979164 B2 JP5979164 B2 JP 5979164B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- press
- forming
- deformation
- flange
- concave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
Description
また単純にクッション力調整による材料の流入量をコントロールする方法では、成形性の大幅な改善は望めない。
また、上記予備変形部は、上記最大の伸び変形部でのプレス成形による変形量の7割の変形量以下の位置に設定すると良い。
また、上記板縁の輪郭の凹形状を単一の円弧と見なした場合に、その円弧の半径以下に、上記予備変形部と上記最大の伸び変形部との離隔距離を設定すると良い。
また、上記予備成形工程で形成する予備変形部を成形することによる、上記板縁に沿った凹形状輪郭部のフランジの断面線長増加量を、成形品での断面線長増加量以下に設定すると良い。
一般に、プレス成形を行う際には、割れの抑制と同時にしわの抑制も重要である。しわの抑制に対しては、予肉(本実施形態の予成形相当)を付与する対策がしばしば採られる。一方、割れの抑制に対する予肉の活用については、しわ押え面での材料流入に伴い伸びフランジ変形する部位への適用があるが、その部位や量について適正でなく、逆効果となる場合もある。
そこで発明者は、効果的に予肉を活用することについて調整研究を行い、材料をしわ押えで押さえる段階で、伸びフランジ割れを回避する予肉の活用方法を考えることで、本発明に到った。
本実施形態のプレス方法は、図1に示すように、最大変形部特定工程1、予備成形工程3、及び最終成形工程4を備える。
最大変形部特定工程1は、金型のしわ押さえ面からの材料流入に伴い伸びフランジ変形する部位において、その板厚あるいは歪み分布をシミュレーションや試作品で調べ、その調査に基づき最大の伸び変形部を特定する工程である。
上記伸びフランジ変形するフランジは、図2に示すように、板縁の輪郭が凹形状となっている凹形状輪郭部のフランジFである。ただし、割れに繋がる最大伸び変形部は、板縁の輪郭が凹形状の中央部位置とは限らない。このため、上記のように試験品を作成したり、CAEによるシミュレーションによって板厚減少率の分布や歪み分布を調べて、最大の伸び変形部(以下、単に最大変形部と呼ぶ場合もある)を特定する。図2の成型品では、破線の○部分が割れの可能性がある最大の伸び変形部である。すなわち、シミュレーションで特定した最大の伸び変形部の全てに本発明の予備成形工程を適用する必要はなく、設定変形量以上の箇所だけに本発明の予備成形工程を適用しても良い。
予備成形工程3は、特定した最大の伸び変形部の両側若しくは片側に対し板厚方向に、変形した予備変形部(以下、予備成形部とも呼ぶ)を形成する。図2では、Y位置が予備変形部を形成する位置の例である
本実施形態では、上記予備成形部は、上記最大の伸び変形部でのプレス成形による変形量の7割の変形量以下の位置まで上設最大の伸び変形部から離して設定する。好ましくは、上記最大の伸び変形部でのプレス成形による変形量の5割の変形量以下の位置まで上設最大の伸び変形部から離隔して設定することが好ましい。
上記板縁の輪郭の凹形状を単一の円弧と見なした場合に、その円弧の半径以下に、上記予備成形部と上記最大の伸び変形部との離隔距離を設定する。例えば、凹形状の中央部及び左右両端部の3点を通る円を想定する。
上記予備成形部の形状は、板厚方向にコブ状に形成される。
予備成形工程3で形成する予備成形部を成形することによる、上記板縁に沿った凹形状輪郭部のフランジの断面線長増加量を、成形品での断面線長増加量以下に設定する。断面線長増加量は大きいほど割れに対して有効であるが、しわ発生を抑える為に、成形品での断面線長増加量以下に設定する。なお予備成形部を形成しない場合での断面線長増加量の1.5倍以内、好ましくは1.3倍以内に抑える。
最終成形工程4は、予備変形部を形成後に、上記成形部品の形状へのプレス成形のうち、少なくとも凹形状輪郭部のフランジを目的の成形形状(成形品の形状)にプレス成形する。本実施形態では、最終形状に成形する。
上記のように、最大変形部特定工程1は、必ずしも金型を使用しない処理工程である一方、予備成形工程3及び最終成形工程4は、金型を使用するプレス工程である。本実施形態では、予備成形工程3及び最終成形工程4の工程を一度のプレス工程で実現し、成形タイミングをずらすことで先に予備成形工程3の処理を実現するものである。
ドア部開口工程2は、平坦な金属板からなるブランク材に対し、せん断によってドア部位置を開口する処理を行う。
図3に示す成形品の場合には、○で示した位置が、板縁の輪郭が凹形状となっている凹形状輪郭部のフランジのうち、伸びフランジ割れの可能性があるフランジの例である。上記のようにドア部をせん断開口することによるダメージも板縁に負荷されて、さらに伸びフランジ変形による割れが発生し易いため、更に本発明が割れ防止に有効となる。
上記コブ状の予備成形を行わずに、目標の成形品とする場合、板縁の輪郭が凹形状となっている凹形状輪郭部のフランジ(伸びフランジ変形フランジとも呼ぶ)での板縁に沿った板厚減少率は、例えば図4のような板厚分布となる。これは、有限要素解析法その他の公知の解析手法によるシミュレーションを行えば取得することが可能である。
尚、上記最大の伸び変形部と予備成形部の離隔は、最大の伸び変形部と、予備成形によるコブの裾の位置との離隔とする。すなわち、予備成形によるコブの裾の位置で、最大の伸び変形部に対する板厚変形率が7割以下となるように設定する。
本実施形態では、図5のような金型を使用してプレス成形を行う。
図5では、符号10がダイであり、符号11がパンチである。また符号12がしわ押さえを構成する。ダイ10としわ押え12で挟んだ板部分は、ダイ10の下降による成形に伴いパンチ11とダイ10との隙間に流入していく。
そして、予めドア開口部をせん断加工で形成した金属板15をダイ10とパンチ11の間に配置し、ダイ10としわ押さえ12とで板を押さえる。このとき、予備成形部を形成する板部分は、上記凸14と凹13とによって板厚方向に変形する成形が行われる。この工程が、上記予備成形工程3となる。
上記プレス成形では、1つの金型を使用して一工程で、予備成形工程3及び最終成形工程4の処理を行う場合であるが、予備成形工程3と最終成形工程4とを別の金型を使用して個別にプレス成形するように構成しても良い。
これに対して、本実施形態のような予備成形工程3を施してから目的の成形品にプレス成形をした場合には、板厚減少率が分散されて、最大伸び変形部での板厚減少率が小さくなっていることを確認した。
ここで、本発明は、自動車部品に限らず板材をプレス成形する加工全てに対して適用することが可能である。また、プレス成形の素材は鉄鋼に限らずステンレス等の鉄合金、さらには非鉄材料に対しても適用可能である。
ここで、金属板からなるブランクとして、板材料がJAC270Dで板厚が0.7mmのものを使用した。
まずCAE解析によって板厚減少率の分布をシミュレートした。図7がその結果を示す図である。このシミュレートでは、板縁が凹状の円弧となっているフランジで最大の伸び変形が発生している。図8及び表1に示すように、円弧のフランジのうちA位置で最大変形量(板減少率最大)となっていた。またA位置の変形量を1とした場合の変形量の比が0.4であるB位置若しくはC位置を本発明法に基づく予備変形部の予備成形位置の候補とした。
一方、A位置の近傍であるB位置若しくはC位置に予備成形部を形成した場合には、最大板厚減少率が小さくなって、割れ防止に効果があることが分かった。
2 ドア部開口工程
3 予備成形工程
4 最終成形工程
Claims (5)
- 板縁の輪郭が凹形状となっている凹形状輪郭部のフランジを有する成形品にプレス成形する方法であって、
上記成形品にプレス成形することで発生する、上記凹形状輪郭部のフランジにおける最大の伸び変形部を特定する工程と、
上記特定した最大の伸び変形部の両側若しくは片側に対し板厚方向に変形した予備変形部を形成する予備成形工程と、を備え、
上記予備変形部を形成後に、上記成形品の形状へのプレス成形のうち、少なくとも凹形状輪郭部のフランジを目的の形状にプレス成形することを特徴とするプレス成形方法。 - 上記予備成形工程での予備変形部の形成は、ダイ及びしわ押さえの一方の面に凸を形成し、ダイ及びしわ押さえの他方の面に、上記凸に対向する凹を形成し、その凸及び凹によって上記予備変形部を形成することを特徴とする請求項1に記載したプレス成形方法。
- 上記予備変形部は、上記最大の伸び変形部でのプレス成形による変形量の7割の変形量以下の位置に設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したプレス成形方法。
- 上記板縁の輪郭の凹形状を単一の円弧と見なした場合に、その円弧の半径以下に、上記予備変形部と上記最大の伸び変形部との離隔距離を設定することを特徴とする請求項3に記載したプレス成形方法。
- 上記予備成形工程で形成する予備変形部を成形することによる、上記板縁に沿った凹形状輪郭部のフランジの断面線長増加量を、成形品での断面線長増加量以下に設定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載したプレス成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014012313A JP5979164B2 (ja) | 2014-01-27 | 2014-01-27 | プレス成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014012313A JP5979164B2 (ja) | 2014-01-27 | 2014-01-27 | プレス成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015139782A JP2015139782A (ja) | 2015-08-03 |
JP5979164B2 true JP5979164B2 (ja) | 2016-08-24 |
Family
ID=53770519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014012313A Active JP5979164B2 (ja) | 2014-01-27 | 2014-01-27 | プレス成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5979164B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6323415B2 (ja) * | 2015-08-31 | 2018-05-16 | Jfeスチール株式会社 | ブランク形状決定方法 |
MX2020005048A (es) * | 2017-11-15 | 2020-08-20 | Jfe Steel Corp | Metodo de formacion en prensa de material laminar. |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5893322U (ja) * | 1981-12-15 | 1983-06-24 | マツダ株式会社 | フランジ加工装置 |
JP5797594B2 (ja) * | 2012-03-22 | 2015-10-21 | 株式会社豊田中央研究所 | プレス成形解析システムおよびそのプログラム |
-
2014
- 2014-01-27 JP JP2014012313A patent/JP5979164B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015139782A (ja) | 2015-08-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6191846B2 (ja) | プレス成形方法およびプレス成形部品の製造方法並びにそれらの方法に用いられる予備成形形状の決定方法 | |
JP5863886B2 (ja) | 冷間プレス成形方法 | |
CN109562427B (zh) | 冲压成型品的制造方法 | |
JP6354955B2 (ja) | ハット形断面形状を有するプレス成形品の製造方法 | |
JPWO2015008495A1 (ja) | プレス成形方法およびプレス成形部品の製造方法 | |
JP6156608B1 (ja) | 伸びフランジ成形部品の製造方法 | |
KR101614755B1 (ko) | 프레스 성형 방법 | |
RU2692353C1 (ru) | Способ производства штампованных изделий и производственная линия для них | |
JP6665837B2 (ja) | プレス成形品の製造方法 | |
JP6662113B2 (ja) | 湾曲部を有する部品を成形するプレス金型 | |
JP5979164B2 (ja) | プレス成形方法 | |
JP6319529B1 (ja) | プレス成形用の金属板及びその製造方法、並びにプレス品製造方法 | |
JP2015139783A (ja) | プレス成形方法 | |
JP6112226B2 (ja) | プレス成形方法、及びプレス成形部品の製造方法 | |
JP6908078B2 (ja) | プレス部品の製造方法及び下金型の設計方法 | |
JP6319383B2 (ja) | 伸びフランジ成形部品の製造方法 | |
JP7111057B2 (ja) | プレス成形方法 | |
JP6319382B2 (ja) | 伸びフランジ成形部品の製造方法 | |
JP2021164954A (ja) | プレス部品の製造方法、曲げ戻し用の金型、プレス部品の成形方法及び高強度鋼板 | |
JP2017024066A (ja) | プレス成形金型及びプレス成形方法 | |
JP2016107283A (ja) | プレス成形方法およびその方法を用いた部品の製造方法並びにプレス成形装置およびその装置を用いてプレス成形された成形部品 | |
JP2020093303A (ja) | プレス部品の製造方法及び下金型の設計方法 | |
JP2020049494A (ja) | プレス成形部品の製造方法、及びプレス成形部品 | |
JP6358208B2 (ja) | プレス成形用金型 | |
JP6969133B2 (ja) | 伸びフランジを有する成形体及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150825 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160525 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160628 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160711 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5979164 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |