JP2014057657A - カテーテル用遮光カバーおよびそのロール体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の波長帯域の光を遮光するとともに、可視域の波長を含む第2の波長帯域の光を透過させる遮光シート1c、1dを互いに離間可能に重ねて形成され、遮光シート1c、1dの間にカテーテル4が挿通可能とされたカテーテル挿通部1Aと、遮光シート1c、1bの端部を貼り合わせて、カテーテル4の挿通方向に沿うカテーテル挿通部1Aの側部を閉じる貼り合わせ部1B、1Cと、を備える構成とする。
【選択図】図2
Description
光照射を避けるべき光の波長は、保護対象物の特性によっても異なるが、例えば、紫外光や可視光の一部を含むことが多い。
一方、使用者や消費者は、これら食品・医薬品・化粧品等が容器に収容されている場合に、内容物が確認出来る視認性を求めている場合がある。例えば、輸液容器内の薬剤をカテーテルにて薬剤を投与する場合、投与状態を監視する必要があるため、輸液容器およびカテーテル内の内容物の状態を視認できることが重要である。
例えば、特許文献1には、「ビタミン類の変質を十分に抑制でき、輸液量の減り具合を遮光カバーを通じて視認できる」ようにするため、「波長200〜500nmの光線透過率が5%以下、500〜800nmの光線透過率が60%以下である遮光フィルムや、波長200〜530nmの光線透過率が5%以下、波長600〜800nmの光線透過率が70%以上である遮光フィルム」からなる輸液容器用遮光カバーが記載されている。
この輸液容器用遮光カバーは、略矩形状の2枚のフィルムからなり、複数の開口部を有しているため、これら開口部により吊り下げ状態の輸液容器に着脱できるようになっている。
特許文献1に記載の技術では、輸液容器を遮光して輸液容器内の薬剤を保護するとともに輸液容器内の薬剤量を視認することができるものの、投与用チューブ(カテーテル)は遮光されないため、投与用チューブを移動する間に照射される光によって薬剤が劣化してしまうおそれがあるという問題がある。
カテーテルは、形状がおよそ決まっている輸液容器とは異なり、使用状況に応じて長さや配回しが異なる。このため、カテーテルを予め用意された遮光カバーによって覆うという発想がなかったため、従来、カテーテルを覆うためのカテーテル用遮光カバーは提供されていない。
このため、光劣化が進行しやすい薬剤を投与する場合に、例えば、アルミ箔などをカテーテルの長さに応じて切り出し、これをカテーテルに巻き付けて遮光する場合がある。この場合、カテーテル内の薬剤を視認することができないため、薬剤が正常に投与されているかどうか分かりにくくなるという問題がある。
また、アルミ箔をカテーテルに巻き付ける作業が発生し、装着に手間がかかるという問題がある。
また、カテーテルの表面に内容物が視認可能な遮光層を形成することも考えられるが、カテーテルの表面に遮光層を形成するとカテーテルの製造コストが増大してしまう。また、必要な遮光性能は薬剤によって異なるため、種々の薬剤用に遮光性能が異なるカテーテルを製造しなければならず、この点でも、製造コストが高価になるという問題がある。
本発明の第1の実施形態のカテーテル用遮光カバーおよびそのロール体について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態のカテーテル用遮光カバーの構成を示す模式的な斜視図である。図2(a)は、本発明の第1の実施形態のカテーテル用遮光カバーの模式的な正面図である。図2(b)は、図2(a)におけるA−A断面図である。図2(c)は、カテーテルの挿通前の図2(a)におけるA−A断面図である。図3は、図2(b)におけるB部の模式的な部分拡大図である。図4(a)は、図2(a)におけるC部の模式的な部分拡大図である。図4(b)は、図4(a)におけるD−D断面図である。
カテーテル4の基端は、フック5に吊り下げられた輸液袋2に接続されている。カテーテル4の先端には注射針4aが設けられている。
注射針4aは患者Pの静脈に刺されており、これにより、輸液袋2内の点滴液Lが、カテーテル4を通して患者Pに点滴注射される。
輸液袋2には、輸液袋2内の点滴液Lの劣化を防止するため、点滴液Lを劣化させる波長域の光を遮光する輸液袋遮光カバー3が装着されている。
カテーテル4は、遮光カバー1の長手方向の一端に形成された端部開口1bから挿通されて、長手方向の他端の端部開口1aから延出されている。これにより、カテーテル4は、基端側の輸液袋2との接続部から、先端側の注射針4aの近傍まで覆われている。
本実施形態の遮光カバー1は、可撓性を有する2枚の遮光シート1c、1dが、貼り合わせ部1B、1Cとなる部位で貼り合わされ、貼り合わせ部1B、1Cに挟まれた領域が遮光シート1c、1dが離間可能に重ねられることによりカテーテル挿通部1Aが形成されている。
このため、図2(b)に示すように、カテーテル挿通部1Aにおける遮光シート1c、1dが互いに離間すると、端部開口1bから端部開口1aまで連通し、その間にカテーテル4が挿通可能な挿通空間Sが形成される。
遮光カバー1の長さは、カテーテル4を挿通可能な長さに調整されている。
また、図2(c)に示すように、遮光カバー1の使用前の状態、および使用終了後にカテーテル4を抜去した状態では、遮光シート1c、1dを互いに密着し挿通空間Sがつぶれた状態(以下、扁平状態と称する)にすることができる。この扁平状態では、遮光カバー1は、遮光シート1c、1dが積層した細長いシート状の部材になっており、例えば、適宜折りたたんだり、長手方向に巻き取ってロール状にしたりすることが可能である。
ただし、カテーテル4の挿通を容易とするため、あるいは、挿通後にカテーテル4の配回しを容易とするためには、カテーテル4が、挿通空間S内で幅方向に容易に移動できるような幅に設定することが好ましい。例えば、5≦W/d≦10、のような範囲の幅寸法を有することが好ましい。
これにより、扁平状態から挿通空間Sを形成したり、挿通空間Sの断面形状や断面積を変化させたり、挿通空間Sをつぶして扁平状態を形成したりする作業(以下、挿通空間Sの断面変形作業と称する)が容易となる。
空気孔1gの開口が大きいほど、また空気孔1gの個数が多いほど、空気の出入りが速やかになるため、挿通空間Sの断面変形作業を迅速に行うことができる。
ただし、遮光カバー1の遮光性能を良好に保つには、空気孔1gの開口面積は小さい方が好ましい。例えば、切れ目のようにシート面に直交する方向から見て、略開口していない形状がより好ましい。
この空気孔1gの長さとしては、5mm以上、10mm以下が好ましい。
空気孔1gの長さが5mm未満であると、場合によっては切り込みが不十分となって、切れ目の長さがばらつき易くなり、切れ目が形成できないおそれもある。また、空気孔1gの長さが10mmより大きくなると、空気孔1gが開口した場合に、開口を通して、カテーテル4に直に光が照射される可能性が高くなり、遮光性が悪化するおそれがある。
また、空気孔1gの長手方向の配置ピッチは、500mm以上、1000mm以下が好ましい。
配置ピッチが500mm未満であると、遮光カバー1の長さ当たりの空気孔1gの数が多くなるために、空気孔1gが開いたときに直に入射する光が増えて、遮光性が低下する。また、配置ピッチが1000mmより長いと、挿通空間S内の空気の排出効果が少なくなるため、例えば、ロール状に巻き取る際に空気の排出量が少なくなり、挿通空間S内に空気が残って巻き取りに支障が生じるおそれがある。
また、空気孔1gを切れ目として形成する場合、切れ目の形状としては、線分状の他にも、例えば、V字状、円弧状、U字状などの形状を有していてもよい。また、これらの形状が混在していてもよい。
透明基材10の透明性の程度は、遮光シート1cとしての透過率特性を後述する範囲に設定できれば、透明基材10の透過率は、特に限定されない。例えば、好適な一例としては、可視域の波長範囲を380nm〜800nmと定義したときに、この可視域の透過率が70%〜100%となるような透明性が可能である。
透明基材10に好適な材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂;ナイロン6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド系樹脂を挙げることができる。
透明基材10の厚さとしては、5μm〜100μmが好ましく、10μm〜50μmであることがより好ましい。
赤色インキ層11Rは、透明基材10に赤色インキをコーティングした後、赤色インキ中の溶剤や希釈剤を乾燥除去することにより形成することができる。
赤色インキのコーティング方法としては、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デッブコート、スプレイコートなどのコーティング方法を採用することができる。
赤色インキの塗布量としては、0.1g/m2〜5g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
黄色インキ層11Yは、赤色インキ層11R上に黄色インキをコーティングした後、黄色インキ中の溶剤や希釈剤を乾燥除去することにより形成することができる。
黄色インキのコーティング方法としては、赤色インキのコーティング方法と同様の方法を採用することができる。
黄色インキの塗布量としては、0.1g/m2〜5g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
接着剤層13の材質としては、例えば、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、エポキシ系、ポリ(メタ)アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリオレフィン系、カゼイン、ワックス、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリブタジエン系等のビヒクルを主成分とする溶剤型、水性型、無溶剤型、あるいは、熱溶融型等のラミネート用接着剤を採用することができる。ここで、「主成分」とは、含有率が最大の成分を意味する。
接着剤層13は、上記のようなラミネート用接着剤を、上記のコーティング方法を用いて黄色インキ層11Y上に塗工して形成することができる。ただし、後述するヒートシール層14がシート部材である場合には、上記のようなラミネート用接着剤をヒートシール層14に塗工してから黄色インキ層11Y上に貼り合わせてもよい。
ヒートシール層14を構成する樹脂としては、熱によって溶融し、積層された他のヒートシール層14と相互に融着し得る透明な樹脂を挙げることができる。
具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、およびメチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂を使用することができる。
また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂を使用することができる。
ヒートシール層14は、上述のようなヒートシール性樹脂を塗布して形成してもよく、また、上述のようなヒートシール性樹脂からなるフィルムないしシートをラミネートして形成してもよい。
ヒートシール層14の厚みは、5μm〜300μmが好ましく、10μm〜100μmであることがより好ましい。
このため、緑色と赤色との間の2波長を低い方から順に第1の波長λ1、第2の波長λ2とすると、200nm以上λ1以下の第1の波長帯域で透過率が0%以上10%以下になり、λ1からλ2に向かって透過率が漸増し、λ2以上800nm以下の第2の波長帯域で透過率が60%以上100%以下となるハイパスフィルタの透過率特性が得られる。
ここで、第1の波長λ1、第2の波長λ2は、赤色インキ層11R、黄色インキ層11Yのそれぞれに含有させる顔料の種類を選択することにより、調整することが可能である。第1の波長λ1、第2の波長λ2を決める際には、いずれの波長も、カテーテル4内を流れる点滴液Lにおいて照射を避けるべき光の波長以上に設定することが好ましい。
このように第1の波長λ1、第2の波長λ2を設定すると、第1の波長帯域は、高エネルギーを有しているため、カテーテル4内の内容物である点滴液Lを劣化させやすい波長帯域である。また、第2の波長帯域は、第1の波長帯域よりも長波長側であるため、エネルギーが低く、内容物の劣化に寄与しにくい。
そこで、第2の波長帯域の透過率を大きくしておくことで、内容物の劣化を抑制しつつ内容物の視認性を向上することができる。
第2の波長λ2に関しては、第1の波長λ1に近い方が、透過光量が増えてカテーテル4および点滴液Lの視認が容易になる。ただし、挿通空間S内のカテーテル4およびカテーテル4内の点滴液Lの視認に支障がなければ、可視域の範囲で600nmより大きな波長に設定してもよい。
本実施形態の貼り合わせ部1B、1Cは、遮光シート1c、1dの各ヒートシール層14同士をラミネート接着することにより形成されている。
このため、図2(b)、(c)に示すように、貼り合わせ部1B、1Cにおいて、遮光シート1c、1dの間には、ヒートシール層14同士が熱融着された熱融着部1e、1fが形成されている。
貫通孔1hの孔径、配置ピッチは、貼り合わせ部1B、1Cを脆弱化して、幅方向に手で引き裂くことができるように適宜設定する。このため、複数の貫通孔1hが設けられた貼り合わせ部1B、1Cは、をカテーテル挿通部1Aと交差する方向に引き裂くための網目状の脆弱部1Dを構成している。
例えば、遮光シート1c、1dの、透明基材10が厚さ12μmのPETフィルム、ヒートシール層14が厚さ25μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの場合、貫通孔1hの孔径は1mm〜5mm、配置ピッチは500mm〜1000mmが好適である。
図5(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明の第1の実施形態のカテーテル用遮光カバーの製造工程の一例について説明する工程説明図である。図6(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態のカテーテル用遮光カバーのロール体の模式的な斜視図、および平面図である。
以下では、一例として、空気孔形成工程を、脆弱部形成工程と並行して行う場合の例で説明する。
遮光シート1c、1dは、遮光カバー1の幅Wに合わせて形成し、長尺ロール状に製造するか、または、遮光カバー1の長さに合わせて切断した矩形シート状に製造する。
以下では、図5(a)に示すように、一例として、遮光シート1c、1dが、長尺ロール状に形成され、遮光シートロール体15が形成されているものとして説明する。
これにより、以下の遮光シート貼り合わせ工程、脆弱部形成工程、および空気孔形成工程は、図5(a)に示すように、ロール・トゥ・ロール方式の製造装置200を用いて実施される。
製造装置200は、遮光シートロール体15を巻き出す巻き出し部201と、遮光シート1c、1dを貼り合わせる貼り合わせ部202と、貫通孔1h、空気孔1gを形成するプレス加工部203と、製造された遮光カバー1を巻き取る巻き取り部204とを備える。
本実施形態の貼り合わせ部202は、図5(a)に示すように、遮光シートロール体15から各ヒートシール層14が互いに対向するように巻き出された遮光シート1c、1dを厚さ方向に押圧する押圧ローラ16と、遮光シート1c、1dの幅方向の両端部をヒートシールするヒートシーラ17とを備える。
これにより、各ヒートシール層14が熱溶融し、互いに熱融着して、熱融着部1e、1fが形成される。
このようにして、遮光シート1c、1dの幅方向の両端部が貼り合わされて、貫通孔1hが未形成の貼り合わせ部1B、1Cと、空気孔1gが未形成のカテーテル挿通部1Aとを備える貼り合わせ体が形成される。
以上で、遮光シート貼り合わせ工程が終了する。
プレス加工部203は、図5(d)に示すように、複数の貫通孔1hを同時に穿孔するプレス型を備えるパンチャー18aと、送り方向において一定ピッチをおいて空気孔1gを形成するカッター18cと、パンチャー18a、カッター18cに対向して配置された搬送ロール18bとを備える。
これにより、プレス加工部203に到達した貼り合わせ体は、貼り合わせ部1B、1Cの部位に貫通孔1hが穿孔して形成され、カテーテル挿通部1Aの部位に一定間隔をあけて空気孔1gが形成される。
以上で、脆弱部形成工程および空気孔形成工程が終了し、遮光カバー1が製造される。
このとき、はさみやカッターなどの切断用具を用いて切断してもよいが、本実施形態では、貼り合わせ部1Bに複数の貫通孔1hからなる脆弱部1Dが形成されているため、手などを用いて容易に切断することができる。
例えば、貼り合わせ部1Bの外縁部を幅方向に沿って引き裂くことにより、遮光カバー1をその幅方向に切断することができる。
貼り合わせ部1Bの外縁部には、複数の貫通孔1hが断続するミシン目状の脆弱部1Dを有するため、外力を加えると貫通孔1hの間が順次切断される。これにより、貼り合わせ部1Bが線状に切断されていく。このような線状の引き裂き部の先端では応力集中が起こるため、引き裂き部の先端がカテーテル挿通部1Aに達すると、引き裂き部の延長線に沿ってカテーテル挿通部1Aも切断される。さらに引き裂き部が貼り合わせ部1Cに到達すると、貼り合わせ部1Bと同様にして、貼り合わせ部1Cが幅方向に切断される。同様にして、貼り合わせ部1Cの外縁部から引き裂くことも可能である。
このように、本実施形態では、はさみやカッターなどを用いなくても遮光カバーロール体100から必要な長さの遮光カバー1を切り取ることができる。このため、実際に用いるカテーテル4の長さに合わせた遮光カバー1を迅速かつ容易に供給することができる。
さらに、端部開口1a側に向かって挿通空間Sを形成しつつ、カテーテル4を先端側から順次挿通させて、図1に示すように、注射針4aを端部開口1aから露出させる。これにより、カテーテル4の略全体が遮光カバー1によって覆われて、第1の波長λ1以下の可視光および紫外光の透過率が0%以上10%以下となるように遮光される。
これにより、劣化の原因となる短波長光が、点滴液Lに到達しにくくなるため、カテーテル4を通過する間に点滴液Lが劣化することを防止できる。
次に、上記第1の実施形態の第1変形例のカテーテル用遮光カバーについて説明する。
図7(a)は、本発明の第1の実施形態のカテーテル用遮光カバーの第1変形例の主要部を示す模式的な平面図である。
ノッチ21hの形状は、ノッチ21hを境にして、貼り合わせ部1B(1C)を引き裂く際に、ノッチ21hの底部に応力集中が発生する適宜の切欠き形状、切り込み形状を採用することができる。例えば、図7(a)には、一例として、半円状の切欠き形状を有する例が描かれているが、半円状以外にも、U字状、V字状の切欠き形状でもよい。また、単に線状のスリットでもよい。なお、線状のスリットを設ける場合、スリット幅を有しない切り込みであってもよい。
遮光カバー21の長さ一定でもよい場合には、遮光カバー21に必要な長さに等しい設置ピッチで設けてもよい。
このため、本変形例でも上記第1の実施形態と同様に、遮光カバー21を適宜長さに容易に切断することができる。
次に、上記第1の実施形態の第2変形例のカテーテル用遮光カバーについて説明する。
図7(b)は、本発明の第1の実施形態のカテーテル用遮光カバーの第2変形例の主要部を示す模式的な平面図である。
ハーフカット31hは、貼り合わせ部1B(1C)における遮光シート1c、1dの表面から厚さ方向の中間部まで形成された切り込みであり、平面視の形状は、貼り合わせ部1B(1C)の幅方向に横断する線状とされ、貼り合わせ部1B(1C)の長手方向に一定ピッチで複数個設けられている。
貼り合わせ部1B(1C)の長手方向に沿うハーフカット31hの断面形状は、例えば、V字溝やU字溝を採用することができる。
また、ハーフカット31hの設置ピッチは、上記第1変形例と同様に設定することができる。
なお、ハーフカット31hは、遮光シート1c側のハーフカット31hと遮光シート1d側のハーフカット31hとが互いに対向する位置に形成されることが好ましいが、一方に形成されたハーフカット31hのみで、貼り合わせ部1B(1C)が切断可能であれば、互いに対向しない位置に形成されていてもよい。
このため、本変形例でも上記第1の実施形態と同様に、遮光カバー31を適宜長さに容易に切断することができる。
次に、上記第1の実施形態の第3、4変形例のカテーテル用遮光カバーについて説明する。
図8(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態のカテーテル用遮光カバーの第3、第4変形例の主要部を示す模式的な平面図である。
本変形例の空気孔41gによれば、平面視の開口面積が上記第1の実施形態の空気孔1gよりも大きいため、空気の流通がより良好となる。また、切れ目で形成した場合に比べると、外力を受けた場合に応力集中の度合いが少なくなるため、遮光シート1c(1d)が破れにくくなる。
本変形例の空気孔51gによれば、平面視の開口面積が上記第1の実施形態の空気孔1gよりも大きいため、空気の流通がより良好となる。また、切れ目で形成した場合に比べると、外力を受けた場合に応力集中の度合いが少なくなるため、遮光シート1c(1d)が破れにくくなる。
次に、本発明の第2の実施形態のカテーテル用遮光カバーについて説明する。
図9(a)は、本発明の第2の実施形態のカテーテル用遮光カバーの模式的な正面図である。図9(b)は、図9(a)におけるE−E断面図である。図9(c)は、カテーテルの挿通前の図9(a)におけるE−E断面図である。
また、遮光カバー61は、遮光カバー1と同じ長さを有し、上記第1の実施形態の遮光カバー1に代えて、カテーテル4を挿通させて、カテーテル4および点滴液Lを遮光することができる。
以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
遮光シート61cの貼り合わされた端部は、カテーテル挿通部61Aの側部を閉じる貼り合わせ部61Bを構成している。
また、遮光カバー61の幅方向において、貼り合わせ部61Bと反対側の側部には、遮光シート61cが折り曲げられた折り曲げ部61dが形成されている。
このため、図9(b)に示すように、カテーテル挿通部61Aにおいて互いに積層した遮光シート61cが互いに離間すると、端部開口1bから端部開口1aまで連通し、その間にカテーテル4が挿通可能な挿通空間Sが形成される。
挿通空間Sの断面形状は、例えば、図9(b)の紡錘状断面や、図示略の円筒状断面等に適宜の変形できることは、遮光カバー1の挿通空間Sと同様である。
また、図9(c)に示すように、遮光カバー61の使用前の状態、および使用終了後にカテーテル4を抜去した状態では、上記第1の実施形態の遮光カバー1と同様に、扁平状態にしたり、この扁平状態で、適宜折りたたんだり、長手方向に巻き取ってロール状にしたりすることが可能である。
このため、図9(b)、(c)に示すように、貼り合わせ部61Bにおいて、積層された遮光シート61c同士の間には、ヒートシール層14同士が熱融着された熱融着部1eが形成されている。
また、貼り合わせ部61Bには、上記第1の実施形態の遮光カバー1の貼り合わせ部1Bと同様に、脆弱部1Dが形成されている。
このような遮光カバーロール体から、遮光カバー61を形成するには、遮光カバーロール体から、遮光するカテーテル4の長さに応じて適宜長さだけ遮光カバー61を巻き出して幅方向に切断する。
このとき、はさみやカッターなどの切断用具を用いて切断してもよいが、本実施形態では、貼り合わせ部61Bに脆弱部1Dが形成されているため、上記第1の実施形態の遮光カバー1と同様に、手などを用いて容易に切断することができる。すなわち、貼り合わせ部61Bの外縁部を幅方向に沿って引き裂くことにより、遮光カバー61の幅方向に切断することができる。
このように、遮光カバー61によって、カテーテル4の略全体が遮光カバー61によって覆われた状態では、上記第1の実施形態の遮光カバー1と同様に、第1の波長λ1以下の可視光および紫外光の透過率が0%以上10%以下となるように遮光され、カテーテル4を通過する間に点滴液Lが劣化することを防止できる。
また、遮光カバー61でも、第2の波長λ2以上の波長を有する可視光の透過率が60%以上100%以下であるため、カテーテル4やカテーテル4内の点滴液Lの様子を視認することができ、点滴液Lが正常に供給されているかどうかを監視することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態のカテーテル用遮光カバーについて説明する。
図10(a)は、本発明の第3の実施形態のカテーテル用遮光カバーの図2(a)におけるA−A断面図である。図10(b)は、図10(a)におけるG視図である。図11(a)、(b)は、図10(a)におけるF部の部分拡大図、およびカテーテル用遮光カバーの開封時のF部の様子を示す部分拡大図である。
貼り合わせ部71Bは、カテーテル挿通部1Aの側部の遮光シート1c、1dを再封可能に貼り合わせた部位であり、貼り合わせ部1Bの熱融着部1eに代えて、カテーテル挿通部1Aの全長の範囲にわたって長手方向に沿って延びる再封性テープ74が設けられている。
再封性テープ74の幅方向(図10(a)の横方向)の端部は、貼り合わせ部71Bにおける遮光シート1c、1dの端部と整列していてもよいが、本実施形態では、貼り合わせ部71Bにおける遮光シート1c、1dの端部よりも内側に引っ込んだ位置とされている。このため、貼り合わせ部71Bの外縁部では、再封性テープ74よりも外側に突出した遮光シート1c、1dの端部が、再封性テープ74の厚さだけ離間して対向している。
このような遮光カバー71は、図1に示すように、上記第1の実施形態の遮光カバー1に代えて、カテーテル4を挿通させて、カテーテル4および点滴液Lを遮光するために用いることができる。
以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
このような粘着剤としては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物に粘着付与剤を添加した粘着剤を挙げることができる。
粘着付与剤としては、例えば、天然樹脂ロジン、重合ロジン、水素添加ロジン、グリセルネステルロジン、ペンタエリスリトール等のロジン系樹脂が使用できる。また、テルペン、芳香族変性テルペン、テルペンフェノール、水素添加テルペン等のテルペン系樹脂を粘着付与剤として使用することも可能である。また、脂肪族系石油樹脂、芳香族石油樹脂、水素添加脂環式石油樹脂等の石油樹脂を粘着付与剤として使用することもできる。
また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物に、上記のうちいずれかの粘着付与剤を添加し、さらに、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂、軟化剤、オイル、安定剤、流動パラフィン等から選ばれた1以上の添加物を添加した粘着剤も好適である。
このような粘着剤としては、例えば、プロピレン−ブテン−1共重合体等の非晶質ポリプロピレンなどを挙げることができる。
本実施形態では、遮光シート1c、1dの層構成、材質は一致しているため、テープ基材72dは、テープ基材72cと同一の材料で形成されている。
本実施形態の遮光シート貼り合わせ工程では、遮光シート1c、1dを重ねる際に、貼り合わせ部71Bを形成する方の端部に、再封性テープ74を挿入して重ね合わせる点と、ヒートシールする際に、貼り合わせ部71B側では、再封性テープ74が配置された部位をヒートシーラ17によって加熱および押圧する点とが、上記第1の実施形態と異なる。このため、再封性テープ74の幅方向外側で互いに対向する遮光シート1c、1dの各ヒートシール層14同士が熱融着されることはない。
図12(a)、(b)は、本発明の第3の実施形態のカテーテル用遮光カバーのカテーテルに対する着脱動作を説明する模式図である。
また、第1のテープ部74C、第2のテープ部74Dを対向方向に押圧すると、粘着剤層73c、73dが再付着する。これにより、貼り合わせ部71Bが再封される。
すなわち、遮光カバー71を装着する場合、図12(a)に示すように、貼り合わせ部71Bを遮光カバー71の長手方向にわたって開封して側部に開口を形成する。そして、カテーテル4と遮光カバー71とを相対移動して、カテーテル4をカテーテル挿通部1Aにおける遮光シート1c、1dの間に位置づけ、図12(b)に示すように、貼り合わせ部71Bを再封することにより、カテーテル4が挿通空間Sに挿通された状態を形成することができる。
逆に、この状態から貼り合わせ部71Bを開封すれば、カテーテル4の側方に遮光カバー71を相対移動することにより、遮光カバー71をカテーテル4から取り外すことができる。
次に、上記第3の実施形態の変形例(第5変形例)のカテーテル用遮光カバーについて説明する。
図13は、本発明の第3の実施形態のカテーテル用遮光カバーの変形例(第5変形例)の主要部を示す平面図である。
このため、本変形例では、各再封性テープ74によって貼り合わされた状態でも、隣り合う再封性テープ74同士の間の遮光シート1c、1dは、積層方向において再封性テープ74と同程度の隙間をあけて対向している。
各再封性テープ74の間の離間距離は、遮光カバー81の側部に生じる開口を通してカテーテル4に照射される光の光量が大きくなりすぎないように、必要に応じて適宜設定すればよい。
また、貼り合わせ部71Bの引き裂き強度が、再封性テープ74上で相対的に高強度になるのに対して、再封性テープ74で相対的に低強度になるため、隣り合う再封性テープ74の間の位置で切断することにより、切断が容易となる。
また、本変形例では、隣り合う再封性テープ74の間に形成された隙間によって、カテーテル挿通部1Aの遮光シート1c、1dの間に空気が流通することができるため、カテーテル挿通部1Aに空気孔1gを設けなくても、挿通空間Sの断面変形作業が容易となる。このため、空気孔1gの個数を低減したり、空気孔1gを削除したりすることが可能である。
例えば、予め長手方向の両端部が切断されて供給される場合や、ロール体で供給する形態でもはさみやカッターを用いて切断できればよい場合には、脆弱部を省略した構成とすることができる。
また、上記第1の実施形態の場合のように、貼り合わせ部が幅方向の両端部に形成されている場合、一方の貼り合わせ部のみに脆弱部が形成されていてもよい。
例えば、接着剤や粘着剤を介して、遮光シート同士を貼り合わせることで貼り合わせ部を形成してもよい。
また、カテーテルは、遮光すべき液体を流通させる管状部材であれば、カテーテルの用途には特に制限はない。
しかしながら、照射を避けるべき光の波長は、カテーテルを流通する液体の種類ごとに異なるため、カテーテル用遮光カバーの分光透過率特性と、遮光層の層構成は、必要に応じて変更することができる。
例えば、遮光層は、1層のインキ層や、3層以上のインキ層から構成されてもよく、各インキ層の顔料も赤色、黄色には限定されず、必要な分光透過率特性を得るための適宜色の顔料を用いることができる。
また、各インキ層の積層順序も特に限定されない。
また、遮光層は、インキ層のみからなる構成には限定されない。例えば、透明フィルムにインキ層を形成した複数の色付きフィルムを積層させた構成としてもよい。
例えば、切り取り線などを介して、複数の遮光カバー1が幅方向に複数配列されたシート体として供給し、使用時に切り取り線から切り離して遮光カバー1を形成することも可能である。
特に、それぞれの遮光層の分光透過率特性が互いに異なる構成としてもよい。例えば、遮光シート1dの可視光の透過率を低下させ、遮光シート1c側から見たときに、カテーテル4の視認が容易となるようにしてもよい。
この場合、遮光シート1d側からの視認性は低下するが、遮光シート1c側から見た場合、透明度が低い遮光シート1dとカテーテル4との間にコントラストが生じる結果、カテーテル4の視認性を向上できる場合がある。
例えば、上記第1の実施形態、第1変形例、第2変形例で説明した各脆弱部は、適宜組み合わせた構成としてもよい。例えば、貫通孔1hとノッチ21hとを組み合わせた構成や、ハーフカット31hとノッチ21hとを組み合わせた構成などが可能である。
実施例1は、上記第1の実施形態の遮光カバー1の実施例である。
本実施例の遮光カバー1は、透明基材10として、東洋紡(株)製の厚さ12μmのPETフィルム(商品名:E5100)を使用し、グラビア印刷機で東洋インキ(株)製の透明赤インキ(商品名:ファインスター(登録商標))および透明黄色インキ(商品名:ファインスター(登録商標))を塗工して、赤色インキ層11R、黄色インキ層11Yを積層した。
そして、接着剤層13としてDICグラフィックス(株)製の接着剤(商品名:LX500)を黄色インキ層11Y上に塗布し、ヒートシール層14として、三井化学東セロ(株)製の厚さ25μm直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(商品名:TUX-FCS)を積層して、ドライラミネート機を用いてラミネート接着し、幅840mmの遮光シート1c、遮光シート1dを形成した。
次に、遮光シート1c、1dを、それぞれのヒートシール層14が対向するように積層し、幅方向に70mmの間隔をあけて幅方向の両端部を熱融着し、貼り合わせ部1B、1Cを形成した。これにより、貼り合わせ部1B、1Cに挟まれた部位に幅70mmのカテーテル挿通部1Aが形成された。
次に、貼り合わせ部1B、1Cをプレス加工して、直径0.5mmの貫通孔1hが1mmピッチで多数形成された細孔構造からなる脆弱部1Dを形成するとともに、カテーテル挿通部1Aの略中心に、長手方向に1000mmの間隔をあけて、幅5mmの線分状の切れ目による空気孔1gを形成した。これにより遮光カバー1が形成された。
これらの工程は、上記第1の実施形態で説明した製造装置200を用いて、ロール・トゥ・ロール方式で連続的に行った。遮光カバー1は、製造装置200の巻き取りローラ19で巻き取り、遮光カバーロール体100を形成した。
実施例2は、上記実施例1において、空気孔1gと貫通孔1hとを形成しないようにしたものである。
実施例3は、上記第3の実施形態の遮光カバー71の実施例であり、再封性テープ74を除いては上記実施例1と同様の構成を有する。
再封性テープ74として、共押し出しコーティング法を用いて、テープ基材72c、粘着剤層73、テープ基材72dの3層からなるものを作製した。
テープ基材72c、72dとしては、ポリエチレンを押し出してそれぞれ厚さ20μmに成形した。
粘着剤層73の材料組成としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物が50重量%、石油樹脂が20重量%、ポリエチレンが30重量%の組成を採用し、押し出して厚さ20μmとなるようにコーティングした。
このような再封性テープ74は、上記第3の実施形態に説明したように、遮光シート1c、1dの間に挟んで、熱融着することにより、貼り合わせ部71Bを形成した。
実施例4は、上記第3の実施形態の遮光カバー71の他の実施例であり、上記実施例3の粘着剤層73の材料組成を、プロピレン−ブテン−1共重合体が95重量%、添加物が5重量%とした点のみが、上記実施例3と異なる。
比較例1は、上記実施例1において、赤色インキ層11Rを形成せず、黄色インキ層11Yのみを有する構成とし、さらに脆弱部1D、空気孔1gを削除したものである。
比較例2は、上記実施例1において、黄色インキ層11Yを形成せず、赤色インキ層11Rのみを有する構成とし、さらに脆弱部1D、空気孔1gを削除したものである。
実施例1〜4、比較例1、2の各遮光カバーについて、透過率測定、遮光性、視認性、手切れ性、着脱性を評価した。評価結果は、下記表1に示す。
図14は、実施例1〜4、比較例1、2の透過率測定結果を示すグラフである。横軸はは波長[nm]、縦軸は透過率[%]を示す。
図14の曲線300で示すように、実施例1〜4の透過率はいずれも、波長350nm±25nmの範囲で5%程度、波長500nmから550nmの範囲で2%程度になっているが、これらを除けば、波長200nm以上570nmの範囲で略0%である。波長570nmから670nmの範囲では0%から80%まで急峻に増大し、波長670nmから800nmまで緩やかに増大して略一定となり、波長800nmで88%になった。波長580nmでは3%、波長600nmでは55%であった。
このため、第1の波長を580nm、第2の波長を600nmとするとき、200nm以上580nmの第1の波長帯域では、透過率が0%以上10%以下の透過率特性になっていた。また、波長600nm以上800nm以下の第2の波長帯域では、透過率が50%以上、100%以下の透過率特性になっていた。このため、全体として略ステップ状の分光透過率特性になっていた。
また、比較例2の透過率特性は、図14の曲線302で示すように、波長200nmから300nmが略0%、波長300nmから380nmの範囲で0%から43%に増大し、波長380nmから440nmの範囲で43%から33%に緩やかに減少し、波長440nmから520nmの範囲で33%から略0%まで略直線的に減少している。波長520nmから800nmの範囲では、実施例1〜4と略同様な変化を示した。このため、波長580nmでは3%、波長600nmでは55%であった。
このため、表1に示すように、実施例1〜4はいずれも○であるのに対して、比較例1、2は×であった。
評価結果は、表1に示すように、実施例1〜4、比較例1、2は、○であった。
表1に示すように、空気孔1gを有する実施例1、3、4では、支障なくロール状に巻き取れたため、○と評価した。
これに対して、空気孔1gを有しない実施例2、比較例1、2の場合、巻き取りを続けるとカテーテル挿通部の残存空気によって膨らんでしまい、ロール状に巻き取ることができなかっため、×と評価した。
ただし、実施例2、比較例1、2の場合でも、貼り合わせ時に脱気する工程を追加すれば、ロール状に巻き取ることができた。また、ロール状にすることなく一定長さに切断して製造する場合にも、残存空気で膨らむことなく、シート状に製造することができた。
表1に示すように、脆弱部1Dを有する実施例1、3、4では、容易に切断できたため、○と評価した。
これに対して、脆弱部1Dを有しない実施例2、比較例1、2の場合、切断できなかっため、×と評価した。
ただし、実施例2、比較例1、2の場合でも、はさみを使って切断することは可能であった。
表1に示すように、再封性テープ74を有する実施例3、4では、再封性テープ74を開くことにより遮光カバー71の側部からカテーテル4を着脱できたため、着脱を迅速かつ容易に行うことができた。このため、◎と評価した。
再封性テープ74は有しないが空気孔1gを有する実施例1の遮光カバー1は、カテーテル4を挿通する際に、空気孔1gからの空気が流通して挿通空間Sを容易に拡大できたため、着脱は容易であった。このため、○と評価した。
再封性テープ74、空気孔1gのいずれも有しない実施例2、比較例1、2の遮光カバーは、空気が端部開口1b、1aのみから入るため、実施例1に比べると挿通空間Sを拡げにくいが、端部開口1b拡げてカテーテル4を送り込むことで、端部開口1aまで挿通させることは可能であったため、△と評価した。
実施例2は、巻取性、手切れ性、着脱性が劣るものの、使用上の支障とはならず、遮光性、視認性が良好であるため、△(可、fair)と評価した。
比較例1、2は、遮光カバーに必要な遮光性が得られなかったため、×(不良、no good)と評価した。
1a、1b端部開口
1A、61A カテーテル挿通部
1B、1C、61B、71B 貼り合わせ部
1D 脆弱部
1c、1d、61c 遮光シート
1e、1f、71c、71d 熱融着部
1g、41g、51g 空気孔
1h 貫通孔
2 輸液袋
4 カテーテル
10 透明基材
11R 赤色インキ層
11Y 黄色インキ層
12 遮光層
13 接着剤層
14 ヒートシール層
21h ノッチ(脆弱部)
31h ハーフカット(脆弱部)
61d 折り曲げ部
72c、72d テープ基材
73、73c、73d 粘着剤層
74 再封性テープ
74C 第1のテープ部
74D 第2のテープ部
100 遮光カバーロール体(カテーテル用遮光カバーのロール体)
200 製造装置
L 点滴液
S 挿通空間
Claims (8)
- 第1の波長帯域の光を遮光するとともに、可視域の波長を含む第2の波長帯域の光を透過させるシート部材を互いに離間可能に重ねて形成され、該シート部材の間にカテーテルが挿通可能とされたカテーテル挿通部と、
前記シート部材の端部を貼り合わせて、前記カテーテルの挿通方向に沿う前記カテーテル挿通部の側部を閉じる貼り合わせ部と、
を備えるカテーテル用遮光カバー。 - 前記カテーテル挿通部は、2枚のシート部材を重ねて形成されており、
前記貼り合わせ部は、前記カテーテルの挿通方向に沿う両側部に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のカテーテル用遮光カバー。 - 前記カテーテル挿通部における前記シート部材には、厚さ方向に貫通する空気孔が設けられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のカテーテル用遮光カバー。 - 前記貼り合わせ部には、該貼り合わせ部を前記カテーテル挿通部と交差する方向に引き裂くための脆弱部が形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカテーテル用遮光カバー。 - 前記貼り合わせ部は、熱融着により形成されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカテーテル用遮光カバー。 - 前記第1の波長帯域は、200nm以上、可視域における第1の波長以下の波長帯域であり、
前記第2の波長帯域は、前記第1の波長より長い第2の波長以上、800nm以下の波長帯域であり、
前記シート部材の透過率特性は、前記第1の波長帯域の透過率が0%以上10%以下、前記第2の波長帯域の透過率が50%以上100%以下である
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテル用遮光カバー。 - 前記シート部材は、
透明樹脂基材と、
該透明樹脂基材に積層する遮光層とを備え、
該遮光層は、
赤色顔料を含有する赤色インキ層と、
黄色顔料を含有する黄色インキ層と
が積層された層構成を含む
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカテーテル用遮光カバー。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載のカテーテル用遮光カバーを長尺に形成し、前記カテーテルの挿通方向に巻いてロール体を形成したカテーテル用遮光カバーのロール体。
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