JP2014054920A - インホイールモータ駆動装置のサスペンション構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】インホイールモータ駆動装置の電力線を保護することができるサスペンション構造を提供する。
【解決手段】本発明は、一対のトレーリングアーム(12)と、一対のトレーリングアーム間に架設されるクロスビーム(13)と、トレーリングアームの前端部にそれぞれ設けられるピボット(14)とを有するトーションビーム式サスペンション部材(11)と、トレーリングアームの後端領域にそれぞれ連結固定される一対のインホイールモータ駆動装置(31)とを備えるサスペンション構造において、インホイールモータ駆動装置と接続する電力線(38)をトーションビーム式サスペンション部材(11)の内部に設けたことを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、インホイールモータ駆動装置を車体側に取り付ける車両用サスペンション装置に関する。
車両のサスペンション装置としてトレーリングアーム式サスペンション装置が広く普及している。また左右のトレーリングアームをクロスビーム(トーションビームともいう)でつないだ形式のトーションビーム式サスペンション装置は、コスト上有利であり小型車の後輪に採用され、一例として特開平8−127211号公報(特許文献1)に記載のごときものが知られている。特許文献1のトレーリングアーム式サスペンション装置では、トレーリングアームの後端に車輪を取付けるためのスピンドルが設けられている。このスピンドルは車幅外方に向かって突出している。
近年、車輪のロードホイール内空領域にモータを配置して、このモータで車輪を駆動するインホイールモータ駆動装置が多数提案されている。インホイールモータ駆動装置を懸架するトレーリングアーム式サスペンション装置としては、例えば特開2010−116017号公報(特許文献2)および特開2006−27310号公報(特許文献3)に記載のごときものが知られている。
特開平8−127211号公報 特開2010−116017号公報 特開2006−27310号公報
しかし、上記従来のようなサスペンション装置にあっては、さらに改善すべき構成があることを本発明者は見出した。つまり特許文献2ではインホイールモータ駆動装置に電力を供給するため、車体からインホイールモータ駆動装置まで延びる電力ケーブルを、車体の下部空間に露出した状態で設置するしかなかった。このため走行中に飛び石等が電力ケーブルに衝突する虞がある。
また特許文献3では、モータから延びる電力線をトレーリングアームの側面に沿って延在させているが、電力線が依然として外部に露出しているため、走行中に飛び石等が電力ケーブルに衝突する虞がある。
本発明は、上述の実情に鑑み、インホイールモータ駆動装置に電力を供給する電力線を保護することができるサスペンション構造を提供することを目的とする。
この目的のため本発明によるインホイールモータ駆動装置のサスペンション構造は、車両前後方向に延びて車幅方向に離隔して配置される一対のトレーリングアームと、一対のトレーリングアーム間に架設されて車幅方向に延びるクロスビームと、トレーリングアームの前端部にそれぞれ設けられるピボットとを有するトーションビーム式サスペンション部材と、トレーリングアームの後端領域にそれぞれ連結固定される一対のインホイールモータ駆動装置とを備えるサスペンション構造において、インホイールモータ駆動装置と接続する電力線をトーションビーム式サスペンション部材の内部に設けたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、電力線をトーションビーム式サスペンション部材の内部に設けたことから、電力線が外部から完全に遮断される。したがって電力線に飛び石等が衝突する虞がなく、電力線を確実に保護することができる。なお、電力線は一方端でインホイールモータ駆動装置と接続し、他方端で車体に搭載されたインバータと接続する。
電力線を内部に有するトーションビーム式サスペンション部材は空洞に形成される。例えばトーションビーム式サスペンション部材はパイプからなり、断面形状がO型であってもよいし、U型、あるいはC型であってもよい。トーションビーム式サスペンション部材の構造は特に限定されないが、本発明の一実施形態として、一対のトレーリングアームの後端領域は、インホイールモータ駆動装置よりも下方に配置され、一対のインホイールモータ駆動装置の下側表面と対向し、トーションビーム式サスペンション部材は、トレーリングアームの中央領域に上方に開いた第1の開口を有し、電力線は第1の開口からトーションビーム式サスペンション部材の外へ延びて前記インホイールモータ駆動装置の前側と接続する。他の実施形態として、トレーリングアームの後端領域に上方に開いた第1の開口を有してもよい。そして、電力線は第1の開口からトーションビーム式サスペンション部材の外へ延びてインホイールモータ駆動装置の下側と接続してもよい。
また一実施形態として、クロスビームは断面中空に形成されて電力線が内設される。かかる実施形態によれば、一対のインホイールモータ駆動装置とそれぞれ接続する電力線を、クロスビームの内部でまとめることができる。他の実施形態として、電力線をまとめることなく一対のトレーリングアーム内部にそれぞれ別個に設けてもよい。
本発明の好ましい実施形態として、クロスビームは中央領域に第2の開口を有し、一対のインホイールモータ駆動装置から延びる電力線は、第2の開口からトーションビーム式サスペンション部材の外へ延びる。かかる実施形態によれば、第2の開口からトーションビーム式サスペンション部材の外へ延びる電力線の端部を、短い経路で車体の中央部に設置したインバータに接続することができる。
このように本発明は、トーションビーム式サスペンション部材にインホイールモータ駆動装置を取り付けたサスペンション構造において、インホイールモータ駆動装置から延びる電力線が地面に近い位置にあっても、電力線を飛び石や地面の凸部から保護することができる。したがってインホイールモータ駆動装置に電力を供給する電力系統の耐久性および信頼性が向上する。
本発明の一実施形態になるインホイールモータ駆動装置のサスペンション構造を示す斜視図である。 同実施形態のサスペンション構造を示す平面図である。 同実施形態のサスペンション構造を示す背面図である。 同実施形態のサスペンション構造の一部を示す正面図である。 同実施形態のサスペンション構造を示す側面図である。 変形例のサスペンション構造を示す斜視図である。 他の実施形態のサスペンション構造を示す斜視図である。 さらに他の実施形態のトレーリングアーム式サスペンション装置を示す斜視図である。 従来のトレーリングアームに作用する曲げモーメントを模式的に示す平面図である。 従来のトレーリングアームに作用する曲げモーメントを模式的に示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態になるインホイールモータ駆動装置のサスペンション構造を示す斜視図であり、理解を容易にするため主要なサスペンション部材を取り出して表す。図2は同実施形態のサスペンション構造を示す平面図である。図3は同実施形態のサスペンション構造を示す背面図であり、車両後方からみた状態を表す。なお、理解を容易にするため図2および図3において一方のトレーリングアームからインホイールモータ駆動装置を取り除いた状態を表す。図4は同実施形態のサスペンション構造の一部を示す正面図であり、車両前方からみた状態を表す。図5は同実施形態のサスペンション構造を示す側面図であり、車幅方向外側からみた状態を表す。
本実施形態のサスペンション構造は、車両前後方向に延びて、車幅方向に離隔して配置される一対のトレーリングアーム12と、これら一対のトレーリングアーム12,12間に架設されて車幅方向に延びるクロスビーム13とを備えるトーションビーム式サスペンション部材11を採用する。トレーリングアーム12およびクロスビーム13はともに金属製のパイプ部材である。クロスビーム13の両端はトレーリングアーム12の中央領域とそれぞれ結合し、トーションビーム式サスペンション部材11によって支持される図示しない車体がロールして、一方のトレーリングアーム12が他方のトレーリングアーム12と異なるよう揺動すると、クロスビーム13が捻じられることから、トーションビーム式サスペンション部材11はスタビライザー効果を発揮する。
トレーリングアーム12は、その前端部に車体側部材に取り付けるためのピボット14を有する。ピボット14の回動中心は車幅方向に対して傾斜して延び、その傾斜方向は図2に一点鎖線で示すように、回動中心の車幅方向内側が回動中心の車幅方向外側よりも前方に位置する。トーションビーム式サスペンション部材11はさらに、コイルスプリング41の下端を受け止めるスプリングロアシート16を備える。スプリングロアシート16は、クロスビーム13とトレーリングアーム12との結合箇所の後方に隣接して配置されるプレート15に設けられる。プレート15は金属板を折り曲げ成形したものであり、トレーリングアーム12の中央領域および後端領域と結合するとともに、クロスビーム13の端部と結合する。
コイルスプリング41はサスペンション装置の構成部品であり、トレーリングアーム12のピボット14回りの揺動を緩和するばねの役目を果たす。コイルスプリング41の下端は、トレーリングアーム12の後端領域よりも車幅方向内側で、スプリングロアシート16に支持される。コイルスプリング41の上端は図示しない車体側部材を支持する。
トレーリングアーム12は、ショックアブソーバ42の下端と連結するための連結部18を後端に有し、かかる連結部18を介して、ショックアブソーバ42の下端と連結する。ショックアブソーバ42はサスペンション装置の構成部品であり、トレーリングアーム12のピボット14回りの揺動を減衰するダンパーの役目を果たす。なおショックアブソーバ42の上端は図示しない車体側部材を支持する。
図5に示すように、トレーリングアーム12の後端領域12bは略水平となるように直線状に延びる。またトレーリングアーム12の中央領域12cは前方に向かうほど徐々に高くなるよう後端領域12bに対して傾斜して延びる。そしてトレーリングアーム12の前端領域12fは、後端領域12bよりも高い位置で、略水平となるように直線状に延びる。
各トレーリングアーム12の後端領域にはインホイールモータ駆動装置31が連結固定される。インホイールモータ駆動装置31は、モータ部32と、減速部33と、ハブ部34とを有し、ハブ部34に回転自在に支持されるハブ軸35が車幅方向に延びる姿勢でトレーリングアーム12に付設されたブラケット21に連結固定される。ハブ軸35の先端部はハブ部34から突出して延び、車輪44のロードホイールと連結するために複数のボルト37を有する。
モータ部32と、減速部33と、ハブ部34は、共通する回転軸線Oを構成する。そして回転軸線O方向にみて、モータ部32と、減速部33と、ハブ部34の順に配置される。モータ部32および減速部33は非回転のケーシングを含む。またハブ部34の外周部材は軸受外輪に相当し、モータ部32および減速部33のケーシングと結合する。ハブ部34の外周部材に回転自在に支持されるハブ軸35は、回転軸線Oに沿って延びる回転部材である。モータ部32のケーシングの前側には電力ケーブルの端子ボックス36が形成される。
モータ部32は回転軸線Oを中心として概ね円筒形状であり、ケーシング内にロータおよびステータを内蔵する。減速部33は回転軸線Oを中心として概ね円筒形状であり、ケーシング内に例えばサイクロイド減速機構を内蔵し、モータ部32からの回転入力を減速してハブ部34に出力する。サイクロイド減速機構は遊星歯車減速機構よりも小型かつ軽量で、しかも1/10を超えて減速することができるため、インホイールモータ駆動装置の減速機構として有利である。
モータ部32の軸線方向寸法Aは、ねじ頭等の突起を除いたモータ部32の軸線O方向端面からモータ部32と減速部33の境界までの寸法である。減速部33の軸線方向寸法Bは、モータ部32と減速部33の境界から減速部33とハブ部34の境界までの寸法である。ハブ部34の軸線方向寸法Cは、減速部33とハブ部34の境界からハブ軸35を除いたハブ部34の外輪部分の軸線O方向端面までの寸法である。軸線方向寸法Bは軸線方向寸法Aよりも小さく、軸線方向寸法Cは軸線方向寸法Bよりも小さい。
径方向寸法につき付言すると、減速部33の径方向寸法はモータ部32の径方向寸法よりも小さい。また、ハブ部34の径方向寸法は、減速部33の径方向寸法よりも小さい。ハブ部34の外周面のうち減速部33側には、減速部33とハブ部34との径方向寸法差を閉塞する外向きフランジ34fが形成される。外向きフランジ34fは端面34sを有する。端面34sは回転軸線Oに対して垂直である。また減速部33の外周には複数の三角リブ33rが周方向所定間隔に形成される。三角リブ33rはモータ部32とも接続し、径方向寸法が互いに異なるモータ部32と減速部33との接続を補強する。さらに減速部33の上側外周には、ブレーキキャリパ45を連結固定するためのボルト孔33sが形成される。
車輪44はロードホイールの外周にゴムタイヤを取り付けた周知のものであり、ボルト37によってハブ軸35に固定される。これにより、図2に寸法B,Cで示すように減速部33およびハブ部34は車輪44の内空領域に完全に収容される。さらに図2に寸法Aで示すようにモータ部32の軸線O方向外側部分が車輪44の内空領域に収容されるとともに、モータ部32の軸線O方向内側部分が車輪44よりも車幅方向内側に位置する。
ブラケット21は、溶接等によってトレーリングアーム12の後端領域と結合し、トレーリングアーム12の後端領域から上方へ向かって突出する。そしてインホイールモータ駆動装置31は、ブラケット21を介してトレーリングアーム12の後端領域と連結し、トレーリングアーム後端領域よりも上方に配置される。
ブラケット21は、金属製の板材からなり、図3および図4に示すようにトレーリングアーム12の後端領域から車幅方向外側へ張り出す張出壁部22と、張出壁部22からさらに上方へ延出する垂直壁部23と、垂直壁部23の前縁から90度屈曲して車幅方向に延びトレーリングアーム12の後端領域と結合する前壁部24と、垂直壁部23の後縁から90度屈曲して車幅方向に延びトレーリングアーム12の後端と結合する後壁部25とを含む。なお垂直壁部23は、地面に対して垂直に広がる壁である。また垂直壁部23は車幅方向と直角である。
垂直壁部23の上縁には下方に向かって切り欠くように設けられた略半円形の切り欠き部23cが形成される。この切欠き部23cの周縁は、円弧状に延び、図5に示すようにインホイールモータ駆動装置31のハブ部34の端面34sと一致する。切欠き部23cの周縁には複数の貫通孔23hが形成され、端面34sには貫通孔23hと対応する位置にボルト孔が形成されている。そして貫通孔23hを貫通する複数本のボルト43を端面34sのボルト孔に螺合させることによって、インホイールモータ駆動装置31はブラケット21に連結固定される。
上下方向にみて張出壁部22は前壁部24と後壁部25の間に位置する。そして、前壁部24と張出壁部22の間には、上下方向に貫通するドレイン孔26が形成される。また張出壁部22と後壁部25の間には、上下方向に貫通するドレイン孔27が形成される。ドレイン孔26,27によって、張出壁部22の上面には雨水や小石等が溜まることがない。
本実施形態ではインホイールモータ駆動装置31をレイアウト上有利に懸架するため、ショックアブソーバ42の配置に工夫が凝らされている。まずブラケット21と連結部18との前後方向位置関係につき説明する。ショックアブソーバ42のための連結部18は、トレーリングアーム12の後端から車幅方向内側に突出した突起であり、その前後方向位置は、ブラケット21の後端を構成する後壁部25よりも前方に位置する。このように連結部18の前後方向位置が、ブラケット21の前端を構成する前壁部24から後壁部25までの前後方向範囲に含まれることから、ショックアブソーバ42とトレーリングアーム12との連結箇所をインホイールモータ駆動装置31に近づけることが可能となり、トーションビーム式サスペンション部材11を車体の下方に配設し易くなる。またインホイールモータ駆動装置31の上下方向の揺動をショックアブソーバ42によって効果的に減衰させることができる。
また本実施形態では図2に示すように、上下方向に延びるコイルスプリング41がインホイールモータ駆動装置31の近傍に配置されて、コイルスプリング41の車両前後方向位置がインホイールモータ駆動装置31の前端から後端までの範囲に含まれることから、コイルスプリング41がトレーリングアーム12の上下方向揺動を効果的に緩和することができる。
本実施形態では図2に示すように、回転軸線Oが車幅方向に延びるようインホイールモータ駆動装置31はトレーリングアーム12の後端領域に連結固定される。そして、ピボット14の車幅方向位置が、インホイールモータ駆動装置31の車幅方向内側端から車幅方向外側端までの範囲である軸線方向寸法A,B,Cに含まれる。かかる実施形態によれば、インホイールモータ駆動装置31に因る曲げモーメントがトレーリングアーム12に及ぼす影響を小さくすることができる。なお、従来のトレーリングアームに作用する曲げモーメントを図9および図10に矢印で示す。
また本実施形態では、トレーリングアーム12の後端領域がインホイールモータ駆動装置31よりも下方に配置され、インホイールモータ駆動装置31の下側表面と対向する。これにより、トレーリングアーム12の後端領域がインホイールモータ駆動装置31の下側表面を覆うので、インホイールモータ駆動装置31を飛び石や路面の凸部から保護することができる。
また、インホイールモータ駆動装置31の下側表面がトレーリングアーム12の後端領域およびブラケット21の双方によって覆われることから、上述した保護効果を好適に実現することができる。
また本実施形態では、ハブ部34の端面34sがブラケット21の垂直壁部23に連結固定されることから、路面が支持する車両の荷重が、車輪44と、ハブ軸35と、ハブ部34とを通ってブラケット21に伝達され、モータ部32および減速部33は車両の荷重を伝達しない。したがってモータ部32および減速部33の強度を大きくする必要がなく、インホイールモータ駆動装置31の軽量化を図ることができる。
端子ボックス36から延びる電力ケーブルは図示しない車体と接続する。図6に示す変形例のように、電力ケーブルはトレーリングアーム12の内部およびクロスビーム13の内部に設けられ、クロスビーム13の中央部から引き出されて車体と接続してもよい。
図6の変形例につき詳細に説明すると、トレーリングアーム12の中央領域には、第1の開口12hが設けられる。第1の開口12hは、トレーリングアーム12とクロスビーム13の接続箇所の近傍で、トレーリングアーム12の上側表面に設けられて上方に開いている。そして端子ボックス36から延びる3本の電力ケーブル38および1本の信号ケーブル39が、第1の開口12hを経由してトーションビーム式サスペンション部材11の中を延びる。なお図示はしなかったが、端子ボックス36から第1の開口12hまでの電力ケーブル38および信号ケーブル39を覆うカバーをさらに設けるとよい。
断面中空に形成されたトレーリングアーム12は断面中空に形成されたクロスビーム13と連通しており、電力ケーブル38および信号ケーブル39はクロスビーム13の内部に設けられる。クロスビーム13は中央領域に第2の開口13hを有し、一対のインホイールモータ駆動装置31から延びる電力ケーブル38および信号ケーブル39は、第2の開口13hを経由してトーションビーム式サスペンション部材11の外へ延び、車体側の図示しないインバータと接続する。
かかる変形例によれば、電力ケーブル38および信号ケーブル39が地面に近い位置にあっても、電力ケーブル38および信号ケーブル39を飛び石や地面の凸部から保護することができる。また、クロスビーム13は断面中空に形成されて電力ケーブル38および信号ケーブル39が内設されるので、一対のインホイールモータ駆動装置31とそれぞれ接続する電力ケーブル38および信号ケーブル39を、クロスビーム13の内部でまとめることができる。また、クロスビーム13は中央領域に第2の開口13hを有し、一対のインホイールモータ駆動装置31から延びる電力ケーブル38および信号ケーブル39は、第2の開口13hからトーションビーム式サスペンション部材11の外へ延びることから、電力ケーブル38等の端部を、短い経路で車体の中央部に設置したインバータに接続することができる。
次に本発明の他の実施形態を説明する。図7は他の実施形態のサスペンション構造を示す斜視図であり、理解を容易にするためトレーリングアームおよびクロスビームを取り出して表す。トレーリングアーム式サスペンション装置としての基本構成は上述した図1〜図5の実施形態と共通するため重複部分についての説明を省略し、異なる部分について説明する。
図7の実施形態では、トレーリングアーム12の後端領域がインホイールモータ駆動装置31よりも上方に配置され、インホイールモータ駆動装置31の上側表面と対向する点で異なる。
詳細に説明すると図7に示すように、ブラケット21はトレーリングアーム12の後端領域から車幅方向外側へ張り出す張出壁部22と、張出壁部22からさらに下方へ延出する垂直壁部23とを含む。このようにトレーリングアーム12の後端領域よりも下方に向かう垂直壁部23の切り欠き部23cには、インホイールモータ駆動装置31の端面34sが一致する。そして、切り欠き部23cの周縁に間隔を空けて形成された複数のボルト孔23hにボルトを貫通させ、このボルトの先端を端面34sに形成された雌ねじに螺合させることによって、インホイールモータ駆動装置31をブラケット21に連結固定する。
後壁部25の下側には、ショックアブソーバ42の下端と連結する連結部25sが形成される。連結部25sは、後壁部25から突出して互いに対向する一対の舌片からなり、これら一対の舌片間にショックアブソーバ42の下端を受け入れる。
トレーリングアーム12の後端領域は略水平となるように直線状に延びる。またトレーリングアームの中央領域は前方に向かうほど徐々に低くなるよう後端領域に対して傾斜して延びる。そしてトレーリングアーム12の前端領域は、後端領域よりも下方に配置され、略水平となるように直線状に延びる。
図7の実施形態では、ブラケット21がトレーリングアーム12の後端領域から下方へ突出することから、インホイールモータ駆動装置がトレーリングアーム12の後端領域よりも下方に配置される。かかる実施形態においても、ピボット14の車幅方向位置はインホイールモータ駆動装置31の車幅方向内側端から車幅方向外側端までの範囲である軸線方向寸法A,B,Cに含まれることから、インホイールモータ駆動装置31の重量が大きくても、トレーリングアーム12に作用する曲げモーメントを小さくすることができる。
次に本発明のさらに他の実施形態を説明する。図8はさらに他の実施形態のサスペンション構造を示す斜視図であり、理解を容易にするためトレーリングアームおよびクロスビームを取り出して表す。トレーリングアーム式サスペンション装置としての基本構成は上述した図1〜図5の実施形態と共通するため重複部分についての説明を省略し、異なる部分について説明する。
図1〜図5の実施形態および図7の実施形態では、車体の前後方向において、インホイールモータ駆動装置の前後方向位置が、トレーリングアーム12の後端領域の前後方向寸法の範囲に含まれる。これに対し図8の実施形態では、インホイールモータ駆動装置がトレーリングアーム12の後端よりも後方に配置される点で異なる。
詳細に説明すると図8に示すように、トレーリングアーム12は、トレーリングアームの後端と結合して上下方向に延びる補強部材17を含む。補強部材17はトレーリングアーム12と略同じ断面形状を有するパイプ部材であり、トレーリングアームの後端から上方へ延びる上部17aと、トレーリングアームの後端から下方へ延びる下部17bとを含む。なお、補強部材17を除くトレーリングアーム12は水平に延びる。
ブラケット21は、補強部材17から車幅方向外側へ張り出す張出壁部22と、張出壁部22からさらに後方へ延出する垂直壁部23と、垂直壁部23の上縁から90度屈曲して車幅方向に延び補強部材17の上端と結合する上壁部28と、垂直壁部23の下縁から90度屈曲して車幅方向に延び補強部材17の下端と結合する下壁部29とを含む。垂直壁部23は地面に垂直であり、車幅方向に直角である。上壁部28および下壁部29は略水平である。垂直壁部23の後縁には、前方に向かって切り込まれた切り欠き部23cが形成される。上壁部28の上面にはスプリングロアシート16が形成される。このスプリングロアシート16は補強部材17の上端に位置する。
図8の実施形態では、ブラケット21がトレーリングアーム12の後端よりも後方へ突出することから、インホイールモータ駆動装置がトレーリングアーム12の後端よりも後方に配置される。かかる実施形態においても、ピボット14の車幅方向位置はインホイールモータ駆動装置31の車幅方向内側端から車幅方向外側端までの範囲である軸線方向寸法A,B,Cに含まれることから、インホイールモータ駆動装置31の重量が大きくても、トレーリングアーム12に作用する曲げモーメントを小さくすることができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明になるインホイールモータ駆動装置のサスペンション構造は、電気自動車およびハイブリッド車両において有利に利用される。
11 トーションビーム式サスペンション部材、 12 トレーリングアーム、 13 クロスビーム、 14 ピボット、 16 スプリングロアシート、 17 補強部材、 18 連結部、 21 ブラケット、 22 張出壁部、 23 垂直壁部、 24 前壁部、 25 後壁部、 26,27 ドレイン孔、 28 上壁部、 29 下壁部、 31 インホイールモータ駆動装置 32 モータ部、 33 減速部、 34 ハブ部、 34s 端面、 35 ハブ軸、 36 端子ボックス、 38 電力ケーブル、 39 信号ケーブル。

Claims (4)

  1. 車両前後方向に延びて車幅方向に離隔して配置される一対のトレーリングアームと、前記一対のトレーリングアーム間に架設されて車幅方向に延びるクロスビームと、前記トレーリングアームの前端部にそれぞれ設けられるピボットとを有するトーションビーム式サスペンション部材と、
    前記トレーリングアームの後端領域にそれぞれ連結固定される一対のインホイールモータ駆動装置とを備えるサスペンション構造において、
    前記インホイールモータ駆動装置と接続する電力線を前記トーションビーム式サスペンション部材の内部に設けたことを特徴とする、インホイールモータ駆動装置のサスペンション構造。
  2. 前記一対のトレーリングアームの後端領域は、前記インホイールモータ駆動装置よりも下方に配置され、前記一対のインホイールモータ駆動装置の下側表面と対向し、
    トーションビーム式サスペンション部材は、前記トレーリングアームの中央領域に上方に開いた第1の開口を有し、
    前記電力線は前記第1の開口からトーションビーム式サスペンション部材の外へ延びて前記インホイールモータ駆動装置の前側と接続する、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置のサスペンション構造。
  3. 前記クロスビームは断面中空に形成されて前記電力線が内設される、請求項1または2に記載のインホイールモータ駆動装置のサスペンション構造。
  4. 前記クロスビームは中央領域に第2の開口を有し、
    前記一対のインホイールモータ駆動装置から延びる前記電力線は、前記第2の開口からトーションビーム式サスペンション部材の外へ延びる、請求項3に記載のインホイールモータ駆動装置のサスペンション構造。
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