JP2014051847A - 分離可能なブームを有する作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】分離可能なブームを有する作業機において、連結作業を容易に行うことができるとともに、ブームの強度を確保すること。
【解決手段】本発明では、ブームを基端側ブームと先端側ブームとに分離可能とした作業機において、基端側ブームと先端側ブームとの連結部の一方側に支持凹部をブームの伸延方向に沿って形成するとともに他方側に支持凹部に嵌入する嵌入凸部を形成することにした。また、前記基端側ブームと先端側ブームとの連結部の両方側にフランジをブームの伸延方向と直交する方向に沿ってそれぞれ形成し、両フランジをブームの伸延方向に伸延する連結具で連結するとともに、前記支持凹部と嵌入凸部とをブームの伸延方向と直交する方向に伸延する連結具で連結することにした。さらに、前記基端側ブームと先端側ブームにレバーホイスト等の引き寄せ装置を装着するための装着部をそれぞれ形成することにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブームを基端側ブームと先端側ブームとに分離可能とした作業機に関するものである。
大型の油圧ショベル等の作業機は、機体の前端に長尺のブームを上下回動可能に設け、ブームの先端にアームを屈曲可能に設け、アームの先端にバケットを屈曲可能に設けている。
この大型の作業機は、トレーラーの荷台に積載すると長尺のブームが荷台後方に大幅に張り出すために、そのままの状態でトレーラーに積載して運搬することができない。
そのため、従来においては、機体からブームの基端部を離脱して、それぞれ別々に運搬し、その後、作業現場で機体にブームの基端部を接続していた。
ところが、ブームにはアームやバケット等が連結されているために重量が重く、しかも、ブームの基端部は機体に対して上下回動可能に接続されている可動部分であるために、機体からブームの基端部を離脱・接続する作業には多大な労力や時間を要していた。
そこで、機体からブーム全体を分離するのではなく、ブームを中途部で基端側ブームと先端側ブームとに分離できるように構成した作業機が開発されている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2011−102517号公報
上記従来の分離可能なブームを有する作業機では、ブームの中途部で基端側ブームと先端側ブームとに分離して運搬し、作業現場で基端側ブームと先端側ブームとを連結して使用するために、連結作業が容易に行えるとともに、ブームの強度が確保されている必要がある。
そこで、請求項1に係る本発明では、ブームを基端側ブームと先端側ブームとに分離可能とした作業機において、基端側ブームと先端側ブームとの連結部の一方側に支持凹部をブームの伸延方向に沿って形成するとともに他方側に支持凹部に嵌入する嵌入凸部を形成することにした。
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記基端側ブームと先端側ブームとの連結部の両方側にフランジをブームの伸延方向と直交する方向に沿ってそれぞれ形成し、両フランジをブームの伸延方向に伸延する連結具で連結するとともに、前記支持凹部と嵌入凸部とをブームの伸延方向と直交する方向に伸延する連結具で連結することにした。
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、前記基端側ブームと先端側ブームにレバーホイスト等の引き寄せ装置を装着するための装着部をそれぞれ形成することにした。
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
すなわち、本発明では、ブームを基端側ブームと先端側ブームとに分離可能とした作業機において、基端側ブームと先端側ブームとの連結部の一方側に支持凹部をブームの伸延方向に沿って形成するとともに他方側に支持凹部に嵌入する嵌入凸部を形成しているために、基端側ブームと先端側ブームとが支持凹部と嵌入凸部の嵌入によって連結されることになり、連結作業を容易に行うことができるとともに、ブームの強度を確保することができる。
特に、基端側ブームと先端側ブームとの連結部の両方側にフランジをブームの伸延方向と直交する方向に沿ってそれぞれ形成し、両フランジをブームの伸延方向に伸延する連結具で連結するとともに、支持凹部と嵌入凸部とをブームの伸延方向と直交する方向に伸延する連結具で連結することにした場合には、基端側ブームと先端側ブームとをより一層強固に連結することができる。
また、基端側ブームと先端側ブームにレバーホイスト等の引き寄せ装置を装着するための装着部をそれぞれ形成することにした場合には、引き寄せ装置を用いて支持凹部と嵌入凸部との嵌入を行うことができ、連結作業をより一層容易なものとすることができる。
本発明に係る作業機を示す左側面図。 ブームの連結部を示す左側面拡大図。 同左側面拡大断面図。 同平面拡大図。 同平面拡大断面図。 先端側ブームの背面拡大図(a)、基端側ブームの正面拡大図(b)。
以下に、本発明に係る分離可能なブームを有する作業機の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では作業機として油圧ショベルを用いて説明するが、本発明は、油圧ショベルにかぎられず、ブームを分離可能としたクレーンや削岩機等の作業機(作業車や作業装置など)に適用することができる。
図1に示すように、作業機1は、走行可能な機体2の前端部に、前後に伸延する長尺のブーム3の基端部を上下回動可能に取付け、ブーム3の先端部に前後に伸延するアーム4の基端部を屈曲可能に取付け、アーム4の先端部にバケット5を屈曲可能に取付けている。
この作業機1では、ブーム3を、機体2に上下回動可能に接続した基端側ブーム6と、基端側ブーム6の先端に着脱可能に連結した先端側ブーム7とに分離可能に構成している。
基端側ブーム6は、図2〜図6に示すように、前後に伸延する中空箱型状の基端側本体8の先端部(前端部)内側に先端側を開口させた支持凹部9を挿入して取付けている。これにより、基端側ブーム6は、先端部に支持凹部9をブーム3(基端側ブーム6)の伸延方向に沿って形成している。
また、基端側ブーム6は、基端側本体8の先端部外側に枠板状のフランジ10を取付けている。これにより、基端側ブーム6は、先端部(連結部)にフランジ10をブーム3(基端側ブーム6)の伸延方向と直交する方向に沿って形成している。
このフランジ10は、後面と基端側本体8の上下面との間に補強用のリブ11を介して基端側本体8に取付けられている。
フランジ10には、ボルト・ナット等の連結具12を挿通するための複数個(ここでは、10個)の貫通孔13を前後に伸延させて形成している。
また、基端側ブーム6は、基端側本体8の先端部と支持凹部9に連結ピン等の連結具14を挿通するための複数個(ここでは、2個)の貫通孔15を左右に貫通させた状態で形成している。
さらに、基端側ブーム6は、基端側本体8の左右側面にブラケット16を上下に間隔をあけて取付け、各ブラケット16に上下に貫通する貫通孔17を形成している。貫通孔17は、フランジ10よりも左右外側方に張り出した位置に形成している。この貫通孔17は、基端側ブーム6と先端側ブーム7とを連結する際にレバーホイスト等の引き寄せ装置を装着する装着部として機能する。
一方、先端側ブーム7は、図2〜図6に示すように、前後に伸延する中空箱型状の先端側本体18の基端部(後端部)内側に後方へ向けて突出させた嵌入凸部19を挿入して取付けている。この嵌入凸部19は、後方に突出させた部分を基端側ブーム6に形成した支持凹部9の内側に嵌入できるようになっている。これにより、先端側ブーム7は、基端部に支持凹部9に嵌入する嵌入凸部19をブーム3(先端側ブーム7)の伸延方向に沿って形成している。なお、嵌入凸部19は、後方に突出させた先端部をテーパー状に形成して支持凹部9に嵌入しやすくしている。
この嵌入凸部19には、連結具14を挿通するための複数個(ここでは、2個)の貫通孔20が左右に貫通させた状態で形成されている。これにより、基端側ブーム6と先端側ブーム7とは、ブーム3(先端側ブーム7)の伸延方向と直交する方向に伸延する連結具14を用いて連結できるようになっている。
また、先端側ブーム7は、先端側本体18の基端部外側に枠板状のフランジ21を取付けている。これにより、先端側ブーム7は、基端部(連結部)にフランジ21をブーム3(先端側ブーム7)の伸延方向と直交する方向に沿って形成している。
このフランジ21は、後面と先端側本体18の上下面との間に補強用のリブ22を介して先端側本体18に取付けられている。なお、上側のリブ22は、油圧シリンダー23を回動自在に取付けるブラケットを兼用している。また、上側のリブ22には、クレーン等を用いて先端側ブーム7をアーム4及びバケット5とともに吊下げられるようにワイヤーを装着する貫通孔24を形成している。下側のリブ22には、先端側ブーム7とアーム4とを固定できるようにワイヤーを装着する貫通孔25を形成している。アーム4には、上面に取付けたブラケットに貫通孔26を形成している(図1参照。)。
フランジ21には、連結具12を挿通するための複数個(ここでは、10個)の貫通孔27を前後に伸延させて形成している。これにより、基端側ブーム6と先端側ブーム7とは、ブーム3(先端側ブーム7)の伸延方向に伸延する連結具12を用いて連結できるようになっている。
さらに、先端側ブーム7は、先端側本体18の左右側面にブラケット28を上下に間隔をあけて取付け、各ブラケット28に上下に貫通する貫通孔29を形成している。貫通孔29は、フランジ21よりも左右外側方に張り出した位置に形成している。この貫通孔29は、基端側ブーム6と先端側ブーム7とを連結する際にレバーホイスト等の引き寄せ装置を装着する装着部として機能する。なお、装着部は、ブーム3の伸延方向に沿って間隔をあけて貫通孔17,29を形成し、左右の両貫通孔17,29の間に引き寄せ装置をそれぞれ装着できるようになっている。
作業機1は、以上に説明したように構成しており、ブーム3を基端側ブーム6と先端側ブーム7とに分離する際には、まず、ブーム3を前方に向けて略水平状態とし、先端側ブーム7の貫通孔25とアーム4の貫通孔26にワイヤー等を接続して先端側ブーム7とアーム4とを拘束するとともに、先端側ブーム7の貫通孔24に装着したワイヤー等をクレーン等で吊下げる。
その後、連結具12を外し、連結具14を外し、機体2を後方へ移動させるか先端側ブーム7を前方へ移動させる。これにより、基端側ブーム6と先端側ブーム7とを分離することができる。
一方、基端側ブーム6と先端側ブーム7とを連結する際には、前記と同様に、先端側ブーム7の貫通孔25とアーム4の貫通孔26にワイヤー等を接続して先端側ブーム7とアーム4とを拘束するとともに、先端側ブーム7の貫通孔24に装着したワイヤー等をクレーン等で吊下げる。
その後、基端側ブーム6を前方に向けて略水平状態とし、機体2を前方へ移動させるか先端側ブーム7を後方へ移動させ、支持凹部9と嵌入凸部19とを接近させる。その状態で、基端側ブーム6の貫通孔17と先端側ブーム7の貫通孔29との間にレバーホイスト等の引き寄せ装置を装着し、引き寄せ装置を作動させて支持凹部9に嵌入凸部19に嵌入させる。
その後、連結具14を取付け、連結具12を取付ける。これにより、基端側ブーム6と先端側ブーム7とを連結することができる。
以上に説明したように、上記したブーム3を基端側ブーム6と先端側ブーム7とに分離可能とした作業機1では、基端側ブーム6と先端側ブーム7との連結部の一方側に支持凹部9をブーム3の伸延方向に沿って形成するとともに他方側に支持凹部9に嵌入する嵌入凸部19を形成した構成となっている。
そのため、上記構成の作業機1では、基端側ブーム6と先端側ブーム7とが支持凹部9と嵌入凸部19の嵌入によって連結されることになり、連結作業を容易に行うことができるとともに、ブーム3の強度を確保することができる。
また、上記作業機1は、基端側ブーム6と先端側ブーム7との連結部の両方側にフランジ10,21をブーム3の伸延方向と直交する方向に沿ってそれぞれ形成し、両フランジ10,21をブーム3の伸延方向に伸延する連結具12で連結するとともに、支持凹部9と嵌入凸部19とをブーム3の伸延方向と直交する方向に伸延する連結具14で連結した構成となっている。
そのため、上記構成の作業機1では、基端側ブーム6と先端側ブーム7とをより一層強固に連結することができる。
さらに、上記作業機1は、基端側ブーム6と先端側ブーム7にレバーホイスト等の引き寄せ装置を装着するための装着部(貫通孔17,29)をそれぞれ形成した構成となっている。
そのため、上記構成の作業機1では、引き寄せ装置を用いて支持凹部9と嵌入凸部19との嵌入を行うことができ、連結作業をより一層容易なものとすることができる。
1 作業機 2 機体
3 ブーム 4 アーム
5 バケット 6 基端側ブーム
7 先端側ブーム 8 基端側本体
9 支持凹部 10 フランジ
11 リブ 12 連結具
13 貫通孔 14 連結具
15 貫通孔 16 ブラケット
17 貫通孔 18 先端側本体
19 嵌入凸部 20 貫通孔
21 フランジ 22 リブ
23 油圧シリンダー 24〜27 貫通孔
28 ブラケット 29 貫通孔

Claims (3)

  1. ブームを基端側ブームと先端側ブームとに分離可能とした作業機において、
    基端側ブームと先端側ブームとの連結部の一方側に支持凹部をブームの伸延方向に沿って形成するとともに他方側に支持凹部に嵌入する嵌入凸部を形成したことを特徴とする分離可能なブームを有する作業機。
  2. 前記基端側ブームと先端側ブームとの連結部の両方側にフランジをブームの伸延方向と直交する方向に沿ってそれぞれ形成し、両フランジをブームの伸延方向に伸延する連結具で連結するとともに、前記支持凹部と嵌入凸部とをブームの伸延方向と直交する方向に伸延する連結具で連結することを特徴とする請求項1に記載の分離可能なブームを有する作業機。
  3. 前記基端側ブームと先端側ブームにレバーホイスト等の引き寄せ装置を装着するための装着部をそれぞれ形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分離可能なブームを有する作業機。
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