JP2014051473A - 血糖上昇抑制組成物 - Google Patents

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由記 新村
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美希 牧田
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Abstract

【課題】効果的に食後の血糖上昇を抑制することができる血糖上昇抑制剤の提供。
【解決手段】小麦由来α−アミラーゼインヒビターにアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルを添加することによる、α−アミラーゼインヒビターの活性向上方法。小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとを有効成分とする血糖上昇抑制剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、血糖上昇の抑制に有用な組成物に関する。
近年、洋風の食品や加工食品の摂取量の増加に伴う体脂肪の増加や血糖値の上昇などの要因により、糖尿病患者の増加が問題となっている。糖尿病は、持続的な高血糖状態による身体機能の低下に加えて、眼、神経や血管系の障害などの合併症を伴い、患者の生活の質を下げる深刻な疾病である。糖尿病の予防および改善は、現代人の重要な課題となっている。糖尿病患者では、血糖値を低下させる生体調節機構が何らかの原因でうまく働かなくなっており、また逆に、血糖値の増加や耐糖能の低下は糖尿病の発症に関連する。したがって、糖尿病の予防および改善には血糖値のコントロールが重要である。
血糖値は、食後に食物が吸収されるに従い上昇する。この食後の血糖値の上昇を緩やかにする目的で、種々の提案がなされている。特許文献1および2には、小麦に含まれるα−アミラーゼ阻害タンパク質が、澱粉を糖に分解することを阻害する働きを有しており、高血糖や糖尿病の治療に有用であることが記載されている。特許文献3には、糖質消化酵素阻害物質と糖吸収阻害物質を含有する抗糖尿病食品において、糖質消化酵素阻害物質としてα−アミラーゼ阻害タンパク質が使用できることが記載されている。
アルギン酸は、褐藻などの海藻類に含まれる多糖類で、食物繊維として知られている。特許文献4には、アルギン酸又はその塩および不溶性カルシウム化合物を含有するダイエット・糖尿病用食品が、胃の中でアルギン酸とカルシウムが結合してゲル化することにより、空腹感を低減して摂食量を低下させることが記載されている。特許文献5には、平均分子量1〜90万に低分子化したアルギン酸やその塩が、食物繊維としての機能を保持しつつも飲料として摂取しやすいため、健康食品として有用であることが記載されている。特許文献5にはまた、平均分子量5万および10万のアルギン酸ナトリウムが、ラットのグルコース負荷後の血糖上昇を抑制したことが記載されている。
一般に食物繊維は、継続的且つ多量に摂取しなければその生理効果を十分に得ることはできない。しかし、アルギン酸等の食物繊維を継続的に有効量摂取することは困難であり、しかもアルギン酸を大量摂取すると、胃内に滞留して、胃部の不快感が生じたり、さらには併用する他の薬剤の吸収を妨げてその作用を阻害するという問題を引き起こす可能性がある。
特許第2757404号公報 特開2003−286296号公報 特開2001−103928号公報 特開平7−147935号公報 特開平6−7093号公報
本発明者らの研究の結果、上記小麦由来のα−アミラーゼ阻害タンパク質は、胃酸により失活することにより、経口摂取した場合の血糖上昇抑制効果が必ずしも十分ではないことがわかった。
したがって、本発明は、小麦由来のα−アミラーゼ阻害タンパク質の失活を抑制し、経口摂取した場合の血糖上昇抑制効果を向上させることを課題とする。
また本発明は、経口摂取することにより効果的に食後の血糖上昇を抑制することができる血糖上昇抑制剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、小麦由来のα−アミラーゼ阻害タンパク質(本明細書において、α−アミラーゼインヒビターとも称する)とアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとを併用することにより、当該小麦由来α−アミラーゼインヒビターの胃酸による失活が抑制され、且つ優れた血糖上昇抑制効果が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、小麦由来α−アミラーゼインヒビターにアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルを添加することによる、α−アミラーゼインヒビターの活性向上方法を提供する。
また本発明は、小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとを有効成分とする血糖上昇抑制剤を提供する。
本発明の血糖上昇抑制剤は、小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとを併用することによって、各々単独で摂取した場合と比べて高い血糖上昇抑制効果を発揮することができる。また本発明によれば、小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとを併用することにより、経口摂取された小麦由来α−アミラーゼインヒビターが胃酸により失活することを防止し、その活性を向上させることができる。また本発明によれば、コーティング等の活性成分保護のための煩雑な製剤化技術を用いずとも、小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとを単純に混合して併用するだけで、血糖上昇抑制効果を達成することができる。
本発明で用いる小麦由来のα−アミラーゼインヒビターは、小麦の植物体に含まれる、特に小麦種子の胚乳部に多く存在する、耐熱性のタンパク質である。当該α−アミラーゼインヒビターとしては、α-amylase inhibitor 0.19(または0.19 α-AI)[Swiss Port: ID=IAA1_WHEAT];α-amylase inhibitor 0.28 [Swiss Port: ID=IAA2_WHEAT];α-amylase inhibitor 0.53 [Swiss Port: ID=IAA5_WHEAT]、などが挙げられ、このうちα-amylase inhibitor 0.19が好ましい。
上記α−アミラーゼインヒビターは、小麦種子、好ましくは小麦胚乳部から、上記特許文献1、2などを参考にして調製することができる。以下、本発明で用いる小麦由来のα−アミラーゼインヒビターの調製手順について特許文献1を参考に例示するが、調製手順はこれに限定されるものではない。
(a)小麦の水抽出物の上清(例えば、小麦粉と水を混練物から分離した上清、小麦からグルテンおよび澱粉を採取した後の廃液、など)を70〜95℃、好ましくは85〜90℃に加熱し、不要蛋白質を変性させる。必要に応じて、加熱した上清を熱いうちにフィルター好ましくは3μmおよび1μmの径を有するフィルターで濾過し、透明な液を得る。この加熱処理により、耐熱性タンパク質である目的のα−アミラーゼインヒビターは液中に保持される一方、夾雑する酵素やタンパク質の多くは熱変性をうけて沈殿となるので、静置または遠心分離(例えば、3000G、30分)等の手段によって容易に除去することができる。上記加熱および分離工程により、夾雑する蛋白質含量を1/2〜1/5程度に減少させることができる。
(b)好ましくは、上記で得られた目的のα−アミラーゼインヒビターを含む溶液を、精密濾過膜を通過せしめて除菌する。
(c)得られたα−アミラーゼインヒビター含有液を、限外濾過膜(好ましくは、分子量10万カットの膜)を用いて濃縮する。これにより、無機塩類、糖類、アミノ酸類、および不要な低分子物質は除去され、目的のα−アミラーゼインヒビターを含む濃縮液を得ることができる。さらに必要に応じて、得られた濃縮液を、噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥等の処理に付してもよい。
以上の手順により、小麦由来のα−アミラーゼインヒビターを高含有する調製物を得ることができる。当該調製物は、本願発明の血統上昇抑制剤の原料として使用することができる。
あるいは、本発明で用いる小麦由来のα−アミラーゼインヒビターとしては、市販品を購入することができる(例えば、日清ファルマ株式会社製、NA−1)。
本発明で用いるアルギン酸またはその塩もしくはそのエステル(以下、本明細書において、まとめてアルギン酸類とも称する)としては、褐藻などの海藻類から抽出したものを用いることができる。当該アルギン酸の塩としては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム等の1価塩;アルギン酸カルシウム等の2価塩;アルギン酸アンモニウム等の塩基性塩が挙げられる。このうち、アルギン酸の1価塩が好ましい。当該アルギン酸のエステルとしては、アルギン酸プロピレングリコールエステル等が挙げられる。本発明において、上記に挙げたアルギン酸、その塩およびそのエステルは、いずれか1種または2種以上を混合して用いることができる。
本発明で用いられるアルギン酸類は、好ましくは重量平均分子量が100,000以下、好ましくは50,000以下であり得る。重量平均分子量が100,000を超えるアルギン酸類は、摂取後に胃部不快感を引き起こすことがある。重量平均分子量の下限は特に制限はないが、2,000以上、好ましくは10,000以上であり得る。
上記アルギン酸類は、小麦由来α−アミラーゼインヒビターの活性向上に有用である。後述の実施例に示すとおり、上記アルギン酸類を上記小麦由来α−アミラーゼインヒビターと併用することにより、当該α−アミラーゼインヒビターが胃酸により失活することを防止することができる。また、当該アルギン酸類を当該小麦由来α−アミラーゼインヒビターと併用することにより、当該α−アミラーゼインヒビターの血糖上昇抑制活性を向上させることができる。
したがって、当該小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸類とを併用することにより、当該小麦由来α−アミラーゼインヒビターの活性を向上させ、優れた食後血糖上昇抑制効果、耐糖能改善効果、または糖尿病予防もしくは改善効果を得ることができる。また、当該小麦由来α−アミラーゼインヒビターと当該アルギン酸類とを含有する組成物は、血糖上昇抑制剤、耐糖能改善剤、または糖尿病予防もしくは改善剤として有用である。
本発明において上記小麦由来α−アミラーゼインヒビターと上記アルギン酸類とを併用する場合の、当該α−アミラーゼインヒビターと当該アルギン酸類との質量比は、1:0.1〜1:5であり得る。アルギン酸類の質量比が0.1未満であると、α−アミラーゼインヒビターの活性向上効果が十分に得られないことがある。他方、アルギン酸類の質量比が5を超えると、アルギン酸類の摂取後に胃部不快感を引き起こすことがある。
上記併用における上記小麦由来α−アミラーゼインヒビターの用量は、投与または摂取対象の体重、年齢、性別、血糖の状態などにより適宜決定すればよいが、例えば成人に対して、1回あたり50mg〜2gを1日1回〜3回程度が好ましい。上記併用における上記アルギン酸類の用量は、当該α−アミラーゼインヒビターの量に応じて決定すればよいが、1回あたり5mg〜10gを1日1回〜3回程度とするのが胃部不快感防止の観点から好ましい。上記小麦由来α−アミラーゼインヒビターおよびアルギン酸類は、食事中、または食事の60分前〜30分後までに投与または摂取されることが好ましい。
本発明の小麦由来α−アミラーゼインヒビターと上記アルギン酸類とを含む組成物は、それらを任意の手段で混合することによって製造することができ、製造手順に特に制限はない。コストの点や、混合操作時の熱や圧力等によるα−アミラーゼインヒビターの失活を抑えるという点では、熱や圧力を負荷しない単純混合が好ましい。例えば、粉末化した当該α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸類とを混合すればよい。得られた組成物は、カプセルに充填して服用したり、そのまま水とともに飲用したりすればよい。このように、コーティング等の煩雑でコストのかかる製剤化技術を用いずとも、α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸類とを単純混合するだけで高い効果を有する組成物を得られることも、本発明の極めて有用な点である。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
アルギン酸および医薬品のコーティング剤として用いられている各種材料の、小麦由来のα−アミラーゼインヒビターに対する胃液からの保護効果を検討した。
(実施例1)
小麦胚乳部由来のα−アミラーゼインヒビター(日清ファルマ株式会社製 NA−1;α-amylase inhibitor 0.19を20〜40%含有)粉末およびアルギン酸ナトリウム(キミカアルギン(重量平均分子量20,000〜40,000);株式会社キミカ)粉末を、質量比50:50で混合し、均一になるよう攪拌混合して実施例1の粉末組成物を得た。
(比較例1)
セルロース系高分子であるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(NE−4000;信越化学工業株式会社)50質量部を水100質量部に分散し、50℃に温めながら攪拌溶解した。ここに小麦胚乳部由来のα−アミラーゼインヒビター(NA−1)粉末50質量部を加えて溶解した。溶解液を凍結乾燥後に粉砕し、比較例1の粉末組成物を得た。
(比較例2)
有機溶剤耐性材料である水溶性セラック(GH−26;岐阜セラツク製造所)50質量部を水100質量部に分散し、50℃に温めながら攪拌溶解した。ここに小麦胚乳部由来のα−アミラーゼインヒビター(NA−1)粉末50質量部を加えて溶解した。溶解液を凍結乾燥後に粉砕し、比較例2の粉末組成物を得た。
(比較例3)
硬化油(菜種硬化油)50質量部を80℃にて融解し、ここに小麦胚乳部由来のα−アミラーゼインヒビター(NA−1)粉末50質量部を加えて均一に分散し、冷却して比較例3の粉末組成物を得た。
(比較例4)
水溶性セラック(GH−26)30質量部を水60質量部に分散し、50℃に温めながら攪拌溶解した。ここに小麦胚乳部由来のα−アミラーゼインヒビター(NA−1)粉末50質量部を加えて溶解した。溶解液を凍結乾燥後に粉砕し、粉末を得た。別に、硬化油(菜種硬化油)20質量部を80℃にて融解し、ここに上記粉末を加えて均一に分散し、冷却して比較例4の粉末組成物を得た。
(試験例1)人工胃液による消化試験
実施例1および比較例1〜4の各粉末組成物を人工胃液中に浸漬し、その後のα−アミラーゼ阻害活性を測定した。
(1)Y. Kido, J. Nutr. 2003 Jun;133(6):1887-91に従い、ブタ胃粘膜由来ペプシン(P6887;Sigma Aldrich)を添加した人工胃液(1g/L 100mM KCl−HCl(pH2.0))を調製した。人工胃液を5mLずつ試験管にとり、実施例1および比較例1〜4の各粉末組成物を、α−アミラーゼインヒビター量として10mg/mLの濃度になるように人工胃液に添加し、攪拌後に37℃の恒温槽で5分間消化処理した。消化処理後、HEPES緩衝液(pH7.0)を加えてペプシンを失活させ、α−アミラーゼインヒビターが当初量として30μg/mLになるように希釈した。
対照として、α−アミラーゼインヒビター(NA−1)粉末のみを添加して同様に消化処理を行った。
HEPES緩衝液は以下のように調製した。
50mM HEPES(pH7.0)の調製:HEPES 2.38g、CaCl2 22.3mg、NaCl 350mgを約180mLの水に溶解し、0.5M NaOH(2g/100mL)を適量加えてpH7.0に調整し、さらに水を加えて200mLとした。
(2)(1)で人工胃液処理したα−アミラーゼインヒビターの各サンプルを57μLずつ試験管にとり、ここにα−アミラーゼ溶液(2μg/mL)57μLを添加し、37℃で20分間反応させた。反応後、(3)に従ってα−アミラーゼ活性を測定した。別途、人工胃液を加えなかった以外は上記(1)と同様の手順で各α−アミラーゼインヒビターの未消化サンプルを調製し、同様にα−アミラーゼ活性を測定した。
(3)各サンプルの残存α−アミラーゼ活性は、α−アミラーゼ測定キット(キッコーマン株式会社)を用いて測定した。具体的には、基質としてN3−G5−β−CNP(2−クロロ−4−ニトロフェニル65−アジド−65−デオキシ−β−マルトペンタオシド)を用い、これをα−アミラーゼに消化させ、次いで共役酵素として加えたグルコアミラーゼとβ−グルコシダーゼによって発色性のCNP(2−クロロ−4−ニトロフェノール)を生成させ、生成したCNP量を400nmの吸光度で定量して、α−アミラーゼ活性とした。
(4)人工胃液処理した各サンプルの残存α−アミラーゼ活性を、未消化サンプルの活性を100%とした場合の比率として、下記式に基づいて算出した。
残存α−アミラーゼ活性(%)
=(人工胃液処理サンプルのα−アミラーゼ活性)/(未消化サンプルのα−アミラー ゼ活性)×100
人工胃液処理サンプルの残存α−アミラーゼ活性を表1に示す。5分間の人工胃液による消化処理によって、対照の残存α−アミラーゼ活性は約76%にまで低下したが、アルギン酸と共存させた実施例1の残存α−アミラーゼ活性は約98%で、ほぼ活性を維持していた。
Figure 2014051473
(試験例2)血糖上昇抑制試験
動物は雄性SD系ラット7〜10週齢(体重200〜350g)を用い、MF飼料(オリエンタル酵母株式会社)と水を自由に摂取させた。試験前日から絶食させ、翌日の午後に試験食を投与した。試験食の投与前および投与45分後に尾静脈から採血を行い、ヘパリン処理後、遠心分離(3000g、10分、4℃)して血漿を分離し、血漿中のグルコース量をグルコースCIIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて測定した。
試験食としては、小麦胚乳部由来のα−アミラーゼインヒビター(NA−1;日清ファルマ株式会社)、アルギン酸ナトリウム(キミカアルギン;株式会社キミカ)または澱粉(溶性でんぷん;和光純薬工業株式会社)を表2の量で混合したものを用いた。対照食としては澱粉のみを用いた。試験食および対照食は、水に分散させた後、ゾンデを用いて経口投与した。比較例7の試験食は、水に溶解すると流動性がほとんどない硬いゲル状になったため、投与に時間がかかった。
試験食の投与前に対する投与45分後の血糖値の上昇率を下記式に従って算出した。
血糖値上昇率(%)
=(試験食投与45分後の血糖値−対照食の投与前血糖値)/(対照食の投与45分後 の血糖値−対照食の投与前血糖値)×100
血糖値上昇率の結果を表2に示す。α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸を併用した実施例2では、α−アミラーゼインヒビターまたはアルギン酸の単独投与(比較例5〜6)に比べて高い血糖値の上昇抑制作用を示した。比較例7でも血糖値の上昇が抑制されたが、これは、比較例7の試験食の投与に時間がかかったことと、アルギン酸を多く含む試験食が胃に滞留して澱粉の胃排出が妨げられたことにより、糖の吸収速度が低下したためと考えられる。
Figure 2014051473

Claims (4)

  1. 小麦由来α−アミラーゼインヒビターにアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルを添加することによる、α−アミラーゼインヒビターの活性向上方法。
  2. 小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとの質量比が1:0.1〜1:5である請求項1記載の方法。
  3. 小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとを有効成分とする血糖上昇抑制剤。
  4. 小麦由来α−アミラーゼインヒビターとアルギン酸またはその塩もしくはそのエステルとの質量比が1:0.1〜1:5である請求項3記載の血糖上昇抑制剤。
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