JP7177696B2 - 生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制剤に関する。
糖尿病の予防及び改善は現代人の重要な課題である。糖尿病患者では、血糖値を低下させる生体調節機構が何らかの原因で正常に機能していない。一方、血糖値の増加や耐糖能の低下は糖尿病の発症に関連する。したがって、糖尿病の予防及び改善には血糖値のコントロールが重要である。
食後の血糖値の上昇を緩やかにする目的で、種々の提案がなされている。特許文献1及び2には、小麦に含まれるα-アミラーゼ阻害タンパク質が、澱粉の糖への分解を阻害する働きを有し、高血糖や糖尿病の治療に有用であることが記載されている。特許文献3には、糖質消化酵素阻害物質と糖吸収阻害物質を含有する抗糖尿病食品において、糖質消化酵素阻害物質としてα-アミラーゼ阻害タンパク質を使用することが記載されている。
生理活性ペプチド又はタンパク質を経口投与した場合、胃液等の消化酵素により失活するため、その活性は低下する。経口投与された生理活性ペプチド又はタンパク質を消化酵素から保護することが望まれる。特許文献4には、タンパク質などの医薬品を、耐酸性を有するハードカプセル中に胃液の侵入を阻止するためゲル化剤とともに封入することで、胃液による医薬品の劣化を阻止することが開示されている。特許文献5には、ラクトフェリンと高分子電解質との複合体を形成することによって、ラクトフェリンの胃液中での安定性を改善する方法が開示されている。特許文献6には、生理活性ペプチドを封入したリポソームを硫酸基含有多糖類でコーティングすることにより該ペプチドの消化管内での安定性を高めることが記載されている。
特許第2757404号公報 特開2003-286296号公報 特開2001-103928号公報 特表2016-510064号公報 国際公開公報第2006/016595号 特開2003-171262号公報
本発明は、経口投与された生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の消化酵素による活性低下を抑制することに関する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質を硫酸基含有多糖類と併用して経口投与することによって、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の消化酵素による活性低下を抑制することができることを見出した。
したがって、本発明は、硫酸基含有多糖類を有効成分とする生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制剤を提供する。
また本発明は、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質に硫酸基含有多糖類を添加することを含む、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制方法を提供する。
また本発明は、小麦由来α-アミラーゼインヒビターと硫酸基含有多糖類を含有する血糖上昇抑制剤を提供する。
また本発明は、小麦由来α-アミラーゼインヒビターと硫酸基含有多糖類を含有する耐糖能改善剤を提供する。
また本発明は、小麦由来α-アミラーゼインヒビターと硫酸基含有多糖類を含有する糖尿病の予防もしくは改善剤を提供する。
本発明によれば、経口投与された生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の消化酵素による活性低下を抑制することができる。したがって、本発明によれば、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質を含む経口製剤の効果を向上させることができる。例えば、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質が血糖上昇抑制作用を有する小麦由来α-アミラーゼインヒビターである場合、これを本発明に従って硫酸基含有多糖類と組み合わせることによって、効果の高い血糖上昇抑制剤を提供することができる。
本発明は、硫酸基含有多糖類を有効成分とする、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制剤を提供する。また本発明は、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質に硫酸基含有多糖類を添加することを含む、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制方法を提供する。
本発明に用いられる生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質としては、消化管内で、又は消化管から吸収された後の体内で生理活性を発揮し得るペプチド又はタンパク質であればよいが、このうち、酸性~中性の等電点を有するペプチド又はタンパク質が好ましく、等電点がpH1~8の範囲に存在するペプチド又はタンパク質がより好ましい。また、本発明による活性低下抑制効果を享受する観点からは、消化酵素(例えば、胃液又はペプシン)によりその生理活性が失われるペプチド又はタンパク質が好ましい。本発明に用いられる生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の好ましい例としては、トランスフェリン、インターフェロン、インターロイキン、免疫グロブリンなどの生理活性タンパク質;インスリン、グルカゴン、黄体形成ホルモン、カリクレイン、成長ホルモン、エリスロポエチン、消化管ホルモン(ガストリン等)、カゼインホスホペプチド(CPP)などの生理活性ペプチド;インフルエンザワクチンなどのワクチン類;アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の消化酵素;アミラーゼ阻害剤(例えば、特許文献1及び2に記載される小麦由来α-アミラーゼインヒビター)、プロテアーゼ阻害剤、リパーゼ阻害剤等の消化酵素阻害性ペプチド又はタンパク質、などが挙げられる。これらのうち、小麦由来α-アミラーゼインヒビターが好ましい。
本発明で用いられる小麦由来のα-アミラーゼインヒビター(以下、単に「α-アミラーゼインヒビター」ともいう)は、小麦の植物体、特に小麦種子の胚乳部に多く含まれる耐熱性のタンパク質である。当該α-アミラーゼインヒビターとしては、α-amylase inhibitor 0.19(または0.19 α-AI)[Swiss Prot: ID=IAA1_WHEAT];α-amylase inhibitor 0.28 [Swiss Prot: ID=IAA2_WHEAT];α-amylase inhibitor 0.53 [Swiss Prot: ID=IAA5_WHEAT];特開平9-194390号公報に開示されている0.26AIa及び0.26AIb、などが挙げられ、このうちα-amylase inhibitor 0.19が好ましい。
当該α-アミラーゼインヒビターは、小麦種子、好ましくは小麦胚乳部から、特許文献1又は2に記載された手順に従って調製することができる。以下、例示として、特許文献1に記載された手順に従う本発明で用いる小麦由来のα-アミラーゼインヒビターの調製手順を開示するが、該α-アミラーゼインヒビターの調製手順はこれに限定されるものではない。
〔α-アミラーゼインヒビターの調製〕
(a)小麦種子の水抽出物の上清(例えば、小麦粉と水を混練物から分離した上清、小麦種子からグルテン及び澱粉を採取した後の廃液、など)を70~95℃、好ましくは85~90℃に加熱し、不要蛋白質を変性させる。必要に応じて、加熱した上清を熱いうちにフィルター(好ましくは3μm及び1μmの径を有するフィルター)で濾過し、清澄なろ液を得る。該上清の加熱処理後、耐熱性タンパク質である目的のα-アミラーゼインヒビターは液中に保持される一方、夾雑する酵素やタンパク質の多くは熱変性をうけて沈殿となるので、静置又は遠心分離(例えば、3000G、30分)等の手段によって容易に除去される。上記加熱及び分離工程により、夾雑する蛋白質含量を1/2~1/5程度に減少させることができる。
(b)好ましくは、上記で得られた目的のα-アミラーゼインヒビターを含む溶液を、精密濾過膜を通過せしめて除菌する。
(c)得られたα-アミラーゼインヒビター含有液を、限外濾過膜(好ましくは、分子量10万カットの膜)を用いて濃縮する。これにより、無機塩類、糖類、アミノ酸類、及び不要な低分子物質は除去され、目的のα-アミラーゼインヒビターを含む濃縮液を得ることができる。さらに必要に応じて、得られた濃縮液を、噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥等の処理に付してもよい。
以上の手順により、本発明で用いるα-アミラーゼインヒビターを調製することができる。あるいは、本発明で用いるα-アミラーゼインヒビターは、市販品(例えば、日清ファルマ株式会社製、NA-1;小麦胚乳部由来のα-アミラーゼインヒビター、α-amylase inhibitor 0.19を含有)であってもよい。
本発明に用いられる硫酸基含有多糖類としては、硫酸基を介してペプチド又はタンパク質と結合し得る多糖類であればよく、例えば、硫酸基を有し、マイナスに帯電している多糖類が挙げられる。本発明に用いられる硫酸基含有多糖類の好ましい例としては、カラギーナン、フコイダン、寒天、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸などが挙げられる。本発明においては、これらの硫酸基含有多糖類を、いずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができるが、好ましくはカラギーナンが用いられる。
カラギーナンは、ゲル状になりやすく、また粘性、保湿性、乳化安定性などの性質を有するため、増粘剤、安定剤等の食品添加物として使用されている。カラギーナンは、紅藻類から抽出される多糖類であり、D-ガラクトースがα-1,3結合又はβ-1,4結合を交互に繰り返して結合した構造を有する。カラギーナンは、硫酸基の数とアンヒドロ結合の有無によりカッパ(κ)、イオタ(ι)、ラムダ(λ)の3タイプに分けられ、これらは、溶解性、ゲル化性、ゲル化に最適な金属イオン種、及びゲルの性質がそれぞれ異なる。本発明においては、κ-カラギーナン、ι-カラギーナン及びλ-カラギーナンのいずれか1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。カラギーナンは市販されており、本発明においては、市販の食品用グレードのカラギーナンを用いることが好ましい。
上述の硫酸基含有多糖類を生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質と併用して経口投与することで、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質が消化酵素により消化管内で失活することを抑制することができる。すなわち、上述の硫酸基含有多糖類は、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の消化酵素による活性低下の抑制に有用である。生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質と上述の硫酸基含有多糖とを併用することによって、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の消化酵素による活性低下を抑制することができる。該消化酵素は、プロテアーゼ及びそれを含む消化液であり、好ましくはペプシン又は胃液である。
本発明において、当該硫酸基含有多糖類は、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質と併用して経口投与される。当該併用投与では、胃内において該硫酸基含有多糖類と該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とが接触し得るように、それぞれが投与されればよい。したがって、該硫酸基含有多糖類と該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質は、経口投与前に予め混合されて互いに接触していても(すなわち、一組成物の剤型であっても)よいが、別々の剤型に調製されて、同時に又は順次で経口投与されてもよい。
したがって、本発明の生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制剤(以下、単に本発明の抑制剤ともいう)は、有効成分である該硫酸基含有多糖類からなるものであってもよいが、さらに付加成分を含有していてもよい。好ましくは、本発明の抑制剤は、該硫酸基含有多糖類と、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とを含有する。例えば、本発明の抑制剤は、該硫酸基含有多糖類と、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とを別々の剤型で含有する二剤製剤であってもよく、該硫酸基含有多糖類と生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とを含有する一組成物であってもよい。あるいは、本発明の抑制剤は、該硫酸基含有多糖類を含有するが生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質を含有せず、用時に生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質と併用されてもよい。好ましくは、本発明の抑制剤は、該硫酸基含有多糖類と生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とを含有する経口組成物である。
本発明の抑制剤は、経口投与可能な剤型に調製されればよい。当該剤型の例としては、当該硫酸基含有多糖類と当該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とを含む一組成物が調製される場合、該硫酸基含有多糖類と該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とを含む粉体及び液体、該粉体から調製した顆粒及び錠剤、該粉体や顆粒又は液体を封入したカプセル、該粉体や顆粒を懸濁又は溶解させた液体、などが挙げられる。一方、該硫酸基含有多糖類と該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とを別々の剤型に調製する場合、各々は上述したような紛体、顆粒、錠剤、カプセル、液体等の形態であり得、それらの剤型を任意に組み合わせればよい。組み合わせの例としては、紛体と紛体の組み合わせ、粉体と液体の組み合わせ、液体と液体の組み合わせ、などが挙げられるが、これらに限定されない。
上述したような、硫酸基含有多糖類と生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質とを含む組成物を調製する場合、コストの点や、混合操作時の熱や圧力等によるペプチド又はタンパク質の失活を抑えるという点では、熱や圧力を負荷しない単純混合が実施されることが好ましい。例えば、該硫酸基含有多糖類の粉体と、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の粉体とを単純混合して混合粉体を調製すればよい。本発明の抑制剤は、該粉体や、それを含む錠剤もしくはカプセルを被覆する耐酸性コーティングを有している必要はなく、また硫酸基含有多糖類を添加する前の生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質がリポソームに封入されている必要もない。このように、耐酸性コーティング等の煩雑でコストのかかる製剤化技術を用いずとも、該硫酸基含有多糖類と生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質を単純混合するだけで高い生理活性を有する組成物を得られることは、本発明の極めて有用な点である。
好ましい実施形態において、本発明で用いられる生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質は、上述したα-アミラーゼインヒビターである。該α-アミラーゼインヒビターを硫酸基含有多糖類と併用することにより、該α-アミラーゼインヒビターの消化酵素による活性低下が抑制され、それによって、その血糖上昇抑制活性が向上する。したがって、該α-アミラーゼインヒビターと硫酸基含有多糖類を有効成分として併用することにより、優れた血糖上昇抑制効果、耐糖能改善効果、又は糖尿病の予防もしくは改善効果を得ることができる。
したがって、好ましい実施形態において、本発明は、当該α-アミラーゼインヒビターと硫酸基含有多糖類を含有する血糖上昇抑制剤を提供する。また本発明は、当該α-アミラーゼインヒビターと硫酸基含有多糖類を含有する耐糖能改善剤を提供する。また本発明は、当該α-アミラーゼインヒビターと硫酸基含有多糖類を含有する糖尿病の予防もしくは改善剤を提供する。好ましくは、該血糖上昇抑制剤は、食後血糖上昇抑制剤である。これらの血糖上昇抑制剤、耐糖能改善剤、及び糖尿病の予防もしくは改善剤の剤型は、上述した本発明の抑制剤の場合と同様である。好ましくは、当該血糖上昇抑制剤、耐糖能改善剤、及び糖尿病の予防もしくは改善剤は、該α-アミラーゼインヒビターと硫酸基含有多糖類を含有する経口組成物である。以下の本明細書において、本発明の生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制剤、血糖上昇抑制剤、耐糖能改善剤、及び糖尿病の予防もしくは改善剤をまとめて、本発明の剤と称する。
本発明の剤を投与する対象としては、ヒト及び非ヒト動物が挙げられ、好ましくは生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質による生理活性を必要とするヒト及び非ヒト動物である。当該ヒト及び非ヒト動物は、好ましくはヒト及び非ヒト哺乳動物であり、より好ましくはヒトである。例えば、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質が上述したα-アミラーゼインヒビターである場合、本発明の剤を投与する対象としては、食後血糖上昇の異常の予防又は改善を必要とする者、食後血糖値の高い者、耐糖能の異常の予防又は改善を必要とする者、糖尿病のリスクの高い者、耐糖能異常の者、及び糖尿病患者が挙げられる。
本発明の剤は、医薬品(医薬部外品を含む)として提供されてもよく、食品(飲料、動物用飲食品を含む)として提供されてもよい。当該医薬品は、経口用の医薬品であり、薬学的に許容される担体(例えば、賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、希釈剤、等)、他の薬効成分などを含有していてもよい。該医薬品は、当該硫酸基含有多糖類と、好ましくはさらに当該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質と、必要に応じて薬学的に許容される担体又は他の薬効成分とを適宜組み合わせて、常法に従って調製することができる。
当該食品は、各種食材、食品添加物(例えば、溶剤、乳化剤、防腐剤、酸味料、甘味料、pH調整剤、安定剤、酸化防止剤、増粘剤、着色剤、香科、調味料、等)などを含有していてもよい。また、該食品は、単独で、又は他の食品に添加して摂取されるサプリメントであってもよい。該食品は、当該硫酸基含有多糖類と、好ましくはさらに当該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質と、必要に応じて食品添加物又は食材とを適宜組み合わせて、常法に従って調製することができる。
本発明において、当該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質と当該硫酸基含有多糖類とを併用する場合のそれらの質量比は、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質を(A)、該硫酸基含有多糖類を(B)として、好ましくは(A):(B)=1:0.01~10、より好ましくは1:0.1~1である。(A)に対する(B)の質量比が0.01未満であると、生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の活性低下抑制作用が充分に得られないことがある。一方、(A)に対する(B)の質量比が10より大きいと、多糖類等の摂取過多により消化不良などを引き起こす可能性がある。
本発明において、経口投与される当該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の用量は、投与対象の種、体重、年齢、性別、状態などにより適宜決定すればよい。例えば、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質が上述したα-アミラーゼインヒビターの場合、成人に対して、1回あたり50mg~2gを1日1回~3回程度が好ましく、より好ましくは、食事中又は食事の60分前~30分後に投与されることが好ましい。また本発明において経口投与される当該硫酸基含有多糖類の用量は、併用する該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の用量に応じて決定すればよく、すなわち、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質1質量部に対して好ましくは0.01~10質量部、より好ましくは0.1~1質量部であればよい。
本発明の剤が生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質を含有する場合、その含有量は該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の用量に合わせて適宜調整すればよい。例えば、本発明の剤の1日用量の10~100質量%が該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質である。いいかえると、本発明の剤の1日用量は、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の1日用量と同量~10倍量である。また本発明の剤における当該硫酸基含有多糖類の含有量は、併用する該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質の量に応じて決定すればよく、すなわち、該生理活性ペプチド又は生理活性タンパク質1質量部に対して、好ましくは0.01~10質量部、より好ましくは0.1~1質量部であればよい。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
〔試験例1 各種多糖類による生理活性ペプチドの活性低下抑制作用〕
1.ペプチド含有組成物の調製
小麦由来のα-アミラーゼインヒビターと各種多糖類とを含有する組成物を調製した。小麦由来のα-アミラーゼインヒビターには、NA-1(日清ファルマ株式会社製;小麦胚乳部由来のα-アミラーゼインヒビター、α-amylase inhibitor 0.19を20~40%含有)粉末を用いた。
(実施例1)
NA-1粉末及びκ-カラギーナン(三菱商事フードテック株式会社)粉末を質量比50:50で混合し、均一になるよう攪拌混合して粉末組成物を得た。
(比較例1)
NA-1粉末及びアルギン酸ナトリウム(株式会社キミカ)粉末を質量比50:50で混合し、均一になるよう攪拌混合して粉末組成物を得た。
(比較例2)
NA-1粉末及びペクチン(三晶株式会社)粉末を質量比50:50で混合し、均一になるよう攪拌混合して粉末組成物を得た。
(比較例3)
NA-1粉末及びキサンタンガム(三菱商事フードテック株式会社)粉末を質量比50:50で混合し、均一になるよう攪拌混合して粉末組成物を得た。
(比較例4)
NA-1粉末及びグァーガム(三菱商事フードテック株式会社)粉末を質量比50:50で混合し、均一になるよう攪拌混合して粉末組成物を得た。
2.人工胃液による消化試験
実施例1及び比較例1~4の粉末組成物の、胃液中におけるα-アミラーゼインヒビターの活性低下抑制作用を調べた。実施例1及び比較例1~4の粉末組成物を人工胃液中に浸漬し、その後α-アミラーゼ阻害活性を測定した。
pH1.2の日局崩壊試験第1液にブタ胃粘膜由来ペプシン(P6887;Sigma Aldrich)を添加した人工胃液を調製した。人工胃液を8mLずつ試験管にとり、実施例1及び比較例1~4の粉末組成物を、それぞれNA-1量が1mg/mLの濃度になるように人工胃液に添加して攪拌し、37℃の恒温槽で10分間消化処理した。消化処理後、HEPES緩衝液(pH7.0)を加えてペプシンを失活させ、NA-1が当初量として30μg/mLになるように希釈した。対照として、人工胃液にNA-1粉末のみを添加して同様に消化処理を行った。
HEPES緩衝液は以下のように調製した。50mM HEPES(pH7.0)の調製:HEPES 2.38g、CaCl2 22.3mg、NaCl 350mgを約180mLの水に溶解し、0.5M NaOH(2g/100mL)を適量加えてpH7.0に調整し、さらに水を加えて200mLとした。
(2)(1)で得た消化サンプルを10μLずつ96ウェルプレートに添加し、ここにα-アミラーゼ溶液(2μg/mL)を10μLずつ添加し、37℃で20分間反応させた。別途、人工胃液を加えないこと以外は上記(1)と同様の手順で調製した実施例1及び比較例1~4の粉末組成物の未消化サンプルを、上記と同様の手順でα-アミラーゼ溶液と反応させた。
(3)反応後のサンプルのα-アミラーゼ阻害活性を測定した。α-アミラーゼ阻害活性は、α-アミラーゼ測定キット(キッコーマン株式会社)で測定した。具体的には、基質としてN3-G5-β-CNP(2-クロロ-4-ニトロフェニル65-アジド-65-デオキシ-β-マルトペンタオシド)を用い、これをα-アミラーゼに消化させ、次いで、これに共役酵素のグルコアミラーゼとβ-グルコシダーゼを加えて発色性のCNP(2-クロロ-4-ニトロフェノール)を生成させた。生成したCNP量を400nmの吸光度で定量し、α-アミラーゼ活性とした。同様の手順でコントロール(α-アミラーゼのみ)のα-アミラーゼ活性を測定した。下記式にて消化サンプル及び未消化サンプルのα-アミラーゼ阻害活性を求めた。
サンプルのα-アミラーゼ阻害活性={(B-A)/B}×100
A:サンプルのα-アミラーゼ活性
B:コントロールのα-アミラーゼ活性
(4)下記式に基づいて、消化サンプルの残存α-アミラーゼ阻害活性を算出した。
残存α-アミラーゼ阻害活性(%)=(消化サンプルのα-アミラーゼ阻害活性)/(未消化サンプルのα-アミラーゼ阻害活性)×100
実施例1及び比較例1~4の粉末組成物の組成、及びそれらの消化サンプルの残存α-アミラーゼ阻害活性を表1に示す。10分間の人工胃液による消化処理によって、対照の残存α-アミラーゼ阻害活性は約19%にまで低下した。比較例1~4の組成物も、残存α-アミラーゼ阻害活性が対照と同様に低下したことから、α-アミラーゼインヒビターは失活していた。これに対し、カラギーナンと共存させた実施例1の組成物の残存α-アミラーゼ阻害活性は約96%であったことから、実施例1ではα-アミラーゼインヒビターの活性のほとんどが失われずに維持されていたことが示された。
Figure 0007177696000001
〔試験例2 カラギーナンのα-アミラーゼインヒビター活性低下抑制作用〕
1.ペプチド含有組成物の調製
小麦由来のα-アミラーゼインヒビターと各種カラギーナンとを含有する組成物を調製した。小麦由来のα-アミラーゼインヒビターには、NA-1(日清ファルマ株式会社製)粉末を用いた。
(実施例2-1~実施例2-3)
NA-1粉末及びκ-カラギーナン(三菱商事フードテック株式会社)粉末を質量比10:10、10:1、及び10:0.1の割合で混合し、均一になるよう攪拌混合して実施例2-1~2-3の粉末組成物を得た。
(実施例3-1~実施例3-3)
カラギーナンとしてι-カラギーナン(三菱商事フードテック株式会社)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で実施例3-1~3-3の粉末組成物を得た。
(実施例4-1~実施例4-3)
カラギーナンとしてλ-カラギーナン(三菱商事フードテック株式会社)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で実施例4-1~4-3の粉末組成物を得た。
2.人工胃液による消化試験
実施例2-1~実施例4-3の粉末組成物について、試験例1と同様の手順で残存α-アミラーゼ阻害活性を測定した。粉末組成物の組成、及びそれらの消化サンプルの残存α-アミラーゼ阻害活性を表2に示す。いずれの実施例においても残存α-アミラーゼ阻害活性が検出されたが、NA-1と-カラギーナンの比が10:0.1のときには活性が半分以下に低下した。これらの結果から、3種のカラギーナンがいずれも、α-アミラーゼインヒビターの活性低下を抑制したことが示された。
Figure 0007177696000002
〔試験例3 カラギーナンのα-アミラーゼ阻害活性〕
(実施例5)
小麦由来のα-アミラーゼインヒビターとカラギーナンとを含有する組成物を調製した。小麦由来のα-アミラーゼインヒビターには、NA-1(日清ファルマ株式会社製)粉末を用いた。カラギーナンにはκ-カラギーナン(三菱商事フードテック株式会社)粉末を用いた。NA-1粉末及びκ-カラギーナン粉末を質量比10:10の割合で混合し、均一になるよう攪拌混合して粉末組成物を得た。
(比較例5)
κ-カラギーナン粉末のみを使用した。
実施例5及び比較例5の粉末について、人工胃液による消化処理を行わなかったこと以外は、試験例1と同様の手順でα-アミラーゼ阻害活性を測定した。対照として、NA-1粉末のみのα-アミラーゼ阻害活性を同様に測定した。粉末の組成、及びそれらのα-アミラーゼ阻害活性を表3に示す。実施例5では、対照と同等のα-アミラーゼ阻害活性が測定されたが、比較例5ではわずか0.2%しか測定されなかった。これらの結果から、カラギーナンにはα-アミラーゼインヒビターとしての作用はなく、NA-1とカラギーナンの混合粉末のα-アミラーゼ阻害活性は、NA-1に由来することが示された。
Figure 0007177696000003

Claims (12)

  1. カラギーナンを有効成分とする、小麦由来α-アミラーゼインヒビターの活性低下抑制剤。
  2. 前記カラギーナンが、κ-カラギーナン、ι-カラギーナン及びλ-カラギーナンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項記載の活性低下抑制剤。
  3. 前記小麦由来α-アミラーゼインヒビターを含む、請求項1又は2記載の活性低下抑制剤。
  4. 前記小麦由来α-アミラーゼインヒビターに対する前記カラギーナンの質量比が1:0.01~10となる量で用いられる、請求項1~のいずれか1項記載の活性低下抑制剤。
  5. 小麦由来α-アミラーゼインヒビターカラギーナンを添加することを含む、小麦由来α-アミラーゼインヒビターの活性低下抑制方法。
  6. 前記カラギーナンが、κ-カラギーナン、ι-カラギーナン及びλ-カラギーナンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項記載の方法。
  7. 前記小麦由来α-アミラーゼインヒビターと前記カラギーナンとの質量比が1:0.01~10である、請求項5又は6記載の方法。
  8. 小麦由来α-アミラーゼインヒビターとカラギーナンを含有する血糖上昇抑制剤。
  9. 小麦由来α-アミラーゼインヒビターとカラギーナンを含有する耐糖能改善剤。
  10. 小麦由来α-アミラーゼインヒビターとカラギーナンを含有する糖尿病の予防もしくは改善剤。
  11. 前記カラギーナンが、κ-カラギーナン、ι-カラギーナン及びλ-カラギーナンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8~10のいずれか1項記載の剤。
  12. 小麦由来α-アミラーゼインヒビターとカラギーナンとの質量比が1:0.01~10である、請求項8~11のいずれか1項記載の剤。
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