JP2014050729A - 装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】探触子をエレベーション方向に連続移動させながら超音波画像を取得する超音波装置において、簡易な構成で、画像取得速度を損なわずにエレベーション方向の画像分解能を向上する。
【解決手段】超音波装置は、探触子1をエレベーション方向に移動する移動機構と、エレベーション方向に沿った各位置において、受信信号6を整相加算して第1の加算信号10を出力する第1の整相加算回路9と、第1の整相加算回路の出力を遅延回路23a、23bに通過させることにより、異なる位置で得られた複数の第1の加算信号を並列に出力する信号切り出し回路24と、信号切り出し回路から出力される複数の第1の加算信号a,b,cを整相加算して第2の加算信号を出力する第2の整相加算回路27と、第2の加算信号を用いて被検体内部の画像を生成する画像処理回路と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、超音波により被検体内部の情報を取得する超音波装置に関し、特に機械的に走査される探触子を有する超音波装置に関する。
従来、乳がんの早期発見のための有力な画像診断装置としてX線マンモグラフィー装置が知られている。また近年、X線の代わりに生体にパルスレーザ光を照射し、生体内部の光吸収体の熱膨張によって誘起される光音響波に基づいて生体内部の3次元構造を画像化する光音響イメージング法が開発され、異常新生血管などの潜在的腫瘍を容易に判定できる新しいマンモグラフィー装置として注目されている。
このようなマンモグラフィー装置は、他の装置では検出の難しい異常部位を明確な画像として検出可能にするという特徴がある。しかし、早期がんの診断を正確に行うためには、一般に、マンモグラフィー画像と超音波エコー画像を併用しての診断が必要とされている。このため、例えば特許文献1、2には、超音波診断装置を組み入れたX線マンモグラフィー装置の実施例が開示されている。これらの装置では、被検体である乳房を圧迫板に固定し、圧迫板に沿ってマンモグラフィー用のセンサと超音波探触子を機械的に走査することによって、乳房全体のマンモグラフィー画像と3次元超音波エコー画像とが同時に取得される。
特開2006−102494号公報 特開2008−161283号公報 特開平5−344975号公報 特開平5−146444号公報
超音波探触子を機械的に走査して広い領域の3次元エコー画像を取得するためには、1次元配列探触子を素子の配列方向と直交ないし交差する方向(以下エレベーション方向と言う)に連続移動させながらエコー画像を取得する方法が速度的にもコスト的にも最も有利である。1次元配列探触子では、配列方向と超音波ビーム発信方向の電子走査によって一つの断層スライス像を再構成することが出来る。よって、エレベーション方向の各位置において作成された断層スライス像を積み重ねることによって、機械走査領域全体の3次元画像を取得することが出来る。
しかし、この方法にはスライス面内での画像分解能に比較してエレベーション方向への画像分解能が大幅に低下するという問題があった。その第1の理由は、探触子の機械走査を遅くして断層スライス面の取得ピッチを細かくすることが被検者の肉体的負担を増加させることになるため、エレベーション方向の画素密度をある程度粗くせざるをえないからである。また第2の理由は、1次元配列探触子のエレベーション方向の実効的開口角が配列方向に比べて小さく、エレベーション方向の再構成分解能が劣化するからである。2次元配列探触子を用いればこれらの問題はある程度改善できるが、送受信素子数の増加により必要な電気回路規模が大きくなり、コスト的に実用化が難しいという新たな問題が発生する。
本発明の目的は、探触子をエレベーション方向に連続移動させながら超音波画像を取得する超音波装置において、簡易な構成で、画像取得速度を損なわずにエレベーション方向の画像分解能を向上することである。
本発明に係る超音波装置は、音響波を電気信号に変換する複数の素子が少なくとも第1の方向(素子の配列方向)に沿って配列されている探触子と、前記探触子を被検体の表面に沿って前記第1の方向に交差する第2の方向(エレベーション方向)に移動する移動機構と、前記第2の方向に沿った各位置において、前記複数の素子で得られた信号を整相加算して第1の加算信号を出力する第1の整相加算回路と、前記第1の整相加算回路の出力を1以上の遅延回路に通過させることにより、異なる位置で得られた複数の第1の加算信号を並列に出力する信号切り出し回路と、前記信号切り出し回路から出力される複数の第1の加算信号を整相加算して第2の加算信号を出力する第2の整相加算回路と、前記第2の加算信号を用いて被検体内部の画像を生成する画像処理回路と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、探触子をエレベーション方向に連続移動させながら超音波画像を取得する超音波装置において、簡易な構成で、画像取得速度を損なわずにエレベーション方向の画像分解能を向上することが可能である。
実施例1の超音波装置の送信処理に係る構成を示す図。 実施例1の超音波装置の受信処理に係る構成を示す図。 電子走査により得られる断層スライス面内の信号を示す図。 機械走査の経路と機械走査により得られる信号を示す図。 合成開口法の説明図。 本発明の原理の説明図。 実施例2の超音波装置の受信処理に係る構成を示す図。 実施例3の超音波装置の受信処理に係る構成を示す図。 実施例3で挿入される断層スライス面を示す図。 実施例4の超音波装置の探触子を示す図。
本発明に係る超音波装置は、音響波(典型的には超音波)により被検体内部の情報を取得する装置であり、例えば、医療用の超音波診断装置などに利用されるものである。本発明の超音波装置は、基本構成として、音響波を電気信号に変換する複数の素子が配列された探触子と、この探触子を被検体の表面に沿ってエレベーション方向に移動(機械走査)する移動機構とを備える。なお探触子としては、複数の素子が1次元に配列されている1次元配列探触子と、複数の素子が2次元(マトリクス状)に配列されている2次元配列探触子のいずれを用いることもできる。ただし、装置の小型化および低価格化のために、1次元配列探触子を用いることが好ましい。通常、素子の配列方向(第1の方向)に交差(直交もしくは実質的に直交)するようにエレベーション方向(第2の方向)が設定される。
エレベーション方向の画像分解能を向上するためには、連続する断層スライス面での入力信号を用いて2次元の整相加算を実行すればよい。2次元の整相加算とは、探触子の素子の配列方向(第1の方向)に関する整相加算と、エレベーション方向(第2の方向)に関する整相加算である。ただし、1次元配列探触子は連続移動しており、各スライス面での超音波送受信時点が異なっているので、配列方向の整相加算は通常の整相加算とし、エ
レベーション方向の整相加算は合成開口原理に基づいた整相加算とすることが必要である。なお整相加算とは、注目点(焦点)と受信点の間の音響波の伝播距離に応じて各素子からの複数の信号の位相を調整した後、その複数の信号を加算(合成)して、当該注目点の情報を表す信号を得る処理のことをいう。
本発明は2次元の整相加算を比較的小型の回路を付加することにより実現する。本発明では、まず1次元配列探触子を被検体表面に沿って機械的に連続移動しながら、第1の整相加算回路によって配列方向に受信信号の1次元整相加算を繰り返し、断層スライス面ごとの整相加算計算を行う。断層スライス面とは、素子の配列方向に平行で且つエレベーション方向に交差(直交)する面である。それにより、エレベーション方向に沿った各位置において、複数の断層スライス面の整相加算信号(第1の加算信号)が周期的に計算され出力される。そして、第1の整相加算回路から出力される整相加算信号を1以上の遅延回路に通過させることで、連続する複数の断層スライス面における対応位置の整相加算信号を並列に切り出す。遅延回路の遅延時間は、一スライス面の走査期間に対応する時間に設定するとよい。2以上の遅延回路を組み合わせる場合は、遅延回路をカスケード接続し、前段の遅延回路の出力を次段の遅延回路に入力する。このようにして切り出された複数の整相加算信号を第2の整相加算回路によってエレベーション方向に整相加算し、第2の加算信号を得る。画像処理回路はこの第2の加算信号を用いて被検体内部の超音波エコー画像を生成する。
なお、1次元探触子を機械的に走査して3次元超音波エコー画像を作成する装置に関しては、一旦全部の受信データを波形メモリに記録し、後で合成開口原理に基づく整相加算処理を行う装置構成が特許文献3(特開平5−344975号公報)に開示されている。しかしこの装置構成では、大容量の波形メモリが必要である上に画像再構成のリアルタイム処理が難しいという問題がある。
2次元の整相加算を1次元整相加算の縦列結合で実施する方法は、特許文献4(特開平5−146444号公報)に開示されている。この公知例の目的は、2次元配列探触子のマトリクス状に配列された送受信素子からの出力信号を並列に整相加算する整相加算回路の回路規模を軽減することである。そのために、まず送受信素子を1列ずつ駆動して整相加算してその結果をメモリに記憶する。次にそのメモリを読み出して行方向に整相加算する。しかし、この公知例は探触子を機械的に移動して大きな領域の3次元超音波エコー画像を取得するための概念には全く触れていない。また、この装置構成でも、各列のデータを記憶するために比較的大容量のメモリが必要となるし、画像再構成のリアルタイム処理が難しいという問題が生じる。
本発明の超音波装置は、(1)受信信号を整相加算する回路、(2)遅延回路を用いて、複数の断層スライス面の対応位置の整相加算信号を並列に切り出す回路、(3)切り出された複数の整相加算信号をエレベーション方向に整相加算する回路を備える。この構成により、比較的小型の回路でリアルタイム性を損なうことなくエレベーション方向の画像分解能を向上させることができる。
なお、本発明における第1の整相加算は、各断層スライス面内の整相加算信号を計算するための処理である。したがって、2次元に素子が配列されている2次元配列探触子を用いる場合は、第1の整相加算回路が2次元整相加算によって一つ又は複数の断層スライス面内の整相加算信号を算出するように構成するとよい。あるいは、2次元配列探触子の1列分の素子のみ駆動して1次元の受信信号を得ることで、2次元配列探触子を1次元配列探触子として利用することもできる。
また、本発明は、送信超音波の反射によって生じたエコー信号ばかりでなく、パルスレ
ーザから照射されたパルス状の電磁波によって被検体内部に誘起された光音響信号に対しても同様に適用可能である。この場合、まず電磁波源と探触子とを一体化して連続移動し、電磁波によって誘起された音響波を探触子で受信するようにすれば、超音波の場合と同様な処理で3次元光音響画像を再構成することが出来る。すなわち、本発明において「音響波」とは、被検体に送信した超音波が反射した超音波(エコー超音波)のみならず、被検体に照射したパルス光によって生体内の光吸収体が膨張して発生する光音響波も含む概念である。
以上述べた本発明の構成によれば、探触子を機械走査することにより、広い領域の3次元超音波画像を取得することができる。また、1又は複数の遅延回路からなる小型かつ安価な回路を追加するだけで、整相加算処理および画像再構成処理のリアルタイム性を損なうことなく、エレベーション方向の画像分解能を向上できる。したがって、1次元配列探触子の機械走査を用いた比較的安価な装置方式で、高分解能かつ均質な3次元超音波画像を高速に取得可能な超音波装置が実現できる。更に小型の探触子を連続移動させる方式のため、センサを等速移動させるマンモグラフィー装置との併用が容易である。
<実施例1>
(超音波の送信)
図1および図2を用いて本発明の実施例1を説明する。図1は1次元配列探触子1(以下、単に「探触子」ともよぶ)を用いて超音波ビーム5を発信するリニア走査方式の原理を示した図である。超音波ビームは探触子1の1個の送受信素子から発信することもできる。しかし通常は、図1に示すように複数の送受信素子を駆動し(以下、駆動する素子群を「送受信素子群2」とよぶ)、強度が強く指向性の高い1本の超音波ビーム5を発信するようにしている。この場合、送受信素子群2の個々の送受信素子には、送信中心位置から外側に行くにしたがって少しずつ早めにパルス状の駆動信号4を、送信制御回路3から印加する。この結果、各送受信素子から発生した超音波は、図1のように中心部に向かって収束する方向に伝播し、全体として送受信素子群2の中心部から発した1本の強い送信ビーム5が形成される。
パルス状の超音波を発信した直後に送受信素子群2は送信動作から受信動作へと切り替えられ、後述のように被検体内部で反射された超音波エコー信号を受信する。受信終了後、隣接位置の送受信素子群が図にはないスイッチ回路によって選択され、新たな送受信素子群2として同様な送受信動作を行う。このように、送受信素子群2を探触子1の左端から右端まで順次移動しながら送受信を繰り返すことにより、送信ビーム5は探触子の表面に垂直な断層スライス面の内部を順次電子走査することができる。
(超音波の受信)
図2は実施例1の超音波装置の受信処理に係る構成を示す図である。超音波装置は、第1の整相加算回路9、信号切り出し回路24、第2の整相加算回路27、検波回路11、画像メモリ12、CPUを備える。第1の整相加算回路9は遅れ調整回路7と加算回路8から構成される。信号切り出し回路24は遅延回路23a、23bから構成される。第2の整相加算回路は遅れ調整回路25と加算回路26から構成される。
まず図2を参照して、反射波を受信する時の超音波装置の動作を説明する。今、送信ビーム5が距離rの位置の点Pで反射して送受信素子群2に受信されたとすると、各送受信素子が受信する受信信号6は反射波の伝播距離に応じて時刻がずれて受信される。すなわち、点Pから反射された反射波信号6は、送受信素子群2の中心位置から外側の素子になるにしたがって遅れて受信される。そこで、送受信素子群2の中心位置で受信された信号を基準として各送受信素子の受信信号6の遅れ時間を遅れ調整回路7によって調整し、それぞれの送受信素子の受信信号に含まれる点Pからの反射信号成分を加算回路8で加算す
る。これにより、点Pを焦点とした強い信号が受信できる。受信素子にはいろいろな方向からの超音波エコー信号が重畳して受信されるが、他の点からの超音波エコー信号は加算しても受信波の位相がそろっていないので大きな信号成分になることはない。
距離rの点Pからの反射波が送受信素子群2の中心位置で受信される時刻tは、既知の音速をcとすると t=2r/cで表せる。したがって、時刻tを基に対応する反射位置までの距離rが計算でき、計算されたrを基に各素子の信号遅延時間が計算できる。受信時刻tとともにリアルタイムで対応距離rに応じた適切な遅れ時間の調整を遅れ調整回路7で行うようにすると、全ての点で焦点の合った強い1次元反射信号波形を形成することが出来る。この結果、送信ビームの経路に沿った1次元領域の反射信号波形、すなわち超音波エコー信号10が形成できる。したがって、前述の電子走査の方法で超音波ビームの送受信を繰り返せば、図3のように、1次元エコー信号13がラスタ走査形式で出力されることになり、断層スライス面14の超音波エコー信号を取得することが出来る。
出力されるエコー信号は送信波の周波数成分を持った信号なので、エコー信号を検波回路11によって包絡線強度に変換して一旦画像メモリ12に記憶する。そしてCPUが画像メモリ12の内容を読み取って画像表示装置(図にはない)に断層スライスの超音波エコー画像を表示する。つまり、この実施例では、検波回路11、画像メモリ12、およびCPUにより画像処理回路が構成されている。
なお、加算回路8は、入力信号を加算する際に、各入力信号に対しその信号が得られた位置に応じた重みを付けることもできる。このような重み付き加算処理はアポダイジング処理とよばれる。アポダイジング処理は、受信開口を制御したり周辺からの干渉波の影響を減らしたりする効果がある。この重みは目的に応じて固定でも良いし受信時刻に応じて変化するようにしても良い。
(機械走査)
図4Aは探触子1をエレベーション方向の移動経路21に沿って機械的に移動させ、広い検査領域20の3次元エコー画像を取得する動作を示した図である。なお探触子1の移動機構は公知のものを利用できるので、図示および詳しい説明を省略する。図のように探触子1を等速で移動し、移動経路21上の各位置において前述の断面スライス画像を繰り返し取得すれば、取得した断層スライス像を密に並べることにより検査領域全体の3次元エコー画像とすることが出来る。
図4Bは探触子1がエレベーション方向に連続移動しながら、断層スライス面を順に、・・・、SL#(n−1)、SL#(n)、SL#(n+1)、・・・、と出力する時に、出力される超音波エコー信号22の走査順を示したものである。図のように、各断層スライス面の内部は実線で示した超音波発信ごとのエコー信号22が電子走査によりラスタ走査順に計算出力され、エレベーション方向には一定周期で断層スライス面が計算出力される。この結果、各断層スライス面内の特定位置a,b,cのエコー信号は、一定周期ごとに出力されることになる。この時、探触子はステップ・アンド・レピート方式で間欠的に移動するものであっても良いし、連続的に移動するものであっても良い。連続的に移動する場合、断層スライス面は厳密には移動方向と直交しないが、説明をわかりやすくするためにここでは直交しているものとする。
(2次元の整相加算)
図2に戻って、2次元の整相加算について説明する。実施例1では、第1の整相加算回路9の後段に、遅延回路23a、23bから構成される信号切り出し回路24と第2の整相加算回路27とを付加することで、2次元の整相加算を実現できる。遅延回路23a、23bはカスケード接続されており、第1の整相加算回路9の出力(第1の加算信号)が
遅延回路23bに入力され、遅延回路23bの出力が遅延回路23aに入力される。遅延回路23a、23bの遅延時間は、一スライス面の走査期間に対応する時間に設定されている。第1の整相加算回路9からは図4Bに示した順に超音波エコー信号が出力されるので、この信号切り出し回路24によって、図4Bのa,b,cで示すように連続するスライス面の同じ位置のエコー信号が並列に出力される。したがって、信号切り出し回路24の後段に遅れ調整回路25と加算回路26を設ければ、エレベーション方向の整相加算が実行できる。
この実施例ではスライス面の走査期間(走査の繰り返しピッチ)が一定であることを仮定して、遅延回路23a、23bの遅延時間を一定値に設定している。しかし、何らかの理由により繰り返しピッチが乱れたり無駄時間が発生する場合には、遅延回路23a、23bの起動と停止を適切に制御する手段を追加して、常に連続する断層スライス面の同じ位置のエコー信号が並列に出力されるようにすることができる。また、遅延回路23a、23bと遅れ調整回路25はどちらも遅延時間を調整する回路なので、統合して一つの遅れ調整回路としたり、遅延時間の分割方法を種々に変えて実施したりすることも可能である。このような変形は本発明の主旨を変えるものではない。
図5A〜図5Dは合成開口法の原理を説明した図である。図において配列された小さな楕円図形30は各断層スライス面を走査するときの各送受信素子の位置を示し、点Pは3次元空間内の任意の注目点を示す。図5Aは四角図形31aで囲った送受信素子群が(n−1)番目の断層スライス面を走査する時点を示している。中心部Saから発信した超音波ビームの一部が点Pの方向にも伝播し、その反射波が四角図形31aの位置にある送受信素子によって受信される。図5Bは探触子がn番目の断層スライス位置に移動した状態を示している。四角図形31bで囲った送受信素子群が中心部Sbから超音波ビームを発信し、その一部が点Pの方向へも伝播し、その反射波を四角図形31bの位置にある送受信素子群が受信する。図5Cは四角図形31cの位置にある送受信素子群が点Pに対して超音波を送受信する様子を示している。
各断層スライス面での送受信時点はそれぞれ異なっている。ここで送信から受信までの時間を伝播距離と音速から計算し、受信素子ごとに加算すべき信号の受信時刻を調整して同一の点Pからの反射信号を加算する。その結果、図5Dのように四角図形32の位置にある送受信素子群からなる仮想的2次元探触子で受信した信号を2次元整相加算で計算した場合と等価な結果を得ることが出来る。このようにすると、1次元探触子を用いているにもかかわらず2次元探触子を用いた場合に近い解像度のエコー画像を取得することができ、特にエレベーション方向の解像度を向上させることが可能になる。このような超音波発信時刻の異なる受信信号を合成して受信開口を実質的に大きくした場合と同等な性能を得る方法は合成開口法として公知の技術である。
したがって、過去の走査における全ての送受信素子の受信信号をメモリ装置に記憶しておき、メモリ装置から2次元配列の受信信号を同時に読み出して2次元整層加算を行えば、エレベーション方向の分解能を向上させることができる。しかし、この方法には、大容量のメモリ装置、および多数の受信信号をリアルタイムで整相加算する回路が必要となり、装置コスト面での問題がある。
図6はコスト面での問題を解決する本発明の原理を説明する図である。説明を簡単にするために、注目点Pは断層スライスSL#(n)の面内にあるものとする。送受信素子群の中心S0から垂直に発した超音波ビームは点Pにおいて反射し、R0位置の送受信素子で受信される。次に探触子は断面スライスSL#(n+1)の位置に移動し、S0に対応する位置S1から再び超音波ビームを発信する。超音波ビームは垂直方向に発信されるが、その一部が断層スライス面SL#(n)内の点Pの方向にも伝播し、点Pで反射された
超音波が点R0に対応する点R1で受信される。前述の合成開口原理の整相加算は、R0での受信信号とR1での受信信号とを、それぞれ発信から点Pで反射して受信するまでの伝播時間に相当する受信時間のずれを調整して加算すれば実現できる。
次に、点S1から断層スライス面SL#(n+1)内の垂直方向にPまでと同じ距離の点Qを考える。この場合、点S1,P,R1からなる三角形と点S1,Q,R1からなる三角形とは明らかに合同だから、点S1から点Pを経由して点R1に到達する時間と点S1から点Qを経由して点R1に到達する時間は同じになる。この関係はR1位置の送受信素子だけでなく同じ送受信素子群の他の受信素子に関しても全く同じになるから、断層スライス面SL#(n+1)の位置において点Pを焦点とした1次元整相加算結果と点Qを焦点とした整相加算結果とは全く同じ加算信号となる。したがって、点Pに対する2次元の整相加算は、一旦断層スライス面ごとに1次元整相加算を行って点Pと点Qの整相加算信号を求め、次にエレベーション方向に適切な1次元整相加算を行って点Pと点Qの整相加算信号を加算すれば良いことがわかる。
図2で示した実施例1の超音波装置は、この原理をリアルタイム処理回路で実現したものである。第1の整相加算回路9から出力される第1の加算信号10を信号切り出し回路24に入力すれば、3つのスライス面の対応点に関する第1の加算信号が並列に切り出される。信号切り出し回路24から出力される信号を用いて、第2の整相加算回路27により合成開口法に基づく整相加算を行えば、前述のように2次元の整相加算を実行したことと等価になる。
この結果、単に1次元整相加算だけを行った場合に比べて、エレベーション方向の分解能を向上させることが出来る。また、2次元整相加算に寄与する送受信素子の数をN、スライス面の数をMとすると、直接2次元整相加算を行う場合にはM×N個の入力信号の整相加算が必要になるのに対して、本実施例の方法はM+N個の入力信号の整相加算が必要になるだけである。したがって、直接2次元整相加算を行う場合に比較して回路規模を大幅に削減することが出来る。更に、信号切り出し回路24と第2の整相加算回路27はパイプライン式に並列で動作するので、1次元整相加算だけの場合と同様のリアルタイム処理が可能となるという特徴がある。
<実施例2>
図7は実施例2の超音波装置の受信処理に係る構成を示している。実施例2では、整相加算をする時に、各信号に重みをつけるアポダイジング処理を行う。アポダイジング処理は、整相加算の焦点位置に応じて開口寸法を最適調整するため、あるいは他方向から進入する妨害音響波の影響を少なくするために有効である。本実施例では、第1の整相加算回路9の加算回路8、および第2の整相加算回路27の加算回路26の前段に、それぞれに重み乗算回路41、42を追加することでアポダイジング処理を行うことを可能にする。この場合の重みは固定でも良いし、信号の受信時刻に応じて可変にしても良い。なお本実施例では第1の整相加算回路9と第2の整相加算回路27の両方でアポダイジング処理を行うが、いずれか一方だけでアポダイジング処理を行う構成でも良い。
<実施例3>
図8は実施例3の超音波装置の受信処理に係る構成を示している。実施例3では、第2の整相加算回路が複数設けられており、それら複数の第2の整相加算回路は整相加算の基準となる焦点の位置(エレベーション方向の位置)が互いに異なっている。
図6の説明においては簡単のために、機械走査で得られる断層スライス面内に焦点Pがあることを仮定したが、原理上点Pは任意の位置にあってもよい。そこで本実施例では、複数の第2の整相加算回路のそれぞれが互いに異なる断層スライス面に焦点を設定して整
相加算処理を行う。具体的には、本実施例の超音波装置は、遅れ調整回路25a、25b、25c、25dと加算回路26a、26b、26c、26dとで構成される、4個の第2の整相加算回路を備える。それぞれの第2の整相加算回路には、信号切り出し回路24から同じ信号が入力される。また第2の整相加算回路の出力は、対応する検波回路11a、11b、11c、11dに入力される。この構成により、4個の断層スライス面SL#(4n)、SL#(4n+1)、SL#(4n+2)、SL#(4n+3)が並列に計算され画像メモリ12に格納される。実施例3によれば、図9に示すように第1の整相加算回路9から出力される断層スライス面の密度を4倍に拡張し、出力される3次元エコー画像のエレベーション方向のボクセル密度を高めることが出来る。なお、本実施例においてもアポダイジング処理を行ってもよい。
<実施例4>
図10は実施例4を示している。実施例4の超音波装置は光音響マンモグラフィー装置であり、光音響波を受信するための2次元配列センサ51と1次元超音波探触子1とが一体化された探触子を用いて、被検体表面20を経路21に沿って機械的に走査する。光音響マンモグラフィー装置は、パルスレーザなどのパルス状の電磁波を被検体に照射し、被検体内部で誘起された光音響波を2次元配列センサ51で受信し、その受信信号を基に被検体内部の3次元画像を再構成する装置である。光音響マンモグラフィー装置の2次元センサは電磁波照射後の短時間に並列に音響波を受信するので、等速で移動しながら高品質の音響信号を受信することができる。一方、1次元超音波探触子1は、実施例1〜3と同様にエコー超音波を受信する。そして実施例1〜3と同じように、この受信信号に対して2次元の整相加算処理を行うことで、高分解能の超音波画像が得られる。本実施例によれば、広い検査領域20の光音響画像と高分解能の超音波画像とを高速に取得できる光音響マンモグラフィー装置を容易に構成することが出来る。
1…1次元配列探触子、9…第1の整相加算回路、23a,23b…遅延回路、24…信号切り出し回路、27…第2の整相加算回路、11…検波回路
本発明は、超音波により被検体内部の情報を取得する装置に関し、特に機械的に走査される探触子を有する装置に関する。
従来、乳がんの早期発見のための有力な画像診断装置としてX線マンモグラフィー装置が知られている。また近年、X線の代わりに生体にパルスレーザ光を照射し、生体内部の光吸収体の熱膨張によって誘起される光音響波に基づいて生体内部の3次元構造を画像化する光音響イメージング法が開発され、異常新生血管などの潜在的腫瘍を容易に判定できる新しいマンモグラフィー装置として注目されている。
このようなマンモグラフィー装置は、他の装置では検出の難しい異常部位を明確な画像として検出可能にするという特徴がある。しかし、早期がんの診断を正確に行うためには、一般に、マンモグラフィー画像と超音波エコー画像を併用しての診断が必要とされている。このため、例えば特許文献1、2には、超音波診断装置を組み入れたX線マンモグラフィー装置の実施例が開示されている。これらの装置では、被検体である乳房を圧迫板に固定し、圧迫板に沿ってマンモグラフィー用のセンサと超音波探触子を機械的に走査することによって、乳房全体のマンモグラフィー画像と3次元超音波エコー画像とが同時に取得される。
特開2006−102494号公報 特開2008−161283号公報 特開平5−344975号公報 特開平5−146444号公報
超音波探触子を機械的に走査して広い領域の3次元エコー画像を取得するためには、1
次元配列探触子を素子の配列方向と直交ないし交差する方向(以下エレベーション方向と言う)に連続移動させながらエコー画像を取得する方法が速度的にもコスト的にも最も有利である。1次元配列探触子では、配列方向と超音波ビーム発信方向の電子走査によって一つの断層スライス像を再構成することが出来る。よって、エレベーション方向の各位置において作成された断層スライス像を積み重ねることによって、機械走査領域全体の3次元画像を取得することが出来る。
しかし、この方法にはスライス面内での画像分解能に比較してエレベーション方向への画像分解能が大幅に低下するという問題があった。その第1の理由は、探触子の機械走査を遅くして断層スライス面の取得ピッチを細かくすることが被検者の肉体的負担を増加させることになるため、エレベーション方向の画素密度をある程度粗くせざるをえないからである。また第2の理由は、1次元配列探触子のエレベーション方向の実効的開口角が配列方向に比べて小さく、エレベーション方向の再構成分解能が劣化するからである。2次元配列探触子を用いればこれらの問題はある程度改善できるが、送受信素子数の増加により必要な電気回路規模が大きくなり、コスト的に実用化が難しいという新たな問題が発生する。
本発明の目的は、探触子をエレベーション方向に連続移動させながら超音波画像を取得する装置において、簡易な構成で、画像取得速度を損なわずにエレベーション方向の画像分解能を向上することである。
本発明に係る装置は、被検体からの音響波を受信し電気信号に変換する複数の素子が少なくとも第1の方向に沿って配列されている探触子と、前記探触子を前記第1の方向に交差する第2の方向に移動する移動機構と、前記複数の素子から出力される複数の電気信号を用いて前記第1の方向に整相加算を行い、被検体内の位置に対応する第1の加算信号を出力する第1の整相加算回路と、複数の前記第1の加算信号を並列に出力する信号切り出し回路と、前記信号切り出し回路から出力される複数の第1の加算信号を整相加算して第2の加算信号を出力する第2の整相加算回路と、を備え、前記信号切り出し回路は、前記第2の方向における位置が互いに異なる複数の位置のそれぞれに対応する第1の加算信号同士を並列に出力することを特徴とする。
本発明によれば、探触子をエレベーション方向に連続移動させながら超音波画像を取得する装置において、簡易な構成で、画像取得速度を損なわずにエレベーション方向の画像分解能を向上することが可能である。
実施例1の超音波装置の送信処理に係る構成を示す図。 実施例1の超音波装置の受信処理に係る構成を示す図。 電子走査により得られる断層スライス面内の信号を示す図。 機械走査の経路と機械走査により得られる信号を示す図。 合成開口法の説明図。 本発明の原理の説明図。 実施例2の超音波装置の受信処理に係る構成を示す図。 実施例3の超音波装置の受信処理に係る構成を示す図。 実施例3で挿入される断層スライス面を示す図。 実施例4の超音波装置の探触子を示す図。
本発明に係る超音波装置は、音響波(典型的には超音波)により被検体内部の情報を取得する装置であり、例えば、医療用の超音波診断装置などに利用されるものである。本発明の超音波装置は、基本構成として、音響波を電気信号に変換する複数の素子が配列された探触子と、この探触子を被検体の表面に沿ってエレベーション方向に移動(機械走査)する移動機構とを備える。なお探触子としては、複数の素子が1次元に配列されている1次元配列探触子と、複数の素子が2次元(マトリクス状)に配列されている2次元配列探触子のいずれを用いることもできる。ただし、装置の小型化および低価格化のために、1次元配列探触子を用いることが好ましい。通常、素子の配列方向(第1の方向)に交差(直交もしくは実質的に直交)するようにエレベーション方向(第2の方向)が設定される。
エレベーション方向の画像分解能を向上するためには、連続する断層スライス面での入力信号を用いて2次元の整相加算を実行すればよい。2次元の整相加算とは、探触子の素子の配列方向(第1の方向)に関する整相加算と、エレベーション方向(第2の方向)に関する整相加算である。ただし、1次元配列探触子は連続移動しており、各スライス面での超音波送受信時点が異なっているので、配列方向の整相加算は通常の整相加算とし、エレベーション方向の整相加算は合成開口原理に基づいた整相加算とすることが必要である。なお整相加算とは、注目点(焦点)と受信点の間の音響波の伝播距離に応じて各素子からの複数の信号の位相を調整した後、その複数の信号を加算(合成)して、当該注目点の情報を表す信号を得る処理のことをいう。
本発明は2次元の整相加算を比較的小型の回路を付加することにより実現する。本発明では、まず1次元配列探触子を被検体表面に沿って機械的に連続移動しながら、第1の整相加算回路によって配列方向に受信信号の1次元整相加算を繰り返し、断層スライス面ごとの整相加算計算を行う。断層スライス面とは、素子の配列方向に平行で且つエレベーション方向に交差(直交)する面である。それにより、エレベーション方向に沿った各位置において、複数の断層スライス面の整相加算信号(第1の加算信号)が周期的に計算され出力される。そして、第1の整相加算回路から出力される整相加算信号を1以上の遅延回路に通過させることで、連続する複数の断層スライス面における対応位置の整相加算信号を並列に切り出す。遅延回路の遅延時間は、一スライス面の走査期間に対応する時間に設定するとよい。2以上の遅延回路を組み合わせる場合は、遅延回路をカスケード接続し、前段の遅延回路の出力を次段の遅延回路に入力する。このようにして切り出された複数の整相加算信号を第2の整相加算回路によってエレベーション方向に整相加算し、第2の加算信号を得る。画像処理回路はこの第2の加算信号を用いて被検体内部の超音波エコー画像を生成する。
なお、1次元探触子を機械的に走査して3次元超音波エコー画像を作成する装置に関しては、一旦全部の受信データを波形メモリに記録し、後で合成開口原理に基づく整相加算処理を行う装置構成が特許文献3(特開平5−344975号公報)に開示されている。しかしこの装置構成では、大容量の波形メモリが必要である上に画像再構成のリアルタイム処理が難しいという問題がある。
2次元の整相加算を1次元整相加算の縦列結合で実施する方法は、特許文献4(特開平5−146444号公報)に開示されている。この公知例の目的は、2次元配列探触子のマトリクス状に配列された送受信素子からの出力信号を並列に整相加算する整相加算回路の回路規模を軽減することである。そのために、まず送受信素子を1列ずつ駆動して整相加算してその結果をメモリに記憶する。次にそのメモリを読み出して行方向に整相加算する。しかし、この公知例は探触子を機械的に移動して大きな領域の3次元超音波エコー画像を取得するための概念には全く触れていない。また、この装置構成でも、各列のデータを記憶するために比較的大容量のメモリが必要となるし、画像再構成のリアルタイム処理
が難しいという問題が生じる。
本発明の超音波装置は、(1)受信信号を整相加算する回路、(2)遅延回路を用いて、複数の断層スライス面の対応位置の整相加算信号を並列に切り出す回路、(3)切り出された複数の整相加算信号をエレベーション方向に整相加算する回路を備える。この構成により、比較的小型の回路でリアルタイム性を損なうことなくエレベーション方向の画像分解能を向上させることができる。
なお、本発明における第1の整相加算は、各断層スライス面内の整相加算信号を計算するための処理である。したがって、2次元に素子が配列されている2次元配列探触子を用いる場合は、第1の整相加算回路が2次元整相加算によって一つ又は複数の断層スライス面内の整相加算信号を算出するように構成するとよい。あるいは、2次元配列探触子の1列分の素子のみ駆動して1次元の受信信号を得ることで、2次元配列探触子を1次元配列探触子として利用することもできる。
また、本発明は、送信超音波の反射によって生じたエコー信号ばかりでなく、パルスレーザから照射されたパルス状の電磁波によって被検体内部に誘起された光音響信号に対しても同様に適用可能である。この場合、まず電磁波源と探触子とを一体化して連続移動し、電磁波によって誘起された音響波を探触子で受信するようにすれば、超音波の場合と同様な処理で3次元光音響画像を再構成することが出来る。すなわち、本発明において「音響波」とは、被検体に送信した超音波が反射した超音波(エコー超音波)のみならず、被検体に照射したパルス光によって生体内の光吸収体が膨張して発生する光音響波も含む概念である。
以上述べた本発明の構成によれば、探触子を機械走査することにより、広い領域の3次元超音波画像を取得することができる。また、1又は複数の遅延回路からなる小型かつ安価な回路を追加するだけで、整相加算処理および画像再構成処理のリアルタイム性を損なうことなく、エレベーション方向の画像分解能を向上できる。したがって、1次元配列探触子の機械走査を用いた比較的安価な装置方式で、高分解能かつ均質な3次元超音波画像を高速に取得可能な超音波装置が実現できる。更に小型の探触子を連続移動させる方式のため、センサを等速移動させるマンモグラフィー装置との併用が容易である。
<実施例1>
(超音波の送信)
図1および図2を用いて本発明の実施例1を説明する。図1は1次元配列探触子1(以下、単に「探触子」ともよぶ)を用いて超音波ビーム5を発信するリニア走査方式の原理を示した図である。超音波ビームは探触子1の1個の送受信素子から発信することもできる。しかし通常は、図1に示すように複数の送受信素子を駆動し(以下、駆動する素子群を「送受信素子群2」とよぶ)、強度が強く指向性の高い1本の超音波ビーム5を発信するようにしている。この場合、送受信素子群2の個々の送受信素子には、送信中心位置から外側に行くにしたがって少しずつ早めにパルス状の駆動信号4を、送信制御回路3から印加する。この結果、各送受信素子から発生した超音波は、図1のように中心部に向かって収束する方向に伝播し、全体として送受信素子群2の中心部から発した1本の強い送信ビーム5が形成される。
パルス状の超音波を発信した直後に送受信素子群2は送信動作から受信動作へと切り替えられ、後述のように被検体内部で反射された超音波エコー信号を受信する。受信終了後、隣接位置の送受信素子群が図にはないスイッチ回路によって選択され、新たな送受信素子群2として同様な送受信動作を行う。このように、送受信素子群2を探触子1の左端から右端まで順次移動しながら送受信を繰り返すことにより、送信ビーム5は探触子の表面
に垂直な断層スライス面の内部を順次電子走査することができる。
(超音波の受信)
図2は実施例1の超音波装置の受信処理に係る構成を示す図である。超音波装置は、第1の整相加算回路9、信号切り出し回路24、第2の整相加算回路27、検波回路11、画像メモリ12、CPUを備える。第1の整相加算回路9は遅れ調整回路7と加算回路8から構成される。信号切り出し回路24は遅延回路23a、23bから構成される。第2の整相加算回路は遅れ調整回路25と加算回路26から構成される。
まず図2を参照して、反射波を受信する時の超音波装置の動作を説明する。今、送信ビーム5が距離rの位置の点Pで反射して送受信素子群2に受信されたとすると、各送受信素子が受信する受信信号6は反射波の伝播距離に応じて時刻がずれて受信される。すなわち、点Pから反射された反射波信号6は、送受信素子群2の中心位置から外側の素子になるにしたがって遅れて受信される。そこで、送受信素子群2の中心位置で受信された信号を基準として各送受信素子の受信信号6の遅れ時間を遅れ調整回路7によって調整し、それぞれの送受信素子の受信信号に含まれる点Pからの反射信号成分を加算回路8で加算する。これにより、点Pを焦点とした強い信号が受信できる。受信素子にはいろいろな方向からの超音波エコー信号が重畳して受信されるが、他の点からの超音波エコー信号は加算しても受信波の位相がそろっていないので大きな信号成分になることはない。
距離rの点Pからの反射波が送受信素子群2の中心位置で受信される時刻tは、既知の音速をcとすると t=2r/cで表せる。したがって、時刻tを基に対応する反射位置までの距離rが計算でき、計算されたrを基に各素子の信号遅延時間が計算できる。受信時刻tとともにリアルタイムで対応距離rに応じた適切な遅れ時間の調整を遅れ調整回路7で行うようにすると、全ての点で焦点の合った強い1次元反射信号波形を形成することが出来る。この結果、送信ビームの経路に沿った1次元領域の反射信号波形、すなわち超音波エコー信号10が形成できる。したがって、前述の電子走査の方法で超音波ビームの送受信を繰り返せば、図3のように、1次元エコー信号13がラスタ走査形式で出力されることになり、断層スライス面14の超音波エコー信号を取得することが出来る。
出力されるエコー信号は送信波の周波数成分を持った信号なので、エコー信号を検波回路11によって包絡線強度に変換して一旦画像メモリ12に記憶する。そしてCPUが画像メモリ12の内容を読み取って画像表示装置(図にはない)に断層スライスの超音波エコー画像を表示する。つまり、この実施例では、検波回路11、画像メモリ12、およびCPUにより画像処理回路が構成されている。
なお、加算回路8は、入力信号を加算する際に、各入力信号に対しその信号が得られた位置に応じた重みを付けることもできる。このような重み付き加算処理はアポダイジング処理とよばれる。アポダイジング処理は、受信開口を制御したり周辺からの干渉波の影響を減らしたりする効果がある。この重みは目的に応じて固定でも良いし受信時刻に応じて変化するようにしても良い。
(機械走査)
図4Aは探触子1をエレベーション方向の移動経路21に沿って機械的に移動させ、広い検査領域20の3次元エコー画像を取得する動作を示した図である。なお探触子1の移動機構は公知のものを利用できるので、図示および詳しい説明を省略する。図のように探触子1を等速で移動し、移動経路21上の各位置において前述の断面スライス画像を繰り返し取得すれば、取得した断層スライス像を密に並べることにより検査領域全体の3次元エコー画像とすることが出来る。
図4Bは探触子1がエレベーション方向に連続移動しながら、断層スライス面を順に、・・・、SL#(n−1)、SL#(n)、SL#(n+1)、・・・、と出力する時に、出力される超音波エコー信号22の走査順を示したものである。図のように、各断層スライス面の内部は実線で示した超音波発信ごとのエコー信号22が電子走査によりラスタ走査順に計算出力され、エレベーション方向には一定周期で断層スライス面が計算出力される。この結果、各断層スライス面内の特定位置a,b,cのエコー信号は、一定周期ごとに出力されることになる。この時、探触子はステップ・アンド・レピート方式で間欠的に移動するものであっても良いし、連続的に移動するものであっても良い。連続的に移動する場合、断層スライス面は厳密には移動方向と直交しないが、説明をわかりやすくするためにここでは直交しているものとする。
(2次元の整相加算)
図2に戻って、2次元の整相加算について説明する。実施例1では、第1の整相加算回路9の後段に、遅延回路23a、23bから構成される信号切り出し回路24と第2の整相加算回路27とを付加することで、2次元の整相加算を実現できる。遅延回路23a、23bはカスケード接続されており、第1の整相加算回路9の出力(第1の加算信号)が遅延回路23bに入力され、遅延回路23bの出力が遅延回路23aに入力される。遅延回路23a、23bの遅延時間は、一スライス面の走査期間に対応する時間に設定されている。第1の整相加算回路9からは図4Bに示した順に超音波エコー信号が出力されるので、この信号切り出し回路24によって、図4Bのa,b,cで示すように連続するスライス面の同じ位置のエコー信号が並列に出力される。したがって、信号切り出し回路24の後段に遅れ調整回路25と加算回路26を設ければ、エレベーション方向の整相加算が実行できる。
この実施例ではスライス面の走査期間(走査の繰り返しピッチ)が一定であることを仮定して、遅延回路23a、23bの遅延時間を一定値に設定している。しかし、何らかの理由により繰り返しピッチが乱れたり無駄時間が発生する場合には、遅延回路23a、23bの起動と停止を適切に制御する手段を追加して、常に連続する断層スライス面の同じ位置のエコー信号が並列に出力されるようにすることができる。また、遅延回路23a、23bと遅れ調整回路25はどちらも遅延時間を調整する回路なので、統合して一つの遅れ調整回路としたり、遅延時間の分割方法を種々に変えて実施したりすることも可能である。このような変形は本発明の主旨を変えるものではない。
図5A〜図5Dは合成開口法の原理を説明した図である。図において配列された小さな楕円図形30は各断層スライス面を走査するときの各送受信素子の位置を示し、点Pは3次元空間内の任意の注目点を示す。図5Aは四角図形31aで囲った送受信素子群が(n−1)番目の断層スライス面を走査する時点を示している。中心部Saから発信した超音波ビームの一部が点Pの方向にも伝播し、その反射波が四角図形31aの位置にある送受信素子によって受信される。図5Bは探触子がn番目の断層スライス位置に移動した状態を示している。四角図形31bで囲った送受信素子群が中心部Sbから超音波ビームを発信し、その一部が点Pの方向へも伝播し、その反射波を四角図形31bの位置にある送受信素子群が受信する。図5Cは四角図形31cの位置にある送受信素子群が点Pに対して超音波を送受信する様子を示している。
各断層スライス面での送受信時点はそれぞれ異なっている。ここで送信から受信までの時間を伝播距離と音速から計算し、受信素子ごとに加算すべき信号の受信時刻を調整して同一の点Pからの反射信号を加算する。その結果、図5Dのように四角図形32の位置にある送受信素子群からなる仮想的2次元探触子で受信した信号を2次元整相加算で計算した場合と等価な結果を得ることが出来る。このようにすると、1次元探触子を用いているにもかかわらず2次元探触子を用いた場合に近い解像度のエコー画像を取得することがで
き、特にエレベーション方向の解像度を向上させることが可能になる。このような超音波発信時刻の異なる受信信号を合成して受信開口を実質的に大きくした場合と同等な性能を得る方法は合成開口法として公知の技術である。
したがって、過去の走査における全ての送受信素子の受信信号をメモリ装置に記憶しておき、メモリ装置から2次元配列の受信信号を同時に読み出して2次元整層加算を行えば、エレベーション方向の分解能を向上させることができる。しかし、この方法には、大容量のメモリ装置、および多数の受信信号をリアルタイムで整相加算する回路が必要となり、装置コスト面での問題がある。
図6はコスト面での問題を解決する本発明の原理を説明する図である。説明を簡単にするために、注目点Pは断層スライスSL#(n)の面内にあるものとする。送受信素子群の中心S0から垂直に発した超音波ビームは点Pにおいて反射し、R0位置の送受信素子で受信される。次に探触子は断面スライスSL#(n+1)の位置に移動し、S0に対応する位置S1から再び超音波ビームを発信する。超音波ビームは垂直方向に発信されるが、その一部が断層スライス面SL#(n)内の点Pの方向にも伝播し、点Pで反射された超音波が点R0に対応する点R1で受信される。前述の合成開口原理の整相加算は、R0での受信信号とR1での受信信号とを、それぞれ発信から点Pで反射して受信するまでの伝播時間に相当する受信時間のずれを調整して加算すれば実現できる。
次に、点S1から断層スライス面SL#(n+1)内の垂直方向にPまでと同じ距離の点Qを考える。この場合、点S1,P,R1からなる三角形と点S1,Q,R1からなる三角形とは明らかに合同だから、点S1から点Pを経由して点R1に到達する時間と点S1から点Qを経由して点R1に到達する時間は同じになる。この関係はR1位置の送受信素子だけでなく同じ送受信素子群の他の受信素子に関しても全く同じになるから、断層スライス面SL#(n+1)の位置において点Pを焦点とした1次元整相加算結果と点Qを焦点とした整相加算結果とは全く同じ加算信号となる。したがって、点Pに対する2次元の整相加算は、一旦断層スライス面ごとに1次元整相加算を行って点Pと点Qの整相加算信号を求め、次にエレベーション方向に適切な1次元整相加算を行って点Pと点Qの整相加算信号を加算すれば良いことがわかる。
図2で示した実施例1の超音波装置は、この原理をリアルタイム処理回路で実現したものである。第1の整相加算回路9から出力される第1の加算信号10を信号切り出し回路24に入力すれば、3つのスライス面の対応点に関する第1の加算信号が並列に切り出される。信号切り出し回路24から出力される信号を用いて、第2の整相加算回路27により合成開口法に基づく整相加算を行えば、前述のように2次元の整相加算を実行したことと等価になる。
この結果、単に1次元整相加算だけを行った場合に比べて、エレベーション方向の分解能を向上させることが出来る。また、2次元整相加算に寄与する送受信素子の数をN、スライス面の数をMとすると、直接2次元整相加算を行う場合にはM×N個の入力信号の整相加算が必要になるのに対して、本実施例の方法はM+N個の入力信号の整相加算が必要になるだけである。したがって、直接2次元整相加算を行う場合に比較して回路規模を大幅に削減することが出来る。更に、信号切り出し回路24と第2の整相加算回路27はパイプライン式に並列で動作するので、1次元整相加算だけの場合と同様のリアルタイム処理が可能となるという特徴がある。
<実施例2>
図7は実施例2の超音波装置の受信処理に係る構成を示している。実施例2では、整相加算をする時に、各信号に重みをつけるアポダイジング処理を行う。アポダイジング処理
は、整相加算の焦点位置に応じて開口寸法を最適調整するため、あるいは他方向から進入する妨害音響波の影響を少なくするために有効である。本実施例では、第1の整相加算回路9の加算回路8、および第2の整相加算回路27の加算回路26の前段に、それぞれに重み乗算回路41、42を追加することでアポダイジング処理を行うことを可能にする。この場合の重みは固定でも良いし、信号の受信時刻に応じて可変にしても良い。なお本実施例では第1の整相加算回路9と第2の整相加算回路27の両方でアポダイジング処理を行うが、いずれか一方だけでアポダイジング処理を行う構成でも良い。
<実施例3>
図8は実施例3の超音波装置の受信処理に係る構成を示している。実施例3では、第2の整相加算回路が複数設けられており、それら複数の第2の整相加算回路は整相加算の基準となる焦点の位置(エレベーション方向の位置)が互いに異なっている。
図6の説明においては簡単のために、機械走査で得られる断層スライス面内に焦点Pがあることを仮定したが、原理上点Pは任意の位置にあってもよい。そこで本実施例では、複数の第2の整相加算回路のそれぞれが互いに異なる断層スライス面に焦点を設定して整相加算処理を行う。具体的には、本実施例の超音波装置は、遅れ調整回路25a、25b、25c、25dと加算回路26a、26b、26c、26dとで構成される、4個の第2の整相加算回路を備える。それぞれの第2の整相加算回路には、信号切り出し回路24から同じ信号が入力される。また第2の整相加算回路の出力は、対応する検波回路11a、11b、11c、11dに入力される。この構成により、4個の断層スライス面SL#(4n)、SL#(4n+1)、SL#(4n+2)、SL#(4n+3)が並列に計算され画像メモリ12に格納される。実施例3によれば、図9に示すように第1の整相加算回路9から出力される断層スライス面の密度を4倍に拡張し、出力される3次元エコー画像のエレベーション方向のボクセル密度を高めることが出来る。なお、本実施例においてもアポダイジング処理を行ってもよい。
<実施例4>
図10は実施例4を示している。実施例4の超音波装置は光音響マンモグラフィー装置であり、光音響波を受信するための2次元配列センサ51と1次元超音波探触子1とが一体化された探触子を用いて、被検体表面20を経路21に沿って機械的に走査する。光音響マンモグラフィー装置は、パルスレーザなどのパルス状の電磁波を被検体に照射し、被検体内部で誘起された光音響波を2次元配列センサ51で受信し、その受信信号を基に被検体内部の3次元画像を再構成する装置である。光音響マンモグラフィー装置の2次元センサは電磁波照射後の短時間に並列に音響波を受信するので、等速で移動しながら高品質の音響信号を受信することができる。一方、1次元超音波探触子1は、実施例1〜3と同様にエコー超音波を受信する。そして実施例1〜3と同じように、この受信信号に対して2次元の整相加算処理を行うことで、高分解能の超音波画像が得られる。本実施例によれば、広い検査領域20の光音響画像と高分解能の超音波画像とを高速に取得できる光音響マンモグラフィー装置を容易に構成することが出来る。
1…1次元配列探触子、9…第1の整相加算回路、23a,23b…遅延回路、24…信号切り出し回路、27…第2の整相加算回路、11…検波回路

Claims (7)

  1. 音響波を電気信号に変換する複数の素子が少なくとも第1の方向に沿って配列されている探触子と、
    前記探触子を被検体の表面に沿って前記第1の方向に交差する第2の方向に移動する移動機構と、
    前記第2の方向に沿った各位置において、前記複数の素子で得られた信号を整相加算して第1の加算信号を出力する第1の整相加算回路と、
    前記第1の整相加算回路の出力を1以上の遅延回路に通過させることにより、異なる位置で得られた複数の第1の加算信号を並列に出力する信号切り出し回路と、
    前記信号切り出し回路から出力される複数の第1の加算信号を整相加算して第2の加算信号を出力する第2の整相加算回路と、
    前記第2の加算信号を用いて被検体内部の画像を生成する画像処理回路と、
    を備えることを特徴とする超音波装置。
  2. 電子走査により、前記第1の方向に平行で、かつ、前記第2の方向に交差するスライス面内の複数の位置に対応する第1の加算信号が得られることを特徴とする請求項1に記載の超音波装置。
  3. 前記遅延回路の遅延時間が、一スライス面の走査期間に対応する時間に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の超音波装置。
  4. 前記第2の整相加算回路が複数設けられており、
    前記複数の第2の整相加算回路は、整相加算の基準となる焦点の位置が互いに異なっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波装置。
  5. 前記第1の整相加算回路と前記第2の整相加算回路の一方または両方は、整相加算する際に、各信号に対し該信号が得られた位置に応じた重みを付けることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超音波装置。
  6. 前記音響波は、前記素子から送信された超音波が被検体内部で反射されて生じたエコー信号であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の超音波装置。
  7. 前記音響波は、電磁波の照射によって被検体内部に誘起される光音響波であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の超音波装置。
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