JP2014049471A - 半導体装置およびその試験方法並びに製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその試験方法並びに製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線パターンを形成している電極層に対して必要な電気的ストレスを印加できるようにする。
【解決手段】半導体チップ1は、半導体基板2上に第1配線層4、試験用導体層6、第2配線層8がそれぞれ絶縁膜を介して形成される。試験用導体層6は、第1配線層4と第2配線層8が対向する領域を覆うようにほぼ全面に形成される。試験用導体層6は電極E3に接続され、同電位に設定可能な構成である。これにより、検査時に試験用導体層6と第1配線層4あるいは第2配線層8との間に電圧ストレスを印加させることで異物12などが存在する場合に不良であることを判定でき、スクリーニング試験を確実に実施することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置およびその試験方法並びに製造方法に関する。
集積回路を形成する半導体装置では、一般に、複数層の配線パターンを、層間絶縁膜を介在させた状態で設けて素子間の電気的接続を行う構成としている。この場合、半導体装置の製造過程において、特に配線パターンを形成する電極層の形成工程では、層間絶縁膜中に異物が混入したり層間絶縁膜の形成不良などがあったりすると、上下の電極層間で耐圧不良や劣化が生じやすくなる不具合がある。
このような不具合が使用状態で発生するのを防止するために、半導体装置の配線層間に電気的ストレスを印加することで、耐圧不良や劣化などが発生しやすい状態にある物を積極的に不良となるようにスクリーニング試験が行われる。これにより、市場に出て初期不良が発生することを低減するようにしたものである。
しかしながら、層間絶縁膜の耐圧を検査する場合に、上下の電極層はそれぞれ配線パターンとして形成されていて、各配線パターンは素子に接続されるなどの状態に形成されているので、上下の電極層間で必ずしも十分な電圧ストレスが印加できるという試験とはならない。このため、異物や形成不良などで耐圧不良や劣化が発生しやすい状態にあるものでも、不良品として除去することが難しいのが実情である。
特開平9−330969号公報
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、配線パターンを形成している電極層に対して必要な電気的ストレスを印加できるようにしてスクリーニング試験を確実に実施することができるようにした半導体装置、半導体装置の試験方法および半導体装置の製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の半導体装置によれば、半導体基板に形成された複数の半導体素子と、半導体基板上に層間絶縁膜を介して形成される少なくとも2層の配線層を備えた構成において、層間絶縁膜中の2層の配線層の間にそれら2層の配線層が対向する領域を覆うように試験用導体層およびこの試験用導体層に接続された試験用パッド電極を設ける構成としている。
これにより、2層の配線層のそれぞれについて、試験用導体層との間に試験用パッド電極を介して試験電圧を印加することができる。このとき、同電位に保持される試験用導体層は、対向する配線層との間に十分な電圧ストレスを印加することができるので、層間絶縁膜中に異物が存在している場合や層間絶縁膜の形成不良がある場合などで、劣化や不良に至るものを極力除去することができる。
また、請求項6に記載の半導体装置の試験方法によれば、半導体基板上に層間絶縁膜を介して形成される少なくとも2層の配線層と、層間絶縁膜中の2層の配線層が対向する領域に対応した範囲に設けられる試験用導体層と、試験用導体層に接続され外部から電圧を印加可能な試験用パッド電極とを備えた半導体装置に対して、2層の配線層の一方もしくは双方の配線層と試験用導体層との間に試験用パッド電極を介して所定の試験電圧を印加してスクリーニング試験を行う。
これにより、同電位に保持される試験用導体層は、対向する配線層との間に十分な電圧ストレスを印加することができるので、層間絶縁膜中に異物が存在している場合や層間絶縁膜の形成不良がある場合などで、劣化や不良に至るものを極力除去することができる。
そして、請求項7に記載の半導体装置の製造方法によれば、半導体素子が形成された半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜上に第1配線層を形成する工程と、第1配線層上に第1層間絶縁膜を形成する工程と、第1層間絶縁膜上に中間配線層および試験用導体層を形成する工程と、中間配線層および試験用導体層を覆うように第2層間絶縁膜を形成する工程と、第2層間絶縁膜上に第2配線層を形成する工程とを経て半導体装置が形成される。
これにより、中間配線層を形成する工程で同時に試験用導体層を設けることができ、回路構成として中間配線層を設ける半導体装置においては、試験用導体層を設けるための新たな工程を追加することなく試験用導体層を設けることができる。
本発明の一実施形態を示す基本構成図の(a)断面図、(b)平面図 具体的な断面構成図 検査時の説明図 検査時の判定分布図 異なる構成の断面構成図 パッドのボンディング状態を示す図 製造工程の説明図(その1) 製造工程の説明図(その2)
以下、本発明の一実施形態について図1〜図8を参照して説明する。
半導体装置としての半導体チップ1は、図1(b)に示すように矩形状の半導体基板2に形成されている。なお、矩形状の半導体基板2は、図示のように長方形状でも良いし、正方形状のものでも良い。
図1(a)は、図1(b)中のA−A線の部分の断面を示すもので、半導体基板2は、シリコン基板などからなるもので、上面側から図示しない種々の拡散領域形成あるいは絶縁分離の形成などの加工が施され、これによってトランジスタ、ダイオード、抵抗などの集積回路を構成する各種の半導体素子が多数形成されている。
半導体基板2の上面には、シリコン酸化膜などからなる第1絶縁膜3が全面に形成され、その上面にアルミニウム膜などからなる第1配線層4が形成されている。第1絶縁膜3には、半導体基板2に形成した半導体素子の端子に接続する部分にコンタクトホールが形成されており、第1配線層4は、コンタクトホールを介して半導体基板2の各半導体素子と接続するように形成されている。
また、第1配線層4は、図1(b)では簡単のためにL字型のパターンを代表として示しているが、実際には、半導体基板2に形成した各種の半導体素子間の接続をして回路を形成するための配線に対応する複数の配線パターンとして形成されている。そして第1配線層4の形成範囲は、半導体基板2上の半導体素子が形成されている領域および半導体基板2端部への引き出し配線をする領域に対応している。
第1配線層4の上面に、第1配線層4を覆うように全面にシリコン酸化膜などからなる第2絶縁膜5が形成されている。第2絶縁膜5の上面に、アルミニウム膜などからなる試験用導体層6が形成されている。この試験用導体層6は、半導体基板2の半導体素子が形成された領域のほぼ全面に渡る範囲に形成されている。また、試験用導体層6は、後述する特定の場所を除いて形成領域の全面に渡って隙間なくベタに形成され、通常回路には接続されておらず、半導体チップ1の動作目的を担う回路の機能とは関係しない。
試験用導体層6の上面に、試験用導体層6を覆うように全面にシリコン酸化膜などからなる第3絶縁膜7が形成されている。第3絶縁膜7の上面に、アルミニウム膜などからなる第2配線層8が形成されている。第2配線層は、第1配線層4の配線パターンあるいは半導体基板2の半導体素子に接続するための配線パターンを有している。また、図示はしていないが、必要に応じて試験用導体層6のパターンに貫通用の開口を形成して第2配線層8の配線パターンと第1配線層4の配線パターンとの間を接続するように開口を貫通するビアが形成されている。
半導体チップ1の上辺部には3つのパッド9〜11が設けられている。パッド9には第1配線層4が接続され、パッド10には第2配線層8が接続され、試験用パッド電極としてのパッド11には試験用導体層6が接続され、それぞれ電極E1〜E3として設けられている。なお、第1配線層4および第2配線層8は、複数の配線パターンを含むように形成されても良く、それぞれの配線パターンは、接続する半導体素子などを経由した状態で電気的に接続された状態となる。したがって、全ての第1配線層4、第2配線層8の全ての配線パターンがパッド9あるいは11と同電位になるものではない。また、試験用導体層6は、全面に渡ってほぼ隙間なくベタに形成されているので、全体としてパッド10と同電位になる。なお、外部に電極として引き出すために、パッド9〜11以外にも、図示しないパッドが複数設けられている。
図1(a)、(b)には、第1配線層4の上面に異物12が存在している状態を示している。この異物12は、例えば製造工程で発生する導体あるいは金属の破片や、絶縁膜が形成されずに残ったボイドのような状態のものも想定していて、必ずしも実体物のみを示すのではなく、層間絶縁膜の絶縁状態が所定の機能よりも低下している状態で、半導体装置としての機能に支障をきたす異常状態を示す対象として示している。
上記のような基本的な構成を有するものとして半導体チップ1が構成されている。このような半導体チップ1は、電圧ストレス試験などの検査を経て組立工程に移行し、パッケージに組み込まれる。なお、図1の構成では簡単のために配線パターンを具体的に示さないものを示したが、構成の説明中にも触れたように、実際には配線パターンとして図2に示すような配線パターンや、低抗体などが設けられる構成の半導体チップ21となっている。
すなわち、図2に示す半導体チップ21は、半導体基板2の上面部に各種の半導体素子を構成するように例えば不純物拡散領域2a、2bなどが形成されている。また、第1絶縁膜3には半導体基板2の不純物拡散領域2a、2bとコンタクトをとるためのコンタクトホールが形成されている。第1絶縁膜3の上層に形成する第1配線層4は、複数の配線パターン4a〜4cなどが形成されており、さらに、半導体基板2の不純物拡散領域2a、2bと電気的に接続するコンタクトプラグ4d、4eなどが形成されている。
第2絶縁膜5には、第1配線層4の配線パターン4cなどと接続するためのヴィア8aを設けるための開口(ヴィアホール)が形成されるとともに、抵抗体22が埋め込み形成されている。そして、試験用導体層6には、ヴィア8aを挿通させるための開口6aが形成されると共に、抵抗体22の形成位置に対応して開口6bが形成されている。また、これら開口6a、6bの形成部分は導体膜が除去される部分であるから、試験用導体層6による第1配線層4および第2配線層8の検査対象領域から除外される。
第3絶縁膜7には、ヴィア8aが第1配線層4の配線パターン4cと第2配線層8との間を電気的に接続するように埋め込まれると共に、試験用導体層6をパッド11に接続するための導体層8bが埋め込み形成されている。また、低抗体22の両端部とコンタクトを形成するコンタクトプラグ23a、23bが埋め込み形成されている。コンタクトプラグ23a、23bは、第2配線層8において形成される配線パターンに接続され、回路構成中の抵抗体22を回路素子として含むように構成されている。
次に、上記構成の半導体チップ1の検査方法について図3、図4を参照して説明する。なお、図3(a)、(b)においては、図1(a)における断面構造を示しているが、電気的な説明をする関係で、第1絶縁膜3、第2絶縁膜5、第3絶縁膜7は省略した状態で示している。なお、説明のために、第1配線層4上に層間絶縁膜としての第2絶縁膜5の特性を劣化させる異物12が残留している状態を想定している。
検査方法としては、図3(a)に示すように、第2配線層8の電極E2と試験用導体層6の電極E3との間に所定の電圧ストレスVを印加してその間に流れる電流I1を測定する。このとき、試験用導体層6は、半導体チップ1では、ほぼ全面に渡って同電位となり、第2配線層8の各配線パターンとの間に電圧Vを最大として必要な電圧ストレスを印加することができる。また、半導体チップ21では、試験用半導体層6が、ヴィア8aや抵抗体22の形成領域を除いたほぼ全面に渡って同電位となるように形成されているので、第2配線層8の対向する領域の各配線パターンとの間に電圧Vを最大として必要な電圧ストレスを印加することができる。
そして、半導体チップ1(21)の第2配線層8と試験用導体層6との間に異物などの不具合を生じさせるものが存在しなければ、これらの間に殆ど電流は流れないため、正常な範囲の電流I1が測定される。すなわち、図4(a)に示しているように、測定された電流I1は、正常な半導体チップが呈する電流値すなわち判定電流Is以下の分布の範囲に入るので、第3絶縁膜5の絶縁状態が良好であることが判定される。
次に、図3(b)に示すように、第1配線層4の電極E1と試験用導体層6の電極E3との間に電圧ストレスVを印加してその間に流れる電流I2を測定する。このとき、試験用導体層6は、半導体チップ1では、ほぼ全面に渡って同電位となり、第1配線層4の各配線パターンとの間に電圧Vを最大として必要な電圧ストレスを印加することができる。また、半導体チップ21では、試験用半導体層6が、ヴィア8aや抵抗体22の形成領域を除いたほぼ全面に渡って同電位となり、第1配線層4の対向する領域の各配線パターン4a〜4cとの間に電圧Vを最大として必要な電圧ストレスを印加することができる。
そして、半導体チップ1(21)の第1配線層4と試験用導体層6との間に異物などの不具合を生じさせるものが存在しなければ、これらの間に殆ど電流は流れないが、異物12の存在により正常な範囲の判定電流Isを超える電流I2が測定される。すなわち、図4(b)に示しているように、測定された電流I2は、正常な半導体チップが呈する電流値すなわち判定電流Isを超える分布の範囲に入るので、第2絶縁膜4の絶縁状態が不良であることが判定される。この結果、上記の検査により第2絶縁膜4の絶縁状態に不良があることが判定されたので、全体として不良品であることが判定される。
半導体チップ1(21)では、第1配線層4と第2配線層8との間の第2絶縁膜5、第3絶縁膜7に不良となる要素である欠陥や異物などが存在している場合には、電圧ストレスを受けることで、正常な半導体チップでは流れないはずの電流のレベルとなり、これによって正常な状態でないことが判定できる。この場合、試験用導体層6が形成されていない場合には、第1配線層4と第2配線層8との間に電圧ストレスを印加することで検査をすることが考えられるが、これら第1配線層4および第2配線層8は、通常は回路を構成する配線パターンとして形成されているので、電極E1、E2の間に電圧ストレスを印加しても、半導体素子を経由した配線パターンが対向する部分などでは十分な電圧ストレスを印加することができない。
このため、第1配線層4と第2配線層8との間に異物12が存在している場合でも、検査時点でこれを確実に捉えることができず、劣化が進行した時点で不良となることが予想される。この実施形態においては、このような事態を招くことを未然に回避することができ、異物12などが半導体チップ1内に残留している場合には、確実に検査によって取り除くことができる。
次に、上記した試験用導体層6を設ける構成が、半導体チップ21の構成と同様に、他の半導体素子である抵抗体22などの要素を伴うようにして形成される場合の適用例について図5を参照して、図2の構成と異なる部分について説明する。
図5に示すように、試験用導体層6の一部を試験用導体層6とは電気的に切り離した状態に形成する配線パターン6cを設ける構成としている。この配線パターン6cは、第1配線層4の配線パターン4aとの間をヴィア6dにより接続されており、第2配線層8の配線パターンとの間をヴィア8bにより接続されている。
これにより、試験用導体層6を形成する際の導体膜の一部を配線パターン6cとして用いることで、配線パターン6c部分を除いた領域に試験用導体層6が形成された状態となる。この場合、試験用導体層6が形成されないSにおいては、第1配線層4は領域S1には配線パターンが形成されておらず、第2配線層8は領域S2に配線パターンが形成されていない。つまり、領域Sにおいては、第1配線層4と第2配線層8との間に対向して配置される配線パターンが存在しないように構成されている。これによって、試験用導体層6が形成されていない領域Sが存在していて検査対象の領域とならなくなっていても実質的に支障が発生することはない。
また、このように試験用導体層6を形成する際の導体膜を利用して配線パターン6cを設けることで、第1配線層4と第2配線層8との間を電気的に接続するために試験用導体層6にヴィア形成用の開口を設けるだけでなく、回路形成用の配線パターンの形成に際しても第1配線層4あるいは第2配線層8における配線パターンを無理なく形成でき、全体として配線パターンの形成に柔軟な対応をすることができる。
図6は、半導体チップ21をパッケージに組み付けたときの応用例を示している。この構成では、試験用導体層6を接続した電極E3について、半導体チップ21の状態で行った検査の終了後にパッケージに組み付ける際に、グランド端子GNDに接続する構成としたものである。図示の例では、第2配線層8の電極E2がグランド端子GNDに接続される構成で、リードフレーム41のグランド端子GNDとなるリード41aが設けられている。このリード41aに電極E2からボンディングワイヤ42により電気的に接続され、電極E3からボンディングワイヤ43により電気的に接続される。
上記構成を採用することで、半導体チップ21を使用する場合に、試験用導体層6がグランド電位に固定されるので、第1配線層4や半導体基板2に形成される半導体素子の領域を覆う構造とすることができ、これによって外部からのノイズによる悪影響を防止するシールドとして機能させることができる。
次に、上記した構成のうちの図3に示す半導体チップ21の製造工程について図7、図8を参照して説明する。
まず、図7(a)に示すように、半導体基板2に、半導体素子を作りこむ工程を経ることで不純物拡散領域2aを形成する。なお、半導体基板2に対して、半導体素子を構成する不純物拡散領域2aの形成工程に加えて、各種の加工工程が行われ、また図示はしないが半導体基板2の上面には種々の素子形成用の膜が形成されるとともに、必要な形状にパターニング加工されている。この半導体基板2の上面に、第1配線層4を形成するための下地となるシリコン酸化膜などの第1絶縁膜3を形成する。
次に、図7(b)に示すように、第1絶縁膜3に、フォトリソグラフィ技術を用いて、半導体基板2に形成した不純物拡散領域2aに対応する位置にコンタクトホール3aを形成する。この後、第1絶縁膜3の上面に、コンタクトホール3aを埋めるように第1配線層4となる導電膜4sを形成する。
この後、図7(c)に示すように、導電膜4sをエッチング加工する。エッチング加工では、フォトリソグラフィ技術を用いて導電膜4sを配線パターン4a、4b、4cなどに分離形成して第1配線層4を形成する。これにより、配線パターン4b、4cは、それぞれコンタクトホール3a、3a内に埋め込まれたコンタクトプラグ4d、4eを介して不純物拡散領域2a、2aと接続される。
次に、図8(a)に示すように、第1配線層4の上面に第2絶縁膜5が形成される。第2絶縁膜5は、第1配線層4の配線パターン4a〜4cが形成されていない部分で第1絶縁膜3が露出している部分にもこれを覆うように形成される。また、この第2絶縁膜5には、所定の位置にクロムシリコン(CrSi)などの薄膜抵抗で形成される抵抗体22が埋め込み形成される。これは、例えば第2絶縁膜5に抵抗形成用の凹部を形成し、この凹部内に抵抗膜を埋め込むようにして全面に形成し、CMP(chemical mechanical polishing)法あるいはエッチング等の方法により凹部内に抵抗体22が残るように加工することで得られる。
なお、上記した抵抗体22の形成方法に代えて、第2絶縁膜5上に抵抗膜を形成し、フォトリソグラフィ技術により所定形状にパターニングして形成することができる。この場合には、第2絶縁膜5上に突出する状態で抵抗体22が形成されるが、この上面部分に試験用導体膜6が形成されないのと、第3絶縁膜7により覆われるので、実質的に同等の構成とすることができる。
次に、図8(b)に示すように、第2絶縁膜5の上面に導体膜を全面に形成し、フォトリソグラフィ技術によりパターニングして試験用導体膜6を形成する。このとき、抵抗体22に対応する位置では、低抗体22の両端部に位置して電極23a、23bを形成するようにパターニングされる。
続いて、図8(c)に示すように、上記構成の上面に第3絶縁膜7を形成し、試験用導体層6の開口6a、6b内を埋め込むと共に、試験用導体層6、電極23a、23bを覆う状態とする。この後、第3絶縁膜7、第2絶縁膜5を貫通して第1配線層4に達するヴィアホールを形成する。続いて、第3絶縁膜7の上面およびヴィアホールを埋め込むように導体膜を形成し、これをフォトリソグラフィ技術でパターニング加工することで第2配線層8およびヴィア8aを形成する。
上記のように、第1配線層4上の第2絶縁膜5に抵抗体22を形成するための工程が設けられている半導体チップ1の製造工程を採用しているので、抵抗体22の配線パターン23a、23bを形成する工程で、配線パターン23a、23bと関係のない部分を試験用導体層6として残すパターニングをすることで同時に形成することができる。
これによって、低抗体22を第2絶縁膜5上に形成する際の工程を利用して試験用導体層6を形成でき、これによって、前述のような検査工程を実施することができる。したがって、抵抗体22の形成工程のマスクパターンに、試験用導体層6を形成するためのパターンを追加する変更をするだけで特別に加工工程を増やすことなく実現でき、コスト的にも大幅な増加になることはない。
(他の実施形態)
なお、本発明は、上述した一実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、以下のように変形または拡張することができる。
試験用導体層6は、上記実施形態では隙間なくベタに形成する構成としているが、第1配線層4や第2配線層8の形成領域をカバーする範囲で、配線層4、8間の配線パターンが対向配置される部分に介在するパターンであれば、メッシュ状あるいは格子状のパターン、あるいは適宜隙間を設けた構成としても良い。
上記実施形態では、2層の配線層として第1配線層4、第2配線層8を設ける構成の場合で説明したが、3層以上配線層を有する構成の半導体装置にも適用できる。この場合、各配線層の間に試験用導体層を形成することで同様の検査を実施することができる。
試験用導体層6による検査は、第1配線層4および第2配線層8の双方に対して行うものとして説明したが、第1配線層4あるいは第2配線層8のいずれかに検査を行う場合にも適用することができる。
また、試験用導体層6による検査は、第1配線層4および第2配線層8の双方に対して電圧ストレスVを印加する場合の例を示したが、第2絶縁膜5あるいは第3絶縁膜7の膜厚や回路構成などの条件に応じて異なる電圧ストレスを印加する検査としても良い。
半導体チップ21(1、31)をパッケージに組み付ける際に、試験用導体層6をグランドGNDに接続する場合の例を示したが、グランド端子以外の電位を与えるためのリードに接続する構成とすることもできる。
試験用導体層6は、同電位となるようにパターンを形成する場合を示したが、第1配線層4や第2配線層8の位置あるいは回路構成などに応じて異なる電位を与えるように複数の試験用導体層に分けて形成しても良い。この場合には、印加する電圧を異なるようにするために複数の試験用パッド電極を設ける構成を採用することができる。
半導体チップ21の製造工程は、図7、図8に示したものに限らず、異なる製造工程を採用することもできる。
図面中、1、21、31は半導体チップ、2は半導体基板、3は第1絶縁膜(絶縁膜)、4は第1配線層、5は第2絶縁膜(第1層間絶縁膜)、6は試験用導体層、6cは配線パターン(中間配線層)、7は第3絶縁膜(第2層間絶縁膜)、8は第2配線層、22は抵抗体(素子部)、41はリードフレーム、41aはリード、42、43はボンディングワイヤである。

Claims (9)

  1. 半導体基板(2)と、
    前記半導体基板に形成された複数の半導体素子と、
    前記半導体基板上に層間絶縁膜(3,5,7)を介して形成される少なくとも2層の配線層(4,8)を備えた半導体装置(1,21,31)において、
    前記層間絶縁膜中の前記2層の配線層の間にそれら2層の配線層が対向する領域を覆うように形成された試験用導体層(6)と、
    前記試験用導体層に接続された試験用パッド電極(11)と
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記試験用導体層は、前記2層の配線層の間で前記層間絶縁膜中を連結する導体部分を除く形状に形成されることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または2に記載の半導体装置において、
    前記層間絶縁膜中に設けられる素子部(22)を備え、
    前記試験用導体層は、前記素子部の形成領域を除くと共に前記素子部の配線パターン部(23a,23b)分を除く形状に形成されることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記素子部は、前記層間絶縁膜中に形成した抵抗体(22)からなる素子であることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記試験用導体層は、パッケージへの組付状態でグランド端子(41a)に接続されることを特徴とする半導体装置。
  6. 半導体基板(2)上に層間絶縁膜(3,5,7)を介して形成される少なくとも2層の配線層(4,8)と、前記層間絶縁膜中の前記2層の配線層が対向する領域に対応した範囲に設けられる試験用導体層(6)と、前記試験用導体層に接続され外部から電圧を印加可能な試験用パッド電極(11)とを備えた半導体装置の試験方法において、
    前記2層の配線層の一方もしくは双方の配線層と前記試験用導体層との間に前記試験用パッド電極を介して所定の試験電圧を印加してスクリーニング試験を行うことを特徴とする半導体装置の試験方法。
  7. 半導体素子が形成された半導体基板(2)上に絶縁膜(3)を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に第1配線層(4)を形成する工程と、
    前記第1配線層上に第1層間絶縁膜(5)を形成する工程と、
    前記第1層間絶縁膜上に中間配線層(23a,23b)および試験用導体層(6)を形成する工程と、
    前記中間配線層および前記試験用導体層を覆うように第2層間絶縁膜(7)を形成する工程と、
    前記第2層間絶縁膜上に第2配線層(8)を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 請求項7に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1層間絶縁膜を形成する工程の後、前記中間配線層および前期試験用導体層を形成する工程の前に、
    前記第1層間絶縁膜に半導体素子(22)を埋め込み形成する工程を設けたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1層間絶縁膜に半導体素子を埋め込み形成する工程では、半導体素子として薄膜抵抗からなる抵抗体(22)を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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