JP2014047935A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒回路の構成部品を追加することなく、圧縮機の多様化を回避し、圧縮機の過給油による品質低下を抑制することができる冷凍装置を提供する。
【解決手段】冷凍装置100は、圧縮機2a,2b、凝縮器4a,4b、アキュムレーター5a,5bを備える複数台の室外機1a,1bと、少なくとも減圧手段21及び蒸発器22を備える室内機20と、を配管(液配管23、ガス配管24)で接続して冷凍サイクルを形成し、圧縮機を全台同時に起動する全台同時起動制御と、圧縮機の運転周波数が全速になるまでの到達時間を遅延させる到達時間遅延制御と、を実施する制御装置30を備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮機の過給油を低減するようにした冷凍装置に関するものである。
従来から、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、あるいは冷凍倉庫などに使用される冷凍装置において過給油による圧縮機の品質低下を防止する手段を備えた技術が存在している。そのようなものとして、オイルクーラを通過して冷却された潤滑油が作動室内に注入される構造を持ち、潤滑油流路の少なくとも1か所に油量調整手段を備え、圧縮機の回転速度に応じて作動室内に注入される潤滑油量を増減する制御機構を有する油冷式圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、密閉容器の内部に、作動ガスを圧縮するための圧縮機構を駆動する回転軸と、この回転軸を駆動する回転数が可変な電動機と、密閉容器底部に貯留される油を回転軸内部の連通孔に送出する、トロコイド歯を備えたインナーロータとアウターロータとからなり押除け容積が可変であるポンプと、を備えた密閉型電動圧縮機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平08−042476号公報(第3頁等) 特開2005−042577号公報(第3頁、第4頁等)
特許文献1に記載されているような圧縮機を備えている従来の冷凍装置は、高温の冷凍機油を冷却するためのオイルクーラと、油量を調整するための電磁弁と、を備える構成にしているので、冷媒回路の構成部品が増え、コストアップになってしまうという課題があった。
また、特許文献2に記載されているような圧縮機は、圧縮機内部のオイルポンプの構成を油量調整するように構造変更しているので、コストアップになってしまうという課題、並びに、使用用途が制限されることにより圧縮機が多様化(つまり、使用用途に応じた圧縮機を作製する必要があるということ)してしまうという課題があった。圧縮機の多様化によって、更なるコストアップを招くだけでなく、標準化できないことにもなる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、冷媒回路の構成部品を追加することなく、圧縮機の多様化を回避し、圧縮機の過給油による品質低下を抑制することができる冷凍装置を得るものである。
本発明に係る冷凍装置は、少なくともインバータ圧縮機、凝縮器、アキュムレーターを備える複数台の室外機と、少なくとも減圧手段及び蒸発器を備える室内機と、を配管接続して冷凍サイクルを形成する冷凍装置であって、前記インバータ圧縮機を全台同時に起動する全台同時起動制御と、前記インバータ圧縮機の運転周波数が全速になるまでの到達時間を遅延させる到達時間遅延制御と、を実施する制御装置を備えたものである。
本発明に係る冷凍装置は、全台同時起動制御及び到達時間遅延制御を実施する制御装置を備えているので、複数のアキュムレーターで室外機と室内機に滞留している冷凍機油と液冷媒を分配して受け持つことができる。そのため、圧縮機に移動する冷凍機油量を、順次起動させるものよりも低減することができる。よって、本発明に係る冷凍装置によれば、圧縮機の過給油を低減することができることになるため、冷媒回路の構成部品を追加することなく、圧縮機の多様化を回避し、モータ温度過上昇や圧縮機内部部品の劣化という圧縮機品質低下を大幅に抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る冷凍装置の冷媒回路構成の一例を概略化して示す回路構成図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍装置において室外機を3台並列に接続した場合の冷媒回路図である。 過給油になった圧縮機を想定した圧縮機内部の冷凍機油量に対する圧縮機からの吐出冷凍機油量(油循環量)の関係を示したグラフである。 圧縮機の運転経過時間に対するインバータ圧縮機の運転周波数増速スピードの関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷凍装置100の冷媒回路構成の一例を概略化して示す回路構成図である。図1に基づいて、本発明の実施の形態に係る冷凍装置100の構成及び動作について説明する。冷凍装置100は、たとえばスーパーマーケットのショーケースや、コンビニエンスストア、冷蔵庫、冷凍庫などに用いられるものである。そして、冷凍装置100は、圧縮機の過給油を低減して、圧縮機の品質の向上を図るようにしたものである。なお、以下の説明では、符号a、符号bを省略する場合がある。
図1に示すように、冷凍装置100は、複数台(図1では2台)の室外機1a、1bを備えている。室外機1a、1bは、減圧手段である膨張弁21および蒸発器22を有する室内機20に液配管23およびガス配管24を介して互いに並列に接続されている。なお、図1では、室外機が2台である場合を例に示しているが、3台以上であってもよい。また、図1では、室内機が1台である場合を例に示しているが、通常、室内機は複数台接続されている。さらに、以下の説明において、室外機を室外ユニットとも称する場合があり、室内機を室内ユニットと称する場合がある。
室外機1a、1bは、それぞれ、圧縮機2a、2b、油分離器3a、3b、凝縮器4a、4b、アキュムレーター5a、5b、オイルレギュレーター6a、6bを備えている。そして、冷凍装置100では、凝縮器4a、4bを膨張弁21に通じる液配管23に、アキュムレーター5a、5bを蒸発器22に通じるガス配管24に分配器25aを介して接続する。このように各要素機器を配管接続することで、冷凍サイクルを形成して、冷媒および冷媒に含まれる冷凍機油が冷凍サイクル内を循環する。
圧縮機2a、2bは、冷媒を圧縮して高温・高圧の冷媒とするものである。油分離器3a、3bは、圧縮機2a、2bの吐出側に設けられ、圧縮機2a、2bから冷媒とともに吐出された冷凍機油を冷媒から分離するものである。凝縮器4a、4bは、圧縮機2a、2bから吐出された冷媒とたとえば図示省略の送風機から供給される空気との間で熱交換を行うものである。アキュムレーター5a、5bは、圧縮機2a、2bの吸入側に設置され、冷凍サイクルを循環する冷媒のうち余剰冷媒を貯留するためのものである。オイルレギュレーター6a、6bは、圧縮機2a、2bへの液戻り量を制御し、圧縮機2a、2b内の冷凍機油量を規定量に保つためのものである。
膨張弁21は、冷凍サイクルを循環する冷媒を減圧して膨張させるものであり、開度が可変に制御可能なもの、たとえば電子式膨張弁等で構成するとよい。蒸発器22は、膨張弁21で減圧された冷媒とたとえば図示省略の送風機から供給される空気との間で熱交換を行うものである。
分配器25aは、ガス配管24を流れて来た冷媒及び冷凍機油をアキュムレーター5a、5bに分配するものである。
アキュムレーター5a、5bは、各アキュムレーター内に貯留される油量の偏りを是正ために、均油管10で相互に接続されている。均油管10には油の流通を開閉する電磁弁12aが設けられている。ここで、均油管10の先端部10a、10bは各アキュムレーター5a、5bの底部を貫通して挿入されており、均油管10の端部流入口はアキュムレーター5a、5bの底面より所定の高さ(同じ高さ)に設置されている。これにより、アキュムレーター5a、5b内に常時確保できる最小限度の油量を設定することができる。アキュムレーターの内の一つに常時確保できる最小限度の油量は1〜2L程度である。
また、アキュムレーター5a、5b内のガス冷媒(分離しきれなかった冷凍機油を含む)はガス吸入管7a、7bを経て圧縮機2a、2bに吸入される。ガス吸入管7a、7bは、アキュムレーター5a、5b内に挿入される一端部がU字状に形成されており、そのU字管部分にそれぞれ油戻し穴8a、8bを有する。ただし、アキュムレーター5a、5b内に挿入されるU字管部分は、直管状であってもよく、また直管部には油戻し穴8a、8bを備えなくてもよい。さらに、アキュムレーター5a、5b内に貯留した油を圧縮機2a、2bに戻すための返油管13a、13bがその一端部をアキュムレーター5a、5bの底部に貫通接続され、他端部はオイルレギュレーター6a、6bに接続されている。
オイルレギュレーター6a、6bと圧縮機2a、2bとは吸入管14a、14bと均圧管15a、15bで接続されている。オイルレギュレーター6a、6bの内部には浮き子と連動するフロート弁(図示せず)が設けられている。油面が規定高さ以下の場合は、フロート弁が開放し、油が圧縮機2a、2bへ供給される。油面が規定高さとなった場合は、フロート弁が遮断し、圧縮機2a、2bへの油の供給が停止するようになっている。なお、油分離器3a、3bにて分離され貯留された油は、図示しないキャピラリーチューブを介して、またはキャピラリーチューブを介さず直接に、ガス吸入管7a、7bを経由して圧縮機2a、2bに返油されるようになっている。30は圧縮機2a、2bの運転と均油管10に設けられた電磁弁12aの開閉とを制御する制御装置である。
圧縮機2a、2bはスクロール等のシェル内部が低圧となる低圧シェルタイプのインバータ圧縮機であり、圧縮機シェル内に冷凍機油が保持される構造となっている。またこの冷凍装置100において、必要となる油量は圧縮機2a、2b内に適量となる油量および冷凍装置100の各部に存在する油量を合算した量となるが、充填される油量はこの油量よりも余分に油量を充填しておく。余分な油はアキュムレーター5a、5bに貯留する。
次に、本実施の形態における冷凍装置100での冷媒の流れについて説明する。冷媒の流れは、図1において、実線の矢印で示されている。
圧縮機2a、2bから吐出された高温高圧のガス冷媒は、油分離器3a、3bを経て凝縮器4a、4bで凝縮液化される。液化された冷媒は、その後、液配管23を経て室内機20の膨張弁21で減圧され二相冷媒となり、蒸発器22で蒸発ガス化される。ガス化された冷媒は、その後、ガス配管24および分配器25aを経て各室外機1a、1bのアキュムレーター5a、5bに入る。アキュムレーター5a、5bに入りさらに蒸発ガス化された冷媒はガス吸入管7a、7bを経て圧縮機2a、2bに吸入される。このように、冷媒が循環する冷凍サイクルを形成し、冷媒と冷凍機油が循環する。
次に、本実施の形態における冷凍装置100での冷凍機油の流れについて説明する。冷凍機油の流れは、図1において、破線の矢印で示されている。
圧縮機2a、2bからガス冷媒とともに吐出される冷凍機油のうち90%程度は油分離器3a、3bで分離される。分離された冷凍機油は、キャピラリーチューブ(図示せず)などを経てガス吸入管7a、7bに入り圧縮機2a、2bに返油される。油分離器3a、3bで分離されなかった油は、凝縮器4a、4b、液配管23、膨張弁21、蒸発器22、ガス配管24、分配器25aを順次経由して、アキュムレーター5a、5bに流入する。
アキュムレーター5a、5bでは冷凍機油とガス冷媒は分離され、分離された油はアキュムレーター5a、5bの底部に滞留する。アキュムレーター5a、5bに滞留する冷凍機油は、返油管13a、13bからオイルレギュレーター6a、6bを介して圧縮機2a、2bに供給される。オイルレギュレーター6a、6bと圧縮機2a、2bとの油面高さを等しくするため、ガスを通流させる均圧管15a、15bが接続されている。冷凍装置内の余剰油は、低圧部のアキュムレーター5a、5b内に貯留される。
アキュムレーター5a、5bから圧縮機2a、2bまでの冷媒の流れには、配管内の摩擦損失による圧力損失が生じる。この圧力損失分の差圧がアキュムレーター5a、5bから圧縮機2a、2bまで油が流れる駆動力となる。また、アキュムレーター5a、5b内の油面と圧縮機2a、2b内の油面の高低差から生じる油面ヘッド差も、油流れに影響を与える。アキュムレーター5a、5bが圧縮機2a、2bより上部に油面があれば油供給が促進され、下部にあれば油供給は阻害される。
油分離器3a、3bで分離されなかった油は、冷媒回路内を周遊し室外機1a、1bに再び流入する。
図2は、冷凍装置100において室外機1a、1b、1cを3台並列に接続した場合の冷媒回路図である。図2において、室外機1cの構成要素については各室外機1a、1bの構成要素と同じであるので、各構成要素を表す数字に符号b又は符号cを順番に付けて表している。また、冷媒及び冷凍機油の流れは図1と同様である。なお、以下の説明では、符号a、符号b、符号cを省略する場合がある。
実際の運転では、圧縮機2から吐出される高圧ガス冷媒に含まれる油量のバラツキ、分配器25の組み立ての際に発生する取り付け角度のバラツキなどにより、油の分配が均等ではない。また、冷凍装置100は、室内機20の庫内温度が+15〜−55℃、蒸発器22の蒸発温度が+10〜−65℃程度で使用される。低温域で使用される蒸発器22の熱交換器部のフィンには、霜が付き、着霜量が多くなると蒸発器22の熱交換能力が低下し、庫内温度が上昇、庫内にある商品の品質が悪化してしまう。
よって、低温域で使用される場合、蒸発器22の霜を1日に数回溶かす霜取り運転を行っている。霜取り運転とは、1日の内に数回(庫内の商品や温度設定により、任意で回数を決める。)入るように設定され、その1回の霜取り運転の詳細は、まず、冷凍装置100の運転を停止(約20〜30分)させる。その間に、蒸発器22のファンを停止させた状態で、熱交換器フィン内部にあるヒーターに通電することにより、付着した霜を溶かす。霜を溶かす方法は、ヒーターだけでなく、高温高圧の冷媒ガスを流す方法や蒸発器22のファンを停止させるのみの方法もある。
霜を溶かした直後の蒸発器22の内部は高温になっているため、ファンを回転させると、高温の空気が庫内に流れ、庫内温度が上昇または、高温の空気が庫内の冷たい空気に冷やされ商品に再着霜し商品の品質に影響を与える可能性がある。そこで、霜を溶かした直後の約3〜20分は、蒸発器22のファンを停止させた状態にし、冷凍装置100は、運転する。約3〜20分の間で、蒸発器内部の温度が冷却され、その後、蒸発器22のファンを運転することにより、庫内温度の上昇を最小限度に防いでいる。
ただし、蒸発器22のファンを運転していない間、冷凍装置100は、運転している状態であり、蒸発器側で熱交換が十分ではない。冷凍装置100では、蒸発器側で蒸発ガス化できず、二相冷媒のままである。この二相冷媒の内、特に液冷媒が、油分離器3で分離できなかった各10%程度の油(言い換えるとガス配管24に滞留している油)を冷凍装置100に全て戻す(液バック運転)ことになる。この滞留した全ての油は、上記のバラツキの影響や霜を溶かす時間内で上昇した分の庫内温度を再冷却する過渡的な運転にて、複数台の室外機に均等に分配できないことが考えられる。
また、従来では、各インバータ圧縮機は、順次起動しているため、最初に起動した圧縮機の室外機に全圧縮機から吐き出された冷凍機油と液冷媒が一度に戻る。よって、最初に起動した圧縮機の室外機の一つのアキュムレーターに、戻ってくる冷凍機油としては、全圧縮機から吐き出された冷凍機油量であり、多くなる。アキュムレーターは、冷凍機油が多いこと、および、液バック運転により、オーバーフローする時間が早くなり、圧縮機に入る冷凍機油も過給油になってしまう。
図3は、過給油になった圧縮機を想定した圧縮機内部の冷凍機油量に対する圧縮機からの吐出冷凍機油量(油循環量)の関係を示したグラフである。図3では、横軸が圧縮機内部の冷凍機油量(L)を、縦軸が圧縮機からの吐出冷凍機油量(油循環量%)を、それぞれ示している。
図3に示した通り、過給油になるほど、つまり圧縮機内部の冷凍機油量が多くなるほど、圧縮機から吐き出される冷凍機油量は、多くなる。また、インバータ圧縮機は、運転周波数が高速運転になるほど、冷媒循環量の増加と共に、吐き出される冷凍機油量も多くなる。
吐出された冷凍機油は、高温の冷媒ガスに混じり、油分離器3にて分離され、圧縮機2のガス吸入管7側に返油される。よって、この冷凍機油量が多いほど、ガス吸入管7を通る低温の冷媒ガスで冷却することができず、高温の冷凍機油と高温冷媒ガスになってしまう。圧縮機2は、高温の冷媒ガスが入るため、モータ温度の過上昇、圧縮機内部品が劣化し、圧縮機2の品質が低下してしまう。
そこで、冷凍装置100では、複数台の室外機1を備えている場合は、それらの起動方法を順次起動から同時起動に変更する。冷凍装置100では、通常起動時においては、複数台の圧縮機2を順次起動する制御を実施している。一方、所定の条件のとき、例えば霜取運転後に通常運転に戻すときは、冷凍装置100では、全台同時に起動する制御を実施する。
こうすることで、室外機1と室内機20に滞留している冷凍機油と液冷媒を分配して受け持つことができる。つまり、インバータ圧縮機である圧縮機2が複数台ある場合では、圧縮機2を同時起動させる制御をすることで、複数のアキュムレーター5で室外機1と室内機20に滞留している冷凍機油と液冷媒を分配して受け持つことができるのである。これにより、アキュムレーター5内に入る冷凍機油量が全圧縮機2の起動により分配されるため、アキュムレーター5がオーバーフローする時間を遅らすことができ、圧縮機2に移動する冷凍機油量を順次起動よりも低減することができる。その結果、圧縮機2の過給油を低減することができる。以下、全台同時に起動する制御を全台同時起動制御と称する。
さらに、圧縮機2の運転周波数の全速までの到達時間を遅らせるようにする。図4は、圧縮機の運転経過時間に対するインバータ圧縮機の運転周波数増速スピードの関係を示したグラフである。図4では、横軸が圧縮機の運転経過時間(sec)を、縦軸がインバータ圧縮機の運転周波数(Hz)を、それぞれ表している。以下、圧縮機2の運転周波数の全速までの到達時間を遅らせる制御を到達時間遅延制御と称する。なお、圧縮機2の運転周波数の全速までの到達時間とは、圧縮機2の運転周波数が最大になるまでの到達時間を表している。
図4に示した通り、インバータ圧縮機である圧縮機2は、0Hzから全速になるまでにはある程度の時間を要する。これは、圧縮機2の運転周波数の一気増速による冷凍機油の吐出量増加に伴う圧縮機2内部の必要油膜低下による故障を防止するため、全速までの到達時間を遅らせているからである。よって、圧縮機2の全速までの到達時間をより遅らせれば、上記のアキュムレーター5のオーバーフローする時間をさらに遅らせることができることになるため、圧縮機2の過給油を更に低減できる。また、圧縮機2から吐出される冷凍機油量も低減するため、圧縮機2に入る冷媒ガス温度が上昇することもない。
到達時間遅延制御による圧縮機2の過給油低減は、上述の複数台の室外機1で構成された場合では、同時起動と併用することで、さらに効果はアップする。また、図示していないが、1台の室外機1で構成される場合においても効果がある。1台の室外機1を備えた構成でも、圧縮機2のサービス交換時に封入される冷凍機油量など、サイクル内の冷凍機油量が多い場合に、圧縮機2が過給油になる恐れがあるためである。なお、圧縮機2の運転周波数の全速までの到達時間を遅らせる制御では、通常運転時に圧縮機2の運転周波数が全速までに到達する時間よりも遅らせることができればよく、具体的な数値には限定されない。例えば、図4に示すように、通常運転時の到達時間よりも350〜400秒程度遅らせるように設定しておくとよい。
圧縮機2の起動する制御の変更、つまり順次起動から同時起動への変更は、室内機20(詳しくは蒸発器22)の霜取運転時に限り、実施するようにする。つまり、室内機20の霜取運転後に通常運転に戻す際に、順次起動から同時起動へと変更する。それは、常に、同時起動することは、低負荷時には必要ではなく、逆に、必要以上の冷凍能力になり、消費電力がアップし、圧縮機2を搭載している必要性が薄れるからである。
よって、室内機20側と室外機1側が通信により、連絡が取れている場合は、霜取後と霜取以外の運転で起動制御を切り換えるようにする。室内機20側と室外機1側が通信できていない場合(ある冷凍装置では、室内機側との通信ができなくても、冷媒回路側の配管接続のみで、冷却運転はできる場合がある)、霜取運転後の過渡運転を室外機1側で検知する手段を備えるようにする。
つまり、霜取時は蒸発器22側の負荷が増えているため、霜取後の蒸発器22内の液電磁弁(図示せず)が開すると低圧圧力が約10秒で、0.2〜1MPaまで一気に上がる。圧縮機2は、室外機1内に備えた低圧圧力を検知するセンサー(図示せず)にて、冷却不足と判断し、起動する。この低圧圧力の急上昇時、例えば10秒間に低圧圧力が0.2MPa以上上昇したと制御装置30で判断した場合は、上述した圧縮機2の過給油を低減する起動制御を実施するようにする。
以上のように、冷凍装置100は、インバータ圧縮機である圧縮機2を起動する複数の制御、つまり全台同時起動制御及び到達時間遅延制御を備えたことにより、霜取運転時の圧縮機2内に入る過給油を低減することができる。よって、冷凍装置100によれば、油分離器3で分離された高温の冷凍機油により、低温の冷媒ガスの温度上昇を抑制することができるため、圧縮機内に入る冷媒ガスが高温になることがない。そして、圧縮機2のモータ温度上昇や圧縮機内部の部品劣化による品質低下を抑制することができる。また、インバータ圧縮機の起動制御による対応であるため、オイルクーラ、冷凍機油の油量調整弁並びに圧縮機内部で供給油量調整する構造変更が不要であり、コストアップすることなく、圧縮機の品質低下を防止することができる。さらに、使用用途が制限されることがなく、圧縮機の多様化を回避することができ、圧縮機の標準化が実現可能になる。
ところで上記説明では、冷媒と油が相溶である組み合わせであれば同じ効果を得ることができる。よって、冷媒としてはHFC系冷媒、HFC系冷媒の混合冷媒、HC系冷媒、HC系冷媒の混合冷媒、あるいはHFC系冷媒とHC系冷媒の混合冷媒、また、二酸化炭素、水などの自然冷媒を用い、油としてはこれらの冷媒に相溶である油、たとえばHFC系冷媒の場合はエステル油、HC系冷媒の場合は鉱油、二酸化炭素の場合はPAG油などを用いた場合においても同様の効果を得ることができる。
1a 室外機、1b 室外機、1c 室外機、2a 圧縮機、2b 圧縮機、2c 圧縮機、3a 油分離器、3b 油分離器、3c 油分離器、4a 凝縮器、4b 凝縮器、4c 凝縮器、5a アキュムレーター、5b アキュムレーター、5c アキュムレーター、6a オイルレギュレーター、6b オイルレギュレーター、6c オイルレギュレーター、7a ガス吸入管、7b ガス吸入管、7c ガス吸入管、8a 油戻し穴、8b 油戻し穴、8c 油戻し穴、10 均油管、10a 先端部、10b 先端部、10c 先端部、12a 電磁弁、12b 電磁弁、13a 返油管、13b 返油管、13c 返油管、14a 吸入管、14b 吸入管、14c 吸入管、15a 均圧管、15b 均圧管、15c 均圧管、20 室内機、21 膨張弁(減圧手段)、22 蒸発器、23 液配管、24 ガス配管、25a 分配器、25b 分配器、30 制御装置、100 冷凍装置。

Claims (3)

  1. 少なくともインバータ圧縮機、凝縮器、アキュムレーターを備える複数台の室外機と、
    少なくとも減圧手段及び蒸発器を備える室内機と、を配管接続して冷凍サイクルを形成する冷凍装置であって、
    前記インバータ圧縮機を全台同時に起動する全台同時起動制御と、
    前記インバータ圧縮機の運転周波数が最大になるまでの到達時間を通常起動時の到達時間よりも遅延させる到達時間遅延制御と、を実施する制御装置を備えた
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 前記制御装置は、
    通常起動時においては前記インバータ圧縮機を順次起動する制御を実施しており、
    前記室内機の霜取運転後に通常運転に戻す際に、前記全台同時起動制御と前記到達時間遅延制御を実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記制御装置は、
    通常運転時の到達時間よりも350〜400秒程度遅らせるように前記到達時間遅延制御を実施する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍装置。
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