JP2014047717A - 可変容量型ターボチャージャーの制御装置 - Google Patents

可変容量型ターボチャージャーの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エキゾーストマニホールド内の圧力を高い精度の下で制御することが可能な可変容量型ターボチャージャーの制御装置を提供する。
【解決手段】VNT制御装置50の制御部51は、エンジンの運転状態に関する情報に基づいて、タービンに流入する排気ガスの流入量を演算する流入量演算部61と、タービンに流入する排気ガスの温度である入口温度を演算する入口温度演算部58と、タービンから流出する排気ガスの圧力である出口圧力を演算する出口圧力演算部62と、エンジンの運転状態に応じたエキゾーストマニホールド内の目標圧力を演算する目標圧力演算部60と、上記流入量、入口温度、出口圧力、及び目標圧力に基づいて、可変ノズルの必要開口面積を演算する面積演算部64と、必要開口面積に基づいて可変ノズルの基本開度を演算する基本開度演算部65と、を含む。
【選択図】図2

Description

本開示の技術は、可変容量型ターボチャージャーの制御装置であって、特にEGR装置を備えたエンジンに適用される可変容量型ターボチャージャーの制御装置に関する。
従来から、NOxの低減や燃費の向上を図るために、エンジンの排気側から吸気側へ排気ガスの一部を還流させる排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が知られている。EGRが実行されるうえでは、吸気側の圧力よりも排気側の圧力が高い状態に維持されていることが必要とされる。そのため、例えば特許文献1では、可変容量型ターボチャージャーを備えたエンジンにおいて、吸気側の圧力が排気側の圧力よりも高くなりやすい高負荷状態においてもEGRが可能となるように可変ノズルの開度が制御される技術が開示されている。
特開2002−332879号公報
一方、特許文献1では、エキゾーストマニホールド内の圧力である排気圧力が排気圧力センサーにより検出されている。こうした排気圧力センサーは、シリンダーから排出された直後の排気ガスを検出対象としているため、高い耐熱性が要求されるばかりか排気ガスの熱や排気ガスに含まれる煤の影響を受けて検出精度が低下する虞がある。そして、排気圧力センサーの検出値が実際の排気圧力よりも低くなると、可変ノズルの開口面積を小さくする制御がなされたときに排気圧力が目標値よりも高くなりすぎることで、ポンピングロスが大きくなったりタービンの回転数が高くなりすぎたりする。また、排気圧力センサーの検出値が実際の排気圧力よりも高くなると、可変ノズルの開口面積を大きくする制御がなされたときに排気圧力が低くなりすぎることで、EGRガスを吸気通路に導入できなくなる虞がある。
本開示の技術は、エキゾーストマニホールド内の圧力を高い精度の下で制御することが可能な可変容量型ターボチャージャーの制御装置を提供することを目的とする。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の一態様は、エンジンの運転状態に関する情報を取得する取得部と、前記取得部の取得した情報に基づいて、タービンに流入する排気ガスの流路断面積を変更可能な可変ノズルの開度を制御する制御部と、を備え、前記制御部が、前記タービンに流入する排気ガスの流入量を演算する流入量演算部と、前記タービンに流入する排気ガスの温度である入口温度を演算する入口温度演算部と、前記タービンから流出する排気ガスの圧力である出口圧力を演算する出口圧力演算部と、前記エンジンの運転状態に応じたエキゾーストマニホールド内の目標圧力を演算する目標圧力演算部と、前記流入量、前記入口温度、前記出口圧力、及び前記目標圧力に基づいて、前記可変ノズルの必要開口面積を演算する面積演算部と、を含む。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の一態様によれば、可変ノズルの開度を演算するうえで必要な作動ガス量、EGRの流通量、タービンへの流入量、タービンの出口圧力、及び目標圧力は、エキゾーストマニホールド内の圧力を直接計測した値を用いることなく演算することが可能である。その結果、エキゾーストマニホールド内の圧力を計測することなくエキゾーストマニホールド内の圧力が可変ノズルによって制御されることから、エキゾーストマニホールド内の圧力が高い精度の下で制御される。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の他の態様では、前記制御部は、前記可変ノズルの開度毎に当該可変ノズルの有効開口面積が規定された開度データが格納された記憶部と、前記必要開口面積と前記開度データとに基づいて前記可変ノズルの開度を演算する開度演算部と、を含む。
ここでいう有効開口面積は、予め行なった実験やシミュレーションの結果により得られる開口面積である。この有効開口面積は、例えば、所定の開度に維持された可変ノズルを有するタービンに対して所定流量の排気ガスを供給し、そのときのタービンの入口における圧力及び温度、及びタービンの出口における圧力に基づいて逆算される可変ノズルの開口面積である。すなわち、本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置によれば、上記開度データに基づいて可変ノズルの開度が制御されることによって、目標圧力と可変ノズルの開度変更後におけるエキゾーストマニホールド内の圧力との乖離度が小さくなる。その結果、エキゾーストマニホールド内の圧力がさらに高い精度の下で制御される。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の他の態様では、前記制御部が、前記目標圧力と前記エキゾーストマニホールド内の圧力である排気圧力との差分毎に開度の補正量が規定された補正データが格納された記憶部と、前記排気圧力を演算する排気圧力演算部と、前記排気圧力、前記目標圧力、及び前記補正データに基づいて前記可変ノズルの開度の補正量を演算する補正量演算部と、を含む。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の他の態様によれば、エキゾーストマニホールド内の圧力である排気圧力が演算され、目標圧力と該排気圧力との差分に応じて可変ノズルの開度が補正される。その結果、可変ノズルの開度が補正されない場合に比べて、製造誤差や経年劣化に対するロバスト性が向上する。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の他の態様では、前記取得部が、EGR弁の上流側でEGRガスの圧力を検出するEGR圧力センサーを含み、前記制御部が、EGR通路における前記EGR圧力センサーよりも上流側でのEGRガスの圧力損失値がEGRガスの流通量毎に規定されたEGR通路データが格納された記憶部を含み、前記排気圧力演算部が、前記EGR圧力センサーの検出値、前記流通量、及び前記EGR通路データに基づいて前記排気圧力を演算する。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の他の態様によれば、EGR圧力センサーの検出値に対してEGR通路データに基づく圧力損失値が加算されることによって、エキゾーストマニホールド内の排気圧力が演算される。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の他の態様では、前記取得部が、大気圧を検出する大気圧センサーを含み、前記制御部は、前記タービンに流入する排気ガスの流入量毎に当該タービンの下流側における排気ガスの圧力損失値が規定された排気通路データが格納された記憶部を含み、前記出口圧力演算部は、前記大気圧センサーの検出値、前記流入量、及び前記排気通路データに基づいて前記出口圧力を演算する。
本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の他の態様によれば、排気通路データにタービンの下流側における排気ガスの圧力損失値が当該タービンへの流入量毎に規定されていることから、大気圧に対して排気通路データから得られる圧力損失値を加算することによって、出口圧力が演算される。その結果、排気通路に圧力センサーを配設する必要がなくなるとともに、排気通路よりも圧力変動の小さい大気圧が基準となって出口圧力が演算されることから、出口圧力の精度が高められる。
本開示の技術における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の一実施形態が搭載されるエンジンの概略構成を示す概略構成図。 可変容量型ターボチャージャーの制御装置の構成を機能的に示す機能ブロック図。 排気通路における圧力損失と排気ガスの流入量との関係を示すグラフ。 可変ノズルの開度と有効開口面積との関係を示すグラフ。 EGR通路における圧力損失とEGRガスの流通量との関係を示すグラフ。 目標圧力に対する排気圧力の差分と可変ノズルの開度の補正量との関係を示すグラフ。 VNT制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャート。
以下、本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置を具体化した一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。まず、可変容量型ターボチャージャーが搭載されるディーゼルエンジンの全体構成について、図1を参照して説明する。
図1に示されるように、ディーゼルエンジン10(以下、単にエンジン10という。)のシリンダーブロック11には、一列に並んだ4つのシリンダー12が形成され、各シリンダー12に作動ガスを供給するためのインテークマニホールド13と、各シリンダー12からの排気ガスが流入するエキゾーストマニホールド14とが接続されている。
インテークマニホールド13に接続される吸気通路15の上流端には、図示されないエアクリーナーが取り付けられている。吸気通路15には、ターボチャージャー16のコンプレッサー17が取り付けられている。吸気通路15には、コンプレッサー17の下流側に、該コンプレッサー17によって圧縮された吸入空気を冷却するインタークーラー18が取り付けられている。
一方、エキゾーストマニホールド14には、排気通路19が接続されている。排気通路19には、上述したコンプレッサー17に連結されるタービン20が取り付けられている。また、エキゾーストマニホールド14には、吸気通路15に接続されて排気ガスの一部を吸気通路15に導入するEGR通路21が接続されている。
EGR通路21には、該EGR通路21を流れる排気ガスを冷却するEGRクーラー22が取り付けられている。EGRクーラー22の下流側には、EGR通路21の流路断面積を変更可能なEGR弁23が取り付けられている。EGR弁23の開度は、図示されないEGR制御装置によって制御される。EGR制御装置は、エンジンの運転状態に応じてEGR弁23の基本開度を演算し、その演算した基本開度を基準としてEGR弁23を制御する。吸気通路15には、EGR弁23が開状態にあるときにEGR通路21を通じて排気ガスの一部が導入され、シリンダー12には、排気ガスと吸入空気との混合気体である作動ガスが供給される。なお、以下では、EGR通路21を流れる排気ガスをEGRガスという。
コンプレッサー17とタービン20とで構成されるターボチャージャー16は、タービン20に可変ノズル25が配設された可変容量型ターボチャージャー(VNT:Variable Nozzle Turbo)である。可変ノズル25は、ステッピングモーターを備えたアクチュエーター26の駆動により開度が変更されることで、エキゾーストマニホールド14内の圧力及びタービン20への排気ガスの流入量を調整する。この可変ノズル25の開度は、VNT制御装置50によって制御される。
VNT制御装置50は、エンジン10の運転状態に関する情報を取得する取得部としての各種センサーを備えている。例えば、EGR通路21には、EGRクーラー22の下流側且つEGR弁23の上流側にEGR圧力センサー31とEGR温度センサー34とが取り付けられている。EGR圧力センサー31は、EGR弁23に流入する直前のEGRガスの圧力であるEGR圧力Pegを所定の制御周期で検出する。EGR温度センサー34は、EGR弁23に流入する直前のEGRガスの温度であるEGR温度Tegを所定の制御周期で検出する。
また、吸気通路15には、当該吸気通路15とEGR通路21との接続部分よりも下流側に吸気圧力センサー32が取り付けられている。吸気圧力センサー32は、吸気通路15内を流れる作動ガスの圧力である吸気圧力Pwgを所定の制御周期で検出する。
また、吸気通路15におけるコンプレッサー17の上流側には、吸入空気量センサー36が取り付けられている。吸入空気量センサー36は、吸気通路15を流れる吸入空気の質量流量である吸入空気量Gaを所定の制御周期で検出する。
また、インテークマニホールド13には、吸気温度センサー35が取り付けられている。吸気温度センサー35は、シリンダー12に流入する直前の作動ガスの温度である吸気温度Tinを所定の制御周期で検出する。
次に、VNT制御装置50の構成について図2〜図7を参照しながら説明する。
図2に示されるように、VNT制御装置50の制御部51は、CPU、ROM、RAM等で構成されており、各種演算を行なう演算部52と、各種制御プログラムや各種データが格納される記憶部53と、アクチュエーター26を駆動するノズル駆動部54とを備えている。制御部51は、記憶部53に格納された各種制御プログラムや各種データに基づいて各種処理を実行する。
制御部51には、EGR圧力センサー31からEGR圧力Pegを示す検出信号、吸気圧力センサー32から吸気圧力Pwgを示す検出信号が所定の制御周期で入力される。制御部51には、EGR温度センサー34からEGR温度Tegを示す検出信号、吸気温度センサー35から吸気温度Tinを示す検出信号が所定の制御周期で入力される。制御部51には、吸入空気量センサー36から吸入空気量Gaを示す検出信号が所定の制御周期で入力される。
また、制御部51には、エンジン10の回転速度を検出する回転速度センサー37からエンジン10の回転速度NEを示す検出信号が所定の制御周期で入力される。制御部51には、アクセルペダルの開度を検出するアクセル開度センサー38からアクセル開度ACCを示す検出信号が所定の制御周期で入力される。制御部51には、燃料噴射量を制御する燃料噴射制御部39から燃料噴射量Qfを示す信号が所定の制御周期で入力される。
また、制御部51には、EGR弁23の開度を検出するEGR弁開度センサー40からEGR弁23の開度であるEGR弁開度VTegrを示す検出信号が所定の制御周期で入力される。制御部51には、可変ノズル25の開度を検出する可変ノズル開度センサー41から可変ノズル25の開度であるノズル開度VTvntを示す検出信号が所定の制御周期で入力される。制御部51には、大気圧を検出する大気圧センサー42から大気圧Patmを示す検出信号が所定の制御周期で入力される。
演算部52の作動ガス量演算部55は、シリンダー12に供給される作動ガスの質量流量である作動ガス量Gwgを演算する。作動ガス量演算部55は、状態方程式P×V=Gwg×R×Tに対して以下に示す値を代入することで作動ガス量Gwgを演算する。
P:吸気圧力センサー32の検出値である吸気圧力Pwg
V:エンジン10の回転速度NEとエンジン10の排気量Dとの乗算値
T:吸気温度センサー35の検出値である吸気温度Tin
R:気体定数
演算部52の流通量演算部56は、EGRガスの質量流量であるEGR流通量Gegを演算する。流通量演算部56は、ベルヌーイの定理に基づく式(1)に各種センサーからの検出値に基づく値を代入することによりEGR流通量Gegを演算する。
Figure 2014047717
G :EGR流通量Geg
P1:EGR圧力センサー31の検出値であるEGR圧力Peg
P2:吸気圧力センサー32の検出値である吸気圧力Pwg
T1:EGR温度センサー34の検出値であるEGR温度Teg
A :EGR弁開度センサー40の検出値であるEGR弁開度VTegrに基づくEGR弁23の開口面積
κ :排気ガスの比熱比
R :気体定数
演算部52のEGR率演算部57は、作動ガス量Gwgに対するEGR流通量Gegの割合であるEGR率ηを演算する。EGR率演算部57は、流通量演算部56の演算結果であるEGR流通量Gegを作動ガス量演算部55の演算結果である作動ガス量Gwgで除算することによってEGR率η(=Geg/Gwg)を演算する。
演算部52の入口温度演算部58は、タービン20に流入する排気ガスの温度である入口温度Ttiを演算する。入口温度演算部58は、作動ガス量演算部55の演算結果である作動ガス量Gwg、EGR率演算部57の演算結果であるEGR率η、燃料噴射制御部39からの入力値である燃料噴射量Qf、及び記憶部53に格納された温度データ59に基づいて入口温度Ttiを演算する。温度データ59は、作動ガス量Gwg、EGR率η、燃料噴射量Qf、これらをパラメーターとして排気ガスの温度が一義的に規定されたデータである。入口温度演算部58は、作動ガス量Gwg、EGR率η、及び燃料噴射量Qfに応じた温度を温度データ59から読み出すことによって入口温度Ttiを演算する。
演算部52の目標圧力演算部60は、エンジン10の運転状態に適したエキゾーストマニホールド14内の圧力である目標圧力Pemtを演算する。目標圧力演算部60は、回転速度センサー37の検出値である回転速度NEと燃料噴射制御部39からの入力値である燃料噴射量Qfとに基づいて、エンジン10の運転状態に応じた目標圧力Pemtを演算する。
演算部52の流入量演算部61は、タービン20に流入する排気ガスの質量流量である流入量Gtiを演算する。流入量演算部61は、作動ガス量演算部55の演算結果である作動ガス量Gwgから流通量演算部56の演算結果であるEGR流通量Gegを減算することにより排気ガスの流入量Gtiを演算する。
演算部52の出口圧力演算部62は、タービン20から流出する排気ガスの圧力である出口圧力Pteを演算する。出口圧力演算部62は、流入量演算部61の演算結果である流入量Gti、大気圧センサー42の検出値である大気圧Patm、及び記憶部53に格納された排気通路データ63に基づいて、出口圧力Pteを演算する。図3に示されるように、排気通路データ63は、タービン20の出口から大気中に排出されるまでの間に排気ガスに生じる圧力損失値ΔPepがタービン20への流入量Gtiに基づく体積流量であるGti×(Tti^1/2)/Pema毎に規定されたデータである。ここでいうPemaとは、後述する排気圧力演算部67の演算結果である排気圧力Pemaである。出口圧力演算部62は、流入量演算部61の演算結果である流入量Gtiに応じた圧力損失値ΔPepを排気通路データ63から読み出して、その読み出した圧力損失値ΔPepを大気圧センサー42の検出値である大気圧Patmに加算することにより出口圧力Pteを演算する。
演算部52の面積演算部64は、エキゾーストマニホールド14内の圧力が目標圧力Pemtとなる可変ノズル25の開口面積である必要開口面積Aneを演算する。面積演算部64は、入口温度演算部58の演算結果である入口温度Tti、流入量演算部61の演算結果である流入量Gti、出口圧力演算部62の演算結果である出口圧力Pte、目標圧力演算部60の演算結果である目標圧力Pemt、これらを下記のように上記式(1)に代入して必要開口面積Aneを演算する。
G :流入量演算部61の演算結果である流入量Gti
P1:目標圧力演算部60の演算結果である目標圧力Pemt
P2:出口圧力演算部62の演算結果である出口圧力Pte
T1:入口温度演算部58の演算結果である入口温度Tti
A :必要開口面積Ane
κ :排気ガスの比熱比
R :気体定数
演算部52の基本開度演算部65は、記憶部53に格納されている開度データ66に基づいて、必要開口面積Aneに応じた可変ノズル25の基本開度VTstdを演算する。図4に示されるように、開度データ66は、可変ノズル25のノズル開度VTvnt毎に可変ノズル25の有効開口面積Aefが規定されたデータである。基本開度演算部65は、開度データ66から必要開口面積Aneに応じた開度を読み出して、その読み出した開度を基本開度VTstdとして演算する。なお、本実施形態の可変ノズル25は、ノズル開度VTvntが大きくなるほど開口面積が小さくなる。
有効開口面積Aefは、予め行なった実験やシミュレーションの結果により得られる可変ノズル25の開口面積である。本実施形態では、可変ノズル25が所定のノズル開度VTexpに維持されたタービン20に対して所定の流量Gexpの排気ガスを供給し、そのときのタービン20の入口における圧力Pexp1と温度Texp、及びタービン20の出口における圧力Pexp2を計測した。そして、上記式(1)に対して、Gに所定流量Gexp、P1に圧力Pexp1、P2に圧力Pexp2、T1に温度Texpを代入して開口面積Aを逆算した。そして、ノズル開度VTexpを維持したまま流量Gexpを増減させることで得られた開口面積Aの平均値をノズル開度VTexpにおける有効開口面積Aefとした。
演算部52の排気圧力演算部67は、記憶部53に格納されているEGR通路データ68に基づいて、エキゾーストマニホールド14における排気ガスの圧力である排気圧力Pemaを演算する。図5に示されるように、EGR通路データ68は、EGR通路21の入口からEGR圧力センサー31までの間におけるEGRガスの圧力損失値ΔPegrがEGR流通量Geg毎に規定されたデータである。排気圧力演算部67は、流通量演算部56の演算結果であるEGR流通量Gegに応じた圧力損失値ΔPegrをEGR通路データ68から読み出して、その読み出した圧力損失値をEGR圧力Pegに加算することで排気圧力Pemaを演算する。
演算部52の補正量演算部69は、記憶部53に格納されている補正データ70に基づいて可変ノズル25の基本開度VTstdに対する補正量VTrevを演算する。補正データ70は、目標圧力演算部60の演算結果である目標圧力Pemtと排気圧力演算部67の演算結果である排気圧力Pemaとの差分ΔPemに応じた可変ノズル25の補正量VTrevが規定されたデータである。補正量VTrevは、予め行なった実験やシミュレーションの結果により規定される。
図6に示されるように、補正データ70には、目標圧力Pemtよりも排気圧力Pemaが小さい領域に、可変ノズル25の開度を基本開度VTstdよりも大きくして開口面積を小さくする補正量VTrevが規定されている。また、補正データ70には、目標圧力Pemtよりも排気圧力Pemaが大きい領域に、可変ノズル25の開度を基本開度VTstdよりも小さくして開口面積を大きくする補正量VTrevが規定されている。補正量演算部69は、目標圧力Pemtから排気圧力Pemaを減算した差分ΔPemに応じた補正量を補正データ70から読み出すことで補正量VTrevを演算する。
演算部52の指示開度演算部71は、基本開度演算部65の演算結果である基本開度VTstdに対して、補正量演算部69の演算結果である補正量VTrevを加算することによってEGR弁23の目標開度VTtarを演算する。そして、指示開度演算部71は、可変ノズル25の開度をノズル開度VTvntから目標開度VTtarに変更するために必要な開度である指示開度VTcomを演算し、その演算した指示開度VTcomをノズル駆動部54に出力する。
ノズル駆動部54は、指示開度演算部71から入力された指示開度VTcomの分だけ可変ノズル25の開度を変更するための駆動電力を生成し、その生成した駆動電力をアクチュエーター26に出力する。
次に、VNT制御装置50が可変ノズル25の開度を制御する際に実行する処理の流れについて図7を参照して説明する。なお、この処理は、所定の制御周期ごとに実行される。
図7に示されるように、ステップS11において、制御部51は、各種センサーからの検出信号により各種情報を取得する。制御部51は、EGR圧力Peg、吸気圧力Pwg、EGR温度Teg、吸気温度Tinを取得する。また、制御部51は、吸入空気量Ga、回転速度NE、アクセル開度ACC、燃料噴射量Qf、EGR弁開度VTegr、ノズル開度VTvntを取得する。
次のステップS12において、制御部51は、回転速度NE、燃料噴射量Qfに基づいて、エキゾーストマニホールド14内の目標圧力Pemtを演算する。
次のステップS13において、制御部51は、吸気圧力Pwg、吸気温度Tin、回転速度NE、及びエンジン10の排気量Dに基づいて、作動ガス量Gwgを演算する。また、制御部51は、EGR圧力Peg、吸気圧力Pwg、EGR温度Tegを上記式(1)に代入することによって、EGR流通量Gegを演算する。また、制御部51は、上記作動ガス量Gwgと上記EGR流通量Gegとに基づいてEGR率ηを演算する。
次のステップS14において、制御部51は、上記作動ガス量Gwg、EGR率η、及び燃料噴射量Qfに応じた温度を温度データ59から読み出して、その読み出した温度を入口温度Ttiとして演算する。また、制御部51は、上記作動ガス量Gwgから上記EGRガスのEGR流通量Gegを減算することによってタービン20への排気ガスの流入量Gtiを演算する。また、制御部51は、EGR流通量Gegに応じたEGRガスの圧力損失値ΔPegrをEGR通路データ68から読み出す。そして、制御部51は、その読み出した圧力損失値ΔPegrをEGR圧力センサー31の検出値であるEGR圧力Pegに加算することによって、エキゾーストマニホールド14の排気圧力Pemaを演算する。そして、制御部51は、上記流入量Gti、入口温度Tti、排気圧力Pemaに応じた圧力損失値を排気通路データ63から読み出して、その読み出した圧力損失値を大気圧Patmに加算することで、タービン20の出口圧力Pteを演算する。
次のステップS15において、制御部51は、上記目標圧力Pemt、入口温度Tti、流入量Gti、出口圧力Pteを上記式(1)に代入することによって、可変ノズル25の必要開口面積Aneを演算する。また、制御部51は、上記必要開口面積Aneに応じた可変ノズル25の開度を開度データ66から読み出して、その読み出した開度を基本開度VTstdとして演算する。
次のステップS16において、制御部51は、目標圧力Pemtと上記演算された排気圧力Pemaとの差分ΔPemに応じた補正量を補正データ70から読み出すことで補正量VTrevを演算する。
次のステップS17において、制御部51は、上記基本開度VTstdに上記補正量VTrevを加算することによって可変ノズル25の目標開度VTtarを演算する。そして、制御部51は、可変ノズル開度センサー41の検出値であるノズル開度VTvntから目標開度VTtarへ可変ノズル25の開度を変更するために必要な開度である指示開度VTcomを演算する。
次のステップS18において、制御部51は、可変ノズル25の開度を指示開度VTcomの分だけ変更するための駆動電力を生成し、その生成した駆動電力をアクチュエーター26に出力して可変ノズル25を駆動する。こうして可変ノズル25は、目標開度VTtarに制御される。
次に、上述したVNT制御装置50の作用について説明する。
上述したVNT制御装置50では、エキゾーストマニホールド14内の目標圧力Pemt、タービン20における排気ガスの入口温度Tti、タービン20への排気ガスの流入量Gti、タービン20における排気ガスの出口圧力Pteに基づいて、必要開口面積Aneが演算される。そして、VNT制御装置50では、開度データ66に基づいて可変ノズル25の有効開口面積Aefが上記必要開口面積Aneになるように可変ノズル25の目標開度VTtarが演算される。
上述したように、目標圧力Pemt、入口温度Tti、流入量Gti、出口圧力Pteを演算する際、VNT制御装置50は、エキゾーストマニホールド14内の圧力を直接計測した値を使用しない。すなわち、エキゾーストマニホールド14内の圧力が計測されることなく、エキゾーストマニホールド14内の圧力がVNT制御装置50によって制御される。
一方、可変ノズル25が開状態にあるとき、その開口部分の開口縁には排気ガスと開口縁との摩擦によって流速の著しく遅い境界層が形成される。そのため、この境界層を考慮せずに可変ノズル25の開度が制御されるとなれば、該境界層の分だけ開口面積が少なくなることで可変ノズル25の開度に対する排気ガスの流入量が少なくなってしまう。
この点、上述した開度データ66では、予め行なった実験の結果に基づいて逆算される開口面積Aを有効開口面積Aefとしている。また、開度データ66には、可変ノズル25のノズル開度VTvnt毎に有効開口面積Aefが規定されている。すなわち、開度データ66には、上記境界層が考慮された開口面積が有効開口面積Aefとして開度毎に規定されている。こうした開度データ66に基づいて、可変ノズル25の開度が制御されることで、目標圧力Pemtと可変ノズル25の開度変更後におけるエキゾーストマニホールド14内の圧力との乖離度が小さくなる。すなわち、エキゾーストマニホールド14内の圧力が高い精度の下で制御される。
その結果、エンジン10の運転状態に応じて演算されるEGR弁23の基本開度を開口面積のより大きな開度に設定すること、エンジン10の運転状態に応じて演算される目標圧力Pemtをより低い圧力に設定すること、これらが可能となる。それゆえに、エキゾーストマニホールド14内の圧力に基づくエンジン10のポンピングロスを低減させることが可能である。また、上記乖離度が小さくなることで、吸気通路15に還流されるEGRガス量の精度も高められることから、シリンダー12における混合気の燃焼性もより良好なものになる。
また、排気通路19やタービン20、可変ノズル25には、製造誤差が存在するとともに例えば煤の堆積といった経年劣化も生じる。こうした製造誤差や経年劣化によって可変ノズル25の開口面積や排気通路19における圧力損失に誤差が生じる。そのため、製造誤差や経年劣化を考慮せずに可変ノズル25の開度が制御されるとなれば、可変ノズル25が同じ開度に制御されたとしても、製造誤差や経年劣化が生じている場合と生じていない場合とで、エキゾーストマニホールド14内の圧力が互いに異なってしまう。
この点、VNT制御装置50は、エキゾーストマニホールド14内の圧力である排気圧力Pemaを演算し、目標圧力Pemtと該排気圧力Pemaとの差分ΔPemに基づいて補正データ70から補正量VTrevを演算する。そして、VNT制御装置50は、その演算した補正量VTrevを基本開度VTstdに加算した開度を可変ノズル25の目標開度VTtarとしている。
そのため、例えば、経年劣化によって排気通路19における圧力損失が高くなることでエキゾーストマニホールド14の排気圧力Pemaが高くなりやすくなったとしても、可変ノズル25の目標開度VTtarが基本開度VTstdよりも小さく(開口面積が大きく)なるように補正される。
その結果、可変ノズル25の目標開度VTtarが基本開度VTstdから補正されない場合に比べて、製造誤差や経年劣化に対するロバスト性が向上することから、目標圧力Pemtと可変ノズル25の開度変更後におけるエキゾーストマニホールド14内の圧力との乖離度が小さくなる。すなわち、エンジン10のポンピングロスが効果的に低減されるとともに、シリンダー12における混合気の燃焼性もより良好なものとなる。
また、上述したVNT制御装置50では、出口圧力Pteを演算する際には、タービン20の流入量Gtiに応じた圧力損失値ΔPepを排気通路データ63から読み出して、その読み出した圧力損失値に大気圧Patmを加算している。すなわち、VNT制御装置50では、排気通路19内よりも圧力変動の少ない大気圧Patmを基準に出口圧力Pteが演算される。これにより、排気通路19に圧力センサーを配設する必要がなくなるとともに、排気通路19内の圧力を基準とする場合に比べて出口圧力Pteの精度が高められる。その結果、出口圧力Pteを用いて演算される必要開口面積Aneの精度も高められる。
また、流通量演算部56は、EGR圧力センサー31の検出値であるEGR圧力Peg、吸気圧力センサー32の検出値である吸気圧力Pwg、EGR温度センサーの検出値であるEGR温度Teg、及びEGR弁開度センサー40の検出値であるEGR弁開度VTegrに基づいてEGR流通量Gegを演算する。そして、EGR圧力センサー31がEGR弁23の上流側に配設され、且つ吸気圧力センサー32がEGR弁23の下流側に配設されている。
すなわち、EGR弁23が可変オリフィスとしての機能するため、EGR通路に別途オリフィスを配設することなくEGR流通量Gegが演算される。そのため、EGR通路に別途オリフィスが配設される場合に比べて、EGR通路21における圧力損失が低減される。その結果、吸気通路15に導入可能なEGRガスが増量される。また、EGR通路21そのものの流路断面積に基づいてEGR流通量Gegが演算される場合に比べて、圧力差が大きくなることでEGR流通量Gegの演算結果の精度も高められる。
しかも、EGR圧力センサー31及びEGR温度センサー34は、EGR弁23とEGRクーラー22との間に配設されており、EGRクーラー22による冷却後のEGRガスであって、EGR弁23に流入する直前のEGRガスの圧力及び温度を計測している。そのため、EGRクーラー22に流入するEGRガスの圧力及び温度を検出するセンサーに比べて、EGR圧力センサー31及びEGR温度センサー34に要求される熱耐久性が抑えられるとともに、EGR弁23に流入するEGR圧力Peg及びEGR温度Tegの検出精度も高められる。これにより、EGR圧力Peg及びEGR温度Tegを用いて演算されるEGR流通量Gegの精度も高められることから、EGR流通量Gegを用いて演算される入口温度Tti及び排気圧力Pema、ひいては、必要開口面積Ane及び補正量VTrevの精度も高められる。
以上説明したように、上記実施形態のVNT制御装置50によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)エキゾーストマニホールド14内の圧力を計測することなく、エキゾーストマニホールド14内の圧力が制御されることから、エキゾーストマニホールド14内の圧力が高い精度の下で制御される。
(2)開度データ66に基づいて可変ノズル25の開度が制御される。そのため、目標圧力Pemtと可変ノズル25の開度変更後におけるエキゾーストマニホールド14内の圧力との乖離度が小さくなることから、エキゾーストマニホールド14内の圧力がさらに高い精度の下で制御される。
(3)上記(2)により、EGR弁23の基本開度を開口面積のより大きな開度に設定すること、エキゾーストマニホールド14の目標圧力Pemtをより低い圧力に設定すること、これらが可能である。その結果、エンジン10のポンピングロスが低減される。
(4)可変ノズル25の開度が補正データ70によって補正されることから、製造誤差や経年劣化に対するロバスト性が向上する。
(5)出口圧力Pteが大気圧Patmを基準として演算されることから、出口圧力Pteの精度が高められる。
(6)上記(5)により、出口圧力Pteを用いて演算される必要開口面積Aneの精度も高められる。
(7)EGR弁23が可変オリフィスとして機能するため、EGR通路21に別途オリフィスが配設される場合に比べて、吸気通路15に導入可能なEGRガスが増量される。
(8)EGR圧力センサー31及びEGR温度センサー34は、EGR弁23とEGRクーラー22との間に配設されている。そのため、EGR圧力センサー31及びEGR温度センサー34に要求される熱耐久性が抑えられるとともに、EGR圧力Peg及びEGR温度Tegの検出精度も高められる。
(9)上記(8)により、EGR圧力Peg及びEGR温度Tegを用いて演算されるEGR流通量Gegの精度も高められることから、EGR流通量Gegを用いて演算される入口温度Tti及び排気圧力Pema、ひいては、必要開口面積Ane及び補正量VTrevの精度も高められる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・出口圧力Pteは、次のように演算されてもよい。すなわち、排気通路19の途中に該排気通路19内の圧力を検出する排気通路圧力センサーを取り付ける。また、タービン20の出口から排気通路圧力センサーまでの圧力損失値を排気ガスの流量毎に規定したデータを記憶部53に格納しておく。そして、排気通路圧力センサーの検出値に対して上記データから選択される圧力損失値を加算することによって、出口圧力Pteが演算されてもよい。
・EGR通路21には、EGRクーラー22が配設されていなくともよい。
・EGR圧力センサー31は、EGRクーラー22の上流側に配設されていてもよい。このとき、EGR流通量Gegを演算する際に上記式(1)に代入されるEGR圧力Pegは、必要開口面積Aneの精度を高めるうえで、EGRクーラー22におけるEGRガスの圧力損失が考慮されることが好ましい。
・EGR温度センサー34は、EGRクーラー22の上流側に配設されていてもよい。このとき、EGR流通量Gegを演算する際に上記式(1)に代入されるEGR温度Tegは、必要開口面積Aneの精度を高めるうえで、EGRクーラー22におけるEGRガスの温度変化が考慮されることが好ましい。
・制御部51は、排気圧力演算部67、補正量演算部69、記憶部53に格納された補正データ70、これらが割愛された構成であってもよい。すなわち、基本開度VTstdを目標開度VTtarとして指示開度VTcomが演算されてもよい。
・可変ノズル25の開度は、必要開口面積Aneに応じた有効開口面積Aefではなく、必要開口面積Aneそのものに応じた開度に制御されてもよい。
・EGR流通量Gegは、作動ガス量Gwgから吸入空気量Gaを減算することにより演算されてもよい。
・作動ガス量Gwgは、上記式(1)を用いて演算されたEGR流通量Gegに対して吸入空気量Gaが加算されることにより演算されてもよい。
・EGR弁23の基本開度、エキゾーストマニホールド14の目標圧力Pemtは、エンジン10の運転状態に関する情報に基づいて演算されればよく、上記実施形態のように回転速度NE、燃料噴射量Qfに基づいて演算されるものに限られるものではない。目標圧力Pemtは、例えば、回転速度NE、燃料噴射量Qfに加えて、アクセル開度ACC、吸気圧力Pwgに基づいて演算されてもよい。
・VNT制御装置50は、1つの電子制御ユニットであってもよいし、複数の電子制御ユニットで構成されていてもよい。
・VNT制御装置50が適用されるエンジンは、ガソリンエンジンであってもよい。
10…ディーゼルエンジン、11…シリンダーブロック、12…シリンダー、13…インテークマニホールド、14…エキゾーストマニホールド、15…吸気通路、16…ターボチャージャー、17…コンプレッサー、18…インタークーラー、19…排気通路、20…タービン、21…EGR通路、22…EGRクーラー、23…EGR弁、25…可変ノズル、26…アクチュエーター、30…EGR制御装置、31…EGR圧力センサー、32…吸気圧力センサー、34…EGR温度センサー、35…吸気温度センサー、36…吸入空気量センサー、37…回転速度センサー、38…アクセル開度センサー、39…燃料噴射制御部、40…EGR弁開度センサー、41…可変ノズル開度センサー、42…大気圧センサー、50…VNT制御装置、51…制御部、52…演算部、53…記憶部、54…ノズル駆動部、55…作動ガス量演算部、56…流通量演算部、57…EGR率演算部、58…入口温度演算部、59…温度データ、60…目標圧力演算部、61…流入量演算部、62…出口圧力演算部、63…排気通路データ、64…面積演算部、65…基本開度演算部、66…開度データ、67…排気圧力演算部、68…EGR通路データ、69…補正量演算部、70…補正データ、71…指示開度演算部。

Claims (5)

  1. エンジンの運転状態に関する情報を取得する取得部と、
    前記取得部の取得した情報に基づいて、タービンに流入する排気ガスの流路断面積を変更可能な可変ノズルの開度を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部が、
    前記タービンに流入する排気ガスの流入量を演算する流入量演算部と、
    前記タービンに流入する排気ガスの温度である入口温度を演算する入口温度演算部と、
    前記タービンから流出する排気ガスの圧力である出口圧力を演算する出口圧力演算部と、
    前記エンジンの運転状態に応じたエキゾーストマニホールド内の目標圧力を演算する目標圧力演算部と、
    前記流入量、前記入口温度、前記出口圧力、及び前記目標圧力に基づいて、前記可変ノズルの必要開口面積を演算する面積演算部と、を含む
    ことを特徴とする可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
  2. 前記制御部は、
    前記可変ノズルの開度毎に当該可変ノズルの有効開口面積が規定された開度データが格納された記憶部と、
    前記必要開口面積と前記開度データとに基づいて前記可変ノズルの開度を演算する開度演算部と、を含む
    請求項1に記載の可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
  3. 前記制御部が、
    前記目標圧力と前記エキゾーストマニホールド内の圧力である排気圧力との差分毎に開度の補正量が規定された補正データが格納された記憶部と、
    前記排気圧力を演算する排気圧力演算部と、
    前記排気圧力、前記目標圧力、及び前記補正データに基づいて前記可変ノズルの開度の補正量を演算する補正量演算部と、を含む
    請求項2に記載の可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
  4. 前記取得部が、
    EGR弁の上流側でEGRガスの圧力を検出するEGR圧力センサーを含み、
    前記制御部が、
    EGR通路における前記EGR圧力センサーよりも上流側でのEGRガスの圧力損失値がEGRガスの流通量毎に規定されたEGR通路データが格納された記憶部を含み、
    前記排気圧力演算部が、
    前記EGR圧力センサーの検出値、前記流通量、及び前記EGR通路データに基づいて前記排気圧力を演算する
    請求項3に記載の可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
  5. 前記取得部が、
    大気圧を検出する大気圧センサーを含み、
    前記制御部は、
    前記タービンに流入する排気ガスの流入量毎に当該タービンの下流側における排気ガスの圧力損失値が規定された排気通路データが格納された記憶部を含み、
    前記出口圧力演算部は、
    前記大気圧センサーの検出値、前記流入量、及び前記排気通路データに基づいて前記出口圧力を演算する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
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