JP2014202085A - 可変容量型ターボチャージャーの制御装置及び制御方法 - Google Patents

可変容量型ターボチャージャーの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加速状態や発進状態にタービンを効率よく作動させることが可能な可変容量型ターボチャージャーの制御装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】VNT制御装置50の制御部51は、タービン回転速度を取得するタービン回転速度センサー38と、タービンに流入する排気ガスの入口温度を演算する入口温度演算部63と、タービンから流出する排気ガスの出口圧力を演算する出口圧力演算部68と、タービン回転速度に基づくタービンの周速度とタービンに流入する排気ガスの流入速度との速度比を設定する速度比設定部57と、入口温度、出口圧力、周速度、及び速度比に基づいて、過渡状態における目標圧力である第1圧力を演算する第1圧力演算部70と、を備え、速度比設定部57が、タービンの効率が最大となる最大速度比を第1圧力を演算する際のパラメーターとして設定する。
【選択図】図2

Description

本開示の技術は、可変容量型ターボチャージャーの制御装置及び制御方法に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載されるように、エンジンに備えられるターボチャージャーとして、タービンに流入する排気ガスの流速を変更可能な可変容量型ターボチャージャーが知られている。特許文献1の可変容量型ターボチャージャーでは、エンジンの運転状態に基づいて過給圧の目標値を設定し、その設定した目標値となるように可変ノズルの開度を制御している。具体的には、エンジンの回転数と燃料噴射量とに基づいて設定される目標過給圧とセンサーにより取得した実際の過給圧とが比較され、その比較された結果に応じて可変ノズルの開度が制御されている。
特開平10−331648号公報
一方、発進状態や加速状態といったエンジンの過渡状態においては過給圧の迅速な上昇が求められる。そのため、可変容量型ターボチャージャーには、タービンによる仕事が最も効率のよくなるように可変ノズルの開度が制御されることが望まれる。こうした開度は、タービンに流入する排気ガスの圧力や流入量、タービンの周速度に応じて異なるものであるため、特許文献1の可変容量型ターボチャージャーでは、過給圧の迅速な上昇という観点において未だ改善の余地がある。
本開示の技術は、加速状態や発進状態にタービンを効率よく作動させることが可能な可変容量型ターボチャージャーの制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する可変容量型ターボチャージャーの制御装置は、エンジンのエキゾーストマニホールド内の圧力が目標圧力となるように可変ノズルの開度を制御する可変容量型ターボチャージャーの制御装置であって、タービンの回転速度を取得するタービン回転速度取得部と、前記タービンに流入する排気ガスの温度である入口温度を演算する入口温度演算部と、前記タービンから流出する排気ガスの圧力である出口圧力を演算する出口圧力演算部と、前記回転速度に基づくタービンの周速度と前記タービンに流入する排気ガスの流入速度との速度比を設定する速度比設定部と、前記入口温度、前記出口圧力、前記周速度、及び前記速度比に基づいて、前記目標圧力を演算する目標圧力演算部と、を備え、前記速度比設定部が、前記タービンの効率が最大となる最大速度比を前記速度比に設定する。
上記課題を解決する可変容量型ターボチャージャーの制御方法は、エンジンのエキゾーストマニホールド内の圧力が目標圧力となるように可変ノズルの開度を制御する可変容量型ターボチャージャーの制御方法であって、タービンの回転速度を取得する工程と、前記タービンに流入する排気ガスの温度である入口温度を演算する工程と、前記タービンから流出する排気ガスの圧力である出口圧力を演算する工程と、前記回転速度に基づく前記タービンの周速度と前記タービンに流入する排気ガスの流入速度との速度比を設定する工程と、前記入口温度、前記出口圧力、前記周速度、及び前記速度比に基づいて、前記目標圧力を演算する工程と、を含み、前記速度比を設定する工程では、前記タービンの効率が最大となる最大速度比が前記速度比に設定される。
タービンの効率は、タービンの周速度とタービンに流入する排気ガスの流入速度との速度比に応じて変化する。上述した構成によれば、目標圧力が演算される際に用いられる速度比が、タービンの効率を最大にする最大速度比に設定される。そのため、加速状態や発進状態といったエンジンの過渡状態において、該最大速度比を用いて演算された目標圧力となるように可変ノズルの開度が制御されることによって、タービンの効率が高い状態に維持されやすくなる。その結果、加速状態や発進状態にタービンを効率よく作動させることができる。
上記可変容量型ターボチャージャーの制御装置は、前記タービンに流入する排気ガスの流入量を演算する流入量演算部と、前記流入量、前記入口温度、前記出口圧力、及び前記目標圧力に基づいて、前記可変ノズルの開口面積を演算する面積演算部と、をさらに備えることが好ましい。
この構成のように、可変ノズルの開口面積は、流入量、入口温度、出口圧力、及び目標圧力に基づいて、当該目標圧力に応じた開口面積を演算することが可能である。
上記可変容量型ターボチャージャーの制御装置は、前記エンジンには、前記タービンに流入する前の排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路に還流するEGR装置が搭載されており、前記エンジンのシリンダーに流入する作動ガスの量である作動ガス量を演算する作動ガス量演算部と、前記EGRガスの量であるEGRガス量を演算するEGRガス量演算部と、をさらに備え、前記流入量演算部が、前記作動ガス量から前記EGRガス量を減算した値を前記流入量として演算することが好ましい。
この構成によれば、タービンへの流入量が作動ガス量からEGRガス量を減算した値であることから、たとえエンジンにEGR装置が搭載されていたとしても、可変ノズルの開度の制御により、エキゾーストマニホールド内の圧力を目標圧力に制御することが可能である。
上記可変容量型ターボチャージャーの制御装置は、前記入口温度、前記出口圧力、前記周速度、及び前記速度比に基づく目標圧力である第1圧力を演算する第1圧力演算部と、前記エンジンの定常状態における目標圧力である第2圧力を演算する第2圧力演算部と、前記第1圧力に基づく前記可変ノズルの開口面積である第1面積を演算する第1面積演算部と、前記第2圧力に基づく前記可変ノズルの開口面積である第2面積を演算する第2面積演算部と、前記定常状態における前記タービンの回転速度である定常速度が前記エンジンの運転状態に応じて規定された定常速度データと、前記回転速度と前記定常速度との比率に応じた切替係数αが規定された切替係数データとを格納する記憶部と、前記第1開口面積×(1−α)+前記第2開口面積×αを前記可変ノズルの目標開口面積として演算する目標面積演算部と、を備えることが好ましい。
この構成によれば、タービンの回転速度が定常速度に近づけば近づくほど、可変ノズルの開口面積が第2面積に近い値になる。すなわち、可変ノズルの開口面積が過渡状態よりも定常状態を優先した開口面積に制御される。反対に、タービンの回転速度が定常速度から遠ざかれば遠ざかるほど可変ノズルの開口面積が第1面積に近い値になる。すなわち、可変ノズルの開口面積が定常状態よりも過渡状態を優先した開口面積に制御される。そのため、過渡状態と定常状態との間で運転状態が移行する場合、可変ノズルの開口面積は、移行後の運転状態に応じた開口面積へと徐々に変更される。すなわち、エンジンの運転状態に適した開口面積に可変ノズルを制御することができる。
本開示の技術における可変容量型ターボチャージャーの制御装置の一実施形態が搭載されるエンジンの概略構成を示す概略構成図。 VNT制御装置の構成を機能的に示す機能ブロック図。 タービンの周速度と排気ガスの流入速度との関係の一例を示す図。 速度比とタービンの効率との関係の一例を示す図。 EGRガス量とEGR通路における圧力損失値との関係の一例を示すグラフ。 タービンへの流入量と排気通路における圧力損失値との関係の一例を示すグラフ。 定常速度データの一例を示す図。 比率と切替係数との関係の一例を示すグラフ。 VNT制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。
以下、図1〜図9を参照して、本開示における可変容量型ターボチャージャーの制御装置及び制御方法を具体化した一実施形態について説明する。図1を参照して、可変容量型ターボチャージャーが搭載されるディーゼルエンジンの全体構成について説明する。
図1に示されるように、ディーゼルエンジン10(以下、単にエンジン10という。)のシリンダーブロック11には、4つのシリンダー12が形成されており、各シリンダー12には、インジェクタ13から燃料が噴射される。シリンダーブロック11には、各シリンダー12に作動ガスを供給するためのインテークマニホールド14と、各シリンダー12からの排気ガスが流入するエキゾーストマニホールド15とが接続されている。
インテークマニホールド14に接続される吸気通路16の上流端には、図示されないエアクリーナーが取り付けられている。吸気通路16には、ターボチャージャー17のコンプレッサー18が取り付けられている。吸気通路16には、コンプレッサー18の下流側にインタークーラー19が取り付けられている。
一方、エキゾーストマニホールド15には、排気通路20が接続されている。排気通路20には、コンプレッサー18に連結軸21を介して連結されるタービン22が取り付けられている。エキゾーストマニホールド15には、吸気通路16に接続されて排気ガスの一部を吸気通路16に導入するEGR装置24のEGR通路25が接続されている。
EGR通路25に取り付けられたEGRクーラー26の下流側には、EGR通路25の流路断面積を変更可能なEGR弁27が取り付けられている。EGR弁27の開度は、エンジンの運転状態に応じて制御される。シリンダー12には、EGR弁27が開状態にあるときに、排気ガスと吸入空気との混合気体である作動ガスが供給される。なお、以下では、EGR通路25を流れる排気ガスをEGRガスという。
ターボチャージャー17は、タービン22に可変ノズル28が配設された可変容量型ターボチャージャー(VNT:Variable Nozzle Turbo)である。可変ノズル28は、ステッピングモーターを備えたアクチュエーター29の駆動により開度が変更され、エキゾーストマニホールド15内の圧力である排気圧力Pemとタービン22への排気ガスの流入量Gtbとを調整する。
エンジン10には、エンジン10の運転状態を検出する各種センサーが備えられている。例えば、EGR通路25には、EGRクーラー26の下流側且つEGR弁27の上流側にEGR圧力センサー31とEGR温度センサー34とが取り付けられている。EGR圧力センサー31は、EGRガスの圧力であるEGR圧力Pegrを所定の制御周期で検出する。EGR温度センサー34は、EGRガスの温度であるEGR温度Tegrを所定の制御周期で検出する。
吸気通路16には、吸気通路16とEGR通路25との接続部分よりも下流側にブースト圧センサー32が取り付けられている。ブースト圧センサー32は、吸気通路16内を流れる作動ガスの圧力である吸気圧力Pwgを所定の制御周期で検出する。
吸気通路16には、コンプレッサー18の上流側に吸入空気量センサー36が取り付けられている。吸入空気量センサー36は、吸気通路16を流れる吸入空気の質量流量である吸入空気量Gaを所定の制御周期で検出する。
インテークマニホールド14には、吸気温度センサー35が取り付けられている。吸気温度センサー35は、シリンダー12に流入する直前の作動ガスの温度である吸気温度Timを所定の制御周期で検出する。
エンジン10には、エンジン回転速度センサー37、タービン回転速度センサー38が取り付けられている。エンジン回転速度センサー37は、クランクシャフト10aの回転速度であるエンジン回転速度Neを所定の制御周期で検出する。タービン回転速度センサー38は、タービン22の回転速度であるタービン回転速度Ntbを所定の制御周期で検出する。
図2に示されるように、可変ノズル28の開度を制御するVNT制御装置50の制御部51は、CPU、ROM、RAM等で構成されるマイクロコンピューターである。VNT制御装置50は、外部からの信号を取得する取得部52と、各種演算を行なう演算部53と、各種制御プログラムや各種データが格納される記憶部54と、アクチュエーター29を駆動するノズル駆動部55とを備えている。制御部51は、記憶部54に格納された各種制御プログラムに従って、取得部52が取得した信号と記憶部54に格納された各種データとを用いて可変ノズル28の開度を制御する処理を実行する。なお、以下に示される数式において、Rは気体定数を示し、κは排気ガスの比熱比を示す。
取得部52は、上述の各種センサーから、EGR圧力Pegr、吸気圧力Pwg、EGR温度Tegr、吸気温度Tim、吸入空気量Ga、エンジン回転速度Neを取得する。タービン回転速度取得部としての取得部52は、タービン回転速度Ntbを取得する。取得部52は、燃料噴射量を制御する燃料噴射制御部39から燃料噴射量Qf、EGR弁開度センサー40からEGR弁27の開度であるEGR弁開度VTegrを取得する。取得部52は、可変ノズル開度センサー41から可変ノズル28の開度であるノズル開度VTvnt、大気圧センサー42から大気圧Patm、アクセル開度センサー43からアクセル開度ACCを取得する。
演算部53の周速度演算部56は、タービン22の周速度vtbを演算する。周速度演算部56は、タービン回転速度Ntbに対してタービン22の半径rを乗算することによりタービン22の周速度vtbを演算する。
図3に示されるように、周速度vtbは、タービンブレード22aの先端部分における速度である。排気ガスは、周速度vtbの方向に対して角度θだけ傾斜する方向から流入速度uでタービン22に流入する。
図4に示されるように、タービン22の効率ηtbは、タービン22の周速度vtbとタービン22に流入する排気ガスの流入速度uとの速度比φ(=vtb/u)に応じて変化する。こうしたタービン22の特性は、予め行った実験やシミュレーション等に基づいて規定される。記憶部54は、タービン22の効率ηtbが最大となる比である最大速度比φ1が規定された速度比データ58を格納している。速度比設定部57は、速度比データ58に格納されている最大速度比φ1を、第1圧力Ptar1を演算する際のパラメーターとして設定する。この第1圧力Ptar1は、加速状態や発進状態といったEGRよりも過給を優先させるべき運転状態である過渡状態における排気圧力Pemの目標圧力である。
ちなみに、この周速度vtbと流入速度uとの速度比φは、周速度方向、すなわち図3において周速度vtbを示す方向における速度の比である。一方、上記流入速度uは、タービン22に流入する排気ガスの速度、すなわち上記周速度方向の成分を含む速度である。そのため、最大速度比φ1は、タービン22に対する排気ガスの流入方向、すなわち図3における角度θに応じて変化する値である。速度比データ58に規定される最大速度比φ1は、こうした排気ガスの流入方向も考慮した値である。
演算部53の流入速度演算部59は、タービン22の周速度vtb及び最大速度比φ1に応じて、タービン22に流入する排気ガスの流入速度u(=vtb/φ1)を演算する。つまり、流入速度uは、周速度vtbで回転中のタービン22に流入する排気ガスによって、該タービン22の効率ηtbが最大となる流入速度である。
演算部53の作動ガス量演算部60は、シリンダー12に供給される作動ガスの質量流量である作動ガス量Gwgを演算する。作動ガス量演算部60は、状態方程式P×V=Gwg×R×Tに対して以下に示す値を代入することで作動ガス量Gwgを演算する。
P:ブースト圧センサー32の検出値である吸気圧力Pwg
V:エンジン回転速度Neとエンジン10の排気量Dとの乗算値
T:吸気温度センサー35の検出値である吸気温度Tim
演算部53のEGRガス量演算部61は、EGRガスの質量流量であるEGRガス量Gegrを演算する。EGRガス量演算部61は、ベルヌーイの定理に基づく式(1)に各種センサーからの検出値に基づく値を代入することによりEGRガス量Gegrを演算する。
Figure 2014202085
G :EGRガス量Gegr
P1:EGR圧力センサー31の検出値であるEGR圧力Pegr
P2:ブースト圧センサー32の検出値である吸気圧力Pwg
T1:EGR温度センサー34の検出値であるEGR温度Tegr
A :EGR弁開度センサー40の検出値であるEGR弁開度VTegrに基づくEGR弁27の開口面積Aegr
演算部53のEGR率演算部62は、EGRガス量Gegrを作動ガス量Gwgで除算することによってEGR率ηe(=Gegr/Gwg)を演算する。
演算部53の入口温度演算部63は、エキゾーストマニホールド15内の温度であってタービン22に流入する排気ガスの温度である入口温度Temを演算する。入口温度演算部63は、作動ガス量Gwg、EGR率ηe、燃料噴射量Qf、及び記憶部54に格納された入口温度データ64に基づいて入口温度Temを演算する。入口温度データ64は、作動ガス量Gwg、EGR率ηe、燃料噴射量Qf、これらをパラメーターとして入口温度Temが一義的に規定されたデータである。入口温度演算部63は、作動ガス量Gwg、EGR率ηe、及び燃料噴射量Qfに応じた温度を入口温度データ64から読み出すことによって入口温度Temを演算する。
演算部53の排気圧力演算部65は、エキゾーストマニホールド15内の圧力である排気圧力Pemを演算する。排気圧力演算部65は、EGR圧力Pegr、EGRガス量Gegr、及び記憶部54に格納されているEGR通路データ66に基づいて排気圧力Pemを演算する。図5に示されるように、EGR通路データ66は、EGR通路25の入口からEGR圧力センサー31までのEGRガスの圧力損失値ΔPegrがEGRガス量Gegr毎に規定されたデータである。排気圧力演算部65は、EGRガス量Gegrに応じた圧力損失値ΔPegrをEGR通路データ66から読み出して、その読み出した圧力損失値をEGR圧力Pegrに加算することで排気圧力Pemを演算する。
演算部53の流入量演算部67は、タービン22に流入する排気ガスの質量流量である流入量Gtbを演算する。流入量演算部67は、作動ガス量GwgからEGRガス量Gegrを減算することにより排気ガスの流入量Gtbを演算する。
演算部53の出口圧力演算部68は、タービン22から流出する排気ガスの圧力である出口圧力Pteを演算する。出口圧力演算部68は、流入量Gtb、入口温度Tem、排気圧力Pem、大気圧センサー42の検出値である大気圧Patm、及び記憶部54に格納された排気通路データ69に基づいて、出口圧力Pteを演算する。
図6に示されるように、排気通路データ69は、タービン22の出口から大気中に排出されるまでの間に排気ガスに生じる圧力損失値ΔPepが流入量Gtbに基づく体積流量(=Gtb×(Tem^1/2)/Pem)毎に規定されたデータである。出口圧力演算部68は、体積流量に応じた圧力損失値ΔPepを排気通路データ69から読み出して、その読み出した圧力損失値ΔPepを大気圧Patmに加算することにより出口圧力Pteを演算する。
演算部53の第1圧力演算部70は、エンジン10の過渡状態における目標圧力演算部であって、過渡状態における排気圧力Pemの目標値である第1圧力Ptar1を演算する。第1圧力演算部70は、式(2)に対して以下の値を代入することで第1圧力Ptar1を演算する。
Figure 2014202085
P1:第1圧力Ptar1
P2:出口圧力演算部68の演算結果である出口圧力Pte
T1:入口温度演算部63の演算結果である入口温度Tem
u :タービン22に対する排気ガスの流入速度u(=vtb/φ1)
演算部53の第1面積演算部71は、排気圧力Pemが第1圧力Ptar1となる可変ノズル28の開口面積である第1面積Atar1を演算する。第1面積演算部71は、上記式(1)に以下に示す値を代入して第1面積Atar1を演算する。
G :流入量演算部67の演算結果である流入量Gtb
P1:第1圧力演算部70の演算結果である第1圧力Ptar1
P2:出口圧力演算部68の演算結果である出口圧力Pte
T1:入口温度演算部63の演算結果である入口温度Tem
A :第1面積Atar1
演算部53の第2圧力演算部72は、エンジン10の定常状態における排気圧力Pemの目標値である第2圧力Ptar2を演算する。定常状態とは、過給よりもEGRを優先させるエンジン10の運転状態のことをいう。第2圧力演算部72は、エンジン回転速度Ne、燃料噴射量Qf、及び記憶部54に格納された第2圧力データ73に基づいて、第2圧力Ptar2を演算する。第2圧力データ73は、エンジン回転速度Neと燃料噴射量Qfとをパラメーターとして第2圧力Ptar2が一義的に規定されたデータである。第2圧力演算部72は、エンジン回転速度Neと燃料噴射量Qfとに応じた第2圧力Ptar2を第2圧力データ73から読み出すことによって第2圧力Ptar2を演算する。第2圧力Ptar2は、例えば、エンジン回転速度Neと燃料噴射量Qfとに応じた基本開度にEGR弁27が制御されることで、EGRガス量が所望量となる圧力である。
演算部53の第2面積演算部74は、排気圧力Pemが第2圧力Ptar2となる可変ノズル28の開口面積である第2面積Atar2を演算する。第2面積演算部74は、上記式(1)に以下に示す値を代入して第2面積Atar2を演算する。
G :流入量演算部67の演算結果である流入量Gtb
P1:第2圧力演算部72の演算結果である第2圧力Ptar2
P2:出口圧力演算部68の演算結果である出口圧力Pte
T1:入口温度演算部63の演算結果である入口温度Tem
A :第2面積Atar2
演算部53の切替係数演算部75は、タービン回転速度Ntb、アクセル開度ACC、エンジン回転速度Ne、及び記憶部54に格納された定常速度データ76に基づいて、可変ノズル28の目標面積Atarを演算するための切替係数αを演算する。
図7に示されるように、定常速度データ76には、アクセル開度ACCとエンジン回転速度Neとに応じて、エンジン10が定常状態にあると判断されるタービン回転速度Ntbである定常回転速度Ntbsが規定されている。切替係数演算部75は、タービン回転速度Ntbと、定常速度データ76から導出された定常回転速度Ntbsとの比率rat(=Ntb/Ntbs)を演算する。このように比率ratは、エンジン10が定常状態に近づくにつれて大きくなる値である。切替係数演算部75は、比率ratと、記憶部54に格納されている切替係数データ77とに基づいて、切替係数αを演算する。
図8に示されるように、切替係数データ77は、比率rat毎に切替係数αが規定されたデータである。切替係数データ77において、比率rat1、例えば0.5以下の範囲は、タービン回転速度Ntbと定常回転速度Ntbsとの差が大きくエンジン10が過渡状態にあると判断される範囲である。この範囲には、切替係数α=0が規定されている。
切替係数データ77において、比率rat2、例えば0.9以上の範囲は、タービン回転速度Ntbと定常回転速度Ntbsとの差が小さくエンジン10が定常状態にある判断される範囲である。この範囲には、切替係数α=1が規定されている。
切替係数データ77において、比率rat1と比率rat2との間の範囲には、エンジン10の運転状態が過渡状態から定常状態へと移行する過程にあるため、比率rat2に近づくほど1に近い切替係数αが規定されている。
演算部53の目標面積演算部78は、切替係数α、第1面積Atar1、及び第2面積Atar2を下記式(3)に代入することによって可変ノズル28の開口面積の目標値である目標面積Atarを演算する。
Atar=Atar1×(1−α)+Atar2×α … (3)
演算部53の指示開度演算部79は、目標面積Atarに応じた可変ノズル28の開度である目標ノズル開度VTtarを演算する。指示開度演算部79は、可変ノズル28の開度を現在のノズル開度VTvntから目標ノズル開度VTtarに変更するために必要な開度であるノズル指示開度VTcomを演算し、その演算したノズル指示開度VTcomをノズル駆動部55に出力する。
ノズル駆動部55は、ノズル指示開度VTcomの分だけ可変ノズル28の開度を変更するための駆動電力を生成し、その生成した駆動電力をアクチュエーター29に出力する。これにより、可変ノズル28は、目標面積Atarに制御される。
次に、VNT制御装置50が可変ノズル28の開度を制御する際に実行する処理の手順について図9を参照して説明する。なお、この処理は、所定の制御周期ごとに繰り返し実行される。
図9に示されるように、ステップS11において、制御部51は、各種センサーからの検出信号により各種情報を取得する。制御部51は、EGR圧力Pegr、吸気圧力Pwg、EGR温度Tegr、吸気温度Timを取得する。制御部51は、吸入空気量Ga、エンジン回転速度Ne、タービン回転速度Ntb、燃料噴射量Qf、EGR弁開度VTegr、ノズル開度VTvnt、大気圧Patm、アクセル開度ACCを取得する。
次のステップS12において、制御部51は、最大速度比φ1とタービン22の周速度vtbとに基づいて、タービン22の効率ηtbを最大にする排気ガスの流入速度uを演算する。
次のステップS13において、制御部51は、吸気圧力Pwg、吸気温度Tim、エンジン回転速度Ne、及びエンジン10の排気量Dに基づいて、作動ガス量Gwgを演算する。制御部51は、EGR圧力Pegr、吸気圧力Pwg、EGR温度Tegr、開口面積Aegrを上記式(1)に代入することによって、EGRガス量Gegrを演算する。制御部51は、上記作動ガス量Gwgと上記EGRガス量Gegrとに基づいてEGR率ηeを演算する。
次のステップS14において、制御部51は、作動ガス量GwgとEGRガス量Gegrとに基づいてタービン22への排気ガスの流入量Gtbを演算する。制御部51は、作動ガス量Gwg、EGR率ηe、及び燃料噴射量Qfに応じた入口温度Temを演算する。制御部51は、EGR圧力Pegrと、EGRガス量Gegrに応じた圧力損失値ΔPegrとに基づいて排気圧力Pemを演算する。制御部51は、排気圧力Pem、流入量Gtb、入口温度Tem、大気圧Patm、及び排気通路データ69に基づいてタービン22の出口圧力Pteを演算する。
次のステップS15において、制御部51は、入口温度Tem、出口圧力Pte、及び流入速度uを式(2)に代入することで第1圧力Ptar1を演算する。制御部51は、燃料噴射量Qf、エンジン回転速度Ne、及び第2圧力データ73に基づいて第2圧力Ptar2を演算する。
次のステップS16において、制御部51は、流入量Gtb、第1圧力Ptar1、入口温度Tem、出口圧力Pteを式(1)に代入することで第1面積Atar1を演算する。また、制御部51は、流入量Gtb、第2圧力Ptar2、入口温度Tem、出口圧力Pteを式(1)に代入することで第2面積Atar2を演算する。
次のステップS17において、制御部51は、タービン回転速度Ntbと定常回転速度Ntbsとに基づく比率ratを演算したのち、該比率ratと切替係数データ77とに基づいて切替係数αを演算する。
次のステップS18において、制御部51は、第1面積Atar1、第2面積Atar2、及び切替係数αを式(3)に代入することで目標面積Atarを演算する。
次のステップS19において、制御部51は、ノズル開度VTvntにある可変ノズル28が目標ノズル開度VTtarとなるようにノズル指示開度VTcomを演算し、その演算したノズル指示開度VTcomをノズル駆動部55に出力する。ノズル駆動部55は、ノズル指示開度VTcomに応じた駆動電力をアクチュエーター29に出力する。これにより、排気圧力Pemは、目標圧力Ptarに制御される。
次に、上述したVNT制御装置50の作用について説明する。
上述したVNT制御装置50は、比率ratが比率rat1以下の範囲では、タービン22の効率ηtbが最大となる最大速度比φ1に応じた開度に可変ノズル28を制御し続ける。つまり、エンジン10の過渡状態においては、タービン22の効率ηtbが最大となる状態が維持されることから、タービン22を効率よく作動させることができる。しかも、可変ノズル28の開度がフィードフォワード制御のように制御されるため、排気圧力Pemの目標値と、可変ノズル28の開度変更後における排気圧力Pemとの乖離度が小さくなり、タービン22の効率ηtbが最大となる状態が高い確率の下で実現される。
また、VNT制御装置50は、過渡状態と定常状態との間でエンジン10の運転状態が移行する際、可変ノズル28の開口面積を移行後の運転状態に応じた開口面積へと徐々に変更する。このように移行の過程において過渡状態の開口面積と定常状態の開口面積とのバランスをとることによって、可変ノズル28の開度の急激な変化を抑えつつ、エンジン10の運転状態に適した開口面積に可変ノズル28を連続的に制御することができる。
以上説明したように、上記実施形態のVNT制御装置50によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)エンジン10の過渡状態では、タービン22の効率ηtbが最大となるように可変ノズル28が制御される。その結果、エンジン10に対する過給を効率よく行うことができる。
(2)タービン22への流入量Gtbが作動ガス量GwgからEGRガス量Gegrを減算した値であることから、EGR装置24を搭載したエンジン10においても排気圧力Pemを目標圧力Ptarに制御することができる。
(3)エンジン10の定常状態では、排気圧力Pemが第2圧力Ptar2となる開度に可変ノズル28が制御される。その結果、その時々のエンジン10の運転状態に応じた態様でEGRを実行することができる。
(4)過渡状態と定常状態との間でエンジン10の運転状態が移行したとしても、可変ノズル28の開度の急激な変化を抑えつつ、その時々の運転状態に応じた開口面積に可変ノズル28を連続的に制御することができる。
(5)VNT制御装置50は、排気通路20内よりも圧力変動の少ない大気圧Patmを基準に出口圧力Pteを演算する。そのため、排気通路20内の圧力を基準とする場合に比べて出口圧力Pteの精度が高められる。その結果、出口圧力Pteを用いて演算される第1及び第2面積Atar1,Atar2の精度も高められる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・VNT制御装置50は、エンジン10の過渡状態において可変ノズル28の開度を制御するうえでは、EGR装置24を備えていないエンジン10についても適用可能である。この際、タービン22の流入量Gtbが吸入空気量Gaとなる。
・VNT制御装置50は、第1面積Atar1、第2面積Atar2、及び切替係数αに基づいて目標面積Atarを演算した。これに限らず、VNT制御装置50は、目標面積Atarを演算する過程において速度比φとして最大速度比φ1が設定される状態を有していればよく、例えば、次のようにして目標面積Atarを演算してもよい。
VNT制御装置50の記憶部54に、比率rat(=Ntb/Ntbs)毎に速度比φを規定したデータを格納する。このデータに格納される速度比φは、タービン22の効率が過渡状態及び定常状態を含むエンジン10の運転状態に適した効率ηtbとなる値であって、最大速度比φ1も含まれる。そして、比率ratに応じて上記データから選択される速度比φに基づく流入速度uを式(2)に代入して目標圧力Ptarを演算し、その目標圧力Ptarを式(1)に代入することで目標面積Atarが演算されてもよい。なお、上記データに規定される速度比φは、タービン22の過回転を抑えるうえで最大速度比φ1以下の値であることが好ましい(図4参照)。
・出口圧力Pteは、タービン22の下流側に取り付けられるセンサーによって直接取得されてもよいし、このセンサーの検出値とこのセンサーよりも下流側における圧力損失値とに基づいて演算されてもよい。
・排気圧力演算部65によって演算される排気圧力Pemは、EGRガス量GegrやEGR通路データ66から演算される値に限らず、例えば、センサーを用いて直接取得してもよい。
・指示開度演算部79は、目標面積Atarと、実際にガスの流通がする部分の断面積である有効開口面積とに応じて目標ノズル開度VTtarを演算してもよい。この際、記憶部54には、有効開口面積に応じた目標ノズル開度VTtarが規定されたデータが格納され、制御部51は、目標面積Atarを有効開口面積として取り扱う。こうした構成によれば、排気圧力Pemがより高い精度の下で制御される。
・EGRガス量Gegrは、作動ガス量Gwgから吸入空気量Gaを減算することにより演算されてもよい。
・作動ガス量Gwgは、上記式(1)を用いて演算されたEGRガス量Gegrに対して吸入空気量Gaが加算されることにより演算されてもよい。
・第2圧力Ptar2は、エンジン10の運転状態に関する情報に基づいて演算されればよく、上記実施形態のようにエンジン回転速度Ne、燃料噴射量Qfに基づいて演算されるものに限られるものではない。例えば、第2圧力Ptar2は、エンジン回転速度Ne、燃料噴射量Qfに加えて、アクセル開度ACC、吸気圧力Pwgに基づいて演算されてもよい。
・VNT制御装置50は、1つの電子制御ユニットであってもよいし、複数の電子制御ユニットで構成されていてもよい。
・VNT制御装置50が適用されるエンジンは、ガソリンエンジンであってもよい。
10…ディーゼルエンジン、10a…クランクシャフト、11…シリンダーブロック、12…シリンダー、13…インジェクタ、14…インテークマニホールド、15…エキゾーストマニホールド、16…吸気通路、17…ターボチャージャー、18…コンプレッサー、19…インタークーラー、20…排気通路、21…連結軸、22…タービン、22a…タービンブレード、24…EGR装置、25…EGR通路、26…EGRクーラー、27…EGR弁、28…可変ノズル、29…アクチュエーター、31…EGR圧力センサー、32…ブースト圧センサー、34…EGR温度センサー、35…吸気温度センサー、36…吸入空気量センサー、37…エンジン回転速度センサー、38…タービン回転速度センサー、39…燃料噴射制御部、40…EGR弁開度センサー、41…可変ノズル開度センサー、42…大気圧センサー、43…アクセル開度センサー、50…VNT制御装置、51…制御部、52…取得部、53…演算部、54…記憶部、55…ノズル駆動部、56…周速度演算部、57…速度比設定部、58…速度比データ、59…流入速度演算部、60…作動ガス量演算部、61…EGRガス量演算部、62…EGR率演算部、63…入口温度演算部、64…入口温度データ、65…排気圧力演算部、66…EGR通路データ、67…流入量演算部、68…出口圧力演算部、69…排気通路データ、70…第1圧力演算部、71…第1面積演算部、72…第2圧力演算部、73…第2圧力データ、74…第2面積演算部、75…切替係数演算部、76…速度データ、77…切替係数データ、78…目標面積演算部、79…指示開度演算部。

Claims (5)

  1. エンジンのエキゾーストマニホールド内の圧力が目標圧力となるように可変ノズルの開度を制御する可変容量型ターボチャージャーの制御装置であって、
    タービンの回転速度を取得するタービン回転速度取得部と、
    前記タービンに流入する排気ガスの温度である入口温度を演算する入口温度演算部と、
    前記タービンから流出する排気ガスの圧力である出口圧力を演算する出口圧力演算部と、
    前記回転速度に基づくタービンの周速度と前記タービンに流入する排気ガスの流入速度との速度比を設定する速度比設定部と、
    前記入口温度、前記出口圧力、前記周速度、及び前記速度比に基づいて、前記目標圧力を演算する目標圧力演算部と、を備え、
    前記速度比設定部が、前記タービンの効率が最大となる最大速度比を前記速度比に設定する
    可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
  2. 前記タービンに流入する排気ガスの流入量を演算する流入量演算部と、
    前記流入量、前記入口温度、前記出口圧力、及び前記目標圧力に基づいて、前記可変ノズルの開口面積を演算する面積演算部と、をさらに備える
    請求項1に記載の可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
  3. 前記エンジンには、前記タービンに流入する前の排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路に還流するEGR装置が搭載されており、
    前記エンジンのシリンダーに流入する作動ガスの量である作動ガス量を演算する作動ガス量演算部と、
    前記EGRガスの量であるEGRガス量を演算するEGRガス量演算部と、をさらに備え、
    前記流入量演算部が、
    前記作動ガス量から前記EGRガス量を減算した値を前記流入量として演算する
    請求項2に記載の可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
  4. 前記入口温度、前記出口圧力、前記周速度、及び前記速度比に基づく目標圧力である第1圧力を演算する第1圧力演算部と、
    前記エンジンの定常状態における目標圧力である第2圧力を演算する第2圧力演算部と、
    前記第1圧力に基づく前記可変ノズルの開口面積である第1面積を演算する第1面積演算部と、
    前記第2圧力に基づく前記可変ノズルの開口面積である第2面積を演算する第2面積演算部と、
    前記定常状態における前記タービンの回転速度である定常速度が前記エンジンの運転状態に応じて規定された定常速度データと、前記回転速度と前記定常速度との比率に応じた切替係数αが規定された切替係数データとを格納する記憶部と、
    前記第1開口面積×(1−α)+前記第2開口面積×αを前記可変ノズルの目標開口面積として演算する目標面積演算部と、を備える
    請求項2または3に記載の可変容量型ターボチャージャーの制御装置。
  5. エンジンのエキゾーストマニホールド内の圧力が目標圧力となるように可変ノズルの開度を制御する可変容量型ターボチャージャーの制御方法であって、
    タービンの回転速度を取得する工程と、
    前記タービンに流入する排気ガスの温度である入口温度を演算する工程と、
    前記タービンから流出する排気ガスの圧力である出口圧力を演算する工程と、
    前記回転速度に基づく前記タービンの周速度と前記タービンに流入する排気ガスの流入速度との速度比を設定する工程と、
    前記入口温度、前記出口圧力、前記周速度、及び前記速度比に基づいて、前記目標圧力を演算する工程と、を含み、
    前記速度比を設定する工程では、前記タービンの効率が最大となる最大速度比が前記速度比に設定される
    可変容量型ターボチャージャーの制御方法。
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