JP2014047385A - 水溶性防錆剤及びその塗布方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1.ビニル変性アルキッド樹脂を水に溶解または分散させた水溶性防錆剤であって、前記水溶性防錆剤は、下記の計算式によって計算される計算ガラス転移温度(計算TG点)が−20℃〜35℃の範囲にある異なる値を有するビニル変性アルキッド樹脂を2種以上含有し、かつアクリル樹脂を含有しない、水溶性防錆剤。
2.前記ビニル変性アルキッド樹脂の計算TG点が0℃〜15℃の範囲にある、上記項1に記載の水溶性防錆剤。
3.水溶性防錆剤を鋼管の表面に塗布する方法であって、鋼管を25℃〜70℃に予熱し、この鋼管の表面に35℃〜45℃に加温した上記項1に記載の水溶性防錆剤を2.5MPa〜7.5MPaの圧力で塗布することを特徴とする塗布方法。
4.上記項3に記載の塗布方法を用いて塗布された水溶性防錆剤の塗膜を有する鋼管。
本発明で「水溶性」とは、水に溶解または分散することを言う。
計算ガラス転移温度の計算式
樹脂A・・・水溶性ビニル変性アルキッド樹脂(ウォーターゾールBCD−3130(商品名、DIC社製)、TG点15℃、固形分38重量%)
樹脂B・・・水溶性ビニル変性アルキッド樹脂(ウォーターゾールBCD−3050(商品名、DIC社製)、TG点0℃、固形分41重量%)
樹脂C・・・水溶性アクリル樹脂(ボンコートEC−740EF(商品名、DIC社製)、TG点18℃、固形分40重量%)
水・・・・・・イオン交換水
実施例1 樹脂A:樹脂B=14:1、固形分が防錆剤全体の25重量%になるように水で調整した。
比較例1 樹脂A:樹脂B:樹脂C=17:3:10、固形分が防錆剤全体の25重量%になるように水で調整した。
比較例2 樹脂B:樹脂C=2:1、固形分が防錆剤全体の25重量%になるように水で調整した。
比較例3 樹脂B=1、固形分が防錆剤全体の25重量%になるように水で調整した。
比較例4 有機溶剤に溶解させた樹脂型防錆剤(大同化学工業社製 ダイラスト K−330)
(1)防錆性試験
試験片として、脱脂済みの冷延鋼板(0.8×80×100mm)に実験サンプルを浸漬塗布し、7日間放置したものを試験に供した。
防錆試験項目
(i) 塩水噴霧試験(SST);層内温度:35±1℃、塩水濃度:5%NaCl、試験時間;24hr
(ii) 湿潤箱試験(HCT);層内温度:49±1℃、層内湿度:95%以上、試験時間;168hr
*判定表示: ○ 0%〜10%以下の錆発生
△ 11%〜25%以下の錆発生
× 26%以上の錆発生
(i) 脱脂済みの冷延鋼板(0.8×80×100mm)2枚に実験サンプルを塗布した。
(ii) 20分間放置して指触乾燥後、塗布板2枚を面積の半分が重なるように置き、重なり部に1kgの重石を載せた。
(iii) 重石を載せた状態で下記の箇所に16hr放置した。
1)実験室内(10℃)、2)恒温槽内(50℃)
(iv) 取り出してから1hr放冷後、手の力で板を剥がした。
その時の力加減によってブロッキング性を以下のように判定した。
*判定表示: ○ 微力で剥がせる
□ 少しの力で剥がせる
△ 強めの力で剥がせる
× 剥がせない
(i) 70℃に板温を調整した脱脂済みの熱延鋼板(2.0×80×100mm)に40℃に加温した実験サンプルを浸漬塗布した。
(ii) 塗布後、指触乾燥時間を測定し、以下のように判定した。
*判定表示: ○ 65秒以下
△ 66秒〜120秒以下
× 121秒以上
試験片
(i) 脱脂済の冷延鋼板(SPCC−SB板・0.8×80×100mm)を薄膜用に使用した。
(ii) 脱脂済の熱延鋼板(SPCC−SB板・1.6×80×100mm)を厚膜用に使用した。
塗布方法
(i) 薄膜は、室温にて冷延鋼板に浸漬塗布し、膜厚を6〜7μmにした。
(ii) 厚膜は、80℃に加温した熱延鋼板に40℃の試験サンプルを浸漬塗布し、膜厚を約12μmにした。
上記塗布した後、7日間放置させた試験片を脱脂性試験に供した。
脱脂性試験方法
(i) 80℃の苛性ソーダ、5%液500mlが入ったビーカーに試験片を入れた。
(ii) そのビーカーを80℃の恒温槽に40分間静置した。
(iii) 静置終了後、試験片を取り出し水槽に1分間置いた後に脱脂の状態を以下のように判定した。
*判定表示: ○ 完全に脱脂された
× 白化膜が残存した
そして、この塗布設備室1は、図示しない水溶性防錆剤をポンプで圧縮して吹きだす防錆剤吹き付けノズル4が、鋼管7の周囲位置に複数本設置されている。
防錆剤回収タンク8は、塗布設備室1の底部に設置されており、鋼管7に防錆剤吹き付けノズル4から吹きつけられた、余剰防錆剤を、加温付き防錆剤調合タンク5に送る図示しない回収ポンプからなる。
塗布設備室1の防錆剤吹き付けノズル4は、図1〜図3に示すように、加温装置付き防錆剤供給タンク2から図示しない供給ポンプを介して高圧状態の防錆剤が送られ、図示しない塗布時圧空供給部から圧空が送られることにより、防錆剤吹き付けノズル4が開いて、図2、図3に示すようなブローパターンで、鋼管7に水溶性防錆剤が吹きつけられる。また、塗布を停めるときは、同様にして、防錆剤吹き付けノズルが閉まって停められるように構成されている。
まず、水溶性防錆剤の塗布作業前に、塗布する水溶性防錆剤を加温装置付き防錆剤調合タンク2及び供給タンク5において、35℃〜45℃に加温しておく。そして、水溶性防錆剤を塗布する前に、塗布しようとする鋼管7の温度を、鋼管予熱装置3で25℃〜70℃に昇温させる。この水溶性防錆剤の温度が35℃以下、及び鋼管7の温度が25℃以下では、水溶性防錆油の水分を蒸発させる効果が小さい。また、水溶性防錆剤の温度が45℃以上、及び鋼管7の温度が70℃以上では、水溶性防錆剤の損傷がおこり、防錆性能を悪化させる。
次に、この予熱した鋼管7を塗布設備室1に、鋼管搬送ローラー6で送り、図示しないセンサーで鋼管を検出したら、この鋼管7へ、塗布設備室1における防錆剤吹き付けノズル4から、2.5MPa〜7.5MPaの圧力で噴射して塗布する。この防錆剤噴射圧力は、圧力が低いとミスト径が大きくなり、防錆油剤が鋼管に衝突する際発生する凝集効果が小さく、油膜が形成されずに流れる。また、圧力が高すぎると、ミスト径が小さくなり過ぎて、防錆剤付着効率が悪化する。
次いで、図示しないセンサーで鋼管7の通過を検出して、防錆剤吹き付けノズルを停止させて、一動作を完了する。
また、オーバースプレーした余剰の水溶性防錆剤は、防錆剤回収タンク8で回収して再利用する。
このようにして、本発明の塗布方法により、水溶性防錆剤の鋼管への均一な塗布が行われる。
更に、鋼管への防錆塗膜を、薄く均一に行うことができ、原単位を20〜30%向上させることができて、コストダウンが達成できる。
また、鋼管を加工後、脱脂を行う際も、薄く、均一な塗膜のため、容易に除去することができ、これにより脱脂時間が短縮され、脱脂後の塗装品質を向上させることができる。
2・・・加温装置付き防錆剤供給タンク
3・・・鋼管予熱装置
4・・・防錆剤吹き付けノズル
5・・・加温装置付き防錆剤調合タンク
6・・・鋼管搬送ローラー
7・・・鋼管
8・・・防錆剤回収タンク
Claims (4)
- 前記ビニル変性アルキッド樹脂の計算TG点が0℃〜15℃の範囲にある、請求項1に記載の水溶性防錆剤。
- 水溶性防錆剤を鋼管の表面に塗布する方法であって、鋼管を25℃〜70℃に予熱し、この鋼管の表面に35℃〜45℃に加温した請求項1に記載の水溶性防錆剤を2.5MPa〜7.5MPaの圧力で塗布することを特徴とする塗布方法。
- 請求項3に記載の塗布方法を用いて塗布された水溶性防錆剤の塗膜を有する鋼管。
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JP2012190421A JP2014047385A (ja) | 2012-08-30 | 2012-08-30 | 水溶性防錆剤及びその塗布方法 |
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JP2017057356A (ja) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 関西ペイント株式会社 | 水性クリヤー塗料組成物 |
WO2018139328A1 (ja) * | 2017-01-25 | 2018-08-02 | Dic株式会社 | 活性エネルギー線硬化型水性樹脂組成物及び無機材料薄膜用アンダーコート剤 |
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2012
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