JP2014046897A - 車両用ヒートポンプ装置 - Google Patents

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勝志 谷口
Yoshitoshi Noda
圭俊 野田
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Abstract

【課題】本発明は、構成のコンパクト化、組立工程の簡易化、冷媒の使用量の低減、および、熱損失の低減を図れる車両用ヒートポンプ装置を提供すること。
【解決手段】この車両用ヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮する圧縮機構、圧縮機構を駆動する電動モータ、および、圧縮機構および電動モータを収容するシェルを有する電動圧縮機と、車両用ヒートポンプ装置の外部から導入された第1冷却液と圧縮機構により圧縮された冷媒との間で熱交換を行う第1水冷媒熱交換器と、を具備し、第1水冷媒熱交換器(111)は、圧縮機構(112b)から吐出された冷媒が、シェル(109)内で、かつ、電動モータ(112a)の周囲を移動する空間にて、第1冷却液へ放熱を行う熱交換部(111a,111b)を有する、構成を採る。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両用ヒートポンプ装置に関する。
以前より、ヒートポンプを備え冷媒と冷却液との間で熱交換をおこなう車両用ヒートポンプ装置が知られている。非特許文献1には、車両用ヒートポンプ装置(HPAC:Heat Pump Air Conditioner)を備え、車両用ヒートポンプ装置が導出した冷却液を用いて車室内の冷暖房を行う車両の温度調整システムが開示されている。この車両用ヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒から冷却液へ放熱を行うコンデンサと、冷却液を冷媒で冷やす冷却器と、コンデンサへ冷却液を送出するコンデンサポンプと、冷却器へ冷却液を送出する冷却器ポンプとを備えている。
Kowsky et al., "Unitary HPAC System", SAE International J. Passeng. Cars - Mech. Syst., 2012, doi:10.4271/2012-01-1050.
しかしながら、非特許文献1に記載された従来の車両用ヒートポンプ装置は、圧縮機およびコンデンサなどの各要素部材が個別に配置されて、各要素部材の間を配管で結んでいる。そのため、装置全体が大型化し、車両用ヒートポンプ装置を搭載するために車両に大きな設置スペースが必要となるという課題があった。
また、上記従来の車両用ヒートポンプ装置では、各要素部材が配管で結ばれているため、冷媒が漏洩しないよう高強度の接続構造を要する配管の接続部が多くなり、その分、組立工程が煩雑になるという課題があった。また、冷媒の通路が長くなることで冷媒の使用量が増大するという課題があった。
また、上記従来の車両用ヒートポンプ装置では、各要素部材が個別に構成されているため、例えば、電動圧縮機の廃熱が利用されずに廃棄され、また、配管から漏洩熱が発生するなど、熱損失が多くなるという課題があった。
本発明は、構成のコンパクト化、組立工程の簡易化、冷媒の使用量の低減、および、熱損失の低減を図れる車両用ヒートポンプ装置を提供することである。
本発明の一態様に係る車両用ヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮する圧縮機構、前記圧縮機構を駆動する電動モータ、および、前記圧縮機構および前記電動モータを収容するシェルを有する電動圧縮機と、前記車両用ヒートポンプ装置の外部から導入された第1冷却液と前記圧縮機構により圧縮された冷媒との間で熱交換を行う第1水冷媒熱交換器と、を具備し、前記第1水冷媒熱交換器は、前記圧縮機構から吐出された冷媒が、前記シェル内で、かつ、前記電動モータの周囲を移動する空間にて、前記第1冷却液へ放熱を行う熱交換部を有する、構成を採る。
本発明によれば、電動圧縮機と第1水冷媒熱交換器との冷媒の通路が共通化されて、車両用ヒートポンプ装置の全体構成のコンパクト化、および、冷媒の使用量の低減が図れる。また、電動モータの周囲に第1水冷媒熱交換器の熱交換部が配置されるので、電動圧縮機の廃熱吸収が図れる。さらに、電動圧縮機と第1水冷媒熱交換器とをつなぐ冷媒配管が削減できるので、配管の組立工程の簡易化および冷媒配管からの熱漏洩の削減が図れる。
本発明の実施の形態に係る車両用ヒートポンプ装置を示す斜視図 実施の形態1の車両用ヒートポンプ装置を示す一部破断図 実施の形態1の車両用ヒートポンプ装置の冷媒および冷却液の流れについて説明する図 車両用ヒートポンプ装置を用いた車両温度調整システムについて説明する図 車両用ヒートポンプ装置を用いた車両温度調整システムについて説明する図 車両用ヒートポンプ装置のコンプレッサ筐体側の構成を示す一部破断の斜視図 コンプレッサ筐体側における冷媒および冷却液の流れを説明する縦断面図 実施の形態2の車両用ヒートポンプ装置におけるコンプレッサ筐体側の構成を示す一部破断の斜視図 実施の形態3の車両用ヒートポンプ装置におけるコンプレッサ筐体側の構成を示す一部破断の斜視図 図9の構成から電動圧縮機および内面側の通路蓋を外した状態を示す斜視図 図10の構成から外シェルを外した状態を示す斜視図
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
(実施の形態1)
<車両用ヒートポンプ装置の構成>
まず、本発明の実施の形態1における各構成について、図1および図2を用いて説明する。図1および図2は、本実施の形態1に係る車両用ヒートポンプ装置の構成を示す図である。
車両用ヒートポンプ装置1は、車両に搭載される装置であり、低温側水冷媒熱交換器110と、高温側水冷媒熱交換器111と、冷媒を圧縮する電動圧縮機112と、電動圧縮機112のシェルであるコンプレッサ筐体109とを備える。ここで、車両とは、例えば、電気自動車である。電気自動車とは、例えば、EV(Electric Vehicle)、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、またはHEV(Hybrid Electric Vehicle)等、車両に搭載されている蓄電池を用いて走行する車両である。
車両用ヒートポンプ装置1は、その内部にヒートポンプを有し、ヒートポンプの冷媒と低温側の冷却液(第2冷却液に相当)および高温側の冷却液(第1冷却液に相当)との間で熱交換を行う。低温側の冷却液と高温側の冷却液とは、車両用ヒートポンプ装置1の外部から導入される。
冷媒は、例えば、二酸化炭素(CO)など、電気自動車に要求される極低温の環境下でもヒートポンプサイクルの効率を向上できる一方、作動圧力が高くなるものが採用される。
冷却液は、例えば、エチレングリコール水溶液などの液体である。冷却液は、不凍液であれば良く、エチレングリコール水溶液以外にプロピレングリコール水溶液を用いることも可能である。
高温側の冷却液は、高温側導入管104を介してコンプレッサ筐体109の外部から導入される(図1の矢印B)。この導入された冷却液は、高温側水冷媒熱交換器111にて加熱され、高温側導出管105から導出される(図1の矢印B)。冷却液は、高温側ウォータポンプ101が備える電力モータの駆動力にて輸送される。
高温側水冷媒熱交換器111は、冷媒が流れる通路と高温側の冷却液が流れる通路とを備え、これら通路の間で熱を移動させるように構成されている。
低温側の冷却液は、低温側導入管106を介して車両用ヒートポンプ装置1の外部から導入される(図1の矢印A)。導入された冷却液は、低温側水冷媒熱交換器110にて冷却され、低温側導出管107から導出される(図1の矢印A)。冷却液は、低温側ウォータポンプ102が備える電力モータの駆動力にて輸送される。
低温側水冷媒熱交換器110は、冷媒が流れる通路と低温側の冷却液が流れる通路とを備え、これらの通路の間で熱を移動させるように構成されている。低温側水冷媒熱交換器110は低温側ウォータポンプ102と配管等を介して連結され、低温側水冷媒熱交換器110で冷却された冷却液はこの配管等を介して低温側ウォータポンプ102へ送られる。
電動圧縮機112は、電動モータ112aと圧縮機構112bとコンプレッサ筐体109とにより構成される。圧縮機構112bは電動モータ112aが発生する駆動力により冷媒を圧縮する機構である。圧縮機構112bは、例えば、スクロール型を用いることができる。電動モータ112aは、インバータ(駆動回路に相当)113により電気的に駆動される。インバータ113は電力用半導体(例えばIGBT:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を有しており、3相交流電力を発生し、電動モータ112aへ供給する。電力用半導体は、パワー半導体、パワーデバイスとも呼ばれる。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、電動圧縮機112の冷媒の入口の上流にアキュムレータ108を備える。アキュムレータ108は、冷媒を気体と液体に分離させることで、電動圧縮機112へ気体の冷媒のみを供給する役割をなす。電動圧縮機112の破壊を防止するためである。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、低温側水冷媒熱交換器110の冷媒の入口の上流に膨張弁114を備える。膨張弁114は、熱量を変化させずに高圧の冷媒を低圧にすることで、冷媒を低温にして低温側水冷媒熱交換器110へ送る。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、車両用ヒートポンプ装置1の外部から電源供給を受けるための給電部103を備える。給電部103は、コンプレッサ筐体109の外壁に備える。給電部103へ供給された電気エネルギーは、電動圧縮機112、高温側ウォータポンプ101、および、低温側ウォータポンプ102のそれぞれが備える電動モータの駆動に用いられる。
低温側水冷媒熱交換器110は、高圧の冷媒を封入するために高い強度で枠体110a(図1)に保持されている。枠体110aの代わりに、筐体が低温側水冷媒熱交換器110の全体を覆う構成を採用してもよい。枠体110aは、締結部110bを介してコンプレッサ筐体109に締結されている。
<車両用ヒートポンプ装置の動作>
次に、図3を用いて車両用ヒートポンプ装置1の冷媒と冷却液の流れについて説明する。
始めに、冷媒の流れを説明する。図3の矢印Cは冷媒の流れる方向を示している。冷媒は、アキュムレータ108、電動圧縮機112、高温側水冷媒熱交換器111、膨張弁114、低温側水冷媒熱交換器110を、この順で循環して流れる。この冷媒の流れにより、ヒートポンプサイクルが構成される。
電動圧縮機112で圧縮された高温高圧の冷媒は、高温側水冷媒熱交換器111にて熱を放出して液体となる。液体となった冷媒は、膨張弁114にて急激に膨張され、低温低圧の冷媒となる。この低温低圧の冷媒は、低温側水冷媒熱交換器110にて熱を吸収して蒸発する。続いて、冷媒はアキュムレータ108にて気液分離される。このとき、冷媒はインバータ113を冷却する。アキュムレータ108で分離された気相の冷媒は、電動圧縮機112にて再度、圧縮される。
続いて、冷却液の流れを説明する。高温側導入管104を介してコンプレッサ筐体109の外部から導入された冷却液は、高温側水冷媒熱交換器111にて高温の冷媒と熱交換を行って加熱される。加熱された冷却液は、高温側導出管105から導出される。
低温側導入管106を介して車両用ヒートポンプ装置1の外部から導入された冷却液は、低温側水冷媒熱交換器110にて低温の冷媒と熱交換を行って冷却され、低温側導出管107から導出される。
このように、実施の形態1の車両用ヒートポンプ装置1では、装置内だけで冷媒を循環させてヒートポンプサイクルを実現している。さらに、高温側水冷媒熱交換器111および低温側水冷媒熱交換器110は、空気ではなく液体(冷却液)と冷媒との間で熱交換を行う。この構成により、車両用ヒートポンプ装置1は、低温側の冷却液を介して車両用ヒートポンプ装置1から離れた箇所から熱を吸収し、高温側の冷却液を介して車両用ヒートポンプ装置1から離れた箇所へ熱を放出することができる。
<車両温度調整システム>
次に、図4および図5を用いて、車両用ヒートポンプ装置1を用いた車両温度調整システムについて説明する。図4は車両温度調整システムの暖房運転時の説明図、図5は車両温度調整システムの冷房運転時の説明図である。
高温側導出管105から導出した加熱された冷却液、および、低温側導出管107から導出した冷却された冷却液は車両用空調装置2へ導入され、冷房もしくは暖房に用いられる。車両用空調装置2は、ファイアウォール7の車室側に配置され、車室内の空調を行う装置である。車両用ヒートポンプ装置1は、ファイアウォール7の車室外の側に配置される。
車両用空調装置2は、冷房用空気冷媒熱交換器200、暖房用空気冷媒熱交換器201、ブロワファン202、および、切換ドア203を備える。
冷房用空気冷媒熱交換器200は、ブロワファン202により送風された空気と、低温側導出管107から導出した冷却された冷却液との間で熱交換を行い、空気を冷却するものである。冷却された空気は車室内へ導かれ、車室内の冷房に用いられる。
冷房用空気冷媒熱交換器200にて加熱された冷却液は、低温側導入管106を介して、再度、車両用ヒートポンプ装置1へ導入される。
暖房用空気冷媒熱交換器201は、ブロワファン202により送風された空気と、高温側導出管105から導出した加熱された冷却液との間で熱交換を行い、空気を加熱するものである。加熱された空気は車室内へ導かれ、車室内の暖房に用いられる。
暖房用空気冷媒熱交換器201にて冷却された冷却液は、高温側導入管104を介して、再度、車両用ヒートポンプ装置1へ導入される。なお、第1のラジエータ5は、冷房時の冷却液の放熱に用いられる。
車両用ヒートポンプ装置1が導出する冷却液は、発熱体3の冷却に用いることも可能である。ここで、発熱体3とは、例えば、電気自動車に用いられる走行用モータ、走行用モータを駆動するためのインバータ、走行用モータへ電気エネルギーを供給するための蓄電池、車両外部から蓄電池を充電するための充電器、蓄電池の電圧変換を行うためのDC−DC変換器などの、発熱部材である。これら発熱部材は電気自動車の走行中等に冷却を必要とする。
発熱体3から放出される熱は、冷却液に吸熱させる。すなわち、冷却液は加熱される。この加熱された冷却液は、低温側導入管106へ導かれ、車両用ヒートポンプ装置1にて冷却される。この加熱された冷却液は、第2のラジエータ6で放熱させることで、冷却することもできる。
車両用空調装置2を車室内の暖房に用いる場合は、発熱体3から放出された熱を、冷却液に吸熱させる。すなわち、冷却液は加熱される。この加熱された冷却液は、低温側導入管106へ導かれ、低温側水冷媒熱交換器110にて冷却される。
この際、冷媒に回収(吸熱)された熱を、高温側水冷媒熱交換器111にて高温側の冷却液に回収(吸熱)させ、この冷却液を高温側導出管105から導出させ、暖房用空気冷媒熱交換器201に導くことで、車室内の空気の加熱に利用する事も可能である。
車両温度調整システムでは、図4と図5とに示すように、複数の三方弁Tによる冷却液の経路の切り替え、ならびに、切換ドア203による車室内へ向かう空気の経路の切り替えにより、車室内の暖房および冷房等の切り替えを行うことができる。
<高温側水冷媒熱交換器の詳細>
次に、実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1における高温側水冷媒熱交換器111の構成を詳細に説明する。
図6は、車両用ヒートポンプ装置のコンプレッサ筐体側の構成を示す一部破断の斜視図である。図7は、コンプレッサ筐体側における冷媒および冷却液の流れを説明する模式図である。
本実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1のコンプレッサ筐体109は、内シェル109aと、外シェル109bと、蓋シェル109c(図2を参照)とを有している。
以下では、電動圧縮機112における圧縮機構112bのある側を一端側、逆側を他端側と呼ぶ。また、電動モータ112aおよび圧縮機構112bを、中心軸Xが一端側から他端側へかけ伸びる円柱形状とみなしたときの円柱面(外周の曲面)に相当する面を周面と呼ぶ。
内シェル109aは、電動モータ112aおよび圧縮機構112bの周面を主に覆っている。内シェル109aと電動モータ112aとの間には、冷媒が流れる空間が設けられている。
外シェル109bは、内シェル109aの外周と、電動モータ112aの他端側とを覆っている。外シェル109bは、内シェル109aの周面に外側から嵌合した状態で、内シェル109aに接合されている。外シェル109bの他端側には、冷媒の吐出通路が設けられている。
蓋シェル109cは、圧縮機構112bの一端側を覆って、内シェル109aに接合されている。蓋シェル109cには、圧縮機構112bの冷媒吸入口に連通する冷媒の吸入通路が設けられている。
高温側水冷媒熱交換器111は、内シェル109aおよび外シェル109bにより構成されている。高温側水冷媒熱交換器111は、複数の吸熱フィン111aと、水通路111bとを有している。
複数の吸熱フィン111aは、例えばアルミなど熱伝導の高い部材により構成され、内シェル109aの内側に張り出し、且つ、内シェル109aの内壁に熱伝導性を有する状態に接合されている。複数の吸熱フィン111aは、特に制限されないが、各々が一端側から他端側へ伸びる板状であり、内シェル109aの周方向(図6のR方向)に分散して配置されている。吸熱フィン111aは、波状に曲がった形状としてもよい。また、吸熱フィン111aは、内シェル109aの中心軸Xを中心に螺旋状に伸びるように配置されてもよい。
水通路111bは、高温側の冷却液が流れる通路であり、内シェル109aと外シェル109bとの間に空隙として設けられている。水通路111bの一端は高温側導出管105に連通し、水通路111bの他端は高温側ウォータポンプ101を介して高温側導入管104に連通している。なお、コンプレッサ筐体109は、内シェル109aと外シェル109bとに分離する構成としなくてもよい。この場合、水通路111bは、コンプレッサ筐体109の外周面に溝として設け、溝の外周側を別の部材で覆って構成してもよい。
水通路111bは、例えば、内シェル109aの外面に形成された溝と、外シェル109bの内面とに囲まれた空間である。水通路111bは、特に制限されないが、内シェル109aの周面に沿って周方向(図6のR方向)に周りながら中心軸Xの方向へ進む螺旋状の通路になっている。さらに、水通路111bの中には、冷却液の接触面積を広げるためのフィンFが設けられている。
上記構造の高温側水冷媒熱交換器111においては、図7のように冷媒と冷却液とが流れて、これらの間で熱交換が行われる。すなわち、圧縮機構112bで圧縮された冷媒は、圧縮機構112bおよび電動モータ112aの周囲を一端側から他端側へ移動する。この移動の間、高温高圧の冷媒は、より高温になった電動モータ112aを冷却するとともに、内シェル109aの吸熱フィン111aに放熱を行って冷却される。また、冷却液は、水通路111bを流れて冷媒の熱を吸収して加熱される。
<受液器の構造>
本実施の形態1の車両用ヒートポンプ装置1は、図6に示すように、コンプレッサ筐体109に受液器(受液部に相当)115が設けられている。受液器115は、リザーブタンクとも呼ばれる。
受液器115は、液相の冷媒を溜めて、冷媒の作動量を調整できる容器であり、例えば、外シェル109bの他端側で、且つ、重力方向の下方に、容器状の空間として設けられている。受液器115は、上端が外シェル109bの冷媒の通路に開口し、底に近い箇所に冷媒を導出する導出管115bが設けられている。導出管115bは、膨張弁114へと連通する。
<実施の形態1の効果>
以上のように、実施の形態1の車両用ヒートポンプ装置1によれば、高温側水冷媒熱交換器111がコンプレッサ筐体109に設けられ、電動圧縮機112と一体化されている。よって、車両用ヒートポンプ装置1は、コンパクトな構成となり、車両への設置も容易となる。
さらに、高温側水冷媒熱交換器111は、電動モータ112aおよび圧縮機構112bの周囲を囲って設けられているので、電動圧縮機112で発生した熱が冷媒を介して冷却液に吸収される。よって、電動圧縮機112の廃熱の有効利用が図れる。さらに、電動圧縮機112と高温側水冷媒熱交換器111とを結ぶ配管が不要なので、車両用ヒートポンプ装置1の配管接続の組立工程が簡易になり、また、配管を介した漏洩熱が低減される。
また、高温側水冷媒熱交換器111は、冷媒が圧縮機構112bと電動モータ112aとの周囲を移動する区間に、熱交換部(吸熱フィン111aおよび水通路111b)を有する。よって、電動圧縮機112および高温側水冷媒熱交換器111を通過する冷媒の通路が非常に短くなる。よって、車両用ヒートポンプ装置1の冷媒の使用量の低減が図れる。
さらに、実施の形態1の車両用ヒートポンプ装置1によれば、受液器115が電動圧縮機112と高温側水冷媒熱交換器111と一体的に設けられている。従って、受液器115を別体に設ける場合と比較して、車両用ヒートポンプ装置1のコンパクト化が図れ、さらに、各要素部材間を結ぶ冷媒の配管および配管接続部を削減できる。
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2の車両用ヒートポンプ装置1におけるコンプレッサ筐体109側の構成を示す一部破断の斜視図である。
実施の形態2の車両用ヒートポンプ装置1は、コンプレッサ筐体109に受液器が無い点が、実施の形態1と異なる。
実施の形態2の車両用ヒートポンプ装置1は、外シェル109bの他端側の底近くに冷媒の導出管109dが設けられている。この導出管109dは、外シェル109b内の冷媒の通路に開口し、配管を介して膨張弁114へ連通される。なお、導出管109dと膨張弁114との間に冷媒のリザーブタンクを設けてもよい。
<実施の形態2の効果>
実施の形態2の車両用ヒートポンプ装置1によれば、電動圧縮機112と高温側水冷媒熱交換器111とを一体化した効果が、実施の形態1と同様に得られる。
また、実施の形態2の車両用ヒートポンプ装置1によれば、コンプレッサ筐体109の冷媒の導出管109dが、外シェル109bの底近くに配置されている。よって、高温側水冷媒熱交換器111で冷却されて液相になった冷媒を効率的に導出することができる。
(実施の形態3)
図9には、実施の形態3の車両用ヒートポンプ装置におけるコンプレッサ筐体側の構成を示す一部破断の斜視図である。図10は、図9の構成から電動圧縮機および内面側の通路蓋を外した状態を示す斜視図である。図11は、図10の構成から外シェルを外した状態を示す斜視図である。
実施の形態3の車両用ヒートポンプ装置1は、高温側水冷媒熱交換器111の冷媒の通路の構造と、冷媒の導出管109dの配置とが、実施の形態1と異なる。
実施の形態3のコンプレッサ筐体109は、内シェル109a、外シェル109bおよび蓋シェル109cに加えて、内シェル109aの内面に嵌合される通路蓋109e(図9参照)を備えている。
実施の形態3の高温側水冷媒熱交換器111は、実施の形態1の吸熱フィン111aの代わりに、内シェル109aの内面側に冷媒通路111cを備えている。冷媒通路111cは、内シェル109aの内面に形成された溝と、通路蓋109eとに囲まれた空隙として設けられている(図10および図11を参照)。
冷媒通路111cは、内シェル109aの内側の周面に沿って周方向(図9のR方向)に周りながら中心軸Xの方向へ進む螺旋状の通路である。さらに、冷媒通路111cの中には、冷媒の接触面積を広げるためのフィンFが設けられている。冷媒通路111cは、水通路111bに対向し隣接する配置で、水通路111bに沿って設けられている(図9および図11参照)。
通路蓋109eは、冷媒通路111cの一端と他端とを内シェル109aの内側で露出させ、冷媒通路111cの中程で通路の片側の壁となる。通路蓋109eは、電動モータ112aの周囲に冷媒が直接に流れないように、電動モータ112aの周囲の空隙を仕切るように構成するとよい。
上記構成の高温側水冷媒熱交換器111によれば、冷媒通路111cには、圧縮された冷媒が電動モータ112aの一端側から他端側へ進み、水通路111bには、冷却液が電動圧縮機112の他端側から一端側へ進む。そして、これらの間で熱交換が行われる。
実施の形態3の車両用ヒートポンプ装置では、図9に示すように、冷媒の導出管109dがコンプレッサ筐体109の上方に配置されている。導出管109dへ連通される外シェル109bの開口109fは、外シェル109bの他端側の上部に設けられている。
なお、実施の形態3の車両用ヒートポンプ装置1に、実施の形態1の導出管115bおよび受液器115の構成、または、実施の形態2の導出管109dの配置を適用してもよい。
<実施の形態3の効果>
以上のように、実施の形態3の車両用ヒートポンプ装置1によれば、実施の形態1の効果に加えて、高温側水冷媒熱交換器111における冷媒と冷却液との熱交換効率を向上させることができる。よって、高温側水冷媒熱交換器111において高温高圧の冷媒を十分に凝縮することができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
なお、上記実施の形態では、冷媒として二酸化炭素を用いた構成を例にとって説明したが、その他の様々な冷媒を用いてもよい。また、高温側水冷媒熱交換器および低温側水冷媒熱交換器は、図示された具体的な構成に制限されるものではない。
また、上記実施の形態では、冷温側の冷却液と高温側の冷却液とは、車両用ヒートポンプ装置1の外でも交わらない構成を例にとって説明した。しかしながら、システム構成によっては、冷温側の冷却液の通路と高温側の冷却液の通路とが車両用ヒートポンプ装置1の外で1本につながる構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、冷却液のポンプが車両用ヒートポンプ装置に備わる構成を例にとって説明したが、冷却液のポンプは車両温度調整システムに設けて、車両用ヒートポンプ装置から省いてもよい。
本発明にかかる車両用ヒートポンプ装置は、車両内の各部の温度を調整するシステム等に用いるのに好適である。
1 車両用ヒートポンプ装置
101 高温側ウォータポンプ
102 低温側ウォータポンプ
103 給電部
104 高温側導入管
105 高温側導出管
106 低温側導入管
107 低温側導出管
108 アキュムレータ
109 コンプレッサ筐体
109a 内シェル
109b 外シェル
109c 蓋シェル
109d 導出管
109e 通路蓋
109f 開口
110 低温側水冷媒熱交換器
111 高温側水冷媒熱交換器
111a 吸熱フィン
111b 水通路
111c 冷媒通路
F フィン
112 電動圧縮機
112a 電動モータ
112b 圧縮機構
113 インバータ
114 膨張弁
115 受液器
2 車両用空調装置
200 冷房用空気冷媒熱交換器
201 暖房用空気冷媒熱交換器
202 ブロワファン
3 発熱体
5 第1のラジエータ
6 第2のラジエータ
7 ファイアウォール

Claims (6)

  1. 車両用ヒートポンプ装置であって、
    冷媒を圧縮する圧縮機構、前記圧縮機構を駆動する電動モータ、および、前記圧縮機構および前記電動モータを収容するシェルを有する電動圧縮機と、
    前記車両用ヒートポンプ装置の外部から導入された第1冷却液と前記圧縮機構により圧縮された冷媒との間で熱交換を行う第1水冷媒熱交換器と、
    を具備し、
    前記第1水冷媒熱交換器は、前記圧縮機構から吐出された冷媒が、前記シェル内で、かつ、前記電動モータの周囲を移動する空間にて、前記第1冷却液へ放熱を行う熱交換部を有する、
    車両用ヒートポンプ装置。
  2. 前記熱交換部は、
    前記シェルの内面に設けられた吸熱フィンと、
    前記シェルの外面または壁内に形成された前記第1冷却液の通路と、
    を有する、
    請求項1記載の車両用ヒートポンプ装置。
  3. 前記熱交換部は、
    前記シェルの内面に設けられ、前記電動モータの周囲を回りながら前記圧縮機構側から前記電動モータ側へ進む前記冷媒の螺旋通路と、
    前記シェルの外面または壁内に形成された前記第1冷却液の螺旋通路と、
    を有する、
    請求項1記載の車両用ヒートポンプ装置。
  4. 前記第1冷却液の螺旋通路は、前記冷媒の螺旋通路に隣接して形成され、
    前記第1冷却液の螺旋通路には、前記電動モータ側から前記圧縮機構側へ前記第1冷却液が流れる、
    請求項3記載の車両用ヒートポンプ装置。
  5. 前記シェルには、前記熱交換部を通過した液相の前記冷媒を溜める受液部が設けられている、
    請求項1記載の車両用ヒートポンプ装置。
  6. 前記受液部は、前記シェルの重力方向の下方に容器状に形成され、前記圧縮機構から吐出された冷媒が前記電動モータの周囲を移動する空間に連通している、
    請求項5記載の車両用ヒートポンプ装置。
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