JP2014046758A - 電動倍力装置 - Google Patents

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Tsutomu Nozaki
務 野崎
Isao Hayase
功 早瀬
Yukio Otani
行雄 大谷
Takuya Usui
拓也 臼井
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Abstract

【課題】回生協調制御中に、マスタシリンダ内の液圧変動に伴うブレーキペダルの踏力変動やペダル振動を効果的に抑える。
【解決手段】電動倍力装置10は、回生協調時に、ブレーキ液圧を増減させる方向へ移動するブースタピストン21に連動して、入力ピストン22へ付勢力を付与することによってブレーキ液圧の増減に対する入力ピストン22への反力の増減を補償する付勢機構101を備える。付勢機構101は、少なくとも、入力ピストン22への反力を増加させる方向に入力ピストン22を付勢する第1バネ111と、第1バネ111とは反対の方向に入力ピストン22を付勢する第2バネ112および第3バネ113とを備える。第2バネ112と第3バネ113とは直列に配置される。第1バネ111と、第2バネ112および第3バネ113とは並列に配置される。第2バネ112は、第2バネ112および第3バネ113を収縮させる際の途中で、ストッパ114によりその収縮が制限される。
【選択図】図6

Description

本発明は、自動車のブレーキ機構に用いられる倍力装置に係り、より詳しくは電動アクチュエータを倍力源として利用する電動倍力装置に関する。
従来、この種の電動倍力装置としては、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の電動倍力装置は、ブレーキペダルの操作により移動する入力部材と、電動アクチュエータにより移動される出力部材と、入力部材と出力部材とをブレーキ非作動時に中立位置に保持する一対のバネとを備えている。このような電動倍力装置においては、入力部材と出力部材とを相対変位させてマスタシリンダ内に発生するブレーキ液圧を調整することで、ブレーキアシスト動作や回生協調動作が行われる。
エンジンおよび電動モータを備えたいわゆるハイブリッド型の電気自動車等においては、減速時および制動時等に車輪の回転によって発電機(電動モータ)を駆動する回生ブレーキにより、運動エネルギーを電力として回収する。回生協調制御では、運転者によるブレーキ操作量に対して、回生ブレーキによる制動分を差引いてブレーキ装置が発生する制動力を調整し、回生ブレーキによる制動力とブレーキ装置による制動力との合計で所望の制動力が得られるように電動倍力装置が制御され、いわゆる、回生協調制御が行われるようになっている。
特開2009−56936号公報
上記特許文献1に記載の電動倍力装置は、入力部材と出力部材とが相対変位を起こす過程で、一対のバネのうちの一方が自由長に到達するように構成され、ペダルフィーリングの向上を図っている。上記特許文献1に記載の電動倍力装置では、入力部材と出力部材との相対変位量に応じて、バネ定数を2段階に変化させることができる。
しかしながら、上記特許文献1に記載の電動倍力装置では、入力部材と出力部材との相対変位量に対する合成バネの反力特性の変曲点が1つのみであったため、ペダルフィーリングを一層向上させるために改善の余地があった。
本発明では、良好なペダルフィーリングを確保できる電動倍力装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、ブレーキペダルの操作により移動する軸部材と、軸部材に対して移動するブースタピストンと、ブースタピストンを移動させる電動アクチュエータとを備え、ブレーキペダルから軸部材に付与される入力推力と電動アクチュエータからブースタピストンに付与されるブースタ推力とにより、マスタシリンダ内にブレーキ液圧を発生させる電動倍力装置において、ブレーキ液圧を増減させる方向へ移動するブースタピストンに連動して、軸部材へ付勢力を付与することによってブレーキ液圧の増減に対する軸部材への反力の増減を補償する付勢機構を備え、付勢機構は、少なくとも、軸部材への反力を増加させる方向に軸部材を付勢する第1の弾性体と、第1の弾性体とは反対の方向に軸部材を付勢する第2の弾性体および第3の弾性体とを備え、第2の弾性体と第3の弾性体とは直列に配置され、第1の弾性体と、第2および第3の弾性体とは並列に配置され、第2の弾性体は、第2および第3の弾性体を収縮させる際の途中で収縮が制限されることを特徴とする電動倍力装置である。
本発明によれば、良好なペダルフィーリングを確保できる電動倍力装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る電動倍力装置の全体構造を示す斜視図。 本発明の実施の形態に係る電動倍力装置の全体構造を示す断面図。 図2のA部拡大図。 図3のB部拡大図。 ストッパの外観斜視図。 (a)はブレーキペダル非操作時の電動倍力装置の概念図、(b)はブレーキペダル操作時の電動倍力装置の概念図。 回生協調動作中の電動倍力装置の概念図。 ブレーキ液圧とピストン移動量の関係を示す概念図。 回生協調時のボールねじ戻し量と入力ピストンに作用する力を示す概念図。 回生協調時のボールねじ戻し量と入力ピストンに作用する力を示す概念図。 本発明の第1の変形例に係る電動倍力装置における回生協調時のボールネジ戻し量と入力ピストンに作用する力の関係を示す概念図。 本発明の第1の変形例に係る電動倍力装置における回生協調時のボールネジ戻し量と入力ピストンに作用する力の関係を示す概念図。 本発明の第1の変形例に係る電動倍力装置における回生協調時のボールネジ戻し量と入力ピストンに作用する力の関係を示す概念図。 本発明の第2の変形例に係る電動倍力装置の概念図。 本発明の第3の変形例に係る電動倍力装置の概念図。
以下、本発明による電動倍力装置の実施形態について図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の実施の形態に係る電動倍力装置の全体構造を示す斜視図および断面図である。図3は、図2のA部拡大図である。図3では、便宜上、前部ケーシング15や電動モータ31、軸受34a,34bやナット35、ボール36等の図示を省略している。図1に示すように、電動倍力装置10は、ケーシング11と、電動アクチュエータ30と、タンデム型のマスタシリンダ1と、コントローラ50とを備えている。
図2に示すように、電動倍力装置10のケーシング11は、エンジンルームR1と車室R2とを仕切る車室壁Wに後端部が固定され、ケーシング11の先端部にはタンデム型のマスタシリンダ1が固結されている。なお、以下では、説明の便宜上、エンジンルームR1側を前側、車室R2側を後側とそれぞれ呼ぶ。
ケーシング11は、筒状の前部ケーシング15と、筒状の後部ケーシング12とを備えている。前部ケーシング15の前側の開口部には、円筒状の筒状部材13が装着されている。後部ケーシング12は、図示しないボルト等を用いて、車室壁Wに固定されている。後部ケーシング12には、一体的に筒状ガイド部12aが設けられ、筒状ガイド部12aの円筒部12bが車室壁Wの開口に挿通され、車室R2内へ延ばされている。
ケーシング11には、マスタシリンダ1のプライマリピストンとして共用されるピストン組立体20が配設されている。コントローラ50は、電動倍力装置10を制御する制御装置であって、図1に示すように、前部ケーシング15の上部に設けられている。マスタシリンダ1は、筒状部材13の前端面から後側に窪んだ凹部13aに嵌合固定されている。
図2に示すように、タンデム型のマスタシリンダ1は、有底のシリンダ本体2とリザーバ16とを備えている。シリンダ本体2内の底側には、プライマリピストンとしてのピストン組立体20と対をなすセカンダリピストン3が摺動可能に配設されている。シリンダ本体2内には、ピストン組立体20とセカンダリピストン3とにより2つの圧力室4,5が画成されている。ピストン組立体20およびセカンダリピストン3が前進すると、各圧力室4,5内に封じ込められているブレーキ液が、吐出ポート(不図示)から各車輪に対応して設けられたブレーキ装置のホイールシリンダ(不図示)へ圧送される。
各圧力室4,5内には、プライマリピストンとしてのピストン組立体20とセカンダリピストン3とをそれぞれ後退方向へ付勢する戻しバネ6,7が配設されている。シリンダ本体2には、各圧力室4,5内とリザーバ16とを連通するリリーフポート(不図示)が形成され、各圧力室4,5にはリザーバ16から必要なブレーキ液が補給される。
ピストン組立体20は、図3に示すように、円筒状の円筒状部材21aと円筒状部材21a内に配設される円筒状のスリーブ21bとから構成されるブースタピストン21と、ブースタピストン21内に配設された中実の軸部材である入力ピストン22とを有している。ブースタピストン21と入力ピストン22とは、軸方向に相対的に移動可能に配設されている。図2に示すように、入力ピストン22の後側端部には、ブレーキペダルB(図7参照)と連動する入力ロッド23が軸方向に延在する継手24を介して連結されている。このため、ブレーキペダルBを操作すると、入力ピストン22がブースタピストン21内を進退移動する。
図3に示すように、ブースタピストン21は、筒状部材13の凹部13aの底部に設けられた貫通孔に摺動可能に挿通されており、ブースタピストン21の前端部は、マスタシリンダ1内の圧力室(プライマリ室)4に挿入されている。円筒状部材21aの内側には、円筒状部材21aと一体的に移動する筒状のスリーブ21bが配設されている。入力ピストン22は、スリーブ21b内に摺動可能に挿通されており、入力ピストン22の前端部は、圧力室4に挿入されている。
ブースタピストン21と入力ピストン22との間は、スリーブ21bに嵌着されたシール部材26a,26bによりシールされている。ブースタピストン21とマスタシリンダ1のシリンダ本体2との間は、シール部材27によりシールされている。これにより、圧力室4からマスタシリンダ1外へのブレーキ液の漏出が防止されている。
図2に示すように、電動アクチュエータ30は、コントローラ50(図1参照)によって制御され、ブースタピストン21に推力を付与し、ブースタピストン21を軸方向に移動させる。電動アクチュエータ30は、前部ケーシング15に固定された電動モータ31、ならびに、ケーシング11内に配設されたボールねじ機構32および回転伝達機構33とを備えている。
ボールねじ機構32は、ねじ軸(直動部材)37、ナット(回転部材)35およびボール36を有する回転−直動変換機構である。ボールねじ機構32は、ケーシング11の内部において、入力ピストン22を囲むように配設されている。ナット35は、アンギュラコンタクト軸受で構成される軸受34a,34bを介して、回動自在とされている。なお、ナット35は、前部ケーシング15内に固定される挟持板14と、後部ケーシング12の筒状ガイド部12aに設けられた挟持部12cとによって挟持され、軸方向への移動が規制されている。
ねじ軸37は、ナット35にボール36を介して噛合わされた中空形状の直動部材であって、ケーシング11内に回動不能に配設されている。ねじ軸37は、軸方向への相対移動は可能にとされており、ナット35の回転に応じてねじ軸37が直動する。
回転伝達機構33は、電動モータ31の回転を減速してボールねじ機構32のナット35に伝達する機構である。回転伝達機構33は、電動モータ31の出力軸31aに取付けられた第1のプーリ38と、ナット35に回動不能に嵌合された第2のプーリ39と、第1のプーリ38および第2のプーリ39間に掛け回された不図示のベルト(タイミングベルト)とを備えている。
第2のプーリ39は第1のプーリ38に比べて大径となっている。このため、電動モータ31の回転は減速してボールねじ機構32のナット35に伝達される。なお、回転伝達機構33は、上記したプーリ、ベルトに限らず、減速歯車機構等であってもよい。
ボールねじ機構32を構成する中空のねじ軸37の先端部には、ねじ軸37の直線運動をブースタピストン21に伝達するカップ状の伝達部材41が配設されており、伝達部材41はねじ軸37と一体的に移動するようになっている。図3に示すように、伝達部材41には、凹部の底から後側に突出する円筒形状のガイド部41aが設けられている。ガイド部41aの内周側には入力ピストン22が移動可能に配設されている。
伝達部材41には、ブースタピストン21の後端面と当接する蓋体42が装着されている。ねじ軸37が前進すると、ねじ軸37の直線運動が伝達部材41および蓋体42を介してブースタピストン21に伝わり、ブースタピストン21も前進する。筒状部材13と伝達部材41との間には、戻しバネ44が配設されている。戻しバネ44は、一端が筒状部材13の凹部13aの外周部に嵌合され、他端が伝達部材41に当接している。ねじ軸37は、ブレーキ非作動時にはこの戻しバネ44により図示の原位置に位置決めされる。
ねじ軸37の軸方向中央には、内周面から軸中心側に向かって突出する環状の環状当接板37aが設けられている。環状当接板37aの前面には、後述の付勢機構101の一端が当接される。環状当接板37aの円形の開口部には、断面円形状の継手24が挿通されている。
電動倍力装置10は、入力ピストン22とブースタピストン21との相対変位に応じて、ブレーキ液圧の増減に対する入力ピストン22への反力の増減を補償する付勢機構101を備えている。付勢機構101は、たとえば、回生協調制御が行われる場合に、マスタシリンダ1内のブレーキ液圧を減少させる方向、すなわち後方へ移動するブースタピストン21に連動して、入力ピストン22へ付勢力を付与することによってブレーキ液圧の減少分を補償するようになっている。付勢機構101は、入力ピストン22への反力を増加させる方向と減少させる方向とのそれぞれに、ブースタピストン21に対して入力ピストン22を付勢する一対の弾性体と、ストッパ114とを備えている。
第1バネ111は、一対の弾性体のうち、入力ピストン22への反力を増加させる方向、すなわち後方に入力ピストン22を付勢する弾性体を構成している。第2バネ112および第3バネ113は、一対の弾性体のうち、入力ピストン22への反力を減少させる方向、すなわち第1バネ111とは反対の方向である前方に入力ピストン22を付勢する弾性体を構成している。なお、第1バネ111、第2バネ112および第3バネ113は、ブレーキペダルBの非作動時において、所定の付勢力を有した状態で、ブースタピストン21に対する入力ピストン22の位置を所定位置に保持する。
第1バネ111、第2バネ112および第3バネ113は、それぞれ線形バネである。ストッパ114は、第2バネ112の最大圧縮量を規制するとともに、第2バネ112および第3バネ113の径方向の移動を規制するものである。以下、付勢機構101の構成について図4および図5を参照して詳細に説明する。図4は図3のB部拡大図であり、図5はストッパ114の外観斜視図である。
図4に示すように、入力ピストン22の後端部には、周方向外方に突出したフランジ22bが設けられている。第1バネ111は、入力ピストン22のフランジ22bと、ブースタピストン21のスリーブ21bとの間に配置されている。入力ピストン22のフランジ22b近傍には、第1バネ111の内径よりも僅かに大きい外径を有する拡径部22eが設けられている。第1バネ111は、前端がブースタピストン21のスリーブ21bの後端面に環状部材28を介して係合し、後端が入力ピストン22の拡径部22eに嵌合されている。
第2バネ112および第3バネ113、ストッパ114は、入力ピストン22の後端面と、ねじ軸37の環状当接板37aとの間に配設されている。ストッパ114は、第2バネ112と第3バネ113とを直列に配置するように設けられているものであり、第2バネ112と第3バネ113とに挟まれるように配置されている。ストッパ114は、図4および図5に示すように、円筒状の筒部114aと、筒部114aの内周面から内側に突出する係合板114bとを有している。係合板114bには継手24が挿通される円形の孔114cが形成され、係合板114bは円環状を呈している。
図4に示すように、第2バネ112は、係合板114bの前側の面と、入力ピストン22のフランジ22bの後側の面との間に配設されている。第3バネ113は、係合板114bの後側の面と、ねじ軸37の環状当接板37aの前側の面との間に配設されている。
入力ピストン22の後端部には、フランジ22bから後方に突出する円柱状の凸部22dが設けられている。円柱状の凸部22dの外径は、第2バネ112の内径よりも僅かに大きい外径を有している。ストッパ114の係合板114b近傍における係合板114bの前方側の内周面は、第2バネ112の外径よりも僅かに小さい径とされている。ストッパ114の係合板114b近傍における係合板114bの後方側の内周面は、第3バネ113の外径よりも僅かに小さい径とされている。
第2バネ112は、前端が入力ピストン22の凸部22dに嵌合固定され、後端がストッパ114の筒部114aの内周面に嵌合固定されている。これにより、第2バネ112は、径方向の移動が規制されている。
第3バネ113は、前端が筒部114aの内周面に嵌合固定され、後端がねじ軸37の環状当接板37aに当接されている。第3バネ113の前端部がストッパ114に固定されているため、後述するように、第3バネ113が自由長になったときでも、第3バネ113の径方向の移動が規制されている。
なお、係合板114bに設けられた孔114cと、継手24との隙間は、小さく設定してあるのでストッパ114の半径方向の動きは規制されている。
本実施の形態では、第2バネ112と第3バネ113とがストッパ114を介して直列に配置され、第1バネ111と、第2バネ112および第3バネ113とが入力ピストン22のフランジ22bを介して並列に配置されている。
筒部114aのうち係合板114bよりも前側に延在する部分は、第2バネ112の最小長さを所定長さXsに制限するスペーサ部114fである。図4に示すように、スペーサ部114fの前端が入力ピストン22のフランジ22bに当接することで、第2バネ112が所定の圧縮量(最大圧縮量)で圧縮された状態で保持される。
図4に示すブレーキペダルBが操作されていない状態では、第2バネ112が係合板114bを後側に付勢する力に比べて、第3バネ113が係合板114bを前側に付勢する力の方が大きい。このため、図示するように、ストッパ114は前方に付勢され、ストッパ114のスペーサ部114fの前端面が入力ピストン22のフランジ22bに当接することで、第2バネ112の最小長さが所定値Xsに制限される。
後述するように、ブースタピストン21が入力ピストン22に対して後方へ移動すると、ブースタピストン21の移動量の増加に伴い第3バネ113の付勢力が減少する。後述するように、入力ピストン22に対するブースタピストン21の移動量が第1の所定量Xr1を超えると、第3バネ113が係合板114bを前側に付勢する力よりも、第2バネ112が係合板114bを後側に付勢する力の方が大きくなり、第2バネ112が伸張する。
換言すれば、第2バネ112および第3バネ113が自然長にある状態から、第2バネ112および第3バネ113を収縮させる方向に、ブースタピストン21と入力ピストン22とが相対的に変位すると、第2バネ112および第3バネ113の収縮の途中で、ストッパ114のスペーサ部114fの前端面が入力ピストン22のフランジ22bに当接する。つまり、第2バネ112は、第2バネ112および第3バネ113を収縮させる際の途中で、ストッパ114により、その収縮が制限される。
なお、ブースタピストン21に対して入力ピストン22が前方に移動できる距離は、入力ピストン22に設けた前側段差22aと、ブースタピストン21のスリーブ21bとの干渉によって規制される。
図2に示すように、ケーシング11を構成する筒状ガイド部12aの円筒部12bと継手24との間には、車体に対する入力ピストン22の絶対変位を検出する変位検出器48が配設されている。前部ケーシング15内には、電動モータ31の出力軸31aの回転角度を検出する回転検出器(レゾルバ)49が内蔵されている。変位検出器48および回転検出器49の信号は、コントローラ(制御装置)50に送信される。コントローラ50は、変位検出器48および回転検出器49からの信号に基づいて、電動モータ31の回転を制御する。なお、本実施形態においては、変位検出器48をケーシング11を構成する筒状ガイド部12aに設けるようにしているが、これに限らず、ブレーキペダルBの回動量を検出して、車体に対する入力ピストン22の絶対変位を検出するようにしてもよい。
以下、上記のように構成した電動倍力装置10の作用を説明する。
ブレーキペダルBが踏み込み操作されると、入力ピストン22が前進し、その動きが変位検出器48により検出される。コントローラ50は、変位検出器48からの信号を受けて、電動モータ31に起動指令を出力し、電動モータ31を回転させる。電動モータ31が回転して、その回転が回転伝達機構33を介してボールねじ機構32に伝達されると、ねじ軸37が前進する。ねじ軸37が前進すると、ブースタピストン21がねじ軸37に押されて前進する。
入力ピストン22とブースタピストン21とが軸方向に前進移動すると、ブレーキペダルBから入力ピストン22に付与される入力推力と電動アクチュエータ30からブースタピストン21に付与されるブースタ推力とに応じたブレーキ液圧がマスタシリンダ1内の圧力室4,5において発生する。ブレーキ液圧が発生すると、ブレーキ液圧による反力の一部が入力ピストン22に伝達され、他の一部がブースタピストン21に伝達される。
コントローラ50は、変位検出器48と回転検出器49との検出信号に基づき、入力ピストン22の絶対変位とブースタピストン21との絶対変位との差により両ピストンの相対変位量を演算する。コントローラ50は、たとえば、演算した相対変位量が小さくなるように、すなわち入力ピストン22とブースタピストン21との間に相対変位が生じないように、電動モータ31の回転を制御する。これにより、入力ピストン22とブースタピストン21との相対変位量に応じた付勢力を発生させる付勢機構101が中立位置に維持される。このときの倍力比は、相対変位量が0であることから、ブースタピストン21の受圧面積と入力ピストン22の受圧面積との面積比で一義的に定まるものとなり、汎用の真空倍力装置と同様となる。
上記中立位置からブースタ推力を増加させてブレーキ液圧を増加させる方向(前方)へブースタピストン21を入力ピストン22に対して変位させると、電動モータ31が倍力源として働いて倍力比(制動力比)が増大し、ブレーキアシスト動作が実現する。
上記中立位置からブースタ推力を減少させてブレーキ液圧を減少させる方向(後方)へブースタピストン21を入力ピストン22に対して変位させると、倍力比(制動力比)が減少し、回生制動時の回生協調動作が可能になる。
なお、ブースタピストン21の前進によりマスタシリンダ1内の圧力室4,5とリザーバ16からの連通路8,9との連通が遮断されて圧力室4,5におけるブレーキ液圧の発生が可能となるので、アダプティブルコントロール(ACC)やヒルスタートアシスト(HSA)などの自動ブレーキ動作も可能となる。
図面を参照して、電動倍力装置10における入出力の関係および回生制動時の倍力比の減少のメカニズムを詳細に説明する。図6(a)は、ブレーキペダル非操作時の電動倍力装置10の概念図であり、図6(b)はブレーキペダル操作時の電動倍力装置10の概念図である。
図6(a)に示すように、ブレーキペダル非操作時には、入力ピストン22とブースタピストン21の相対変位量が0であり、付勢機構101が中立位置に維持されている。付勢機構101が中立位置に維持されているとき、ストッパ114により、第2バネ112の最小長さは所定長さXsに制限されている。
図6(b)に示すように、運転者がブレーキペダルBを踏み込むと、入力ピストン22がブレーキ液圧を増加させる方向、すなわち前方に移動する。入力ピストン22が前進すると、コントローラ50は変位検出器48から送信された信号に基づき、入力ピストン22の移動量に応じて、電動アクチュエータ30を駆動してブースタピストン21を前進させる。本実施の形態では、後述するように、ブレーキペダルBの非操作時からの操作量が大きいときほど、回生協調が動作開始するときのブースタピストン21の移動量(ブレーキペダル非操作時の位置からの絶対変位Xb)と、入力ピストン22の移動量(ブレーキペダル非操作時の位置からの絶対変位Xi)との差を大きくするようにブースタピストン21を移動させる「進め制御」を行っている。この「進め制御」の詳細については、後述する。
以下、入力ピストン22と同等量だけブースタピストン21を前進させたときについて説明する。ブレーキペダルBを介して入力ピストン22に加える力(以下、入力と記す)Fiは、運転者がブレーキペダルBを踏む力(ペダル踏力)をFp、ペダル比をnとすると、下記(1)式のようになる。
Fi=n×Fp (1)
このとき、入力ピストン22には、付勢機構101から受けるバネ反力Fsとマスタシリンダ1内の液圧Pmから受ける液圧反力Fmが加わり、入力Fiと釣り合っている。したがって、この力の釣り合いは下記(2)式のようになる。
Fi=Fm+Fs (2)
上記したマスタシリンダ1内の液圧Pmから受ける液圧反力Fmは、入力ピストン22がマスタシリンダ1内に進入しているために生じる力であり、入力ピストン22の先端の面積をAiとすると、下記(3)式で与えられる。
Fm=Ai×Pm (3)
回生を行わない場合、制動力はブレーキペダルBの操作量に応じてブレーキ装置(不図示)が発生する摩擦ブレーキ力でまかなわれる。一方、回生協調時には、回生ブレーキ力が発生するため、回生ブレーキ力の分だけ摩擦ブレーキ力を減少させる必要がある。このため、コントローラ50は、電動モータ31を制御して、ブレーキ液圧を減少させる方向、すなわち後方へブースタピストン21を移動させる。つまり、電動倍力装置10は、ブレーキ装置(不図示)が発生する摩擦ブレーキ力を調整し、回生ブレーキ力と摩擦ブレーキ力との合計で所望の制動力を発生させる。
図7に示すように、回生協調時にブースタピストン21が後退し、ブレーキ液圧Pmが減少すると、入力ピストン22に作用する液圧反力Fmが減少する。一方、バネ反力Fsは、入力ピストン22とブースタピストン21との相対変位量Xr、すなわち入力ピストン22に対するブースタピストン21の移動量の増加に応じて大きくなる。相対変位量Xrは、入力ピストン22の絶対変位Xiからブースタピストン21の絶対変位Xbを減じた値として算出できる(Xr=Xi−Xb)。付勢機構101が入力ピストン22に付与するバネ反力Fsは、入力ピストン22とブースタピストン21との相対変位量Xrに応じた復元力として発生する力である。
相対変位量Xrの変化量をΔXrとして、ΔXrだけ相対変位量Xrが変化したときのバネ反力Fsの変化量ΔFsは、下記(4)式で与えられる。
ΔFs=(K1+K23)×ΔXr (4)
(4)式において、K1は第1バネ111のバネ定数であり、K23はストッパ114を介して直列に配置された第2バネ112および第3バネ113の合成されたバネ定数である。
入力ピストン22のフランジ22bと環状当接板37aとの間に配される第2バネ112および第3バネ113の合成バネ定数K23について詳しく説明する。図6(b)に示すように、回生協調に伴う減圧を行う前の段階、すなわち相対変位量Xrが0のとき(Xr=0)から第1の所定量Xr1未満では、第2バネ112は、ストッパ114により圧縮長さが拘束されてその長さが変化しない。すなわち、相対変位量Xrが0以上かつ第1の所定量Xr1未満(0≦Xr<Xr1)の範囲では、第2バネ112は、弾性体として機能しないようになっている。
ブースタピストン21が後退し、相対変位量Xrが増加すると、第3バネ113のバネ力が減少する。相対変位量Xrが第1の所定量Xr1に至ると、最小長さに制限された第2バネ112のバネ力と第3バネ113のバネ力とが等しくなる。相対変位量Xrが増加し、第2バネ112のバネ力よりも第3バネ113のバネ力が小さくなると、図7(a)に示すように、第2バネ112の長さが最小長さXsよりも長くなる。つまり、相対変位量Xrが第1の所定量Xr1以上になると、相対変位量Xrの変化に応じて、第2バネ112の長さが変化することにより、第2バネ112が弾性体として機能するようになる。
ブースタピストン21が後退し、相対変位量Xrが増加すると、第2バネ112および第3バネ113のバネ力が減少する。相対変位量Xrが第2の所定量Xr2に至ると、第2バネ112および第3バネ113が共に自由長となる。つまり、相対変位量Xrが第2の所定量Xr2以上になると、図7(b)に示すように、第2バネ112および第3バネ113は、入力ピストン22とブースタピストン21との間の力のやり取りに関与しなくなる。
このように、第2バネ112および第3バネ113の合成バネ定数K23は、相対変位量Xrの変化に応じて(5)〜(7)式のようになる。(5)〜(7)式において、K2は第2バネ112のバネ定数であり、K3は第3バネ113のバネ定数である。
相対変位量Xrが0以上かつ第1の所定量Xr1未満(0≦Xr<Xr1)の範囲では、第2バネ112が弾性体として機能していない。
このため、合成バネ定数K23は、
K23=K3 (5)
となる。
相対変位量Xrが第1の所定量Xr1以上かつ第2の所定量Xr2未満(Xr1≦Xr<Xr2)の範囲では、直列に配置された第2バネ112および第3バネ113が弾性体として機能する。
このため、合成バネ定数K23は、
K23=K2×K3÷(K2+K3) (6)
となる。
相対変位量Xrが第2の所定量Xr2以上(Xr2≦Xr)では、第2バネ112および第3バネ113は、共に自由長になる。
このため、合成バネ定数K23は、
K23=0 (7)
となる。
(5)式〜(7)式を(4)式に代入すると、相対変位量の変化量ΔXrとバネ力の変化量ΔFsとの関係が(8)〜(10)式で与えられる。
0≦Xr<Xr1では、
ΔFs=(K1+K3)×ΔXr (8)
Xr1≦Xr<Xr2では、
ΔFs={K1+K2×K3÷(K2+K3)}×ΔXr (9)
Xr2≦Xrでは、
ΔFs=K1×ΔXr (10)
つまり、0≦Xr<Xr1では、相対変位量Xrの変化、すなわち入力ピストン22に対するブースタピストン21の移動量に応じて、第1バネ111および第3バネ113による付勢力が変動することになるが、第2バネ112は弾性体として機能していないため、相対変位量Xrの変化に拘わらず第2バネ112による付勢力は一定となる。Xr1≦Xr<Xr2では、相対変位量Xrの変化に応じて、第1バネ111、第2バネ112および第3バネ113の全てによる付勢力が変動することになる。Xr2≦Xrでは、相対変位量Xrの変化に応じて、第1バネ111による付勢力が変動することになるが、第2バネ112および第3バネ113は自然長となるため、相対変位量Xrの変化に拘わらず第2バネ112および第3バネ113の付勢力は0となる。
ところで、マスタシリンダ1内の液圧Pmは、図8(a)に示すように、入力ピストン22もしくはブースタピストン21の移動量に対して徐々に増加割合が増え、指数関数的に上昇することが知られている。よって、ペダルフィーリングを一定にするには、この液圧特性を考慮し、回生協調時に発生する液圧変動に起因したペダル踏力Fpの変動を付勢機構101のバネ力によって補償する必要がある。
本実施の形態では、上記したように、第2バネ112および第3バネ113の合成バネ定数K23を相対変位量Xrの増加、すなわちブレーキ液圧Pmの減少量に応じて、3段階に変化させるようにした。このため、相対変位量Xrに応じた付勢機構101による付勢力(バネ反力)の変化率を3段階に変化させることができる。なお、本実施の形態では、図8(b)に示すように、ブレーキ液圧PmがP1のときに回生協調の動作を開始することを設計条件としてペダルフィーリングが一定となるように付勢機構101が構成されている。
図8(b)に示すように、ブレーキ液圧Pmは、ピストン移動量の減少、すなわちブースタピストン21の後退量に応じて減少する。ブレーキ液圧PmがP1であるときのブースタピストン21の位置からの後退量が小さいとき、すなわち相対変位量Xrが0以上かつXr1未満の第1のストローク範囲では、液圧が急減し、相対変位量XrがXr1以上かつXr2未満の第2のストローク範囲では、第1のストローク範囲よりも液圧の減少率は小さくなっている。相対変位量XrがXr2以上の第3のストローク範囲では、第2のストローク範囲よりも液圧の減少率は小さくなり、緩やかに液圧が低下している。
すなわち、付勢機構101の合成バネ定数は、第1のストローク範囲で最も大きく、かつ、第2のストローク範囲で第1のストローク範囲のときよりも小さく、第3のストローク範囲で最も小さくなるように変化させる必要がある。
付勢機構101の合成バネ定数Krは(8),(9),(10)式から、相対変位量Xrの増加とともに次の(11),(12),(13)式の順に変化することが分かる。
0≦Xr<Xr1では、
Kr=Kr1=K1+K3 (11)
Xr1≦Xr<Xr2では、
Kr=Kr2=K1+K2×K3÷(K2+K3) (12)
Xr2≦Xrでは、
Kr=Kr3=K1 (13)
(12)式の右辺を変形して、
Kr2=K1+K3÷(1+K3/K2) (14)
とし、これを(11),(13)式と比較すれば,明らかに、
Kr1>Kr2>Kr3 (15)
であり、相対変位量Xrの増加とともに付勢機構101の合成バネ定数Krが小さくなければならない、という前述の液圧特性に対応した必要な特性が得られていることが分かる。
図9および図10は、回生協調時のボールねじ戻し量と入力ピストン22に作用する力を示す概念図である。図中、ボールねじ戻し量の増加に応じた液圧反力の特性について、便宜上、模式的に直線で図示しているが、実際は曲線となる。なお、図9では、回生協調の動作開始前において、相対変位量Xrが0であるため、回生協調時のボールねじ戻し量と相対変位量Xrとは等しくなる。
図9に示すように、ボールねじ戻し量の増加に応じて減少するブレーキ液圧Pmを補償するように付勢機構101によるバネ反力Fsが増加する。ボールねじ戻し量に対するマスタシリンダ1内のブレーキ液圧Pmの変化特性に合わせて合成バネ定数Krが変化するため、回生協調時に発生する液圧反力Fmの減少分が付勢機構101のバネ反力Fsによって補われる。この結果、バネ反力と液圧反力の合力がほぼ一定となり、ブレーキペダルBの踏力変動が抑えられる。
本実施の形態では、回生協調が動作開始するときにおける入力ピストン22の絶対変位Xiに応じて、ブースタピストン21の絶対変位Xbを調整する制御である「進め制御」が行われる。これにより、ブレーキ液圧PmがP1よりも高いとき、すなわち減速度が比較的大きいとき、あるいは、ブレーキ液圧PmがP1より低いとき、すなわち減速度が比較的小さいときにもブレーキ液圧Pmのピストン移動量に対する変化特性に合わせて、合成バネ定数Krを変化させ、良好なペダルフィーリングの確保を実現している。
本明細書において、「進め制御」とは、ブレーキペダルBの非操作時からの入力ピストン22の移動量が大きいときほど、「進め量」を大きくするように電動アクチュエータ30を駆動する制御のことをいう。「進め量」とは、ブレーキペダル非操作時からのブースタピストン21の移動量、すなわち絶対変位Xbと、ブレーキペダル非操作時からの入力ピストン22の移動量、すなわち絶対変位Xiとの差であり、XbからXiを減じることで算出される。たとえば、非作動時を基準に、入力ピストン22が1単位前進し、ブースタピストン21が2単位前進したときの進め量は1単位である。非作動時を基準に、入力ピストン22が1単位前進し、ブースタピストン21が0.5単位前進したときの進め量は、−0.5単位である。
このように、本実施の形態では、ブレーキペダルBの非操作時からの入力ピストン22の移動量が大きいときほど、ブレーキペダルBの非操作時からのブースタピストン21の移動量を大きくして、絶対変位Xbと絶対変位Xiとの差である進め量を大きくするようにブースタピストン21を移動させる。
図10は、ブレーキ液圧PmがP1よりも低いPa(図8(b)参照)のときから回生協調の動作を開始させたときに、入力ピストン22に作用する力を示している。図10(a)は、比較例として、「進め制御」に代えて、回生協調の動作を開始させるときのブレーキ液圧Pmに拘わらずに、入力ピストン22の絶対変位Xiとブースタピストン21の絶対変位Xbとを等しくする等倍制御を実行した場合を示し、図10(b)は、本実施の形態において「進め制御」を行う場合を示している。
本実施の形態では、ブレーキ液圧PmがP1のときから回生協調の動作を開始させたときに、踏力変動を一定にする構成とされている。このため、ブレーキ液圧PmがP1よりも低いPaのときから回生協調の動作が開始されると、ブレーキ液圧Pmを減少させるために必要なボールねじの戻し量は減少し、図10(a)に示すように、液圧反力の曲線と、付勢機構101によって補償する付勢力の特性の変曲点S1,S2の位置に大きなずれが生じてしまう。
したがって、等倍制御を実行する場合には、図10(a)に示すように、ブレーキ液圧PmがP1よりも低いPaのときから回生協調の動作が開始されると、バネ反力と液圧反力の合力の変動が大きくなってしまう。
これに対して、本実施の形態では、コントローラ50は、ブレーキペダルBの非操作時からの操作量、すなわち入力ピストン22の移動量が大きいときほど、回生協調が動作開始するときの進め量を大きくするように電動アクチュエータ30を駆動する。換言すれば、コントローラ50は、入力ピストン22の移動量が小さいときほど、回生協調が動作開始するときの進め量を小さくするように電動アクチュエータ30を駆動する。
ブレーキ液圧PmがPaのときの入力ピストン22の絶対変位Xiは、ブレーキ液圧PmがP1のときの入力ピストン22の絶対変位Xiに比べて小さい。コントローラ50は、検出された入力ピストン22の絶対変位Xiに基づいて、ブースタピストン21の絶対変位Xbを入力ピストン22の絶対変位Xiに比べて小さくなるように電動モータ31を制御する。これにより、回生協調の動作が開始する前に、相対変位量Xr(Xr=Xi−Xb)を予め大きくしておくことができるため、液圧反力の曲線と、付勢機構101によって補償する付勢力の特性の変曲点S1,S2の位置のずれを小さくすることができる。
この結果、図10(b)に示すように、等倍制御を行う比較例(図10(a)参照)に比べて、バネ反力と液圧反力の合力の変動量が小さくなり、ブレーキペダルBの踏力変動が抑えられる。
上述した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)電動倍力装置10は、回生協調時に、ブレーキ液圧を増減させる方向へ移動するブースタピストン21に連動して、入力ピストン22へ付勢力を付与することによってブレーキ液圧の増減に対する入力ピストン22への反力の増減を補償する付勢機構101を備えている。付勢機構101は、入力ピストン22への反力を増加させる方向に入力ピストン22を付勢する第1バネ111と、第1バネ111とは反対の方向に入力ピストン22を付勢する第2バネ112および第3バネ113とを備えている。第2バネ112と第3バネ113とは直列に配置されている。第1バネ111と、第2バネ112および第3バネ113とは並列に配置されている。付勢機構101は、ストッパ114を備え、ストッパ114を介して第2バネ112および第3バネ113が直列に配置されている。付勢機構101は、第2バネ112および第3バネ113を収縮させる際の途中で第2バネ112の収縮が制限されるように構成されている。
これにより、入力ピストン22に対してブースタピストン21が後退し、相対変位量Xrが増加すると、ブレーキ液圧Pmの減少特性に合わせてバネ反力Fsの増加率を3段階に分けて徐々に減少させることができる。バネ反力により、ブレーキ液圧Pmの減少分を補償することができるので、マスタシリンダ1内のブレーキ液圧Pmが変化しても運転者が感じる違和感を小さくすることができる。このように、本実施の形態によれば、回生協調制御中に、マスタシリンダ1内の液圧変動に伴うブレーキペダルBの踏力変動やペダル振動を効果的に抑えて、良好なペダルフィーリングを確保できる電動倍力装置10を提供することができる。
(2)ストッパ114に第2バネ112および第3バネ113の端部を固定することで、第2バネ112および第3バネ113の径方向への移動を規制するようにした。これにより、環状当接板37aと、入力ピストン22のフランジ22bとの間の空間内において、たとえば、第3バネ113が自由長になった場合でも、第2バネ112および第3バネ113が勝手に動きまわることを防止することができる。第2バネ112および第3バネ113の半径方向の安定性を向上できるため、適切なバネ力を発生させることができるとともに、バネが動き回ることに起因した異音の発生を防止することができる。
(3)特許文献1に記載の従来技術では、2個のバネを用いて反力を発生させていたが、本実施の形態では3個のバネを用いて反力を発生させる構成とされている。バネの数を増加させることで、自然長の短いバネを採用することができる。自然長の短いバネは、自然長の長いバネに比べて寸法公差を小さくすることができる。このため、本実施の形態によれば、特許文献1に記載の従来技術に比べて、寸法公差を小さくすることができるため、バネ特性のばらつきを抑えることができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(1)上記した実施の形態では、ブレーキ液圧PmがP1のときから回生協調が動作開始したときのブレーキ液圧Pmの減少量に対応して、バネ反力を適正に増加させるように付勢機構101を構成した。つまり、付勢機構101は、ブレーキ液圧PmがP1のときを設計条件としていたが、本発明はこれに限定されない。
たとえば、ブレーキ液圧PmがP0よりも小さい所定圧力Pb(図8(b)参照)のときから回生協調が動作開始したときのブレーキ液圧Pmの減少量に対応して、バネ反力を適正に増加させるように付勢機構101を構成してもよい。図11〜図13を参照して、第1の変形例に係る電動倍力装置の回生協調動作について説明する。図11〜図13は、本発明の第1の変形例に係る電動倍力装置における回生協調時のボールネジ戻し量と入力ピストン22に作用する力の関係を示す概念図である。なお、液圧反力は、模式的に複数の直線で示している。
図8(b)に示すように、ブレーキ液圧PmがP0よりも小さい所定圧力Pbのときから回生協調の動作を開始させるときには、合成バネ定数Krを2段階に変化させることで、ブレーキ液圧Pmの減少に伴う入力ピストン22への反力の減少を補償することができる。本変形例では、ブレーキ液圧PmがPbのときのブースタピストン21の位置から回生協調動作が開始されたときの液圧特性に付勢機構101の合成バネ定数Krの特性を対応させている。
ブレーキ液圧PmがPbのときから回生協調の動作が開始されると、図11に示すように、ボールねじの戻し量の増加に応じてブレーキ液圧Pmが減少するほど、付勢機構101によるバネ反力Fsが増加する。付勢機構101の合成バネ特性Krが液圧特性に対応しており、ブレーキ液圧Pmの変化に応じて合成バネ定数Krが変化するため、回生協調時に発生する液圧反力Fmの減少分が付勢機構101のバネ反力Fsによって補われる。この結果、バネ反力と液圧反力の合力をほぼ一定とされ、ブレーキペダルBの踏力変動が抑えられる。
図12は、ブレーキ液圧PmがPbよりも高いP0のときから回生協調の動作が開始した場合、すなわち減速度の高い場合のボールねじ戻し量と入力ピストン22に作用する力を示している。図12(a)は、比較例として、「進め制御」に代えて、回生協調の動作を開始させるときのブレーキ液圧Pmに拘わらずに、入力ピストン22の絶対変位Xiとブースタピストン21の絶対変位Xbとを等しくする等倍制御を実行した場合を示し、図12(b)は、本変形例において「進め制御」を行う場合を示している。
本変形例において、コントローラ50は、ブレーキ液圧PmがPbのときから回生協調の動作を開始させたときに、踏力変動を一定にする構成とされている。このため、ブレーキ液圧PmがPbよりも高いP0のときから回生協調の動作が開始されると、ブレーキ液圧Pmを減少させるために必要なボールねじの戻し量は増加し、図12(a)に示すように、液圧反力の曲線と、付勢機構101によって補償する付勢力の特性の変曲点S2の位置に大きなずれが生じてしまう。
したがって、等倍制御を実行する比較例の場合には、図12(a)に示すように、ブレーキ液圧PmがPbよりも高いP0のときから回生協調の動作が開始されると、バネ反力と液圧反力の合力の変動が大きくなってしまう。
これに対して、本変形例において進め制御を実行する場合には、ブレーキペダルBの非操作時からの操作量、すなわち入力ピストン22の移動量が大きいときほど、回生協調が動作開始するときの進め量を大きくするように電動アクチュエータ30を駆動する。ブレーキ液圧PmがPbのときの入力ピストン22の絶対変位Xiは、ブレーキ液圧PmがP0のときの入力ピストン22の絶対変位Xiに比べて大きい。
コントローラ50は、検出された入力ピストン22の絶対変位Xiに基づいて、ブースタピストン21の絶対変位Xbを入力ピストン22の絶対変位Xiに比べて大きくなるように電動モータ31を制御する。これにより、回生協調の動作が開始する前に、相対変位量Xr(Xr=Xi−Xb)を予め小さくしておくことで、ボールねじの戻し量を増加するができるため、液圧反力の曲線と、付勢機構101によって補償する付勢力の特性の変曲点S2の位置のずれを小さくすることができる。
この結果、図12(b)に示すように、等倍制御を行う比較例に比べて、バネ反力と液圧反力の合力の変動量が小さくなり、ブレーキペダルBの踏力変動が抑えられる。
図13は、ブレーキ液圧PmがP0よりも高いP1のときから回生協調の動作が開始した場合、すなわち減速度がさらに高い場合のボールねじ戻し量と入力ピストン22に作用する力を示している。減速度がさらに高くなると、図示するように回生協調を開始した直後に液圧反力が急激に低下する。したがって、回生協調の開始直後には、急激な液圧反力の低下に対応できるバネ反力Fsを付勢機構101によって発生させる必要がある。このため、図13に示すように、進み量を充分に大きくし、回生協調が開始される時は第2バネ112がストッパ114で圧縮量が規制された状態としておく。これにより、ボールねじ機構32の動作とともに合成バネ定数KrがKr1,Kr2,Kr3と順次変化させることで入力ピストン22の軸方向の力の変動量を低減することができる。
(2)本発明の電動倍力装置に用いられる付勢機構の構成は、上記実施の形態で説明したものに限定されない。上記した実施の形態では、付勢機構101の両端がブースタピストン21に係合するように、付勢機構101を配置した例について説明したが、図14に示すように、入力ピストン222に付勢機構201の両端が係合するように、付勢機構201を配置してもよい。この場合、第1バネ111が最も後側、すなわちブレーキペダルB側に配置され、第3バネ113が最も前側、すなわちマスタシリンダ1側に配置される。つまり、図14に示す付勢機構201は、図6に示した付勢機構101に対して、第1バネ111、第2バネ112および第3バネ113、ならびに、ストッパ114の配置構成が前後で逆になっている。図14に示す付勢機構201によれば、ブースタピストン211が後退するとともに合成バネ定数KrがKr1,Kr2,Kr3の順に変化し、上記した実施の形態で説明した付勢機構101と同様、合成バネ定数Krを3段階に変化させることができる。
(3)上記した実施の形態では、バネを3個、ストッパ114の数を1個としたが、本発明はこれに限定されない。バネをN個、ストッパの数を(N−2)個に増やすことで付勢機構の合成バネ定数をNとおりに変化させることができ、回生協調制御時の液圧変動をより精度よくブレーキ液圧Pmの減少分をバネ反力Fsで補償できるようになる。その結果、ブレーキペダルBの踏力変動をさらに抑制することが可能となる。図15は、第3の変形例に係る電動倍力装置の概念図である。第3の変形例に係る電動倍力装置では、図示するように4個のバネ、2個のストッパを備えている。上記した実施の形態と異なる点は、ストッパ114に比べてスペーサ部が長い第2ストッパ315と、バネ定数K4の第4バネ314とが、第3バネ113とブースタピストン21の環状当接板37aとの間に設けられている点である。このように、第3バネ113と第4バネ314とを第2ストッパ315を介して直列に配置し、第3バネ113の最小長さを第2ストッパ315によって所定長さに制限することで、合成バネ定数Krを相対変位量Xrに応じて4段階に変化させることができる。
(4)上記した実施の形態では、第1バネ111、第2バネ112および第3バネ113をいずれも線形バネとしたが、本発明はこれに限定されることなく、いずれのバネも円錐コイルバネなどの非線形バネに置き換えることが可能である。特に、円錐コイルバネを用いた場合は、全圧縮時の長さを短くでき、周辺との接触の回避が容易となるため、設計の自由度が向上する。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1 マスタシリンダ、2 シリンダ本体、3 セカンダリピストン、4,5 圧力室、6,7 バネ、8,9 連通路、10 電動倍力装置、11 ケーシング、12 後部ケーシング、12a 筒状ガイド部、12b 円筒部、12c 挟持部、13 筒状部材、13a 凹部、14 挟持板、15 前部ケーシング、16 リザーバ、20 ピストン組立体、21 ブースタピストン、21a 円筒状部材、21b スリーブ、22 入力ピストン、22a 前側段差、22b フランジ、22d 凸部、22e 拡径部、23 入力ロッド、24 継手、26a,26b シール部材、27 シール部材、28 環状部材、30 電動アクチュエータ、31 電動モータ、31a 出力軸、32 ボールねじ機構、33 回転伝達機構、34a,34b 軸受、35 ナット、36 ボール、37 ねじ軸、37a 環状当接板、38 第1のプーリ、39 第2のプーリ、41 伝達部材、42 蓋体、44 バネ、48 変位検出器、49 回転検出器、50 コントローラ、101 付勢機構、111 第1バネ、112 第2バネ、113 第3バネ、114 ストッパ、114a 筒部、114b 係合板、114c 孔、114f スペーサ部、201 付勢機構、211 ブースタピストン、222 入力ピストン、314 第4バネ、315 第2ストッパ、B ブレーキペダル、W 車室壁

Claims (9)

  1. ブレーキペダルの操作により移動する軸部材と、
    前記軸部材に対して移動するブースタピストンと、
    前記ブースタピストンを移動させる電動アクチュエータとを備え、
    前記ブレーキペダルから前記軸部材に付与される入力推力と前記電動アクチュエータから前記ブースタピストンに付与されるブースタ推力とにより、マスタシリンダ内にブレーキ液圧を発生させる電動倍力装置において、
    前記ブレーキ液圧を増減させる方向へ移動する前記ブースタピストンに連動して、前記軸部材へ付勢力を付与することによって前記ブレーキ液圧の増減に対する前記軸部材への反力の増減を補償する付勢機構を備え、
    前記付勢機構は、少なくとも、前記軸部材への反力を増加させる方向に前記軸部材を付勢する第1の弾性体と、前記第1の弾性体とは反対の方向に前記軸部材を付勢する第2の弾性体および第3の弾性体とを備え、
    前記第2の弾性体と第3の弾性体とは直列に配置され、前記第1の弾性体と、前記第2および第3の弾性体とは並列に配置され、
    前記第2の弾性体は、前記第2および第3の弾性体を収縮させる際の途中で収縮が制限されることを特徴とする電動倍力装置。
  2. 請求項1に記載の電動倍力装置において、
    前記付勢機構は、
    前記ブレーキ液圧を減少させる方向へ前記ブースタピストンが移動する際、
    前記ブースタピストンの前記軸部材に対する移動量が第1の所定量未満では、前記ブースタピストンの移動量に応じて、前記第1および第3の弾性体による付勢力を変動させ、かつ、前記第2の弾性体による付勢力を一定とし、
    前記ブースタピストンの前記軸部材に対する移動量が第1の所定量以上、かつ、第2の所定量未満では、前記ブースタピストンの移動量に応じて、前記第1乃至第3の弾性体による付勢力を変動させ、
    前記ブースタピストンの前記軸部材に対する移動量が第2の所定量以上では、前記ブースタピストンの移動量に応じて、前記第1の弾性体による付勢力を変動させ、かつ、前記第2および第3の弾性体による付勢力を0とするように構成されていることを特徴とする電動倍力装置。
  3. 請求項1または2に記載の電動倍力装置において、
    前記付勢機構は、前記第2の弾性体の最小長さを、前記ブレーキペダルの非操作時において所定長さに制限する規制部材を備え、
    前記第2の弾性体と前記第3の弾性体とは、前記規制部材を介して直列に配置されていることを特徴とする電動倍力装置。
  4. 請求項3に記載の電動倍力装置において、
    前記規制部材は、前記第2および第3の弾性体の径方向への移動を規制することを特徴とする電動倍力装置。
  5. 請求項1または2に記載の電動倍力装置において、
    前記ブレーキペダルの操作により移動する前記軸部材の移動量に応じて、前記電動アクチュエータを駆動して前記ブースタピストンを移動させる制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記軸部材の移動量に応じて前記ブースタピストンを移動させる際に、前記ブレーキペダルの非操作時からの前記軸部材の移動量が大きいときほど、前記ブレーキペダルの非操作時からの前記ブースタピストンの移動量を大きくするように前記電動アクチュエータを駆動することを特徴とする電動倍力装置。
  6. ブレーキペダルの操作により移動する軸部材と、
    前記軸部材に対して移動するブースタピストンと、
    前記ブースタピストンを移動させる電動アクチュエータと、を備え、
    前記ブレーキペダルから前記軸部材に付与される入力推力と前記電動アクチュエータから前記ブースタピストンに付与されるブースタ推力とにより、マスタシリンダ内にブレーキ液圧を発生させ、発生したブレーキ液圧に応じた反力が前記軸部材と前記ブースタピストンとに伝達される電動倍力装置において、
    前記ブレーキ液圧を増減させる方向へ移動する前記ブースタピストンに連動して、前記軸部材へ付勢力を付与することによって前記ブレーキ液圧の増減に対する前記軸部材への反力の増減を補償する付勢機構を備え、
    前記付勢機構は、少なくとも、前記軸部材への反力を増加させる方向と減少させる方向とのそれぞれに、前記ブースタピストンに対して前記軸部材を付勢する一対の弾性体を備え、
    前記軸部材への反力を減少させる方向へ前記軸部材を付勢する弾性体には、該弾性体を収縮させる際の途中で、その収縮を制限する規制部材が備えられていることを特徴とする電動倍力装置。
  7. 請求項6に記載の電動倍力装置において、
    前記付勢機構は、少なくとも、前記軸部材への反力を増加させる方向に前記軸部材を付勢する第1の弾性体と、前記第1の弾性体とは反対の方向に前記軸部材を付勢する第2の弾性体および第3の弾性体と、を備え、
    前記第2の弾性体と第3の弾性体とは直列に配置され、前記第1の弾性体と、前記第2および第3の弾性体とは並列に配置され、
    前記規制部材は、前記第2の弾性体の最小長さを、前記ブレーキペダルの非操作時において所定長さに制限し、前記第2の弾性体と前記第3の弾性体とを直列に配置するように設けられていることを特徴とする電動倍力装置。
  8. 請求項7に記載の電動倍力装置において、
    前記第1、第2、第3の弾性体は、前記ブレーキペダルの非操作時において、所定の付勢力を有した状態で、前記ブースタピストンに対する前記軸部材の位置を所定位置とすることを特徴とする電動倍力装置。
  9. 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の電動倍力装置において、
    前記ブレーキペダルの操作により移動する前記軸部材の移動量に応じて、前記電動アクチュエータを駆動して前記ブースタピストンを移動させる制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記軸部材の移動量に応じて前記ブースタピストンを移動させる際に、前記ブレーキペダルの非操作時からの前記軸部材の移動量が大きいときほど、前記ブレーキペダルの非操作時からの前記ブースタピストンの移動量を大きくするように前記電動アクチュエータを駆動することを特徴とする電動倍力装置。
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