JP2014046323A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳片の長辺面の幅によらず、鋳片表面全体における気泡性欠陥(ピンホール欠陥)の低減が可能な連続鋳造方法を提供する。
【解決手段】浸漬ノズルから鋳型内に溶鋼とともに不活性ガスを注入し、鋳型の長辺面に対向するように配置された電磁攪拌装置によって鋳型内の溶鋼を水平方向に攪拌する鋼の連続鋳造方法であって、下記(1)式で規定される気泡性欠陥指数P(m2)が、P≦0.3を満足する条件で連続鋳造を行うことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
P=Vamax/100×(W×D)×exp(−|umin|/0.05) …(1)
ここでVamax:Arガスの気泡の体積率の分布の鋳型長辺面の幅方向における最大値(%)、W:鋳型長辺面の幅(m)、D:吐出孔の下端からメニスカスまでの距離(m)、umin:溶鋼流速の分布の鋳型長辺面の幅方向における最小値(m/s)である。
【選択図】図4

Description

本発明は、浸漬ノズルを用いて溶鋼を注入する際に、浸漬ノズルの詰まりを防止するため溶鋼とともに不活性ガスを吹き込み、さらに鋳型内において溶鋼の電磁攪拌を行う鋼の連続鋳造方法に関し、特に、吹き込んだ不活性ガスによって鋳片の表面に発生する気泡性欠陥を抑制する方法に関する。
連続鋳造された鋳片の表面には、鋳型内で凝固する際に凝固シェルに取り込まれた気泡や非金属介在物により欠陥が発生することがある。この鋳片の表面欠陥は、成品における疵等の欠陥の原因となる。そのため、成品における欠陥の低減を目的として、鋳片表面の欠陥の低減が要求されている。
従来より、連続鋳造工程では、溶鋼を凝固させる鋳型内における気泡や介在物の低減が進められている。特に、鋳片の表層に近いメニスカス部においてはこの対策が進められており、電磁攪拌によってメニスカス部において積極的に溶鋼に流動を付与することは効果が大きいことが知られている。
しかし、鋳型内の溶鋼に流動を付与するだけでは鋳片の表面欠陥の発生を抑制できるとは限らず、逆に、図1に示すように表面欠陥の発生を助長することがある。
図1は、鋳片長辺面の幅方向中央からの距離と、単位面積当たりの鋳片表面欠陥個数との関係を示す図である。本発明者らは、電磁攪拌により鋳型内における溶鋼流速を0.05m/s以上0.4cm/sの範囲内で同じ大きさとし、長辺面の幅が1300mm、1400mmおよび1600mmである鋳片を連続鋳造した。ここで、「溶鋼流速」とは、鋳型内のメニスカス近傍の溶鋼を水平方向に攪拌する溶鋼の流れについて、鋳片の長辺面から厚さ方向に10mm以内の位置における平均流速をいう。
これらの鋳片の長辺面両面の全幅について、所定の長さにわたって表面を観察し、鋳片の長辺面幅方向中央からの欠陥の分布について調査した。その結果を図1に示す。同図の縦軸の鋳片表面欠陥個数とは、鋳片の表面の所定の領域で観察された欠陥の単位面積当たりの個数である。
図1からわかるように、長辺面の幅が1300mmおよび1600mmの鋳片では、鋳片の長辺面の幅方向中央では表面欠陥が少なく、中央から離れるに従って表面欠陥が増加していた。しかし、幅が1400mmの鋳片では、中央でも比較的表面欠陥が多く、幅方向中央から500mmの位置で減少し、700mmの位置(鋳片幅方向端部)では再び増加していた。このように、鋳片の長辺面の幅によっては、溶鋼流速を同じ大きさにしても、表面欠陥の発生を助長することがある。これは、溶鋼に流速を付与するだけでは欠陥の発生を抑制することができず、電磁攪拌を適用したときの鋳造条件によっては欠陥の発生状況が悪化する場合があることを意味する。
鋳片の表面欠陥の発生を抑制する方法としては、特許文献1〜5に提案された方法がある。
特許文献1および特許文献2では、鋳片の表面から厚さ5mmの凝固層が形成されるまでの間、気泡や介在物の捕捉を防止することを目的として凝固界面の溶鋼に電磁攪拌を行い、ガス気泡のない健全な凝固層を、熱間圧延用の鋳片の加熱炉において形成されるスケールにより生じるスケールオフの厚さを超える厚さで鋳片の表面近傍に形成する方法が提案されている。
特許文献3では、鋳片長辺面の表層下5〜10mmの位置において形成されるデンドライトについて、電磁攪拌を適用した場合における偏向角を規定することにより、電磁攪拌による溶鋼流速を適正なものとし、表面品質に優れた鋳片を得る方法が提案されている。
特許文献4では、気泡や介在物の捕捉の防止を目的としてメニスカス部において電磁攪拌を行うことによって、メニスカス下1m程度の距離までの部位の溶鋼に流動を付与し、鋳片表層の広い範囲(鋳片表面から厚さ方向に100mmまでの範囲)で欠陥の少ない高品質の鋳片を製造する方法が提案されている。
特許文献5では、浸漬ノズルの溶鋼の吐出口の角度を35〜75°と規定することにより、メニスカス近傍への溶鋼の吐出反転流の影響を低減するとともに、吐出口を電磁攪拌に用いる電磁石のコイルのコア下面よりも低い位置に配置することで、メニスカスにおいて淀みのない攪拌流を形成する方法が提案されている。
特公昭58−52458号公報 特公昭59−24903号公報 特許第3527122号公報 特許第4427429号公報 特開2004−42062号公報
しかし、本発明者らが検討したところ、特許文献1〜5で提案されたいずれの方法によっても、鋳片の長辺面の幅によらず、鋳片表面の気泡を十分に低減することはできなかった。また、気泡や介在物に起因する成品疵の発生を防止する方法も確立されていない。
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、鋳片の長辺面の幅によらず、鋳片表面全体における気泡性欠陥(ピンホール欠陥)の低減が可能な連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、気泡性欠陥の低減について検討した結果、下記(1)式で定義される気泡性欠陥指数が所定の値以下となる条件で連続鋳造を行えば、鋳片の長辺面の幅によらず、鋳片表面全体における気泡性欠陥の低減が可能であることを知見した。
P=Vamax/100×(W×D)×exp(−|umin|/0.05) …(1)
ここで、P:気泡性欠陥指数(m2)、Vamax:計算機シミュレーションによって求めたArガスの気泡の体積率の分布の鋳型の長辺面の幅方向における最大値(%)、W:鋳型の長辺面の幅(m)、D:浸漬ノズルの吐出孔の下端から鋳型内のメニスカスまでの距離(m)、umin:鋳片に形成されたデンドライトの偏向角度から求めた溶鋼流速の分布の鋳型の長辺面の幅方向における最小値(m/s)である。検討の内容、およびArの気泡の体積率の分布を求めたシミュレーションについては後述する。
本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、その要旨は下記の鋼の連続鋳造方法にある。
浸漬ノズルから鋳型内に溶鋼とともに不活性ガスを注入し、鋳型の長辺面に対向するように配置された電磁攪拌装置によって鋳型内の溶鋼を水平方向に攪拌する鋼の連続鋳造方法であって、前記(1)式で規定される気泡性欠陥指数P(m2)が、P≦0.3を満足する条件で連続鋳造を行うことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
本発明の鋼の連続鋳造方法によれば、鋳片の長辺面の幅によらず、鋳片表面全体における気泡性欠陥の低減が可能である。また、本発明の方法により得られた鋳片を用いることにより、成品における重篤な品質欠陥の回避が可能である。
鋳片長辺面の幅方向中央からの距離と、単位面積当たりの鋳片表面欠陥個数との関係を示す図である。 本発明を適用可能な連続鋳造機の鋳型近傍の拡大図である。 鋳型内の溶鋼の流動の様子を示す図である。 気泡性欠陥指数と単位面積当たりの鋳片表面欠陥個数との関係を示す図である。
1.連続鋳造方法
図2は、本発明を適用可能な連続鋳造機の鋳型近傍の拡大図である。図示しないタンディッシュから浸漬ノズル1を経て、鋳型2内にメニスカス3aを形成するように注入された溶鋼3は、鋳型2およびその下方の図示しない二次冷却スプレーノズルから噴射される冷却水により冷却され、凝固シェル4を形成して鋳片5となる。溶鋼3を注入する際には、浸漬ノズル1の詰まりを防止するために、溶鋼3とともに不活性ガスを吹き込む。不活性ガスとしては、Ar、Ne等の希ガスを使用することができる。
浸漬ノズル1の下部には、溶鋼3および不活性ガスの吐出孔1aが設けられている。また、鋳型2の長辺面に対向するように、電磁攪拌装置として図示しない電磁石が設けられており、電磁力を印加することにより鋳型2内の溶鋼3を水平方向に流動させ、攪拌することができる。
電磁攪拌のために印加する磁場の強度は、電磁石のコイルに通電する交流電流の周波数によって規定される。交流電流の周波数が低すぎると、鋳型を構成する銅板に対する磁束の浸透深さが深くなり、対向する電磁石のコイル同士で干渉してしまうため、効率的に鋳型内の溶鋼を攪拌できない。そのため、交流電流の周波数は0.5Hz以上が好ましい。0.5Hz以上であれば、一般的なスラブの連続鋳造機に用いられる厚さ(200〜300mm)の鋳型の厚さ方向中央において、磁束を50%以上確保できる。
2.溶鋼の流動および攪拌が鋳片の表面欠陥の発生に及ぼす影響
図3は、鋳型内の溶鋼の流動の様子を示す図である。以下の説明では、鋳型2について「幅」とは前記図2および図3に示す長辺面の内面の幅Wを意味し、「厚さ」とは図3に示す短辺面の内面の幅Tを意味する。
浸漬ノズル1の吐出孔1aから斜め下向きに吐出された溶鋼3の一部は、鋳型2の短辺に衝突した後、上昇し、メニスカス3a近傍では鋳型2の短辺側から幅方向中心側に流動する(反転流)。さらに、鋳型2の近傍に設けられた電磁石により、溶鋼3に電磁力を印加して、上方から見て時計回りに溶鋼3を流動させる力を加えると、メニスカス3a近傍では、反転流の方向と電磁力による攪拌の方向とが同じ部分では溶鋼3の流動が加速され、逆にこれらの方向が対向する部分では溶鋼3の流動が減速され、または溶鋼3が滞留することとなる。
図3に示すように、鋳型2の水平断面内で電磁攪拌により攪拌流を形成した場合、攪拌流への影響因子として、鋳造速度、鋳型の幅および厚さ、吐出孔1aの位置等が存在する。鋳片表面における欠陥のうち、気泡および介在物の捕捉に起因する欠陥の発生を抑制するには、メニスカスにおいて安定した流速の分布を得る必要がある。それには、電磁攪拌による攪拌流と、浸漬ノズル1からの吐出流との相互の影響を考慮しなければならない。
攪拌流と吐出流との相互の影響としては、例えば、溶鋼3の流速が過剰に加速された場合には、メニスカス3a上のパウダーの巻き込み等により、鋳片5の品質が悪化することがある。また、逆に、溶鋼3の流動が減速され、または溶鋼3が滞留する部分では凝固シェル4に気泡や介在物が捕捉されやすく、鋳片5の表面品質が悪化することがある。
3.発明を完成させるための検討
そこで、本発明者らは、計算機を用いて鋳型内における溶鋼の流動シミュレーションを行って、鋳造条件と鋳型内の溶鋼中のArガスの気泡の分布との関係について調査した。また、実機(生産規模の連続鋳造機)を用いた連続鋳造により得られた鋳片における表面欠陥の発生状況について調査した。
そして、これらの結果に基づいて検討した結果、浸漬ノズル1の吐出孔1a下端からメニスカス3aまでの距離D、鋳型2の幅W、鋳型2内の溶鋼3におけるArガスの体積率、および溶鋼流速を適正化することが、気泡性欠陥の発生を抑制するのに有効であることを見出した。
3−1.溶鋼の流動シミュレーション
溶鋼の流動シミュレーションでは、溶鋼中に吹き込んだArガスの気泡を直径1mmとし、鋳型内のメニスカス近傍における鋳型の長辺面の壁面から鋳型の厚さ方向に3mm、鋳造方向に3mmの領域における鋳型の幅方向のArガスの気泡の分布を求めた。この結果に基づき、この領域の溶鋼に占めるArガスの体積率Vaと鋳型の幅方向の位置との関係を求めた。鋳型の幅方向におけるVaの最大値をVamaxとする。
3−2.溶鋼流速の算出方法
溶鋼流速は、鋳造された鋳片の長辺面の表面から深さ方向へ3mmの位置(鋳型の長辺面の壁面から鋳型の厚さ方向に3mmに相当する位置)に形成されたデンドライトの偏向角度から算出した。この結果に基づき、溶鋼流速uと鋳型の幅方向の位置との関係を求めた。鋳型の幅方向におけるuの最小値をuminとする。
溶鋼流速uは、下記(2)式および(3)式から算出した(岡野忍、外3名、「鉄と鋼」、1975年、第61年、第14号、p.2982−2990)。(1)式および(2)式において、lnは自然対数を意味する。
ln(u)=(θ+9.73×ln(f)+33.7)/(1.45×ln(f)+12.5) (u<50cm/s) …(2)
ln(u)=(θ+4.83×ln(f)+7.2)/(0.1×ln(f)+5.4) (u≧50cm/s) …(3)
ここで、u:溶鋼流速(cm/s)、f:凝固速度(cm/s)、θ:1次デンドライトの偏向角度である。
3−3.実機での連続鋳造試験
本発明者らは垂直曲げ型の連続鋳造機を用いて表1および表2に示す条件で鋳片の鋳造試験を行った。
Figure 2014046323
Figure 2014046323
表1に示すように、連続鋳造機は、鋳型直下に位置する垂直部が3.0m、その後の湾曲部が曲率半径10.5mであるものとした。使用した溶鋼は、炭素含有率が0.0012〜0.0025質量%とし、溶鋼過熱度ΔTを20〜35℃とした。使用した鋳型は、幅(前記図2および3に示すW)1.20mおよび1.45m、厚さ(前記図3に示すT)270mmとし、銅板の高さを900mmとした。鋳造速度は、1.4m/minまたは1.6m/minとした。
浸漬ノズルの吐出孔の下端からメニスカスまでの距離(前記図2に示すD)は0.2〜0.5m、電磁攪拌による攪拌流の溶鋼表面における速度は0.05m/s以上とし、Arガスの吹き込み量は、上記シミュレーションで求めたArガスの体積率の最大値Vamaxが表2に示す値となるようにした。
電磁石のコイルに通電する交流電流の周波数は0.5Hzとした。0.5Hzであれば、この試験に使用した鋳型の厚さ方向中央において、磁束を50%以上確保できる。
また、作製した鋳片は、手入れとして表面を2.5mm研削してスケールを除去した。
表2には、case1〜21について、鋳型の幅W、浸漬ノズルの吐出孔の下端から鋳型内のメニスカスまでの距離D、鋳造速度VcおよびArガスの体積率の最大値を示した。
3−4.試験および検討の結果
鋳造試験の評価項目は単位面積当たりの鋳片表面欠陥個数とした。鋳片表面欠陥個数は、手入れを行った鋳片の表面全体においてカウントした、最大長さが0.5mm以上のピンホール欠陥の個数とした。カウントした領域は、鋳片の長辺面両面の、鋳造方向の長さ8mの範囲とした。
さらに、本発明者らは、鋳片表面欠陥発生個数と、下記(1)式で定義される気泡性欠陥指数Pとの関係について調査した。前記表2には、試験条件と併せて、気泡性欠陥指数Pの値および単位面積当たりの鋳片表面欠陥個数を示した。また、図4はこれらの値を用いて作成した。
P=Vamax/100×(W×D)×exp(−|umin|/0.05) …(1)
ここで、P:気泡性欠陥指数(m2)、Vamax:計算機シミュレーションによって求めたArガスの気泡の体積率の分布の鋳型の幅方向における最大値(%)、W:鋳型の幅(m)、D:浸漬ノズルの吐出孔の下端から鋳型内のメニスカスまでの距離(m)、umin:鋳片に形成されたデンドライトの偏向角度から求めた溶鋼流速の分布の鋳型の幅方向における最小値(m/s)である。
図4は、気泡性欠陥指数と単位面積当たりの鋳片表面欠陥個数との関係を示す図である。同図に示すように、気泡性欠陥指数が大きいほど鋳片表面欠陥個数が多い。また、同図から、気泡性欠陥指数が0.3以下を満足する条件で連続鋳造を行えば、単位面積当たりの鋳片表面欠陥個数を0.2個/m2以下に抑制し、表面品質が良好な鋳片を得られることがわかる(表2のcase1〜18)。そのため、本発明では気泡性欠陥指数を0.3以下、すなわちP≦0.3と規定した。これにより、case1〜18は本発明例、case19〜21は比較例に該当する。
さらに、P≦0.1とすれば、単位面積当たりの鋳片表面欠陥個数を0.1個/m2以下に抑制し、表面品質がより良好な鋳片を得ることができ、好ましい(表2のcase1〜10)。
本発明の鋼の連続鋳造方法によれば、鋳片の幅によらず、鋳片表面全体における気泡性欠陥の低減が可能である。また、本発明の方法により得られた鋳片を用いることにより、成品における重篤な品質欠陥の回避が可能である。
1:浸漬ノズル、 1a:吐出孔、 2:鋳型、 3:溶鋼、 3a:メニスカス、
4:凝固シェル、 5:鋳片

Claims (1)

  1. 浸漬ノズルから鋳型内に溶鋼とともに不活性ガスを注入し、鋳型の長辺面に対向するように配置された電磁攪拌装置によって鋳型内の溶鋼を水平方向に攪拌する鋼の連続鋳造方法であって、
    下記(1)式で規定される気泡性欠陥指数P(m2)が、P≦0.3を満足する条件で連続鋳造を行うことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
    P=Vamax/100×(W×D)×exp(−|umin|/0.05) …(1)
    ここで、Vamax:計算機シミュレーションによって求めたArガスの気泡の体積率の分布の鋳型の長辺面の幅方向における最大値(%)、W:鋳型の長辺面の幅(m)、D:浸漬ノズルの吐出孔の下端から鋳型内のメニスカスまでの距離(m)、umin:鋳片に形成されたデンドライトの偏向角度から求めた溶鋼流速の分布の鋳型の長辺面の幅方向における最小値(m/s)である。
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