JPH10109145A - 鋼の連続鋳造鋳型内における溶鋼流動制御方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造鋳型内における溶鋼流動制御方法

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JPH10109145A
JPH10109145A JP26616696A JP26616696A JPH10109145A JP H10109145 A JPH10109145 A JP H10109145A JP 26616696 A JP26616696 A JP 26616696A JP 26616696 A JP26616696 A JP 26616696A JP H10109145 A JPH10109145 A JP H10109145A
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Toshio Ishii
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Noriko Kubo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浸漬ノズル内にArガスを吹き込み、且つ浸
漬ノズルからの吐出流に磁場を印加し溶鋼流動を制御し
ながら行う鋼の連続鋳造において、従来鋳型内溶鋼の流
動パターンを考慮せず流動制御しようとしたため適切な
対策がなされておらず、又、適切な流動条件となる鋳造
条件を選定するための手段も無かった。 【解決手段】 鋳造条件として鋳型サイズ、鋳片引抜き
速度、浸漬ノズル内へのArガス吹き込み量、及び磁場
強度の4つの要素を対象とし、これら要素からなる複数
の鋳造条件において予め鋳型内溶鋼の流動パターンを測
定し、この測定結果に基づいて個別の鋳造条件における
鋳型内溶鋼の流動パターンを推定し、所定の流動パター
ンとなるように吐出流に印加する磁場強度又は浸漬ノズ
ル内へのArガス吹き込み量を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造鋳型
内における溶鋼の流動制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造法において、浸漬ノズルを
介し鋳型内に注入される溶鋼の吐出流に起因する鋳型内
における溶鋼流動は、鋳片の表面性状及び内部性状に大
きな影響を及ぼす。そして、鋳型内湯面(以下、「メニ
スカス」と記す)において溶鋼の表面流速が速すぎる場
合や縦渦が発生する場合は、メニスカス上に添加したモ
ールドパウダーが溶鋼中に巻き込まれ、製品において致
命的な欠陥となるので、メニスカスでの溶鋼流動が特に
重要視されている。
【0003】そのため、鋳片品質向上のための重要な課
題として、従来から、浸漬ノズル形状の改善や、電磁力
(Electro-magnetic force)の利用によるメニスカスの
流動制御方法が数多く提案されている。
【0004】特開昭63−16840号公報(以下、
「先行技術1」と記す)には、浸漬ノズルからの吐出流
の流れ方向又はその逆方向に電磁力を印加する手段を有
し、溶鋼密度ρ、浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流Q、溶
鋼流が鋳型に衝突する際の衝突速度V及び衝突角度θ、
並びに溶鋼流が衝突する位置のメニスカスからの距離D
の関数として下記(1)式の変動指数Rを定め、変動指
数Rが1乃至10の範囲に入るように印加する電磁力を
制御する方法が開示されている。
【0005】 R=ρQV(1− sinθ)/(4D) ……(1) 仮屋等は、材料とプロセス「Vol.5(1992),
p996」(以下、「先行技術2」と記す)において、
Aを定数として、鋳片引抜き速度V、浸漬ノズルの吐出
角度θ、浸漬ノズルの浸漬深さd、並びに鋳型幅Lの関
数として下記(2)式の溶鋼表面流速指数Mを定め、溶
鋼表面流速指数Mの高い領域では静磁場を吐出流に印加
することで、製品の欠陥指数が低下することを開示して
いる。
【0006】 M=AVcosθ(1− sinθ)1/2 /(d+Ltanθ/2)1/2 ……(2) 又、特開平7−47452号公報(以下、「先行技術
3」と記す)には、タンディッシュや浸漬ノズルあるい
は鋳型に配置された各種のセンサーによって検出された
情報から、操業条件の中間指標をリアルタイムでパター
ン化して表示し、それに基づいて操業方法を制御する方
法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1及び先行技
術2に開示された式は、共に鋳片引抜き速度の高速化に
伴う鋳型内溶鋼の表面流速の増加を防止する指標として
鋳片品質改善に効果を挙げてきた。しかし、近年の品質
に対する要求の厳格化に対応するには、これら指標のみ
では必ずしも十分とはいえない。
【0008】発明者等は先行技術1及び先行技術2につ
いて、実機測定結果、モデル実験結果、及び数値解析結
果から検討し、先行技術1及び先行技術2には以下の問
題点があることを明らかとした。 (1)鋳型内の溶鋼流動へのArガスの影響が考慮され
ていない、考慮されている場合でも過少評価されてい
る。 (2)電磁力を適用した際の、溶鋼流動に与える影響が
評価されていない。 (3)これらの結果として、鋳型内溶鋼の流動パターン
は、吐出流が鋳型短辺側の凝固シェルに到達・衝突して
から上昇流と下降流とに分離するパターンが前提であ
り、後述するような、それ以外の流動パターンが考慮さ
れていない。
【0009】ところで鋼の連続鋳造法においては、浸漬
ノズルのアルミナ付着によるノズル閉塞を防止するた
め、浸漬ノズル内にArガスが吹き込まれている。この
Arガスは、浸漬ノズル内を洗浄後、吐出流と共に鋳型
内に流入し、気泡となってメニスカスに浮上する。この
Arガス気泡の溶鋼流動に及ぼす影響は、その見積もり
が極めて困難であるため、上記(1)式及び(2)式で
は考慮されていない。
【0010】発明者等はArガスの熱膨張による体積変
化を考慮し、且つArガスの吹き込み方法を種々変更し
た条件で水モデル実験を行った。その結果、鋳型内溶鋼
の流動に対するArガスの影響は極めて大きく、Arガ
ス流量やArガス気泡径により表面流速が大幅に変化す
るほか、鋳型内溶鋼の流動パターン自体が上記の流動パ
ターンから逸脱することが明らかとなった。
【0011】同様に、電磁力を印加した場合にも、磁場
強度の変更により鋳型内溶鋼の流動パターンが変化する
ことを確認した。
【0012】このように鋳片品質の改善には、Arガス
や電磁力の影響による鋳型内溶鋼の流動パターンの変化
を考慮した制御が必要であるが、先行技術1及び先行技
術2では考慮されていない。
【0013】又、先行技術3は、鋳型内溶鋼の流動状況
をリアルタイムでディスプレーに表示し、即座に操業に
フィードバックできる点で優れているが、浸漬ノズルか
らの溶鋼の吐出流速や溶鋼の表面流速、鋳型左右での偏
流等を表示するにとどまっており、鋳型内溶鋼の流動パ
ターンの変化まで対象としたものではない。
【0014】本発明は、上記事象に基づきなされたもの
で、その目的とするところは、連続鋳造鋳型内溶鋼の流
動パターンを適正な所定のパターンに定め、且つ所定の
パターンとなる鋳造条件を選定するための手段を提供す
るものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願請求項1の発明によ
る鋼の連続鋳造鋳型内における溶鋼流動制御方法は、浸
漬ノズル内の溶鋼にArガスを吹き込み、且つ浸漬ノズ
ルからの溶鋼の吐出流に磁場を印加しつつ溶鋼を鋳型内
に注入して連続鋳造をするに際し、鋳造条件として鋳型
サイズ、鋳片引抜き速度、浸漬ノズル内へのArガス吹
き込み量、及び磁場強度の4つの要素を対象とし、これ
ら要素からなる複数の鋳造条件において予め鋳型内溶鋼
の流動パターンを測定し、この測定結果に基づいて個別
の鋳造条件における鋳型内溶鋼の流動パターンを推定
し、所定の流動パターンとなるように吐出流に印加する
磁場強度又は浸漬ノズル内へのArガス吹き込み量を調
整することを特徴とするものである。
【0016】又、本願請求項2の発明による鋼の連続鋳
造鋳型内における溶鋼流動制御方法は、浸漬ノズル内の
溶鋼にArガスを吹き込み、且つ浸漬ノズルからの溶鋼
の吐出流に磁場を印加しつつ溶鋼を鋳型内に注入して連
続鋳造をするに際し、鋳造条件として鋳型サイズ、鋳片
引抜き速度、浸漬ノズル内へのArガス吹き込み量、及
び磁場強度の4つの要素を対象とし、これら要素からな
る複数の鋳造条件において予め鋳型内溶鋼の流動パター
ンと表面流速とを測定し、この測定結果に基づいて個別
の鋳造条件における鋳型内溶鋼の流動パターンと表面流
速とを推定し、所定の流動パターン及び所定の表面流速
となるように吐出流に印加する磁場強度又は浸漬ノズル
内へのArガス吹き込み量を調整することを特徴とする
ものである。
【0017】発明者等の実機測定結果、モデル実験結
果、及び数値解析によれば、鋳型内溶鋼の流動パターン
は、鋳型内で浮上するArガス気泡や電磁力印加の影響
で複雑に変化するが、その流動パターンを簡略化する
と、図3に示すようなA、B、Cの3つのパターンに大
別できる。
【0018】この中でパターンAは、浸漬ノズルからの
吐出流が短辺側の凝固シェルに到達・衝突した後、短辺
側の凝固シェルに沿ってメニスカスまで上昇した後メニ
スカスを短辺側から浸漬ノズル側に向かって流れる流れ
と、短辺側凝固シェルへの衝突点から鋳型下方に下降す
る流れとに分離する流動パターンで、先に説明した通
り、先行技術1及び先行技術2で前提とした流動パター
ンである。
【0019】これに対しパターンBは、Arガス気泡の
浮上あるいは吐出流への電磁力印加の影響により、浸漬
ノズルからの吐出流が鋳型短辺側の凝固シェルに到達せ
ずに、吐出孔から鋳型短辺側凝固シェルまでの間で分散
する流動パターンである。
【0020】又、パターンCは、浸漬ノズル近傍に上昇
流が存在する流動パターンで、主に粗大なArガス気泡
の浮上の影響で出現する。パターンCではメニスカスに
おいて、浸漬ノズルから鋳型短辺に向かう流れが観察さ
れる。
【0021】これらの流動パターンが、どのような状況
で出現するかを以下に説明する。図4は、横軸に浸漬ノ
ズル内へのArガス吹き込み量、縦軸にスループット
(スループットとは、溶鋼比重、鋳型サイズ、鋳片引抜
き速度の積として求めたもので、単位時間当たりに鋳造
される溶鋼重量を表す)をとり、鋳型内で浮上するAr
ガス気泡がどのように変化するかを模式的に示したもの
である。
【0022】スループットが多い場合や、Arガス吹き
込み量が少ない場合には、Arガス気泡は微細化し、溶
鋼中に占める体積比率も小さく、溶鋼流動への影響は小
さくなる。これに対し、スループットが少ない場合や、
Arガス吹き込み量が多い場合には、Arガス気泡は大
きくなり、溶鋼中に占めるArガスの体積比率も大きく
なって、鋳型内溶鋼の流動パターンを変化させる。特
に、粗大なArガス気泡が生成する場合には、浸漬ノズ
ル近傍に上昇流を形成するほか、Arガス気泡の浮上に
よるメニスカスの擾乱を引き起こす。
【0023】これらの事象を基に、浸漬ノズル内へのA
rガス吹き込み量とスループットとを因子として、前述
した3つの鋳型内溶鋼の流動パターンの発生区別を図5
に概念的に示す。図5に示すように、Arガス吹き込み
量が多くなるに従い、Arガス気泡の影響が大きくなる
ため、鋳型内溶鋼の流動パターンはパターンCの領域が
広くなり、又、スループットが多くなる程パターンAの
領域が広くなり、パターンBは、パターンAとパターン
Cの境界の限られた領域となる。
【0024】同様に、磁場強度とスループットとを因子
とし、それらを横軸と縦軸とにした座標面において、流
動パターンの区別をすることができる。実機での測定と
数値解析から求めた区別の一例を図6に示す。図6は、
最大2000ガウスの磁場強度の印加が可能な移動磁場
方式を適用した場合を示し、横軸の符号の「正」側は磁
場の移動方向が吐出流を減速する方向、「負」側は吐出
流を加速する方向である。図6に示すように、スループ
ットが小さいとパターンCとなり、スループットが多く
なるとパターンAに移行する。又、パターンBは、パタ
ーンAとパターンCの境界の領域で、吐出流速を減速さ
せる磁場強度が大きくなる程広くなるが、吐出流を加速
する磁場強度が大きい場合には、パターンBの存在しな
い範囲が発生する。このように、パターンBは限られた
範囲で形成されることが判る。
【0025】又、鋳型内溶鋼の流動パターン別に、製品
におけるモールドパウダー性欠陥の発生量を調査した。
図7はその調査結果である。図7に示すように、鋳型内
溶鋼の流動パターンがパターンBの場合にモールドパウ
ダー性欠陥が少なく、鋳片品質が最も良好であることが
判明した。この理由は以下のように考えられる。
【0026】パターンAの場合、鋳型中央と鋳型中央か
ら鋳型幅の1/4隔てた位置との間のメニスカスにおい
て、溶鋼中へのモールドパウダー混入の原因となる渦が
発生し易く、又、溶鋼の表面流速が速い場合には、溶鋼
表面流によりモールドパウダーが削り取られ、この原因
によるモールドパウダー混入も発生し易いためである。
又、パターンCの場合、浸漬ノズル近傍の溶鋼の上昇流
や、浮上する粗大なArガス気泡によって、メニスカス
の変動・擾乱が引き起こされ、モールドパウダーの混入
が発生するほか、溶鋼の表面流速が速い場合には鋳型短
辺近傍で縦渦が発生し、モールドパウダー混入の原因と
なるからである。これに対し、パターンBの場合には、
メニスカスにおける渦の発生や、強い表面流の出現がな
く、モールドパウダー巻き込みの発生しにくい流動条件
になっているためである。
【0027】又、パターンBにおいてもメニスカスの全
ての範囲で溶鋼表面流速が0.1m/sec以下の場
合、特に安定して製品不良発生指数が低いことが判明し
た。
【0028】このように、鋳型内溶鋼の流動パターンを
パターンBとすることによって、鋳片の品質低下を防止
することができ、製品格落ち率の低減、鋳片無手入れ率
の向上が実現できる。その際、更に溶鋼表面流速を0.
1m/sec以下とすると、安定して製品不良発生指数
を低く抑えることができるので、より好ましい。この溶
鋼表面流の流れる方向は鋳型短辺から浸漬ノズル側又は
その逆であっても良く、ここで示す溶鋼表面流速を0.
1m/sec以下とすることは、流速の絶対値を0.1
m/sec以下とすることを意味する。
【0029】しかし上記のように、鋳型内溶鋼の流動パ
ターンは各種鋳造条件、Arガス気泡、電磁力等、多く
の影響因子が複雑にからむため、簡単な指標で表現する
ことは不可能である。
【0030】そこで発明者等は、以下の方法で制御する
こととした。先ず、鋳造条件として鋳型サイズ、鋳片引
抜き速度、浸漬ノズル内へのArガス吹き込み量、及び
磁場強度の4つの要素を対象とし、これら要素の組合せ
からなる複数の鋳造条件において予め鋳型内溶鋼の流動
パターン、更には表面流速を測定し、これによって鋳型
内溶鋼の流動データを体系化する。
【0031】そして、この体系化した測定結果に基づい
て個別の鋳造条件における流動パターン、更には表面流
速を推定し、推定流動パターンと所定の流動パターン、
推定表面流速と所定の表面流速とを対比して、吐出流に
印加する磁場強度又は浸漬ノズル内へのArガス吹き込
み量を調整することで、鋳型内における溶鋼流動を所定
の流動パターン、更には所定の表面流速とする方法とし
た。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明を図面に基づき説明する。
図1は本発明のフロー図で、図2は本発明を適用した鋳
片断面が矩形型の連続鋳造機の鋳型部の側断面概要図を
示す。
【0033】図2において、相対する鋳型長辺2と、鋳
型長辺2内を摺動自在に内装された相対する鋳型短辺3
とにより構成された鋳型1の上方に、タンディッシュ1
0が配置されている。タンディッシュ10の底部にはス
ライディングノズル11が配置され、スライディングノ
ズル11の下面側には整流ノズル14と浸漬ノズル4が
順に配置され、タンディッシュ10から鋳型1への流出
孔15が形成される。タンディッシュ10は図示せぬ取
鍋から溶鋼6を受け、浸漬ノズル4の下部に設けた吐出
孔9を鋳型1内の溶鋼6に浸漬して、吐出孔9より吐出
流7を鋳型短辺3に向け、溶鋼6を鋳型1内へ注入して
いる。溶鋼6は鋳型1内で冷却され凝固シェル16を形
成し、鋳型1の下方に引き抜かれ鋳片となる。
【0034】浸漬ノズル4にはArガス導入管5が接続
され、Arガス導入管5から浸漬ノズル4の流出孔15
内にArガスが吹き込まれる。吹き込まれたArガス
は、溶鋼6と共に浸漬ノズル4を通り吐出孔9を介して
鋳型1内に流入し、鋳型1内の溶鋼6を通ってメニスカ
ス13に浮上し、メニスカス13上に添加したモールド
パウダー12を貫通して大気に至る。
【0035】鋳型長辺2の背面には吐出流7を磁気制動
する電磁コイル8が、電磁コイル8の鋳造方向の中心位
置を吐出孔9下端位置より下方として設置されている。
電磁コイル8は、溶鋼の流動制御を容易とするために、
浸漬ノズル4を中心として鋳型1幅方向に左右に分割さ
れ、左右独自に電源を印加できることが望ましい。電磁
コイル8から発生する磁場は、磁場が移動する移動磁場
又は磁場が固定された固定磁場のどちらでも良い。移動
磁場は溶鋼流を減速し、且つ加速することができるとい
う特徴を有しており、鋳造条件、鋳型型式等から移動磁
場又は固定磁場のどちらか適宜選択すれば良い。
【0036】このような構成の連続鋳造機における本発
明の適用を、図1に示すフロー図に従って、以下に説明
する。
【0037】先ず、種々の鋳造条件において、鋳型1内
の溶鋼表面流速、湯面変動量、メニスカス13のArガ
ス浮上分布を測定する。
【0038】溶鋼表面流速は、耐火物製の棒をメニスカ
ス13に浸漬して振れ角度から測定する方法又は電磁力
を利用して直接測定する方法等、湯面変動量は、渦流式
距離計又は光学式距離計等、Arガス浮上分布は、メニ
スカス13直上にガス採取管を設置しガス分析する方法
で測定することができる。メニスカス13のArガス浮
上量が、浸漬ノズル4近傍に多い場合は鋳型内溶鋼の流
動パターンはパターンC、鋳型短辺3側に多い場合はパ
ターンA、均一な場合はパターンBとなるので、メニス
カス13のArガス浮上分布は間接的に鋳型内溶鋼の流
動パターンを測定する手段となる。
【0039】鋳造条件としては、鋳型サイズ、鋳片
引抜き速度、浸漬ノズル4内へのArガス吹き込み
量、及び磁場強度の4要素とし、これら要素を変更し
て測定する。尚、鋳型サイズと鋳片引抜き速度は、スル
ープットとしてまとめることもできる。
【0040】又、浸漬ノズル型式、Arガス吹き込
み用煉瓦条件(例えばポーラス煉瓦の気孔率や気孔径又
は貫通孔の孔径や個数等)、及び、モールドパウダー
条件(例えば粘性の高低や結晶化温度の高低等)も、変
更のある場合にはその都度測定してデータを収集する。
ここで浸漬ノズル型式とは、浸漬ノズル4の断面形状、
内径、吐出孔9の吐出角度、浸漬深さ、吐出孔面積、流
出孔底部形状を示すものである。
【0041】このようにして、種々の鋳造条件と、その
鋳造条件に対応する測定データ(溶鋼表面流速、湯面変
動、Arガス浮上分布、流動パターン)とを鋳型内流動
データベースとしてコンピュータに入力し記憶させる。
又、得られた鋳片の品質情報も同時にコンピュータに記
憶させ、こうして鋳型内溶鋼の流動データを体系化す
る。尚、鋳型内溶鋼の流動パターンは、Arガス浮上分
布及び溶鋼表面流速の測定データを数値解析して正確に
定めることも可能である。
【0042】個別の鋳造に先立ち、個別の鋳造条件をコ
ンピューターに入力してその鋳造条件における流動パタ
ーン更には表面流速を推定する。推定した流動パターン
更には表面流速が所定の流動パターン、所定の表面流速
と異なっている場合には、磁場強度又はArガス吹き込
み量を変更して、再度コンピューターに入力して流動パ
ターン更には表面流速を推定する。こうして、鋳型内溶
鋼の流動パターンがパターンB、更には溶鋼表面流速が
0.1m/sec以下となるように、磁場強度又はAr
ガス吹き込み量を変更して、これらの条件を満足する磁
場強度又はArガス吹き込み量を求めて提示する。
【0043】提示された磁場強度又はArガス吹き込み
量に調整した後、個別の鋳造を開始する。磁場強度の調
整は電磁コイル8に印加する電流又は電圧を変更するこ
とで調整し、Ar吹き込み量は通常の流量調整弁にて行
う。
【0044】尚、浸漬ノズル4内へのArガス吹き込み
位置は、浸漬ノズル4の上に設置されたスライディング
ノズル11や、ストッパー方式の開閉装置の場合はスト
ッパー先端であっても、本発明の実施に全く支障となら
ない。
【0045】
【実施例】図2に示す構成の連続鋳造機を用いた本発明
の実施例を以下に説明する。 〔実施例1〕鋳型断面の寸法が厚み220mm、幅12
00mmであるスラブ連続鋳造機で、極低炭素Alキル
ド鋼を鋳片引抜き速度2.5m/minで鋳造した。鋳
型長辺背面には鋳型幅方向に2分割された電磁コイルを
設置した。電磁コイルの鋳造方向の中心位置は浸漬ノズ
ル吐出孔の下端から150mm下方の位置である。この
電磁コイルにより移動磁場が発生し、吐出流に対して最
大2000ガウスの移動磁場を印加することができ、磁
場の移動方向は鋳型短辺から浸漬ノズル側又はその逆と
することが可能で、且つ左右独立に磁場を印加すること
もできる。
【0046】使用した浸漬ノズルは、断面形状が円形、
内径85mm、吐出角度下向き25度、浸漬深さ(メニ
スカスから吐出孔上端までの距離)230mm、吐出孔
径85mm、流出孔底部形状は図2に示すように底部が
吐出孔より深い形状の浸漬ノズルである。
【0047】このときのスループットは4.6ton/
minであり、浸漬ノズル内にArガスを9Nl/mi
n吹き込んだ。
【0048】図8に、この鋳造条件におけるデータベー
スの1例を示す。スループット4.6ton/min
で、流動パターンをパターンB、及び溶鋼表面流速を
0.1m/sec以下を実現するためには、電磁コイル
の磁場強度を60%以上に設定する必要があると推定さ
れたため、磁場強度を80%として鋳造した。尚図8に
おいて、横軸の符号の「正」側は磁場の移動方向が吐出
流を減速する方向、「負」側は吐出流を加速する方向で
あり、図中の数字はメニスカスでの溶鋼表面流速の値
で、符号の「正」は鋳型短辺から浸漬ノズルに向かう流
れで、「負」は逆方向の流れを示している。溶鋼表面流
速は、各流動パターン共磁場強度指数が「負」側になる
に従い、「正」側に大きくなる傾向を示している。
【0049】鋳造後、鋳片を薄鋼板に圧延し、薄鋼板を
超音波探傷試験してモールドパウダーに起因する欠陥を
調査した結果、欠陥発生率は0.2%であり、磁場を印
加しない鋳造条件での欠陥発生率1.6%に比較して大
幅に欠陥を低減することができた。
【0050】〔実施例2〕鋳型断面の寸法が厚み250
mm、幅2000mmであるスラブ連続鋳造機で、低炭
素Alキルド鋼を鋳片引抜き速度1.6m/minで鋳
造した。鋳型長辺背面には、鋳型幅方向に2分割された
電磁コイルを設置した。電磁コイルの鋳造方向の中心位
置は浸漬ノズル吐出孔の下端から150mm下方の位置
である。この電磁コイルにより、鋳型短辺から浸漬ノズ
ル側に移動する1000ガウスの移動磁場を印加して吐
出流を減速しつつ鋳造した。使用した浸漬ノズルは実施
例1と同一の型式である。この時のスループットは5.
6ton/minである。
【0051】図9に、この鋳造条件におけるデータベー
スの1例を示す。この鋳造条件では図9に示すように、
Arガス吹き込み量が10Nl/minでは、鋳型内溶
鋼の流動パターンはパターンCとなり、Arガス吹き込
み量が6Nl/minではパターンBとなることが推定
された。
【0052】そこでArガス吹き込み量を6Nl/mi
n(実施例)と10Nl/min(比較例)の2水準で
鋳造し、耐火物製の棒をメニスカスに浸漬させて溶鋼表
面流速を測定し、同時にメニスカスでのArガス浮上状
況を調査した。
【0053】図10はメニスカスでのArガス浮上状況
を測定した結果である。Arガス吹き込み量が10Nl
/minの場合は、浸漬ノズル近傍で大量のArガスが
浮上していることが確認され、鋳型内溶鋼の流動パター
ンはパターンCであることが確認された。これに対し、
Arガス吹き込み量が6Nl/minの場合には、鋳型
幅の1/4だけ浸漬ノズルから鋳型短辺に離れた位置で
のArガス浮上量がやや多めであるが、幅方向全体でほ
ぼ均一であり、鋳型内溶鋼の流動パターンはパターンB
であることが確認された。
【0054】Arガス吹き込み量を6Nl/minとし
た場合と、10Nl/minとした場合とで、薄鋼板に
おける超音波探傷試験による欠陥発生率を調査した結
果、Arガス吹き込み量を6Nl/minの場合は欠陥
発生率が0.1%と良好な成績であったが、10Nl/
minの場合は欠陥発生率が1.3%であり、磁場を印
加しない場合と大差なかった。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、種々の鋳造条件におい
て鋳型内溶鋼の流動パターン、更には溶鋼表面流速を適
正化できるので、常に品質の優れた連続鋳造鋳片を安定
して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフローの例を示した図である。
【図2】本発明を適用した鋳片断面が矩形型の連続鋳造
機の鋳型部の側断面概要図を示した図である。
【図3】連続鋳造鋳型内溶鋼の3種類の流動パターンを
模式的に示した図である。
【図4】浸漬ノズル内へのArガス吹き込み量とスルー
プットとによるArガス気泡の形状に及ぼす影響を模式
的に示した図である。
【図5】浸漬ノズル内へのArガス吹き込み量とスルー
プットとを因子として、鋳型内溶鋼の流動パターンの区
分を概念的に示した図である。
【図6】磁場強度指数とスループットとを因子として、
数値解析により求めた鋳型内溶鋼の流動パターンの区分
の一例を示した図である。
【図7】鋳型内溶鋼の流動パターン別に製品における不
良発生指数を比較して示した図である。
【図8】本発明の実施例1における鋳造条件での、デー
タベースの1例を示した図である。
【図9】本発明の実施例2における鋳造条件での、デー
タベースの1例を示した図である。
【図10】鋳型内溶鋼流動がパターンBとパターンCと
で、メニスカスでのArガス浮上分布を比較して示した
図である。
【符号の説明】
1;鋳型 2;鋳型長辺 3;鋳型短辺 4;浸漬ノズル 5;Arガス導入管 6;溶鋼 7;吐出流 8;電磁コイル 9;吐出孔 10;タンディッシュ 11;スライディングノズル 12;モールドパウダー 13;メニスカス 14;整流ノズル 15;流出孔 16;凝固シェル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 典子 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浸漬ノズル内の溶鋼にArガスを吹き込
    み、且つ浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流に磁場を印加し
    つつ溶鋼を鋳型内に注入して連続鋳造をするに際し、鋳
    造条件として鋳型サイズ、鋳片引抜き速度、浸漬ノズル
    内へのArガス吹き込み量、及び磁場強度の4つの要素
    を対象とし、これら要素からなる複数の鋳造条件におい
    て予め鋳型内溶鋼の流動パターンを測定し、この測定結
    果に基づいて個別の鋳造条件における鋳型内溶鋼の流動
    パターンを推定し、所定の流動パターンとなるように吐
    出流に印加する磁場強度又は浸漬ノズル内へのArガス
    吹き込み量を調整することを特徴とする鋼の連続鋳造鋳
    型内における溶鋼流動制御方法。
  2. 【請求項2】 浸漬ノズル内の溶鋼にArガスを吹き込
    み、且つ浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流に磁場を印加し
    つつ溶鋼を鋳型内に注入して連続鋳造をするに際し、鋳
    造条件として鋳型サイズ、鋳片引抜き速度、浸漬ノズル
    内へのArガス吹き込み量、及び磁場強度の4つの要素
    を対象とし、これら要素からなる複数の鋳造条件におい
    て予め鋳型内溶鋼の流動パターンと表面流速とを測定
    し、この測定結果に基づいて個別の鋳造条件における鋳
    型内溶鋼の流動パターンと表面流速とを推定し、所定の
    流動パターン及び所定の表面流速となるように吐出流に
    印加する磁場強度又は浸漬ノズル内へのArガス吹き込
    み量を調整することを特徴とする鋼の連続鋳造鋳型内に
    おける溶鋼流動制御方法。
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