JP2014045818A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドラムモータの回転数を短時間に目標回転数に到達させることができ、ドラムモータの回転数を上昇させている間に発生する回転ドラム及び水槽の振動が小さい洗濯機の提供。
【解決手段】CPU70は、インバータ回路52の動作を制御することによって、水槽内で回転ドラムを回転させるドラムモータ4の回転数を第1上昇率で上昇させている間に、加速度センサ22が検出した水槽の加速度が閾値以上であるか否かを経時的に判定する。CPU70は、加速度センサ22から読み込んだ加速度が閾値以上であると判定した場合に、ドラムモータ4の回転数の上昇率を第1上昇率から第2上昇率に低減する。
【選択図】図3
【解決手段】CPU70は、インバータ回路52の動作を制御することによって、水槽内で回転ドラムを回転させるドラムモータ4の回転数を第1上昇率で上昇させている間に、加速度センサ22が検出した水槽の加速度が閾値以上であるか否かを経時的に判定する。CPU70は、加速度センサ22から読み込んだ加速度が閾値以上であると判定した場合に、ドラムモータ4の回転数の上昇率を第1上昇率から第2上昇率に低減する。
【選択図】図3
Description
本発明は、ドラムモータが回転ドラムを水槽内で回転させる洗濯機に関する。
現在、上側に開口を有する有底円筒形の回転ドラムの底部にパルセータが設けられた洗濯機が普及している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の洗濯機では、洗濯物が投入された回転ドラムに洗濯水又は濯ぎ水を供給した後に、パルセータを回転させることによって洗濯又は濯ぎを行う。
また、特許文献1に記載の洗濯機で洗濯物を脱水する場合、回転ドラムに洗濯物を投入し、回転ドラムの底面に出力端が連結してあるドラムモータを一方向に高速に回転させることによって、回転ドラムを回転させる。ドラムモータを駆動するインバータ回路には、制御装置が接続されており、制御装置は、インバータ回路の動作を制御することによって、ドラムモータの回転数を制御している。
回転ドラム内では洗濯物はある程度不均一に分布しているため、ドラムモータの回転によって回転ドラムを回転させた場合、回転ドラムは振動する。通常、ドラムモータは、回転ドラムを収容する有底円筒形の水槽の底面における外側に設置されており、水槽の底板を液密に貫通してあるドラムモータの出力軸の端部は回転ドラムの底板の中央に連結してある。このため、回転ドラムと共に水槽も振動し、回転ドラム及び水槽の振動によって騒音が発生する。
洗濯物の脱水を開始する場合、制御装置は、単位時間当たりのドラムモータの回転数を、該回転数が目標回転数となるまで上昇させる。このとき、単位時間当たりに上昇させる回転数の上昇率が大きい程、回転ドラム及び水槽夫々は大きく振動し、回転ドラム及び水槽の振動によって発生する騒音は大きい。
そこで、特許文献1に記載の洗濯機では、ドラムモータの回転数について、目標回転数よりも小さい複数の回転数が設定されており、ドラムモータの回転数の上昇を開始した後、ドラムモータの回転数が予め設定された回転数を超える都度、ドラムモータの回転数の上昇率を低減する。
これにより、ドラムモータの回転数を上昇させている間に発生する回転ドラム及び水槽の振動を小さくして騒音を抑制している。
これにより、ドラムモータの回転数を上昇させている間に発生する回転ドラム及び水槽の振動を小さくして騒音を抑制している。
しかしながら、特許文献1に記載の洗濯機では、ドラムモータの回転数の上昇率は、予め設定された回転数を超えた場合に低減される。従って、特許文献1に記載の洗濯機では、ドラムモータの回転数の上昇によって発生している回転ドラム及び水槽の振動が小さい状態であっても、ドラムモータの回転数が予め設定された回転数を超えた場合にはドラムモータの回転数が低減される。
このため、ドラムモータが回転を開始してからドラムモータの回転数が目標回転数に到達するまでに時間がかかり、洗濯物を脱水する時間が長いという問題点がある。
また、特許文献1に記載の洗濯機では、ドラムモータの回転数の上昇によって発生している回転ドラム及び水槽の振動が大きく、ドラムモータの回転数の上昇率を低減すべき状態であっても、ドラムモータの回転数が、予め設定されている回転数に到達しない限り、ドラムモータの回転数の上昇率は低減されない。
従って、ドラムモータの回転数が、予め設定されている回転数に到達するまで、回転ドラム及び水槽夫々は大きく振動し続け、大きな騒音を発生し続ける。このため、特許文献1に記載の洗濯機には、回転ドラム及び水槽の大きな振動によって部品が故障する虞があり、ドラムモータの回転数を上昇させている間に発生する回転ドラム及び水槽の振動が十分に抑制されていないという問題点がある。
また、パルセータを備えずに、軸心が水平方向又は斜め方向に傾けられている有底円筒体の回転ドラムを備える洗濯機でも、特許文献1に記載した洗濯機と同様に、洗濯物を脱水する場合、回転ドラムに洗濯物を投入し、回転ドラムの底面の出力端が連結してあるドラムモータを一方向に高速に回転させることによって、回転ドラムを回転させる。ドラムモータを駆動するインバータ回路には、制御装置が接続されており、制御装置は、インバータ回路の動作を制御することによって、ドラムモータの回転数を制御している。
このため、上述した問題点は、特許文献1に記載した洗濯機のように、上側に開口を有する回転ドラムとパルセータとを備える洗濯機にのみ存在するのではなく、パルセータを備えずに、軸心が水平方向又は斜め方向に傾けられている有底円筒体の回転ドラムを備える洗濯機にも存在する。
該洗濯機では、洗濯物が投入された回転ドラムに洗濯水又は濯ぎ水を供給した後に回転ドラムを回転させることによって洗濯及び濯ぎを行う。
該洗濯機では、洗濯物が投入された回転ドラムに洗濯水又は濯ぎ水を供給した後に回転ドラムを回転させることによって洗濯及び濯ぎを行う。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ドラムモータの回転数を短時間に目標回転数に到達させることができ、ドラムモータの回転数を上昇させている間に発生する回転ドラム及び水槽の振動が小さい洗濯機を提供することにある。
本発明に係る洗濯機は、水槽内の回転ドラムをドラムモータによって回転させる洗濯機において、前記ドラムモータの回転数を調整する調整手段と、前記水槽の振動を検出する振動検出部と、該振動検出部が検出した振動値が閾値以上であるか否かを経時的に判定する判定手段と、前記調整手段が前記ドラムモータの回転数を所定上昇率で上昇させている間に、前記判定手段が閾値以上であると判定した場合に、前記ドラムモータの回転数の上昇率を前記所定上昇率から低減する低減手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、水槽内で回転ドラムを回転させるドラムモータの回転数を調整する調整手段が該回転数を所定上昇率で上昇させている間に、振動検出部が検出した水槽の振動値が閾値以上であるか否かを経時的に判定する。振動値が閾値以上であると判定した場合に、ドラムモータの回転数の上昇率を所定上昇率から低減する。
ドラムモータの回転数を所定上昇率で上昇させている間、回転ドラム及び水槽の振動が小さくて水槽の振動値が閾値未満である場合、ドラムモータの回転数の上昇率が低減されることはない。このため、水槽及び回転ドラムの振動が小さい状態でドラムモータの回転数が目標回転数に短時間に到達する。
また、ドラムモータの回転数が所定上昇率で上昇させている間、水槽及び回転ドラムの振動が大きくて水槽の振動値が閾値以上である場合、ドラムモータの回転数の上昇率が所定上昇率から低減される。このため、ドラムモータの回転数を上昇させている間に発生する回転ドラム及び水槽の振動は小さい。
本発明に係る洗濯機は、前記振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であるか否かを経時的に判定する第2の判定手段と、前記調整手段が前記ドラムモータの回転数を上昇させている間に、前記第2の判定手段が第2の閾値以上であると判定した場合に、前記ドラムモータの回転を停止するか、又は、前記ドラムモータの回転数を維持する停止/維持手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ドラムモータの回転数を上昇させている間に、振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であるか否かを経時的に判定する。水槽及び回転ドラムが大きく振動して振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であると判定した場合、ドラムモータの回転の停止、又は、回転数の維持を行う。このため、回転ドラム及び水槽が第2の閾値以上の振動値で振動することはなく、回転ドラム及び水槽の振動によって機器を構成する部品が故障する確率が低い。
本発明に係る洗濯機は、前記ドラムモータの回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記停止/維持手段は、前記調整手段が前記ドラムモータの回転数を上昇させている間に、前記第2の判定手段が第2の閾値以上であると判定した場合に、前記回転数検出手段が検出した回転数が所定回転数未満であるとき、前記ドラムモータの回転を停止し、前記回転数検出手段が検出した回転数が前記所定回転数以上であるとき、前記ドラムモータの回転数を維持するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、ドラムモータの回転数を上昇させている間に、振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であると判定した場合において、回転数検出手段が検出したドラムモータの回転数が所定回転数、例えば、洗濯物を十分に脱水することができる回転数以上であるとき、ドラムモータの回転数を維持する。このため、ドラムモータの回転を停止して洗濯物を再び脱水する回数が少なく、洗濯物を脱水する時間がより短い。
ドラムモータの回転数を上昇させている間に、振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であると判定した場合において、回転数検出手段が検出したドラムモータの回転数が所定回転数未満であって、例えば、洗濯物を十分に脱水することができない回転数であるとき、ドラムモータの回転を停止する。この場合、例えば、ドラムモータの回転を再開して回転数を上昇させる。
本発明に係る洗濯機は、前記振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であるか否かを判定する第2の判定手段と、前記調整手段が前記ドラムモータの回転数を上昇させている間に、前記第2の判定手段が第2の閾値以上であると判定した場合に前記ドラムモータの回転数を維持する維持手段とを備え、前記調整手段は、前記維持手段が前記ドラムモータの回転数を所定時間維持した後、前記所定上昇率で前記ドラムモータの回転数を上昇させるように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、ドラムモータの回転数を上昇させている間に、振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であると判定した場合に、このときのドラムモータの回転数を維持する。ドラムモータの回転数が維持された状態で所定時間が経過した後、低減手段によって低減される前の所定上昇率でドラムモータの回転数を上昇させる。
例えば、ドラムモータに回転ドラムを回転させて、回転ドラム内の洗濯物を脱水している場合、洗濯物に含まれる水分の除去によって、回転ドラム内での洗濯物がより均一に分布し、水槽及び回転ドラムの振動が小さくなる。ドラムモータの回転数を維持した状態で所定時間ドラムモータを回転させることによって、洗濯物が脱水されて回転ドラム及び水槽の振動が小さくなった後、再びドラムモータの回転数を所定上昇率で上昇させる。これにより、ドラムモータの回転を停止することはないため、回転ドラム及び水槽の振動が小さい状態で、ドラムモータの回転数がより短時間に目標回転数に到達する。
本発明に係る洗濯機は、前記ドラムモータの回転数を検出する回転数検出手段と、該回転数検出手段が検出した回転数に基づいて前記第2の閾値を決定する決定手段とを備え、前記第2の判定手段は、前記振動検出部が検出した振動値が、前記決定手段によって決定された第2の閾値以上であるか否かを判定するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、回転数検出手段が検出したドラムモータの回転数に基づいて第2の閾値を決定するので、適切なタイミングでドラムモータの回転の停止、又は、ドラムモータの回転数の維持が行われる。
本発明に係る洗濯機は、前記ドラムモータの回転数に対応付けて前記第2の閾値の候補値を記憶してある記憶手段を備え、前記決定手段は、前記回転数検出手段が検出した前記ドラムモータの回転数に対応する候補値を前記記憶手段から読み出し、前記第2の閾値を、読み出した候補値に決定するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、回転数検出手段が検出したドラムモータの回転数に対応する第2の閾値の候補値を記憶手段から読み出し、第2の閾値を、読み出した候補値に決定する。このため、複雑な処理を行うことなく、適切な第2の閾値を決定することが可能となる。
本発明に係る洗濯機は、前記ドラムモータの回転数を検出する回転数検出手段と、該回転数検出手段が検出した回転数に基づいて前記閾値を決定する第2の決定手段と、を備え、前記判定手段は、前記振動検出部が検出した振動値が、前記第2の決定手段によって決定された閾値以上であるか否かを判定するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、回転数検出手段が検出したドラムモータの回転数に基づいて閾値を決定するので、適切なタイミングでドラムモータの回転数の上昇率が所定上昇率から低減される。
本発明に係る洗濯機は、前記ドラムモータの回転数に対応付けて前記閾値の候補値を記憶してある第2の記憶手段を備え、前記第2の決定手段は、前記回転数検出手段が検出した回転数に対応する候補値を前記第2の記憶手段から読み出し、前記閾値を、読み出した候補値に決定するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、回転数検出手段が検出したドラムモータの回転数に対応する閾値の候補値を第2の記憶手段から読み出し、閾値を、読み出した候補値に決定する。このため、複雑な処理を行うことなく、適切な閾値を決定することが可能となる。
本発明によれば、水槽の振動値に応じてドラムモータの回転数の上昇率が低減されるため、ドラムモータの回転数を短時間に目標回転数に到達させることができ、ドラムモータの回転数を上昇させている間に発生する回転ドラム及び水槽の振動が小さい。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。実施の形態では、本発明を、軸心が斜め方向に傾けられている有底円筒形の回転ドラムを備える洗濯機に適用した場合を例として説明する。
なお、本発明を適用することができる洗濯機は、軸心が斜め方向に傾けられている有底円筒形の回転ドラムを備える洗濯機に限定されず、回転ドラムを回転することによって洗濯物を脱水する洗濯機であればよい。従って、本発明を、軸心が水平方向に傾けられている有底円筒形の回転ドラムを備える洗濯機、更には、特許文献1に記載の洗濯機のように、上側に開口を有する有底円筒形の回転ドラムの底部にパルセータが設けられた洗濯機にも適用することができる。
なお、本発明を適用することができる洗濯機は、軸心が斜め方向に傾けられている有底円筒形の回転ドラムを備える洗濯機に限定されず、回転ドラムを回転することによって洗濯物を脱水する洗濯機であればよい。従って、本発明を、軸心が水平方向に傾けられている有底円筒形の回転ドラムを備える洗濯機、更には、特許文献1に記載の洗濯機のように、上側に開口を有する有底円筒形の回転ドラムの底部にパルセータが設けられた洗濯機にも適用することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る洗濯機の外観を略示する斜視図であり、図2は、実施の形態1に係る洗濯機の内部構成を略示する縦断面図である。図2に示すように実施の形態1に係る洗濯機は、外装を構成する外箱1の内部に水槽2及び回転ドラム3を備えている。水槽2は、一側に開口20を備える大径の有底円筒体であり、外箱1の底面に立設された複数本の支持脚21(1本のみ図示)により、開口20の側を上とし、水平面に対して軸心を傾けた傾斜姿勢を保って弾性的に支持されている。
図1は、実施の形態1に係る洗濯機の外観を略示する斜視図であり、図2は、実施の形態1に係る洗濯機の内部構成を略示する縦断面図である。図2に示すように実施の形態1に係る洗濯機は、外装を構成する外箱1の内部に水槽2及び回転ドラム3を備えている。水槽2は、一側に開口20を備える大径の有底円筒体であり、外箱1の底面に立設された複数本の支持脚21(1本のみ図示)により、開口20の側を上とし、水平面に対して軸心を傾けた傾斜姿勢を保って弾性的に支持されている。
外箱1の前面(図2の左側面)には、水槽2の開口20を臨む位置に、蓋体10によって開閉自在に洗濯物の投入口11が開設されており、投入口11と水槽2の開口20との間は、ベローズ12によって液密に封止されている。
水槽2の内部には、回転ドラム3が収容されている。回転ドラム3は、水槽2よりもやや小径の有底円筒体であり、一側の開口30を水槽2の開口20の内側に臨ませ、水槽2内で回転する。回転ドラム3は、開口30の外側に周設された流体バランサ31を備えている。流体バランサ31は、回転ドラム3が回転した場合に、この回転に伴う振動を吸収して緩和する作用をなす。
水槽2の底部中央にはドラムモータ4が固設されており、ドラムモータ4は、水槽2の底板の外側に連設されたモータ室41の内部に構成してある。ドラムモータ4の出力軸40は、水槽2の底板を液密に貫通し、該底板の中央に突出しており、出力軸40の端部は回転ドラム3の底板の中央部に連結してある。ドラムモータ4は水槽2内の回転ドラム3を回転させる。
図2に示すように、回転ドラム3の周壁には、多数の小孔32が全面に亘って貫通形成されており、また、回転ドラム3の内面には、軸長方向に延びる複数のバッフル33が周方向に等配をなして突設されている。なお、図2には、図面の煩雑化を避けるべく、小孔32の一部と1つのバッフル33のみとを図示している。
図1に示すように、外箱1の前面には、蓋体10の近傍にドア開ボタン13が設けてある。また、蓋体10には、蓋体10の閉止時に押圧操作するための押圧部14が設けてある。蓋体10は、ドア開ボタン13の操作によって開放され、また周縁部を把持して閉操作し、押圧部14を外側から押すことにより閉止される。外箱1の前面に設けた投入口11は、水槽2及び回転ドラム3の開口20,30に臨ませてある。
外箱1の前面上部には操作パネル15が設置されている。操作パネル15は、運転内容を設定するための複数の操作ボタンと、運転内容及び運転状況等を表示する表示部とを有する。操作パネル15は、外箱1の内部における前下部に設けられている運転制御部16(図2参照)に接続してあり、操作パネル15が有する複数の操作ボタンの中で押圧された操作ボタンを示す操作情報が運転制御部16に与えられる。
運転制御部16は、操作パネルから与えられた操作情報が示す操作ボタンに基づいて運転内容を設定し、設定した運転内容に従って、後述する洗濯運転を行う。また、操作パネル15は、表示部に表示すべき内容を示す表示情報を運転制御部16から受け付け、受け付けた表示情報が示す内容を表示部に表示する。
外箱1の後部上面には、給水源、例えば水道への接続端となる給水口17が設けてあり、給水口17は、外箱1の内側に設けられた給水弁18に接続されている。給水弁18の給水出口は、給水管19を介して水槽2の底板近傍の上部周面に接続されている。
給水弁18が開放された場合、給水源から給水口17に流入した水は、給水弁18及び給水管19を経て水槽2の内部に供給され、洗い用の洗濯水、又は、濯ぎ用の濯ぎ水として使用される。なお、給水管19の中途に、公知のように洗剤ケースを配置し、給水と共に適量の洗剤が導入されるように構成することができる。
また、水槽2における周面の上部に、振動検出部として機能する加速度センサ22が設置されており、加速度センサ22は運転制御部16に接続されている。加速度センサ22は、回転ドラム3の回転によって振動する水槽2の上下方向の加速度を、水槽2の振動値として検出し、検出した加速度αは運転制御部16によって読み込まれる。水槽2の振動が大きい程、加速度センサ22が検出する加速度αは大きい。
また、水槽2には、最下位置となる底板近傍の周面に導水管23が接続されており、導水管23は、外箱1の内側における前下部に固定支持された筒形のフィルタケース24に接続されている。フィルタケース24の内部には、繊維屑等の異物を捕捉するリントフィルタ25が収容されている。フィルタケース24の下部は、排水弁26を介して外箱1の底面に沿って敷設された排水管27に接続されている。
排水弁26が開放された場合、水槽2内の洗濯水又は濯ぎ水は、導水管23及びフィルタケース24を経て排水管27に排出される。水槽2内の洗濯水又は濯ぎ水に含まれる異物は、フィルタケース24内のリントフィルタ25によって捕捉され、洗濯水又は濯ぎ水から除去される。従って、異物が排水管27を経て下水管に排出される虞がないため、環境負荷の軽減を図ることができる。
洗濯機の洗濯運転では、洗濯物の洗い、濯ぎ及び脱水が行われる。洗濯物の洗いは、外箱1前面の蓋体10により投入口11を開放して洗濯物を投入し、蓋体10を閉止した後に給水弁18を開放することによって水槽2の内部に洗濯水を供給し、ドラムモータ4を回転させることによって回転ドラム3を回転せしめて実施される。
前述したように回転ドラム3の周壁には、多数の小孔32が貫通した状態で形成されており、回転ドラム3の内面には、複数のバッフル33が突設されている。このため、回転ドラム3の内部の洗濯物は、小孔32を経て回転ドラム3内に流入する洗濯水に浸され、バッフル33の作用による持ち上げ及び落下を含めて洗濯水と共に撹拌されて洗われる。洗濯物の洗いが終了した後、排水弁26が開放され、水槽2内の洗濯水は排水管27に排出される。
洗濯物の濯ぎは、排水弁26を閉鎖した状態で、給水弁18を開放することによって水槽2の内部に、洗剤を含まない濯ぎ水を供給し、ドラムモータ4を回転させることによって回転ドラム3を回転せしめて実施される。洗濯物は、回転ドラム3内に溜まる濯ぎ水に浸され、洗い運転時と同様に、回転ドラム3内での持ち上げ及び落下を繰り返すことで濯がれる。
洗濯物の脱水は、排水弁26の開放によって濯ぎ水を排水管27に排出して濯ぎを終了した後、排水弁26を開放した状態で、ドラムモータ4を一方向に高速に回転させることによって回転ドラム3を高速に回転せしめて実施される。回転ドラム3内の洗濯物は、回転ドラム3の内周面に張り付いた状態で回転し、洗濯物に含まれる水は、遠心力の作用により洗濯物から離脱して、回転ドラム3の周壁に設けた小孔32から導水管23及びフィルタケース24を経て排水管27に排出される。
通常、回転ドラム3内で洗濯物はある程度不均一に分布してある。このため、ドラムモータ4が回転ドラム3を回転させた場合、回転ドラム3が振動する。前述したように、ドラムモータ4は、水槽2の底板に連設されたモータ室41の内部に構成してあり、ドラムモータ4の出力軸40の端部は回転ドラム3に連結してあるため、水槽2は回転ドラム3と共に振動する。運転制御部16は、加速度センサ22が検出した水槽2の加速度αに応じてドラムモータ4の動作を制御する。
図3は、実施の形態1に係る洗濯機の制御系の構成を示すブロック図である。実施の形態1に係る洗濯機は、ドラムモータ4、操作パネル15、運転制御部16、給水弁18、加速度センサ22及び排水弁26等に加えて、更に、整流回路50、コンデンサ51及びインバータ回路52を備える。
整流回路50は、入力端子対及び出力端子対を有し、入力端子対間には、50Hz又は60Hz等の周波数で振動する交流電圧を出力する商用電源6が接続され、出力端子対間にはコンデンサ51が接続されている。コンデンサ51の両端子はインバータ回路52に各別に接続されており、インバータ回路52は、ドラムモータ4及び運転制御部16夫々に接続されている。
整流回路50は、商用電源6によって入力端子対間に印加された交流電圧を直流電圧に整流し、整流した直流電圧を出力端子対から出力する。コンデンサ51は、整流回路50が出力端子対から出力した直流電圧を平滑化し、平滑化した直流電圧をインバータ回路52に出力する。
インバータ回路52は、バイポーラトランジスタ又はFET(Field Effect Transistor)等の図示しない6つの半導体スイッチを有し、6つの半導体スイッチは運転制御部16によって各別にオン/オフされる。運転制御部16が6つの半導体スイッチを各別にオン/オフすることによって、インバータ回路52は、コンデンサ51が平滑化した直流電圧のPWM(Pulse Width Modulation)を行い、位相が異なる3相のパルス電圧を生成する。インバータ回路52は、生成した3相のパルス電圧夫々をドラムモータ4が有する3つの端子に印加することによって、ドラムモータ4を回転させる。
運転制御部16は、CPU(Central Processing Unit)70、ROM(Read Only Memory)71、RAM(Random Access Memory)72、不揮発性メモリ73、タイマ74及び入出力インターフェース75を共有バスで接続してなるコンピュータである。CPU70は、ROM71に記憶してある制御プログラムをRAM72に読み出して実行する。不揮発性メモリ73は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)等からなり、回転ドラム3内の洗濯物を脱水する脱水時間を記憶している。
入出力インターフェース75は、操作パネル15、加速度センサ22、給水弁18及び排水弁26に各別に接続してある。CPU70は、入出力インターフェース75を介して、操作パネル15から操作情報を受け付けて、受け付けた操作情報に基づいて運転内容を設定し、設定した運転内容に従って洗濯運転を実施する。更に、CPU70は、入出力インターフェース75を介して、表示情報を操作パネル15に与え、操作パネル15に表示情報が示す内容を表示する。
CPU70は、入出力インターフェース75を介して、加速度センサ22から、加速度センサ22が検出した水槽2の加速度αを読み込む。また、CPU70は、入出力インターフェース75を介して給水弁18及び排水弁26夫々を開閉する。
また、入出力インターフェース75は、インバータ回路52が有する6つの半導体スイッチ夫々に接続してある。CPU70は入出力インターフェース75を介して6つの半導体スイッチ夫々をオン/オフすることによってインバータ回路52の動作を制御して、ドラムモータ4を回転させる。
CPU70は、インバータ回路52が有する6つの半導体スイッチ夫々のオン/オフを調整することによって、ドラムモータ4に印加される3相のパルス電圧夫々のパルス幅を変更し、ドラムモータ4の回転数を調整する。CPU70は調整手段として機能する。
入出力インターフェース75は、ドラムモータ4が有するホールセンサ42,43,44夫々にも各別に接続してある。ホールセンサ42,43,44夫々は、ドラムモータ4の回転に応じた電圧を、入出力インターフェース75を介してCPU70に出力する。
ドラムモータ4には、出力軸40の周面を囲繞し、3相のパルス電圧の印加によって出力軸40と共に周方向に回転する図示しない永久磁石のロータが設けられており、ホールセンサ42,43,44夫々は、ロータの外側近傍で、該ロータの周方向に等配されている。ホールセンサ42,43,44夫々は、ロータの磁極が切替わった場合に大きな電圧をCPU70に出力する。CPU70は、ホールセンサ42,43,44夫々の出力電圧からドラムモータ4の回転数を検出する。CPUは回転数検出手段としても機能する。
以下には、CPU70の脱水処理を説明する。CPU70は、洗濯物の脱水を開始する場合、給水弁18を閉鎖して排水弁26を開放した後、アンバランスセンシングを実施する。アンバランスセンシングでは、CPU70は、インバータ回路52の動作を制御してドラムモータ4を一定の低い回転数、例えば100rpmで一定期間、回転するように制御し、ホールセンサ42,43,44夫々の出力電圧からドラムモータ4の回転数を検出する。
CPU70は、ドラムモータ4を一定の低い回転数、例えば100rpmで回転させることによって、洗濯物を回転ドラム3の内周面に均等に張り付ける。CPU70は、低い回転数で一定期間回転させている間に、ホールセンサ42,43,44夫々の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωの変動から、回転ドラム3内に分布する洗濯物の不均一性の度合を確認する。CPU70は、低い回転数で一定期間回転させている間にホールセンサ42,43,44夫々の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωの変動が許容範囲内に収まって、洗濯物の不均一性の度合がある程度低くなった場合にアンバランスセンシングの工程を終了する。
CPU70は、アンバランスセンシングを終了した後、前述の低い回転数から、水槽2及び回転ドラム3が共振する共振回転数、例えば300rpmを超える回転数、例えば400rpmに急速に上昇させる立上げ制御を行う。
CPU70は、立上げ制御を行った後、ドラムモータ4を高速で回転させるべく、インバータ回路52の動作を制御することによって、ドラムモータ4の回転数を、所定上昇率に該当する第1上昇率Δω1で上昇させる。CPU70は、上昇率Δω1でドラムモータ4の回転数を上昇させる都度、ホールセンサ42,43,44の出力からドラムモータ4の回転数を検出し、加速度センサ22から水槽2の加速度αを読み込む。
CPU70は、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωが基準回転数ωb(=811rpm)以上である場合、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上であるか否かを判定する。CPU70は、判定手段としても機能し、この判定を経時的に行う。
CPU70は、ドラムモータ4の回転数を第1上昇率Δω1で上昇させている間、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上であると判定した場合、ドラムモータ4の回転数の上昇率Δωを第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減する。CPU70は低減手段としても機能する。
不揮発性メモリ73には、第1上昇率Δω1及び第2上昇率Δω2が記憶してあり、これらはCPU70によって適宜読み出される。
不揮発性メモリ73には、第1上昇率Δω1及び第2上昇率Δω2が記憶してあり、これらはCPU70によって適宜読み出される。
また、CPU70は、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であるか否かを経時的に判定する。CPU70は、第2の判定手段としても機能する。CPU70は、加速度αが閾値αr未満であると判定した場合、ドラムモータ4の回転数ωが目標回転数ωgとなるまでドラムモータ4の回転数ωを上昇させ続ける。
CPU70は、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合、このときにホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωが、十分に洗濯物を脱水することが可能な所定の回転数ωth以上であるか否かを判定する。CPU70は、検出した回転数ωが回転数ωth以上であると判定した場合、ドラムモータ4の回転数を、検出した回転数ωに維持し、タイマ74に計時を開始させ、タイマ74が計時されている計時時間が脱水時間以上となるまで、ドラムモータ4を回転させ続ける。その後、CPU70は洗濯物の脱水を終了する。閾値αs,αr夫々は、特許請求の範囲における閾値、及び、第2の閾値に該当し、回転数ωthは所定回転数に該当する。
CPU70は、検出した回転数ωが回転数ωth未満であると判定した場合、インバータ回路52の動作を制御してドラムモータ4にブレーキをかけることによって、ドラムモータ4の回転を停止させる。CPU70は、再びアンバランスセンシングを実施し、洗濯物の脱水をやり直す。以上のように、CPU70は停止/維持手段としても機能する。
CPU70は、ドラムモータ4の回転数を上昇させて、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωが目標回転数ωg以上となった場合、ドラムモータ4の回転数を、検出した回転数ωに維持し、タイマ74に計時を開始させる。CPU70は、タイマ74が計時している計時時間が脱水時間以上となるまで、ドラムモータ4を回転させ続けた後、洗濯物の脱水を終了する。
以上のように、CPU70は、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に、水槽2及び回転ドラム3が大きく振動して加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合、ドラムモータ4の回転の停止、又は、回転数の維持を行う。このため、水槽2及び回転ドラム3が閾値αr以上の加速度で振動することはなく、水槽2及び回転ドラム3の振動によって、実施の形態1に係る洗濯機の部品が故障する確率がより低い。
また、CPU70は、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合において、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωが回転数ωth以上であるとき、ドラムモータ4の回転数を、検出した回転数ωに維持する。このため、ドラムモータ4の回転を停止して洗濯物を再び脱水する回数が少なく、洗濯物を脱水する時間がより短い。
CPU70は、閾値αs,αr夫々をホールセンサ42,43,44の出力電圧に基づいて決定する。不揮発性メモリ73には、ドラムモータ4の回転数に対応付けて閾値αs,αr夫々の候補値を記憶してある。不揮発性メモリ73は記憶手段及び第2の記憶手段として機能する。
図4は、ドラムモータ4の回転数に対応する閾値αs,αrの候補値を示す図表である。不揮発性メモリ73は、図4に示すように、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出される回転数ωと閾値αs,αr夫々の候補値との関係を記憶している。図4に示すように、検出されたドラムモータ4の回転数ωが大きい程、閾値αs,αr夫々の候補値は大きな値に設定されている。また、同一の回転数ωにおいては、閾値αrの候補値は、閾値αsの候補値よりも大きな値に設定されている。
また、CPU70は、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωが基準回転数ωb(=811rpm)以上である場合に、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上であるか否かを判定するように構成してある。このため、不揮発性メモリ73は、回転数ωb未満の回転数ωに対応する閾値αsの候補値を記憶していない。
CPU70は、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs(又は閾値αr)以上であるか否かを判定する前、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωに対応する閾値αs(又は閾値αr)の候補値を不揮発性メモリ73から読み出す。CPU70は、読み出した候補値を閾値αs(又は閾値αr)に決定する。その後、CPU70は、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが、決定した閾値αs(又は閾値αr)以上であるか否かを判定する。CPU70は、決定手段及び第2の決定手段としても機能する。
以上のように、閾値αs及び閾値αrはホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωに基づいて決定されるため、適切なタイミングでドラムモータ4の回転数の上昇率Δωが第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減することができ、適切なタイミングでドラムモータ4の回転の停止、又は、ドラムモータ4の回転数の維持を行うことができる。
また、CPU70は、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωに対応する閾値αs(又は閾値αr)の候補値を読み出し、読み出した候補値を閾値αs(又は閾値αr)に決定する。このため、CPU70は、複雑な処理を行うことなく、適切な閾値αs及び閾値αrを決定することができる。
図5から図8夫々はドラムモータ4の回転数の推移を示すグラフである。図5は、ドラムモータ4の回転数が第1上昇率Δω1で上昇している間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs未満である場合におけるドラムモータ4の回転数の推移を示している。
図5に示すように、洗濯物の脱水が開始されてアンバランスセンシングが実施された場合、ドラムモータ4の回転数は、洗濯物の脱水が開始された後、一定の低い回転数に上昇されて該回転数を一定期間維持される。その後、立上げ制御が実施されて、CPU70は、ドラムモータ4の回転数を、水槽2及び回転ドラム3が共振する共振回転数を超える回転数に急速に上昇させる。
立上げ制御が実施された後、水槽2の振動が小さくて加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs未満であるため、上昇率Δωが第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減されることなく、ドラムモータ4の回転数は、第1上昇率Δω1で目標回転数ωgに上昇する。ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωが目標回転数ωgに到達した後、ドラムモータ4の回転数は維持されて洗濯物が脱水される。
このように、ドラムモータ4の回転数を第1上昇率Δω1で上昇させている間、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs未満であって水槽2及び回転ドラム3の振動が小さい場合、水槽2及び回転ドラム3の振動が小さい状態でドラムモータ4の回転数が目標回転数ωgに短時間に到達する。このため、短時間に回転ドラム3内に投入してある洗濯物を脱水することができる。
図6は、ドラムモータ4の回転数が第1上昇率Δω1で上昇している間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上となり、かつ、ドラムモータ4の回転数が上昇している間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr未満である場合におけるドラムモータ4の回転数の推移を示している。
洗濯物の脱水が開始されてから立上げ制御が行われるまでのドラムモータ4の回転数は、図5に示すドラムモータ4の回転数と同様に推移する。図6に示すように、ドラムモータ4の回転数は、立上げ制御が実施された後、第1上昇率Δω1で上昇する。ドラムモータ4の回転数が第1上昇率Δω1で上昇している間に水槽2及び回転ドラム3が大きく振動し、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上となり、上昇率Δωは、第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減される。
上昇率Δωが第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減された後、ドラムモータ4の回転数は第2上昇率Δω2で目標回転数ωgまで上昇する。ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωが目標回転数ωgに到達した後、ドラムモータ4の回転数は目標回転数ωgに維持されて洗濯物が脱水される。
このように、ドラムモータ4の回転数が第1上昇率Δω1で上昇させている間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上であって水槽2及び回転ドラム3の振動が大きい場合、ドラムモータ4の回転数の上昇率Δωが第2上昇率Δω2に低減される。従って、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に発生する水槽2及び回転ドラム3の振動は小さい。
図7は、ドラムモータ4の回転数が上昇している間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上となり、このときにホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωが回転数ωth以上である場合におけるドラムモータ4の回転数の推移を示している。
洗濯物の脱水が開始されてから立上げ制御が行われるまでのドラムモータ4の回転数は、図5及び図6に示すドラムモータ4の回転数と同様に推移する。図7に示すように、ドラムモータ4の回転数は、立上げ制御が実施された後、第1上昇率Δω1で上昇する。ドラムモータ4の回転数が第1上昇率Δω1で上昇している間に水槽2及び回転ドラム3が大きく振動し、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上となり、上昇率Δωは第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減される。
上昇率Δωが第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減された後、ドラムモータ4の回転数は第2上昇率Δωで上昇する。更に、ドラムモータ4の回転数が第2上昇率Δωで上昇している間に、水槽2及び回転ドラム3が更に大きく振動し、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上となる。このとき、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωは回転数ωth以上であるため、ドラムモータ4の回転数は、検出された回転数ωに維持されて洗濯物が脱水される。
図8は、ドラムモータ4の回転数ωが上昇している間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上となり、このときにホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωが回転数ωth未満である場合におけるドラムモータ4の回転数の推移を示している。
ドラムモータ4の回転数は、図7に示すドラムモータ4の回転数の推移と同様に、アンバランスセンシング及び立上げ制御が実施された後、第1上昇率Δω1で上昇し、ドラムモータ4の回転数が第1上昇率Δω1で上昇している間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上となる。その後、ドラムモータ4の回転数の上昇率Δωは第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減され、ドラムモータ4の回転数は第2上昇率Δω2で上昇する。
ドラムモータ4の回転数が上昇率Δω2で上昇している間に水槽2及び回転ドラム3が更に大きく振動し、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上となる。このときにホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωは回転数ωth未満であるため、ドラムモータ4の回転は停止されて、再びアンバランスセンシングが実施される。
なお、図5から図8夫々に示すドラムモータ4の回転数の推移は、CPU70が脱水処理を行った場合におけるドラムモータ4の回転数の推移の一例であり、CPU70が脱水処理を行った場合におけるドラムモータ4の回転数の推移は、図5から図8夫々に示すドラムモータ4の回転数の推移に限定されない。
図9及び図10は、運転制御部16のCPU70による脱水処理の手順を示すフローチャートである。CPU70は、給水弁18を閉鎖し、排水弁26を開放して水槽2内の濯ぎ水を排水管27に排出した後に、脱水処理を開始する。また、立上げ制御を行った直後に上昇させるドラムモータ4の回転数の上昇率Δωは第1上昇率Δω1である。
CPU70はアンバランスセンシングを実施し(ステップS1)、立上げ制御を実施する(ステップS2)。次に、CPU70は、設定してある上昇率Δω、即ち、第1上昇率Δω1又は第2上昇率Δω2でドラムモータ4の回転数ωを上昇させる(ステップS3)。
CPU70は、ステップS3を実行した後、ホールセンサ42,43,44の出力電圧からドラムモータ4の回転数ωを検出し(ステップS4)、加速度センサ22から水槽2の加速度αを読み込む(ステップS5)。
次に、CPU70は、ステップS4で検出した回転数ωが基準回転数ωb以上であるか否かを判定する(ステップS6)。CPU70は、回転数ωが基準回転数ωb以上であると判定した場合(ステップS6:YES)、不揮発性メモリ73からステップS4で検出した回転数ωに基づいて閾値αsを決定する(ステップS7)。ここでは、前述したように、CPU70は、ステップS4で検出した回転数ωに対応する閾値αsの候補値を読み出すことによって、閾値αsを決定している。CPU70は、ステップS7を実行した後、ステップS5で読み込んだ加速度αがステップS7で決定した閾値αs以上であるか否かを判定する(ステップS8)。
CPU70は、加速度αが閾値αs以上であると判定した場合(ステップS8:YES)、現在設定してある上昇率Δωが第2上昇率Δω2である否かを判定する(ステップS9)。不揮発性メモリ73には、現在設定してある上昇率Δωが記憶してあり、CPU70は、不揮発性メモリ73の記憶内容を参照することによって、ステップS9の判定を行う。
CPU70は、現在設定してある上昇率Δωが第2上昇率Δω2ではない、即ち、第1上昇率Δω1であると判定した場合(ステップS9:NO)、上昇率Δωを第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減する(ステップS10)。具体的には、CPU70は、不揮発性メモリ73の記憶内容について、現在設定してある上昇率Δωを第2上昇率Δω2に変更することによって、上昇率Δωを低減する。
CPU70は、回転数ωが基準回転数ωb未満であると判定した場合(ステップS6:NO)、加速度αが閾値αs未満であると判定した場合(ステップS8:NO)、上昇率Δωが第2上昇率Δω2であると判定した場合(ステップS9:YES)、又は、ステップS10を実行した後、ステップS4で検出した回転数ωに基づいて閾値αrを決定する(ステップS11)。ここでは、閾値αsと同様に、CPU70は、ステップS4で検出した回転数ωに対応する閾値αrの候補値を読み出すことによって、閾値αrを決定している。
次に、CPU70は、ステップS5で読み込んだ加速度αがステップS11で決定した閾値αr以上であるか否かを判定する(ステップS12)。CPU70は加速度αが閾値αr以上であると判定した場合(ステップS12:YES)、ステップS4で検出した回転数ωが、十分に洗濯物を脱水することが可能な回転数ωth以上であるか否かを判定する(ステップS13)。
CPU70は、ステップS4で検出した回転数ωが回転数ωth未満であると判定した場合(ステップS13:NO)、ドラムモータ4の回転を停止し(ステップS14)、処理をステップS1に戻す。これにより、CPU70は、脱水処理を最初からやり直す。
CPU70は、ステップS5で読み込んだ加速度αが閾値αr未満であると判定した場合(ステップS12:NO)、ステップS4で検出した回転数ωが目標回転数ωg以上であるか否かを判定する(ステップS15)。CPU70は、ステップS4で検出した回転数ωが目標回転数ωg未満であると判定した場合(ステップS15:NO)、処理をステップS3に戻し、再び上昇率Δωで回転数ωを上昇させる。このように、CPU70は、ステップS5で読み込んだ加速度αが閾値αr以上とならない限り、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωが目標回転数ωgとなるまで、ドラムモータ4の回転数を第1上昇率Δω1又は第2上昇率Δω2で上昇させ続ける。また、ステップS13においてステップS4で検出したドラムモータ4の回転数ωが目標回転数ωg以上となるまで、CPU70は、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs(又は閾値αr)以上であるか否かを経時的に判定する。
CPU70は、ステップS4で検出した回転数ωが回転数ωth以上であると判定した場合(ステップS13:YES)、又は、ステップS4で検出した回転数ωが目標回転数ωg以上であると判定した場合(ステップS15:YES)、タイマ74に指示して計時を開始させる(ステップS16)。次に、CPU70は、タイマ74が計時している計時時間が脱水時間以上であるか否かを判定する(ステップS17)。
CPU70は、計時時間が脱水時間未満である場合(ステップS17:NO)、ステップS17の判定を繰り返し、計時時間が脱水時間以上となるまで待機する。この間、ドラムモータ4の回転数は、ステップS4で検出した回転数ωに維持され、維持された回転数ωでドラムモータ4が回転し、回転ドラム3内に投入してある洗濯物が脱水される。
CPU70は、計時時間が脱水時間以上であると判定した場合(ステップS17:YES)、タイマ74に指示して計時を終了させ(ステップS18)、処理を終了する。
なお、実施の形態1において、CPU70は、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωが回転数ωth以上であるか否かを判定することなく、ドラムモータ4の回転の停止、及び、ドラムモータ4の回転数の維持のいずれか一方のみを行ってもよい。
CPU70は、ドラムモータ4の回転の停止のみを行う場合、図10に示すステップS12で加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定したとき、ステップS13を実行することなく、ステップS14を実行し、ドラムモータ4の回転を停止する。
また、CPU70は、ドラムモータ4の回転数の維持のみを行う場合、図10に示すステップS12で加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上である判定したとき、ドラムモータ4の回転数ωを維持する。例えば、CPU70は、ステップS12で加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合、ステップS16を実行し、維持された回転数ωで洗濯物を脱水してもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2における洗濯機は、実施の形態1における洗濯機と比較して、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合に運転制御部16のCPU70が行う処理が異なっている。
実施の形態2における洗濯機は、実施の形態1における洗濯機と比較して、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合に運転制御部16のCPU70が行う処理が異なっている。
以下では、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合に運転制御部16のCPU70が行う処理を説明する。実施の形態2の構成は、実施の形態1の構成(図1から図3参照)と同様であるため、同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態2におけるCPU70は、インバータ回路52の動作を制御することによってドラムモータ4の回転数を上昇させている間に、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であるか否かを経時的に判定する。実施の形態2におけるCPU70は、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判定した場合、ドラムモータ4の回転数を、このときにホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωに維持する。実施の形態2におけるCPU70は、維持手段として機能する。
なお、実施の形態2におけるCPU70は、実施の形態1におけるCPU70と同様に、調整手段、低減手段、判定手段、第2の判定手段、回転数検出手段、決定手段及び第2の決定手段としても機能する。
CPU70は、ドラムモータ4の回転数をホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωに所定時間維持してドラムモータ4を回転させた後、上昇率Δωを第1上昇率Δω1に戻し、再び第1上昇率Δω1でドラムモータ4の回転数を上昇させる。ドラムモータ4の回転数を所定時間維持してドラムモータ4を回転させることによって、洗濯物が脱水されて回転ドラム3内での洗濯物の不均一性の度合が小さくなり、水槽2及び回転ドラム3の振動は小さくなる。
ドラムモータ4の回転数を維持した状態で所定時間ドラムモータ4を回転させることによって、洗濯物が脱水されて水槽2及び回転ドラム3の振動が小さくなった後、再びドラムモータ4の回転数を第1上昇率Δω1で上昇させる。これにより、ドラムモータ4の回転を停止することはないため、水槽2及び回転ドラム3の振動が小さい状態で、ドラムモータ4の回転数がより短時間に目標回転数ωgに到達する。
図11は、実施の形態2に係るドラムモータ4の回転数の推移を示すグラフである。図11は、ドラムモータ4の回転数が上昇している間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上となった場合におけるドラムモータ4の回転数の推移を示している。
ドラムモータ4の回転数は、洗濯物の脱水を開始してアンバランスセンシング及び立上げ制御が実施された後、第1上昇率Δω1で上昇し、ドラムモータ4の回転数が第1上昇率Δω1で上昇している間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上となる。その後、ドラムモータ4の回転数の上昇率Δωは第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減され、ドラムモータ4の回転数は第2上昇率Δω2で上昇する。
ドラムモータ4の回転数が第2上昇率Δω2で上昇している間に、水槽2及び回転ドラム3が大きく振動して加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上となった場合、ドラムモータ4の回転数が所定時間維持される。ドラムモータ4の回転数は、所定時間維持された後、再び第1上昇率Δω1で上昇する。加速度センサ22から読み込んだ加速度αが再び閾値αs以上となった場合、上昇率Δωが第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減され、ドラムモータ4の回転数は第2上昇率Δω2で目標回転数ωgまで上昇する。ドラムモータ4の回転数が目標回転数ωgに到達した後、ドラムモータ4の回転数は目標回転数ωgに維持されて洗濯物が脱水される。
なお、図11に示すドラムモータ4の回転数の推移は、CPU70が脱水処理を行った場合におけるドラムモータ4の回転数の推移の一例であり、CPU70が脱水処理を行った場合におけるドラムモータ4の回転数の推移は、図11に示すドラムモータ4の回転数の推移に限定されない。
図12及び図13は、運転制御部16のCPU70による脱水処理の手順を示すフローチャートである。CPU70は、給水弁18を閉鎖し、排水弁26を開放して水槽2内の濯ぎ水を排水管27に排出した後に、脱水処理を開始する。また、立上げ制御を行った直後に上昇させるドラムモータ4の回転数の上昇率Δωは第1上昇率Δω1である。
実施の形態2におけるCPU70が実行するステップS21からS32、及び、ステップS38からS41夫々は、実施の形態1におけるCPU70が実行するステップS1からS12、及び、ステップS15からS18と同様であるため説明を省略する。
CPU70は、ステップS25で読み込んだ加速度αがステップS31で決定した閾値αr以上であると判定した場合(ステップS32:YES)、タイマ74に指示して計時を開始させ(ステップS33)、タイマ74が計時している計時時間が脱水時間以上であるか否かを判定する(ステップS34)。
CPU70は、計時時間が脱水時間未満であると判定した場合(ステップS34:NO)、ステップS34の判定を繰り返し、計時時間が所定時間以上となるまで待機する。この間、ドラムモータ4の回転数は、ステップS4で検出した回転数ωに維持され、維持された回転数ωでドラムモータ4が回転し、回転ドラム3内に投入してある洗濯物が脱水される。
CPU70は、計時時間が所定時間以上であると判定した場合(ステップS34:YES)、タイマ74に指示して計時を終了し(ステップS35)、現在設定してある上昇率Δωが第2上昇率Δω2である否かを判定する(ステップS36)。CPU70は、不揮発性メモリ73に記憶してある現在の上昇率Δωを参照することによって、ステップS36の判定を行う。
CPU70は、現在設定してある上昇率Δωが第2上昇率Δω2であると判定した場合(ステップS36:YES)、ドラムモータ4の回転数の上昇率Δωを第2上昇率Δω2から第1上昇率Δω1に上げる(ステップS37)。具体的には、CPU70は、不揮発性メモリ73の記憶内容について、現在設定してある上昇率Δωを第2上昇率Δω2から第1上昇率Δω1に変更することによって、上昇率Δωを上げる。
CPU70は、ステップS25で検出した加速度αがステップS31で読み出した閾値αr未満であると判定した場合(ステップS32:NO)、現在設定してある上昇率Δωが第2上昇率Δω2ではない、即ち、第1上昇率Δω1であると判定した場合(ステップS36:NO)、又は、ステップS37を実行した後、ステップS38を実行する。CPU70は、ステップS25で検出したドラムモータ4の回転数ωが目標回転数ωg以上であるとステップS38で判定するまで、第1上昇率Δω1又は第2上昇率Δω2でドラムモータ4の回転数を上昇させ続ける。
実施の形態2におけるCPU70は、回転数ωを上昇させている間に加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であると判断した場合に運転制御部16のCPU70が行う処理以外の処理を、実施の形態1におけるCPU70と同様に行う。
このため、実施の形態2に係る洗濯機は、実施の形態1に係る洗濯機と同様の効果を奏する。具体的には、実施の形態2に係る洗濯機は、適切なタイミングでドラムモータ4の回転数の上昇率Δωを第1上昇率Δω1から第2上昇率Δω2に低減することができ、適切なタイミングでドラムモータ4の回転数ωの維持を行うことができる。
また、実施の形態2に係る洗濯機は、複雑な処理を行うことなく、適切な閾値αs及び閾値αrを決定することができる。更に、実施の形態2に係る洗濯機は、水槽2及び回転ドラム3の振動が小さい状態でドラムモータ4の回転数が目標回転数ωgに短時間に到達し、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に発生する水槽2及び回転ドラム3の振動は小さい。
なお、ドラムモータ4の回転数の上昇率Δωを低減するか否かを決定するための判定に用いられる閾値αsの数は、1つに限定されず、2以上であってもよい。この場合、CPU70は、複数の閾値夫々について、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値を超える都度、ドラムモータ4の回転数の上昇率Δωを低減する。更に、ドラムモータ4の回転数ωについて複数の範囲を設け、複数の範囲夫々に前記複数の閾値の中の1つ又は複数を設けてもよい。
また、CPU70がホールセンサ42,43,44夫々の出力電圧から検出する回転数ωに基づいて閾値αs,αr夫々を決定する方法は、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出する回転数ωに対応する閾値αs又は閾値αrの候補値を不揮発性メモリ73から読み出し、読み出した候補値を閾値αs又は閾値αrに決定する方法に限定されない。例えば、CPU70は、検出するドラムモータ4の回転数ωと閾値αsとの演算式、又は、検出するドラムモータ4の回転数ωと閾値αrとの演算式に、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出した回転数ωを代入して閾値αs,αrを算出することによって、閾値αs,αr夫々を決定してもよい。この場合、前述の2つの演算式は不揮発性メモリ73に記憶してある。
また、CPU70は、閾値αs,αr夫々をホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωに基づいて決定しなくてもよい。閾値αs,αr夫々は、検出したドラムモータ4の回転数ωに依存しない所定の値であってもよい。
また、CPU70は、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αr以上であるか否かを判定せずに、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上であるか否かのみを判定してもよい。この場合においても、加速度センサ22から読み込んだ加速度αに応じてドラムモータ4の上昇率Δωが低減されるので、ドラムモータ4の回転数を短時間に目標回転数ωgに到達させることができ、ドラムモータ4の回転数を上昇させている間に発生する水槽2及び回転ドラム3の振動が小さい。
加速度センサ22が検出する加速度は水槽2の上下方向の加速度に限定されない。加速度センサ22は、水槽2の他方向、例えば左右方向の加速度を検出してもよい。また、水槽2の振動の検出に用いる振動値は加速度に限定されず、水槽2の振動の大小に応じて大小に変化するパラメータであればよい。
また、回転数ωthの代わりに、予め設定してある他の回転数を用いてもよい。更に、基準回転数ωbは811rpmに限定されない。また、ホールセンサ42,43,44の出力電圧から検出したドラムモータ4の回転数ωが基準回転数ωb以上であるか否かに無関係に、加速度センサ22から読み込んだ加速度αが閾値αs以上であるか否かを判定してもよい。
2 水槽
22 加速度センサ
3 回転ドラム
4 ドラムモータ
70 CPU
73 不揮発性メモリ
22 加速度センサ
3 回転ドラム
4 ドラムモータ
70 CPU
73 不揮発性メモリ
Claims (8)
- 水槽内の回転ドラムをドラムモータによって回転させる洗濯機において、
前記ドラムモータの回転数を調整する調整手段と、
前記水槽の振動を検出する振動検出部と、
該振動検出部が検出した振動値が閾値以上であるか否かを経時的に判定する判定手段と、
前記調整手段が前記ドラムモータの回転数を所定上昇率で上昇させている間に、前記判定手段が閾値以上であると判定した場合に、前記ドラムモータの回転数の上昇率を前記所定上昇率から低減する低減手段と
を備えることを特徴とする洗濯機。 - 前記振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であるか否かを経時的に判定する第2の判定手段と、
前記調整手段が前記ドラムモータの回転数を上昇させている間に、前記第2の判定手段が第2の閾値以上であると判定した場合に、前記ドラムモータの回転を停止するか、又は、前記ドラムモータの回転数を維持する停止/維持手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。 - 前記ドラムモータの回転数を検出する回転数検出手段を備え、
前記停止/維持手段は、
前記調整手段が前記ドラムモータの回転数を上昇させている間に、前記第2の判定手段が第2の閾値以上であると判定した場合に、
前記回転数検出手段が検出した回転数が所定回転数未満であるとき、前記ドラムモータの回転を停止し、
前記回転数検出手段が検出した回転数が前記所定回転数以上であるとき、前記ドラムモータの回転数を維持するように構成してあること
を特徴とする請求項2に記載の洗濯機。 - 前記振動検出部が検出した振動値が第2の閾値以上であるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記調整手段が前記ドラムモータの回転数を上昇させている間に、前記第2の判定手段が第2の閾値以上であると判定した場合に前記ドラムモータの回転数を維持する維持手段と
を備え、
前記調整手段は、前記維持手段が前記ドラムモータの回転数を所定時間維持した後、前記所定上昇率で前記ドラムモータの回転数を上昇させるように構成してあること
を特徴とする請求項1に記載の洗濯機。 - 前記ドラムモータの回転数を検出する回転数検出手段と、
該回転数検出手段が検出した回転数に基づいて前記第2の閾値を決定する決定手段と
を備え、
前記第2の判定手段は、前記振動検出部が検出した振動値が、前記決定手段によって決定された第2の閾値以上であるか否かを判定するように構成してあること
を特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1つに記載の洗濯機。 - 前記ドラムモータの回転数に対応付けて前記第2の閾値の候補値を記憶してある記憶手段を備え、
前記決定手段は、
前記回転数検出手段が検出した前記ドラムモータの回転数に対応する候補値を前記記憶手段から読み出し、
前記第2の閾値を、読み出した候補値に決定するように構成してあること
を特徴とする請求項5に記載の洗濯機。 - 前記ドラムモータの回転数を検出する回転数検出手段と、
該回転数検出手段が検出した回転数に基づいて前記閾値を決定する第2の決定手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記振動検出部が検出した振動値が、前記第2の決定手段によって決定された閾値以上であるか否かを判定するように構成してあること
を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の洗濯機。 - 前記ドラムモータの回転数に対応付けて前記閾値の候補値を記憶してある第2の記憶手段を備え、
前記第2の決定手段は、
前記回転数検出手段が検出した回転数に対応する候補値を前記第2の記憶手段から読み出し、
前記閾値を、読み出した候補値に決定するように構成してあること
を特徴とする請求項7に記載の洗濯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012189199A JP2014045818A (ja) | 2012-08-29 | 2012-08-29 | 洗濯機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012189199A JP2014045818A (ja) | 2012-08-29 | 2012-08-29 | 洗濯機 |
Publications (1)
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JP2014045818A true JP2014045818A (ja) | 2014-03-17 |
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ID=50606141
Family Applications (1)
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JP2012189199A Pending JP2014045818A (ja) | 2012-08-29 | 2012-08-29 | 洗濯機 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2014045818A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020010774A (ja) * | 2018-07-13 | 2020-01-23 | 青島海爾洗衣机有限公司QingDao Haier Washing Machine Co.,Ltd. | ドラム式洗濯機 |
CN112301641A (zh) * | 2020-10-14 | 2021-02-02 | 厦门翰普电子有限公司 | 一种带mems传感器的洗衣机转速测量方法及位移数据检测方法 |
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2012
- 2012-08-29 JP JP2012189199A patent/JP2014045818A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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