JP2014045659A - 加熱劣化臭低減剤 - Google Patents

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陽一 水谷
Hirohisa Fukuhara
寛央 福原
Yoko Nakahara
陽子 中原
Taiji Kawamura
泰司 川村
Takeshi Nakamura
武嗣 中村
Yoshiki Yamazaki
義樹 山崎
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Abstract

【課題】本発明は、レトルトパウチ、缶詰、ビンなどの密閉系で(加圧)加熱殺菌処理した食品の加熱劣化臭を低減させることができる加熱劣化臭低減剤及び加熱劣化臭低減剤を含有する食品を提供することを目的とする。
【解決手段】特定の親水性のポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はポリオキシエチレンソルビタンエステルを配合することで、レトルトパウチ、缶詰、ビンなどの密閉系で(加圧)加熱殺菌処理した食品の加熱劣化臭を低減させることができることを見出し、本発明の完成に至った。これにより上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、レトルトパウチ、缶詰、ビンなどの密閉系で(加圧)加熱殺菌処理した食品の加熱劣化臭を低減させることができる加熱劣化臭低減剤及び加熱劣化臭低減剤を含有する食品に関する。
従来から、食品の保存方法として、食品を袋、ビン、缶などに密封し、レトルト装置やUHT殺菌機などを用いて(加圧)加熱殺菌処理する方法が用いられている。これにより食品の保存性が良好となり、常温での流通が可能となるわけであるが、その一方で(加圧)加熱処理によって、風味上好ましくない劣化臭が発生してしまうという問題が生じる。
このような風味の劣化を防止するため、例えば、加熱殺菌条件を緩和する等の検討も行われているが、常温で流通させるためにはある程度の高温で加熱することが必須の条件であり、風味の劣化を防止する方法としては制約される。
また、包装材料の改良として袋に通気孔を設ける方法(例えば、特許文献1参照。)、レトルト食品に用いられる包装容器をガス不透過性のものにする方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
更に、サイクロデキストリンを食品に対して0.1〜5重量%添加して殺菌する方法(例えば、特許文献3参照。)、タコノキ科タコノキ属植物の抽出物を添加する方法(例えば、特許文献4参照。)、等が提案されている。
しかしながら、上記で提案されている方法で、例えば包装材料に通気孔を設ける方法や包装容器をガス不透過性のものにする方法では、コスト高となる問題が生じる。また、サイクロデキストリンやタコノキ科タコノキ属植物の抽出物を添加する方法は簡便であるが満足できる効果は得られない。
特開平01−168247号公報 特開平04−29845号公報 特開昭60−75266号公報 特開2005−323571号公報
本発明は、レトルトパウチ、缶詰、ビンなどの密閉系で(加圧)加熱殺菌処理した食品の加熱劣化臭を低減させることができる加熱劣化臭低減剤及び加熱劣化臭低減剤を含有する食品を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の親水性のポリグリセリン脂肪酸エステル、又はポリオキシエチレンソルビタンエステルを配合することで、レトルトパウチ、缶詰、ビンなどの密閉系で(加圧)加熱殺菌処理した食品の加熱劣化臭を低減させることができることを見出し、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は加熱劣化臭低減剤及び加熱劣化臭低減剤を含有する食品に関するものである。
すなわち本発明は、以下に関するものである。
(1)HLBが8以上のポリグリセリン脂肪酸エステル及びHLBが8以上のポリオキシエチレンソルビタンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とする加熱劣化臭低減剤。
(2)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がミリスチン酸及び/又はオレイン酸である前記(1)記載の加熱劣化臭低減剤。
(3)ポリグリセリン脂肪酸エステルの平均重合度が3〜10である前記(1)又は(2)記載の加熱劣化臭低減剤。
(4)前記(1)〜(3)いずれか記載の加熱劣化臭低減剤を含有する食品。
本発明により、レトルトパウチ、缶詰、ビンなどの密閉系で(加圧)加熱殺菌処理した食品において、加熱劣化臭を低減し、風味の改善された食品を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、レトルトパウチ、缶詰、ビンなどの密閉系で(加圧)加熱殺菌処理した食品の加熱劣化臭を低減させることができる加熱劣化臭低減剤及び加熱劣化臭低減剤を含有する食品に関するものである。
本発明で用いるポリグリセリン脂肪酸エステルは、親水性であることが必要である。乳化剤の親水性・親油性を判断する基準としてはHLBが汎用されており、これに基づけば本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルはHLB8以上、さらにHLB10以上であることが望ましい。HLB8未満では(加圧)加熱殺菌処理した食品の加熱劣化臭を低減させる効果は十分発揮されない。また、HLBが高い分については特に制約はない。
このHLBの求め方は特に限定するものではない。例えばエステルのけん化価と構成脂肪酸の酸価から次式で算出できる。
HLB=20×(1−S/A)
S:エステルのけん化価
A:脂肪酸の酸価
また、実験的には、HLB値を求めたい乳化剤とHLB既知の他の界面活性剤、及び油脂を組み合わせて乳化実験を行い、最適な乳化物を与えるHLBの混合比を求め、それぞれの重量分率からHLB未知の乳化剤の値を決定することができる。
本発明に使用するポリグリセリン脂肪酸エステルの構成ポリグリセリンにおいて、特に限定するものではないがその平均重合度は3〜10が好ましく、より好ましくは平均重合度3〜5である。
このポリグリセリンの重合度は水酸基価を求めることにより決定することができる他、TMS化あるいはアセチル化誘導体としてガスクロマトグラフ分析を行うことでも求めることができる。
本発明に使用するポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸は特に限定するものではないが、炭素数で10〜22の脂肪酸、好ましくは炭素数12〜18の脂肪酸、より好ましくはミリスチン酸、オレイン酸である。
こういったポリグリセリンと脂肪酸をエステル化反応して得られたポリグリセリン脂肪酸エステルは、構成成分により室温で固体、液体、ペースト状、粉と様々な形態を取る。食品の製造工程中に配合しやすくするため、ポリグリセリン脂肪酸エステルに他の成分を配合して、製剤としてもよい。そのような配合剤としては限定するものではないが、例えば、水、アルコール類、食品油脂類のほか、グリセリン、プロピレングリコール、液糖、水飴といった多価アルコール類が例示できる。
本発明でいうポリオキシエチレンソルビタンエステルは、別名ポリソルベート、ツイーンとも呼ばれ、親水基としてポリオキシエチレン鎖とソルビタン、親油基として脂肪酸を有する物質である。ポリオキシエチレンの重合度を変えることにより化合物全体の親水性・親油性を変えることができ、特に限定するものではないが、本発明の目的には、重合度10〜30が好適に利用される。また脂肪酸部分についても限定するものではなく、炭素数12〜22の飽和、不飽和の脂肪酸が利用できるが、風味の点から炭素数18の飽和、不飽和が推奨される。
一方、食品には乳化安定性の付与など、様々な改質を目的として乳化剤が使用されている。そこで、本発明品とこのような他の乳化剤を予め混合し、多目的製剤の形でも利用することができる。このような併用できる乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、サポニンといったものが例示できる。
さらには、付加価値向上、簡便性の向上のため、食品添加物類と混合し多機能製剤としてもよい。そのような食品添加物類としては、甘味料、保存料、着色料、増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料、酸化防止剤、発色料、香料、酸味料、調味料、豆腐用凝固剤、pH調整剤、かんすい、膨張剤、栄養強化剤といったものが例示できる、中でも食品の味に影響を与える甘味料、香料、酸味料、調味料との製剤は特に好ましい。
本発明品の配合方法については、特に限定するものではなく、任意の工程で添加できる。
例えば、目的の(加圧)加熱殺菌処理を行う食品に水や液糖など水様原料が使用される場合にはこれらに添加すればよく、油様原料が使用される場合には油に混合することも可能である。また、本発明品をデキストリンなどの賦型剤を用いて粉末化し、粉原料とブレンドして添加してもよい。
本発明品の添加量については、特に限定するものではなく、効果見合いで適宜調整すればよい。一般的には添加量が少ないと効果が十分に発揮されず、また添加量が多いと混合しにくいこともある。好ましくは0.01〜5%、さらに好ましくは0.05〜1%の範囲の添加量が推奨される。
本発明でいう加熱劣化臭とは、食品を密閉した容器(レトルトパック、ビン、缶など)に入れ、(加圧)加熱殺菌処理を行うときに発生するレトルト臭、焦げ臭、ムレ臭、劣化臭などの不快な臭い全般を言う。
本発明は、レトルト臭、焦げ臭、ムレ臭、劣化臭などの加熱不快臭を発するあるいはその可能性のある(加圧)加熱殺菌処理された食品に用いる。(加圧)加熱殺菌処理された食品としては、食品の中身によらず、常法により(加圧)加熱殺菌処理できる食品であれば何でもよく、(加圧)加熱処理された加工調理食品、例えば、牛丼、豚丼、親子丼、中華丼、スープ、パスタソース、カレー、シチュー、雑炊等、(加圧)加熱処理された野菜素材、魚介素材、畜肉素材、その他の素材等、缶入り飲料、缶詰め食品、ビン詰め飲料、ビン詰め食品等がある。さらに近年需要が伸びている惣菜類のレトルト処理食品もその範疇である。例えば肉じゃが、土佐煮、炊き寄せ、煮しめ、ひじき煮、玉子焼き、ハンバーグ、ミートボールといったものが提示できる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定するものではない。
実施例1
攪拌装置、温度計、窒素導入装置、排気管を備えた四つ口フラスコに、ポリグリセリン(ペンタグリセリン 太陽化学(株)製)124g、ミリスチン酸76g、水酸化ナトリウム0.2gを加え、窒素気流下250℃で3時間加熱攪拌を行い、本発明の加熱劣化臭低減剤(モノミリスチン酸ペンタグリセリン)を190g得た。
このモノミリスチン酸ペンタグリセリンの合成に使用したミリスチン酸の酸価は246で、得られたエステルのけん化価を測定したところ86であった。これら数値を下記の式に当てはめてHLBを算出したところ、13であった。
HLB=20×(1−S/A)
S:エステルのけん化価
A:脂肪酸の酸価
牛丼の素の調製
牛肉50gを40mm×40mm、厚さ3mmに切った。一方で、たまねぎ25gは横半分に切り、5mm幅の薄切りにした。鍋にだし35ml、みりん25ml、しょうゆ15mlを量り、たまねぎを加えて中火で5分間煮込んだ。その後牛肉と本発明の加熱劣化臭低減剤1.5gを加え、3分間煮込んだ。これをレトルトパウチに充填し、脱気密封後、レトルト殺菌(蒸気式、121℃30分、F=10)を行い、本発明の加熱劣化臭低減剤配合牛丼の素を調製した。
実施例2
実施例1の加熱劣化臭低減剤をモノミリスチン酸デカグリセリン(HLB14.5 サンソフトQ−14S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合牛丼の素を調製した。
実施例3
実施例1の加熱劣化臭低減剤をモノオレイン酸デカグリセリン(HLB12 サンソフトQ−17S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合牛丼の素を調製した。
実施例4
実施例1の加熱劣化臭低減剤をモノラウリン酸ペンタグリセリン(HLB14 サンソフトA−121E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合牛丼の素を調製した。
実施例5
実施例1の加熱劣化臭低減剤をモノオレイン酸ペンタグリセリン(HLB13 サンソフトA−171E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合牛丼の素を調製した。
実施例6
実施例1の加熱劣化臭低減剤をモノステアリン酸ペンタグリセリン(HLB13 サンソフトA−181E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合牛丼の素を調製した。
実施例7
実施例1の加熱劣化臭低減剤をエマゾールS−120V(ポリオキシエチレンソルビタンステアリン酸エステル HLB14.9 花王(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合牛丼の素を調製した。
実施例8
攪拌装置、温度計、窒素導入装置、排気管を備えた四つ口フラスコに、ポリグリセリン(トリグリセリン、SOLVAY社製)115g、ミリスチン酸85g、水酸化ナトリウム0.2gを加え、窒素気流下250℃で3時間加熱攪拌を行い、本発明の加熱劣化臭低減剤(モノミリスチン酸トリグリセリン)を190g得た。このモノミリスチン酸トリグリセリンの合成に使用したミリスチン酸の酸価は246で、得られたエステルのけん化価を測定したところ105であった。また、HLBを算出したところ、11.5であった。
実施例1の加熱劣化臭低減剤を、上記加熱劣化臭低減剤(モノミリスチン酸トリグリセリン HLB11.5)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合牛丼の素を調製した。
比較例1
実施例1の加熱劣化臭低減剤をモノステアリン酸ジグリセリン(HLB7 サンソフトQ−18D 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で牛丼の素を調製した。
比較例2
実施例1の加熱劣化臭低減剤をペンタステアリン酸デカグリセリン(HLB4.5 サンソフトQ−185S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で牛丼の素を調製した。
比較例3
実施例1の加熱劣化臭低減剤をトリミリスチン酸ペンタグリセリン(HLB7 サンソフトA−143E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で牛丼の素を調製した。
試験例1
実施例1〜8で調製した本発明品の牛丼の素、比較例1〜3で調製した比較品の牛丼の素、及び加熱劣化臭低減剤無添加の牛丼の素(対照例1)を10名のパネラーで試食し、以下の評価基準で加熱劣化臭を評価した。
(評価基準)
+2点:対照例より大変強い
+1点:対照例より強い
0点:対照例と同等
−1点:対照例より弱い
−2点:対照例より大変弱い
10名のパネラーの評点を平均した結果を表1に示す。
Figure 2014045659
表1の結果から明らかなように実施例の牛丼の素は比較例の牛丼の素に比べて加熱劣化臭が有意に低減されている。
実施例9
カルボナーラソースの調製
卵黄50g、牛乳200ccと実施例1の加熱劣化臭低減剤(モノミリスチン酸ペンタグリセリン)を0.25g混ぜ、60℃で10分加熱混合した後、粉チーズ5gと塩コショウを0.5g加えた。これをレトルトパウチに充填し、脱気密封後、レトルト殺菌(蒸気式、121℃30分、F=10)を行い、本発明の加熱劣化臭低減剤配合カルボナーラソースを調製した。
実施例10
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をモノミリスチン酸デカグリセリン(HLB14.5 サンソフトQ−14S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合カルボナーラソースを調製した。
実施例11
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をモノオレイン酸デカグリセリン(HLB12 サンソフトQ−17S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合カルボナーラソースを調製した。
実施例12
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をモノラウリン酸ペンタグリセリン(HLB14 サンソフトA−121E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合カルボナーラソースを調製した。
実施例13
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をモノオレイン酸ペンタグリセリン(HLB13 サンソフトA−171E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合カルボナーラソースを調製した。
実施例14
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をモノステアリン酸ペンタグリセリン(HLB13 サンソフトA−181E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合カルボナーラソースを調製した。
実施例15
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をエマゾールS−120V(ポリオキシエチレンソルビタンステアリン酸エステル HLB14.9 花王(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合カルボナーラソースを調製した。
実施例16
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤を実施例8の加熱劣化臭低減剤(モノミリスチン酸トリグリセリン HLB11.5)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合カルボナーラソースを調製した。
比較例4
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をモノステアリン酸ジグリセリン(HLB7 サンソフトQ−18D 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順でカルボナーラソースを調製した。
比較例5
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をペンタステアリン酸デカグリセリン(HLB4.5 サンソフトQ−185S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順でカルボナーラソースを調製した。
比較例6
実施例9で使用した加熱劣化臭低減剤をトリミリスチン酸ペンタグリセリン(HLB7 サンソフトA−143E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順でカルボナーラソースを調製した。
試験例2
実施例9〜16で調製した本発明品のカルボナーラソース、比較例4〜6で調製した比較品のカルボナーラソース、及び加熱劣化臭低減剤無添加のカルボナーラソース(対照例2)を10名のパネラーで試食し、以下の評価基準で加熱劣化臭を評価した。
(評価基準)
+2点:対照例より大変強い
+1点:対照例より強い
0点:対照例と同等
−1点:対照例より弱い
−2点:対照例より大変弱い
10名のパネラーの評点を平均した結果を表2に示す。
Figure 2014045659
表2の結果から明らかなように実施例のカルボナーラソースは比較例のカルボナーラソースに比べて加熱劣化臭が有意に低減されている。
実施例17
コーヒー飲料の調製
コーヒー抽出液(Bx.3.0)400g、牛乳200g、グラニュー糖60g、リン酸二水素ナトリウム0.05g、カゼインナトリウム0.45g、実施例1の加熱劣化臭低減剤(モノミリスチン酸ペンタグリセリン)を1g、及び水を適量加え混合溶解し、重曹にてpH6.9に調整後、さらに水を加え全量を1000gとした。調合されたコーヒーミックスを65〜70℃に昇温し、高圧ホモジナイザーにて15MPaの圧力で均質化し缶容器に充填した。充填された缶容器はレトルト殺菌(蒸気式、121℃30分、F=10)を行い、コーヒー飲料を調製した。殺菌後の飲料のpHは6.3であった。
実施例18
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をモノミリスチン酸デカグリセリン(HLB14.5 サンソフトQ−14S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合コーヒー飲料を調製した。
実施例19
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をモノオレイン酸デカグリセリン(HLB12 サンソフトQ−17S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合コーヒー飲料を調製した。
実施例20
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をモノラウリン酸ペンタグリセリン(HLB14 サンソフトA−121E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合コーヒー飲料を調製した。
実施例21
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をモノオレイン酸ペンタグリセリン(HLB13 サンソフトA−171E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合コーヒー飲料を調製した。
実施例22
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をモノステアリン酸ペンタグリセリン(HLB13 サンソフトA−181E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合コーヒー飲料を調製した。
実施例23
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をエマゾールS−120V(ポリオキシエチレンソルビタンステアリン酸エステル HLB14.9 花王(株)製)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合コーヒー飲料を調製した。
実施例24
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤を実施例8の加熱劣化臭低減剤(モノミリスチン酸トリグリセリン HLB11.5)に変更した以外は同様の手順で本発明の加熱劣化臭低減剤配合コーヒー飲料を調製した。
比較例7
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をモノステアリン酸ジグリセリン(HLB7 サンソフトQ−18D 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順でコーヒー飲料を調製した。
比較例8
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をペンタステアリン酸デカグリセリン(HLB4.5 サンソフトQ−185S 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順でコーヒー飲料を調製した。
比較例9
実施例17で使用した加熱劣化臭低減剤をトリミリスチン酸ペンタグリセリン(HLB7 サンソフトA−143E 太陽化学(株)製)に変更した以外は同様の手順でコーヒー飲料を調製した。
試験例3
実施例17〜24で調製した本発明品のコーヒー飲料、比較例7〜9で調製した比較品のコーヒー飲料、及び加熱劣化臭低減剤無添加のコーヒー飲料(対照例3)を10名のパネラーで試食し、以下の評価基準で加熱劣化臭を評価した。
(評価基準)
+2点:対照例より大変強い
+1点:対照例より強い
0点:対照例と同等
−1点:対照例より弱い
−2点:対照例より大変弱い
10名のパネラーの評点を平均した結果を表3に示す。
Figure 2014045659
表3の結果から明らかなように実施例のコーヒー飲料は比較例のコーヒー飲料に比べて加熱劣化臭が有意に低減されている。
本発明品の加熱劣化臭低減剤により、レトルトパウチ、缶詰、ビンなどの密閉系で(加圧)加熱殺菌処理した食品の加熱劣化臭を低減させることができ、風味を改善させた食品を提供することが可能となり、産業上貢献大である。

Claims (4)

  1. HLBが8以上のポリグリセリン脂肪酸エステル及びHLBが8以上のポリオキシエチレンソルビタンエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とする加熱劣化臭低減剤。
  2. ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がミリスチン酸及び/又はオレイン酸である請求項1記載の加熱劣化臭低減剤。
  3. ポリグリセリン脂肪酸エステルの平均重合度が3〜10である請求項1又は2記載の加熱劣化臭低減剤。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の加熱劣化臭低減剤を含有する食品。
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