JP2014045455A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像装置のサイズを大きくすることなく無線通信ユニットを内蔵し、安定した無線通信状態を確保すること。
【解決手段】撮像装置は、無線通信を行う無線通信ユニットを内蔵する。撮影光学系から入射した撮影光束は反射部材により接眼光学系に向かう光束と焦点検出装置200に向かう光束に分岐し、前者はペンタプリズム51により接眼光学系に導かれる。無線基板41は、電波を送受信可能なアンテナ部42を備え、通信素子が実装された基板を固定する基板固定部材44を備える。無線基板41は、ペンタプリズム51とこれを覆う正面外装カバー102との間に形成される空間に配置される。正面外装カバー102にてアンテナ部42に対向する領域を、電気抵抗値が当該領域の周囲よりも相対的に高い領域とした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、無線通信ユニットを内蔵する撮像装置に関するものである。
従来、撮像装置にて、ファインダ部のペンタプリズムの天面側に無線通信ユニットを配置する構成が提案されている(特許文献1参照)。しかし、撮像装置の外観面にはストロボ等の外部装置を接続して通信するためのアクセサリシューが設けられている。アクセサリシューの金属部が、無線通信時に無線通信ユニットのアンテナ部で放射または受信する電波の妨げとなり、安定した通信状態が得られないという問題があった。また、無線通信ユニットとアクセサリシューとのクリアランスを確保する必要があるため、撮像装置の高さ方向のサイズが大きくなるという課題もあった。そこで、特許文献2では、無線通信時にアクセサリシューが電波を妨げないように、ペンタプリズムの傾斜面(ダハ面)に無線通信ユニットを配置した構成が開示されている。
特開2008−244735号公報 特開2000−75381号公報
特許文献2に開示された構成では、ストロボ装置等を内蔵する撮像装置への適用において、無線通信ユニットと内蔵ストロボ装置とのクリアランスを確保するため、ストロボ周辺部のサイズを大きくする必要がある。よって、撮像装置の高さ寸法が大きくなるという課題が残る。
本発明は、撮像装置のサイズを大きくすることなく無線通信ユニットを内蔵し、安定した無線通信状態を確保することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る装置は、無線通信を行う無線通信ユニットを内蔵する撮像装置であって、前記撮像装置に入射した光を接眼光学系に導く光学部材と、前記光学部材を覆う外装部材を備え、前記光学部材は、入射した光を前記接眼光学系に向けて反射させる反射面を有し、該反射面と前記外装部材との間に形成される空間に前記無線通信ユニットを配置し、前記外装部材にて前記無線通信ユニットのアンテナ部に対向する領域の電気抵抗値を、当該領域の周囲よりも相対的に高くしたことを特徴とする。
本発明によれば、撮像装置のサイズを大きくすることなく無線通信ユニットを内蔵し、安定した無線通信状態を確保できる。
図2ないし図6と併せて本発明の第1実施形態を説明するために、撮像装置の外観例を示す斜視図である。 撮像装置の構成例を示すブロック図である。 撮像装置の外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。 撮像装置の中央縦断面図である。 ファインダ部の斜視図(A)と、ファインダ部を無線基板の上面から見た状態を示す図(B)である。 正面外装カバーを内側から見た状態を示す図である。 本発明の第2実施形態を説明するために、正面外装カバーおよび無線基板を示す図(A)と、無線基板を取り外した状態を示す図(B)である。
以下に本発明の各実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る撮像装置の概要について説明する。図1(A)は第1実施形態に係る撮像装置の一例としてのカメラボディ100の外観斜視図であり、ストロボ発光部が発光位置へ移動した状態を示す。図1(B)はストロボ発光部を収納した状態のカメラボディ100を背面側から見た場合の外観斜視図である。以下では、被写体側から見た場合のカメラボディ100の正面を前面と定義し、同様に被写体側から見た場合の上下方向および左右方向を定義して各部の位置関係を説明する。図2はカメラの主要な構成部を示すブロック図である。
カメラボディ100は複数の外装部材で覆われている。上面外装カバー101は、カメラの上部を覆う第1外装部材である。カメラ上面部には図1(B)に示す主電源スイッチ107が設けられている。ユーザが主電源スイッチ107をON位置へ操作すると、CPU(中央演算処理装置)を用いたカメラ制御部10(図2参照)は所定のシーケンスに従ってカメラの起動処理を実行する。通常、電源OFFの状態で閃光ユニット103は収納位置に保持されている。収納状態の閃光ユニット103の発光部は後述のペンタプリズムの前面部近傍に位置する。
カメラ制御部10は操作検出部12による操作部材の操作信号を受け付けて操作指示に対応する設定を行う。例えば、カメラ上面部の右端寄りに配置した撮影モードダイヤル108をユーザが操作して撮影モードを選択すると、カメラ制御部10は、選択された撮影モードに応じてシャッタ速度と絞りとの組み合わせを決定するプログラム線図を設定する。また、カメラ上面部の左端寄りに配置した電子ダイヤル105の操作に応じた露出補正等の設定処理や、ISO感度設定ボタン106の操作に応じたISO感度の条件設定処理が行われる。
撮影モードダイヤル108で自動設定モードが選択された場合、操作検出部12によりレリーズボタン104(図1(A)参照)が第1位置まで押し込まれたことが検知されると、カメラ制御部10は撮影条件制御部13に制御信号を送る。これにより、適切なシャッタ速度および絞り値を決定するために、ファインダ部の近辺に設けた不図示の測光センサが被写体光を測光する。この測光結果から被写体光が所定の輝度よりも低いと判断した場合、カメラ制御部10はモータ制御部14に制御信号を送り、閃光ユニット103を発光位置まで移動させるべく不図示のモータを駆動する。閃光ユニット103は駆動機構により図1(A)に示す発光位置まで移動する。操作検出部12によりレリーズボタン104が第2位置まで押し込まれたことが検知されると、カメラ制御部10はモータ制御部14に制御信号を送り、後述のミラーユニットを所定の位置に退避させ、不図示の撮像素子に被写体光が到達する。カメラ制御部10はシャッタの開放制御を行い、閃光制御部11に制御信号を送って所定のタイミングで閃光ユニット103を発光させ、被写体に適切な光を照射する。閃光ユニット103の発光後、カメラ制御部10はモータ制御部14に制御信号を送り、所定時間の経過後にシャッタを遮光状態とする。被写体に光が到達した状態でカメラ制御部10は撮像素子駆動部15に制御信号を送り、撮像素子が受光した光像の光電変換により撮像データを取得する処理を行う。撮像データはデータ処理部16に送られて、増幅、変換、補正等の各種処理を施されて画像データが得られる。
カメラ制御部10は記録処理部17を制御し、撮影後の画像データを不図示の記録媒体に記録する。撮影者が不図示の画像再生ボタンを操作すると、カメラ制御部10は再生処理部18を制御し、記録媒体から記録画像データを読み出してカメラボディ100の背面に設けた表示ユニット110に撮影画像を表示させる。また、カメラ制御部10は無線通信機能を用いて外部機器(パーソナルコンピュータ等)との通信処理を制御する。例えば、撮影者は撮影画像を確認し、外部機器に画像データを送信する場合、表示ユニット110に表示されるメニュー画面から無線通信機能を選択できる。この場合、カメラ制御部10は無線制御部19に制御信号を送り、所定の無線規格に準じた通信状態を確立した後、画像データを外部機器に無線送信する。なお、送受信データについては画像データに限定されるわけではなく、如何なるデータでも通信可能である。
アクセサリシュー109は、外部ストロボ等のアクセサリ部品の装着に使用し、所定の接点部でカメラ内部の構成部と通信可能に接続される。
次に図3ないし図5を参照して本実施形態における無線通信ユニットの配置及び固定方法について説明する。
外部機器との通信に用いる無線通信ユニットは、無線基板41上にアンテナ部42と通信素子を実装した通信部43により構成されている。アンテナ部42は、無線基板41上にプリントされた回路パターンとして形成されるか、または電気部品によるチップアンテナである。なお、本実施形態ではアンテナ部42と通信部43を同一基板上に配置した構成について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、アンテナ部42と通信部43とが異なる基板上に実装され、それぞれ異なる場所に配置されていてもよい。
ファインダ部50を構成するペンタプリズム51は、カメラボディ100の上部に配置されている。その下方には、ミラーユニットを構成する第1の反射部材としての回動ミラー52mと、回動ミラー52mを回動可能に保持する保持枠(以下、ミラーボックスという)53が配置されている。撮像光学系の光軸1(図4参照)に沿って入射した撮影光束の一部は、回動ミラー52mで反射した後、ピント板54を通過してペンタプリズム51に入射する。本実施形態では、不図示の撮影レンズ部(交換レンズ)からカメラボディ100に入射した光を接眼光学系に導く光学部材として、ペンタダハプリズムを例示して説明するが、ペンタダハミラーでもよい。ペンタプリズム51の内部に入射した光束は、第1反射面であるダハ面51a(図3参照)で全反射して左右反転し、前面側の第2反射面51bで反射することで接眼レンズ55の方向に光路を変更する。接眼レンズ55を含む接眼光学系の光軸1aに沿って進行する光を撮影者が観察することで被写体を確認できる。
半透明の回動ミラー52mを透過した光は第2の反射部材であるサブミラー52sで反射して光軸1bに沿って進行し、焦点状態検出部200に到達する。焦点状態検出部200は位相差検出方式の自動焦点調節制御に使用し、複数の検出素子により画像の位置ずれ量を算出することで焦点状態を検出する。
図5に示すように無線基板41は、ペンタプリズム51の第2反射面51bの前面側にて第2反射面51bに対して略平行に配置されている。これにより、無線通信ユニットは、ペンタプリズム51とミラーボックス53と正面外装カバー102とで形成される空間において、閃光ユニット103等の他の部品と干渉しない位置で保持される。すなわち、無線通信ユニットの配置により閃光ユニット103の収納位置に影響を及ぼすことはない。無線基板41は基板固定部材44に取り付けた状態で支持される。基板固定部材44は導電材料で形成され、無線基板41をファインダ部50に対して固定する役目をもつ。無線基板41を基板固定部材44に位置決めした状態にて、無線基板41に形成したグランドパターンの露出部は基板固定部材44との締結部46でもあり、締結部材45により締結固定される。締結部材45として使用するビスは金属等の導電材料で形成されている。無線基板41と基板固定部材44との締結部46は、無線基板41のアンテナ部42とは前記光軸1aを挟んで対向する位置に配置されている。また、基板固定部材44におけるアンテナ部42側の端面部44a(図5(B)参照)は、無線通信時にアンテナ部42で放射または受信される電波に影響を与えないように、アンテナ部42から数mm程度左側に離れて配置されている。基板固定部材44にて、無線基板41のアンテナ部42と前記光軸1aを挟んで対向する側には曲げ部44bが形成されている。
ペンタプリズム51を保持する部材は、ペンタプリズム固定部材57とペンタプリズム保持部材58である。ペンタプリズム固定部材57は、図5(A)に示すように、ペンタプリズム51を弾性部材61で挟んでダハ面51a側から押さえ付けることで、ペンタプリズム保持部材58に固定される。ペンタプリズム固定部材57はペンタプリズム保持部材58にビスで締結固定される。ペンタプリズム固定部材57には、無線基板41のアンテナ部42とは前記光軸1aを挟んで反対側の部分(左側面部)にて、前方に向かって延在する腕部57aが形成されている。腕部57aの外側面から、基板固定部材44の曲げ部44bの内側面を突き当てることで基板固定部材44が左右方向に位置決めされ、ビス59で締結固定される。ペンタプリズム固定部材57の腕部57aには位置決めピン57bが一体的に形成されており、位置決めピン57bが基板固定部材44の腕部44bに形成した位置決め穴と嵌合する。さらに、ペンタプリズム保持部材58の前面部には、上面寄りの2箇所に支持部としての棚部58aが設けられている。それぞれの棚部58aは、ペンタプリズム51の第2反射面51bに平行な面に対して略垂直な当接面部58aaを有する。基板固定部材44の下端面44cが棚部58aの当接面部58aaに突き当たることで無線基板41の高さ方向の位置が決まる。これにより、無線基板41がペンタプリズム51の第2反射面51bに対して略平行に設置される。
また、図5(B)に示すように、無線基板41のアンテナ部42側の背面には、非導電性の弾性部材62が配置されている。弾性部材62は、無線基板41の背面と、ペンタプリズム51の第2反射面51bとの間に挟まれた状態で、ペンタプリズム51に接着固定される。
ペンタプリズム保持部材58及びミラーボックス53は、導電性を有する樹脂材料で成形された部材である。ペンタプリズム保持部材58は、ミラーボックス53にビスで締結固定される。さらに、カメラの骨組みをなす本体フレーム70(図3参照)は、樹脂部70aと不図示の金属フレームから構成されている。金属フレームとミラーボックス53とがビスで締結固定されることにより、無線基板41のグランド部は、基板固定部材44、ペンタプリズム固定部材57、ペンタプリズム保持部材58、ミラーボックス53を介して電気的グランド部に接続される。つまり、カメラボディ100の電気的グランド部は本体フレーム70の金属フレームであり、これに無線基板41のグランド部が電気的に接続される。なお、本実施形態では、ペンタプリズム保持部材58とミラーボックス53とを別体に構成した例を説明したが、これに限らず、両者を一体的に構成した実施形態でも構わない。
次に、図1および図6を参照して、カメラボディ100の外装構成について説明する。
カメラ動作に対して電磁波の影響を低減するために、外装部材に電磁遮蔽効果を持たせる方法が知られている。外装材料に金属材料、または金属繊維やカーボン繊維を混合した導電性樹脂材料を用いる方法と、非導電性の合成樹脂材料の表面に導電性被膜(導電塗装やイオンプレーティング等による被膜)を施す方法がある。
本実施形態では、第1外装部材である上面外装カバー101と第2外装部材である正面外装カバー102が、ペンタプリズム51の第2反射面51bの周辺で分割された構成を有する。無線基板41は、前面側から見た場合、ほぼ基板全体が正面外装カバー102に覆われた状態である。よって、無線基板41のアンテナ部42が導電性材料で周囲を覆われて、無線通信用の電波を放射できないと、通信に支障を来たす状態となる。そのため、正面外装カバー102は電気抵抗値の高い材料で成形されている。例えば、上面外装カバー101と背面外装カバー111はカーボン繊維混合樹脂、つまりカーボン繊維を混合した樹脂材料で成形されている。一方、正面外装カバー102は上面外装カバー101や背面外装カバー111に比べて電気抵抗値の高いガラス繊維を混合した樹脂材料で成形されている。但し、これに限定されるものではなく、上面外装カバー101と背面外装カバー111を金属材料で形成してもよいし、ガラス繊維混合樹脂に導電性被膜を施した材料であってもよい。また、正面外装カバー102については、無線通信が可能な程度に電気抵抗値が高い材料であれば適用可能である。
次に図6を参照して、正面外装カバー102の内面に形成する導電性被膜について説明する。図6は正面外装カバー102をカメラボディ100の内側から見た状態を示す。以下、導電性被膜の形成範囲を説明する。表面処理により形成される導電性被膜については、導電性塗料やイオンプレーティングによる被膜、あるいはその他の導電性被膜でもよいが、本実施形態では導電性塗料を例にして説明する。
正面外装カバー102の内面には導電性被膜を形成した範囲と、領域300(斜線部参照)に示すように、導電性の塗装膜または蒸着膜を形成していない領域がある。領域300は、無線基板41のアンテナ部42と対向する領域およびその周辺域を含み、導電性塗装膜または蒸着膜が施されていない領域である。この領域300は、アンテナ部42に対向する面積よりも広い範囲となるように設定されている。正面外装カバー102の内面に導電塗装を施す場合、領域300にはマスキング処理が行われ、導電性塗料が付着しないように処置される。よって、領域300は無線通信可能な程度に電気抵抗値が高い領域となっている。また、正面外装カバー102の内面のうちで領域300以外の範囲には、ほぼ全域に亘って導電塗装が施されるため、正面外装カバー102は電磁波の遮蔽機能を有する。
正面外装カバー102の内面の複数個所に設けたビス留め部301a,301bは、上面外装カバー101と共にミラーボックス53に締結固定される際に、上面外装カバー101と平面で密着する取り付け部である。複数のビス留め部301a,301bには導電塗装が施されているため、導電性樹脂で成形した上面外装カバー101と電気的に接続される。無線基板41のアンテナ部42は、ビス留め部301aと301bとの間に挟まれた領域に配置され、アンテナ部42の上側の周辺域は上面外装カバー101で覆われる。このため、アンテナ部42は電気的に接続された外装部材で囲まれるが、正面外装カバー102のうち、アンテナ部42に対向する領域300は電気抵抗値が相対的に高い領域である。また、アンテナ部42は接眼光学系の光軸1aに対応する部分から離隔して、無線基板41の右端寄りの位置に設けられている。よって、アンテナ部42はレンズ着脱マウント60(図2参照)からカメラの高さ方向において極力離れて位置する。無線基板41のアンテナ部42を導電部材であるレンズ着脱マウント60から極力離して配置することができるので、送受信時の電波はレンズ着脱マウント60の影響を受け難くなる。
カメラボディ100の左右両側には正面外装カバー102と他の導電部材とが電気的に接続される部分が複数個所設けられている。
第1実施形態では、無線基板41のグランドパターンの露出部が、基板固定部材44との締結部46であって、アンテナ部42とは接眼光学系の光軸1aを挟んで対向する位置に配置される。また、無線基板41のグランドパターンは、ペンタプリズム固定部材57、ペンタプリズム保持部材58、ミラーボックス53を介して、カメラボディ100の骨組みをなす本体フレーム70の金属フレームと接続される。従って、無線基板41のアンテナ部42の周辺から導電性部材を離隔させた状態で、無線基板41のグランドパターンとカメラボディ100の電気的グランド部を確実に接続することができる。
また、ペンタプリズム保持部材58に設けた複数の棚部58aは、基板固定部材44の下端面44cに当接して当該部材を支持する。無線基板41のアンテナ部42の近傍にて、無線基板41とペンタプリズム51の第2反射面51bとの間には非導電性の弾性部材62が接着により固定される。これにより、アンテナ部42の周辺から導電性部材を離した状態で、無線基板41をペンタプリズム51の第2反射面51bに対して略平行に配置できる。こうして、ペンタプリズム51とミラーボックス53と正面外装カバー102とで囲まれた空間に無線基板41を配置できる。その結果、カメラボディ100のサイズを大きくすることなく、無線基板41をカメラボディ100の内部に配置することができる。
さらに、第1実施形態では、無線基板41のアンテナ部42を覆う正面外装カバー102が非導電性の樹脂材料で成形されており、電磁遮蔽効果及び静電気ノイズの低減効果を得るために、撮像装置内面側に導電性塗装または蒸着膜を施している。これより、カメラボディ100全体が導電体で覆われるので、高い電磁遮蔽効果が得られ、不要輻射を防止し、外来ノイズの影響を受け難くなる。但し、正面外装カバー102の内面のうち、無線基板41のアンテナ部42と対向する領域300(図6参照)には導電性塗装膜や蒸着膜が施されていない。よって、無線通信時にアンテナ部42で放射または受信される電波が遮蔽されず、妨害されることはない。
第1実施形態によれば、ストロボ等の閃光ユニットを内蔵する撮像装置において、撮像装置の高さ方向のサイズを大きくすることなく無線通信ユニットを装置内に配置でき、安定した無線通信状態を確保できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、無線基板41を正面外装カバー102に取り付ける形態を説明する。なお、カメラボディ100の構成において第1実施形態の場合と同様の部分については既に使用した符号を用いることでそれらの説明を省略し、以下では第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図7(A)は、無線基板41を正面外装カバー102に取り付けた状態を、カメラ内部から見た場合の図である。図7(B)は無線基板41を正面外装カバー102から取り外した状態を示す図である。図7では、正面外装カバー102に無線基板41を取り付けた部分の周辺部のみを拡大して示す。
図7(A)に示すように、無線基板41はビス320により締結固定される。無線基板41にて、ビス320による固定部の周辺にはグランドパターンの露出部46が正面外装カバー102側に設けられている。無線基板41をビス320で固定する際、正面外装カバー102に施された導電塗装との電気的な接続も行われる。図7(B)に示す正面外装カバー102の内面には、導電性被膜が形成されている。この導電性被膜は導電性塗料やイオンプレーティングによる被膜でもよく、またはその他の導電性被膜であってもよい。本実施形態では導電性塗料を例にして説明する。
図7(B)に点線枠内で示す領域313は、無線基板41のアンテナ部42に対向する領域である。正面外装カバー102の内面には導電塗装が施されているが、領域313には導電性塗料が付着しないようにマスキング処理が施される。これにより、領域313には導電性塗料が付着しないので、無線通信が可能な程度に電気抵抗値が高い領域となっている。正面外装カバー102には無線基板41をビス留めで固定するビス座310aが設けられている。このビス座310aを含めた正面外装カバー102の内面には、領域313を除いてほぼ全域に導電塗装が施されている。よって、正面外装カバー102は電磁波の遮蔽機能を有する。
ビス座310aには、無線基板41の位置決めを行うために、第1の位置決め部312aと、ビス320の下穴311が設けられている。また、第2の位置決め部312bが台座310bに設けられている。台座310bは領域313内に配置されているが、これに限定される訳ではなく、台座310bおよび第2の位置決め部312bを領域313以外に配置してもよい。第1の位置決め部312aと第2の位置決め部312bは、位置決め機能を果すために導電塗装が付着していないか、あるいは位置決め機能に支障を来さない程度の導電塗装が施される。
正面外装カバー102は、カメラボディ100の金属フレームに接続固定されることで撮像装置のグランド部と電気的に接続される。また、導電性樹脂で作成された上面外装カバー101、背面外装カバー111はともに接触固定により電気的に接続される。無線基板41はビス座310aを通してカメラボディ100のグランド部と電気的に接続される。アンテナ部42に対向する範囲およびその周辺部を含む領域313だけは、その他の領域に比べて相対的に電気抵抗値の高い領域である。無線基板41と不図示のカメラ基板との接続は、フレキシブル配線や同軸細線等を用いた公知の技術で行われ、無線基板41の制御が行われる。
第2実施形態では、カメラボディ100全体を、導電性樹脂による外装部材と、内面に導電塗装を施した外装部材で覆うことにより、ほぼ全域が導電体で覆われることになり、高い電磁遮蔽効果が得られる。よって、不要ノイズを放射することがなく、外来ノイズの影響を受け難い。また、正面外装カバー102の内面にて無線基板41のアンテナ部42の周辺を覆う領域313には導電塗装が施されていない。無線電波が透過する上で充分に電気抵抗値の高い領域を確保することにより、撮像装置に内蔵された無線基板41を用いて外部機器との間で通信が可能となる。更に、正面外装カバー102に設けた無線基板41の固定用のビス座310aには導電塗装が施され、無線基板41のグランド部がカメラボディ100のグランド部と電気的に接続されるので、無線通信時に電磁波の送受信を安定に行える。
41 無線基板
42 アンテナ部
44 基板固定部材
50 ファインダ部
51 ペンタプリズム
52m 回動ミラー
53 ミラーボックス
100 カメラボディ
101 上面外装カバー
102 正面外装カバー

Claims (10)

  1. 無線通信を行う無線通信ユニットを内蔵する撮像装置であって、
    前記撮像装置に入射した光を接眼光学系に導く光学部材と、
    前記光学部材を覆う外装部材を備え、
    前記光学部材は、入射した光を前記接眼光学系に向けて反射させる反射面を有し、該反射面と前記外装部材との間に形成される空間に前記無線通信ユニットを配置し、前記外装部材にて前記無線通信ユニットのアンテナ部に対向する領域の電気抵抗値を、当該領域の周囲よりも相対的に高くしたことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像装置に入射した光を前記光学部材に向けて反射させる反射部材を備え、
    前記無線通信ユニットは前記光学部材の反射面と前記外装部材と前記反射部材の保持部材との間に形成される空間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記外装部材は、前記光学部材に形成した前記反射面の周辺で分割される第1外装部材および第2外装部材を備え、
    前記第2外装部材と前記光学部材の前記反射面と前記反射部材の保持部材との間に形成される空間に前記無線通信ユニットが配置され、前記第2外装部材は前記第1外装部材よりも電気抵抗値が高い樹脂材料で形成され、撮像装置内面側には電気抵抗値が低い表面処理が施されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記外装部材は非導電性の樹脂材料で成形された部材であって、前記光学部材に形成した前記反射面の周辺で分割される第1外装部材および第2外装部材を備え、
    前記第2外装部材と前記光学部材の前記反射面と前記反射部材の保持部材との間に形成される空間に前記無線通信ユニットが配置され、前記第1外装部材と前記第2外装部材の撮像装置内面側には電気抵抗値が低い表面処理が施されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記第2外装部材の内面のうち、前記無線通信ユニットのアンテナ部に対向する領域には導電性被膜を形成せずに、当該領域を除いた範囲に導電性被膜が形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の撮像装置。
  6. 前記無線通信ユニットは、前記光学部材に形成した前記反射面に対して平行に配置されていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記無線通信ユニットのアンテナ部は、前記第2外装部材を前記第1外装部材とともに前記反射部材の保持部材へ固定する複数の取り付け部の間に位置することを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記無線通信ユニットは、前記光学部材およびその保持部材を含むファインダ部に取り付けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記無線通信ユニットは、前記第2外装部材に取り付けられていることを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記光学部材の上部に閃光ユニットを備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の撮像装置。
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