JP2014045213A - 電子制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明の電子制御装置1は、電子部品16が実装された電子回路基板2と、この電子回路基板2の端部に設けられたコネクタ3と、電子回路基板2を収納しているとともにコネクタ3側に開口部6aを有する筐体6と、コネクタ3と開口部6aの内壁面との間に、該内壁面に密接しているとともに該コネクタ3を囲ったコネクタ保持部材4とを備え、このコネクタ保持部材4の外周面と筐体6の内壁面との界面に設けられ、界面を封止するシール手段と、を備え、コネクタ保持部材4は、コネクタ3に多重成形により設けられている。
【選択図】図2
Description
そして、この電子制御装置として、上下に分かれたベース及びカバーを用い、コネクタが取り付けられたプリント基板を挟み込み、ベース、カバー及びコネクタの合わせ面を防水シール材等で接着したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、コネクタの形状に合うようにベース及びカバーを変更して対応することもできるが、この場合ベース及びカバーを、コネクタ毎に設定しなければならないという問題点があった。
を備え、前記コネクタ保持部材は、前記コネクタに多重成形により設けられている。
また、コネクタ自身の外形形状も筐体の形状に合わせて設計する必要がなく、安価な汎用のコネクタを使用することができることから、更なるコスト低減を図ることができる。
また、コネクタ保持部材の外周面と筐体の内壁面との界面に界面を封止するシール手段が設けられているので、コネクタ保持部材と筐体との界面からの水の浸入は確実に防止される。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の電子制御装置1を示す斜視図、図2は図1の電子制御装置1を示す分解部分断面図である。
エンジンルームのエンジンに搭載された、電子制御装置1は、筐体6の内部に電子部品16が実装された電子回路基板2が収納されている。この電子回路基板2は、端部でコネクタ3の端子3aと電気的に接続されている。このコネクタ3は、他の入出力装置(図示せず)と電気的に接続されている。
コネクタ3は、筐体6の開口部6aにコネクタ保持部材4を介して取り付けられている。この筐体6の内壁面には、開口部6a側に開口した溝部7が全周にわたって形成されている。
コネクタ保持部材4の形状は、開口部6aと対応しており、シール材8が溝部7に塗布され、ここに先端部4aが嵌入して、筐体6の開口部6aに嵌着されている。また、コネクタ保持部材4は、内部に例えばポリウレタン樹脂からなる充填材5が充填されている。この充填材5は、コネクタ3とコネクタ保持部材4との界面Aからの水の浸入を防止している。
なお、図3(b)に示すように、コネクタ保持部材4Aを上下に2分割された第1の保持部材部4A−1と第2の保持部材部4A−2とで構成し、両保持部材部4A−1,4A−2をコネクタ3の上下方向から嵌着してコネクタ3と一体化するようにしてもよい。
また、図3(c)に示すように、コネクタ保持部材4Bをコネクタ3の周囲に多重成形でコネクタ3と一体化してもよい。
先ず、コネクタ保持部材4の穴4bにコネクタ3を嵌入してコネクタ保持部材4をコネクタ3と一体化する。
次に、コネクタ3の端子3aと電子回路基板2とを電気的に接続する。
この後、コネクタ保持部材4の内部に、先端部4aを残して充填材5を充填し、充填材5を硬化させる。
次に、コネクタ保持部材4を介してコネクタ3が取り付けられた電子回路基板2を、溝部7に予めシール材8が塗布された筐体6の開口部6aから挿入する。
この結果、コネクタ保持部材4は、開口部6aに嵌着され、先端部4aが溝部7に嵌着されて、コネクタ3は、コネクタ保持部材4を介して筐体6と一体化された電子制御装置1が製造される。
また、コネクタ3自身の外形形状も筐体6の形状に合わせて設計する必要がなく、安価な汎用のコネクタ3を使用することができるようになることから、更なるコスト低減を図ることができる。
さらに、充填材5は、コネクタ3とコネクタ保持部材4との界面Aを封止するために、コネクタ保持部材4の内部に充填されているが、筐体6の全体には充填されていない。
従って、充填材5の充填量を低減させることででき、電子制御装置1の軽量化を図ることができ、また電子制御装置1が廃品となった場合には容易に分解でき、環境負荷の低減を図ることができる。
なお、多重成形により結合された、コネクタ3とコネクタ保持部材4Bとの界面Aに関しても、充填材5で封止されているので、この界面Aを通じて水が筐体6の内部に浸入するのが防止される。
また、コネクタ保持部材4の外周面と筐体6の内壁面との界面Bは、シール手段を構成する、溝部7、シール材8及び先端部4aにより封止されているので、この界面Bを通じて水が筐体6の内部に浸入するのが防止される。
なお、溝部7は、シール手段の一構成要素であるが、筐体6に対するコネクタ保持部材4の位置決め部材でもある。
先ず、筐体6に開口部6aを上に向けて充填材5を注入する(図4(a))。
次に、この筐体6に、コネクタ3、コネクタ保持部材4が取り付けられた電子回路基板2を挿入し(図4(b))、この後電子制御装置1を180度回転させ(図4(c))、充填材5を硬化させることで、コネクタ3がコネクタ保持部材4を介して筐体6と一体化された電子制御装置1が製造される。
この製造方法の場合、溝部7に予めシール材8を塗布する必要はなく、この塗布工程は不要であるとともに、コネクタ3とコネクタ保持部材4との界面A、及びコネクタ保持部材4と筐体6との界面Bは、同時に充填材5で封止されるので、図2に示した電子制御装置1と比較して製造時間が短縮される。
図5はこの発明の実施の形態2の電子制御装置1Aを示す分解斜視図である。
この実施の形態の電子制御装置1Aでは、筐体6Aは、放熱効果の高い金属により形成されたベース9と、このベース9と協同して電子回路基板2を収納したカバー10とから構成されている。ベース9と、コネクタ保持部材4及びカバー10とは接着材15aで接着されている。また、カバー10とコネクタ保持部材4とは接着材15bで接着されている。
この実施の形態では、この接着材15bが実施の形態1のシール手段に相当する。
しかしながら、このコネクタ保持部材4は、傾斜面を有した台形形状であり、上記接着材塗布機を用いた場合にも、傾斜面に接着材が塗布される。
勿論、コネクタ保持部材は、筐体6の開口部6aと同形である必要性があるが、台形形状に限定されるものではなく、上記接着材塗布機を用いて接着材を塗布することができないものの、矩形状のコネクタ保持部材であってもよい。
他の構成は、実施の形態1の電子制御装置1と同じである。
しかしながら、このコネクタ保持部材4は、傾斜面を有した台形形状であり、上記接着材塗布機を用いた場合にも、傾斜面に接着材が塗布される。
勿論、コネクタ保持部材は、筐体6の開口部6aと同形である必要性があるが、台形形状に限定されるものではなく、上記接着材塗布機を用いて接着材を塗布することができないものの、矩形状のコネクタ保持部材であってもよい。
従って、筐体6Aが、電子回路基板2を筐体6の開口部6aから挿入するのが困難である形状の場合にも、簡単に電子制御装置1Aを組立てることができる。
また、ベース9は、放熱効果の高い金属により形成されているので、電子部品16からの熱はベース9を通じて外部に効率良く放出される。
他の、作用、効果は実施の形態1の電子制御装置1と同じである。
図6はこの発明の実施の形態3の電子制御装置1Bを示す分解部分断面図である。
この実施の形態3の電子制御装置1Bでは、筒形状のコネクタ保持部材4Cの下部に壁部17が形成されており、コネクタ保持部材4Cに充填される充填材5はコネクタ3側から充填されている。
また、コネクタ3とコネクタ保持部材4Cとの間には、空隙があり、この空隙に充填材5が介在している。
他の構成は、実施の形態1の電子制御装置1と同じである。
図7(a)はこの発明の実施の形態4の電子制御装置1Cを示す要部正面図、図7(b)は図7(a)の部分側断面図である。
この電子制御装置1Cでは、コネクタ保持部材4Dは、対向した辺部が下方に向かって拡大した断面コ字状である。
四方を枠で囲んだコネクタ保持部材4をコネクタ3に多重成形で結合する場合、中間部で90度に折曲された端子3aの先端部がコネクタ保持部材4の枠から突出していると、成形金型の構造上、多重成形ができない。
しかしながら、上記コネクタ保持部材4Dは、端子3aが突出した側には枠部が無いので多重成形も可能である。
この電子制御装置1Cでは、コネクタ3を三方の枠で構成されたコネクタ保持部材4Dで囲っているが、コネクタ3とコネクタ保持部材4Dとの三方の界面Aは、図8に示すように、コネクタ保持部材4Dを傾斜した状態で充填材5をコネクタ保持部材4Dの内部に注入して封止される。
他の構成は、実施の形態1の電子制御装置1と同じである。
従って、筐体6,6Aの内部に結露等が発生した場合、これにより発生した水滴によって電子回路基板2の電子回路がショートし、故障に至る可能性がある。
これに対処するために、電子回路基板2を例えばシリコン樹脂等のコーティング材で防湿コーティングをするようにしてもよい。
なお、この発明の電子制御装置1〜1Cがエンジンルーム内のエンジンに搭載されるのは一例であり、エンジンルーム以外の場所に設置できるのは勿論である。
また、コネクタ3とコネクタ保持部材4,4C,4Dとの界面Aを封止する手段として充填材5を用いたが、勿論このものに限定されるものではなく、例えば接着材も用いて界面Aを封止するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態1〜4の電子制御装置1〜1Cの筐体6,6Aは、コネクタ3側が膨大な形状であるが、この発明は、全体が均一の高さのものであっても適用できるのは勿論である。
また、コネクタ保持部材4,4C,4Dの形状についても、コネクタ3を四面、三面の枠で囲む形状に限定されるものではなく、五面以上の枠を有するコネクタ保持部材でコネクタ3を囲むものであってもよい。
Claims (7)
- 電子部品が実装された電子回路基板と、
この電子回路基板の端部に設けられたコネクタと、
前記電子回路基板を収納しているとともに前記コネクタ側に開口部を有する筐体と、
前記コネクタと前記開口部の内壁面との間に設けられ、該内壁面に密接してコネクタと協同して開口部を塞ぐコネクタ保持部材と、
このコネクタ保持部材の外周面と前記筐体の内壁面との界面に設けられ、界面を封止するシール手段と、
を備え、
前記コネクタ保持部材は、前記コネクタに多重成形により設けられていることを特徴とする電子制御装置。 - 前記コネクタ保持部材は、少なくとも三面の枠で前記コネクタを囲っていることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
- 前記コネクタ保持部材は、前記枠の内部に充填材が充填され、前記コネクタと前記コネクタ保持部材との界面は、この充填材で封止されていることを特徴とする請求項2に記載の電子制御装置。
- 前記シール手段は、前記筐体の内壁面に前記開口部側に開口して形成された溝部と、前記開口部から挿入され前記溝部にシール材を介して嵌着された前記コネクタ保持部材の先端部とから構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子制御装置。
- 前記筐体は、前記電子回路基板を載置したベースと、このベースと協同して前記電子回路基板を収納したカバーとを有していることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子制御装置。
- 前記電子回路基板2は、表面に防湿コーティングが施されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電子制御装置。
- 前記電子制御装置は、エンジンルームに設置されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電子制御装置。
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