JP2014042606A - 体動判定装置及び電気刺激装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】人体に装着されたセンサであれ、その異常の有無を精度よく検知することのできる体動判定装置及び該体動判定装置を用いた電気刺激装置を提供する。
【解決手段】体動判定装置は、センサSL1,SL2,SR1,SR2からなる第1検出部SL及び第2検出部SR、人体の動作状態を判別する判別部を備える。センサSL1,SL2,SR1,SR2は、人体の対称な動作の中心となる面である正中面Oに対称な位置に装着される。また、体動判定装置10は、変位センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知するセンサ異常検知部を備える。
【選択図】図1
【解決手段】体動判定装置は、センサSL1,SL2,SR1,SR2からなる第1検出部SL及び第2検出部SR、人体の動作状態を判別する判別部を備える。センサSL1,SL2,SR1,SR2は、人体の対称な動作の中心となる面である正中面Oに対称な位置に装着される。また、体動判定装置10は、変位センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知するセンサ異常検知部を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、歩行状態を検出する体動判定装置及び該体動判定装置を用いた電気刺激装置に関するものである。
従来、体動判定装置として、例えば、使用者の身体に装着した加速度センサ等の検出部からの出力信号に基づいて歩行状態を検出するものがある(例えば、特許文献1参照)。そして、体動判定装置により検出された歩行状態に基づき、例えば、左右脚の動作等の使用者の身体のバランスの評価や、検出された歩行状態に応じた物理刺激の付与などが行われる。
ところで、上記したような体動判定装置においては、該体動判定装置を構成するセンサの故障やセンサの離脱等の異常が発生することが想定される。しかし、従来の体動判定装置では、異常状態の確認や異常状態に応じた処置を行うことが難しい。このため、センサが正常状態から異常状態に遷移すると、このセンサの検出値の精度が低下し、この検出値に基づく使用者の動作の判定精度が低下する。また、使用者の身体にセンサが一旦装着されると、センサの異常の有無すら的確に検出することは難しい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、人体に装着されたセンサであれ、その異常の有無を精度よく検知することのできる体動判定装置及び該体動判定装置を用いた電気刺激装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の体動判定装置は、人体の体動を判定する体動判定装置であって、人体に装着された少なくとも1つ以上のセンサの検出結果に基づき体動を検出する体動検出部と、前記体動検出部からの出力信号に基づいて体動の状態を判定する体動判定部と、前記センサの異常の有無を検知するセンサ異常検知部と、を備える。
この体動判定装置においては、前記センサ異常検知部は、前記センサの検出結果の上限値及び下限値の少なくとも一方に対して設定された閾値を前記センサの検出結果が超えるとき、当該センサが異常状態にあると検知することが好ましい。
この体動判定装置においては、前記センサは、人体の物理量の変位を検知するものであり、前記センサ異常検知部は、前記センサが検出した物理量の変化が所定の閾値を超える時間間隔が所定間隔以下であるとき、当該センサが異常状態にあると検知することが好ましい。
この体動判定装置においては、前記センサは、前記人体の物理量の変位を検知するものであり、前記センサ異常検知部は、前記センサの検出結果の上限値及び下限値の少なくとも一方に対して設定された閾値を前記センサの検出結果が超えることを第1の条件、及び前記センサが検出した物理量の変化が所定の閾値を超える時間間隔が所定間隔以下となることを第2の条件とし、前記第1の条件及び前記第2の条件の少なくとも1つが満たされるとき、当該センサが異常状態にあると検知することが好ましい。
この体動判定装置においては、前記センサが2つ以上のセンサからなり、前記体動判定部は、前記センサ異常検知部により特定のセンサの異常が検知されたとき、該特定のセンサの出力信号に基づく体動の判定を中止するとともに、異常が検知されていない他のセンサの出力信号に基づいて前記体動の状態を判定することが好ましい。
この体動判定装置においては、前記センサが、人体の対称な動作の中心となる面である基準面について対称な1乃至複数の位置に装着されたものであり、前記体動判定部は、前記基準面を跨いで装着された1つ以上のセンサにより人体の一方の肢の動作判別を行う第1判別部と、前記基準面を跨いで装着された1つ以上のセンサにより人体の他方の肢の動作判別を行う第2判別部と、を備えて構成され、前記体動判定部は、前記第1判別部を構成するセンサ及び前記第2判別部を構成するセンサのいずれかのセンサの異常が前記センサ異常検知部により検知されたとき、異常と検知されたセンサを含む前記第1判別部もしくは前記第2判別部の動作判別に基づく体動の状態の判定を中止し、他方の判定部の動作判別に基づいて前記体動の状態を判定することが好ましい。
この体動判定装置においては、前記センサ異常検知部は、前記基準面について対称に静止した状態が前記第1判別部及び前記第2判別部を構成するセンサにより検出されたとき、前記第1判別部の判別結果を示す判別情報の出力タイミングと前記第2判別部の判別結果を示す判別情報の出力タイミングとが所定時間以上異なることを条件として、前記第1判別部及び前記第2判別部を構成するいずれかのセンサが異常状態にあると検知することが好ましい。
この体動判定装置においては、前記体動判定部は、当該体動判定装置の判定結果を可視表示する表示部を有し、前記センサ異常検知部により前記センサの異常が検知されたとき、該異常の発生を示す情報を前記表示部に可視表示することが好ましい。
この体動判定装置においては、前記センサ異常検知部は、規定された体動の発生時にその検知機能が起動され、規定された体動の終了時にその検知機能が停止されることが好ましい。
この体動判定装置においては、人体に電気刺激を付与する電気刺激部と、人体の動作に基づき前記電気刺激部を制御することにより人体に付与する電気刺激を制御する制御部とを備えた電気刺激装置であって、前記制御部は、前記体動判定装置により判定された人体の動作に基づいて前記電気刺激の付与を制御することが好ましい。
この体動判定装置においては、前記制御部は、前記センサ異常検知部がセンサの異常を検知したとき、前記電気刺激の付与を所定時間停止することが好ましい。
人体に装着されたセンサであれ、その異常の有無を精度よく検知することが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について図1〜図9を参照して説明する。
図1(a)に示すように、体動判定装置は、例えば使用者の大腿部及び膝部の物理量の変位を検出するセンサSL1,SL2,SR1,SR2を備える。そして、体動判定装置は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果に基づいて使用者の歩行状態を検出するものである。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について図1〜図9を参照して説明する。
図1(a)に示すように、体動判定装置は、例えば使用者の大腿部及び膝部の物理量の変位を検出するセンサSL1,SL2,SR1,SR2を備える。そして、体動判定装置は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果に基づいて使用者の歩行状態を検出するものである。
図1(b)に示すように、体動判定装置10は、使用者の左右の下肢に取り付けられる装着部11と、本体部12とを有する。なお、左右両足に取り付けられる体動判定装置10は、同一の構造であるため左足のみを図示して説明する。
装着部11は、大腿部に取り付けられる大腿装着部21と、下腿部に取り付けられる下腿装着部22と、大腿装着部21及び下腿装着部22を互いに連結する一対の連結部23a,23bとを有している。
図2に示すように、大腿装着部21は、大腿部の正面部分及び側面の一部を覆う大腿正面部24と、大腿正面部24の両端部分に形成された一対の大腿背面部25,26とを有している。大腿正面部24は、大腿部の形状に合わせて形成され膝側部分(図2において下端側)に凹部24aが形成されている。大腿背面部25,26は、大腿正面部24の両端から帯状に形成されて、各先端部25a,26aには接続部25b,26bが設けられている。接続部25b,26bは、例えばマジックテープ(登録商標)等の面ファスナーである。大腿装着部21は、各大腿背面部25,26の接続部25b,26bが大腿部の背面部分で互いに接続されて使用者の大腿部に装着される。
下腿装着部22は、下腿部の正面部分及び側面の一部を覆う下腿正面部27と、下腿正面部27の両端部分(図2において左右両端)に形成された一対の下腿背面部28,29とを有している。下腿正面部27は、下腿部の形状に合わせて形成され膝側部分(図2)において上端側)に凹部27aが形成されている。下腿背面部28,29は、下腿正面部27の両端から帯状に形成されて、各先端部28a,29aには接続部28b,29bが設けられている。接続部28b,29bは、例えばマジックテープ(登録商標)等の面ファスナーである。下腿装着部22は、各下腿背面部28,29の接続部28b,29bが下腿部の背面部分で互いに接続されて使用者の下腿部に装着される。
連結部23a,23bは、例えば伸縮性を有する部材から形成され、大腿装着部21及び下腿装着部22の左右両端部分をそれぞれ連結するように形成されている。連結部23a,23bにより一体化された装着部11には、大腿正面部24の凹部24a、下腿正面部27の凹部27a及び連結部23a,23bとで囲まれる装着孔31(図1(b)参照)が形成される。体動判定装置10の装着時には、使用者の膝の正面部分がこの装着孔31から露出するようになっており、歩行動作の膝関節の曲げ動作が容易となる。
大腿正面部24及び下腿正面部27には、略中央部分に挿入部32,33が設けられ、この挿入部32,33にはセンサSL1,SL2(SR1,SR2)がそれぞれ配置されている。大腿正面部24に設けられたセンサSL1,SR1は、例えば加速度センサである。下腿正面部27に設けられたセンサSL2,SR2は、例えば角速度センサである。例えば、センサSL1,SR1(加速度センサ)は、歩行動作において股関節を中心に回転する大腿部の加速度を出力する。また、例えば、センサSL2,SR2(角速度センサ)は、膝関節を中心に回転する下腿部の角速度を出力する。体動判定装置10は、このように構成されたセンサSL1,SL2(SR1,SR2)の出力信号を用いて歩行状態(膝関節の変位)を検出する。なお、センサSL1,SL2,SR1,SR2は、同じ種類のセンサを用いてもよい。また、各センサSL1,SL2,SR1,SR2は、ロータリーエンコーダ、ポテンショメータ、ゴニオメータ、加速度センサ、ジャイロセンサなどを用いてもよい。センサSL1,SL2,SR1,SR2は、接続ケーブル13を介して本体部12と電気的に接続されている。本体部12は、各種情報が表示される表示部43と、各種操作が行われる操作部44とを備えている。操作部44には、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知するセンサ異常検知部1が内蔵されている。
図1(a)に示すように、左下股の上部に装着されるセンサSL1と右下股の上部に装着されるセンサSR1とは、基準面に対して対称な位置に配置される。基準面は、人体の対称的な動作の中心となる面である。詳述すると、基準面は、歩行方向から見た使用者の身体を左右均等に分割する身体の中心の面である正中面Oからなる。また、使用者の左下股の下部に装着されるセンサSL2と右下股の下部に装着されるセンサSR2とは、基準面に対して対称な位置に配置される。
左下股に装着された2つのセンサSL1,SL2は、使用者の左足の動作を検出する第1検出部SLを構成する。右下股に装着された2つのセンサSR1,SR2は、使用者の右足の動作を検出する第2検出部SRを構成する。第1検出部SL,第2検出部SRは、体動検出部を構成する。
図3に示すように、本体部12は、制御部41と、表示部43と、操作部44と、電源部45とを有する。
制御部41は、演算処理部46と、判別部47とを有している。演算処理部46は、センサSL1,SL2,SR1,SR2に接続されている。判別部は、体動判定部を構成する。
制御部41は、演算処理部46と、判別部47とを有している。演算処理部46は、センサSL1,SL2,SR1,SR2に接続されている。判別部は、体動判定部を構成する。
センサSL1,SL2,SR1,SR2は、図5,図6に示す立脚期及び遊脚期からなる1歩行周期の歩行動作を検出する。
図3に示すように、演算処理部46には、正中面Oにより分割された一方の領域の歩行動作の検出結果を示すセンサSL1の出力信号IL1,センサSL2の出力信号IL2が入力される。また、演算処理部46には、正中面Oにより分割された他方の領域の歩行動作の検出結果を示すセンサSR1の出力信号IR1,センサSR2の出力信号IR2が入力される。
図3に示すように、演算処理部46には、正中面Oにより分割された一方の領域の歩行動作の検出結果を示すセンサSL1の出力信号IL1,センサSL2の出力信号IL2が入力される。また、演算処理部46には、正中面Oにより分割された他方の領域の歩行動作の検出結果を示すセンサSR1の出力信号IR1,センサSR2の出力信号IR2が入力される。
演算処理部46は、入力された出力信号IL1,IL2,IR1,IR2に対して信号処理を行う。演算処理部46は、信号処理として、例えば、高周波成分等のノイス゛の除去、移動平均値の算出及び周波数解析などを行う。
演算処理部46は、正中面Oに対称なセンサSL1,SL2の出力信号IL1,IL2とセンサSR1,SR2の出力信号IR1,IR2とを組み合わせる処理を行う。演算処理部46は、組み合わせる処理として、例えば、出力信号IL1と出力信号IR1との減算減算処理(IL1−IR1)や加算処理(IL1+IR1)を実行する。演算処理部46は、組み合わせる処理として、例えば、出力信号IL2と出力信号IR2との減算減算処理(IL2−IR2)や加算処理(IL2+IR2)を実行する。
また、例えば、演算処理部46は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を、以下の式(1)に基づき組み合わせることにより、信号Z1を生成する。
Z1=aX1+bX2+cX3+dX4+…+C
なお、変数X1〜X4には、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が代入される。また、変数X1〜X4には、第1検出部SLの出力信号IL1,IL2と第2検出部SRの出力信号IR1,IR2とが組み合わされた値等が代入される。また、変数X1〜X4の値は、各判別区間H1a〜H1cにおける出力信号IL1,IL2,IR1,IR2の特徴的な値である。具体的には、変数X1〜X4の値は、例えば、移動平均値、微分値、他の特徴的な値と所定の演算を施して算出される値(例えば、X1−X4,X1+X2)などの連続的に得られる値である。また、判別式Z1は、各判別区間H2a〜H2dにおいて設定値(係数a〜d)が変更される。
Z1=aX1+bX2+cX3+dX4+…+C
なお、変数X1〜X4には、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が代入される。また、変数X1〜X4には、第1検出部SLの出力信号IL1,IL2と第2検出部SRの出力信号IR1,IR2とが組み合わされた値等が代入される。また、変数X1〜X4の値は、各判別区間H1a〜H1cにおける出力信号IL1,IL2,IR1,IR2の特徴的な値である。具体的には、変数X1〜X4の値は、例えば、移動平均値、微分値、他の特徴的な値と所定の演算を施して算出される値(例えば、X1−X4,X1+X2)などの連続的に得られる値である。また、判別式Z1は、各判別区間H2a〜H2dにおいて設定値(係数a〜d)が変更される。
係数a〜d及び定数Cの値は、例えば、多変数解析手法の1手法である判別分析法を用いて設定される。例えば、複数の被験者に対して事前に歩行テストを行って、各判別区間H1a〜H1cにおける変数X1〜X4を算出する。
この歩行テストにおける判別区間H1a〜H1cの検出には、例えば、センサSL1,SL2,SR1,SR2の他に別のセンサ(圧力センサ)が用いられる。そして、判別分析法に基づいて算出された判別式Z1に変数X1〜X4が代入されて、一つのグラフに全判別区間H1a〜H1cの特徴的な値が表される(グループ化される)。係数a〜dは、上記した判別式Z1が、このグラフにおいてグループ化された各判別区間H1a〜H1cの特徴的な値の境界を示すように設定される。つまり、判別区間H1a〜H1cが異なる場合に、異なる値の係数a〜dが設定される。なお、定数Cは、判別式Z1の値を調整する値である。このように設定された判別式Z1は、各判別区間H1a〜H1cの境界において所定の値(例えば、Z1=0)となる。
比較部49は、各判別区間で異なる閾値で、Z1が閾値より大きい、又は小さいかで、演算処理部46により演算された信号の値がどの区間に属しているかを判定する。
演算処理部46は、処理結果をセンサ異常検知部1に出力する。
センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を、センサSL1,SL2,SR1,SR2の上限値及び下限値に対して規定された閾値に基づいて行う。
演算処理部46は、処理結果をセンサ異常検知部1に出力する。
センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を、センサSL1,SL2,SR1,SR2の上限値及び下限値に対して規定された閾値に基づいて行う。
図4に示すように、上限値の閾値ERuには、センサSL1,SL2,SR1,SR2の正常時の検出値の平均値、標準偏差よりも例えば+3σよりも所定値以上大きい値が設定される。また、下限値の閾値ERdには、センサSL1,SL2,SR1,SR2の正常時の検出値の平均値、標準偏差よりも例えば−3σよりも所定値以上小さい値が設定される。なお、ここでの例では、上限値の閾値ERu及び下限値の閾値ERdの絶対値は同じ値とされている。
そして、下限値の閾値ERd以上であって上限値の閾値ERu以下の範囲が、センサSL1,SL2,SR1,SR2が正常であるときの正常範囲αSとなる。逆に、正常範囲αSを超える値は、異常値とされる。センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2のいずれかの検出値が正常範囲αSを超えるとき、正常範囲αSを超えたセンサが異常であることを検知する。センサ異常検知部1は、異常ではないと検知したセンサの出力信号のみを、判別部47に出力する。
判別部47は、図3に示すように、比較部49と、論理演算部50とを有する。判別部47は、比較部49及び論理演算部50を用いて、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2等に対する判定を行う。これにより、判別部47は、図3に示した1歩行周期(立脚期及び遊脚期)の歩行動作から、図6に示す複数の判別区間H1a〜H1cを検出する。そして、判別部47は、例えば、歩行動作に伴って判別区間H1aから判別区間H1bに切り替わったと判定した場合に、出力信号をハイレベルからローレベルに変更する制御を行う。
表示部43には、例えば、各判別区間H1a〜H1cにおける使用者の歩行状態の判定結果などが表示される。また、表示部43には、例えば、判別区間H1a〜H1cの左右の脚の動作の違いや、左右の脚の動作の違いに基づく歩行動作の評価結果が表示される。なお、表示部43に表示される判定対象とする動作は、操作部44を用いて使用者が変更可能となっている。
電源部45は、センサSL1,SL2,SR1,SR2、制御部41及び操作部44に対して駆動電流を供給する。電源部45は、例えば充電式バッテリー、乾電池及び商用電源の供給に基づいて所要の駆動電流を生成する電源回路などである。
次に、人体の歩行動作について図5(a),(b)を参照して説明する。
1歩行周期は、使用者の一方側の足の踵が接地して、次に同じ側の踵が再度接地するまでの動作(周期)を示す。また、1歩行周期における使用者の足が床に接している期間が立脚期、足が床から離れている期間が遊脚期となる。例えば図5,図6に歩行周期の各脚の状態が示されように、歩行動作は、一方の脚が立脚期の場合、他方の脚の状態は遊脚期となる。そして、他方の脚は、一方の脚に経時的にずれて立脚期となる。そのため、基本的に1歩行周期中には、両方の足が地面に接する状態が発生する。
1歩行周期は、使用者の一方側の足の踵が接地して、次に同じ側の踵が再度接地するまでの動作(周期)を示す。また、1歩行周期における使用者の足が床に接している期間が立脚期、足が床から離れている期間が遊脚期となる。例えば図5,図6に歩行周期の各脚の状態が示されように、歩行動作は、一方の脚が立脚期の場合、他方の脚の状態は遊脚期となる。そして、他方の脚は、一方の脚に経時的にずれて立脚期となる。そのため、基本的に1歩行周期中には、両方の足が地面に接する状態が発生する。
次に、体動判定装置10の動作を図3,図6を参照して説明する。
制御部41は、使用者の歩行動作に伴いセンサSL1,SL2,SR1,SR2の出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を取得すると、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知する。制御部41は、正常であると検知したセンサの出力信号に基づき、立脚期及び複数の遊脚期(判別区間H1a〜H1c)を1歩行周期から検出する(図6参照)。そして、制御部41は、この判別区間H1a〜H1cに基づいて使用者の歩行状態を判定する。
制御部41は、使用者の歩行動作に伴いセンサSL1,SL2,SR1,SR2の出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を取得すると、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知する。制御部41は、正常であると検知したセンサの出力信号に基づき、立脚期及び複数の遊脚期(判別区間H1a〜H1c)を1歩行周期から検出する(図6参照)。そして、制御部41は、この判別区間H1a〜H1cに基づいて使用者の歩行状態を判定する。
次に、上記した動作の詳細を、図7に示すフローチャートに従って説明する。
センサSL1,SL2,SR1,SR2は、使用者が歩行動作を行うと、歩行動作に伴う使用者(人体)の物理量の変位を検出する。センサSL1,SL2,SR1,SR2は、検出結果を示す出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を、センサ異常検知部1に出力する(ステップ61)。
センサSL1,SL2,SR1,SR2は、使用者が歩行動作を行うと、歩行動作に伴う使用者(人体)の物理量の変位を検出する。センサSL1,SL2,SR1,SR2は、検出結果を示す出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を、センサ異常検知部1に出力する(ステップ61)。
センサ異常検知部1は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2の検出結果が正常範囲αSの範囲を超えているか否かを検知する(ステップ62)。センサ異常検知部1は、或るセンサの検出値が正常範囲αSの範囲を超えるとき、当該センサが異常であることを検知する。一方、センサ異常検知部1は、正常範囲αSの範囲内の検出値を示すセンサが正常であることを検知する。そして、センサ異常検知部1は、正常であると検知したセンサの検出値(出力信号IL1,IL2,IR1,IR2)のみを演算処理部46に出力する。なお、センサ異常検知部1は、或るセンサの異常を検知したとき、その旨を示す信号を表示部43に出力する。これにより、表示部43には、図8(a)に例示するように、異常の発生を示す情報が表示される。また、図8(b)に例示するように、表示部43は、各センサSL1,SL2,SR1,SR2に対応するLEDを表示部43が有する構成でもよい。この構成では、例えばセンサSL1の異常が検知されたとき、センサSL1の異常の発生を示すLEDのみが点灯する。
演算処理部46は、例えば、正中面Oにより分割配置されたセンサSL1,SL2,SR1,SR2の出力信号IL1,IL2と出力信号IR1,IR2とを組み合わせる処理を行う。また、演算処理部46は、組み合わせた信号、及び組み合わされる以前の信号に対する信号処理を行う(ステップ63)。演算処理部46は、信号処理を施した信号を判別部47に出力する。
次いで、判別部47は、入力された信号と1歩行周期を歩行動作の特性毎に分割するための閾値とに基づいて、複数の判別区間H1a〜H1cを1歩行周期から検出する。判別部47は、1歩行周期を、図6に示す立脚期である判別区間H1aと複数の遊脚期である判別区間H1b,H1cとに判別する。判別部47は、例えば、出力信号IL1,IR1の減算結果として図6に推移IL1−IR1として示す信号と、規定された閾値TH1,TH2,TH3,TH4とを、比較部49に比較させる。判別部47は、比較結果に基づき、推移IL1−IR1が閾値TH1もしくはTH2を超えている期間を立脚期と判別する。比較部49は、各出力信号が、閾値TH1,TH2より小さかった場合には、推移IL1−IR1を「1」(ハイレベル)とする。また、比較部49は、各出力信号が、閾値以上であった場合には推移IL1−IR1を「0」(ローレベル)として論理演算部50に出力する。なお、閾値TH1,TH2,TH3,TH4は、1歩行周期において一定の値である。
次に、図6に示すステップ65において、論理演算部50は、比較部49から入力された判定信号の論理演算を行う。判別部47は、論理演算部50の出力結果から判別区間H1a〜H1cを検出する(ステップ66)。
論理演算部50は、立脚期のうち、推移IL1−IR1が閾値TH1を超えている期間T12を立脚期前期と判別する。さらに、論理演算部50は、一旦閾値TH1以下となって以降の期間であって閾値TH2を超えている期間T23を、立脚期後期と判別する。そして、判別部47は、論理演算部50の判別結果に基づき、立脚期前期T12及び立脚期後期T23からなる期間を、判別区間H1aと規定する。なお、立脚期前期は、1歩行周期中に一方の足の踵で接地して、踵が地面から離れるまで状態(区間)である。また、立脚期後期は、1歩行周期中に一方の足の踵が地面から離れて、つま先が地面から離れるまで状態(区間)である。
論理演算部50は、立脚期後期に後続する期間であって閾値TH3以下となる期間T34を、遊脚期前期と判別する。また、論理演算部50は、遊脚期前期に後続する期間であり、閾値TH3を超えてかつ閾値TH4以下となる期間T40を、遊脚期後期と判別する。そして、判別部47は、論理演算部50の判別結果に基づき、遊脚期前期を判別区間H1b、遊脚期後期を判別区間H1cと規定する。
なお、閾値TH1,TH2,TH3,TH4に基づき判別された区間が、1歩行周期に立脚期前期が複数含まれるなど、1歩行周期において共通する複数の区間を示す場合も起こり得る。この場合、論理演算部50は、判別に用いた判別信号とは異なる判別信号を別途取得する。そして、論理演算部50は、この取得した判別信号を論理演算することにより判別区間H1a〜H1cを特定する。
なお、閾値TH1,TH2,TH3,TH4は、例えば、複数の被験者に対して事前に行われた歩行テストをもとに設定される。歩行テストは、例えば、被験者の身体にセンサSL1,SL2,SR1,SR2の他に別のセンサ(例えば、圧力センサ)が設けられて行われる。この別のセンサは、歩行テストにおいて、判別区間H1a〜H1cを検出するために設けられる。例えば、足裏に設けられた圧力センサにより、1歩行周期において足が地面に接地している期間を検出し、その期間が立脚期、即ち判別区間H1aとされる。このような別のセンサで検出した判別区間H1a〜H1cに応じて、各被験者の出力信号の値が取得される。そして、例えば、判別区間H1a〜H1cの境界における出力信号の値の平均値が算出される。この算出された結果が、閾値TH1,TH2,TH3,TH4として設定される。例えば、閾値TH2には、図6に示すように、出力信号に対して立脚期後期と、その前後の区間(立脚期前期と遊脚期前期)とを判定する値が設定されている。従って、閾値TH2は、歩行テストにおける複数の被験者の立脚期前期と、その前後の区間との境界における出力信号の値の平均値から設定される。なお、閾値TH1,TH2,TH3,TH4の設定は、境界の値に限らず、例えば、各判別区間H1a〜H1cのそれぞれの区間全体における各出力信号の値の平均値に基づいて設定されてもよい。
次に、体動判定装置10の作用について説明する。
上記した体動判定装置10は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知するセンサ異常検知部1を備える。センサ異常検知部1は、正常であることを検知したセンサの検出結果(出力信号)のみを判別部47に出力する。従って、判別部47は、正常であることが検知された検出結果に基づいて人体の動作を判別することが可能となる。
上記した体動判定装置10は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知するセンサ異常検知部1を備える。センサ異常検知部1は、正常であることを検知したセンサの検出結果(出力信号)のみを判別部47に出力する。従って、判別部47は、正常であることが検知された検出結果に基づいて人体の動作を判別することが可能となる。
センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果が、上限値の閾値ERuよりも高いために閾値ERuを超えるとき、そのセンサが異常であることを検知した。また、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果が、下限値の閾値ERdの絶対値を超えるとき、そのセンサが異常であることを検知した。従って、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果が、上限値の閾値ERu及び下限値の閾値ERdのいずれか一方を超えたかを判定する。そして、センサ異常検知部1は、この判定を行うだけで、センサの異常を検知することができる。
また、センサ異常検知部1は、上限値の閾値ERu及び下限値の閾値ERdの2つの閾値を用いてセンサSL1,SL2,SR1,SR2の異常を検知した。このため、装着部11の表裏が正規の向きとは逆の向きで装着されたことによりセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出値の±が逆転しても、センサ異常検知部1は、異常の検知を行うことができる。従って、センサ異常検知部1は、装着部11やセンサSL1,SL2,SR1,SR2の装着向きに拘わらず、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常を検知することができる。これにより、センサ異常検知部1による異常検知の信頼性が高められる。
また、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常を検知したとき、その旨を表示部43に表示した。従って、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2に異常が発生した旨を使用者に視認させることができる。
また、上記した体動判定装置10は、使用者の基準面を跨ぐ領域に配置されたセンサSL1,SL2とセンサSR1,SR2とを備える。センサSL1,SL2,SR1,SR2は、左右対称な歩行動作を検出する。判別部47は、センサSL1,SL2,SR1,SR2によって検出された複数の出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を組み合わせて使用者の歩行動作を判別する。従って、歩行動作の判別に用いられるデータ量が増加し、高精度な判別が可能となる。
また、正中面Oを跨いだ使用者の部位同士、例えば使用者の脚の左右のバランスが評価される場合にも、他方の脚の状態も含めた評価を行うことができる。これにより、例えば一方の脚を評価する場合に他方の状態との交互作用を含めた評価が可能となる。
また、センサSL1,SL2とセンサSR1,SR2とが、左右対称に行われる歩行動作の境界となる正中面Oに対して対称な位置に配置された。つまり、人体の動作は、歩行方向から見た人体を均等に分割する正中面Oに対して平行な動きが多い。また、人体の動作は、正中面Oにより分割された部位(例えば、左肢、右肢)において同様なものとなる傾向が強い。例えば、椅子に座る動作は、主に立位の状態から左右の膝が伸展し、座面に近くになった場合に膝が屈曲するなど、左右の脚が同時に動作する。このため、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果が組み合わされることで、同時に動作する人体の各部位の動きを示す検出結果に基づいた動作判別が行われる。これにより、判別部47には、一方の脚に装着されたセンサSL1,SL2の出力信号IL1,IL2と他方の脚に装着されたセンサSR1,SR2の出力信号IR1,IR2とが入力される。従って、センサSL1,SL2の出力信号IL1,IL2のみが用いられる構成に対し、判別部47に入力される信号のデータ量が2倍になる。これにより、使用者の歩行動作がより正確に判別されることとなる。
また、人体の動作は、正中面Oに対し、各部位の動きが類似する。しかし、動作のリズム、位相差が異なる場合、例えば歩行時の腰側面の動きは左右で位相差が約180度ずれた動きとなる。この場合、一方のセンサSL1,SL2(SR1,SR2)の検出結果では動作の判別が困難となる傾向にある。そこで、他方のセンサSR1,SR2(SL1,SL2)の検出結果が利用されることで、従来では判別が困難であった動作も判別され易くなる。
体動判定装置10は、使用者(人体)の一方の肢部分に装着されたセンサSL1,SL2と使用者の一方の肢部分に装着されたセンサSR1,SR2とを備える。センサSL1,SL2,SR1,SR2が人体の左右に共通して存在する肢に装着された場合は、センサSL1,SL2,SR1,SR2が使用者の腰に装着された場合よりもセンサ値の変動が多い。このため、取得可能なデータ量が増大する。また、基本的に動作を判別する場合にセンサ値の基準となる姿勢状態を設けて判別を行う手法も存在する。しかし、この手法では、該姿勢状態のときに取得されるセンサ値と他の動作時のセンサ値の差が少ないため高精度に判別することは困難である。これに対し、左右の股に装着されるセンサSL1,SL2とセンサSR1,SR2との各センサ値は、十分な差分を有する。以上より、人体の左右に共通して存在する左右の肢にセンサSL1,SL2,SR1,SR2が装着されることで、動作判別がより高精度に行われることとなる。
体動判定装置10は、正中面Oに対称な位置に装着されたセンサSL1,SL2,SR1,SR2の出力信号を組み合わせる。そして、体動判定装置10は、組み合わせることで得られる信号に基づいて人体の一方の肢の動作判別を行う。例えば、左右共通の人体の部位(例えば足、脚)が同時の動きをしている立位の状態、つまり両足裏が地面に接している状態を想定する。この状態では、一方の足裏が接している状態を判別できたとしても、他方の足裏が地面に接している状態を判別することは困難である。そこで例えば、一方の脚に装着されたセンサにより一方の脚の状態が取得され、他方の脚に装着されたセンサにより他方の脚の状態が取得される手法も想定される。この手法では、各センサのセンサ値をもとに左右の脚の状態が判別され、この判別結果をもとに人体の状態が判別される。しかし、この手法では、左右の脚のそれぞれの状態が個別に判別される。そして、その後に人体全体の動作が判別されるため、人体全体の動作判別が迅速に行われない。一方、体動判定装置10は、組み合わせることで得られた信号に基づいて人体の一方の肢の動作判別を行う。これにより、体動判定装置10は、立位の判別を高精度かつ迅速に行うことが可能である。
体動判定装置10は、閾値TH1,TH2,TH3,TH4を用いて1歩行周期(立脚期及び遊脚期)を分割する判別部47を備える。この閾値TH1,TH2,TH3,TH4は、遊脚期を更に分割した所望の区間(判別区間H1b,H1c)が検出可能な値が設定されている。従って、1歩行周期を複数の判別区間H1a〜H1cに分割することで、その判別区間H1a〜H1cに基づいて身体のバランス等の評価を適切に行うことができる。
また、体動判定装置10は、センサSL1,SL2,SR1,SR2が使用者の膝(関節)を跨ぐ位置に設けられ膝関節の回転位置(角速度等)を検出可能に構成されている。図9に示すように、例えば遊脚期の前期において、大腿部は、進行方向B1と同じ向きに股関節を中心に回転する(回転方向B2)。
センサSL1,SR1(加速度センサ)は、回転方向B2に対する大腿部の加速度を検出して出力信号IL1,IR1として出力する。また、下腿部は、膝関節を中心に慣性力が働く方向B3に回転する(回転方向B4)。センサSL2,SR2(角速度センサ)は、回転方向B4に沿った下腿部の角速度を検出して出力信号IL2,IR2として出力する。遊脚期の後期では,両部位ともに前期とは逆方向に回転する(回転方向B5,B6)。そこで、上記した遊脚期における足の特徴的な動作を検出するように膝関節を跨ぐ部位にセンサSL1,SL2,SR1,SR2が設けられる。これにより、判別区間H1b,H1cの検出精度を向上させることができる。
この実施形態は、以下の効果を奏する。
(1)体動判定装置10は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知するセンサ異常検知部1を備える。これにより、体動判定装置10は、人体に装着されたセンサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を精度よく検知することができる。
(1)体動判定装置10は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知するセンサ異常検知部1を備える。これにより、体動判定装置10は、人体に装着されたセンサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を精度よく検知することができる。
(2)センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果と上限値の閾値ERuとを比較することにより、異常の検知を行った。また、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果と下限値の閾値ERdとを比較することにより、異常の検知を行った。このため、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果と、上限値の閾値ERuもしくは下限値の閾値ERdとを比較するだけで、異常の検知を行うことができる。これにより、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常を容易かつ的確に検知することができる。
(3)センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果が、下限値の閾値ERd以上かつ上限値の閾値ERu以下の正常範囲αSを超えるか否かに基づいて、異常の検知を行った。これにより、センサ異常検知部1は、装着部11やセンサSL1,SL2,SR1,SR2の設置の向きに拘わらず、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常を検知することができる。
(4)体動判定装置10は、人体の基準面に対して対称な位置に装着されたセンサSL1,SL2,SR1,SR2を検出部として備える。また、体動判定装置10は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を組み合わせることで人体の姿勢(動作)を判別する判別部47を備える。これにより、歩行動作の判別に用いられるデータ量が増加し、高精度な判別が可能となる。
(5)体動判定装置10は、歩行方向から見た人体を左右均等に分割する身体の中心の面である正中面Oを基準面とした。センサSL1,SL2とセンサSR1,SR2とがそれぞれ、正中面Oに対称に配置された。これにより、センサSL1,SL2の出力信号IL1,IL2のみが用いられる構成に対し、判別部47に入力される信号のデータ量が2倍になり、使用者の歩行動作がより正確に判別されることとなる。
(6)体動判定装置10の検出部が、人体の一方の肢部分と他方の肢部分に各々設けられた複数のセンサSL1,SL2,SR1,SR2により構成された。このため、体動判定装置10は、例えば歩行動作等の各種動作に伴う人体の変位を示す信号をより多く取得することが可能となる。これにより、体動判定装置10は、人体の動作を示す豊富なデータに基づいて動作判別を行うことが可能となり、動作判別をより詳細かつ高精度に行うことが可能となる。
(7)体動判定装置10は、正中面Oに対称な位置に装着されたセンサSL1,SL2,SR1,SR2の出力信号を組み合わせる。そして、体動判定装置10は、組み合わせることで得られる信号に基づいて人体の一方の肢の動作判別を行う。これにより、立位等をはじめとする各種動作の判別を高精度かつ迅速に行うことが可能である。
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態について図10〜図14を参照して説明する。
以下、本発明を具体化した第2の実施形態について図10〜図14を参照して説明する。
なお、本実施形態にかかる体動判定装置及び電気刺激装置も、その基本的な構成は第1の実施形態と同等である。よって、図10〜図14においても第1の実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図10に示すように、本実施形態の体動判定装置10を構成する制御部41は、第1センサ異常検知部2、及び第2センサ異常検知部3を有している。また、制御部41は、第1判別部60、第2判別部70、及び統合論理演算部80を有している。
第1センサ異常検知部2には、演算処理部46からセンサSL1,SL2,SR1,SR2の出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が入力される。第1センサ異常検知部2は、入力される出力信号IL1,IL2,IR1,IR2に基づき、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の有無を検知する。第1センサ異常検知部2は、正常と検知した出力信号のうちのセンサSL1,SL2の出力信号IL1,IL2を第1判別部60に出力する。また、第1センサ異常検知部2は、正常と検知した出力信号のうちのセンサSR1,SR2の出力信号IR1,IR2を第2判別部70に出力する。
第1判別部60は、正中面Oにより分割された使用者の一方の半身に装着されたセンサSL1,SL2からなる第1検出部SLの検出結果に基づいて、使用者の一方の肢の動作判別を行う。第1判別部60は、比較部61と論理演算部62とを有している。比較部61は、演算処理部46により演算された第1検出部SLの検出結果を示す信号の値が、1歩行周期のうちのどの判別区間に属しているかを判定する。論理演算部62は、比較部61が出力する判定信号の論理演算を行う。第1判別部60は、比較部61及び論理演算部62を用いて、演算処理部46により処理されたセンサSL1,SL2の出力信号IL1,IL2等に対する判定を行う。これにより、第1判別部60は、一方の半身の1歩行周期の歩行動作から、図6に示した複数の判別区間H1a〜H1cを検出する。そして、第1判別部60は、例えば、歩行動作に伴い使用者の歩行状態が判別区間H1aから判別区間H1bに切り替わったと判定した場合に、出力信号をハイレベルからローレベルに変更する制御を行う。第1判別部60は、判別結果を示す判別情報を第2センサ異常検知部3に出力する。
第2判別部70は、正中面Oにより分割された使用者の他方の半身に装着されたセンサSR1,SR2からなる第2検出部SRの検出結果に基づいて使用者の他方の肢の動作判別を行う。第2判別部70は、比較部71と論理演算部72とを有している。比較部71は、演算処理部46により演算された第2検出部SRの検出結果信号の値が、1歩行周期のうちのどの判別区間に属しているかを判定する。論理演算部72は、比較部71が出力する判定信号の論理演算を行う。第2判別部70は、比較部71及び論理演算部72を用いて、演算処理部46により処理されたセンサSR1,SR2の出力信号IR1,IR2等に対する判定を行う。これにより、第2判別部70は、他方の半身の1歩行周期の歩行動作から、図6に示す複数の判別区間H1a〜H1cを検出する。そして、第2判別部70は、例えば、歩行動作に伴い使用者の歩行状態が判別区間H1aから判別区間H1bに切り替わったと判定した場合に、出力信号をハイレベルからローレベルに変更する制御を行う。第2判別部70は、判別結果を示す判別情報を第2センサ異常検知部3に出力する。
第2センサ異常検知部3は、第1判別部60から入力された判別情報に基づき、センサSL1,SL2の異常の有無を検知する。また、第2センサ異常検知部3は、第2判別部70から入力された判別情報に基づき、センサSR1,SR2の異常の有無を検知する。第2センサ異常検知部3は、正常であることを検知したセンサの検出結果に基づく判別情報を統合論理演算部80に出力する。第2センサ異常検知部3は、例えば、入力された判別情報が、規定された動作以外の未知の動作を示すものであるとき、この判別情報の生成源となるセンサが異常であることを検知する。また、第2センサ異常検知部3は、例えば、第1判別部60及び第2判別部70から入力された各判別情報が同じ歩行動作を長期間示すなど、正常な動作結果として規定された組み合わせ以外の動作を示すときもセンサが異常であることを検知する。
統合論理演算部80は、正常であることが検知された判別情報に基づいて、使用者の動作を判定する処理を行う。統合論理演算部80は、例えば、正中面Oにより分割された使用者の左脚の動作を、第1判別部60の判別情報に第2判別部70の判別情報を加味して判定する。これにより、統合論理演算部80は、第1判別部60の判別結果を検証し、誤判別の有無を確認する。また、これにより、統合論理演算部80は、第1判別部60の判別結果のみでは判別が困難な使用者の動作の判別を行う。なお、統合論理演算部80は、第1判別部60及び第2判別部70から入力された各判別情報のうち、一方の判別情報が異常なセンサに基づく判別情報であると検知したとき、他方の正常なセンサに基づき判別情報のみに基づく動作の判別を行う。そして、異常なセンサに基づく判別情報に基づく動作の判別を行わない。また、統合論理演算部80は、第1判別部60及び第2判別部70から入力された各判別情報のいずれもが異常なセンサに基づく判別情報であると検知したとき、この判別情報に基づく動作の判別を行わない。
また、統合論理演算部80は、例えば、正中面Oにより分割された使用者の右脚の動作を、第2判別部70の判別情報に第1判別部60の判別情報を加味して判定する。これにより、統合論理演算部80は、第2判別部70の判別結果を検証し、誤判別の有無を確認する。また、これにより、統合論理演算部80は、第2判別部70の判別結果のみでは判別が困難な使用者の動作の判別を行う。
次に、図11を参照して、第1センサ異常検知部2及び第2センサ異常検知部3による異常検知の詳細を説明する。
図11は、一歩行周期におけるセンサSL1,SL2,SR1,SR2の正常時及び異常時の各出力信号IL1,IL2,IR1,IR2の推移例を示している。
図11は、一歩行周期におけるセンサSL1,SL2,SR1,SR2の正常時及び異常時の各出力信号IL1,IL2,IR1,IR2の推移例を示している。
なお、図11(a)は、使用者の大腿部に装着されたセンサSR1の正常時の出力信号IR1と膝部に装着されたセンサSR2の正常時の出力信号IR2との差分を示している。また、図11(b)において、実線で示す推移IS1は、使用者の大腿部に装着されたセンサSR1の正常時の出力信号IR1を示している。破線で示す推移Ie1は、使用者の大腿部に装着されたセンサSR1の異常時の出力信号IR1を示している。また、図11(c)において、実線で示す推移IS2は、使用者の膝部に装着されたセンサSR2の正常時の出力信号IR2を示している。破線で示す推移Ie2は、使用者の膝部に装着されたセンサSR2の異常時の出力信号IR2を示している。
図11(b)に推移例IS1として示すように、センサSR1の出力信号IR1が示す物理量の推移は、正常時には使用者の身体の動きに応じて変動する。また、図11(c)に推移例IS2として示すように、センサSR2の出力信号IR2が示す物理量の推移は正常時には使用者の身体の動きに応じて変動する。
一方、センサSR1,SR2が衝撃等により破損したときには、図11(b)に推移例Ie1として示すように、センサSR1の出力信号IR1は、身体の動きに関係なく一定の値となる。また、図11(c)に推移例Ie2として示すように、センサSR2の出力信号IR2も、身体の動きに関係なく一定の値となる。
また、図12に、図11(b)及び(c)において、異常検出用の閾値TE1を超えた出力信号IR1,IR2の所定時間におけるピーク値の間隔時間、つまり周波数解析の結果を示す。図12に示すように、例えばセンサSR1,SR2の異常時には、センサSR1,SR2の出力信号IR1,IR2が異常検出用の閾値TE2以下となる。
第1センサ異常検知部2は、閾値TE1を超えた出力信号IL1,IL2,IR1,IR2の周波数解析結果が閾値TE2以下になると、閾値TE2以下の出力信号を出力したセンサが異常であると検知する。
次に、体動判定装置10の動作の詳細を、図13に示すタイムチャートに従って説明する。
図13は、図6に例示した1歩行周期を立脚期前期、立脚期後期、遊脚期前期、及び遊脚期後期の四段階に分割して歩行動作の経過状況を示したものである。なお、図13(a)は、第1判別部60による使用者の左脚の歩行動作の判別結果を示している。また、図13(b)は、第2判別部70による使用者の右脚の歩行動作の判別結果を示している。さらに、図13(c)は、統合論理演算部80による使用者の歩行動作の判別結果を示している。なお、図13において、「判別番号1」は立脚期前期、「判別番号2」は立脚期後期、「判別番号3」は遊脚期前期、及び「判別番号4」は遊脚期後期をそれぞれ示している。
図13は、図6に例示した1歩行周期を立脚期前期、立脚期後期、遊脚期前期、及び遊脚期後期の四段階に分割して歩行動作の経過状況を示したものである。なお、図13(a)は、第1判別部60による使用者の左脚の歩行動作の判別結果を示している。また、図13(b)は、第2判別部70による使用者の右脚の歩行動作の判別結果を示している。さらに、図13(c)は、統合論理演算部80による使用者の歩行動作の判別結果を示している。なお、図13において、「判別番号1」は立脚期前期、「判別番号2」は立脚期後期、「判別番号3」は遊脚期前期、及び「判別番号4」は遊脚期後期をそれぞれ示している。
ここで、先の図9に示したように1歩行周期の下腿部の動きは、立脚期の動きに比べ遊脚期の方が大きい。このため、遊脚期では、第1検出部SL及び第2検出部SRが取得するセンサ値の変動が大きく他の判別区間よりも高精度に判別可能である。
また、先の図5,図6に示したように、一方の脚の状態が立脚期前期から立脚期後期に遷移するタイミングは、他方の脚が遊脚期前期から遊脚期後期に遷移するタイミングと近似する。つまり、一方の脚の状態が立脚期前期から立脚期後期に遷移するとき、他方の脚は遊脚期前期から遊脚期後期に遷移する。
このため、第1判別部60の判別結果は、図13(a)のタイミングT18で、左の脚の状態が立脚期前期から立脚期後期に遷移したことを示す。また、第2判別部70の判別結果は、図13(b)のタイミングT18で、右の脚の状態が遊脚期前期から遊脚期後期に遷移したことを示す。
一方、図13(b)に示すように、タイミングT19では、第1判別部60の判別結果が左脚の立脚期前期の終了を示す以前に(図13(a):T20)、第2判別部70の判別結果が変化する。すなわち、第2判別部70の判別結果は、既に右足の遊脚期後期の開始を示している。そこで、統合論理演算部80は、図13(c)に示すように、タイミングT19にて左脚の立脚期前期が終了したと判定する。つまり、統合論理演算部80は、第1判別部60の判別結果が誤判別であるとして、その判別結果を第2判別部70の判別結果に基づいて訂正する。
次に、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常が検知されたときに行われる判別処理を図14を参照して説明する。
図14(a)に示すように、第1センサ異常検知部2もしくは第2センサ異常検知部3が、例えばセンサSL1が異常であることを検知する(タイミングT30)。すると、第1判別部60は、センサSL1に基づく動作判別を停止する。一方、第2判別部70は、図14(b)に示すように、正常な状態にあることが検知されているセンサSR1,SR2に基づく動作判別を継続する。統合論理演算部80は、図14(c)に示すように、第1判別部60の判別結果に代えて第2判別部70の判別結果を用いることにより、使用者の左脚の動作を判別する(タイミングT31)。すなわち、統合論理演算部80は、第2判別部70に基づき使用者の右脚の状態が遊脚期前期から遊脚期後期に遷移したことを検知する。すると、統合論理演算部80は、使用者の左脚の状態が立脚期前期から立脚期後期に遷移したと判定する。これにより、第1判別部60の判別結果が異常な結果を示したとしても、第1判別部60が本来判別すべき左脚の状態が継続して判別されることとなる。また、これにより、第1判別部60が用いるセンサSL1,SL2に異常が発生しても、第1判別部60が本来判別すべき左脚の状態が継続して判別されることとなる。
図14(a)に示すように、第1センサ異常検知部2もしくは第2センサ異常検知部3が、例えばセンサSL1が異常であることを検知する(タイミングT30)。すると、第1判別部60は、センサSL1に基づく動作判別を停止する。一方、第2判別部70は、図14(b)に示すように、正常な状態にあることが検知されているセンサSR1,SR2に基づく動作判別を継続する。統合論理演算部80は、図14(c)に示すように、第1判別部60の判別結果に代えて第2判別部70の判別結果を用いることにより、使用者の左脚の動作を判別する(タイミングT31)。すなわち、統合論理演算部80は、第2判別部70に基づき使用者の右脚の状態が遊脚期前期から遊脚期後期に遷移したことを検知する。すると、統合論理演算部80は、使用者の左脚の状態が立脚期前期から立脚期後期に遷移したと判定する。これにより、第1判別部60の判別結果が異常な結果を示したとしても、第1判別部60が本来判別すべき左脚の状態が継続して判別されることとなる。また、これにより、第1判別部60が用いるセンサSL1,SL2に異常が発生しても、第1判別部60が本来判別すべき左脚の状態が継続して判別されることとなる。
また、第1センサ異常検知部2もしくは第2センサ異常検知部3が例えばセンサSR1,SR2が異常であることを検知すると、第2判別部70は、センサSR1,SR2に基づく動作判別を停止する。一方、第1判別部60は、正常な状態にあることが検知されているセンサSL1,SL2に基づく動作判別を継続する。統合論理演算部80は、第2判別部70の判別結果に代えて第1判別部60の判別結果を用いることにより、使用者の右脚の動作を判別する。すなわち、統合論理演算部80は、第1判別部60に基づき使用者の左脚の状態が遊脚期前期から遊脚期後期に遷移したことを検知する。すると統合論理演算部80は、使用者の右脚の状態が立脚期前期から立脚期後期に遷移したと判定する。これにより、第2判別部70の判別結果が異常な結果を示していても、第2判別部70が本来判別すべき右脚の状態が継続して判別されることとなる。また、これにより、第2判別部70が用いるセンサSR1,SR2に異常が発生しても、第2判別部70が本来判別すべき右脚の状態が継続して判別されることとなる。
なお、統合論理演算部80は、例えば、第1判別部60や第2判別部70の判別結果を代替することによる判別を、一定時間に限って行う。このため、センサSL1,SL2等の異常が検知されてから所定時間が経過すると(タイミングT32)、統合論理演算部80は、使用者の動作判別を停止する。そして、例えば、使用者の動作判別が停止された旨が表示部43に表示される。
次に、体動判定装置10の作用について説明する。
センサ異常検知部1は、閾値TE1を超えた出力信号IL1,IL2,IR1,IR2の周波数解析結果が閾値TE2以下になると、閾値TE2以下の出力信号を出力したセンサが異常であることを検知した。そして、センサ異常検知部1は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が閾値TE1を超えることを条件として、異常の検知を段階的な指標に基づき行う。さらに、センサ異常検知部1は、閾値TE1を超えた出力信号の周波数解析結果が閾値TE2以下となることを2つ目の条件として、異常の検知を段階的な指標に基づき行う。これにより、異常の検知がより精査され、異常検知の精度がさらに向上される。また、これにより、センサ異常検知部1は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が閾値TE1を超えないときには、センサSL1,SL2,SR1,SR2が正常であることを即時に検知できる。よって、センサ異常検知部1が異常の検知処理を行う時間が短縮され、センサ異常検知部1の駆動時間の短期化に伴う消費電力の低減が図られる。
センサ異常検知部1は、閾値TE1を超えた出力信号IL1,IL2,IR1,IR2の周波数解析結果が閾値TE2以下になると、閾値TE2以下の出力信号を出力したセンサが異常であることを検知した。そして、センサ異常検知部1は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が閾値TE1を超えることを条件として、異常の検知を段階的な指標に基づき行う。さらに、センサ異常検知部1は、閾値TE1を超えた出力信号の周波数解析結果が閾値TE2以下となることを2つ目の条件として、異常の検知を段階的な指標に基づき行う。これにより、異常の検知がより精査され、異常検知の精度がさらに向上される。また、これにより、センサ異常検知部1は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が閾値TE1を超えないときには、センサSL1,SL2,SR1,SR2が正常であることを即時に検知できる。よって、センサ異常検知部1が異常の検知処理を行う時間が短縮され、センサ異常検知部1の駆動時間の短期化に伴う消費電力の低減が図られる。
体動判定装置10は、使用者の一方の脚の動作状態を判別する第1判別部60を備える。また、体動判定装置10は、使用者の他方の脚の動作状態を判別する第2判別部70を備える。第1判別部60は、第1検出部SLの検出結果に基づき使用者の一方の脚の状態を判別する。また、第2判別部70は、第2検出部SRの検出結果に基づき使用者の他方の脚の状態を判別する。統合論理演算部80は、第1判別部60の判別結果に第2判別部70を加味して一方の脚の動作状態を判定した。また、統合論理演算部80は、第2判別部70の判別結果に第1判別部60を加味して他方の脚の動作状態を判定した。よって、統合論理演算部80は、第1判別部60もしくは第2判別部70の判別結果を、他方の判別部(70.60)の判別結果に基づき検証、是正することができる。これにより、歩行動作の判定精度がさらに高められることとなる。
統合論理演算部80は、センサSL1,SL2に異常が生じたとき、異常が生じていないセンサSR1,SR2の検出結果に基づき動作判別を行う第2判別部70の判別結果を利用した。そして、統合論理演算部80は、第1判別部60が本来判別すべき左脚の状態を、第2判別部70の判別結果に基づいて判別した。また、統合論理演算部80は、センサSR1,SR2に異常が生じたとき、異常が生じていないセンサSL1,SL2の検出結果に基づき動作判別を行う第1判別部60の判別結果を利用した。そして、統合論理演算部80は、第2判別部70が本来判別すべき右脚の状態を、第1判別部60の判別結果に基づいて判別した。よって、統合論理演算部80は、第1判別部60及び第2判別部70のいずれかが利用するセンサに異常が発生していなければ、一部のセンサが異常でも動作判別を継続して行うことができる。
第1判別部60は、一方の脚の状態の立脚期前期から立脚期後期への遷移を判別した。また、第2判別部70は、他方の脚の状態の遊脚期前期から遊脚期後期への遷移を判別した。そして、統合論理演算部80は、一方の脚の状態の立脚期前期から立脚期後期への遷移の判別を、他方の脚の状態の遊脚期前期から遊脚期後期への判別結果を加味して行った。これにより、一方の脚の立脚期前期から立脚期後期への遷移と、他方の脚の状態の遊脚期前期から遊脚期後期への遷移といった関連性の高い動作に基づいて動作状態が判別される。よって、統合論理演算部80は、第1判別部60及び第2判別部70の双方の判別結果に基づく使用者の動作判別を高精度に行うことが可能となる。
この実施形態は、前記(1)〜(7)の効果に加え、さらに以下の効果を奏する。
(8)センサ異常検知部1は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が閾値TE1を超えることを条件として異常の検知を行った。また、センサ異常検知部1は、閾値TE1を超えた出力信号の周波数解析結果が閾値TE2以下となることを2つ目の条件として異常の検知を行った。つまり、センサ異常検知部1は、異常の検知を、2つの条件に基づいて段階的に行った。これにより、異常の検知がより精査され、異常検知の精度がさらに向上される。また、これにより、センサ異常検知部1が異常の検知処理を行う時間が短縮され、センサ異常検知部1の駆動時間の短期化に伴う消費電力の低減が図られる。
(8)センサ異常検知部1は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2が閾値TE1を超えることを条件として異常の検知を行った。また、センサ異常検知部1は、閾値TE1を超えた出力信号の周波数解析結果が閾値TE2以下となることを2つ目の条件として異常の検知を行った。つまり、センサ異常検知部1は、異常の検知を、2つの条件に基づいて段階的に行った。これにより、異常の検知がより精査され、異常検知の精度がさらに向上される。また、これにより、センサ異常検知部1が異常の検知処理を行う時間が短縮され、センサ異常検知部1の駆動時間の短期化に伴う消費電力の低減が図られる。
(9)体動判定装置10は、正中面Oにより分割された左右の脚の動作状態を判別する第1判別部60及び第2判別部70を判別部として備える。また、体動判定装置10は、第1判別部60及び第2判別部70の各判別結果に基づき左右の脚の動作状態を判別する処理を行う統合論理演算部80を備える。これにより、一方の脚の状態の検出結果では判別することが困難な動作であっても、適正に判別することが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施形態について図15〜図19を参照して説明する。
以下、本発明を具体化した第3の実施形態について図15〜図19を参照して説明する。
なお、本実施形態にかかる体動判定装置及び電気刺激装置も、その基本的な構成は第1の実施形態と同等である。よって、図15〜図19においても第1の実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図15(a)に示すように、本実施形態の体動判定装置10は、センサSO1からなる第3検出部SOをさらに有している。第3検出部SOは、使用者の基準面上の例えば腰部に装着される。本実施形態では、使用者が立位もしくは座位し、かつ基準面に対して対称に静止した状態が基本姿勢とされる。第1検出部SL、第2検出部SR、及び第3検出部SOは、例えば加速度センサによって構成される。本実施形態の第1検出部SL、第2検出部SR、及び第3検出部SOは、使用者の状態が図15(a)に例示する基本姿勢にあるときに、使用者の各部位の状態を検出する。第3検出部SOは、図15(b)に例示するように、使用者の腰部に装着される操作部44に内蔵されている。操作部44には、体動判定装置10の動作モードが使用者により切り換え可能な選択ボタン43a,43bが設けられている。体動判定装置10は、使用者の動作判定モードと異常検知モードとを有している。体動判定装置10は、選択ボタン43a,43bが使用者に操作されることにより、動作判定モードと異常検知モードとを切り換える。
図16に、本実施形態の体動判定装置10の構成を示すように、体動判定装置10は、検出部として、第1検出部SL、第2検出部SR、及び第3検出部SOを備える。第1検出部SL、第2検出部SR、及び第3検出部SOの出力信号IL1,IL2,IR1,IR2、IO1は、制御部41を構成する演算処理部46に入力される。そして、使用者が基本姿勢にあるときには、センサSL1,SL2,SR1,SR2の出力信号IL1,IL2,IR1,IR2がいずれも、図17(a)に示すように一定の値を示す。
演算処理部46は、出力信号IL1,IL2,IR1,IR2、IO1を処理し、処理した出力信号IL1,IL2,IR1,IR2、IO1をセンサ異常検知部1に出力する。
センサ異常検知部1は、基本姿勢にある使用者が操作部44を操作することにより異常検知モードが選択されると、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の検知を行う。センサ異常検知部1は、異常の検知に際し、基準面を跨いで対となるセンサSL1の出力信号IL1とセンサSR1の出力信号IR1との差分を算出する。また、センサ異常検知部1は、基準面を跨いで対となるセンサSL2の出力信号IL2とセンサSR2の出力信号IR2との差分を算出する。これにより、図17(b)に示すように、約「0」に近似する値が、対となる各センサSL1,SR1の出力信号IL1と出力信号IR1が示す加速度の差分値として算出される。同様に、約「0」に近似する値が、対となる各センサSL2,SR2の出力信号IL2と出力信号IR2が示す加速度の差分値として算出される。
なお、対となる各センサSL1,SR1(SL2,SR2)のうち一方が、正規の設置向きとは反対の向きに取り付けられることが想定される。このとき、出力信号IL1,IR1の一方の検出結果の符合が反転するために、出力信号IL1と出力信号IR1との差分値は、出力信号IL1,IR1が示す加速度の約2倍の値となる。よって、センサ異常検知部1は、センサSL1,SR1のうち一方が、正規の設置向きとは反対の向きに取り付けられていると判定する。
また、対となる各センサSL1,SR1(SL2,SR2)のいずれもが、正規の設置向きとは反対の向きに取り付けられること想定される。このときにも、図17(b)に示すように、約「0」に近似する値が、対となる各センサSL1,SR1の出力信号IL1と出力信号IR1が示す加速度の差分値として算出される。また、対となる各センサSL1,SR1(SL2,SR2)のいずれもが異常状態になったときにも、出力信号IL1と出力信号IR1が示す加速度の差分値として約「0」に近似する値が算出されることが想定される。そこで、本実施形態のセンサ異常検知部1は、こうした異常を検知すべく、第1検出部SL及び第2検出部SRに加え、第3検出部SO(センサSO1)の検出結果を用いて異常検知を行う。
センサ異常検知部1は、上記差分値が約「0」であるとき、使用者の基本姿勢時のセンサSO1の検出結果が、各センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果と近似するかを判定する。そして、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2のうち、センサSO1の検出結果から所定値以上乖離した検出結果を示すセンサが異常状態にあると検知する。
次に、本実施形態の体動判定装置10の動作を、図18に示すフローチャートに従って説明する。
図18に示すように、センサ異常検知部1は、基本姿勢時におけるセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果である出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を取得する(ステップ10)。
図18に示すように、センサ異常検知部1は、基本姿勢時におけるセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果である出力信号IL1,IL2,IR1,IR2を取得する(ステップ10)。
次いで、センサ異常検知部1は、図11に例示したように、一歩行周期における検出結果が、正常範囲αSの範囲内に含まれているか否かを判定する(ステップ11)。センサ異常検知部1は、検出結果が正常範囲αSの範囲内に含まれていないとき(ステップ11:NO)、検出結果の正号と負号とを入れ替える(ステップ12)。そして、センサ異常検知部1は、符合を入れ替えた検出結果が、正常範囲αSの範囲内に含まれているか否かを判定する(ステップ13)。
符合を入れ替えた検出結果が正常範囲αSの範囲内に含まれていないとき(ステップ13:NO)、センサ異常検知部1は、当該検出結果を出力したセンサが異常であると判定する。また、センサ異常検知部1は、このセンサの異常要因が不明であると判定する(ステップ14)。
一方、符合を入れ替えた検出結果が正常範囲αSの範囲内に含まれていることもある(ステップ13:YES)。この場合には、この検出結果が、正常範囲αSを超えるピーク(変曲点)の時間間隔、つまり周波数解析が図12に例示した閾値TE2以上であるかが判定される(ステップ15)。センサ異常検知部1は、符合を入れ替えた検出結果のピーク時間間隔が閾値TE2未満であるとき(ステップ15:NO)、当該検出結果を出力したセンサが異常であると判定する。また、センサ異常検知部1は、このセンサの設置向きが、図19(a)に例示するように、正規の設置向きである可能性が高いと判定する(ステップ16)。逆に、符合を入れ替えた検出結果のピーク時間間隔が閾値TE2以上となることもある(ステップ15:YES)。この場合、センサ異常検知部1は、当該検出結果を出力したセンサが異常であると判定する。そして、センサ異常検知部1は、このセンサの設置向きが、図19(b)に例示するように、正規の設置向きとは反対の向きである可能性が高いと判定する(ステップ17)。
また、センサ異常検知部1は、ステップ11にて検出結果が正常範囲αSの範囲内に含まれていると判定する。すると、センサ異常検知部1は、正常範囲αSを超えているピークの時間間隔が閾値TE2以上であるかを判定する(ステップ18)。センサ異常検知部1は、検出結果のピーク時間間隔が閾値TE2未満であるとき(ステップ18:NO)、当該検出結果を出力したセンサが異常であると判定する。また、センサ異常検知部1は、このセンサの異常要因が不明であると判定する(ステップ19)。逆に、符合を入れ替えた検出結果のピークの時間間隔が閾値TE2以上となることもある(ステップ18:YES)。すると、センサ異常検知部1は、当該検出結果を出力したセンサが正常であると判定する(ステップ20)。
次に、体動判定装置10の作用について説明する。
センサ異常検知部1は、使用者が基本姿勢にあるときのセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果に基づき異常の検知を行った。このため、使用者が基本姿勢にあるとき、基準面に対称な使用者の各膝や各大腿の状態は近似し、その動作の物理量も近似する。よって、センサSL1,SL2,SR1,SR2が正常なときは、基準面に対称な位置に装着された各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の差分値は約「0」となる。一方、センサSL1,SL2,SR1,SR2が異常なときには、各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の差分値は所定値よりも大きくなる。よって、センサ異常検知部1は、各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の差分値に基づき、異常の検知を容易に行うことができる。
センサ異常検知部1は、使用者が基本姿勢にあるときのセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果に基づき異常の検知を行った。このため、使用者が基本姿勢にあるとき、基準面に対称な使用者の各膝や各大腿の状態は近似し、その動作の物理量も近似する。よって、センサSL1,SL2,SR1,SR2が正常なときは、基準面に対称な位置に装着された各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の差分値は約「0」となる。一方、センサSL1,SL2,SR1,SR2が異常なときには、各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の差分値は所定値よりも大きくなる。よって、センサ異常検知部1は、各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の差分値に基づき、異常の検知を容易に行うことができる。
体動判定装置10は、センサSO1からなる第3検出部SOをさらに備えた。そして、センサ異常検知部1は、第1検出部SL、第2検出部SR、及び第3検出部SOの検出結果に基づきセンサSL1,SL2,SR1,SR2の異常を検知した。このため、センサ異常検知部1は、対となる各センサSL1,SR1(SL2,SR2)同士に異常が発生しても、センサSL1,SL2,SR1,SR2の異常を検知することができる。
センサSO1を備える第3検出部SOが、使用者の基準面上に装着された。このため、使用者の特定の動作を行っても、第3検出部SOに付与される振動が低減される。これにより、第3検出部SOの離脱や衝撃に伴う故障等が抑制される。
この実施形態は、前記(1)〜(7)の効果に加え、さらに以下の効果を奏する。
(10)体動判定装置10は、使用者が基本姿勢にあるときのセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果に基づき異常の検知を行った。これにより、センサ異常検知部1は、各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の差分値に基づき、異常の検知を容易に行うことができる。
(10)体動判定装置10は、使用者が基本姿勢にあるときのセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果に基づき異常の検知を行った。これにより、センサ異常検知部1は、各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の差分値に基づき、異常の検知を容易に行うことができる。
(11)体動判定装置10は、センサSO1からなる第3検出部SOをさらに備えた。これにより、センサ異常検知部1は、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果のみでは検知が困難な異常の発生も検知可能となる。
(第4の実施形態)
以下、本発明を具体化した第4の実施形態について図20〜図23を参照して説明する。
以下、本発明を具体化した第4の実施形態について図20〜図23を参照して説明する。
なお、本実施形態にかかる体動判定装置及び電気刺激装置も、その基本的な構成は第1の実施形態と同等である。よって、図20〜図23においても第1の実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図20に示すように、本実施形態では、使用者の身体に電気刺激を付与するための電極部34,35が、大腿正面部24及び下腿正面部27に設けられている。電極部34は、一対の陽極34a及び陰極34bを有する。また、電極部35は、一対の陽極35a及び陰極35bを有する。陽極34a,35a及び陰極34b,35bは、その一部が大腿正面部24及び下腿正面部27の背面24b,27bから露出しており、皮膚と直接接触して電気刺激を付与するように構成されている。センサSL1,SL2,SR1,SR2及び電極部34,35は、接続ケーブル13を介して本体部12と電気的に接続されている。
図21に示すように、本実施形態の体動判定装置10は、使用者に電気刺激を付与する電気刺激部42を有している。また、制御部41は、電気刺激部42を制御する電気制御部48をさらに有している。
電気制御部48は、判別部47からの出力信号、即ち判別区間H1a〜H1cに基づいて電気刺激部42を制御する。電気刺激部42は、上記した電極部34,35と、電極部34,35と電気的に接続されたパルス発生部51とを有する。
電気刺激部42は、電気制御部48から入力される制御信号に基づいてパルス発生部51を駆動する。これにより、電気刺激部42は、所定のパルス信号を、各電極部34,35の陽極34a,35a及び陰極34b,35b間に発生させる。各電極部34,35は、パルス信号の発生により、使用者に対して電気刺激を付与する。
表示部43には、例えば、使用者の動作状態の判別結果の他、各判別区間H1a〜H1cにおける電気刺激の有無などの設定が表示される。また、この設定は、操作部44を用いて使用者が変更可能となっている。電源部45は、センサSL1,SL2,SR1,SR2、電気刺激部42、制御部41及び操作部44に対して駆動電流を供給する。そして、判別部47は、判別区間H1a〜H1cが切り替わった旨の信号を電気制御部48に出力する。
次に、本実施形態の体動判定装置10の動作を、図22に示すフローチャートに従って説明する。
図22に示すように、まず、先の図7に示したステップ61〜66に相当するステップ71〜76の処理が実行される。これにより、判別部47は、論理演算部50の出力結果から判別区間H1a〜H1cを検出する。そして、判別部47は、各判別区間H1a〜H1cが切り替わった旨の信号を電気制御部48に出力する。
図22に示すように、まず、先の図7に示したステップ61〜66に相当するステップ71〜76の処理が実行される。これにより、判別部47は、論理演算部50の出力結果から判別区間H1a〜H1cを検出する。そして、判別部47は、各判別区間H1a〜H1cが切り替わった旨の信号を電気制御部48に出力する。
次いで、電気制御部48は、入力された判別区間H1a〜H1cに基づいて、電気刺激部42のパルス発生部51を制御する(ステップ77)。図23に示すように、電気制御部48は、立脚期に対応する判別区間H1aにおいて、電極部34から電気刺激A及びBが付与されるように制御する。また、電気制御部48は、遊脚期前期に対応する判別区間H1bにおいては、パルス発生部51の駆動(電気刺激)を停止させる制御を行う。なお、電気制御部48は、各電極部34,35に発生させるパルス信号の電流の大きさ・周波数などの制御を所定のプログラム等に基づいて行う。
次に、体動判定装置10の作用について説明する。
体動判定装置10は、判別区間H1a〜H1cに基づいて、電気制御部48が電気刺激部42を制御して使用者の身体に電気刺激を付与する。これにより、例えば1歩行周期において、筋肉が集中的に活動する区間を含む範囲で電気刺激を付与することで、筋肉を収縮させ下腿部の負担を効果的に軽減することが可能となる。つまり、立脚期及び遊脚期のみを用いて電気刺激を付与する場合に比べて、歩行状態に応じたより細かい区間で電気刺激を付与することができる。また、複数の判別区間H1a〜H1cを設定することで、電気刺激を付与する区間だけでなく、所定区間だけ電気刺激を停止することができる。これにより、歩行動作を妨げることなく電気刺激を付与することができ、電気刺激を効率良く付与することができる。さらに、判別区間H1a〜H1cにおいては、電極部34,35の両方から電気刺激が付与される。つまり、電気刺激を付与する区間を、複数の判別区間H2a〜H2dを組み合わせて行うことができる。これにより、電気刺激の付与(フィードバック)を多様な区間(歩行状態)に応じて行うことができる。
体動判定装置10は、判別区間H1a〜H1cに基づいて、電気制御部48が電気刺激部42を制御して使用者の身体に電気刺激を付与する。これにより、例えば1歩行周期において、筋肉が集中的に活動する区間を含む範囲で電気刺激を付与することで、筋肉を収縮させ下腿部の負担を効果的に軽減することが可能となる。つまり、立脚期及び遊脚期のみを用いて電気刺激を付与する場合に比べて、歩行状態に応じたより細かい区間で電気刺激を付与することができる。また、複数の判別区間H1a〜H1cを設定することで、電気刺激を付与する区間だけでなく、所定区間だけ電気刺激を停止することができる。これにより、歩行動作を妨げることなく電気刺激を付与することができ、電気刺激を効率良く付与することができる。さらに、判別区間H1a〜H1cにおいては、電極部34,35の両方から電気刺激が付与される。つまり、電気刺激を付与する区間を、複数の判別区間H2a〜H2dを組み合わせて行うことができる。これにより、電気刺激の付与(フィードバック)を多様な区間(歩行状態)に応じて行うことができる。
この実施形態は、前記(1)〜(7)の効果に加え、さらに以下の効果を奏する。
(12)体動判定装置10は、電気刺激部42を備えており、電気制御部48が分割された各判別区間H1a〜H1cに基づいて使用者の身体に電気刺激を付与する。これにより、歩行状態に応じた細かい区間で電気刺激を付与することができる。また、電気刺激部42は、判別部47による高精度な判別結果に応じて、必要なタイミングで電気刺激の付与を行うことができる。これにより、電気刺激が人体に長時間付与されることによる使用者の疲労が軽減されることとなる。
(12)体動判定装置10は、電気刺激部42を備えており、電気制御部48が分割された各判別区間H1a〜H1cに基づいて使用者の身体に電気刺激を付与する。これにより、歩行状態に応じた細かい区間で電気刺激を付与することができる。また、電気刺激部42は、判別部47による高精度な判別結果に応じて、必要なタイミングで電気刺激の付与を行うことができる。これにより、電気刺激が人体に長時間付与されることによる使用者の疲労が軽減されることとなる。
(13)体動判定装置10は、操作部44を備えており、電気刺激を付与する判別区間H1a〜H1cを使用者が変更可能となっている。これにより、使用者の好みや目的等に応じて電気刺激の付与を行うことができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施の形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
・上記各実施形態では、センサSL1,SL2,SR1,SR2と本体部12とが、接続ケーブル13によって有線接続された。そして、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果を示す信号が、接続ケーブル13を介して本体部12に伝達された。これ以外に例えば、センサSL1,SL2,SR1,SR2及び本体部12に無線通信可能な通信部が設けられる構成であってもよい。
なお、上記各実施の形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
・上記各実施形態では、センサSL1,SL2,SR1,SR2と本体部12とが、接続ケーブル13によって有線接続された。そして、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果を示す信号が、接続ケーブル13を介して本体部12に伝達された。これ以外に例えば、センサSL1,SL2,SR1,SR2及び本体部12に無線通信可能な通信部が設けられる構成であってもよい。
・上記各実施形態では、センサSL1,SL2,SR1,SR2が、使用者の膝関節に装着された。これ以外に例えば、センサSL1,SL2,SR1,SR2が、使用者の例えば股関節回り、腰、肘、腕、足首などの他の部位に装着されてもよい。この場合には、センサSL1,SL2,SR1,SR2が、基準面を跨ぐ対称な部位に装着されることとなる。なお、センサSL1,SL2,SR1,SR2は、使用者の身体の関節を間に挟む位置に設けられることが好ましい。
・上記各実施形態では、装着部11と操作部44とが別体として構成された。これ以外に例えば、操作部44が装着部11に内蔵される構成であってもよい。
・上記第3の実施形態において、第1検出部SL及び第2検出部SRのいずれか一方を構成するセンサが異常と検知された。この場合、異常が検知されていない側の検出結果に基づき動作判別が行われた。この異常が検知されていない側の検出結果に基づく動作判別に、制限時間が設定され、制限時間の範囲内で動作判別が行われてもよい。これによれば、制限時間経過後は、第1検出部SL及び第2検出部SRの双方の検出結果に基づく動作判別が再開される。もしくは、制限時間経過後、センサSL1,SL2,SR1,SR2のすべてが正常であることが検知されるまでの間、動作判別が停止される。
・上記第3の実施形態において、第1検出部SL及び第2検出部SRのいずれか一方を構成するセンサが異常と検知された。この場合、異常が検知されていない側の検出結果に基づき動作判別が行われた。この異常が検知されていない側の検出結果に基づく動作判別に、制限時間が設定され、制限時間の範囲内で動作判別が行われてもよい。これによれば、制限時間経過後は、第1検出部SL及び第2検出部SRの双方の検出結果に基づく動作判別が再開される。もしくは、制限時間経過後、センサSL1,SL2,SR1,SR2のすべてが正常であることが検知されるまでの間、動作判別が停止される。
・上記第3の実施形態では、異常検知モードが実行されるときの基本姿勢として、立位及び座位が規定された。そして、立位及び座位のいずれかの基本姿勢のときのセンサSL1,SL2,SR1,SR2の異常の検知が行われた。これ以外に、立位及び座位の各基本姿勢において検出されたセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果に基づき異常の検知が行われてもよい。これによれば、一つの基本姿勢では異常の検知精度がさらに高められる。また、これによれば、一つの基本姿勢では特定困難な異常の検知も、検知され易くなる。
・上記第3の実施形態では、基本姿勢として立位及び座位が規定された。これ以外に、基本姿勢とは、基準面に対して対になる各センサSL1,SR1,各センサSL2,SR2の位置が互いに同じ角度になる姿勢であればよい。また、基本姿勢とは、センサSL1,SL2,SR1,SR2に対する重力や負荷等の外乱の影響,状況が等しいことが望ましい。
・上記第3の実施形態では、センサSL1,SL2,SR1,SR2,SO1として加速度センサが採用された。これ以外に、センサSL1,SL2,SR1,SR2,SO1としては、ロータリーエンコーダ、ポテンショメータ、ゴニオメータ、角速度センサ、ジャイロセンサであってもよい。
・上記第3の実施形態では、第3検出部SOが、使用者の腰部に装着される操作部44に内蔵された。これに限らず、第3検出部SOと操作部44とが別体として構成されてもよい。
・上記第3の実施形態では、対となる各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の検出結果の差分値に基づいて異常の検知が行われた。さらに、第1、第2、第4の各実施形態と同様に、上限値の閾値ERuや下限値の閾値ERdとセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果とに基づいて、異常の検知が行われてもよい。これによれば、異常の検知が多観点から行われ、異常の検知精度がさらに高められることとなる。
・上記第3の実施形態では、体動判定装置10が第3検出部SOを備え、センサ異常検知部1が第3検出部SOの検出結果に基づいて異常の検知を行った。これ以外に、体動判定装置10が第3検出部SOを備えない構成とされてもよい。これによれば、センサ異常検知部1は、対となる各センサSL1,SR1,及び各センサSL2,SR2の検出結果に基づいて異常の検知を行う。
・上記第1、第3、第4の各実施形態では、制御部41が一つのセンサ異常検知部1を備えた。さらに、図10に例示した上記第2の実施形態と同様に、第1センサ異常検知部と第2センサ異常検知部とを有してもよい。これによれば、例えば、第1センサ異常検知部が、図7のステップ62、図22のステップ72の異常検知を、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果に基づいて行う。また、これによれば、例えば、第2センサ異常検知部が、図7のステップ65、図22のステップ75の論理演算終了後、判別部47の判別結果に基づいて異常検知を行う。
・上記各実施形態では、図4に例示されたように、上限値の閾値ERuと下限値の閾値ERdとの各絶対値として同じ値が設定された。これ以外に、図24に例示するように、絶対値の異なる上限値の閾値ERuaと下限値の閾値ERdbとが設定されてもよい。また、図25に例示するように、各パラメータ毎に異なる上限値の閾値ERu1〜ERu4,下限値の閾値ERd1〜ERd4が設定されてもよい。
・上記第2の実施形態では、他方の脚の状態が遊脚期前期から遊脚期後期に遷移したと判別されたとき、一方の脚の状態の立脚期前期が終了した旨判別された。これ以外に、統合論理演算部80は、基準面を跨ぐ対称な部位の動作に相関関係が存在する動作であれよい。相関関係が存在する動作であれば、統合論理演算部80は、第1判別部60及び第2判別部70の判別結果を組み合わせて使用者の動作判別を行うことができる。
・上記第2の実施形態では、一方の脚の動作判別が、第1判別部60及び第2判別部70の判別結果に基づき行われた。同様に、他方の脚の動作判別も、第1判別部60及び第2判別部70の判別結果に基づき行われた。これ以外に例えば、一方の脚の動作判別が、第1判別部60及び第2判別部70の判別結果に基づき行われてもよい。そして、他方の脚の動作判別は、第1判別部60及び第2判別部70のいずれかの判別結果のみに基づき行われてもよい。
・上記第2の実施形態では、第1検出部SL及び第2検出部SRを構成するセンサとして、同種類のセンサSL1,SL2,SR1,SR2が用いられた。これ限らず、第1検出部SL及び第2検出部SRはそれぞれ異なる種類のセンサによって構成されてもよい。これによれば、第1判別部60及び第2判別部70は、異なるセンサの検出値を用いて使用者の動作判別を行うことができる。
・上記第4の実施形態において、電気制御部48は、電極部34,35に発生させる電流の発生態様を適宜変更してもよい。例えば、電流値を時間の経過とともに徐々に高くする構成としてもよい。また、例えば、電気制御部48が、別途設けられる遅延回路等に基づく処理を実行してもよい。そして、電気制御部48は、この処理により、電流の発生タイミングを判別区間H1a〜H1cの境界から所定時間遅らせることとしてもよい。また、例えば、電気制御部48は、電流の周期(パルス波形の周期)を適宜変更してもよい。また、例えば、電気制御部48は、電流値を、電気刺激を開始してから徐々に高くしてもよい。同様に、電気制御部48は、電気刺激の終了時期に近づくにつれて徐々に低くしてもよい。さらに、電気制御部48は、こうした電流の発生態様を適宜組み合わせてもよい。
・上記各実施形態では、第1検出部SL及び第2検出部SRにより上記検出部が構成された。さらに、体動判定装置10が、第1検出部SL及び第2検出部SRの他、人体に装着される少なくとも1つのセンサからなる補助検出部を備える構成とされてもよい。これによれば、第1検出部SL及び第2検出部SRが共に誤検出を行ったとしても、補助検出部が第1検出部SL及び第2検出部SRに代替して人体の動作を検出する。これにより、人体の動作検出がより高い信頼性のもとに行われることとなる。
・上記第2の実施形態では、第1判別部60及び第2判別部70の2つの判別部が設けられた。さらに、第1判別部60及び第2判別部70の他、1以上の判別部が設けられる構成とされてもよい。これによれば、統合論理演算部80は、3つ以上の判別部の判別結果に基づき、使用者の動作状態を判別する。
・上記第4の実施形態では、体動判定装置10が、判別部47、電気刺激部42、及び電気制御部48を有する構成とされた。これ以外に、上記第2の実施形態において、体動判定装置10が、電気刺激部42及び電気制御部48をさらに有する構成とされてもよい。これによれば、電気制御部48は、第1判別部60及び第2判別部70の双方の判別結果に基づき判別された使用者の動作状態に応じて電気刺激を制御することができる。これにより、電気刺激の付与がより適正なタイミングで行われることとなる。さらに、上記第3の実施形態において、体動判定装置10が、電気刺激部42及び電気制御部48をさらに有する構成とされてもよい。これによれば、電気制御部48は、第3検出部SOにより実現されるより高精度な異常検知結果に基づき、電気刺激を制御することができる。また、これによれば、パルス発生部51が発生させるパルス信号に起因するセンサSL1,SL2,SR1,SR2の異常を、第3検出部SOの検出結果に基づき検知することができる。
・上記第1の実施形態では、上限値の閾値ERu及び下限値の閾値ERdにに基づいて、異常の発生が検知された。これ以外に、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果が正常範囲αSを超える時間が所定時間以上であることに基づいて、異常の発生が検知されてもよい。
・異常検知に用いられる閾値として、センサSL1,SL2,SR1,SR2の正常時の検出値の平均値、標準偏差よりも例えば+3σよりも所定値以上大きいが設定された。また、下限値の閾値ERdには、センサSL1,SL2,SR1,SR2の正常時の検出値の平均値、標準偏差よりも例えば−3σよりも所定値以上小さい値が設定された。これ以外に、異常検知に用いられる閾値が、複数のパラメータが四則演算された後の新しいパラメータに基づいて設定されてもよい。また、異常検知に用いられる閾値は、上限値の閾値ERuもしくは下限値の閾値ERdの一方のみでもよい。さらに、異常検知に用いられる閾値は、3つ以上であってもよい。
・例えば、センサSL1,SL2,SR1,SR2が加速度センサであるときは、加速度センサの装着位置が約90度ずれたとする。すると、加速度センサの検出結果は、重力の影響によって約1Gずれることとなる。そこで、加速度センサの装着位置の異常を検知すべく、上記閾値として1G以内の値が設定されてもよい。これによれば、加速度センサの設置角度の異常が検知されることとなる。
・異常検知モードが設定されたとき、設定後から所定時間経過後までに取得されるセンサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果の平均値が算出されてもよい。これによれば、算出された平均値と閾値ERu,ERd等との比較に基づき、異常の検知が行われる。
・上記各実施形態では、センサSL1,SL2のうち一方の異常が検知されたとき、センサSL1,SL2の検出結果に基づく左脚の動作判別が停止された。また、センサSR1,SR2のうち一方の異常が検知されたとき、センサSR1,SR2の検出結果に基づく右脚の動作判別が停止された。これに以外に、例えば、センサSL1の異常が検知されたとき、正常なSL2の検出結果のみに基づく左脚の動作判別が継続されてもよい。同様に、例えば、センサSR1の異常が検知されたとき、正常なSR2の検出結果のみに基づく右脚の動作判別が継続されてもよい。
・上記各実施形態では、図8に例示されたように、異常の検知が行われたとき、異常の発生を示す情報の表示や、異常の発生したセンサに対応するLEDの点灯表示が行われた。これ以外に、センサSL1,SL2,SR1,SR2が正常であることが検知されているとき、正常なセンサSL1,SL2,SR1,SR2に対応するLEDが常時点灯してもよい。そして、或るセンサの異常が検知されたとき、そのセンサに対応するLEDが点滅してもよい。また、センサSL1,SL2,SR1,SR2に対応するLEDが常時点滅してもよい。そして、或るセンサの異常が検知されたとき、そのセンサに対応するLEDの点滅間隔が変更されてもよい。さらに、異常の検知が行われたときには、警告音が発生されてもよい。
・上記第1、第2、第4の各実施形態では、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果の符合(正号、負号)が変換されることなく、閾値ERu、ERd等との比較が行われた。これ以外に、センサSL1,SL2,SR1,SR2の検出結果の符合(正号、負号)が変換されたのちに、閾値ERu、ERd等との比較が行われてもよい。
・上記第2の実施形態では、センサSL1,SL2,SR1,SR2が正常であるときにも、第1判別部60及び第2判別部70の各判別結果に基づく動作判別が行われた。これ以外に、センサSL1,SL2,SR1,SR2が正常であるときには、第1判別部60及び第2判別部70のいずれか一方の判別結果に基づく動作判別が行われてもよい。
・上記第1、第2、第4の各実施形態では、上記検出部が4つのセンサSL1,SL2,SR1,SR2によって構成された。また、上記第3の実施の形態では、上記検出部が、4つのセンサSL1,SL2,SR1,SR2と1つのセンサSO1とによって構成された。これ以外に、上記各実施形態において、上記検出部が3つ以下のセンサによって構成されてもよい。また、上記検出部が5つ以上のセンサによって構成されてもよい。
・上記各実施形態では、体動判定装置10が、使用者の歩行動作を判別した。これ以外にも体動判定装置10は、階段等の昇降動作や、座椅子等からの立ち上がり動作等であってもよい。
1…センサ異常検知部、2…第1センサ異常検知部、3…第2センサ異常検知部、10…体動判定装置、11…装着部、12…本体部、41…制御部、42…電気刺激部、43…表示部、44…操作部、47…判別部、48…電気制御部、60…第1判別部、70…第2判別部、O…正中面(基準面)、SL…第1検出部、SR…第2検出部、SO…第3検出部、SL1、SL2、SR1、SR2、SO1…センサ。
Claims (11)
- 人体の体動を判定する体動判定装置であって、
人体に装着された少なくとも1つ以上のセンサの検出結果に基づき体動を検出する体動検出部と、
前記体動検出部からの出力信号に基づいて体動の状態を判定する体動判定部と、
前記センサの異常の有無を検知するセンサ異常検知部と、
を備えることを特徴とする体動判定装置。 - 請求項1に記載の体動判定装置において、
前記センサ異常検知部は、前記センサの検出結果の上限値及び下限値の少なくとも一方に対して設定された閾値を前記センサの検出結果が超えるとき、当該センサが異常状態にあると検知する
体動判定装置。 - 請求項1または2に記載の体動判定装置において、
前記センサは、人体の物理量の変位を検知するものであり、
前記センサ異常検知部は、前記センサが検出した物理量の変化が所定の閾値を超える時間間隔が所定間隔以下であるとき、当該センサが異常状態にあると検知する
ことを特徴とする体動判定装置。 - 請求項1に記載の体動判定装置において、
前記センサは、前記人体の物理量の変位を検知するものであり、
前記センサ異常検知部は、前記センサの検出結果の上限値及び下限値の少なくとも一方に対して設定された閾値を前記センサの検出結果が超えることを第1の条件、及び前記センサが検出した物理量の変化が所定の閾値を超える時間間隔が所定間隔以下となることを第2の条件とし、前記第1の条件及び前記第2の条件の少なくとも1つが満たされるとき、当該センサが異常状態にあると検知する
ことを特徴とする体動判定装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の体動判定装置において、
前記センサが2つ以上のセンサからなり、
前記体動判定部は、前記センサ異常検知部により特定のセンサの異常が検知されたとき、該特定のセンサの出力信号に基づく体動の判定を中止するとともに、異常が検知されていない他のセンサの出力信号に基づいて前記体動の状態を判定する
ことを特徴とする体動判定装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の体動判定装置において、
前記センサが、人体の対称な動作の中心となる面である基準面について対称な1乃至複数の位置に装着されたものであり、
前記体動判定部は、前記基準面を跨いで装着された1つ以上のセンサにより人体の一方の肢の動作判別を行う第1判別部と、前記基準面を跨いで装着された1つ以上のセンサにより人体の他方の肢の動作判別を行う第2判別部と、を備えて構成され、
前記体動判定部は、前記第1判別部を構成するセンサ及び前記第2判別部を構成するセンサのいずれかのセンサの異常が前記センサ異常検知部により検知されたとき、異常と検知されたセンサを含む前記第1判別部もしくは前記第2判別部の動作判別に基づく体動の状態の判定を中止し、他方の判定部の動作判別に基づいて前記体動の状態を判定する
ことを特徴とする体動判定装置。 - 請求項6に記載の体動判定装置において、
前記センサ異常検知部は、前記基準面について対称に静止した状態が前記第1判別部及び前記第2判別部を構成するセンサにより検出されたとき、
前記第1判別部の判別結果を示す判別情報の出力タイミングと前記第2判別部の判別結果を示す判別情報の出力タイミングとが所定時間以上異なることを条件として、前記第1判別部及び前記第2判別部を構成するいずれかのセンサが異常状態にあると検知する
ことを特徴とする体動判定装置。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の体動判定装置において、
前記体動判定部は、当該体動判定装置の判定結果を可視表示する表示部を有し、前記センサ異常検知部により前記センサの異常が検知されたとき、該異常の発生を示す情報を前記表示部に可視表示する
ことを特徴とする体動判定装置。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の体動判定装置において、
前記センサ異常検知部は、規定された体動の発生時にその検知機能が起動され、規定された体動の終了時にその検知機能が停止される
ことを特徴とする体動判定装置。 - 人体に電気刺激を付与する電気刺激部と、人体の動作に基づき前記電気刺激部を制御することにより人体に付与する電気刺激を制御する制御部とを備えた電気刺激装置であって、
前記制御部は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の体動判定装置により判定された人体の動作に基づいて前記電気刺激の付与を制御する
ことを特徴とする電気刺激装置。 - 請求項10に記載の電気刺激装置において、
前記制御部は、前記センサ異常検知部がセンサの異常を検知したとき、前記電気刺激の付与を所定時間停止する
ことを特徴とする電気刺激装置。
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